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★『少女たちの羅針盤』長崎俊一監督インタビュー

(C)
映画「少女たちの羅針盤」製作委員会

『少女たちの羅針盤』
ゲスト:長崎俊一監督
(2011年 日本 1時間53分 )
監督:長崎俊一
出演:成海璃子、忽那汐里、森田彩華、草刈麻有
2011年5月14日よりヒューマントラストシネマ渋
谷ほか
梅田ブルク7、T・ジョイ京都、シネ・リーブル神戸全国にて公開
公式サイト⇒ http://rashinban-movie.com/

【映画STORY】
廃墟となったホテルを貸り切り、ネットシネマ『Edge』の撮影が始まろうとしていた。ヒロインを演じる新進女優・舞利亜は、4年ぶりに故郷の土を踏む。彼女は故郷でのことをひた隠しにしていたが、なぜか監督の芽咲(前田健)は、舞利亜が伝説の女子高生劇団“羅針盤”にいたことを知っていた。そして主演女優である自分に、改訂されたはずのシナリオが届いていないという不自然な事実。更に壁には不気味な落書きが。誰かが自分を陥れようとしている?それは4年前にさかのぼる。伝説の女子高生劇団“羅針盤”に起きた悲劇。その真相が明らかになる時が来た−。
 【イントロダクション】
“彼女を殺した”犯人が追いつめられてゆく“現在”と、羅針盤メンバーが爆発的な青春のエネルギーを放出させる“過去”が鮮やかに交錯しながら物語は進んでいく。原作は第1回「ばらのまち福山ミステリー文学新人賞」の優秀作に選ばれた水木大海(みずきひろみ)の「少女たちの羅針盤」。実力派監督・長崎俊一と成海璃子、忽那汐里、森田彩華、草刈麻有らフレッシュなキャスト、福山市の全面的な協力を得て完全映像化。犯人目線で真実が暴かれてゆく緊張感あふれるミステリー。
――― 映画を見させて頂いて懐かしい感じがした。80年代のアイドル映画をみているような感じがして。 今までずっと見てきた監督の作品の中では異色な感じがしたんですけど、監督自身はいかがですか?
そんな異色という風には感じていない。今までの作品と比べるという事があんまりない。

――― 個性的な女の子4人が揃った。
うまい具合に集まってくれた。それぞれのキャラクターがたちますよね。よく演じてもくれたしよく集まってくれたなぁと感じます。

――― 監督作品の中で女性が出てる作品が多いような気がしますが、今回の作品に関しては女性のどういった部分を一番描きたかったんですか?
一つは、女性だからって訳じゃないけど、自分たちがやりたい事をやりたい様にやる為に、4人で奮闘するそんなキラキラした感じ。それは原作にも書かれていて、それをちゃんと映像にしたいなぁと。やりたい事をやりたいようにやるっていうその為に動いていくという事に惹かれた。
――― 今の時代と照らすと、昔よりやりたい事をするのがやりづらい時代になってるのでは?
そうなのかもしれない。ただ、逆に言うと彼女たちには幸か不幸かそういうものに巡り合えたラッキーさもある。そういう意味ではあそこまで熱くはならないんじゃないかという意見もあるけど、地方都市であったりそういう環境であったりとかを含めて、今やりづらいとは感じず、むしろこの状況では自然のような気がした。例えば具体的に言うと、セリフの言い回しで割と今っぽい感じとかあるけど、そういうものを要素として取り入れようとすると何か違う。もっとそんな事を言ってる暇はない。彼女たちを突き動かしてるモノを、自分なりに感じたし、それを描きたいと思った。
――― 前半部分が本当に青春映画、イキイキした本当に高校生ならではの溌剌な感じが出ている。間にサスペンスの要素もあり、後半は違う方向に行くというのは、対比というか、その青春映画とサスペンスという所で気をつけたポイントは?
作る前段階というよりは、作っている最中、編集の時にそういう風になってきた。キラキラしてる期間は、彼女たちはそれとは知らずに過ごしている。ただ、ミステリーというのは仲間の死によってそういうキラキラしている時間が終わってしまった、あるいは終わらせるという風に考えた。時々サスペンス要素が入ってくるというのは、お客さんにはこのキラキラしている時間は長くは続かない。この4人の一人は死んでしまうんだしというのを感じつつ、それとの対比としてキラキラしている時間がある。キラキラした時が終わって復習という儀式を通しての繋がりが出てくる感じ。

――― 特に劇中劇が本当に輝いていた。4人の魅力がすごい発揮されたシーンだと感じた。彼女たちも演じている役を演じている自分を演じないといけないというのはすごい難しいシーンだったと思うけど、劇中劇に関して監督から何か言ったりしたんですか?
あまり何も言っていない。ただ、羅針盤に見えないと困るとは話した。劇中劇の演出、脚本などは東京で実際に劇団やっている方にお願いした。芝居と舞台はかなり違う。なので彼に狙いとか話した上で作ってもらった。彼女達としても役としても本人としてもステージをうまくやらないといけないというプレッシャーがある。だからもちろん舞台の稽古もたくさんした。ステージに立つプレッシャー、それに輪を掛けて羅針盤に見えないと困ると自分が言った事でのプレッシャー。そこで、映画としてはそこに向かっていくことで彼女達自身が飛躍した。そこが完全にシンクロ。ただお芝居するだけじゃなく、彼女たちの羅針盤の役の思いとがクロスしていく。それは効果があったような気がする。
――― すごい迫力を感じた。
本当にそう。ある程度撮った後、成海さんが皆を代表してかは分からないけど、「これは監督が言ってる様な羅針盤になってない。違うと思う。こんなんじゃないはずだ。」でも、エキストラの人は撮影を終えて帰してるし、という状況。「エキストラがいる部分はもう撮れない。それは諦める。」これも成海さん自身の発言とかキャラクターというのもあるけど、それだけじゃない。羅針盤の一員という感じ。そういう事があったりした。

――― 彼女自身が考えてそれを言ってきた?
そうですね。成海さん自身がもっとやれるはずだと思ったんじゃないかな。細かいことは分からないけど。

――― それはどの辺りのシーンで?
劇中の場面。ストリートのところではない。エキストラが入るところは先に撮って、エキストラが写らない所は残している。そういう所をやり直す。

――― 映画として舞台を撮るというのは何重構造とかになっていると思う。今は、映画とかでも舞台を撮ったりはあるけどそういった撮り方とはまた違う。
そうですね。シンプルにカットを重ねていきたい。
舞台から見ているのと外れないようにする。客観的に見て彼女たちが必死に演じている所を撮らないといけない。撮影方法にしても、後ろから回ったりなど色々あるが基本的には観客席から撮る。そういう方がお客様に伝わる気がする。

――― この映画の舞台は福山ですが、原作がそうかもしれませんが、福山にこだわった理由は?
映画の成り立ちが、原作は福山ミステリー文学賞受賞作品。福山市が市として福山市で映画を撮って福山市を有名にしたいという思いがある。原作は福山が舞台じゃないけど、これを何とか福山で撮れないか。という所から始まっている。原作者は三重県出身。今名古屋の近くに住んでいる。多分やっぱり自分が過ごした街や過ごしている街をいくつか組み合わせて架空の街をイメージして書いている。脚本も原作を元にイメージを作り上げた。福山は色んな場所がイメージ通りある。しかも地方都市の寂れた感もあるけど豊かな街。そういう一色ではない感じが、彼女たちが生きている街に似合ってる気がした。

――― 監督自身は、舞台や演技で影響を受けた作品は?
特にはないかなぁ。舞台はずいぶん前に演出をやった事がある。俳優さんも多いし本当に大変。
似てるけど、舞台は映画とは全く違う芝居。舞台に関しては距離を取ってるかな。

――― 4人出てるけど舞台経験は?
森田さんのみあるみたい。他の3人はないと言っていた。でも俳優さんだし舞台でやってみたいという思いはあるんじゃないかな。

――― やってるのが想像出来るなと思いました。今回の映画を見させて頂いて。
そう。だから今回劇中劇を演出してくれた人も後で話した時に、初めてとは思えないと言っていた。すごく考えて演じていると。

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