「津軽」と一致するもの

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公開記念舞台あいさつのご報告

駒井蓮 感極まる!
 


・2021年6月26日(土)  

・グランドシネマサンシャイン 池袋(豊島区東池袋一丁目30➖3キュープラザ池袋)

【登壇者】  駒井蓮(20)豊川悦司(59)横田真悠(21)中島歩(32)古坂大魔王(47)

       ジョナゴールド(20)、横浜聡子監督(43)



大ベストセラー『陽だまりの彼女』の作者である越谷オサムによる同名の青春小説を原作とし、駒井蓮と豊川悦司が父娘役で出演する『いとみち』が公開記念舞台あいさつが、全国公開翌日6月26日(土)に行われました。

9ヶ月間の猛練習の末、津軽三味線の演奏シーンを演じきった主演の駒井蓮(青森県平川市出身)を始め、豊川悦司、横田真悠、中島歩、古坂大魔王(青森市出身)、ジョナゴールド(りんご娘※弘前のダンス&ボーカルユニット)、横浜聡子監督(青森市出身)の7名が登壇しました。

監督、駒井、古坂、ジョナゴールドの4人が生粋の青森県人でもあり、津軽弁トークでわきあいあい。

また、最近起きた「わいは!」(津軽弁で驚いた)な出来事をフリップに書いて発表しました。
 


 

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<トークリポート>

 

 

9ヶ月間の猛練習の末に津軽三味線の演奏シーンに挑んだ駒井は「すごく難しくて、途中でやめてやろうと思ったときもありました。でもなんとか諦めずにできた」と熱演報告。父親役の豊川から「演奏シーンは三味線の熱量がガンガン響いてきた。音楽の力、音色の強さ、それに改めて驚きました」と称賛されると、「照れます。豊川さんは本当のお父さんのように接してくれました」と初共演を喜んでいた。

 

 

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豊川には津軽弁セリフはないが「あるシーンのセリフで『なまっている!』と思った」と青森出身の駒井がいうと、古坂も「あの豊川悦司ですよ?港区にしかいてはいけないような人です。豊川さんが津軽弁を喋るというのは、トム・クルーズが日本語を喋ることと同じ」となまりのあるセリフに驚き。無意識だったという豊川は「かつて青森弁で芝居をしたことがあり、津軽弁を聞くと当時のことが思い出された。リズム的は好きな方言です」とその理由を推察していた。

 

 

 

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横田は「撮影中に駒井さんのご両親がリンゴジュースを差し入れてくれて、それが本当に美味しかった。どこに売っているのかを聞いたら撮影地の近くのスーパーに置いてあったので、すぐに買って自宅に送りました」と嬉しそう。中島は「女性陣の方々が仲良くしてくれて、この撮影は今までの仕事で一番楽しかった。駒井さんは青森時代にリンゴを齧りながら田んぼ道を自転車で走っていたというエピソードを聞かせてくれたり、横田さんは韓国のコスメ事情を教えてくれたりしました」と和気あいあいの撮影を回想。

 

青森出身の古坂は「幼少期からお笑い芸人を目指していたので、地元でもほとんど標準語で過ごしていました。なので津軽弁での芝居の方法がわからなかった。でもいざやってみたら自然な感じでできたので今後はすべての仕事を津軽弁でやります!僕はウソをつきません!」と謎の宣言で笑わせた。長編映画初出演のジョナゴールドは「普段はメンバーがいて常に4人でいるのが当たり前だったので、一人での現場は心細かった。自分が人見知りであることを初めて知りました」と慣れない環境に照れ笑い。

 

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地元・青森を舞台にするのはこれで4度目の横浜監督は「青森は人も優しく、どこを歩いても面白い。撮影時期もリンゴの季節だったので、どこを切り取っても絵になった。その景色をそのまま飾らず、ナチュラルな形で撮ろうと思った」とこだわりを明かした。

 

また出演者の一人である黒川芽以からはビデオレターが届いた。「(駒井の)役なのか自分自身なのかわからないくらい頑張る姿を間近で見ていたので、撮影中はずっと応援したい気持ちでいました」と黒川から打ち明けられた駒井は「私が主演とはいえども、皆さんに支えていただいた。それをふと思い出しました」と思わず涙していた。

 

また「わいはな出来事」(驚いた出来事)について聞かれた駒井は「ライブシーンで演奏する曲が決まったのは撮影の1週間前。撮影中も滞在先のホテルで自主練をしました」と根性報告。その駒井の三味線演奏が「わいはな出来事」という豊川は「駒井さんが素晴らしい!」と再び絶賛していた。

 

最後に主演の駒井は、念願の全国公開に「素敵な方々と作り上げることのできた作品。青森を舞台にした映画ではありますが、どの故郷にもあるような景色が映っている映画。全国公開を機に大きく広がるように頑張ります」と大ヒットに期待を込めていた。
 


【ストーリー】

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主人公の相馬いとは、津軽三味線が得意な青森・弘前市の高校生。津軽三味線を弾く時に爪にできる糸道に名前の由来を持つ。濃厚な津軽弁訛りにコンプレックスを持ち話すことが苦手で友人も少ないが、芯はじょっぱり(意地っ張り)。一大決心をして津軽メイド珈琲店でのアルバイトをはじめたことをきっかけに、祖母、父、バイト仲間たちに励まされ、16歳のいとは成長していく。

 

監督・脚本:横浜聡子 
原作:越谷オサム『いとみち』(新潮文庫刊) 
音楽:渡邊琢磨
エグゼクティブプロデューサー:川村英己 
プロデューサー:松村龍一 
撮影:柳島克己 美術:布部雅人 塚本周作 
照明:根本伸一 
録音:岩丸恒 編集:普嶋信一 音響効果:渋谷圭介 
スタイリスト:藪野麻矢 ヘアメイク:澤田久美子 
助監督:松尾崇  制作担当:大川哲史
協力:青森県弘前市 青森県北津軽郡板柳町 青森県平川市 
企画協力:新潮社 制作プロダクション:ドラゴンロケット 
宣伝:Lem 配給:アークエンタテインメント
製作:アークエンタテインメント 晶和ホールディング 日誠不動産 RAB青森放送 東奥日報社 ドラゴンロケット
ⓒ 2011 越谷オサム/新潮社 ⓒ2021『いとみち』製作委員会 上映時間:116分  
公式サイト:www.itomichi.com

6月25日(金)よりテアトル梅田、イオンシネマシアタス心斎橋、京都シネマ、26日(土)より元町映画館にて公開中!


(オフィシャル・レポートより)

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「いとは瞬間、瞬間で姿が違うんです」
二人三脚で役作りに挑んだ『いとみち』主演、駒井蓮さん、横浜聡子監督インタビュー
 
 『陽だまりの彼女』の著者としても知られる越谷オサムの原作を横浜聡子監督(『ウルトラミラクルラブストーリー』『俳優 亀岡拓次』)が映画化した『いとみち』が、6月25日(金)よりテアトル梅田、イオンシネマシアタス心斎橋、京都シネマ、26日(土)より元町映画館にて公開される。
世界初上映された第16回大阪アジアン映画祭で見事グランプリと観客賞のW受賞に輝いた本作。人見知りの高校生いとがメイドカフェでのアルバイトや、友達の支え、そして津軽三味線を通じて成長していく姿を、青森の津軽を舞台に伸びやかに描いている。人見知りのいとを青森県出身の駒井蓮、いとの父親役を豊川悦司、伝説の三味線奏者でもあるいとの祖母役を初代高橋竹山の一番弟子、西川洋子が演じ、三世代親子による濃密な津軽弁での会話も見どころだ。メイドカフェの店長やスタッフには中島歩、黒川芽以、横田真悠らが顔を揃え、エンターテインメント色の強い中に女たちの連帯もしっかりと描かれている。駒井が猛特訓したという、いとの津軽三味線ライブシーンも必見だ。
 いとを演じた駒井蓮さんと横浜聡子監督に、お話を伺った。
 

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■伝わったと感じて嬉しかった大阪アジアン映画祭の観客賞(駒井)

―――まずは、大阪アジアン映画祭でのグランプリと観客賞のW受賞おめでとうございます。改めて受賞したときのお気持ちをお聞かせください。
横浜:賞があることは知っていたけれど、受賞することは全く考えていなかったので、グランプリをいただいてビックリしたのが最初の気持ちですね。観客賞をいただけたのも素直に嬉しくて、俳優部やスタッフと早く共有したいと思いました。
 
駒井:大阪アジアン映画祭はアジアの映画をたくさん上映するというイメージが強かったので、監督と同じ印象はあったかもしれません。『いとみち』が完成して初めてお客さまに見ていただいたのですが、こんなに青森色の強い映画をどんな風に見ていただけるだろうかと思っていたので、観客賞をいただけたのは本当に嬉しかったです。私たちが映画を撮るときに伝えたいことはたくさんあるけれど、それがそのまま伝わるとは限らないし、全く別のイメージで伝わるかもしれない。でも観客賞をいただけて、(伝えたいことが)伝わったのかなと思えましたね。
 
―――出身地、青森での撮影はいかがでしたか?
駒井:家族や、私が今まで生きる中で関わってきた人たちがたくさんいる場所なので、心強い反面、仕事をするために上京して6年経つ私が、仕事をしに青森に戻ってきたわけですから、不思議な気持ちにもなりました。津軽の人間を演じるということは、津軽で私が生き直す感覚だったので、逆にそれを地元で見ていただくことの緊張感はありました。新聞などで『いとみち』を撮影するというニュースもよく報じられていたので、友達が蓮絡してくれることもありましたね。
 
 
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■一つひとつ探りながら、積み重ねた主人公、いと(横浜監督)

―――原作では小柄でよく泣くキャラクターだったいとを、映画版ではその逆で泣くことができないキャラクターにしたり、駒井さんが演じる映画版ならではのいとを作り上げていますね。
横浜:最初読み合わせをしたときに、駒井さんの喋り方を観察し、そこからどのようにいとを作り上げていくかを考えました。駒井蓮という人間からどのようにして、歩いたり、しゃべったり、表情を作ったりするいとへ放射線状に広げていけるのか。いとはこういう人物像という、明確なものがあったわけではなく、一つひとつ探りながら積み重ねていった形ですね。
 
駒井:いろいろと試しつつ、いとの断片を掴んでいく。喋り方はこうかなとか、家族とはこんな関係かなと周囲から作り上げていく感じはありました。
 
横浜:学校ではこんな存在だけど、家族のなかではこんな感じだねという話はしました。場所によって有りようが変わる人ではないかと。頑なにこれがいとだと信じこまなくてもいいよと駒井さんには声をかけていました。
 
 

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■いとは瞬間、瞬間で姿が違う(駒井)

―――いとは他人に理解されたいという気持ちもまだ芽生えていない、思春期の真っ只中にいる少女で、彼女の成長が物語の中心ですが、いとの気持ちは想像しやすかったですか?
駒井:自分の思春期のことを思い出すのはすごく恥ずかしいのですが、そういう作業を重ねながらも、なかなかいとの気持ちが自分の中で定まらなかった。撮影中もずっとそうで定まらなかったのですが、相手に対してこういう態度を取るというのではなく、いとはその瞬間、瞬間で姿が違うんです。だからいとの“筋”にたどり着くまでは時間がかかりました。
 
横浜:駒井さん自身は内気ではないし、クラスの中では元気なタイプですよね。
 
駒井:根がマイペースなので、すごく仲の良い人はいる一方で、その時々によって一緒にいる人が違うんです。だから、基本的にクラスのみんなと仲がいいし、最近話が合うから一緒にご飯を食べるけど、次の週は別の友達と一緒にいたり、結構浮遊していますね。
 
横浜:演じる上で、いとみたいな内気な女の子を演じるのは難しいですか?私は(内気ないとは)自分自身と思ってシナリオを書けるけど、俳優は演じるものによって自分と全く違うキャラクターを演じる必要があるじゃないですか。
 
駒井:基本的に、自分の中にあるどこかの要素を拡大していく感じです。たまにクラスの中心に立つけれど、日頃はあまり目立たないような、立ち位置の定まらない友達を想像しながら演じましたね。学園ものは人気者、委員長、盛り上げ役という役割が往往にしてありますが、そのどれにも当てはまらない人がいとのイメージでしたね。
 
 

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■三味線を弾くと、ひとりの世界で闘っている感じ(駒井)

―――なるほど。もう一つ、いとの気持ちを掴む上で欠かせないのが津軽三味線です。相当練習され、映画でも見事な演奏を披露されていますが、津軽三味線を演奏しての感想は?
駒井:すごく面白いです。ギターやピアノのようでもあるけれど、もっともっと孤独な楽器だと思います。指の痛さや、バチで叩いている時の力も、そこで鳴らす音も全て自分の世界であり、だからこそとても孤独な楽器だと感じる。いとも劇中で目を閉じて弾いていますが、ひとりの世界で闘っている感じがあるし、私自身も闘った感じがありましたね。
 
―――津軽三味線名人で祖母役の西川洋子さんと二人で演奏するシーンも見事でした。
駒井:ふたりでドキドキして、手を繋いでいました(笑)。西川さんも映画の中で芝居として弾いた経験もないし、ふたりで演奏するということもないので、カメラが回る瞬間までお互いにずっと練習していました。弾きながら相手の呼吸や表情を視界に入れる必要があったので、本番まで「あーやばい!」「間違ったらごめんね」という感じでしたね。
 
 
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■女性の生き方を感じながら演じたメイドカフェのシーン(駒井)

―――いとがアルバイトで働くメイドカフェのシーンは、横浜監督も現代に女性性の強い場所をどのように描くかで悩まれたそうですが、いとと先輩スタッフたちとのやりとりやお客とのエピソードが豊かでかつフェミニズム的要素がしっかり含まれていましたね。
駒井:女性の生き方(フェミニズム)は自分の中でとても興味のある話題だったので、それを感じながら演じていました。私は男女を超えたものがあると思うし、中島歩さんが演じた店長はまさに独自の世界観がありました。メイドカフェのシーンは、いろいろな人と関わり合っていくなかで生まれる人間の面白さを感じましたし、お兄ちゃんお姉ちゃんと一緒にいたようで、私自身も完全に頼り切っていました。
 
―――横浜監督は撮影前、実際にメイドカフェに行かれたそうですね。
横浜:2回ぐらい行って、「萌え萌え、キューン」を低い声で、低いテンションでやってきました。私自身、楽しむより恥ずかしさの方が優ってしまって、ダメですね(笑)。メイドさんたちから本当にお客様を楽しませようとする心意気が感じられ、かといって、それを押し付けてくるわけでもない。女性のお客様も多いし、それぞれの時間を過ごして、たまに「萌え萌え、キューン」をやるという、なかなか日常では体験のできない空間です。
 
 

■いとと早苗はお互いに片思いしている距離感、初々しさを出して(横浜監督)

―――いとの心の支えになったのが同級生の早苗で、最初は電車内でのアイコンタクトが徐々に距離が近づいていく様子も、微笑ましかったです。
駒井:べったりいっしょにいる友達ではないけれど、見えないところでお互いが好きというか隠れて繋がっている。私の中では結構珍しい関係性の友達ではありますね。よく監督に「初々しさを」と言われていたので、名前を呼び合ったり、お互いに自分のことを打ち明けたりするシーンもまさにそれがテーマでした。
 
横浜:早苗が三味線というものを初めて見て、初めて触らせてもらうときの初々しさとか、初めて見たものにどのように接するのか。いとと早苗はお互いがお互いに片思いをしているような距離感のなか、はじめていとが早苗の家に行くわけで、恥ずかしさと初々しさが混じり合うような感情が見えましたね。学校とは違うふたりの一面が見えたと思います。
 
―――豊川悦司さん演じる、思春期の娘と自分なりのやり方で距離を縮めようとする父はいとにとってどんな存在だったのでしょうか?
駒井:二人とも不器用ですよね。性格が似ている家族は距離ができてしまうと思うのですが、似ているがために真正面からうまく向き合えない。相手のことを思っているからこそうまくいかないというのは、ちょっと恋にも似ていますね。豊川さんとは現場でほとんどお話することがなかったのですが、豊川さんがクランクアップする日に、青森の美味しいご飯屋さんを聞かれたり、身長の高さについてワイワイと話をできたのが思い出です。
 
 

■常にフラットで、ちゃんと吸収できる人間でいたい(駒井)

―――最後に駒井さんがこれから目指していきたいことは?
駒井:大学に入って、自分が知らないだけで、世の中には無限に仕事があることを知ったので、自分で向いていないと決めつけるのではなく、何事も試してみる精神でいきたいですね。こだわる人間でいたい一方、こだわりすぎない人間でいたい。常にフラットで、いつでもいろいろな人やものからの刺激をちゃんと吸収できる人間でいたいです。
(江口由美)
 

 
<作品紹介>
『いとみち』Ito  (2021年 日本 116分)
監督・脚本:横浜聡子
原作:越谷オサム「いとみち」新潮文庫刊
出演:駒井蓮、豊川悦司、西川洋子、黒川芽以、横田真悠、中島歩、古坂大魔王、宇野祥平
公式サイト → http://www.itomichi.com/
6月25日(金)よりテアトル梅田、イオンシネマシアタス心斎橋、京都シネマ、26日(土)より元町映画館にて公開  
(C)2021「いとみち」製作委員会
 

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津軽三味線奏者、高橋竹山を通して見える日本の地方と音楽の在りよう
『津軽のカマリ』大西功一監督インタビュー
 
明治末期に生まれ、幼少期に視力を失い、三味線を弾き門付けをしながら生きてきた初代 高橋竹山。後に津軽三味線の名人と呼ばれ、数多くの津軽民謡を編曲し、独奏者としてその名を残した竹山の人生とその演奏が蘇るドキュメンタリー映画『津軽のカマリ』が、2019年1月11日(金)よりシネ・リーブル梅田、1月12日(土)より京都シネマ、今冬元町映画館ほか全国順次公開される。
 
監督は前作『スケッチ・オブ・ミャーク』で宮古島の「古謡」や「神歌」、御嶽(うたぎ)での神事に密着した大西功一監督。竹山の素晴らしい演奏やその苦節の人生を体感できるだけでなく、沖縄、滋賀とロケを敢行し、普遍的な音楽、土地の歴史を追求する壮大な作品に仕上がっている。大西功一監督に、お話を伺った。
 

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■学生時代から興味を持っていた高橋竹山を通して、津軽のカマリ(匂い)を描く

――――いつ頃から、津軽三味線の第一人者である高橋竹山さんに注目していたのですか?
大西:学生時代にテレビ等多くで取り上げられていたこともあり、竹山さんのことは知っていましたし、興味を持っていました。病気のせいで盲目となり、何もしなければ飢えてしまうような状況の中、音楽で食べていくという時代ではなかった(大正〜昭和初期)にも関わらず、なんとか津軽三味線を弾いて生きるしか、竹山には道はなかった。そこから昔の日本の風景が見えてきます。僕達が生まれた頃には音楽産業が既に出来上がっていたので、お金を出して音楽を聞くことが当たり前になっていますが、元々音楽はそうではなかった。そういう元々の日本の地方の在りよう、音楽の在りようが、竹山を通して見えてきました。
 
――――前作の『スケッチ・オブ・ミャーク』では、宮古島での「古謡」や「神歌」、女性が中心となって執り行う御嶽(うたぎ)での神事に密着していました。今回はぐっと北上しましたね。
大西:98年に鈍行列車で東北各地を廻ったのですが、北上した津軽半島の十三湖の風景や、湖と海とが繋がる境界に架けられた橋から流氷の大群、そして無数の地蔵の姿を見た時、東北への想像を遥かに超える巨大な悲しみをたたえた風景やその絶叫を聞き、いつかは津軽を題材に映画を撮りたいと思いました。
時が経ち、『スケッチ・オブ・ミャーク』公開後に次回作のことを考え、津軽を再訪しました。僕の知り合いが竹山と同じ平内町出身というご縁で、初代・高橋竹山の弟子達が作った竹伸会の民謡教室を見学させていただいた時、竹山の直弟子、八戸竹清さんや、竹山の孫、哲子さんとの出会いがありました。また、僕はイタコ(東北北部で口寄せを行う巫女)が唱える呪文や歌のように聞こえる音が歌の原点のように思え、自分にとって大事なものとして、その音源を所有して聞いていることを話すと、哲子さんが「私のおばあちゃんがイタコだった」とおっしゃって。翌日お宅にお邪魔させていただき、竹山の奥様、ナヨさんが使った道具を見せてもらったり、祭文が入ったカセットテープを聞かせていただきました。本編でもたくさんその声が入っています。また、十三湖を再訪すると、流氷はなかったものの、同じ土地の空気感を思い出しました。旅行を終え、東京に帰った時に、竹山を中心にして津軽を描けばいいのではないか。竹山の原体験を描くことで、津軽を描くことにもなりますし、縦の歴史にも繋がっていく。僕が映画で映し出そうとしたことが津軽のカマリ(匂い)だし、竹山が音で表そうとしたのも津軽のカマリですから。
 
 
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■竹山自身が「津軽のカマリ」を超えて、宇宙のような普遍の領域まで到達している

――――私は本作で初めて高橋竹山さんの三味線演奏を聞いたのですが、非常に軽やかで小気味好く、感動しました。大西監督が感じる竹山さんの三味線の魅力とは?
大西:ブラジル民謡とか沖縄の音楽は、根底には悲しみがあるものの、すごくカラッとして洗練されている感じがするのですが、竹山の三味線もそうですよね。竹山の生い立ちを聞いて、ブルース的なものを想像していると少しズレを感じると思うのですが、そのカラッとした感じがいい。後は、竹山自身が津軽のカマリを超えて、世界に通じる人間の本質や生命、ひょっとしたら宇宙のような普遍の領域まで到達している感じがします。
 
――――今回、高橋竹山さんの色々な音源や映像が盛り込まれていますが、どのようにそれらを選択し、編集していったのですか?
大西:竹山は有名でしたし、テレビでも度々紹介されていたので、アーカイヴがあることには安心していました。今回は青森放送に多くをご協力いただいています。加えて、渋谷ジァンジァンという小劇場が作っていた竹山のビデオ映像を採用しています。晩年のものはドキュメンタリー映画『烈 ~津軽三味線師・高橋竹山~』の映像をお借りしました。
竹山が最後に三味線を手にしたという夜越山温泉の映像は、施設のスタッフが撮影したホームビデオです。
 
――――最後の温泉での演奏は、生涯を津軽三味線と共に生きた竹山の生き様が生々しく伝わってきました。厳しい自然と対峙してきた津軽の人々の歴史にも触れていますね。
大西:米作がメインだったので、豊作の時は米を高値で取引でき、人々も豊かだったそうですが、冷害が多いのでその時は大変だったと思います。労働歌も昔は今みたいに音楽を再生する装置がないので、単純作業をしている時に自分で歌いながら作業をした方が、気がまぎれる。そんな中にどんどん歌が生まれてくるし、替え歌も生まれてくる。姑や夫の文句の替え歌も、きっとあったと思いますよ(笑)。
 

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■民謡の歌い手より格下だった三味線弾きが、独奏でレコードデビューするまで

――――確かにそれは気が紛れます(笑)竹山さんは、元々歌の伴奏者で、後に今でいうインスト奏者として独立されたのですね。
大西:最初、師匠の戸田重次郎から基本の独奏を3曲教わっています。歌のある曲のメロディーを三味線で弾く曲弾きと呼ばれるもので、当時は津軽民謡もその3曲ぐらいしかなかった。しかもほとんどは歌が聞きたいので、三味線の独奏を求められることは滅多になかったのです。
当時、津軽民謡の大御所、成田雲竹は青森の方々に出向いて土着の歌を収集し、竹山に伴奏をつけさせました。それで今、津軽民謡がたくさん残っている訳です。竹山自身が編曲しましたから、それを曲弾き(独奏)できるのは自然なことです。
その後、キングレコードの斉藤幸二氏が成田雲竹の伴奏で弾いている竹山の三味線に興味を示し、雲竹を通して竹山と出会います。当時は民謡の歌い手と三味線弾きとはギャラも一桁違い、三味線弾きは見下されていました。でも竹山は三味線だけの演奏を披露することをどうも狙っていたようで、その後キングレコードから「津軽三味線高橋竹山」を53歳で発売し、7万枚のヒットを記録しました。そこから労音から声がかかります。それまではクラッシックを中心に聞く会でしたが、民謡を聞く会を開き、そこで初めて聴衆の前で津軽三味線の独奏を披露して、竹山は大喝采を浴びるのです。
 
――――まさに日本のフュージョン音楽のはしりのような存在ですね。本作では津軽三味線を作るところにもスポットを当て、蚕の糸から弦を作るということで滋賀県でもロケを行っているのも興味深かったです。
大西:これも偶然の出会いだったのですが、『スケッチ・オブ・ミャーク』の上映会をした時に、主催者である陶芸家の友人が近くに三味線の弦を製造する工房があると教えてくれたのです。今はほとんどが化学繊維の糸を弦に使用しており、蚕の糸を使って弦を作る工房は日本では2箇所だけしか残っていないと。7月に行けば、蚕を仕入れるので製造工程を見ることができると教えていただき、撮影しに行きました。竹山も三味線の弦を作ってもらっていたそうです。
 
 
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■沖縄、津軽「土地の慰霊」に繋げたい

――――18歳で既に60代だった竹山に弟子入りし、竹山が亡くなる前年に襲名した二代目高橋竹山さんも本作に登場し、師匠の思いを辿る旅をしています。この旅での狙いは?
大西:竹山は沖縄でひめゆりの塔にも立ち寄り、ステージでは絶句して涙したと本に書かれています。今回、二代目と一緒に沖縄をなぞり、また二代目も久しぶりに沖縄でライブを行いました。もう一つ、東北で飢饉凶作のことを描いていますが、土地の慰霊に繋げたいという気持ちがあります。沖縄のシーンもその意味を込めています。沖縄戦の哀しい事実があると同時に、内地の人も沖縄で戦い亡くなっている。そういうことも伝えたかったのです。
 
――――初代の記憶を辿る旅から、最後は襲名後初となる青森市のライブに結実していきますが、二代目と共に旅をした大西監督から見て、彼女の中にどんな変化を感じましたか?
大西:ライブが俄然良くなったと思っています。沖縄のライブも良かったですし、その後の青森初のライブももっと良くなっていました。今はいい意味で力が抜け、歌声も落ち着きが出ましたね。やはり華があります。
 
――――竹山に話を戻すと、竹山は日本全国を廻りながらも、最後まで津軽を拠点にして活動し続けました。これも竹山らしさを感じる部分だと思うのですが。
大西:戦後に大民謡ブームが起こり、やはり東京で仕事が多いものですから、津軽から腕利きの三味線弾きや民謡の歌い手がみんな東京に流れてしまった。だから青森放送の民謡番組の伴奏は竹山が一人で何時間も伴奏し続けていたそうです。奥様がイタコだったので青森を離れることができないという事情もあったと思いますが。
 
 
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■音楽と喋ることとの境界線は?音楽を掘り下げるうちに本質的なことに到達

――――この作品を見ていると、日本の音楽史を紐解いているようにも見えます。
大西:音楽と喋ることとの境界線って曖昧ではないかと僕は思うんですよ。お経だっていわば歌ですし。鳥の鳴き声も歌以外の何者でもないと捉えています。
 
――――大西監督はかなり若い頃から、普通にレコードで聞くような音楽以外の音も、音楽と捉えていたのですか?
大西:20代後半ぐらいからでしょうか。ロックの歌詞に照らし合わせて、自分自身や社会のことを考えたり、ロックの音自体に現代を生きることの苦しい感覚が重なったり。でもだんだんとロック自体が機能しなくなってきた時代があり、その時に音楽とは、歌とは何だろうと考え始めたのです。そこから『スケッチ・オブ・ミャーク』や竹山に繋がって行きました。もっと本質的なことを見ていかなければいけないと。
 
――――自分が生まれた時代に既にあった音楽から、もっともっと遡る必要があった訳ですね。
大西:それは音楽だけの問題ではなく、社会や生きること、食べることと繋がっていくのです。僕が今、函館で住んでいるのも、食のことを手がけたかったからなのです。
 
――――食に関心を持つようになったのはいつ頃からですか?
大西:『スケッチ・オブ・ミャーク』にて、宮古島で儀式の継承が危機である事実を知り、僕なりに撮りながらどうするべきかを考えさせられました。彼女たちがやっているのは五穀豊穣や安産祈願など生活の中の切実な願いに対する祈りなのですが、五穀豊穣と言いながらも今はほとんど穀物を作っておらず、サトウキビに偏っていて、スーパーでは島外から輸送された食物が季節を問わず豊富に陳列されている。一方儀式のためにクジで選ばれた女性の司たちは、厳格な所では年間100日ほどの務めがあり、辞退する人も出てくる訳です。例えば粟の豊作祈願をする場合にも、その時神様に奉納するミキ(発酵飲料)を作るのですが、その材料となる粟の大部分を輸入物に頼っている。そこまでして豊作祈願をしなければいけないのか。ご先祖が続けてきたことをすることによって、ご先祖や神様と繋がるという普遍的な部分は明らかにあるのですが、そもそも何のためのお願いだったのかという点が抜け落ちていることに気付いたのです。選ばれる司の女性が大変な思いをしているのなら、収穫してもいない豊作祈願を行うことを見直し、負担を減らして続ける方法はないのか。僕は撮影中そういう思いを抱いていました。
 
 
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■五穀を取り戻す運動から、本当の意味でのいきた神歌が継承できると確信

――――現代において、食や祈りを考え直すきっかけは、そこにあったのですね。
大西:その後映画を作り終わって2ヶ月後に東日本大震災が起こり、スーパーマーケットから食べ物が一時的ですがなくなり、その時はショックでした。これが長期化するとマズイことになると思った時に宮古島の状況に思いを馳せると、災害時に島民の命を守る五穀が、ここまでなくなってしまったこと自体が問題であることに気付いたのです。五穀豊穣祈願を見直し、削った方がいいと思ったけれど、時間をかけてでもプランを立てて、命を繋げるだけのもの、五穀を取り戻す運動をしていけば、本当の意味での神事も継承され、また本当の意味での生きた神歌が歌われるだろうと分かりました。
 
今は一般の人と、作物を作る人との間を繋ぐような役割が必要であると感じ、一軒家でレストラン(café&market「プランタール」)を経営しています。菜園を作り、そこで作った野菜や近隣の提携農家から届いた野菜を使ったお料理を提供しています。直売もやっていますし、ゆくゆくは家庭菜園を普及させていきたいと思っています。高齢化社会の中、シニア世代が作った野菜をお互いに分けあうことで、地域コミュニティも活性化しますし、先細りしていく年金頼りで、若い人たちのお荷物になってしまうような高齢化の構造を逆転できる。音楽の原点を見つめていくうちに、自ずと人間の原点に到達したという思いがあります。種を植えてから実り、またその種を植えてそれが芽を出すまでを見ていると、絶対の真実がそこにありますから。
(江口由美)
 

 
<作品情報>
『津軽のカマリ』(2018年 日本 104分) 
監督・製作・撮影・編集: 大西功一(『スケッチ・オブ・ミャーク』)
出演:初代 高橋竹山、二代目 高橋竹山、高橋哲子、西川洋子他
2019年1月11日(金)~シネ・リーブル梅田、1月12日(土)京都シネマ、今冬〜元町映画館ほか全国順次公開
公式サイト⇒ http://tsugaru-kamari.com/   (C) 2018 Koichi Onishi

maikohalady-550.jpg『舞妓はレディ』

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2011年12月 地球にやさしい生活
ニューイヤーズ・イブ
聯合艦隊司令長官 山本五十六
friend もののけ島のナキ
ミッション:インポッシブル/ゴースト・プロトコル
スウィッチ
ワイルド7
CUT
ミラノ、愛に生きる
無言歌
宇宙人ポール
GOMORRAゴモラ
クリスマスのその夜に
リアル・スティール
マジック&ロス
RAILWAYS 愛を伝えられない大人たちへ
タンタンの冒険 ユニコーン号の秘密
2011年11月 ハッピーフィールド2 踊るペンギンレスキュー隊
落語研究会 昭和の名人 参
家族の庭
新少林寺
ジョージ・ハリスン リヴィング・イン・ザ・マテリアル・ワールド
カリーナの林檎~チェルノブイリの森~
アントキノイノチ
コンティジョン
恋の罪
森聞き
マネーボール
新世界の夜明け
ラビット・ホール
2011年10月 サラリーマンNEO劇場版
がんぱっぺフラガール!
ウィンターズ・ボーン
ステキな金縛り
ゲーテの恋
ハートブレイカー
フェア・ゲーム
三銃士/王妃の首飾りとダ・ヴィンチの飛行船
スマグラーおまえの未来を運べ
カメリア
やがて来る者へ
たまたま
カンパニー・メン
一命
ツレがうつになりまして。
サヴァイヴィングライフ
猿の惑星 創世記ジェネシス
エンディングノート
ワイルド・スピード MEGA MAX
はやぶさ/HAYABUSA
ゴーストライター
天国からのエール
さすらいの女神(ディーバ)たち
2011年9月 MADE IN JAPANこらッ!
モテキ
セカンドバージン
スリーデイズ
フリースト
パレルモ・シューティング
アジョシ
サンクタム
あしたのパスタはアルデンテ
ペーパーバード 幸せは翼にのって
探偵はBARにいる
ミラル
ライフ~いのちをつなぐ物語~
ふたりのヌーヴェルヴァーグ ゴダールとトリュフォー
2011年8月 神様のカルテ
日輪の遺産
未来を生きる君たちへ
ハンナ
ホームランが聞こえた夏
グッド・ハーブ
人生、ここにあり!
うさぎドロップ
エッセンシャル・キリング
カンフーパンダ2
一枚のハガキ
ツリー・オブ・ライフ
2011年7月 復讐捜査線
トランスフォーマーダークサイドムーン
Peace
スリー☆ポイント
黄色い星の子供たち
いのちの子ども
ロック~わんこの島~
実写版 忍たま乱太郎
大鹿村騒動記
海洋天堂
引き裂かれた女
無常素描
蜂蜜
マイティー・ソー
プッチーニの愛人
小川の辺
2011年6月 犬飼さんちの犬
バビロンの陽光
あぜ道のダンディ
ビューティフル
酔拳 レジェンド・オブ・カンフー
デンデラ
SUPER8/スーパーエイト
あなたの初恋探します
東京公園
スカイライン―征服―
アリス・グリードの失踪
光のほうへ
127時間
テンペスト
木漏れ日の家で
エクレール・お菓子放浪記
さや侍
愛の勝利を ムッソリーニを愛した女
奇跡
星守る犬
赤ずきん
クロエ
パラダイス・キス
亡命
4月の涙
軽蔑
メアリー&マックス
2011年5月 幸せの太鼓を響かせて~INCLUSSION~
手塚治虫のブッダ―赤い砂漠よ!美しく―
プリンセス・トヨトミ
マイ・バック・ページ
アジャストメント
ゲンスブールと女たち
インサイド・ジョブ
ファースター 怒りの銃弾
レッド・バロン
戦火のナージャ
大木家のたのしい旅行 新婚地獄篇
少女たちの羅針盤
ザ・ホークス ハワード・ヒューズを売った男
悲しみのミルク
ジュリエットからの手紙
歓待
ブラック・スワン
アン・ノウン
再生の朝に―ある裁判官の選択-
2011年4月 愛しきソナ
マーラー 君に捧げるアダージョ
生き残るための3つの取引
鬼神伝
八日目の蝉
キッズ・オールライト
阪急電車-片道15分の奇跡
GANTZ PERFECT ANSWER
まほろ駅前 多田便利軒
ナンネル・モーツァルト 哀しみの旅路
イヴ・サンローラン
ソウルのバングラデシュ人
小さな池
ダンシング・チャップリン
孫文の義士団
ビー・デビル
ザ・ライト・エクソシストの真実
イリュージョニスト
神々と男たち
SOMEWHERE
ファンタスティック Mr.FOX
津軽百年食堂
ヨギ&ブーブー/わんぱく大作戦(公開中止)
婚前特急
2011年3月 わたしを離さないで
サラエボ 希望の街角
ザ・ファイター
かぞくはじめました(公開中止)

唐山大地震(公開中止)

ランウェイ☆ビート
大韓民国1%
漫才ギャング
お家(うち)をさがそう
トゥルー・グリッド
プンミおじさんの森
ホームカミング
ツーリスト
アレクサンドリア
2011年2月 英国王のスピーチ
再会の食卓
悪魔を見た
ナルニア国物語/第3章:アスラン王と魔法の島
恋とニュースのつくり方
シリアスマン
男たちの挽歌 A BETTER TOMORROW
戦火の中へ
太平洋の軌跡-フォックスと呼ばれた男-
あしたのジョー
洋菓子店コアンドル
ヒアアフター
ゴダール・ソシアリスム
君を想って海をゆく
冷たい熱帯魚
ヤコブへの手紙
ザ・タウン
ウォール・ストリート
2011年1月 白夜行
GANTZ 
RED
グリーン・ホーネット
嘘つきみーくんと壊れたまーちゃん
Ricky リッキー
イップマン葉門
完全なる報復
ウッドストックがやってくる
デュー・デート
わが心の歌舞伎座
僕と妻の1778の物語
ソーシャル・ネットワーク
しあわせの雨傘
海炭市叙景
オボエテイル
アンストッパブル

 

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