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★『洋菓子店コアンドル』合同記者会見

ゲスト:左から、蒼井優、江口洋介、深川栄洋監督

(C) 2010『洋菓子店コアンドル』
製作委員会
『洋菓子店コアンドル』
〜ちょっぴり疲れた人生に甘いケーキと感動を〜

(2010年 日本 1時間55分)
監督 深川栄洋
出演 江口洋介 蒼井優 江口のりこ 尾上寛之

2011年2月11日より新宿バルト9、ヒューマントラストシネマ有楽町ほか全国ロードショー
関西では、梅田ガーデンシネマ、なんばパークスシネマ、Tジョイ京都、シネ・リーブル神戸 他にて公開
公式サイト⇒ http://www.coin-de-rue-movie.com/pc.html

 都内で有名なケーキショップを舞台に様々な人間模様を描くヒューマンドラマ『洋菓子店コアンドル』の合同会見が大阪市内にて行われ、パティシエ役に挑戦した主演の江口洋介と蒼井優、監督の深川栄洋が登壇した。江口はある理由から心に傷を負いケーキ作りをやめてしまった元・天才パティシエの十村を、蒼井は恋人を追って鹿児島から上京してきた見習いのケーキ職人・なつめを演じる。ケーキを通して出会った2人が、決して甘くない人生と向き合い、それぞれの居場所を見出していく姿に感動を覚える。公開は2月11日(金・祝)。

―――まず監督にお聞きします。今回は原作のないオリジナルストーリーですが、洋菓子店を舞台にしたきっかけを教えてください。
深川:
以前から職人さんの話をやりたいと思っていました。パティシエは一見華やかな世界に見えますが、実際には彼らの仕事はものすごくストイック。訓練・鍛練を毎日続けて小さな芸術をお客様に届けている。そういう姿勢も含めて素敵だなと思っていました。

―――ケーキを創る人たちの人間模様に込められたメッセージは?
深川:ケーキってどんなに疲れていても、どんなにお腹いっぱいでも食べられるし、食べるとすごく幸せな気分になってひと息つける。まるでマジックですよね。そのようなケーキにかける人の思いとか、食べた人に生じる変化のきっかけをパティシエの物語を通じて伝えたいと思った。

―――江口さんと蒼井さんは初共演ですが、お互いの第一印象は?
江口:普段スクリーンやテレビで見ているイメージ通りで、すごく自然。なつめはヒステリックなんですが、蒼井さんが鹿児島弁で喋ると可愛くなる。彼女のムードが映画全体のほんわかした雰囲気を作っていると感じました。

蒼井:私も江口さんはスクリーンやテレビで拝見しているイメージとまったく変わらない印象でした。現場では、すごくどっしりと構えている。現場ってスタッフもキャストも監督の下について、何かあったらフォローするんだという体制で臨んでいるんですけど、江口さんは私たちがいる集団の一番後ろの所で、私たちの“漏れ”がないかを見守ってくれているような、そういうイメージです(笑)
―――江口さんは初めにオファーを受けた時は、十村役は自分ではないのでは?と思われたそうですが、どのように役を掘り下げていったのですか。
江口:初めはパティシエのイメージがあまり沸かなかった。ケーキから連想して明るく楽しいコメディかなと思っていたんです。まぁ、僕が無知だったわけですが、監督からパティシエの話を色々聞いて、実際に店へ行ってみると本当に職人の世界で驚きました。テクニックのある人にはヘッドハンティングがあったり、厳しい世界だと。監督からはそういった職人の厳しさを演じてもらいたいと言われ、徐々に十村という役を構築していきました。


―――監督は江口さんのキャスティングについてどうですか?
深川:僕も江口さんがケーキと向き合っているイメージは全く沸かなかった(笑)でも、それが逆に面白いなと。今まで見たことのない江口さんが見られるんじゃないかと思ってお願いしました。
―――蒼井さんは、深川監督の印象を「譲らない所は絶対に譲らない人」と話されていたそうですが、どんな部分にそう感じたのですか?
蒼井:監督が譲らないというのは、このシーンのこの芝居を譲らないとかそういう事ではなくて、もっと根本的な“映画で何を撮りたいのか”“何を伝えたいのか”という事。映画の現場はみんなで色々なことを考えて撮影に臨むわけですが、思っていたように事が進まないこともある。でも、監督はそういったアクシデントから役者やスタッフのことを守ってくれた上で、さらに撮りたいこと、やりたいことを絶対に譲らない。私だったら心が折れてしまいそうな大変な事もたくさんあったので本当に尊敬します。
―――監督は本作を女の子版の「寅さん」のような映画にしたいと想像をしたそうですが、具体的にどのようなイメージを持たれていたのですか?
深川:蒼井優さんがキャストに決まった時に、今まで見たことのない蒼井さんを見てみたいと思いました。陰と陽だったら「陽」の部分が見てみたいなと。竜巻のように風を起こす女の子が街角にやってきて、慌てた人々がその彼女から色々なものを突きつけられて怒って泣くのだけど、今度は泣いていた人たちが彼女のために集まって知恵をしぼって勇気を出して行動する。そういった人に影響するものを作り上げてみたいなと思っていた。そのモデルがあるとしたら寅さんじゃないかなと。それが何となく頭にあったので、女の子版「寅さん」というイメージを持ちました。
―――江口さんは撮影前にパティシエのケーキ作りを体験されたそうですが、感想は?
江口:伝説のパティシエ役ということで、まず手元はしっかりリアリティを出さないといけないなと。専門学校で授業を受けたのですが、そこで何千人もの若者たちが勉強しているのを見て、パティシエに対する意識がまたひとつ変わりました。こんなにも憧れの職なんだと。実際、道具を手にして始めたら、時間との戦いもありなかなか難しい。料理は嫌いじゃないのですが、さすがにケーキを作ったことはなくて…。でも、意外と凝り性なので、家でもケーキを作ったりしていました。ブルーベリーでデコレーションしてそれをデジカメで撮ったり(笑) 
―――蒼井さんはケーキ作りと鹿児島弁の両方を練習されたそうですが、どちらが難しかったですか?
蒼井:私は普段から好きでケーキを作ったりします。でも今回、習得しないといけなかったのは、クリームを絞ったりチョコレートで文字を書くデコレーション技術。初めは慣れませんでしたが、だんだんと体が覚えていくので、ケーキ作りに関してはあまり心配いりませんでした。どちらかと言わなくても、鹿児島弁の方が大変で(笑)鹿児島弁は独立した方言なので、外国語を覚えるような感覚でゼロからスタートしました。でも、やっぱり日本語なので、福島弁や大阪弁、沖縄の方言に似ているニュアンスがある。私の両親は大阪なので大阪弁にも引きずられるし、福島弁は『フラガール』で喋っていたので、気を抜くと全部福島弁になっていたりとか(笑)音にとらわれてはいけないと思いながらも、ひと言ひと言のセリフに緊張していました。

―――では、最後にひとことずつメッセージをお願いします。

監督:映画のなつめや十村と同じような気持ちや壁をもっている人がたくさんいると思いますが、そこから一歩でる勇気を映画の中に込めてみました。そういう思いが伝わればいいなと思っています。
蒼井:ケーキを食べるのと同じように、人の胸を少し膨らませてくれるような作品に仕上がっていると思います。2月の公開でまだ先ですが、どうぞよろしくお願いします。
江口:人間模様がしっかり描かれていて、ケーキもまたひとつの主役のように美しく撮られています。最後にはホッとして、充実した一日が過ごせるような映画になっていると思いますので、どうぞ劇場まで足を運んで頂ければと思います。
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 ももちひろこミニコンサート 『洋菓子店コアンドル』主題歌他

 

 

〜新人歌手の“ももちひろこ”が『洋菓子店コアンドル』の主題歌を熱唱〜

 江口洋介と蒼井優がパティシエに扮するヒューマンドラマ『洋菓子店コアンドル』の試写会が大阪・メルパルクホールで行われ、主題歌を担当するシンガーソングライターのももちひろこが舞台挨拶に登壇。主題歌となる「明日、キミと手をつなぐよ」のほか「and I…」「会いに行くから」の3曲を熱唱した。

  ももちひろこは福岡在住のシンガーソングライターで、同作の主題歌がメジャーデビューシングルとなる。(「明日、キミと手をつなぐよ」は2月9日発売)ミニライブでは福岡・天神のストリートで鍛えた度胸を武器に、新人ながら緊張を感じさせない堂々としたステージで来場者を魅了。歌詞にのせた素直なメッセージがすっと胸に届くのびやかな歌声を響かせた。

  映画
に関しては曲を作る前に見たそうで「甘いだけじゃなくビターな部分もしっかり描かれていて、見たあとは幸せな気持ちになれました。すごく感情豊かな作品。」と絶賛。さらに、主人公の気持ちに自分の青春の想い出をダブらせて歌詞を書いたと制作秘話を教えてくれた。「私はデビューするまでにたくさんのオーディションを受けて、その度に落ちていたんです。ある時、怖くて次のオーディションが受けられなくなっていたのですが、その時に励ましてくれた友達がいました。その関係性が江口さんと蒼井さん演じる主人公に重なる部分があったのでそこから歌詞を書きました。歌には大切な人をちゃんと大事にしていこうとか、大切な人とこの先どうやって歩いていきたいのかとか、すごく単純なことですが、私が大事にしたいメッセージを詰め込みました。もう一度、絆を結ぶという作業を“手をつなぐ”という言葉で表しています。映画を見た皆さんの中に何か温かいものが生まれるといいなと思います。」

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