【噺家プロフィール】
桂(かつら) 吉(きっ)朝(ちょう)(1954年11月18日 − 2005年11月8日)
三代目桂米朝門下で師の芸風をよく継承し、独自の現代センスあふれるスマートな味付けも加わり
東西の垣根無く全国にファンが多かった。演劇活躍や、落語と狂言をミックスした「落言」、文楽と落語の会を行うなど、活動の幅も広かった。華麗でおしゃれで面白い魅惑の話芸で、師米朝の後継者として期待されたが、50歳というあまりにも早すぎる夭逝だった。出囃子は『外記(げき)猿(ざる)』
五代目 三遊亭(さんゆうてい) 圓(えん)楽(らく)(1933年1月3日
− 2009年10月29日)
六代目三遊亭圓生の一番弟子だったが、師の没後は一派の頭領としてメディア全般で大活躍した。
談志、志ん朝、柳(りゅう)朝(ちょう)と共に四天王と呼ばれ、津々浦々の落語会では、現代的語り口に徹した古典落語を演じ、全国にしられた落語の顔となった。感情いっぱいの人情噺では観客を圧倒し、その語り口では爆笑を呼んだ。出囃子は『元禄(げんろく)花見(はなみ)踊(おどり)』
三代目 古今亭(ここんてい) 志(し)ん(ん)朝(ちょう)(1938年3月10日−2001年10月1日)
父は昭和落語界の重鎮五代目古今亭(ここんてい)。兄は十代目金原亭馬生。父志ん生とは全く違う正統的な江戸前落語を得意とした。上品できれいな江戸弁と、小気味良いテンポで噺を運ぶイキの良さ、じっくりと聴かせて涙を誘う人情の描写は、江戸時代と現代との空気を重ね合わせる事ができ、完全無欠を思わせる不世出の落語家である。出囃子は『老松(おいまつ)』。
十代目 金原亭(きんげんてい) 馬生(ばしょう)(1928年1月5日−1982年9月13日)
父・志ん生の淡々としたしゃべりを受け継ぎ、流暢で柔軟で整った形、そして自然に話す語り口は芳醇な美酒のようにまろやかな芸風であった。洗練された江戸の粋を体現する高座は、落語通をもうならせた。200以上といわれる豊富なネタを自由自在に演じたことも魅力であった。54歳の若さで夭逝されたことが惜しまれた。出囃子は『鞍馬(くらま)』。 |