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★ロック〜わんこの島

2011 フジテレビジョン 東宝 FNS27社

『ロック〜わんこの島』
〜三宅島大噴火を生き抜いた犬、ロックと家族の絆〜

(2011年 日本 2時間04分)
監督:中江功
出演:佐藤隆太、麻生久美子、土師野隆之介、倍賞美津子、
    原田美恵子他

2011年7月23日〜全国東宝系ロードショー
公式サイト⇒ http://www.rock-wanko.com/

 2000年8月に三宅島の雄山で起こった大噴火により、全島民に避難命令が出る非常事態が起こった。あらがうことができない自然の猛威の中で、奇跡的に生き延びた犬、ロックと、その飼い主一家が紡ぎ出す感動のストーリー。家族で自然災害を乗り越えようとする姿が、今の私たちに勇気を与えることだろう。
 三宅島で民宿を営む野山家の一人息子、芯(土師野隆之助)は、生まれたての頃から育ててきた愛犬ロックと一緒にいることが当たり前だった。そんなある日、度重なる噴火により、島民全員避難勧告が出され野山家も島を離れることになる。一足先に動物たちを避難させ、必ず戻ってくると心に誓いながら島を後にした芯たち。だが、東京に着いたはずのロックはいなくなっていた・・・。
 小さいながら一人で責任をもって世話をしてきた芯とロックの絆が、おおらかな島の自然の中育まれていく姿。それはとても微笑ましく、島の日常風景に溶け込んでいる。だが、佐藤隆太演じる真っ直ぐな気持ちの父と、麻生久美子演じる口癖の「アチョー」で周りを和ませる太陽のような母との幸せな暮らしが大噴火で一変する。愛する島を去り、動物と家族、そして子どもと親とが離ればなれで暮らさざるをえない状況は、本当に過酷だ。檻の中の生活でストレスを抱えたロックが疎開の地で生き続けるための決断、そこには大事な命と向き合い、飼い主としてぐっと成長した芯の姿が見える。
 「東京は仮の暮らし。絶対に帰る」という野山一家の強い願いが叶うのは、避難してから4年5ヶ月経ってのことだった。全てが元通りには戻らないけれど、また島で一歩一歩復興へ向かって進んでいこうとする家族の姿はたくましさに溢れている。そして度々別れを繰り返した芯とロックが見えない絆で結ばれていることを痛感するのだ。三宅島の大噴火から約10年経ち再び自然の猛威に立ち向かうことになった我々に、ロックたちの物語はきっと希望の光が見えてくることを教えてくれた。
(江口 由美)ページトップへ
   
             
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