レポートインタビュー、記者会見、舞台挨拶、キャンペーンのレポートをお届けします。

2013年1月アーカイブ

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『王になった男』イ・ビョンホン 記者会見&ジャパンプレミア

(2012年 韓国 2時間11分)
監督:チュ・チャンミン
出演:イ・ビョンホン、リュ・スンリョン、ハン・ヒョジュ、キム・イングォン、シム・ウンギョン

2013年2月16日(土)~新宿バルト9、丸の内ルーブル、大阪ステーションシティシネマ、梅田ブルク7、なんばパークスシネマ、T・ジョイ京都、TOHOシネマズ西宮OS、他全国ロードショー

★作品紹介はこちら
★公式サイト⇒
 http://becameking.jp/

© 2012 CJ E&M Corporation, All Rights Reserved


ouninatta-otoko-2.jpg 『王になった男』のプロモーションとして「悪魔を見た」以来約2年ぶりに記者会見に登壇したイ・ビョンホン。想像をはるかに超えるマスコミ陣で会見場があふれる中、ひとつひとつの質問に真摯に、そしてユーモアを含めて答える彼の一問一答の様子と、ジャパンプレミア&大ヒット祈願調印式の模様をお届けします。


【記者会見】

―――最初のご挨拶
ビョンホン:来日するのも久しぶりですし、このように記者の皆様の前で記者会見を行うのも久しぶりなのですが、非常に嬉しくて胸がときめいています。

―――初めての時代劇、しかも暴君である王と彼の影武者となる心優しい道化師の一人二役を演じるのはかなりの「挑戦」という意味合いが強かったのでは?
ビョンホン:私にとって時代劇も王の役を演じるのも初めてでした。これまで時代劇を避けていたわけでもなく、今回の作品も時代劇だからといって挑戦しようと思ったわけでもありませんでした。とにかくこの作品の物語が非常に素晴らしく、楽しい作品だったので出演を決めました。そして撮影中はとても楽しく過ごせましたし、とても多くのことを学ぶことができました。

ouninatta-otoko-k2.jpg―――「王になった男」は韓国で興行成績3位を収めたが「イ・ビョンホンさんが考える要因」と日本の観客にどういう所を見てほしいか教えてください。
ビョンホン:まずはイ・ビョンホンが出演している作品だからではないかと思います。…冗談です(笑)。この作品は歴史的事実を基盤にしている物語ですが、実際の王の日記を見ると、映画の中で描かれている15日間というのは空白になっているんですね。そこからヒントを得てモチーフにし、空白の15日間に「こういうことがもし起きていたら?」というフィクションを加味して作られました。時代や国を問わず、どの人達も世の中に対して鬱憤や不満や悲しみを持っていたりすると思うんですが、それをこの映画では代わりに露吐してくれたように思います。観てくれた観客は代理満足を得られたのではないかと思います。そういった点が非常にたくさんの方に痛快で楽しく観ていただけた所ではないかと思います。

日本の観客の方には見どころというよりも「もし自分が王様だったらどうだっただろう?」と思いながら観ていただけると楽しめると思います。この作品は歴史的な根拠を基にしているけれども、そういったことを知らなくても、国の習慣や文化を知らなくても楽しんで観られると思います。その例として先ごろプレミア上映されたアメリカやイギリスなどでも非常に楽しんでもらえたので、尚更そんな思いを強くしました。

―――数々の作品で現場をひっぱってきた主演という立場と、王には共通する所はありますか?
ビョンホン:表面的には似ている部分があると思います。いつもまわりの視線を集める所や、それによって制限された生活をしなければならない所、権力を持っていても乱用してはいけない所とか、似ている所はたくさんあります。自分が何かを仮に命令したとしても、そこには必ず責任が伴うということも似ている点だと思います。ただ、俳優としては王とは違う部分もあると思うんですね。王は民の思いに耳を傾け、民の求めていることをやっていきますが、俳優というのはファンの好みだけに合わせてしまうと自分のカラーを失くしてしまう、ということが演技の面ではあると思います。ですので作品を選ぶ時も自分の意思で選択すべきだと思っています。もちろん耳を傾けはしますが、傾けすぎると自分の所信を失ってしまうので、そういった所は違うと思います。

―――イ・ビョンホンさんがコミカルに踊るシーンなどは初めて見ましたが、何かエピソードはありますか? あなたのような素敵な笑顔になりたくて練習しているが何か練習方法はありますか?
ビョンホン:ハソンという人物は突拍子がなく滑稽で、人を笑わせるキャラクター。
パフォーマンスのシーンは実はとても大変だったんです。最初は大したことないんじゃないかと思っていたんですが全く違っていました。韓国舞踊というのは基礎から学ばないといけなくて、歩き方ひとつにしても長時間練習してようやく身につくもの。踊るシーンは最初の撮影で撮るはずだったんですが、練習が足りなくて結局最後にまわしました。そしてそのシーンを撮って今回の映画が全て終了したんです。また、舞踊の練習はしても表情の練習はしません。俳優というのは心の中にその時々の感情を持っていないと表情として伝わらないからです。なので練習はしないでください(笑)。

ouninatta-otoko-4.jpg―――出演しようと決定づけたシーンを教えてください。
ビョンホン:ひとつのシーンだけで決めたわけではありません。全体の内容が私の心に響いたので出演を決めました。ではなぜこの作品が気に入ったかというと、誰でも一度は「自分が王様だったらどうするだろうか?」と想像すると思うんですが、そういったことを非常に骨太なメッセージで伝えてくれているなと思ったからです。しかも重くなりがちな所が面白く、コミカルに描かれていたので素晴らしいシナリオだと思い、そこが私にとってアピールポイントになりました。

ouninatta-otoko-b4.jpg―――どの作品も非常にストイックに向かっているように思うが、身体的、精神的に気を付けていることはありますか? また自身の「弱み」を教えてください。
ビョンホン:俳優という職業は何かを練習したり、何かを勉強して深みを出せるものではないと思います。俳優は人生を語り、人生を自分の体をもって演技をし、見せるからです。本を読んだり自分を磨いたりするといったことで俳優の仕事ができるとは思っていません。そして後輩には「分別を持ってはいけないと」とよく言っています。俳優だけではなくアーティストも然りですが。そういった人達は奇抜なアイディアが必要で、時には突拍子もない考えがあるかと思うんです。そういった想像の芽を切ってしまうから「分別を持つな」と言っているんですね。韓国では親が子供に一番言う小言が「もっと大人になれ」「分別を持て」なんですが、私は年がいくつになったとしても、やっぱり少年としての気持ちを持っていた方がいいと思います。そういった気持ちがあればいい考えも浮かびますし、それを表現できるのだと思います。そういったことをよく後輩に話してはいるんですけども、自分の弱みとしては、まわりにそう忠告しつつ、自分ではそれが実践できない所が弱みでしょうか(笑)。

 


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【ジャパンプレミア&調印式】

 

新宿バルト9にて幸運なプレミア上映を鑑賞した約400名の観客が待ち構える中、「皆さんこんにちは。イ・ビョンホンです。おいしかったですか?…あっ、面白かったですか」と日本語で挨拶した彼の姿にファンは大興奮。

「作品を決める時には、こういった作品だからやる、やらないといった選び方をせず、あくまでもその物語が何かが重要だと思っています。また、この映画にでてくる影武者のハソンのコミカルなキャラクターのほうが、王よりも自分の性格に似ているので、周りのスタッフは特に驚いた様子はなかったですね(笑)」と彼が言うと、長年見守り続けてきたファンはスタッフ同様、頷きながら納得の表情を見せていた。

ouninatta-otoko-b2.jpgその後、劇場内のスターステージで行われた“大ヒット祈願調印式”には、イ・ビョンホンの大ファンだと公言する岩下志麻が応援に駆けつけ、「イ・ビョンホンさんはとにかく素敵で、かっこよくて、チャーミング!」「役と一体になってのめり込む役作りの姿勢は同じ俳優として尊敬しています」とベタぼめ。

「もし共演する機会があったら、屈折した心を持つ御曹司と女社長が出会うミステリーなんかがいい」と岩下が言えば、ビョンホンは「2人とも武芸の達人役で一緒にアクションをやりたいですね」と明かした。

そして、映画の大ヒットを祈願し、映画の中でビョンホン演じる王が押印するシーンを模し、二人で大型はんこをパネルに押印!ステージ前に集まった約500人の観客からは大歓声が上がり盛大なイベントは幕を閉じた。

(木村 友美)

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『横道世之介』高良健吾、吉高由里子 舞台挨拶

(2013年1月29日大阪ステーションシティシネマにて)

ゲスト:高良健吾、吉高由里子

(2013年 日本 2時間40分)
監督・脚本:沖田修一  脚本:前田司郎
原作:吉田修一著『横道世之介』毎日新聞社 文春文庫刊
出演:高良健吾、吉高由里子、池松壮亮、伊藤歩 、綾野剛、井浦新、余貴美子、きたろう

2013年2月23日(土)~新宿ピカデリー、大阪ステーションシティシネマ、なんばパークスシネマ、MOVIX京都、T・ジョイ京都、神戸国際松竹、109シネマズHAT神戸他全国ロードショー

公式サイト⇒ http://yonosuke-movie.com/

©2013『横道世之介』製作委員会


yokomichi-1.jpg 横道世之介という一度聞いたら忘れられないような名前の青年が織りなす愛と友情の軌跡。世之介と出会ったすべての人々の心に輝石をもたらす感動作を作り上げたのは、『南極料理人』『キツツキと雨』の沖田修一監督。掴みどころのない不思議な青年世之介を演じたのは、『おにいちゃんのハナビ』『軽蔑』の高良健吾。世之介の彼女となる実業家の娘・祥子を演じるのは、『婚前特急』『僕等がいた(前後篇)』の吉高由里子。二人は、5年前の『蛇にピアス』で初共演、今回2度目の共演となる。息が合ってるのか合ってないのか、対称的な舞台挨拶で会場の観客を魅了した。


【最初のご挨拶】

高良:今日はお越し下さいましてありがとうございます。
吉高:大阪の皆さんこんばんは~、大阪以外からも来て頂いた方もおられると思いますが、本当にありがとうございます。2時間40分長いですが、見終わった後、自分の身の回りのちょっとしたことが好きになったりすると思いますが、どうぞ最後までごゆっくりお楽しみ下さい。

yokomichi-s1.jpg――― 「横道世之介」の原作を読んだ監督が、この主人公は高良健吾君っぽいね~と言われたらしいですが?
高良:監督とは5年前の『南極料理人』で初めてお会いしたのですが、そう仰って頂いて大変光栄ですし、監督がそう仰るのなら、多分その通りだと思います。この台本読んだ時に、世之介は目の前の人や出来事、風景などにちゃんと反応しているな、狭い範囲で生きていても世之介なりの関わり方をしているなと感じました。また、普通の青年と言われますが、僕から見れば理想的な生き方をしている青年だと思いました。

――― 共感しながら役を演じていたのですか?
高良:半径の狭いところで芝居を終わらせたかったし、答えを見せたくなかった。観客の皆様には、世之介流の生き方を自由に感じて頂ければいいかなと思いました。笑って下さいという芝居はしていないのですが、自然体の中で面白く感じて頂ければいいかなと思います。

yokomichi-s2.jpg――― そのヒロインを演じられた吉高さんは、祥子さんの役について監督からは?
吉高:沖田監督からは特別な指示はなかったです。ただ、テストの時に、「今のはアリ、ナシ」とか言われましたが、本番では自由に演じてました。

――― 映画の中では笑えるシーンも多かったようですが?
吉高:本番中、可笑しくて、ホントに笑っていました。

――― 1987年から始まって2003年までを描いています。その間、世之介はいろんな人と出会っていきますが、その度にテンションも変わっていったりしたのですか?
高良:繋がりとかは考えなくて、自分が学生の時でも、毎日テンション違ったし、行動範囲も狭かったので、目の前にいる人に対しても普通に接していました。相手が同じ人でもテンションは違いました。登場する人たちもそれそれぞれ変わったことをしていることが多く、それが面白いですよね。

――― 多彩なキャスティングできっとお楽しみ頂けると思いますが、吉高さんはこの映画をご覧になって感じたことは?
吉高:関係者と一緒に試写室で初めて見たのですが、予想していないところで笑っていたのに驚きました。何でもないようなところで笑われて、何だか不思議な感じでした。公開されたら、映画館に確かめに行きたいような気がしています。自分が出ている映画でもう一回見たいと思うことはあまりなかったのですが、2月23日公開されたら、お金払って見に行きたいと思います(笑)。

――― 是非、ここ大阪ステーションシティシネマにもお越し下さい。
吉高:予想していたより大きい劇場だったので、ニヤニヤ、ヘラヘラしています(笑)。

yokomichi-s3.jpg――― 5年前『蛇にピアス』で共演されてますが、お互い変わったなと思うところはありますか?
高良:出会った時から変わった人だな~と思いました。今でも吉高さんは吉高さんだと。でも、お互い成長しているところもあるし、前はネガティブなことを話していましたが、視野が広くなったなあと感じました。
吉高:現場にいる高良さんを見るのは2度目ですが、現場を楽しもうと自ら動いている点は前と全然違うなと思いました。変わらない点は、自分の意見をちゃんと持っているし、相手と変に擦り合わせようとしないところが信頼できるところです。あとは、5年前より4~5㎏太いよね? と(笑)。

――― えっ、どういうこと?
高良:この撮影の前にヘビーな『罪と罰』という作品に出演して痩せちゃったので、世之介では太腿をパンパンにしたくてパクパク食べてたら、吉高さんも同じようにパクパク食べてました。なんで吉高さんまで食べるんだろう?って(笑)。
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吉高:高良君が美味しそうに食べているのを見たら嬉しくなって、いつも間にか同じように食べてました。出来上がった時の自分を見たらびっくり!こんなに丸かったっけ?… は~い(笑)
――― 健康的で、映画に元気をもたらしてくれてるようでいいじゃないですか?
吉高:この役に合っていたようで、結果オーライ!って感じです(笑)。

――― 映画の中で16年後というのがありましたので、お二人の16年後はどうなっているでしょうか?
高良:41歳です。あまり先のことは考えられないです。25歳までは想像できていたのですが、その先は分からないです。
吉高:40歳ですね・・・カッサカサになってなきゃいいんですが…(笑)
――― お肌がですか?
吉高:お肌も全部です。潤っていればいいかなと。ちょっとした変化に気付けるような大人になっていればいいかなと思いま。
――― 16年後、映画の舞台挨拶などでお会いできたら嬉しいですね。
吉高:何してるんでしょうね~干されないよう気を付けます(笑)。

yokomichi-s5.jpg――― 最後のメッセージを。
吉高:25歳になったら、もっとしっかりした舞台挨拶ができるように頑張りたいと思います。取材などで何度もこの映画について語りながら、益々この映画が好きになってきました。皆さんも見終わった後、今生きている時間をもっと好きになると思います。長い時間ですが、よろしくお付き合いください。
高良:今日は本当にありがとうございました。この映画をご覧になったら、普段の日常が特別なものに感じたり、キラキラしたものに見えたりすると思います。登場人物と見ている景色は違えども、みなさんが通ってきた時の感情と重なり、懐かしく思って下さるのではないかと。この映画は説明しながら作っていないので、見終わった後も続いていきます。みなさんで自由に育てていって下さればいいなと思います。ツイッターなどで広めてくださると嬉しいです。よろしくお願いいたします。


 物静かに語る高良健吾に対し、天然というか、キュートな語り口で観客の笑いをよんでいた吉高由里子。計算してできるキャラクターではない。そんな吉高由里子が映画の中で使う「ざあます」言葉が余計に可笑しみを生み、世之介の行く末の切なさを際立たせる。誰もの記憶に残る純朴な世之介の笑顔は、きっとあなたの心にも温もりをもたらすと思います。横道世之介くんに会いに行ってあげてください。

(河田 真喜子)

jijyojibaku-s550.jpg『R-18文学賞vol.1 自縄自縛の私』舞台挨拶(13.1.22 梅田ブルク7)
jijyojibaku-1.jpg登壇者:竹中直人監督、平田薫
(2013年 日本 1時間46分)
監督:竹中直人
原作:蛭田 亜紗子「自縄自縛の私」(新潮社刊『自縄自縛の私』所収)
出演:平田薫、安藤政信、綾部祐二、津田寛治
2013年2月2日(土)~新宿バルト9、梅田ブルク7、TOHOシネマズなんば、109シネマズHAT神戸、T・ジョイ京都他全国公開
公式サイト→http://www.r18-jijojibaku.com/
(C) 吉本興業

 角田光代をはじめとする女性審査員により選ばれた「女による女のためのR-18文学賞」受賞作品が竹中直人監督によって映画化。『R-18文学賞vol.1 自縄自縛の私』というタイトルとは裏腹に、どこかほのぼのしたタッチで個性的な性癖を持つOLの秘かな歓びや葛藤を描き、ストレス社会に生きる現代女性を元気づける異色成長ストーリーに仕上がっている。
公開に先駆け、舞台挨拶付き試写会が22日梅田ブルク7で開催され、満席の熱気ぶりに本作への期待が大いに伺えた。全身薔薇柄のオシャレなスーツに身を包んだ竹中直人監督と、レトロな赤白ストライプのロングワンピース姿が爽やかな主演百合亜役の平田薫が登壇、自縄自縛秘話やお二人の“秘かな愉しみ”などが飛び出し、会場を沸かせた。平田薫がサプライズで監督への手紙を朗読する場面もあり、映画さながら心地よい感動を味わえた舞台挨拶の模様をご紹介したい。


jijyojibaku-s2.jpg(最初のご挨拶)
平田:はじめまして。百合亜役を演じさせていただきました平田薫です。こんなにたくさんの方が集まってくださると思っていなかったので、すごくびっくりしています。ありがとうございます。短い時間ですが、最後まで楽しんでいってください。
竹中:お集まりいただきまして本当にありがとうございます。第7作目『自縄自縛の私』、一生懸命撮りました。1時間46分と非常にいい時間の映画となっております。最後までゆっくり楽しんで、笑ったり泣いたりしながら、よろしくお願いいたします。

━━━ちょっと変わった趣味を持っている女性が主人公ですが、平田さんはこの作品のお話があったとき、どんな風に思いましたか?
平田:自縄自縛という言葉も最初知らなかったです。自分の知らないことにチャレンジできるというのはすごく好奇心でいっぱいでした。(実際に演じてみて)自縛は特殊といえば特殊なのですが、百合亜という女の子を演じるのに監督やスタッフのみなさんやキャストのみなさんがすごく守って、支えて下さったので、全然迷いや悩んだりすることがなく演じることができ、本当に幸せでした。

jijyojibaku-s1.jpg━━━撮影に入る前に、平田さんにお話されたことは何かありましたか?
竹中:あんまり覚えていないですね。平田さんの雰囲気が良かったので。僕はこの作品の依頼をしようと思ったときにあまり自縄自縛があまり特殊なものだとは思わなかったですね。彼女が生きるための手段で、日常で必要なものだと捉えていたので、あまり肉感的な女優さんでは撮りたくなかったんです。平田さんに初めてお会いしたとき、彼女しかいないと思って、イメージがぴったりだったので自然に入ってもらいました。監督の仕事というのは役者さんにどれだけ楽に現場を解放してその場所に居られるか、そういう時間を作るかが大切だと思うので、すごくいい時間が過ごせました。楽しかったよね?
平田:楽しかったです!

 

━━━監督自ら演技してみせる場面もあったそうですね。
平田:必ずこうしなければいけないと押しつけることもなく、自然と「こうだったらいいな」とか「こういう雰囲気だよ」というの優しく教えてくれる感じです。演技して「こうだよ」と見せてくれたときは、あまりにもお上手なので、私そんなに上手に出来んだけど・・・とちょっと焦りもしました。
竹中: 『自縄自縛の私』というタイトルですから、縄が大事なので、その縄を大切に愛でるというシーンがあって・・・(実演してみせた姿に会場爆笑)。

━━━ワンカット長回しのシーンで、平田さんは実際に自縄自縛をされていますね。
平田:長回しでワンカットで撮るシーンが何回かあったので、4種類ぐらい縛れるようになりました。1か月半ぐらいひたすら家で練習しました。百合亜が縛って一晩過ごすシーンがあったので、一度自分も緩めに縛って一晩過ごしたことがあったのですが、たまたま次の日の朝、大きめの地震がきて、目が覚めたときすごく揺れていたのに動けなくて、一瞬命の危険を感じました。怖かったです。

jijyojibaku-2.jpg━━━共演の方々も個性派揃いですが、中でもピースの綾部さんは女性に人気があるのは分かるような気がしましたが、どういう視点でキャストに選ばれたんですか?
竹中:自分の理想をやってほしかったんですよ。女性と目と目が合ったらすぐに唇を奪うという。そういう男になりたいと思っていたのですが、年をとって出来なくなってしまったので、綾部君にやってもらいました。(演技面で)何を言ってもすぐにやってくれました。登場のシーンも普通にやったらつまらないから、スローモーションでやってくれとお願いしたら「追いつけるかな~~~」とスローモーションで(笑)。

━━━実際に綾部さんと共演された平田さんはいかがでしたか?
平田:以前一回映画で共演させていただいたことがあり、撮影前お会いしたときに綾部さんから「キスシーンがあるよ、薫ちゃん」といわれて、そのときちょうどキスシーンがなくなったときだったので、「キスシーンなくなりましたよ」と伝えたら、すごくがっかりされていたんです。その話を監督に伝えたら、キスシーンが復活して(笑)。
竹中:自分の理想を映像で撮るのはちょっと恥ずかしかったのですが、綾部君がすごく残念そうだったので「じゃあ、復活させよう」と。復活するからにはただ単純な小さなキスではダメなので、「長回しにするから、延々吹いつくしてくれ!」と言って本番に入りましたね。

jijyojibaku-3.jpg━━━お二人にとって誰にも言えない歓びや、人には言えない趣味はありますか?
平田:人に見られたくないストレス解消法なのですが、お酒を飲むのが大好きで、ちょっと溜まってきて次の日が休みとなったら、500mlのビール6缶を買って、ワインを買って、家で飲みます。一人でベロベロになるので、ストレス解消できるのですが、テレビに向かって一人でしゃべったり、醜態をさらしています。
竹中:僕はフィギュアのマニアです。ダークナイト・ライジングのアン・ハザウェイのフィギュアが出ないかと楽しみにしています。ヤバいですね。ヒース・レジャーのジョーカーのフィギュアとか何台も持っています。昔からずっと集めていたので、フランケンシュタインとか大好きです。ブルース・リーのフィギュアもたくさん持っています。それを愛でるのが好きで、ブルース・リーの『燃えろドラゴン』の時のフィギュアなんか、たまらないです。自分の映画を見れる部屋に飾ってあるのですが、地方に行くとき、ブルース・リーのフィギュアだけは持っていき、それを部屋に置いて、写真を撮るんです。

jijyojibaku-s3.jpgここで平田薫から竹中監督へのサプライズプレゼントとして、竹中監督に宛てた手紙が朗読され、竹中直人監督が感動の面持ちで聞き入る一幕も。
 竹中監督へ こうして完成披露するとみなさんに観てもらえる喜びと、撮影からもう一年経ったことに驚きます。おととしのクリスマス、初めて監督との顔合わせがありました。初めてお会いしたときは、私でいいのかなという不安と大先輩に初めて会う緊張で、正直あまり覚えていません。その後、ロケハンに連れて行ってもらえると知り、さらに緊張が高まりました。当日、監督やスタッフのみなさんと合流したとき、竹中組に当たり前のように受け入れてもらえたこと、その空気がとても心地よかったです。みなさんの百合亜という役への想い、愛情を知って、心を全開に開いて信じてついていくことができました。「現場でちゃんと見ているからね。心配しなくていいよ」と声をかけて下さった時、本当に心強かった。いつも安心して、リラックスしていられました。監督と出会えたこと、竹中組のみなさんと出会えたこと、監督に見守られながら百合亜でいられたことが本当に幸せでした。私の一生の宝物です。私はこの撮影の日々を思い出したら、どんなときも百合亜が強くなったように、自信を持って頑張れる気がします。私を百合亜にしてくださって。本当にありがとうございました。いつか監督と一緒にお芝居をしたいという秘かな目標があります。時間がかかってしまうかもしれないですが、実現するようにがんばります。本当にありがとうございました。これからもよろしくお願いします。

jijyojibaku-4.jpg(最後のご挨拶)
 竹中:本当に僕の大好きな俳優たちがいっぱい集まって、この映画に出てくれました。僕は自分の映画は客観的に観れる方なのですが、帰るころにはとても美しい青春映画になっているのではないかと思います。最後までゆっくり楽しんでいってください。今回私が出ていないので、すっきり映画を観ることができると思います(会場笑)。よろしくお願いします。今日はお忙しい中ありがとうございました。(江口 由美)


sayonara-de-s550.jpg『さよならドビュッシー』合同インタビュー

ゲスト:利重剛監督、清塚信也

(2013年 日本 2時間11分)
原作:中山七里『さよならドビュッシー』(宝島社文庫)
監督・脚本:利重剛
出演:橋本愛,清塚信也,ミッキー・カーチス,吉沢悠,柳憂怜、,相築あきこ,山本剛史,熊谷真実
主題歌:「境界線」和泉沙世子(キングレコード)

2013年1月26日~新宿ピカデリー、大阪ステーションシティシネマ、なんばパークスシネマ、MOVIX京都、神戸国際松竹、他全国ロードショー

★作品紹介⇒ こちら
★公式サイト⇒ http://good-bye-debussy.com/
© 2013さよならドビュッシー製作委員会

 

~ピアニスト・清塚信也、スクリーンデビュー!~

 

sayonara-de-1.jpg 祖父の莫大な遺産をめぐる陰謀と、火事で全身に大やけどを負いながらもピアノを通じて再生しようとする少女の成長を描いた感動作『さよなら、ドビュッシー』。原作は第8回〈このミステリーがすごい!〉で大賞に輝いた中山七里の同名小説。16歳にして数々の映画で強烈な存在感を示す橋本愛が、主人公・香月遥を演じる。そして、今回注目されるのが、遥のピアノ教師を務めながら、遥の身辺に起こる事件を解いていく岬洋介という重要な役どころを演じたピアニストの清塚信也である。『神童』では松山ケンイチの、『のだめカンタービレ』では玉木宏のピアノ演奏シーンの吹替えを経て、これが俳優としてのスクリーンデビューとなる。

 ピアノ演奏シーンの多い本作。「理屈ではなく、説得力のある映画にしようと思った」という利重剛監督は、「ピアノ指導の経験もあるピアニストの清塚信也さんこそ適役」として出演依頼。その起用が功を奏して、ひとり秘密を抱え孤独な闘いを悲痛なまでに見せる橋本愛に対し、それを優しく見守り導く姿は、新鮮な感動をよぶ。特に、ピアノコンクールで見せる肉体の限界を超えた必死の演奏には胸が熱くなる。


その岬洋介を演じた清塚信也氏と利重剛監督が、キャンペーンのため来阪。作品にかける思いを語った。

sayonara-de-s2.jpg――― 『神童』『のだめカンタービレ』とピアノ演奏シーンでの吹替えをされてきて、スクリーン初登場ですが、如何でしたか?
清塚:緊張することもなく、とても楽しい時間を過ごせました。

――― 元々利重監督とは親しかったのですか?
清塚:いえ、この映画で初めてお会いしました。家はたまたま近かったのですが。

――― 演奏しながらの演技は難しかったのでは?
監督:3日間稽古の時間を取っていましたが、撮影前の2~3時間で済みました。清塚さんは実際にピアノを教えておられるので、レッスンの時の細かい方法などのアイデアからシーンを発展させたり、アドバイスを受けたりして、脚本にも反映させていきました。脚本の最終段階では一緒に作っていきました。弾きながら喋るという、いつものレッスンと同じようにやってもらっただけです。「手首で呼吸する」なんて、私らでは思いつかない言葉ですからね。
清塚:「手首で呼吸する」というのは、ショパンがレッスンで使った言葉で、僕も実際レッスンでそう教えられましたから。

――― 橋本愛さんとの共演は如何でしたか?
清塚:とても楽しかったです。劇中の人物と同じように、最後まで誰なんだろう?と思わせるような不思議な魅力の持ち主だと思いました。
監督:日本映画界が注目する女優ですから、いいタイミングで一緒に仕事ができて本当に良かったです。

sayonara-de-s1.jpg――― 原作のどこに惹かれたのですか?
監督:音楽の演奏シーンの描写です。そこが書きたくてミステリーにしているくらいですから、一番の魅力とも言えますが、それをどうやって映画にするの?…… 私の気持ちからすると、プロのピアニストに、あるいは少なくともピアノが弾ける人に演じてほしいと思いました。最初は有名な俳優さんにという声もありましたが、バレエ映画だったら熊川哲也さんの名前が挙がるように、ピアノ界だったら誰に? この映画を機にスターダムに乗れる人を……そこで、萩生田監督のススメもあり、清塚さんにお願いしました。

――― オファーを受けた時のお気持ちは?
清塚:とても嬉しかったです。元々映画も演技も大好きでして、役者をしている友人のワークショップへ入ったこともあります。原作者の中山七里先生のファンで、タイトル本を進呈して頂いたこともあります。そうしたら映画出演のお話を頂戴したのです。中山先生からのご紹介かなと思ったら、全く関係ないルートでお話が来たので、この偶然には驚きました。

――― 演奏と演技の共通点と相違点は?
清塚:共通点は沢山あります。リハーサルの時から監督とよく話し合ってきました。でも、ピアノは、練習の積み重ねで、本番で力を出し切るというのがパターンです。それに対し、演技は、現場で監督や他のスタッフや相手役の俳優さんとか、多くの人のハーモニーでできているので、自分が詰め込んだものを一点張りに出しても上手くいかない。それが大きな相いです。

――― 演技に対する興味は?
清塚:表現のひとつとして興味がありました。映画、舞台、演技の関連している芸術性が好き。どうして感動するのか、考えながらゆっくり見るのが好きです。その内、監督の意図が分かってきて、無意識から意識へと変化していくのが楽しいのですね。

――― 清塚さんの起用はとても新鮮味があり、遥の成長の手助けをするあたりの繊細さに感動した。ミステリー性より主人公の秘めた心情面に重点をおいた構成については?
監督:そう思って頂けて嬉しいです。原作をあまり変えていません。大きなトリックとかはそのままやろうと思った。感情的にウソをつきたくない、本当にあるお話として受け止めてほしかったのです。世の中には大変な緊張した状況下で生きている人は沢山いると思う。限界ギリギリに頑張っている人にこそ見てほしい。そして、頑張る力やささやかな応援になればという願いはあります。
ミステリーだからロジカルになりがちですが、理屈ではなく、説得力のある映画にしようと思ったのです。そういう意味で、実際にピアノを弾く方で、ピアノレッスンをしている方に演じてほしくて、清塚さんにお願いしたのです。それを新鮮だと感じて頂けたら、大成功です。

――― 橋本愛さんは本当に弾いているのですか?
監督:どう思いましたか?(笑)実際に弾けたとしても、とても難しい役でした。清塚さんに指導して頂いて、その教え通りに弾くと、これがまたいい音が出るんですよ~♪

sayonara-de-s3.jpg――― 演奏シーンで難しかった点は?
監督:ピアノ自体曲面のある鏡面仕上げなので、スタッフの誰かが映ってしまうんですよ。特に、部屋での演奏シーンには苦労しました。設定として、おじいさんがヨーロッパで買ってきたピアノですから、それに相応しいピアノを探しました。清塚さんにもついて来てもらって、音を確かめながら、細かくチェックしながら探しました。
それから、ミスタッチするシーンが難しかったですね。でも、清塚さんは、正確にミスタッチできる世界でも第一人者ですよ!
清塚:ミスをやらせたら右に出る者がいない!(笑)
監督:愛ちゃんの吹替えのピアニストさんにミスタッチさせるのが難しかったですね。シーンの絵作りとかもね。

――― 続編のご予定は?
監督:ポーランドが舞台になっていますね~映画化できればいいですね~。


【舞台挨拶】
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【舞台挨拶】 (2013年1月21日(月)なんばパークスシネマにて)

登壇者:利重剛監督、清塚信也、泉沙世子(主題歌「境界線」を歌う)

――― 大阪の印象は?
監督:結構大阪の仕事が多かったので、好きですよ。朝ドラの時は7か月大阪に住んでいました。
清塚:コンサートでよく来ています。初めて大阪に来た時はまだ10代だったのですが、切符売り場で僕がぐずぐずしていたら後ろから押され、大阪って怖いところだなあと思いました。でも、その後コンサートで何回も来るようになって、大阪の人の優しさが分かるようになりました。
泉:私は豊中生まれです。ひどい方向音痴で、人に道を訊ねたら、遠い所でも連れてってくれて、メッチャ親切やなあと思います。

――― もう大阪の何か美味しい物を食べましたか?
清塚:りくろーおじさんのチーズケーキが美味しかったです。

――― 作品の印象やオススメは?
監督:一所懸命作りましたので、すべてが見所です。大事に撮った作品です。原作を読んでいても楽しめるように丁寧に丁寧に作りました。

 ――― 原作へのリスペクトが感じられました。
清塚:『神童』や『のだめカンタービレ』でピアノ演奏の吹替えはしましたが、演奏と演技をワンカットで撮れたのはとても珍しいと思います。橋本愛さんにも弾いているように指導したり、裏方としてもやりました。どこまでが演技か、と思える程上手なので、その辺りを見て頂けたら嬉しいです。
泉:清塚さんが、レッスン中に「気持ちを集中して!」と言いながら、気を散らしているシーンが好きです(笑)。


sayonara-de-2.jpg その他、橋本愛さんについて清塚信也さんが語ったエピソードとして、清塚氏が差し入れしたグリコのアイス〈パピコ〉を愛ちゃんが見て、「なんでこんな名前なんだろう?」と、珍しく彼女の方から訊いてきたので、清塚氏は早速お客様相談センターに電話して名前の意味を訊いた。すると、「誰かと分け合ったら楽しい」という回答があり、それを話すと、マネージャーさんやメイクさん達には受けたのに、肝心の愛ちゃんはずっと窓の外を見て無反応だったらしい。さすがクールな愛ちゃん!!!

(河田 真喜子)

Flashback-s550.jpg『フラッシュバックメモリーズ 3D』松江哲明監督、GOMAインタビュー
(2012年 日本 1時間12分)
監督:松江哲明 
出演:GOMA、辻コースケ、田鹿健太、椎野恭一(GOMA & The Jungle Rhythm Section)
2013年1月19日(土)~新宿バルト9、梅田ブルク7、Tジョイ京都(3D上映)、2月9日(土)~第七芸術劇場(2D上映,併映『極私的神聖かまってちゃん』)他全国順次上映
※フラッシュバックメモリーズ公開記念 GOMA個展 記憶展第三章「ひかり」
2013/3/9~3/20 @恵比寿KATA (liquidroom EBIS 2F)
2013/4/27~5/6 @大阪PINE BROOKLYN
flashback-1.jpgのサムネイル画像※フラッシュバックメモリーズ公開記念 ワンマンLIVE 「2nd Life」
LIVE: GOMA&The Jungle Rhythm Section
2013/04/05 大阪シャングリラ
2013/04/07 渋谷WWW

公式サイト⇒http://www.flashbackmemories.jp/
作品レビューはコチラ
© SPACE SHOWER NETWORKS.inc

松江監督:GOMAさんのエネルギーを映画で表現したかった

GOMA:やっと人生の2回目のスタートラインに立てるなと思わせてもらった

 交通事故で過去の記憶が消える高次脳機能障害を宣告されながらも、自分を信じて復活への道のりを歩み、再び力強い音色を響かせるディジュリドゥ奏者GOMAのライブドキュメンタリー『フラッシュバックメモリーズ 3D』が現在公開中だ。3D映像で迫力のライブがさも目の前で繰り広げられているかの臨場感を与え、観る者に勇気と感動を与えてくれる。本作のメガホンを撮った松江哲明監督と主演のGOMAさんに舞台挨拶前の貴重な時間をいただき、お話を伺った。


━━━今回ドキュメンタリーに3Dの手法を取り入れましたが、日頃松江監督は3Dに対してどう考えていらっしゃったのですか?
 Flashback-s1.jpg監督:僕は3D映画が好きなので、できるだけ公開している映画は見て、いつかやりたいと思っていました。ただ、ハリウッド映画のようなスケール感には興味がなくて、万華鏡のような、もっと個人的な中に入っていくことが3Dではできるのではないかと。音楽やライブものは合うなと思っていたのですが、今の音楽映画はカット割りが早すぎます。3Dが気持ちいいのと、編集のリズムが気持ちいいのとはちょっと違う気がしていました。自分が音楽ものを作るなら、もっとワンカットを長く、人の中に入っていくという漠然としたアイデアがありました。GOMAさんの音楽を聞いて、GOMAさんのライブという一回きりのエネルギーに対して、映画だったらこういうやり方があるというのをやってみたかったし、GOMAさんのエネルギーを映画で表現したかったです。

━━━GOMAさんのライブを目の前で観た感動に浸れました。ライブと当時並行して、「記憶」が一つのテーマになっています。
監督:GOMAさんと一緒に映画を撮ると決めてから、撮影するまでの間GOMAさんとお話をし、ただ聞いたことをインタビューのようにそのまま表現することはしたくなかったんです。聞いた感触というか、イメージを3Dだったら映像で表現できると思ったので、記憶というかGOMAさんの頭の中に入っていく映像を心がけました。ぼくの距離感があってGOMAさんを撮るという映画ではなく、できるだけGOMAさんの中に入っていくというか、GOMAさんに近づきたかったですね。

━━━GOMAさんは今回ドキュメンタリーで自分が映される立場となり、日記や過去の映像、家族の写真など色々なものをさらけ出すことに葛藤があったと思いますが。
 Flashback-s2.jpgGOMA:そこが最初自分の中の大きな壁でした。作るからには、自分のことを全部開いていかないといい物は出来ないとすごく思ったし、もしさらけ出すことが出来ないのなら、作ろうとしてくれている監督やみんなにすごく失礼だと思ったんです。自分をさらけ出すにあたって、自分や家族の今後の人生にどういうフィードバックがくるのかを、すごく考えました。監督やプロデューサーさんと回数を重ねて会っていくうちに、そういうことすら考えなくていい、今のままの自分で普通に仲間としてつき合える人たちだと思わせてもらえたのが、すごく大きかったです。

━━━GOMAさんの話をたくさん聞かれた監督ですが、葛藤している部分はあえて映さず、基本的にはポジティブな面に目を向け、強いメッセージを発していますね。
監督:僕は病気で苦しんでいるところだけではなく、日記にしても全部音楽につながる描き方にしました。軸は音楽で最終的に音楽で構成しよう、そこのエネルギーで押し切りたいと思ったので、内容も衝撃が大きいけれどそこは絡まないというところはどんどん切っていきました。やっぱり映画って映像だけではなくて、音もあるじゃないですか。GOMAさんの演奏が流れているときにリンクするとなると、シンプルに音楽と家族になり、そこに向かっていくものを選ぶと自然とポジティブなものが多かったということだと思います。

━━━はじめてGOMAさんの復活ライブをご覧になったとき、どんな印象でしたか?
監督:気持ちよかったです。音楽のエネルギーが圧倒的でした。僕はいい意味で復帰に至るまでのGOMAさんも事前に映像をちょっと見たぐらいでした。はじめての出会いがGOMAさんの力を出しているライブのときだったので、そこがよかったんじゃないかな。「これを表現しよう!」と思ったんです。

━━━ライブが持つエネルギーですね。3Dとライブシーンがこんなに合うとは思いませんでした。
監督:最初5.1チャンネルでやりたいというのはありましたね。ウーハーの効いた劇場でこの音を浴びたら気持ちいいだろうなと。

flashback-2.jpg━━━むちゃくちゃ気持ちよかったです!
監督:そういってもらえてうれしいですね。気持ちいい映画にしたかったんです。GOMAさんと会った後元気になるので、映画も元気なものにしなければいけない。GOMAさんと会ったときのことを撮るのではなく、会った気持ちをGOMAさんたちの音楽と映画で表現する。それをお客さんに伝えたかったし、そういうものの方が大事だと思うんです。
GOMA:観た人が元気になってくれたらうれしいですよね。
監督:僕がGOMAさんに会うと元気になるのに、映画を観ると「GOMAさんって大変なんだな」と思われちゃうと、映画としてよかったと言われても失礼じゃないですか。ドキュメンタリーは特にそういう作り方をしてしまって、被写体の人はこんなにエネルギッシュなのに、映画の中ではなぜこんなにかわいそうな扱いになるんだろうと。それは関係性があるし、作り手の主観でいいのですが、GOMAさんは音楽をしている人なので表現そのものに対してのリスペクトを崩してはいけない。そこが意外と守られていなくて、「なぜミュージシャンの映画を撮っているのにこんなに元気がないんだろう」と感じることはよくあります。

━━━ラストの演奏が終わってライブの余韻に浸る雰囲気の中、監督の「はい、カット」の声が響いてハッとして現実に引き戻された感がありましたが、あえてそこまで入れた理由は?
 flashback-s3.jpg監督:僕が編集したらあれは入れないです。僕の意図としてはない方がいいと思うのですが、編集の今井さんがニコニコするんですよ。
GOMA:「ここ、いいでしょう」みたいな(笑)
監督:僕そういうの好きなんですよ。僕だけの良い悪いで映画を作っているのではなくて、スタッフが「いや、この映画はこういうことだよ」と言ってくれると、いいよと言えるので。そういうことをしてくれるとうれしいです。整音のタカアキさんも「こんなことをしてくれるの」ということをやってくれるし、僕一人でやるより、スタッフが自信満々でやってくれることがいいです。あの「カット」の声ではなく、あの声の後のGOMAさんの顔で止めているのがいいんですよね。カットの後のGOMAさんの顔をみせたいんです。僕は最後神々しいGOMAさんで終わるつもりでしたが、ふっと戻ってくる感じというか、続く感が欲しかったのです。皆人生は続くから、バシッと終わる映画より、ちょっと続く映画が好きなんですよね。僕の映画は結構そういう、ちょっと蛇足感がありますね。
GOMA:ホッとした顔してますよね。「無事に演奏できた・・・」みたいな。
監督:でもちょっと余裕のある顔で、僕はあれが好きです。GOMAさんは他のライブではいつも泣かれているのも観ていたので。全力を出して、お客さんの前のときはGOMAさんは「できたー」という演奏になるんですよ。泣いて「ありがとう」という。でも映画はそれではいけない気がするんです。映画はちょっと余裕があるという感じで。
GOMA:あれ(ライブシーン)をお客さんのいるところで撮っていたら、また違っていたでしょうね。
監督:「これは映画なんですよ」というのが好きですよね。
GOMA:ライブに普段来てくれている人が映画を観に来ても楽しめます。ライブハウスでやっている僕とは違う僕を観れるという。ライブハウスでやると、お客さんからのエネルギーをもらって、演奏してキャッチボールする感覚で気持ちが上がっていくのですが、それとはまた違うエネルギーでやっていました。自分で観ていて面白いです。
監督:「ライブと同じことをやってください」というのは嫌なんです。『ライブテープ』もそうで、ライブのそこは演出できませんから。映画を撮っているときは映画の顔というか、そこが見たいんです。いいライブを撮るのなら、ずっと追いかけてライブ映像を集めてやればいいわけですが、別にそういうことをしたいのではなく、映画を撮っている状況の時間をみせてくださいということですね。そういう点は編集の今井さんと合うんです。映画に対する批評的な面があるというか、その中で100点満点を目指すのではなく、お客さんが「あれ」と思うような部分を残す。そこはインディペンデントの作り方かもしれません。
GOMA:音がすごくいいです。音が生々しいというか、あまりディジュリドゥの録音を聴いて「いい音だな」と思ったことがないのですが、今回は本当にライブな音をしています。ベラッとした音になりがちですが、体感する楽器なのでその波動みたいな部分をカットしてしまうエンジニアが多くて。タカアキさんが作ってくれた音はすごく立体感があって、音を浴びる感じがします。

━━━日々自分と向き合うのは大変なことですが、GOMAさんは記憶を失うことで、過去に捉われず今の自分と真摯に向き合い続けていますね。
 flashback-3.jpgGOMA:脳に傷があるとお医者さんに言われて、傷ついた脳の細胞が元に戻ることはないと言われたときはショックで、最初は左半身の麻痺があったのでしゃべるのもうまく舌が回らなかったり、一度本当にどん底まで落ちたというか、人生終わったなというところまで行ってしまいました。でも人間って落ちるところまで落ちて、毎日泣いて泣いて涙が出なくなってくる。そうすると、少しずつ暗闇の中に光が見えてきて、家族や周りの仲間の支えもあって、残された何パーセントに望みをかけて「リハビリがんばるぞ」という気持ちになってきて、すごい進化を感じるんです。その進化が自分で少しずつ分かるようになる段階に来たとき、脳の記憶するところのシナプスが少しずつ繋がってきているんです。過去の自分の記憶が少し残っているから、ちょっと前の自分と比べられるようになってきていて、事故から2~3年半ぐらいで、少し前の自分と今の自分を比べられることが分かってきたとき、「よっしゃ、がんばるぞ」という気持ちになれました。身体のリハビリと一緒に、精神的な部分も鍛えられていきます。心と身体はすごくつながっているんだなと思います。今の自分の持っている身体と脳をどういう風に使って生きていけばいいのかを考えるようになってきました。

━━━最後に、この作品はお二人にとってどんな意味を持つのでしょうか?
 Flashback-s4.jpg監督:僕にとってGOMAさんとの出会いはこの映画がきっかけなので、生き方レベルで影響を受けざるをえないです。他にいないです。体験していることが全然違うというか、同じものを見ていてもGOMAさんだったらどう思うか予測がつかないですし。そういう人がいるんだというだけで、自分の中でもすごく幅が広がりました。もう一つは、震災の後これを作っていたので、それが自分にとって良かったです。どうやってこの国で生きていこうかと思ったときに、「GOMAさんだったら・・・」と考えたので、それはとてもいい形でこの映画に向かって表現することができました。映画自体がどうのというより、そちらの方がずっと大きいですね。
GOMA:僕はこの映画が完成したのを見たときに、「やっと人生の2回目のスタートラインに立てるな」、そう思わせてもらえたんです。事故から3年間、自分のわからなくなった過去を掘り返すことばかりしていたけれど、こういうのはもうやる必要がなくなった。そう思わせてくれたのが監督であり、高根プロデューサーであり、配給でがんばってくれる直江さんとかタカアキさんとか今井さんとか、みんなの支えがあってこの形になってきていると思うから、これからようやく人生2回目のチャレンジが始まるなといった感じです。  (江口 由美)

sennnen-b550.jpgsennen-2.jpg『千年の愉楽』舞台挨拶
(2012年 日本 1時間58分)
監督:若松孝二
出演:寺島しのぶ、佐野史郎、高良健吾、高岡蒼佑、染谷将太、山本太郎、井浦新
2013年3月9日(土)~テアトル新宿、テアトル梅田、第七藝術劇場、京都シネマ、シネ・リーブル神戸にて公開
公式サイト⇒ http://www.wakamatsukoji.org/sennennoyuraku/
(C)若松プロダクション

 

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  若松孝二監督の遺作となった中上健次原作の映画「千年の愉楽」(若松プロ)が14日、京阪神の劇場で特別に先行上映され、主演カルテットの高良健吾、高岡蒼佑、井浦新、佐野史郎が神戸、京都、大阪・梅田、十三の4劇場をPR行脚した。いずれも大入り満員の盛況で、質疑応答もある舞台挨拶はさながら若松監督の追悼集会のようだった。

 


sennen-b5.jpg―――若松監督の思い出は多いと思うが? 
佐野:監督とは舞台の状況劇場からのお付き合いで、32年ぐらい仕事させてもらった恩師。「千年の愉楽」やろう、と言ってもらってうれしかった。監督の内なるメッセージが感じられる。その中にいられるのがしあわせでした。
監督とはよく飲んで、3時ごろまで話したこともあった。(テオ・)アンゲロプロス(監督)の話になって、若松監督は反逆とか政治的な面で語られるけど、映像詩人なんだと思った。監督は亡くなったけれども、今までの作品の中にいらっしゃるし、監督が教えてくれたことを伝えていきたい。
高良:僕の役、半蔵が死ぬシーンはたまたま雨で中止になり、11月11日に撮ることになった。この日は偶然にも僕の誕生日でした。死ぬ役は役とはいってもつらくて引きずったりするけど、誕生日だから死の方から生きることを感じることが出来た。生まれては死んでいく、そういう物語の感覚になれました。
 sennen-b2.jpg高岡:ちょうどこのお話もらった時、世間をお騒がせしてましたが、そんな時、監督に話したら「そんなもの、人生のちょっとした1ページだよ。オレなんか公安に目付けられちゃって、入れない国もあるんだよ。まあ大丈夫だよ」と言われて、この人、すごいなあと思った。監督に安心して任せることが出来ました。どこかで生き続けてて見てくださってると思います。
 井浦:私は冒頭で死んでしまう彦之助の役ですが、大変、ということではないけどホームレスの人が実際に生活しているところで撮りました。撮影が終わってスタッフが撤収作業に入ってる時も監督だけはじっとたたずんでいて、すべて終わった後、住人の皆さんに感謝の気持ちを伝えていた。これが若松さんだ、と惚れ込んでてしまうところですね。権力やシステムを嫌う監督だけど、人間の本質を知ってる、筋を通す人だと…。
今回も、全国の単館系の人々との付き合いを大事にするという監督の思いからこんなことが出来たと思う。
何にも分からない素人の自分に一から教えてもらい、息子のように可愛がってもらった。今は何も考えないようにしている。だけど、この映画を上映出来て、映画館がある限り、新作はこれが最後だけれど、若松監督の映画は続いて行きます。

sennen-b1.jpg―――若松監督の撮影現場で大変だったことは? 
佐野:僕たちよりも、急な階段での撮影が多く、片肺の監督が大変だったと思う。いつもテストなしで「ハイ、本番」なんだけど、ファーストカットでいきなり本番撮影だったのはさすがに初めてでびっくりした。それぐらいかな。
高良:終わってみると大変なことも全部コミコミで、あー楽しかったな、と。若松組は「段取りがない」と聞いていた。これまでにも「自由にしていい」という組もあったけど、けっこう自由じゃない組もあった。だけどこの組はホントに自由だった。デカい安心感があった。正味4日間の出番だったけど、楽しかった思い出しかない。
 sennen-4.jpg高岡:ファーストシーンからラブシーンで、そこが大変だった。いきなりみんなの前でお尻を出して、から始まって、メイクさんたちにも全部見られたことで心が解放された。撮影見たことない人が見に来ていて、70歳ぐらいのおばあちゃんが日に日に化粧濃くなっていくのが凄かった。
井浦:「千年の愉楽」の前に佐野さんとテレビの番組やっていて、その後だったので、どういう顔して佐野さんと会うのか、後ろめたい気持ちがあった。それが一番大変だったけど、その分、佐野さんとも気持ち良く飛べた。「楽しかった」それしかないですね。

sennen-3.jpg――監督は「愛ある罵声」で知られてますが、今回の罵声は?
佐野:直接はなかったけど、お経詠むシーンでは、何詠んだらいいか、先に聞いていた。時間かかって、そこにエネルギー使って紀州弁の習練が足りなかった。そんなに(紀州弁が)ないから、と思っていたのに、現場行ったら井浦が思いっきり紀州弁で「こいつ裏切りやがったな」と思った。  監督から「佐野ちゃん、ナマけてたんじゃないの。お経はいいけど」とチクリと言われて、それがズシリときた。
 sennen-b4.jpg井浦:この作品ではあんまり“罵声”浴びなかったですね。比較的静かな現場だった。監督が怒りをぶつけた「連赤」(実録連合赤軍  あさま山荘への道程)の時はまともに怒っていて、朝起きたらけんか、怒られるたびにこちらも怒りが燃えたぎってきて、現場行くときに「監督とけんかしに行くぞ」と気合い入れて、その怒りを芝居にぶつける、それが映画のエネルギーになってたと思う。
でも、現場が終わると普通に和やかに会話して、酒飲んで何にも後に残さない。お釈迦様の手のひらの上で遊ばせてもらってたんでしょうね。
監督は怒る人を決めていた。「連赤」の時は、大西信満で、ちゃんと(罵声に)耐えられるかどうか、先に調べている。僕もどなられたけど、大西は凄かった。「~三島由紀夫」の時は満島真之介が怒られ役だった。でも、怒鳴ることで全体をピリッと引き締めていたと思う。
 sennen-b6.jpg佐野:「連赤」などに比べると「千年」の現場は静かで監督もずっと穏やかだった。だけど、スタッフにはいつものように厳しかった。この撮影では一度、照明さんが怒られた。「漫然と(光を)当ててるんじゃねえ」と。それは役者にも同じで、監督は照明さんに「何を映したいんだ」と言いながら、役者にも「お前は何をどうやりたいんだ」と問いかけているんだ、と思った。
(安永 五郎)

 

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『96時間リベンジ』関西最強親子イベント

【2013年1月10日(木)なんばグランド花月前広場にて】

ゲスト:関西最強の父親・オール巨人&関西最強のアイドル・NMB48(門脇佳奈子・岸野里香)

(原題:Taken2 2012年 アメリカ 1時間32分)
監督:オリヴィエ・メガトン
出演:リーアム・ニーソン、マギー・グレース、ファムケ・ヤンセン、ラデ・シェルベッジア
2013年1月11日(金)~TOHOシネマズ六本木ヒルズ、TOHOシネマズ(梅田、なんば、二条、西宮OS)ほか全国ロードショー
★作品紹介⇒ こちら
★公式サイト⇒ http://www.foxmovies.jp/96hours/
© 2012 EUROPACORP – M6 FILMS – GRIVE PRODUCTIONS



~最強オヤジ&最強アイドル! 最強親子の絆の強さにパワー全開!~

 

TAKEN2-1.jpg パリを舞台に、人身売買目的で誘拐された娘を救おうと、元CIA特殊工作員の父親ブライアンが大活躍した『96時間』(‘08)。誘拐されて96時間が安全リミットということで、敵対する悪人を有無を言わさずバンバン撃ち殺し、娘を探し求めて暴走機関車のように突っ走るオヤジの活躍を描いた痛快アクション。強いのなんのって、還暦近いリーアム・ニーソンがあれほど俊敏なアクションができるとは意外や意外! ところが、悪には悪の道理があり、今度は殺された悪人たちの家族が、イスタンブールを舞台に、ブライアンとその家族にリベンジに挑む。


 いよいよ1月11日(金)より全国公開となる2013年上半期最注目の『96時間/リべンジ』。この作品の日本公開に先立ち、1月10日(木)NGK前なんばグランド花月前広場にて“関西最強親子イベント”が開催されました。
 
ゲストは、<最強親父>という主人公ブライアン・ミルズのキャラクターにちなみ、その身体能力や厳格さにおいて関西最強芸人の呼び声も高い、オール巨人さんと、今や関西最強のアイドルとして全国に名をとどろかせるNMB48から、門脇佳奈子さん、岸野里香さん。3人がそれぞれ登場すると、集まった500人もの観客からも大きな歓声が上がり、会場は一気にハイテンションに。

TAKEN2-s2.jpg――― 関西最強の父親を代表して登場するのはオール巨人さんです!
巨人:こんにちは~♪今日は革ジャン着て来いと言われまして、映画のブライアン風に。

――― ブライアンを演じておりますリーアム・ニーソンは194㎝ありますが――。
巨人:僕は184㎝です。吉本の中で「一番強い父親は?」というアンケートで僕になったらしいですね。映画では子供を守る父親ですが、僕の場合息子には負けますので、逆に守られる父親ですけどね(笑)。

――― 息子さんはプロゴルファーでいらして、この間のドラゴン大会でも石川遼君を抜いて1位になられたとか?
巨人:はい、遼君抜いて優勝しました。(拍手)去年ラスベガスでの大会では日本代表で行ったのですが、スコア417でも初戦敗退です。世界は凄いね~468出しおるんですわ。そんな話より映画の話しよう。

――― 娘さんは間もなくご出産のご予定とか?
巨人:2月2日が予定日なんですが、2月3日にせいと言うてます。1・2・3で覚えやすいやろってね。

――― 最強の父親に選ばれたのですが、今日は、他の可愛い子供たちの父親になって頂きたいと思います。
巨人:(観客に向かって)自分らそれが目的で今日来てんのやろ?絶対僕だけでこんなん集まれへんわ!

TAKEN2-s5.jpg――― 関西最強のアイドル、関西最強の娘役に、門脇佳奈子ちゃんと岸野里香ちゃんに来て頂いております。どうぞ~!
巨人:(二人のミニスカート姿を見て)さむっ!!

――― ミニスカート姿で登場して頂きました。それでは自己紹介をどうぞ。
門脇:NMB48一番の食いしん坊でおかっぱの“かなきち”こと門脇佳奈子です!よろしくお願いします♪(ボーイズの大歓声が上がる)
巨人:僕もなんかフレーズ考えてくればよかったな。「吉本で漫才してます、ちょっとアタマ薄いけど…」「誰がやねん!」(ひとりツッコミ)(笑)
岸野:得意科目は体育・音楽・数学・社会、でもやっぱり(観客からも)「りか~!」。兵庫県出身18歳、岸野里香です。よろしくお願いします♪

――― いきなり18歳と16歳のお父さんとなりますが・・・?
巨人:子供というより孫かもね~。

――― ところで、『96時間リベンジ』は如何でしたか?
巨人: 娘も父親のために活躍するいい映画でしたね。親子とはこのように繋がらなくてはならんのやな~って考えさせられました。完全に父親目線で見てました。自分だったらここまでできるかな~ここまで強くないな~とか、もう少し話し合いで解決でけへんのかなとかね。

――― 一発ギャグ言って解決とはいかないでしょうか?
巨人:そんな風に話の通らない人が世の中にはいますので、難しいかな。

TAKEN2-s3.jpg――― ネタバレにならない程度に、映画の凄いと思われたところを教えて下さい。
巨人:このお父ちゃんは、力も凄いけど、先を読む力が素晴らしい!

――― 過去のスキルをいっぱい使ってましたね。
巨人:そう!自分の居場所を探るために娘に手榴弾を使わせて、その音で自分との距離を測るという、あれは面白かったね。

――― お二人は如何でしたか?
門脇:娘と奥さんのために必死で戦うところが凄いと思いました。そんなお父さんと旅行へ行ったら、メッチャ安心やろな~と。

――― 娘に頼られるなんて、父親としても嬉しいのでは?
巨人:誰かのために死ねるか?と聞かれたら、以前は師匠のためやったら死ねると思ってましたが、今は子供のためなら身代わりになれますよ。

――― ほう、カッコイイ!(拍手)
巨人:誰かてそうでしょう? みんなも今日家に帰って、「俺のために命捨ててくれるか?」って聞いてみて、「それはでけへん」という親やったら、それは捨てなさい!(笑)

――― 岸野さんは?
岸野:あまりの絶体絶命TAKEN2-s4.jpgぶりに、娘や奥さんを助けるのは無理やろと思っていましたが、私の予想を覆す戦略と戦いぶり、うっとりしました。カッコ良かったです。
巨人:そりゃそうやろ!ずっと君が考えるようなストーリーやったら、おもろないやろ!?(笑)

――― 今日実際に巨人さんをご覧になって如何ですか?
巨人:デカいやろ?
岸野:巨人さんというから、背は高いだろうと思っていましたが、それも予想を覆すようでした。
巨人:ほ~、君はあまり僕のことを知らんかったというこっちゃな?
岸野:(笑)いえいえ、テレビで見てるより大きいという意味です!(汗)体も柔らかいということで、そこは見習わないといけないなと。
巨人:どうもありがとうございます。(と、体を二つ折りにするぐらい深く前屈)(ほ~!?と歓声が上がる)

――― この映画は、アクションだけでなく、親子の情も深いものがありますよね。そこで、今日は「何としても家族を守る」という親子宣伝をやって頂きたいのですが、『96時間リベンジ』というタイトル通り、巨人さんにはツイッターで96時間、全国の皆さんのお悩み相談にお答え頂きたいと思います。
巨人:ええっ!? 僕が相談に応じるの?全国の皆さんの? そりゃ、僕が悩むわ!(笑)

――― 映画の中のブライアンはかなり過酷なことをやってましたよね。巨人さんにもちょっと時間と労力をつかってもらおうと思います。ツイッターはされたことはありますか?
巨人:ツイッターはありません。ブログだけです。

――― 20世フォックスが巨人さんのためにアカウントをとらせて頂きました。『96時間リベンジ オール巨人 最強親父のお悩み相談』というタイトルで、「@96hoursKANSAI#96時間お悩み相談」まで、1月10日(木)20:00~1月14日(月・祝)20:00 受付しております。
巨人:なるべく簡単な相談にして下さいね。「お金貸して」という相談も困ります(笑)。
 


TAKEN2-kaki1.jpg 

【ここで書初め披露】

――― 今日は、十日戎でもありお正月気分も残っておりますので、皆さんには書初めをして頂きました。巨人さんにはNMB48のお二人のために、またNMB48のお二人にはお父さんへのリクエストを書いて頂きました。
巨人:後輩としても、娘としても願いを込めて書きました。

――― メッチャ達筆ですね~!
巨人:とんでもない!書道なんか習ったことないですから。
「礼節と感謝の気持ちを忘れずに 一肌脱いでも服脱ぐな!!」(拍手)
映画の中でも娘さんが一肌脱ぐんですよ…裸になるんちゃうで、お父さん助けるために頑張るんや~。

――― 巨人さんもブログの中で、裸でいろんな恰好してますが・・・?
巨人:オカマちゃんのカメラマンがどんどん脱いでくれって言うんで、つい脱いでしまうんですよ。

――― 巨人さんは脱いでもいいけど、NMB48のお二人は脱いではダメ!と。
巨人:服ぬいだら最後やからね(笑)。

TAKEN2-kaki2.jpg――― それでは、門脇さんの書初めは?
門脇:じゃじゃん! 「携帯番号を交換してほしいです」
私は釣りが大好きで、阪神師匠と釣り対決をしたいのですが、その際、阪神師匠の弱点を教えて頂けたらと思いまして。
巨人:いいよ、いいよ!

――― 後でこっそりと教えてあげて下さいね。それでは、岸野さんのをご紹介下さい。
岸野:左利きなんですけど、頑張って右で書きました。
「どうやったらR-1を勝ち残れますか」
一応1回戦は通過できたのですが、緊張するタイプで、すくに飛んでしまうんです。それでフリップを使った芸をしました。

TAKEN2-kaki3.jpg巨人:まず練習を沢山積むことです。よく掌に「人」と字を書いて飲みこむといいって言われますが、あんなん効けへん!
岸野:ええ?よくそうしてますよ。
巨人:あんなん効くかいな。僕等デビュー当時、そうやって舞台に出たけどドキドキ感は治れへんね・・・一番前に座ってはったオッサンが、「巨人・阪神」って掌に書いて飲んではったんや(笑)ウソです~!(笑)やっぱ練習でしょうね。

――― デビュー当時は相当練習されていたのですか?
巨人:毎日3時間は練習してました。

――― お父さんからの力強いメッセージを頂きましたので、どうか頑張って下さいね。
最期に、『96時間リベンジ』についてのメッセージをお願いします。
門脇:今日は吉本で最強のお父さんができてメッチャ嬉しいです。そんな憧れのお父さんの姿を是非映画館で観て下さい!
岸野:まさか巨人師匠と家族になれるなんて、メッチャ興奮しました。これと同じような興奮が楽しめますので、映画館で是非観て下さいね。
巨人:この映画は面白いので是非観て頂きたいです。そして、家族の繋がりを大事に思えるのではないかと。今日はこんな可愛い娘二人もできたので、さあ今日はウチでご飯食べようか?
門脇・岸野:ええ~!? メッチャ嬉しい! パパ、パパ!
巨人:パパ! 言うたら、意味おかしなるやん!?  でも君ら、カワイイから、どこでも連れてってあげるよ !
(と、巨人さんも主人公ブライアン・ミルズ同様、最後には娘にとことん甘い親バカの顔を見せていらっしゃいました。)


【囲み取材】

――― アクション映画に出演してみたいですか?
巨人:格闘技は大好きなんで、是非出てみたいです。

――― リーアム・ニーソンは還暦過ぎてるんですけど・・・
巨人:十分戦えると思います。こういうの好きなんでね。

TAKEN2-s7.jpg――― 子育てで気を付けたことは?
巨人:子供たちには「絶対ウソをつくな!」と言ってきました。一度ウソをつくと、二度三度とウソを重ねてしまいますからね。それから、「約束とマナーは守りなさい」と言ってきました。
岸野:父はとても厳しい人でしたので、父の前では絶対怒られないようにしようと思ってました。口のきき方を注意されたり、ジュースを飲まずにお茶を飲みなさいとか言われましたが、今ではその意味がよく分かるようになってきました。
門脇:父の言うことは絶対で、言うことをきかなければ後でどうなることかと。でも、父も釣りが好きで、釣りの話をキッカケに話が合うようになり、今では大分家庭内も柔らかくなりました。
巨人:お父ちゃんは厳しい方がええ! 君らも反抗期なかったんちゃう?
門脇・岸野:なかったです。
巨人:ウチの3人の子供たちも反抗期なくて、「お前ら反抗期なかったな?」と聞くと、「お父ちゃん怖くて反抗できんかった!」って言うてました(笑)。その代り、言うことも言い、やる事もやらなアカンけどね。

TAKEN2-s6.jpg――― 服を脱ぐ予定はないのですか?
門脇・岸野:ありません!
巨人:(記者に向かって)君はさっきから何を聴いとんのやっ!?(笑)
(と、早速父親として娘をかばう巨人さん)

――― 「R-1」のアドバイスは?
巨人:「R-1」は、キャラクター第一に考えてやるといい。漫才はアホを演じるのが一番おもろい!(笑)。

――― 門脇さんへ阪神師匠の弱点を教えてあげて下さい。
巨人:阪神君の弱点はメッチャいっぱいある(笑)。先ず、ヨメハンやね!(爆)それと、何か頼まれると断れないとこかな。人の頼みをよくきくけど、できないんですよ。結局、「ごめんね~」って謝りにいくので、それで弱みを見せてしまう。だから阪神君にはいっぱい頼み事したらいいと思うよ。

(河田 真喜子)


 

【映画『96時間/リベンジ』について】

TAKEN2-2.jpg 全米でぶっちぎりの2週連続1位を獲得し、7週連続TOP10入りを果たした今作は、元CIAの凄腕親父ブライアンが、誘拐された最愛の娘を救う為、冷酷なタフガイに豹変し、驚愕の“特殊技能”で悪党どもをなぎ倒していくノンストップ・アクション大作です。

 前作『96時間』のパリから、今回は舞台をイスタンブールに移し、奪還すべきは娘と元妻の2人、という前作をはるかに凌駕するミッションにブライアンはどう挑むのか。最愛の娘のため、家族のためなら何でもやる !最強親父ブライアンによる観る者全ての胸を打ち抜く”親父の愛”が、再び暴走する !

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『鈴木先生』長谷川博己舞台挨拶

(2012年11月29日(木)大阪ステーションシティシネマにて)

登壇者:長谷川博己

 

(2012年 日本 2時間5分)

原作:武富健治『鈴木先生』(双葉社刊/漫画アクション連載)

監督:河合勇人 脚本:古沢良太

出演:長谷川博己、臼田あさ美、土屋太鳳、風間俊介、田畑智子、でんでん、夕輝壽太、山中聡、赤堀雅秋、斉木しげる、富田靖子、浜野謙太、窪田正孝

2013年1月12日(土)~大阪ステーションシティシネマ、TOHOシネマズ(なんば・二条)、OSシネマズミント神戸 他全国ロードショー

★作品紹介⇒ こちら
★公式サイト⇒ http://www.tv-tokyo.co.jp/suzukisensei/

© 武富健治/双葉社 © 映画「鈴木先生」製作委員会



~大人もハマる! 鈴木式教育メソッド~

 

 2011年4月末から10回連続でテレビ放送され、視聴率は2%前後と振るわなかったものの、内容への高い評価を受け、数々の賞を総なめしたTVドラマ『鈴木先生』が、ついに映画化された。というより、まさかの映画化である。放映後のDVDの売り上げが良かったことと、主演の長谷川博己が同年秋に放送され視聴率40%を超えた『家政婦のミタ』(主演:松嶋菜々子)にも出演して知名度が上がったことによるという。2011年のTVドラマ視聴率最低と最高の両方に出演という、なんとも皮肉なことだが、2010年の『セカンドバージン』でも鈴木京香相手に熱演していたことも記憶に新しい。

suzukisensei-3.jpg まず鈴木式教育メソッドを語る長谷川博己の滑舌の良さに引き込まれる。それもそのはず、舞台の経験も長い。そして、良からぬ妄想や教師としてのビジョンなど心の内をモノローグとして吐露するシーンや、生徒や他の教師たちの人物描写も、コミック的ビジュアルを導入するなど、オリジナリティに富んで、かなり面白い。鈴木先生を天敵として無視する足子先生(富田靖子)がまたいい。

 独自の教育メソッドで生徒の隠れた意志を導き出し、それを大きく包み込むように見守る姿勢がとても清々しく、思わぬ感動に包まれる。



以下は、鈴木先生を演じた長谷川博己の舞台挨拶レポートです。

長谷川博己の登場と同時に大歓声が上がるが、檀上に上がる際つまずいて、歓声がどよめきに!? でも、すかさず「さあ、みんな授業始めようか!」と元気よく呼びかけ、詰めかけた観客を一瞬にしてトリコにしていました。


長谷川:今日はお集まり頂きどうもありがとうございます。

――― 今日こうして大きなスクリーンで見られるのは、皆さんが初めてなんですよ。この大きなスクリーンに長谷川さんの顔がアップで見られるんですよ。
長谷川:大画面に耐えられるか!?

――― 十分です!十分!…元々映画化は企画されていたのですか?
長谷川:はい、元々映画化を企画されていたのですが、TVドラマから始まりまして、続編ができるかなと思っていたら、残念ながら視聴率があまり良くなくて……あまりこのことは言いたくないのですが(笑)でも、その後いろんな賞を頂いたり、私の名前も少しは売れてきたりして、こうして映画化されることになったのです。

――― これは嬉しいことですよねぇ?(拍手)TVから映画化まではどれぐらいの期間が空いたのですか?
長谷川: 8か月くらいです。

――― また1か月鈴木先生を演じるとなった時のお気持ちは?
長谷川:みんな続編はないだろうと思って解散したので、それぞれいろんな現場へ散って行きました。そして、再び同じキャストとスタッフが集まった時に、そこに戻るのではなく、いろんな体験したことを経験値として新たな鈴木先生になれればいいかなと思いました。それが映像にも生徒役の表情にも作品にも出ていると思います。

――― 8か月ぶりに生徒たちに会って、変わったと思う点は?
長谷川:みんな大きくなっていたのは勿論ですが、俳優としてもしっかりと成長していました。

――― 生徒役の人たちとどのように接していたのですか?
長谷川:先輩俳優としていい手本になるように、変なところを見せないように、弱みを見せないように、セリフも絶対間違えないように、と先生と生徒の立場を保とうと思って頑張っていたのですが、後半の方になるともうボロボロになってしまって……、その分妄想シーンで炸裂しました!(笑)

――― 鈴木先生の小川ソミちゃんへの妄想は凄いですね?先生ってあんなもんなんですか?
長谷川:いや~そんなことはないと思いますけど(笑)

――― TVでもモノローグのシーンでは文字が表示され、その間息継ぎなしで喋ってましたね?
長谷川:後でモノローグの文字を入れるのですが、演技している時はそのモノローグのセリフの時間を計算しながら喋るので、それが大変でしたね。

――― そのコスチュームは特別注文なんですか?
長谷川:いえ、そんな上等なものではありません。監督と一緒に探して買ったものです。

――― コスチュームを着たら気持ちも変わりますか?
長谷川:撮影が終わってしばらく経っていたのですが、この1週間キャンペーンでまた着ることになって、鈴木先生が甦ってきたというか、段々と思い出してきました。

――― 長谷川さんから見て鈴木先生ってどんな人だと思いますか?
長谷川:ごく普通の先生だと思います。ただ頭の回転は速い人ですね。

――― “鈴木式教育メソッド”というのがあるので、他の先生方にも見て頂きたいですね?
長谷川:はい、そうですね。参考にして頂ければと思います。

――― 大阪には馴染みありますか?
長谷川:大阪は大好きですよ。もうちょっとゆっくりできるなら、食い倒れたいです。

――― またゆっくりといらして下さい。
長谷川:ほんま、また来ますわ!(と大阪弁で)映画見終わって、面白かったらアンケートにもご記入下さい。TVではあまり数字取れませんでしたので、(また言ってるわ!)是非皆さんにご協力頂いて、できるだけ沢山の人に見て頂きたいと思います。

――― 最後にメッセージを。
長谷川:今日は本当にありがとうございます。鈴木先生ファンの方は勿論、鈴木先生をご存じない方でも必ず心にフックのかかる素敵な作品だと思います。TV版より深みがあり、生徒も僕自身も成長していると思いますので、どうかよろしくお願いいたします。今日は、みなさんお金を払って見に来て頂いているということで、“みんなイカし過ぎだぜ!!!”どうもありがとうございました。

(河田 真喜子)