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★SOMEWHERE (佐々木よう子バージョン) |
(C) 2010 - Somewhere LLC |
『SOMEWHERE』 (somewhere)
〜さまよえる父と娘の、心の軌跡〜 (2010年 アメリカ 1時間38分)
監督:ソフィア・コッポラ
出演:スティーヴン・ドーフ、エル・ファニング、クリス・ボンティアス
2011年4月2日(土)〜新宿ピカデリー、梅田ガーデンシネマ、MOVIX京都、神戸国際会館にて公開
公式サイト⇒ http://www.somewhere-movie.jp/index.html
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言葉にならない思いがスクリーンからあふれ出す。ソフィア・コッポラは、映画だからできる表現の妙味を存分に感じさせてくれる監督だ。新作では持ち味が一層、発揮され、心理表現に深みが増した。
ハリウッドスターの父(スティーヴン・ドーフ)と思春期の娘(エル・ファ二ング)の、暮らしの風景。ソフィアと父、フランシス・フォード・コッポラ監督の思い出も投影したという。父の魅力と名声に群がる女性たちと、娘が朝の食卓を囲む刺激的な生活の中で、時間と予定に流されるだけの日々と、母の不在が、父と娘の心の空洞を大きくしていく。
長回しを効果的に使った撮影で、主演2人からカメラの介在を忘れる自然体の演技を引き出し、およそ非日常な親子の生活の描写に嫌みがなく、誰もが共感できる心の機微をすくい取った力量はさすが。題名が示す、父と娘が向かおうとする『どこか』には、きっと温かな光が差し込むはすだ。 |
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(C) 2010 - Somewhere LLC |
『SOMEWHERE』 (somewhere)
〜ナイーブな愛すべき映画〜
(2010年 アメリカ 1時間38分)
監督:ソフィア・コッポラ
出演:スティーヴン・ドーフ、エル・ファニング、クリス・ボンティアス
2011年4月2日(土)〜新宿ピカデリー、梅田ガーデンシネマ、MOVIX京都、神戸国際会館にて公開
公式サイト⇒ http://www.somewhere-movie.jp/index.html
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「地獄の黙示録」などの巨匠フランシス・フォード・コッポラの娘、ソフィアの「マリー・アントワネット」以来、4年ぶりの第4作は自らの少女時代を描いたような“自伝的”?作品になった。
妻と別れ、毎夜のように女と遊んでいる優雅なスター、ジョニー・マルコ(スティーヴン・ドーフ)だが、救いは大人になる一歩手前の娘クレア(エル・ファニング)。毎日、仕事で忙しいジョニーも、クレアとの時間だけは大事にする。妻が所用でクレアをキャンプまで預かることになり、ジョニーは仕事先にもイタリアの授賞式にもクレアを同行し、かげがえのない時間を過ごす。その間は女遊びも控えて。だが、クレアがキャンプに出かける時、母からの連絡がないことにクレアが泣き出す姿を目にする。忙しい日常に戻ったジョニーもまた、うつろな毎日を改めて思い知る。女友達に「オレには何もない。空っぽなんだ」とグチをこぼしてしまう…。
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監督が映画スターに変わっているが、これはソフィアの体験そのもののように思える。ダコタ・ファニングの妹エルの天真爛漫でいて、どこか壊れてしまいそうな危なっかしいナイーブさ、父への優しい想いにあふれていて微笑ましい。ソフィアもきっとこんな生活だったんだろうなと親近感すらわく。女の子の視点から見た素敵な父親像は好ましいけれど、ジョニーがガールフレンドにグチをこぼすあたりはどうか。恵まれた生活、好き放題に生きてきて、娘と別れたとたん「オレには何もない」なんて情けない。映画俳優という職業に命をかけるか、娘のために死に物狂いで生きるか、やらねばならないことは山ほどあるように思うが。ソフィア・コッポラらしいナイーブな愛すべき映画だけど、不満言うなよ、でした。 |
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