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★かぞくはじめました

(C) 2010 VILLAGE ROADSHOW FILMS (BVI) LIMITED

『かぞくはじめました』 (Life As We Know It)
〜新次元のロマンティック・ラブコメって何?〜

(2010年製作 アメリカ 1時間55分)
監督:グレッグ・バーランティ
出演:キャサリン・ハイグル、ジョシュ・デュアメル、ジョシュ・ルーカス、クリスティナ・ヘンドリックス、メリッサ・マッカーシー、ヘイズ・マッカーサー

【公開中止】 シネマート新宿、シネマート六本木、
シネマート心斎橋ほか全国ロードショー
公式サイト⇒  http://www.kazoku-hajime.jp/

 ラブコメとロマンティック・ラブストーリー。そのビミョーな違いって、みなさんお分かりかな〜? 実は、この2ジャンルはこれまでのハリウッド映画界で、ビミョーに繊細にシンクロナイズしてきたジャンルなのだ。コメディか、ロマンティックか、それが問題だー、だったのです。つまり、愛の物語はコミカル・タッチで描かれるのか、それとも、どこまでもウットリ系の「映画の中にいるみたい」に描かれるのか、この2パターンが主流になっていた。但し、名作と呼ばれるハリウッド恋愛映画には、この2つに当てはまらないパターンもあるので、ご注意くださいませ。


 本作はこの2つをバランス良くまとめた映画なのだけど、ポイントは何といってもやはり、ラブコメにとっても、とっても大事な主演女優の魅力が一番だ。キャサリン・ハイグルなんて、みなさん、知っておられるでしょうか。そんなの聞いたことないなんて方が、多いかとは思います。しかし、アメリカ国民の括りとしては、1990年代以降でいうと、メグ・ライアンやキャメロン・ディアスらの、本格派ラブコメ女優の系列に属する女優なのだ。今のアメリカでは結構多いのだが、テレビドラマのブレイクで、映画的にもひっぱりだこになっているという女優さん。でも、この方がやっぱり、この種の映画には欠かせない、観客の感情移入度の高い演技を披露するのですよ。
 そして、作品性についていいますと、これまではフツーのラブコメとかロマンティックものだと、出会って恋に落ちて、いろんな障害はあるけどそれらを乗り越えて、最後はハッピーハッピーになっちゃうという、ストレート系のラブストーリーが多かった。けれど、本作は大いに違います。できちゃった婚なんてフツー。でも、最初に赤ん坊、いわゆるベイビーありきなんです。この強引な設定にはビックリしました。育児パートナーという前代未聞の設定から、ラブ・ストーリーを紡いでいくとは、とてもあり得ない。そのあり得なさが、納得できるウットリのラブストーリーへと、転換していくマジックが楽しめる映画が本作。雨や曇りの日はいっさいなし。冬も夏も終始一貫、晴れの日の描写のみに徹底して、明るさを強調した仕上げにも、注目したい快作なのですよ〜。
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