topへ
記者会見(過去)
旧作映画紹介
シネルフレバックナンバー プレゼント
『さすらいの女神(ディーバ)たち』
  作品紹介
新作映画
★さすらいの女神(ディーバ)たち

(C) Les Films du Poisson - Neue Mediopolis Filmproduktion - ARTE France Cinema - WDR/ARTE - Le Pacte - Film(s)
『さすらいの女神(ディーバ)たち』 (Tournee)
〜さまよう魂を救うのは優しく大らかな包容力〜

(2011年 フランス 1時間51分)
監督・共同脚本:マチュー・アマルリック
出演:マチュー・アマルリック,ダミアン・オドゥール,
    キャバレー・ニュー・バーレスクのメンバー
    (ミミ・ル・ムー,キトゥン・オン・ザ・キーズ,
    ダーティ・マティーニ,ジュリー・アトラス・ミュズ,
    イーヴィ・ラヴェル,ロッキー・ルーレット)

2011年9月24日〜シネスイッチ銀座、他
10月1日〜梅田ガーデンシネマ、10月22日〜神戸元町映画館 、
12月10日〜京都シネマ にて公開
公式サイト⇒  http://www.ontour.jp/
 マチュー・アマルリック扮するジョアキムがキャバレー・ニュー・バーレスクを率いてフランスの港町をツアーで回っている。最初に楽屋の様子が映され,しばらくするとニュー・バーレスクに関する説明の台詞が出てくる。女性のための女性のショーで,男には口出しをさせず,女性としての自分を表現するものだ,と言うのだ。もっとも,メンバーの6人のうち1人は男性だし,舞台シーンはジョアキムの背景に退いてしまった感じがする。
 ジョアキムは,TV界の有力なプロデューサーだったが,その業界から追放されてアメリカに渡り,リベンジのためフランスに戻ってきた,という設定だ。彼の目的は,パリでの公演を成功させ,フランスでの名声を取り戻すことだった。だが,彼は,公演を行う劇場さえ確保できず,低迷している状態から抜け出すことができない。旧知の女性ディレクターを頼っても,私を踏みつけにしたあなたを訴えるなどと言われ,取り合ってもらえない。
 映画は,そんなジョアキムの心情を追い掛け,彼が俺達のツアーを続けようと劇場のマイクで皆に話しかける姿を捉える。メンバー6人が同時にステージに上がることはなく,ゴージャスなショーのシーンを期待すると肩すかしを食らう。だが,大きな風船にすっぽりと入っていき,最後に風船を割って出てくる,あるいは切断された手首が迫ってくるという,ジュリーのパフォーマンスには,ジョアキムの状況を暗示するような面白さがある。
 ジョアキムは,パリに凱旋して過去の栄光を取り戻すことだけが人生ではないことを自覚し始め,「俺には君達しかいない」「君らと一緒にいる時が俺の家だ」と言うようになる。実は,ダンサー達がジョアキムに率いられていたのではなく,ジョアキムがダンサー達に導かれていたようだ。思い通りにならない人生だと思っても,耳を澄ませば割と近くに幸せがあることに気付かされる。そこからまた,新たなショータイムが始まるのだった。
(河田 充規)ページトップへ
(C) Les Films du Poisson - Neue Mediopolis Filmproduktion - ARTE France Cinema - WDR/ARTE - Le Pacte - Film(s)
   
             
HOME /ご利用に当たって