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★ハートブレイカー

(C) 2010 YUME-QUAD FILMS / SCRIPT ASSOCIES / UNIVERSAL PICTURES / INTERNATIONAL / CHAOCORP
『ハートブレイカー』 (L'Arnacoeur )
〜幸せとは,自分の心に正直に生きること〜

(2010年 フランス,モナコ 1時間45分)
監督:パスカル・ショメイユ
出演:ヴァネッサ・パラディ,ロマン・デュリス,ジュリー・フェリエ,フランソワ・ダミアン,アンドリュー・リンカーン

2011年10月29日(土)〜シネ・リーブル梅田、ヒューマントラストシネマ有楽町 他全国ロードショー
公式サイト⇒  http://heartbreaker.jp/
 恋愛中の女性は,幸福か承知の上で不幸か不幸を認めないかの3種類だという。アレックスは,3番目の女性をその家族や親友の依頼を受けて誘惑し,別れさせるプロだ。彼は,姉メラニーとその夫マルクのサポートで,緻密な情報収集と巧妙な舞台設定を武器とし,相手の心の隙間に入り込む。そのミッションを遂行する様子がオープニングでテンポ良く描かれて引き込まれる。ロマン・デュリスの魅力が全開のロマンティック・コメディだ。
 アレックスは,10日後に結婚式を控えたジュリエットを婚約者ジョナサンと別れさせるよう依頼される。父がなぜ娘の結婚式を阻止しようとするのか,その理由が結婚式の直前に明かされる。母の死から10年間絶交状態にあったとはいえ,父が娘を一番よく理解していた。ジュリエットは,休火山のように,情熱的でワイルドな自分を偽りながら生きてきた。一方,アレックスは,姉夫婦や旧友から“苦しいと逃げるクセ”があると指摘される。
 アレックスは,ジュリエットに近付こうとするが,なかなか相手にされない。2人がどうやって結ばれるのかという大きな興味の中で,まずは彼女の心を捉えようと編み出される数々の演出が楽しい。ニセのラジオ番組で彼女のお気に入りの曲を流す。悦に入ったフリのアレックスに,こっそりノッてるジュリエット。「ダーティ・ダンシング」を見てダンスの練習をする。1人だとサマになっているが,マルクが相手だとスラップスティック。

 ジュリエットとのダンスシーンはバッチリでリフトも見事に決まる。舞台となるモナコは大人のロマンスが似合う。海をバックにした2人のシルエットが美しい。だが,アレックスは,「すべてを捨てるわ」と言われたとき,「忘れるんだ」と仕事のように応じてしまう。彼が姉の言葉に触発されて“クセ”を克服するのはもう少し先になる。一方,ジュリエットは父の言葉を契機としてウソの衣を脱ぎ捨てる。すべての人の心が安らぐ作品だ。

(河田 充規)ページトップへ

   
             
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