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★ 新少林寺/SHAOLIN


(C)2011 Emperor Classic Films Company Limited All Rights Reserved

『新少林寺/SHAOLIN』
〜『1911』の次は、この少林寺アクション映画へ〜

(2011年製作 香港・中国 2時間11分)
監督:ベニー・チャン
出演:アンディ・ラウ、ジャッキー・チェン、ニコラス・ツェー、
   ファン・ビンビン、ユエ・ハイ、ウー・ジン、ユイ・シャオチュン、
   ション・シンシン

2011年11月19日(土)〜TOHOシネマズ(梅田、なんば、西宮OS、二条) 他全国ロードショー
公式サイト⇒ http://www.shaolin-movie.jp

(C)2011 Emperor Classic Films Company Limited All Rights Reserved
 最近の香港映画は中国合作ものも含めて、かつての香港映画の名作を21世紀的にバージョン・アップする傾向が顕著である。この流れは『三国志』をベースにした『レッドクリフ』(2008年製作)の大ヒットによって、さらにトレンドになった。そして本作は、過去にシリーズ化された少林寺ものとは一線を画し、アンディ・ラウ、ジャッキー・チェン、ニコラス・ツェー、ファン・ビンビンと演技派を揃えドラマ性を深めた感動アクション映画となっている。

(C)2011 Emperor Classic Films Company Limited All Rights Reserved

 映画の時代背景は、先に公開されたジャッキー・チェンが製作・主演の『1911』の翌年1912年と設定されている。だから、『1911』を先に見た方は、おそらくその続編のようにも映るかもしれない。ジャッキーが出ていることもある。しかし、今度のジャッキーは『1911』よりさらに人間臭い演技を見せている。但し、『1911』で封印したカンフー・アクションは、「俺は闘えない」などと言いながら、厨房料理人役にふさわしく中華鍋を使った“野菜炒めアクション”をコミカルに披露してくれるところはジャッキーらしくて嬉しい。


(C)2011 Emperor Classic Films Company Limited All Rights Reserved
 さて、メイン・バーサスは、極悪将軍から改心して寺に入ったアンディ・ラウがいる少林寺派と、アンディを裏切った元部下のニコラス・ツェー軍団との間で繰り広げられる。アンディはニコラスに娘を殺され、妻も奪われてしまう。そのことからいくと、アンディのリベンジ劇を予想されるだろうが、実は少々味付けが異なっている。何とアンディはニコラスをも改心させようとして、やむを得ずに闘っていくのだ。ニコラスへの憎しみではなく、人としての慈しみをテーマにしているところが、単なるカンフー・アクションとは言えない所以である。その新しい設定こそ本作の見所でもある。そして、少林寺での1対1のクライマックス剣戟戦は手に汗握る迫力。そのほかの対決シーンでも、ワイヤー・アクション、群像アクション、スロー・モーションなど、生粋の香港アクションの本領発揮といえる。


(C)2011 Emperor Classic Films Company Limited All Rights Reserved
 さらに凄いのは、2億4千万円を投じたという、少林寺のオープンセットである。しかも最後には何とこれが、外国軍の大砲の連弾攻撃で炎上してしまうのだ。ああ、もったいない。この映画のロケ地を巡るツアーは叶わないということだ。というわけでアクションの連続ではあるが、サントラとしてスモール・オーケストラの中に、胡弓を癒やし系の音として取り込んでいる。また、ラストロールではアンディが歌う『悟』は、大らかで切なさをかき立てる叙情豊かな歌で、激戦の余韻を和らげてくれるだろう。
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