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★婚前特急

(C)2011「婚前特急」フィルム・パートナーズ
『婚前特急』
〜ワガママだけど、憎めないヒロインの魅力全開!〜
(2011年 日本 1時間47分)
監督:前田弘二
出演:吉高由里子、浜野謙太(SAKEROCK)、杏、石橋杏奈、青木崇高、吉村卓也 榎木孝明、加瀬亮

2011年4月1日(金)〜テアトル梅田、なんばパークスシネマ、MOVIX堺、 MOVIX京都、シネ・リーブル神戸
公式サイト⇒ http://konzentokkyu.com/  

 人生、限られた時間をいろいろな人といろんな体験をした方がトク、という信条のもと、5人の彼氏とつきあう24歳のOLチエ。仕事の愚痴を聞いてほしい時は年上のバツイチ、癒されたい時はかわいい年下の大学生、ラクしたい時はいい加減なお調子者の工員と、その時どきの気分によって使い分け、原付で颯爽と会いに行く。親友の結婚を機に、この中から“たった一人のほんとうの相手”を見つけようと、順に別れを切り出すことを決意。真っ先に候補にあがったのは、冴えないパン工場の工員の田無だったが…。
 可愛いけれど、ワガママで、きつい性格のチエを吉高由里子が好演。自分に正直で、プライドを傷つけた田無に仕返しをしようとむきになる姿は、どこか目が離せず、憎めない。チエとは対照的に、思い込んだら猪突猛進に、恋する人にアタックする田無。二人のかけあいが楽しく、クライマックス、靴の投げあいに始まり、いきなりつっかかってゆくチエの勢いと速さには息をのんだ。70年代の日活の人気女優白川和子の意外な登場と、次々に展開するドタバタ騒ぎは、驚きと笑いの連続。
 「♪恋をして心はダンスする 君は笑顔が素敵な…」とMONOBRIGHTが歌う主題歌「DANCING BABE」の乗りのよいメロディがぴったり。モーツァルトの歌劇『魔笛』の「復讐の炎は地獄のように我が心に燃え」のアリアまでとびだし、時に加速し、時にねっとりと、映画は突き進む。テンポのよいスクリューボールコメディにきっとあなたも、すっかり乗せられるにちがいない。
 てきぱきと仕事をこなしながらも、家に帰ったらゴムの人形を壁にぶつけてストレスを発散したり、仲睦まじい親友夫婦を見て、自分にも本当の相手がいるのか不安になったりするチエの姿に、共感できる女性も多いはず。劇場で多くの観客と一緒に思い切り笑って、ラスト、静寂が広がる余韻に浸ってほしい。
(伊藤 久美子)ページトップへ
   
             
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