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★戦火の中へ |
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『戦火の中へ』 (英題:71
INTO THE FIRE) 〜実話を基に、戦争の悲惨さを問いかける〜
(2010年 韓国 2時間01分)
監督:イ・ジェハン
出演:チェ・スンヒョン(T.O.P)、クォン・サンウ、チャ・スンウォン、キム・スンウ 2011年2月19日(土)〜梅田ガーデンシネマ、なんばパークスシネマ、三宮シネフェニックス、MOVIX京都ほか全国ロードショー公開
公式サイト⇒ http://www.intothefire.jp/ |
冒頭から、砲弾が飛び交い爆発する凄まじい戦地の中に放り込まれる。きびきび動く兵隊たちの中で、一人怯え、恐怖に立ちすくむ学徒兵のジャンボムに焦点が当てられる。
1950年6月、北朝鮮軍は軍事境界線を越え、韓国に不法侵攻。3日後にはソウルを占領、さらに南進する。敗走を重ねた韓国軍は、釜山を守るための最後の砦となる洛東江(ナクトンガン)戦線を死守すべく、全兵力を結集させる。戦線から離れた浦項(ポハン)の中学校の軍司令部に残されたのは、戦闘経験がほとんどない71人の学徒兵たちだけ。そこへ北朝鮮軍の精鋭部隊が進撃してくる…。当時中学3年生だった学徒兵が故郷の母に宛てて綴った手紙を基にした実話を映画化。 |
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戦地に赴く前の家族とのドラマは、ほんのわずかな回想シーンにとどめ、徹底して戦地での姿に迫る。ライフルもまだ使い慣れない少年たちが、戦車や大砲を備えた正規軍を相手に、圧倒的に不利な状況下で、一体どう戦ったのか。71人の少年たちの過ごした数日間を描く。 |
戦闘の始まる前は、喧嘩もすれば、笑ったりふざけたり屈託のない若者たちだ。若さゆえの向こう見ずなところもあるし、友達の死を前に悲しみや、不安と恐怖で打ちひしがれもする。でも、国を守るという使命感の下、最後は固く団結し、力をあわせての熱いドラマが展開する。学徒兵のリーダーとなるジャンボムと、対立していた不良少年ガプチョとの間に、いつしか生まれる友情が涙を誘う。ラストの校舎の屋上での静寂に耳をすましてほしい。学徒兵たちのことを忘れずに、心配して浦項に戻ってくる大尉の存在が、わずかながらの救いとなる。 |
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同じ言葉を話す同じ民族が、二つに分かれて命を奪い合うことの悲しさが痛切に響く。北朝鮮の敵将が、祖国統一が実現すれば同じ国の将来を担う若者たちであり、その命をむざむざと奪うにはしのびないと情けをかける。なぜ戦うのか、なぜ殺し合わなければならならないのか、深い問いを発しながらも、死を覚悟して武器を手にとるしかない少年たちの必死な姿が、感動をより深いものにする。 |
めざましい経済発展を遂げた韓国が、つい60年前に、北朝鮮との間でこんなにも激しい戦闘を繰り広げ、国土を荒らされていたとは知らず、朝鮮戦争のことをもっと知りたいと思った。映画を見る前に、洛東江戦線や浦項の位置だけでも地図でみておくと、よりイメージしやすいと思う。壮絶な戦闘シーンに臆することなく、映画館に足を運び、隣国の歴史を身体で感じてほしい。 |
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『戦火の中へ』完成披露試写会
2010年12月3日(金)なんばパークスシネマにて開催された『戦火の中へ』の完成披露試写会。当日は
強風と人身事故のせいで地下鉄御堂筋線が2度に渡って停止するなどのアクシデントにもかかわらず、最も大きなシアター7が満席になる盛況ぶり。
シネルフレの読者の方にも参加して頂きまして、寄せられた感想を下記にご紹介いたします。 |
@ 日本では朝鮮動乱景気に湧いていた1950年代にこんなこんな悲しいことがあったのですね。 クォン・サンウは学生には程遠い年齢?ですが不良の役がハマリでした。ビッグバンの「トップ」は初めて見たのですが眉毛と目が印象的なイケメンですね。楽しみな俳優さんです。え?歌手?キム・スンウは以前、シネマート心斎橋で「素敵な夜、ボクにください」で吹石一恵さんと舞台挨拶で見たので思い入れがあります。
韓国映画も「義兄弟」以来、又見たいと思っている今日この頃です。以前の勢いがくるのを楽しみにしています。 (E・M)
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A 『戦火の中へ』行ってきました。寒い強風が吹きすさぶ中とはいえ、一番大きなパークスの劇場が満席でした。
戦闘シーンや爆撃シーンが驚くほど多いとはいえ主役二人のキャラと敵将のキャラがしっかりたっていて、同じ言葉を話す同じ民族が、二つに分かれて命を奪い合うことの悲しさと祖国統一すれば同じ仲間になるはずなのに殺しあう割り切れぬ思いとが映画をより深いものにしていると思いました。 |
何より実話というところがすごいと思いました。一緒に行った友人も、朝鮮戦争について
ちゃんとパンフを読んで勉強したいと言ってましたがいかに自分が隣国について知らなかったのか恥ずかしく思うところです。
私達はパンフをいただけたので、事前に映画の舞台が韓国のどのあたりか、とか朝鮮戦争が、いかに韓国の本土を深く突き進んでいったものかを頭の中にいれてから観れたのですが、映画の中で地理的なことはあまり触れられておらずちょっとでもイメージがあると
よりわかりやすいかなと思ったりしました。
戦闘シーンの多さに辟易する人もいるかもしれませんがそれを超えて観るだけの重みはあると思いました。
(K・I)
B お家に帰って、猫の頭をなでて、熱いお風呂にゆっくり浸かって、しみじみ平和を感じました…なんやかんやあっても、普通の人が普通に生きることができる世の中はホンマにありがたいと思いました。
「戦火の中へ」見させていただきました。実話がベースと言うこともあるし、昨今の情勢を鑑みるも、身に迫る思いでした。冒頭の激しい市街戦のシーンでは「ブラザーフッド」を思い出しました。有無を言わせない迫力に圧倒されます。学徒兵とはいえ、まだあどけなさの残る彼らだけに戦いを任せるなんて…あまりの無謀さに腹も立ち、でもそれが戦争なんだと思ったり。 |
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T.O.Pくん、「アイリス」ではどこか妖しい色気のある殺し屋の役でしたが、本作でもあの強烈な目ヂカラは健在!クォン・サンウ氏は、またもや学生服…!?何歳まで高校生やってんねん!?とツッコミを入れつつ…なんとなく、ワルを演じてもどうもワルに見えきれない感じがいいんだか悪いんだか…う〜ん。キム・スンウ氏はいかにものハマリ役でした。人情に厚い人。北の少佐役は「シークレット」のチャ・スンウォン氏、共和国に絶対忠誠だけど、どこか屈折したキャラクターが面白く、物語にひとつ深みを与えていたように思いました。 (A・M)
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C ありがとうございました。とっても充実したひと時でした。
『戦火の中へ』すごく胸にくる映画でした。私は戦争というものを知らないけれど、何かリアルで観ているだけでこんなにも息苦しいなんて…しばらく引きずるかも知れません。私事ですが、今年の初め祖父が他界しました。戦争経験者で、衛生兵として戦地に赴いたと聞いてます。何故だかそのことをぼんやり思い出しました。今こうして生きているだけで幸せなんですね。なんて・映画の話からずれてごめんなさい・主演のビックバンの人かっこよかったです。哀愁を含んだ瞳が印象的でした。
(35歳 女性)
D映画は後半がすごくよかったです。銃撃シーンが「レッド」並みに派手でした(笑)
(29歳 女性)
E 「戦火の中へ」何かあるかな?と思ってたら静かに始まり(笑)
今またもめてる時ですし、余計に感慨深く同民族なのに…だからこそなのでしょうか。真正面から真摯な作風で良かったです。ほんとに、画に迫力があり大スクリーンで観ることが出来てラッキーでした。
主役演じてた俳優、高島政伸?に、似てたなぁ。本職じゃない?のに、中々の好演目・力あり。クォン・サンウは、年上設定だけど…もう完璧においちゃんやん(爆)
北の少佐が、中々かっこ良く、良い味出して作品を締めてたように。 しかし、韓国のあの路線は、画に迫力ありますよね。緊迫感も…違いは何なのかしら?文化の違い?背負ってるものの違いでしょうか。
(S・M) |
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F 全編緊張感が続く大迫力の映像で私自身も戦場にいるような臨場感(プライベートライアン以来)味わいました。話がそれますが今日梅田ガーデンで「レオニー」(こちらも激動の時代の女性の一生に感銘)観た時「戦火〜」の予告編あったのですが…やはり小さなスクリーンでは全然違った印象でした。
身内同士で喧嘩しあう場合じゃないとハラハラしながら後半は全員力一杯諦めず勇敢に敵に挑む姿に感涙。
朝鮮戦争から60年たった今でも戦争の危機は消えてはいません。それを思うとなおさら切なく感じました。 (M・M) |
G リアル感、迫力、爆発シーンの粉塵、凄かったです。同じ民族での戦いは、本当に不幸なことだと思いました。 (T・H)
H 朝鮮戦争って、経緯とか知らなかったのですが映画とプレスで歴史を知るきっかけになり、また一つ賢くなりました。
ジャンボムの、”戸惑い”からリーダーとしてふさわしく”成長”していく様子が上手く描かれていて、まだ子供なのに勇敢に戦う学徒兵たちの姿に『私も明日から頑張ろう!』って気にさせてくれるパワーのある映画です。
親しい人が目の前で死んでいく残酷さ、安楽死させてしまう悔しさ、出兵を見送る家族の不安と切なさ…、どこの国でも、いつの時代でも戦争は人の心に深く傷が残ります。
エンドロールでの生存者たちの言葉を聞いていて、さらに涙が止まらなくなりました。運よく生き残ってもそれはそれで癒えない傷をかかえ、生き地獄なんです…。
ぜひぜひ多くの人に、特に学生のかたに見てもらいたい映画です。 (M・Y) |
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