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★リアル・スティール

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『リアル・スティール』 (REAL STEEL )
〜「ナイトミュージアム」の監督がロッキーを〜

(2011年 アメリカ 2時間08分)
監督:ショーン・レヴィ
出演:ヒュー・ジャックマン,ダコタ・ゴヨ,エヴァンジェリン・リリー,アンソニー・マッキー,ケヴィン・デュランド,カール・ユーン,オルガ・フォンダ

2011年12月9日(金)〜大阪ステーションシティシネマ 他全国ロードショー!
公式サイト⇒  http://Real-Steel.jp
 2020年,人間同士の格闘は人気を失い,リングでは高性能のロボットが死闘を繰り広げていた。チャーリーは,果敢な戦いで観客を感動させた元ボクサーだが,今ではおんぼろロボットで賭け試合をしてどん底の生活を送っている。11歳の息子マックスは,母親を亡くし,かつて自分たちを捨てた父親に引き取られる。もっとも,チャーリーが10万ドルのために叔母に親権を渡したので,2か月後から叔母夫婦の下で生活することになっていた。
 ロバート・ゼメキスと共に製作総指揮を務めたスティーブン・スピルバーグは,どんな栄光よりも大切なものは親と子の絆だということを伝えたかった,と語っている。ショーン・レヴィ監督は,「ナイトミュージアム」では,VFXを駆使したアクションの中に,父親が息子との絆をつなぎ止めようとするドラマを紡いでいた。本作では,アクションとドラマの双方ともスケール感が大幅にアップしており,壮大なエンタテイメントとなった。
 マックスは,ゴミ処理場に捨てられていた旧式ロボットのATOMを持ち帰って復活させる。スパーリング用のロボットで,打たれ強く,シャドー機能を備えている。その設定が後になって大きな力を発揮する。フェンシング用マスクを平らにして目を付けたような単純なルックスだが,アップで映されると,その時々の感情が見えてくる。ダンスをすればマックスと,ファイティングではチャーリーと,見事にシンクロして一体感を生み出す。
 クライマックスの対戦相手は,漆黒の帝王のようにデザインされた無敵のゼウスだ。かつてロッキーは王者アポロから挑戦される形でリングに上がったが,マックスは自らゼウスに挑戦すると宣言する。運命は切り開いていくものだという力強さがある。結末は見えていても,対戦シーンは白熱し,興奮のるつぼに置かれ,不屈の精神に胸を打たれる。チャーリーとマックスを支える女性ベイリーも印象深い。均整の取れた構成が美しい映画だ。
(河田 充規)ページトップへ
   
             
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