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スウィッチ

(C) 2011 CARCHARODON - L&G - PATHE PRODUCTION-FRANCE 2 CINEMA - JOUROR - TERCERA PROD

『スウィッチ』 (SWITCH)
〜それでも私は殺(や)ってない!ソフィのパリ逃走劇〜

(2011年 フランス 1時間40分)
監督:フレデリック・シェンデルフェール
出演:カリーヌ・ヴァナッス、エリック・カントナ

2011年12月10日〜新宿武蔵野館、梅田ガーデンシネマ 他全国順次公開
公式サイト⇒ http://switch-movie.jp/

 旅行中アクシデントに巻き込まれ、とんでもない悲劇になるという展開の映画は多い。だが、本作はただの巻き込まれ型ではない。お互いの家を交換(スウィッチ)して休日を楽しむというのは、キャメロン・ディアスやケイト・ウィンスレットが出演した「ホリデイ」と同様だが、本作で生まれたのはロマンスではなく殺人犯として逮捕されるという悪夢だ。誰ひとり知り合いのいない初めてのパリで、果たして身の潔白を示せるのか?誰が何の目的で彼女をハメたのか?最後まで目が離せないスピーディでパワフルな展開のサスペンススリラー登場!
 モントリオールに住む25歳のソフィは、パリに住むベネディクトとお互いの家を交換して休日を楽しむことにした。憧れのパリ、エッフェル塔が見える素晴らしいロケーションのアパートメント、うっとりするような休日を楽しんでいた。ところが、翌朝警察に踏み込まれるやいなや、殺人犯として逮捕されてしまう。鍵のかかった部屋から首のない惨殺死体が発見されたのだ。事情を説明しても信じてもらえず、すべての証拠は彼女がベネディクトだと示していた。
 家だけでなく身分までスウィッチされてしまったソフィは精神鑑定を受ける。ところが、自ら真相を明らかにしようと病院から逃走。パリ警察を相手にパリ中で逃走劇を繰り広げることになる。執拗に追うフォルジャ警部。次々と発生する殺人事件。次第に明らかになるベネディクトの人物像から戦慄の結末まで、ノンストップでハラハラドキドキさせてくれる。
 カナダの女優カリーヌ・ヴァナッスの体育会系の体型と、モントリオールでのランニングシーンがパリで発揮される。自力で真相に迫ろうと知力の限りを尽くす主人公の必死さが、見る者を惹きつけてやまない。また、イギリスの名門マンチェスター・ユナイテッドの伝説的サッカー選手として名を馳せたエリック・カントナの刑事役も貫禄がある。ケン・ローチ監督の「エリックを探して」で本人役で出演していたが、推しの強い頼もしさは本作でも活かされている。この二人の追跡シーンは実にパワフル!
 監督は、「裏切りの闇で眠れ」や「スパイ・バウンド」などで、フランスの新たなバイオレンスムービーを示したフレデリック・シェンデルフェール。パリを舞台に展開される犯罪の陰の部分を、ドラマチックに映像化するあたりはなかなか心憎いものがある。

 うまい話には気をつけろ――どこで何が起ころうと、冷静な判断力と最善を尽くす知力、そして生き延びようとする強いメンタル、最後は体力がものをいうのだが・・・ソフィのように日頃から体を鍛え、軽いフットワークを心掛けたいものだ。まずはトラブルに巻き込まれないよう、日頃から注意しましょう。
(河田 真喜子)ページトップへ
(C) 2011 CARCHARODON - L&G - PATHE PRODUCTION-FRANCE 2 CINEMA - JOUROR - TERCERA PROD
   
             
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