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 井上淳一(『福田村事件』製作・共同脚本)が脚本・監督を務める『青春ジャック 止められるか、俺たちを2』が2024年3月15日(金)よりシネ・リーブル梅田、シネ・リーブル神戸、京都シネマ、3月16日(土)より第七藝術劇場ほか全国ロードショーされる。
 
 『止められるか、俺たちを』(白石和彌監督)に続き、若松孝二監督を演じる井浦新をはじめ、シネマスコーレ初代支配人の木全純治を話題作への出演が続く東出昌大、映画監督への夢を断ち切れない大学生アルバイト、金本法子を芋生悠、シネマスコーレで若松監督と出会い、弟子入りを志願する井上淳一を杉田雷麟が熱演。80年代半ば、VHSの普及で映画館への客足が遠のき始めた時期に、特色のある編成と、それまで自主上映するしかなかったインディペント映画を育てる場として、新しい映画館(ミニシアター)を作り上げるまで、運営する木全と井上や金本らの青春物語がクロスする。
 来阪した井上淳一監督、出演の芋生悠さん、杉田雷麟さんにお話を伺った。
 

 
――――前作から10年後のシネマスコーレ誕生の舞台裏と、井上さんを含むそこに集う人たちの群像劇を撮ったいきさつは?
井上:『止められるか、俺たちを2』を作ろうなんて一度も思ったことがありませんでした。コロナ禍のシネマスコーレを追ったドキュメンタリー『シネマスコーレを解剖する。』のパンフレットに「スコーレを作る時の話だったら、止め俺2ができるんじゃないか。タイトルは『止められるか、木全を』で」と100%冗談で書いたら、スコーレ界隈から「面白いから本当に作ってほしい」と声が上がって、助成金(ARTS for the future! 2)を使って、1千万円ぐらいで撮れるんじゃないかと思い始めた。でも、木全さんの話だけじゃもたなくて、仕方なく自分のことを書くしかなかった。さすがに「取り返しのつかないことになるかも」と思ったけど、逆に構想何年でいつか自伝をやりたいみたいな感じじゃなかったのが良かったのかもしれません。
 
 
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■井浦さん、東出さんの厳しい目があったからこそ書けた脚本(井上)

――――なるほど、当初からの狙いではなかったんですね。
井上:最初は1千万で作れる規模のものを考えていて、第一稿はお金のかかりそうな撮影シーンとかを全部、木全さんと井上のインタビューの中で語るというふうにしていた。そしたらそれを読んだ東出さんから「(前作が)好きなので、それを超える熱量、かつ新しい地平にどうすれば辿り着くのか、想像の羽を大きく羽ばたかせながらこの台本に向き合い続けたいと思います」というメールが来た。ということは面白くないということじゃないですか。それでこれはヤバいと本気になった。
 
――――どんな改変を加えたのですか?
井上:まずインタビューで語らせていたところを全部シーンにしていった。もう製作費のことを考えるのはやめよう、こんなことを書いて撮れるかな?という自分の演出力を考えるのもやめよう、まずは面白いシナリオを書こうと。他には、例えば金本はお姉さんキャラで、一緒にスコーレでバイトするのは後輩だった。それが、スコーレの常連だった田中俊介さんが出たいと言ってくれたんだけど、役がなくて、その後輩を先輩にすることが思いついた。それで金本と一度ネている設定にして、金本より先に就職という問題に直面するようにした。それで、物語にも幅が出来たし、金本にも陰影が加わった。そうやってキャスティングで豊かになったところも多い。撮影の蔦井孝洋も「面白いホンだけど、傑作になるには何かが足りない」と言い続けてくれたし、東出さんもだけど、(井浦)新さんもいろいろ言ってくれたし。スタッフ、キャストの厳しい目がなければ、シナリオでここまで粘れなかったかもしれません。
 
――――ちなみに、井浦さんからはどんなご指摘があったのですか?
井上:やはり何かが足りないと言っていて、ある時、この時期の若松さんって、淋しかったんじゃないかと思ったんです。前作の登場人物たちはアラフォーになり、みんな売れて離れていった。盟友の足立正生さんは日本赤軍と合流してアラブに行ったまま。そこに子ども世代の僕が言ったわけですが、一緒に闘うという感じじゃなかったと思うんです。それでそのことを書いて、新さんにLINEしたんです。そしたら「それに気づいたのなら、脚本に書いて下さい。ただ僕は古いアルバムさえ用意してもらえたら、やることは分かっていますが」と返信が。しかし、そこは僕も脚本家としても意地がありますから、それで書いたのが、若松プロの事務所で井上が目覚めると若松さんが静かに電話しているシーンです。いいシーンになったと思っています。あと、新さんとクレジットの話になったことがあるんです。そしたら新さんが「この映画のトップは芋生さんだ」と。この映画の中で一番変わるのは金本なんです。そういう意味では主役は金本と言っても過言ではない。それを新さんは読み取っていた。さすがだなと思いました。
 
――――シナリオ段階での密なやりとりの結果は、作品を見れば分かりますね。
井上:東出さんもクランクイン直前まで、どう演じるべきか悩んでいたと思います。木全さんって、ドラマの基本である「対立と葛藤」がないんですよ。本人は「ないんじゃなくて、しないんだ」と言っていますが、とにかく悩みを見せないし、怒らない。だから芝居場を作れないんです。東出さんも撮影前に木全さんにはじめて会った時、「ガーッと怒ったりしないんですか」とか訊いていたけど、木全さんは「ないない」としか言わない。最初は木全さんが主役のつもりだったので、東出さんにも主役オファーだったんですよ。だから僕は降りられても文句は言えないなと思っていた。でも、たぶんシフトチェンジして、若い二人をサポートする触媒のような存在を見事に演じてくれた。東出さんはスゴいですよ。外見はあんなに違うのに、木全さんにしか見えないし。
 
 
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■井上さんの脚本に信頼を寄せ、オファーを快諾(杉田)

――――杉田雷麟さんは若松監督に弟子入りする頃の井上さんを演じていますが、いつ頃オファーされたのですか?
杉田:『福田村事件』の撮影前です。
 
井上:『福田村事件』のオーディションで500人近い俳優さんに会ったのですが、杉田さんが来た時に別の惑星から違う生き物が来たかと思うくらいオーラがあって、驚きました。これは僕だけでなく、みんな言っていた。僕は福田村のオーディションなのに「ラッキー、井上が来た!」と一人で喜んでた。雷麟くんは10代から売れているのに、何も余分なものが付いていない感じと、どこか今の自分に満足できていない感じがものすごく良くて、『福田村事件』で役が決まる前に、本作の出演をオファーしました。
 
――――監督本人役というのはプレッシャーがありましたか?
杉田:『福田村事件』のラストシーンで脚本の改訂を巡っていろいろな意見がありましたが、僕と井上さんは同じ意見だったし、こういう差し込み(脚本)を書く人なんだと信頼が厚くなりました。井上さんが書く脚本なら、僕はなんの心配も要らないと思ったし、演じるにあたり最初は緊張しましたが、あとは僕が演じてみなさんにどう思っていただけるかなと。それだけでしたね。
 
――――井上監督と同世代なので、80年代地方都市の高校生映画デートとその後のエピソードがリアルかつ面白かったです。
杉田:あのシーン、ダサくていいですよね(笑)。僕も演じた井上のようなダサい部分があるんですよ。相手の興味の有無など気にせず、自分の知識をひけらかしてしまうとか。演じていて恥ずかしくなって来たりして…。
 
井上:僕、ほとんど演出してないんですけど、あのシーンだけは「映画の知識をひけらかすところから、すでに口説きに入ってるからね」と言いました。そんなこと、上手くいくわけないのに、ずっと勘違いしてきた。もう自虐というか、カミングアウトというか、ごめんなさいという感じで。でも、自分のことだといいですよね。どれだけダサく書いても、誰にも怒られない(笑)。前作は遠慮してないと言いながら、どこかでやっぱり遠慮してましたから。
 
 
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■インディーズ映画に育ててもらったので金本役で恩返しがしたい(芋生)

――――なるほど(笑)。それでは、芋生悠さんのキャスティング理由は?
井上:『37セカンズ』から芋生さんのファンだったんです。あの映画、後半で脳性麻痺の主人公が対まで双子のお姉さんを探しに行くんですけど、それまでがあまりに良かったんで、変なお姉さんが出てきたら台無しじゃないかと不安だった。そしたら、出てきたのが芋生さんで。もうこれしかないっていうくらいピッタリで、3シーンだけなのに圧倒的な存在感だった。僕、誰だろうって、映画館出た途端に検索しましたからね。それ以来、芋生さんとはいつか仕事したいと思ってきたんです。
 
芋生:映画館や映画愛の話なので、これはやりたいと強く感じました。いままでインディーズ映画に育ててもらったので、金本役を演じることで映画に恩返しができるのではないか。そう思ったんです。今、自分で脚本・監督した短編映画も撮り終わったばかりですが、全部実費で挑んだので、気がついたらすごくお金がかかってびっくりしています。
 
井上:映画を作るときはしっかりしたプロデューサーがいないと、お金がいくらあっても足りない(笑)。芋生さんは、寂しげで何かが足りないというイメージの役が多いけれど、『37セカンズ』のようにきちんと自分の足で立って、強くて、そんな人がちゃんと最後に笑えるような話にしようというイメージがありました。
 
 
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■コロナ禍の批判に対するカウンターになるのではないか(井上)

――――芋生さんがおっしゃるようにミニシアターの日々の運営のこと、特に立ち上げ時の苦労が細かに描かれているのも胸アツな部分です。やりたいプログラムと動員力のあるプログラムの乖離とか、潰さないように運営する苦労もたっぷり描かれていますね。
井上:映画も同じで、この企画をやりたいけれどお客さんは来るのかとか、インディーズでもそこを外して考えられないし、逆にそれがあるからこそ鍛えられる部分も間違いなくある。コロナ禍で、「SAVE the CINEMA」や「ミニシアター押しかけトーク隊」(荒井晴彦、森達也、白石和彌、井上淳一の4人が全国の映画館を応援するため行ったオンライントーク)という活動をやったのですが、その時に「映画の作り手なら、ヒットする映画を作って、ちゃんと客を入れることがミニシアターへの最大の応援なんじゃないか」という声を聞きました。何もしない人に言われたくないし、それが出来たら苦労しないとは思ったけれど、その批判はある意味当たっている。ミニシアターはコロナで危機になったわけではなくて、その前から苦しかった。だから、ミニシアターの映画を作ることでもしミニシアターに貢献できたら、その批判に対するカウンターになるのではないかと思いました。なので、お客さんが来ないとホントにシャレにならないんですが(笑)。
 
――――確かに時代が変わっても変わらないものが写っている一方で、若松監督と井上さんとの師弟関係は、映画関連の学校で映画作りを学ぶことが主流な今ではなかなか得られない体験ですね。叱り飛ばされる事も度々ですが、師弟関係を疑似体験した気分です。
杉田:(若松監督に弟子入りするなら)僕は自分では根性がある方だと思うので、続くと思います。理不尽に怒られたら、逆に突っかかるタイプなので。元々サッカーや、ボクシングはプロになろうと思ってやっていたぐらいですし。
 
芋生:わたしも空手10年ぐらいやっていますが、それは根性ありますね。
 
井上:あの頃って、今よりもう少し人と人との距離が近かったというか、ガンガン人の絶対防衛ラインに踏み込んできたし、踏み込まれてきた。今はお互いに手探りというか、ちょっと慎重になり過ぎてる気がするんですよね。それで救われている人もいると思うから、単純に昔は良かったとは言いたくないけど、それでももう少し「幅」や「余白」みたいなものはあってもいいかなという気はするんですよ。それを若松さんとの関係で描きたかったというのはあるかな。
 
芋生:『青春ジャック〜』で井浦さん、東出さんや井上さんなど本当にいい先輩に出会えたし、スタッフのみなさんも本当に熱くて、繋がっている感じがして、すごく嬉しかったですよ。撮影から帰ってきても、「ああ、幸せだったな」と思うぐらい、本当に楽しかった。
 
 

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■競い合っていた方が相乗効果でよくなることを井浦さんは知っていた(芋生)

――――若松監督を演じた井浦さんの、魂が乗り移ったような演技も熱かったですし、名古屋でミニシアターという当時他がやっていないことに着手し、みんなで映画を作り上映して来た熱というものも伝わってきましたね。
芋生:井浦さんが撮影前に、私と杉田さんを呼んで「この二人にかかっているから」と。
 
杉田:僕も撮影前日に「この映画は、明日の芝居にかかっているから」と井浦さんに言われました。当日もずっと現場にいて、自分の出番は終わっているのに、写真を撮ったり、最後の屋上のシーンもいらっしゃいました。
 
井上:映画の中でも、僕の初監督作が若松さんにジャックされていくシーンがありますが、今回も若松さんに見守られている気分ですよ。若松さんじゃなくて、新さん演じる若松さんなんですけど。でも、僕、本番中に新さんが雷麟くんに「井上!」と怒鳴るシーンで「ハイッ!」って返事しちゃいましたからね(笑)。本番中なのにスタッフが笑うからなんだろうと思ったら、僕が返事していたという。『福田村事件』でもそうだったけど、新さんは座長として、本当に現場全体を見てくれている。あそこまでの人はなかなかいないんじゃないかな。本当に若松さんがいるみたいでした。
 
芋生:現場全体を見て、私と杉田さんはバチバチした関係の役だけれど、競い合っていた方が相乗効果でよくなることを、井浦さんは知っていたんでしょうね。最初はハッと思ったけれど、ありがたかったです。東出さんも面倒をよく見てくださいましたし、木全さんぶりが見事でした。
 

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■ミニシアターへの応援歌みたいな作品(杉田)

――――ミニシアター黎明期からインディペンデント映画を上映する場所として育っていく過程を紐解くという意味でも、意義のある作品ですね。
井上:この映画で若松プロの事務所として撮影したのは、名演小劇場の事務所なんですよ。その時はまさか名演が3ヶ月後に閉館するとは思ってもみなかった。昨年は名古屋シネマテークも閉館したし(ナゴヤキネマ・ノイとして2024年4月に再始動)、ミニシアターの危機は終わっていない。むしろ、これからだと思う。だからこそ、この映画に限らず、本当にミニシアターに映画を観に行って欲しい。
 
杉田:図々しいかもしれませんが、ミニシアターへの応援歌みたいな作品ですから。やはりミニシアターの空間が好きですし、スタッフが手書きで感想を書いたり一つ一つの作品に愛をもって、送り出してくれている気がします。
 
芋生:だからこそ(ヒットするように)私たちも頑張らなくてはと思います。
 
井上:ガザで虐殺が続いていますが、例えばそんな時にガザのドキュメンタリーや劇映画を上映できるのはミニシアターだけなんです。シネコンでは絶対にかからない。沖縄の映画も福島の映画もシネコンではかからない。そういう意味で大袈裟でなくミニシアターは「表現の自由の最前線」なんです。若松さんがそこまで考えて、シネマスコーレを作ったわけじゃないだろうけど、若松さんの蒔いた種が少しずつ開いてる気がするんですよ。だから、絶対になくしてはいけない。
 
――――そして芋生さんや杉田さんが演じた映画や映画館に魅せられた若者たちの青春映画としても末長く愛される作品なのではないかと思います。
井上:TikTokが日常に入りこんでいる今の若者たちの青春はたぶん書けないけれど、まさかこんな手があったかと自分でも驚いたんです。パンフレットに寄稿してくれた人たちがなぜかみんな自分の青春時代のことを書いているんですよ。誰もが最初から何者かであったわけではなく、何かになりたい、なろうとした時期があったはず。この映画は、誰にでもあるそういう柔らかい部分にふれる映画になっているみたいなんですよ。青春を描くというのはこういうことなんだなと自分でも驚いています。
 
杉田:ひたむきに若松監督を追いかける井上が羨ましく思いましたが、今の時代でも似たようなことはできるんじゃないかと思っています。
 
芋生:金本はずっとメラメラと燃え続けているけれど、ずっと空回りしていて、生きるために表現は絶対に必要な人だと思うのです。そういうもがく姿は共感する部分があり、青春しているなと感じました。私は今、女性の監督とご一緒することが多いんです。映画監督の吉田奈津美さんと仲がいいのですが、撮影時に川向こうでカメラマンと吉田さんが意見をぶつけ合っているのが聞こえてきて、本当にたくましい。ドラマの現場だと女性の方が多いぐらいだし、時代は変わってきています。金本みたいな人が頑張ってくれた結果が今に繋がっているのだとしたら、そのときに諦めないでくれて、ありがとうと言いたいですね。
(江口由美)
 

<作品情報>
『青春ジャック 止められるか、俺たちを2』(2023年 日本 119分) 
脚本・監督:井上淳一
出演:井浦 新 東出昌大 芋生 悠 杉田雷麟 コムアイ 田中俊介 向里祐香 成田 浬 吉岡睦雄 大⻄信満 タモト清嵐 山崎⻯太郎 田中偉登 髙橋雄祐 碧木愛莉 笹岡ひなり
有森也実 田中要次 田口トモロヲ 門脇 ⻨ 田中麗奈 竹中直人
2024年3月15日(金)よりシネ・リーブル梅田、シネ・リーブル神戸、京都シネマ、3月16日(土)より第七藝術劇場ほか全国ロードショー
©若松プロダクション
 

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ダイアン・キートン、リチャード・ギア、スーザン・サランドン、エマ・ロバーツ、ルーク・ブレイシー、ウィリアム・H・メイシーら豪華キャストが集結したロマンティック&ヒューマン・コメディ『アバウト・ライフ 幸せの選択肢』3月8日(金)より新宿武蔵野館、ヒューマントラストシネマ有楽町、YEBISU GARDEN CINEMAほかにて全国公開いたします。


本作は不器用な大人たちの“幸せ探し”を描いた感動作。6人の主人公による、最高の人生の見つけ方をユーモアと感動を交え綴るのは、『クイズ・ショウ』でアカデミー賞、ゴールデングローブ賞、英国アカデミー賞作品賞にノミネートされ、ニューヨーク映画批評家協会賞を受賞したマイケル・ジェイコブス監督。ニューヨークタイムズから「観た後に愛する人たちと語り合いたくなる、楽しくて完璧な脚本」と評された。その脚本に惚れ込んだオスカー俳優のダイアン・キートンスーザン・サランドンウィリアム・H・メイシーリチャード・ギア、ジュリア・ロバーツの姪エマ・ロバーツルーク・ブレイシーら豪華俳優陣が奇跡の共演。ニューヨークを舞台に最高にお洒落でチャーミングな6人が、愛と人生のアンサンブルを奏でます。観る者を心地良い世界へといざなってくれる、極上の音楽にも大注目!!


ミシェル(ロバーツ)は交際中のアレン(ブレイシー)との結婚を望む一方、煮え切らないアレン。2人は親たちの経験から結婚生活について学ぼうと、両家顔合わせのディナーの席を設ける。だが驚いたことに、互いの両親はすでに顔なじみだった。なんとお互いの配偶者同士で不倫をしていたのだ!厳しい状況に追い込まれた親たちは、子供たちに自分たちの不倫を隠しながら、配偶者の愛人と正面対決を図る。だがある事をきっかけに6人の運命は予測不可能の展開に…。
 



「映画を見たあと観客が愛する人たちと語り合えるような作品になることを願っています」

マイケル・ジェイコブス監督オフィシャルインタビュー

 

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この映画は私が20歳の頃に書いた脚本がもとになっています。まだ人生経験が乏しい時に書いたんですが、それを60代になった自分の視点で書き直しました。脚本を書き上げるうえで分かったのは、“愛してる”という言葉は簡単に言えるのに、その言葉に責任を負うのはなんて難しいんだろうということです。


700話以上のテレビドラマ、ブロードウェイでの2人芝居、オフブロードウェイでの1人芝居、そして作品賞にノミネートされた映画の脚本を書いたあと、僕が人生で重きを置いていることを題材に脚本を書きたいと思いました。僕は38年間結婚生活を続けています。妻と共に人生を歩んでいく中で、どんな苦難を経験しても、別れようと思ったことは一度もありません。同時に、夫婦の絆が固く見えた友人夫婦が離婚していく様子もたくさん見てきました。夫が妻に失望し、妻が夫に「人生を台なしにされた」と愚痴をこぼす。間違った決断や破滅した人生の物語を聞いているうちに、「これはコメディ作品のテーマになる」と常々思っていました。そして、やっと脚本にできるほど十分な人生経験を積んだのです。


脚本はキャスティングする前に書き上げました。特定の俳優を想定して書いたつもりはなくて、このような幸運に恵まれるとは思ってもみませんでした。


aboutlife-500-1.jpg本作品の脚本の執筆中、登場人物たちや彼らが感じるフラストレーションについて理解が深まると、笑いが込み上げてくるようになりました。彼らが感じるフラストレーションは、人生の終わりが見え始めた年齢に近づいたことで、これからをどう生きるかという疑問から生じたものであるからです。結婚の価値や、なぜ我々がこんな失態をおかしてしまうのかを探るうえで、リアルなだけでなく普遍的に共感を覚えるようなシーンが次々と浮かんできました。登場人物たちが陥った状況に大笑いし、時に涙を流し、そして物語に入り込んだ瞬間が最も印象深いです。『アバウト・ライフ 幸せの選択肢』には現実と創作のバランスをうまく取ったコメディになってほしい。恋愛と結婚を題材に、恋愛と結婚のどちらが勝つか期待しながら、映画を見たあと観客が愛する人たちと語り合えるような作品になることを願っています。


【作品情報】

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監督・脚本:マイケル・ジェイコブス
製作:ジョナサン・モンテパレ『ボーンズ アンド オール』
音楽:レスリー・バーバー『マンチェスター・バイ・ザ・シー』
撮影:ティム・サーステッド『リトル・ミス・サンシャイン』
編集:エリカ・フリード「セヴェランス」
出演:ダイアン・キートン、リチャード・ギア、スーザン・サランドン、エマ・ロバーツ、ルーク・ブレイシー、ウィリアム・H・メイシー
2023/英語/95分/原題:Maybe I Do/字幕翻訳:長夏実
配給:AMGエンタテインメント
© 2023. FIFTH SEASON, LLC. All Rights Reserved.
公式サイト:https://aboutlife-movie.jp

 

2024年3月8日(金)~新宿武蔵野館、ヒューマントラストシネマ有楽町、YEBISU GARDEN CINEMA 、シネ・リーブル梅田、なんばパークスシネマ、MOVIX京都、kino cinéma神戸国際 ほか全国順次ロードショー


(オフィシャル・レポートより)

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1970年代後期、ソ連占領下のエストニアを舞台に兵役中に出会ったパイロット将校との愛と葛藤を描く『Firebird ファイアバード』が、2月9日よりなんばパークスシネマ、MOVIX堺、MOVIXあまがさき、kino cinema 神戸国際ほか全国で絶賛公開中だ。エストニア初のLGBTQ映画であると同時に、本作のエストニアでの大ヒットが同国で同性婚法が成立する後押しになったという。本作が長編デビュー作となったペーテル・レバネ監督とセルゲイ役のトム・プライヤー、ロマン役のオレグ・ザゴロドニーが来阪し、2月10日(土)なんばパークスシネマでの舞台挨拶後に行ったインタビューをご紹介したい。


―――遠方から来日いただき、ありがとうございます。すでに1週間近く滞在されているとのことですが、日本の印象はいかがですか?

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レバネ監督:国も美しいし、文化もとても美しい。日本人の哲学なのかもしれませんが、ディテールにこだわっているのを非常に感じます。例えば、(シネルフレ 河田より)差し入れていただいたイチゴ大福!細かいところにも気を使っているところに感銘を受けています。


オレグ:日本のいろいろな人を見てきましたが、皆自分自身のことを気に留めていて、素晴らしいですね。あとは新鮮な魚。寿司が本当に美味しいです。


トム:特に日本語の響きが好きです。内容はよく理解していませんが、すごくソフトできれいな響きですね。あとは食べ物で、わたしはワサビとかスパイシーな食べ物が好きなので、何かお勧めがあれば教えてください(笑)


■戦争が終わり、平和が戻ったらキーウでも上映したい(レバネ監督)

―――2011年にレバネ監督が原作と出会い、今年日本でようやく公開されましたが、いまのお気持ちはいかがですか?またオレグさんが住んでいるウクライナ・キーウでの映画への反響についても教えてください。

レバネ監督:最初に、ウクライナではまだ公開されていません。というのもこの作品は2021年完成しましたが、翌年の2月にウクライナでの戦争が始まってしまったので、映画のキャンペーンや配信ができなかったのです。ですから、戦争が終わり、平和が戻ってきたら、キーウで上映したいと思っています。

昨日東京で舞台挨拶イベントがあったとき、ひとりの女性が上映後に感想を寄せてくれました。彼女も女性同士で恋愛をしており、周りにそのことを言うのは怖いと明かしてくれた。『Firebird ファイアバード』がもっと多くの場所で上映され、同性愛者に対する差別が取り除かれるようになることを祈っています。

 

―――『Firebird ファイアバード』はエストニアで最初のLGBTQを描いた作品と聞いていますが、社会的抑圧など今までは作れない理由があったのですか?

レバネ監督:本作を作るにあたり特に困難なことはなく、むしろ予算面も含め様々な支援を受けてきました。エストニアは人口1200万人の小さな国で、年間で作られる映画の本数もかなり少ないので、今回たまたま初めてのLGBTQ作品になったのではないかと思います。多分他の監督はLGBTQという題材に対し、それほど情熱を持っていなかったから作らなかったのでしょう。映画の感想もかなりポジティブなものが多く、人々に大きな影響を与えることができたと思っています。
 

■原作者セルゲイの生き様に触れたことが、脚色や役作りの決め手に(トム)

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―――舞台挨拶でオレグさんはオーディションでロマン役に選ばれたと話されていましたが、トムさんはどのような経緯で本作に参加し、共同脚色することになったのですか?

トム:わたしは当時ロサンゼルスで映画プロデューサー関連の仕事をしていたのですが、そこでの会議で知り合った方からレバネ監督のことを紹介され、2〜3週間後にロンドンで初めて監督とお会いしました。最初に資金集めのことを話し合い、それがうまくいったので原作の脚色をするためにふたりで2年ぐらいやりとりを重ねました。レバネ監督と共に原作者のセルゲイに会いにロシアを訪れ、彼の生き様に触れたことがその後の脚色や役作りの決め手になりました。


―――70年代、ソビエト連邦占領下のエストニアで愛し合う主人公たちを演じるにあたり、おふたりはどんな準備をされたのですか?

オレグ:リハーサルに3ヶ月、映画撮影に55日間(オレグさんは42日間)と撮影にかかった時間が非常に長かったので、その間ずっとトムと一緒にいたのは事実です。そこで軍隊の規律を学んだり、肉体的なトレーニングをはじめ、様々な準備や台本読みなども行いました。ふたりの関係性を築くにあたってのコミュニケーションについては私たちだけの秘密です。他のファンタスティックで深い愛を描く作品を演じる俳優にスキルを盗まれてしまいますから(笑)


レバネ監督:実際、オレグさんは最初、英語をあまり上手に話せなかったので、会話がないところからのスタートだったんですよ。


―――そんなふたりの距離がぐっと近づく舞台鑑賞のシーンではオリジナル振り付けの「ファイアバード」が登場しますが、登場シーンが少なく残念でした。

レバネ監督:ちょっとしたバレエ映画が作れるぐらい長時間撮影したのですが、編集でかなりカットすることを余儀なくされたんです。


―――本作はロマンの妻で、セルゲイの同僚だったルイーザ(ダイアナ・ボザルスカヤ)を含めた三角関係が、より物語を深く、そして苦悩にも満ちたものにしていますが、ルイーザ、しいては演じたダイアナさんについてどのように感じて演じていたのかを教えてください。

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オレグ:ダイアナさんは私と同じくオーディションでルイーザ役を射止めました、非常に優れた女性であり俳優であることは間違いないのですが、彼女はロシア人なので私よりも置かれている状況は深刻です。彼女の夫もロシアの有名俳優なのですが、残念ながらロシアは私たちの敵でもあるので、私の中で複雑な感情があることは事実です。

ロマンは愛を貫くために、そしてパイロットとしての自分の人生を守るためにルイーザを利用してしまった。そしてそんな自分自身に対して嘘をつくことが難しくなり、結局はセルゲイを苦しめることにもなるわけで、散々愛する人たちを傷つけてしまったのは間違いありません。彼が選んだのは空で、結局そこが自分の最期の場所になってしまったと思っています。


■この作品でウクライナでは見られなかった世界が開けた。国際的な映画にも積極的に参加したい(オレグ)

―――オレグさんは、この作品に出演され、俳優としてご自身が変わったことはありますか?また今後外国の作品に積極的に出たいと思われているのかお聞かせください。

オレグ:この作品に出演したことで、私の人生は非常に変わりました。ウクライナで活動するだけでは見ることができなかった世界が開けましたし、様々な機会をいただき、そして驚いたことに今私は大阪にいます!ベルリン、ニューヨーク、エストニアと広く上映されている国に行くことができました。将来的には国際的な映画にも積極的に参加していきたいです。多くの監督や演劇人は世界をターゲットにしていますので、そういう人たちと話し合いながら、今後の活動を進めていきたいと思っています。

 

―――トムさんは俳優だけでなく、脚本家やプロデューサーの顔もお持ちですが、今後どのような分野に興味を持っているのですか?

トム:私が今、興味を持っているのはリアリティーの本質です。日頃から物事を深く考えるタイプで、人生とは何かを考えるようにしています。人によって人生に起こることは様々ですし、一歩引いた目でこの先自分にどんなことか起こるのかを見ているところです。ですからプロデューサーや演劇など、いろいろと自分を取り巻くであろうものを受け止めようと思っています。


FIREBIRD-inta-2.10-500-1.【3S】レバネ監督→トム→オレグ.jpg(上の写真:3人とも逆三角形の素晴らしいスタイルなので日頃から鍛えているのかと質問すると、「いえ、親からもらった体のままです!」とオレグ)

―――最後に、この作品はLGBTQの枠を超えて、人間が持っている愛の表現の仕方や愛の意味についてしっかりと描かれており感動しました。レバネ監督は冒険家やイベントプロデューサーなど様々なキャリアを積まれていますが、映画は今回が初長編ということで、今後も映画を撮り続ける予定でしょうか?

レバネ監督:正直に話すと、この映画を撮り終えたときは、もう絶対に映画はやらないと思いました(笑)。映画を作るのはもちろん驚くべきことですが、同時に1日13時間働くこともあり、日頃寝る時間を大切にしている身としては非常に厳しかった。寝不足でも翌朝はまた撮影が始まり、大変だけど濃縮した時間でした。

一方で、ストーリーを作り、みなさんに届けることは、お金やキャリアなど関係なく、かなり楽しいプロセスだと思っています。そしてエキサイティングですよね。ラブストーリーの映画を作ることや、人々がどれだけそれに情熱を傾けることができるかを考えるのは楽しかった。やはり情熱なしに成し遂げることは難しいですから。今回の体験を経て、この12月から1月ぐらいには次回作の脚本を書こうかという気持ちになっています。
 


【 Introduction 】

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2011年ベルリン国際映画祭、監督のペーテル・レバネは見知らぬ男に声をかけられた。「この本を読んで貰えないか」本の表紙には、『ロマンについての物語』と書かれている。その週末、ペーテルは一気にこの本を読み終えた。そして、すぐに映画化を決めた。それほどに、無名の俳優セルゲイ・フェティソフが綴ったこの回想録は、ペーテルの心を深く衝き動かしたのだった。


ペーテルは2014年に、俳優のトム・プライヤー(『博士と彼女のセオリー』『キングスマン:シークレットサービス』)と知り合うと意気投合、彼らはセルゲイに多くの時間をかけてインタヴューを重ね、脚本の準備を始めた。セルゲイのことを知れば知るほど、二人はこの企画にのめり込んでいった。―― 彼の生き方は愛の力そのものであり、勇気と歓びと人生への驚きを喚び起こす―― こうして三人の共作による脚本は完成した。

ところがそんな矢先、ペーテルとトムの元に想像もしなかった報せが届く。
2017年、セルゲイ急逝。65歳の若さだった。
ペーテルとトムはもう後戻りできないことを理解していた。

4年後、『ファイアバード』は、ペーテル、トム、そしてセルゲイの想いを乗せて、漸く完成に漕ぎつけた。


【 Story 】

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1970年代後期、ソ連占領下のエストニア。モスクワで役者になることを夢見る若き二等兵セルゲイ(トム・プライヤー)は、間もなく兵役を終える日を迎えようとしていた。そんなある日、パイロット将校のロマン(オレグ・ザゴロドニー)が、セルゲイと同じ基地に配属されてくる。セルゲイは、ロマンの毅然としていて謎めいた雰囲気に一瞬で心奪われる。ロマンも、セルゲイと目が合ったその瞬間から、体に閃光が走るのを感じていた。写真という共通の趣味を持つ二人の友情が、愛へと変わるのに多くの時間を必要としなかった。しかし当時のソビエトでは同性愛はタブーで、発覚すれば厳罰に処された。一方、同僚の女性将校ルイーザ(ダイアナ・ポザルスカヤ)もまた、ロマンに思いを寄せていた。そんな折、セルゲイとロマンの関係を怪しむクズネツォフ大佐は、二人の身辺調査を始めるのだった。


【ファイアバード】
※火・熱・太陽の象徴である“火の鳥(ファイアバード)”には、永遠の命と大きな愛の力が宿っている。しかしその圧倒的な強さゆえ、触れると火傷をすることもある。


【作品情報】

(2021年 エストニア・イギリス 107分)
ペーテル・レバネ監督・脚色作品 共同脚色:トム・プライヤー / セルゲイ・フェティソフ
原作:セルゲイ・フェティソフ
出演:トム・プライヤー / オレグ・ザゴロドニー / ダイアナ・ポザルスカヤ
配給・宣伝:リアリーライクフィルムズ
関西地区宣伝:キノ・キネマ/Ngrowing
© FIREBIRD PRODUCTION LIMITED MMXXI. ALL RIGHTS RESERVED / ReallyLikeFilms

公式HP:https://www.reallylikefilms.com/firebird
公式X(旧Twitter):@firebird_movie 
Instagram:@reallylikefilms
YouTube:@reallylikefilms6087

2024年2月9日(金)~新宿ピカデリー、なんばパークスシネマ、MOVIX堺、MOVIX京都、kino cinema 神戸国際、MOVIXあまがさき 他にて絶賛公開中!


(取材:河田 真喜子、江口 由美 文:江口 由美   場所:なんばパークスシネマ)

 

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韓国年間最長No.1記録を樹立、2023年韓国国内映画賞で【25冠】と最多受賞を記録した、史実に残された最大の謎に迫る<全感覚麻痺>サスペンス・スリラー『梟ーフクロウー』が、2月9日(金)より新宿武蔵野館、ヒューマントラストシネマ有楽町ほかにて全国ロードショーいたします。


朝鮮王朝時代の記録物<仁祖実録>(1645年)に残された‟怪奇の死“にまつわる歴史的な謎に、斬新なイマジネーションを加え誕生した『梟―フクロウ―』は、観客の無限の想像力を刺激し、2022年の韓国年間最長No.1記録を樹立。


韓国エンターテイメント界の最高峰を決める百想芸術大賞で作品賞・新人監督賞・男性最優秀演技賞の3冠を受賞。11月に開催された第59回大鐘賞映画祭でも新人監督賞、脚本賞、編集賞の3部門を受賞し、公開後も注目を集め続けている。
 

‟盲目の目撃者“が謎めいた死の真相を暴くために常闇を奔走する予測不可能な物語は、圧倒的な没入感と、緊張感をもたらし、息もできないほどの狂気が支配する118分は、観る者すべての五感を麻痺させる―。
 



【リュ・ジュンヨル & ユ・ヘジン オフィシャルインタビュー】

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これまでのコミカルな役のイメージを覆し、本作で初めて王の役を引き受けたユ・ヘジンは「自分自身のカラーを王の役を演じる際にどう溶け込ませればいいのかと大いに考えました」と明かし、朝鮮王朝第16代国王・仁祖の心理的な変化を表現するために「彼の心理状態と合った役を演じようと努力しました」と語り、特殊メイクを使わずに、顔の筋肉の僅かな痙攣を操るという超人的な演技を見せている。


対して、卓越した鍼の技術を持つ盲目の鍼医を演じたリュ・ジュンヨルは、「初めて盲目の人物を演じる中で、感情を表現することは、僕にとっての挑戦となりました」と心境を明かし、「目で演技をすることができないという大きな壁があったように思います。目が見えない演技をしている間は、感情を表現することが難しかったですね。視覚以外の感覚全てを使うことで、ギョンスの感情を伝えようと努力しました」と、これまでとは違ったアプローチで盲目の役に挑んだという。


fukurou-500-1.jpgそんなリュ・ジュンヨルの演技についてユ・ヘジンは、「リュ・ジュンヨルの演技は、より繊細になっています。これは表現が容易な役ではありませんでしたが、彼は全ての細かいディテールにまで細心の注意を払っていました」と絶賛し、『タクシー運転手 ~約束は海を越えて~』、『The Battle: Roar to Victory』(英題)に続き、本作で3度目の共演となるリュ・ジュンヨルとユ・ヘジンのコラボレーションに期待が高まる。


さらに、『王の男』以来17年ぶりにアン・テジン監督と再びタッグを組んだユ・ヘジンは、「デビューを果たす監督とは違って、注意深い目で映画全体を見ていました」と監督の印象を語り、「この作品は、昼夜に隠された謎を巡る、スリルに満ちた映画です」と、斬新さと真新しさをもって誕生した新しいスタイルのスリラー映画であることをアピールした。
 


【STORY】 
fukurou-pos.jpg盲目の天才鍼医ギョンスは、病の弟を救うため、誰にも言えない秘密を抱えながら宮廷で働いている。しかし、ある夜、王の子の死を‟目撃“し、恐ろしくも悍ましい真実に直面する。見えない男は、常闇に何を見たのか―?追われる身となった彼は、制御不能な狂気が迫るなか、昼夜に隠された謎を暴くために闇常闇を駆ける―。絶望までのタイムリミットは、朝日が昇るまで―。


・監督・脚本:アン・テジン 撮影:キム・テギョン
・出演:リュ・ジュンヨル、ユ・ヘジン
・2022年/韓国/118分/原題:올빼미/英題:THE NIGHT OWL/日本語字幕:根本理恵/G
・配給:ショウゲート
・© 2022 NEXT ENTERTAINMENT WORLD & C-JES ENTERTAINMENT & CINEMA DAM DAM. All Rights Reserved.
・公式HP: fukurou-movie.com  
・公式X:@showgate_youga

2024年2月9日(金)~新宿武蔵野館、ヒューマントラストシネマ有楽町、シネ・リーブル梅田、シネマート心斎橋、アップリンク京都、シネ・リーブル神戸 ほかにて全国ロードショー


(オフィシャル・レポートより)

 
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 作家、村山由佳が大正時代の女性解放運動家・伊藤野枝の生きざまを描いた吉川英治文学賞受賞の評伝小説「風よ あらしよ」。NHK BSプレミアムでテレビドラマ化され、22年放送された同作が、『風よ あらしよ 劇場版』として2月9日(金)よりシネ・リーブル梅田、なんばパークスシネマ、MOVIX堺、キノシネマ神戸国際、シネマサンシャイン大和郡山、2月10日(土)よりユナイテッド・シネマ橿原、2月16日(金)より京都シネマ、以降元町映画館、シネ・ピピア、洲本オリオンにて順次公開される。
 本作の演出を手がけた柳川強さんに、お話を伺った。
 

 

■村山由佳さんの評伝と#MeToo運動の広がりが推進力に

――――伊藤野枝が関東大震災後に大杉栄と共に惨殺されてから、昨年がちょうど100年でしたが、本作を鑑賞し、改めて彼女の生き様や主張にしっかり焦点を絞って描いた映像作品は今までなかったなと実感しました。もともと柳川さんが伊藤野枝に興味を持ったのは、舞台がきっかけだったと?
柳川:宮本研さんが書かれた『ブルーストッキングの女たち』を学生時代に鑑賞し、大正時代の男女の群像劇ではありましたが面白いと思いましたし、ドラマ制作に携わるようになると、いつか自分でドラマ化したいという想いが芽生え、1、2度企画書を出したこともありましたが、震災で虐殺される人間の話ですから、なかなかGOサインが出ない。やはり今回原作となった村山由佳さんの評伝が出版されたのが大きかったですね。当時ちょうど#MeToo運動が広がりをみせ、スウェーデンの環境活動家、グレタ・トゥーンベリさんなど女性一人で世の中に堂々と訴える人も出てきた。時代の動きと伊藤野枝がリンクしたことを認識し、ドラマ化に向けて動き出す下地がようやくできたのです。
 
――――わたしも小説は発売後すぐに読み、胸にズドンと響きましたが、柳川さんが原作を読んでの感想は?
柳川:長いなと(笑)それと、村山さんが作家として伊藤野枝にかける熱量が凄まじかった。読み終わってから、伊藤野枝を描くなら、井戸に葬られた野枝の眼差しではじまり、殺されてからの彼女の眼差しで終わるというのが映像的だと思ったのです。あと野枝が「組合」による助け合いの中で育ってきたことを語るところも、自分ではできるだけ野枝が書いた文献を読んできたけれどその中では見つけられず、村山さんが書いてくださったことで知ることができた場面で、その2点から野枝の物語を映像化する糸口を掴むことができました。
 
――――いわゆるコモンズという考え方は現在も社会の様々な場面で取り入れられつつありますよね。
柳川:やはり28年の短い生涯で、最後は虐殺される訳ですから、よく「彼女は何を成した人なのか」と聞かれるのです。でも、コモンズという考え方にたどり着き、それを論文に綴っているので、これがあるじゃないかと。そこに気づけたのは大きかったですね。
 

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■感受性豊かな野枝役は、吉高さんしか思い浮かばなかった

――――柳川さんが演出された連続テレビ小説「花子とアン」も拝見していましたが、いざ企画が通ったとき、同作でタッグを組んだ吉高由里子さんがすっと頭に浮かんだのですか?
柳川:朝ドラから10年経ち、もう一度ご一緒したいと思っていました。女性からはともすれば主張が強すぎて嫌われるかもしれない伊藤野枝を、いかにも主義者然とした人が演じると観客層が狭まってしまうかもしれない。野枝という人は実は愛嬌があり、人たらしな部分があると思うのです。また谷中村の話をしたときにすぐ泣くような感受性豊かな人だと思ったときに、吉高さんしか思い浮かばなかったです。
 
――――伊藤野枝を演じている吉高さんは声の太さが違うと思いました。オファーに対し、吉高さんの迷いはなかったですか?
柳川:吉高さんは「これに賭けている」というようなことは絶対に言わない方ですが、撮影が終わってから、タイトルに重なる「吹けよ、あらしよ」というナレーションを撮らなくてはいけなかったんです。その録音を撮り終わったときにはじめて「やった!終わった!」と吉高さんがおっしゃるのを聞いて、きっとそれまではずっと日常生活の間、野枝のままでいたのではないかなと感じました。
 
――――自由にならない現状への怒りが、パワーの源泉のようにも映りました。
柳川:吉高さんも野枝も感受性のおばけなので、いろいろなことを怒りとして溜め込まざるを得なかったのかもしれませんね。
 
 
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■一番好きなキャラクター、辻潤を演じた稲垣吾郎

――――伊藤野枝の文学的才能を開花させた最初の夫、辻潤を演じた稲垣吾郎さんには、どんな演出をしたのですか?
柳川:稲垣さんは、僕がNHKに入局して最初に携わった連続テレビ小説「青春家族」でヒロインの弟を演じていたので、30年ぶりにお会いしました。今回は、大人の色気も感じましたし、まず自分の役柄の立ち位置を丁寧に確認されました。最初に、敵役ですよねと聞かれた覚えがあるのですが、実は僕の一番好きなキャラクターが辻潤なんです。なぜかと言えば、個人が自由になることが、この社会が自由になることだという考え方を徹頭徹尾、自分一人の中で哲学的に完結させた人だからで、昭和19年に孤独死(餓死)しています。萩原朔太郎も、辻潤の人生は一つの芸術であると語っているような人ですから、稲垣さんにも彼の生き方は素晴らしいと思って描きたいとお伝えしました。
 
――――結婚させられそうになった九州の田舎から逃げてきたばかりの伊藤野枝に様々な知識を与えた存在だったと思います。青鞜社に入り、野枝がはじめて演説を行ったシーンは、大杉栄をはじめ、多くの男性たちにも伊藤野枝ここにありと示す重要な場面で、野枝の言葉が体を突き抜けるようなインパクトがありました。撮影はどうでしたか?
柳川:吉高さんもあのシーンが成立するかどうかはずっと悩んでいました。演説のセリフが文章から引用したものだったので、もう少し主観的に話せるようにセリフを調整したり、声を相当張り上げていたのでスタッフ一同、極力1回で撮りきれるように集中しました。表現が本当にしっかりとしてきて、本当にいいシーンでした。
 
――――永山瑛太さんが演じる大杉栄も、パワフルで、かつ人たらしでしたね。
柳川:実は、野枝の最初の演説シーンで、大杉は目を見開いて彼女のことを見ているんです。村山さんの原作にも大杉栄は「眼の男」と書かれているので、瑛太さんもそれを意識して演じておられたと思います。
 
 
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■こだわったのは共助になる大杉との共同生活

――――長い原作を映画化するにあたり、特に描きたかった場面は?
柳川:本当は青鞜社のシーンを多くした方が面白くなるのですが、彼女の人生の中ではまだ序章に過ぎないと思ったので削り、辻との出会いと別れを丁寧に描きました。思想的な考え方の違いから離婚に至るケースなので、そこを大切にしたことと、キーワードで言えば「共助」になる大杉との共同生活を具体的に描いていきました。主張や主義を訴えるシーンより、むしろ子どもが一人ずつ増えていくとか、村木源次郎や大杉が子育てを手伝い、野枝が原稿を書くという日常生活の描写を割と大事にしたかもしれませんね。
 
――――そういう描き方をすることで、人間、伊藤野枝の生き様や様々な表情が観客に伝わる気がしますね。死後はスキャンダラスな取り上げられ方をし、なかなか正当な評価を得られなかったという野枝ですが、ようやく彼女の成し遂げたことが評価される時代になったのではと思います。むしろ当時と今とそんなに変わらないことにも気づかされます。
柳川:ひとりの人間として自由を守るために何が必要で、何を言わなくてはいけないかを問うている作品でもあると思います。大杉の自由恋愛も、瑛太さんは女性陣に総スカンをくらう覚悟を持って演じてくれました。大杉の考え方は、一人ひとりが自由な精神を持つことで、社会も自由になるという思想ですから、あながち間違ってはいないのでは、という風に、描き手としてはあえて価値づけをせずに描こうと思いました。道徳の範疇を超えるかどうかという問題はありますが、それをダメだと断罪してしまうのも、どこか不自由な気がするので、そういう事は意識しました。そこはいろいろな議論が出てきていいと思っています。
 
 
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■野枝の怒りが込もった言葉を連呼させて

――――関東大震災後に虐殺されるまでの描写は、昨年公開された森達也監督の『福田村事件』とかぶる部分でした。特にフォーカスした点は?
柳川:歴史的には甘粕大尉が大杉らを虐殺したかどうかは定かではありません。ドラマ上そのように描くのは簡単ですが、逆に歴史修正主義と同じ土俵に乗ってしまう懸念がありました。だからそこは描かないことに決めました。また、吉高さんが演じる伊藤野枝に何度も「イヌ!」と叫んでもらうようにしました。ドラマでは野枝の最期の言葉になるわけですから、そこに怒りを込めてもらいたかったのです。また、実際には雨天ではなかったと思いますが、そこはフィクションなので「風よ あらしよ」というタイトルの通り、嵐の中、井戸に打ち捨てられ大杉が死んでいった過酷さを見せたかったですね。
 
――――平塚らいてうを演じたのは松下奈緒さんですね。
柳川:松下さんご自身が日頃から太陽のような方なので、平塚らいてうを演じていただくのにぴったりでした。らいてうは当時のアイコンのような存在でしたから。
 
――――野枝は憧れのらいてうを、ある意味あっという間に追い越してしまうような勢いがありました。そのパワフルさにも魅せられます。
柳川:らいてうは上流階級出身ですが、野枝はどちらかといえば野良犬のような野性味がありますから、その対比も松下さんと吉高さんなら出せるのではないかと。
 
――――本当に野枝はずっと、バタバタとこなれていない泥臭い走りをしていたのでは?
柳川:野枝を走らせるのと、厳しい人生の象徴である雨風をふんだんに当てることは撮影中しっかりやりましたね。吉高さんからは「筋肉痛になるよ〜」「また走るの!?」と言われましたが(笑)。
 
――――印象的だったのが、関東大震災後、親戚の家に行く前に真っ白の衣装を着た大杉と野枝が源次郎や子どもと一緒に楽しそうに踊っていたシーンです。
柳川:あのシーンは瑛太さんにどんな踊りにするかを任せたんですよ。するとYoutubeでコサックダンスを探してきて、吉高さんと話ししながら楽しそうにやっていましたね。
 

■無政府主義者に対して刷り込まれた負のイメージに気づく

――――日常の中のささやかな歓びが見える、いいシーンですね。
柳川:よかった(笑)。とかく無政府主義者は怖い人というイメージを持たれがちですが、そうではない等身大の部分を見ていただきたいという想いがありました。当時は政府から監視対象になっていましたが、彼らは本当に危険な人物だったのかと考えますよね。僕もこの作品を機会に、アナキズムについて勉強しようと思って、本を読んでいます。「アナーキー」という言葉が、人と変わったことをやる人とか暴力的な人という刷り込みが僕にもありましたが、今、そうではないということにようやく気づいた感じですね。
 
――――ありがとうございました。最後にメッセージをいただけますか。
柳川:生きづらさを抱えている人間がいて、その人が自由を求めて何をしたのかを観ていただきたいし、大正時代の女性の着物の美しさにも触れられると思います。吉高さんは今、大河ドラマ「光る君へ」で紫式部を演じていますが、彼女らしい軽やかさが垣間見える平安貴族とは違い、こんなに野太い演技もできるんだというところもぜひ観ていただきたいですね。僕自身が吉高さんのファンですから。
(江口由美)
 

<作品情報>
『風よ あらしよ 劇場版』
2023年 日本 127分 
原作:村山由佳「風よ あらしよ」(集英社文庫刊)
演出:柳川強 
出演:吉高由里子、永山瑛太、松下奈緒、美波、玉置玲央、山田真歩、朝加真由美、音尾琢真、石橋蓮司、稲垣吾郎
2月9日(金)よりシネ・リーブル梅田、なんばパークスシネマ、MOVIX堺、キノシネマ神戸国際、シネマサンシャイン大和郡山、2月10日(土)よりユナイテッド・シネマ橿原、2月16日(金)より京都シネマ、以降元町映画館、シネ・ピピア、洲本オリオンにて順次公開
公式サイト:https://www.kazearashi.jp/
製作・配給:太秦
(C) 風よ あらしよ 2024 ©村山由佳/集英社
 
 

 

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韓国年間最長 No.1 記録を樹立、2023 年韓国国内映画賞で【25 冠】と最多受賞を記録した、史実に残された最大の謎に迫る<全感覚麻痺>サスペンス・スリラー『梟ーフクロウー』が、2 月 9 日(金)より新宿武蔵野館、ヒューマントラストシネマ有楽町ほかにて全国ロードショーいたします。


この度、本作のメガホンをとったアン・テジン監督のオフィシャルインタビューが解禁となります。併せて、本作を一足先にご覧いただいたインフルエンサーやライター、芸人など著名人の方よりいただいた絶賛コメントも到着いたしました。


朝鮮王朝時代の記録物<仁祖実録>(1645 年)に残された‟怪奇の死“にまつわる歴史的な謎に、斬新なイマジネーションを加え誕生した『梟―フクロウ―』は、観客の無限の想像力を刺激し、2022 年の韓国年間最長 No.1 記録を樹立。韓国エンターテイメント界の最高峰を決める百想芸術大賞で作品賞・新人監督賞・男性最優秀演技賞の 3 冠を受賞。11 月に開催された第 59 回大鐘賞映画祭でも新人監督賞、脚本賞、編集賞の 3 部門を受賞し、公開後も注目を集め続けている。


‟盲目の目撃者“が謎めいた死の真相を暴くために常闇を奔走する予測不可能な物語は、圧倒的な没入感と、緊張感をもたらし、息もできないほどの狂気が支配する 118 分は、観る者すべての五感を麻痺させる―。
 


【アン・テジン監督オフィシャルインタビュー】

「実際(ファクト)の歴史と架空(フィクション)の2つの側面を持つ物語を作り上げようとしました」


fukurou-240Director photo_An Tae-jin.jpg1,000万人以上もの観客を動員した映画『王の男』で助監督を務めたアン・テジンは、それ以来、キャリアを通して様々な作品で確かな経験を積み、本作で長編監督デビューを果たした。


アン監督は本作で「初めから現代的なスリラーを作ろうと意図していました」といい、「本作は、実際(ファクト)の歴史と架空(フィクション)のキャラクターを結び付けた物語である一方、スリラーの要素もあります。私は、それら2つの側面を持つ物語を作り上げようとしました」と明かした。


「この映画は目撃者と秘密を巡るスリラーなので、その秘密が解き明かされるシーンがあります。私はその秘密を目撃するシーンを書くことを心から楽しみましたし、それを撮影するのも楽しかった」と語り、“予測できない物語”が必見ポイントだという。撮影セットについては「宮廷を巨大な牢獄のように閉ざされた印象に見せたかったんです。そのような場所から逃げるという主人公の奮闘が、よりスリル感をもたらすと思ったからです」とこだわりを明かした。


朝鮮王朝時代の記録物<仁祖実録>に残された‟怪奇の死“にまつわる歴史的な謎に、斬新なイマジネーションを加え誕生した本作。「映画の鑑賞後に調べると、『これも歴史的な事実なの?』と思ってしまうような非常に多くのディテールが映画を通して見られます」とこれから映画を観る観客へとアピールした。


また、本作で『王の男』以来 17 年ぶりに再びタッグを組んだ俳優のユ・へジン演じる仁祖王の役については「ユ・へジンにしか演じられない王があると彼を説得したのですが、完成した映画を観ることで、私の選択は間違っていなかったと証明されるでしょう」と自信を覗かせた。
 


映画評論家の松崎健夫さん、韓国系インフルエンサーなど総勢 18 名から絶賛コメントが到着いたしました。

「これほど奇想天外で息詰まる物語など予想だにしなかった!」「韓国映画の“最先端”を味わえる快作」「没入感をもたらすこの映画に、完全に唸った!!」など、韓国だけでなく日本でも“極上のスリル”に納得の声が続出!見た人にしか味わえない<全感覚麻痺>を体感してほしい!


▽以下、絶賛コメント(五十音順・敬称略)

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タイトルの意味を理解した瞬間、歪に捩れながら一気に加速する物語。
ポスタービジュアルにも使われているシーンでは、思わず声を上げてびくりと震えてしまった。暗く閉ざされた世界が生み出す極上のサスペンスを堪能してほしい。

―葦見川和哉(映画・映画音楽ライター)

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目に見えない真実を目撃した時、おもしろさは一気に加速する!!
盲目の鍼師というキャラ!史実に残された謎!四転五転する物語!寿命が縮む程の緊張感!全てがツボに刺さった!!この映画間違いなく、今年 No.1 候補!

―あんこ( 映画超好き芸人)

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盲目の鍼師は針で大山を穿てるか。歴史の行間を想像するにしても、これほど奇想天外で息詰まる物語など予想だにしなかった!そこに真実味を宿す精緻な衣装と美術、鋭く闇夜を捉える撮影の見事さに思わず唸る。

―ISO(ライター)

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暗闇でこそ見えてくる物がある。隠しても明かされる事がある。しかし、それを知ることは覚悟がいるのだ。『梟』は我々に歴史の、そして世の闇を暴く術を教えてくれる。まるで夜を支配するフクロウのように。

―氏家譲寿(ナマニク)(文筆業/映画評論家)

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練りに練られた脚本、細部まで作り込まれたセット美術、研ぎ澄まされた音響効果。
韓国で大ヒットしたのも納得の「テレビではなく映画館で観るべき作品」だった。

―宇野維正(映画ジャーナリスト)

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物凄い映画と出会ってしまったと思わずにはいられない 118 分。
1 秒足りとも無駄な時間がなく、巧みな演出によって気付いた時には自分自身が登場人物の 1 人に。「目を閉じて下を向きたくなる瞬間こそ、目を見開いて生きよ」という強いメッセージが心にぶっ刺さる。

韓国ドラマ好きのだらだら子(韓国作品ライター)

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映画を観て〝鳥肌が立つ〟とは、まさにこの作品のことだ。息つく間もないスリル満点の展開。気づけば最後まで没頭し、観る人の感情を刺激する映画だった。本国で大ヒットを記録したのも納得。果たして、盲目の主人公が見えてしまった〝真実〟とは…。

―KEI (韓国系インフルエンサー)

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サスペンス映画と盲目の主人公という設定は相性抜群だが、ここにきてこんな変わり種に出会えるとは!しかも、単純に見えないというよりは…(ここは映画見た人にじゃないと言えません!)という設定が斬新!かつ、映画の大事なテーマにも繋がっているという上手さ。
巨悪に対峙する彼が追い込まれた時、状況としては最悪ですが、映画としては最高です。

―ジャガモンド斉藤(映画紹介人/お笑いコンビ)

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観るだけで血流が改善していく快感。設定と設計、人物造形に映像表現……
視界に映る、どこもかしこも上手い。快作のツボを熟知した、鍼灸サスペンス。暗闇の物語=映画を感じる才が開眼する。

―SYO(物書き)

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朝鮮王朝時代の”怪死事件”にエンタメ的最適解を与えた娯楽作、悠久の歴史に触れつつも映画的カタルシスも忘れない離れ業、韓国映画の”最先端”を味わえる快作。暗闇しか見つめられない者が見出す”光の形”とは…

―末廣末蔵(ジャンル映画大好きツイッタラー)

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また面白い韓国映画に出会ってしまった。
歴史映画のダイナミズムを体感し、リュ・ジュンヨル×ユ・ヘジンの演技合戦に目を見張り、最後の最後までどうか映画館で"ハラハラドキドキ"してください。夜こそ見えても黙るが利口な時代に君ならどうする?
次の時代を見るべきだと言う王子が殺害され君ならどうする?これは一線級のサスペンスでありながら生き様の映画だ。史実を基に大胆な解釈にして、人間の見ることのできない闇を炙り出す、映画やからできた奇跡。あっぱれなり!

-ダイノジ・大谷(芸人)

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この映画を見て、昨今の韓国のポリティカノワールを見たような感覚を持った。よく考えたら、『梟ーフクロウー』も、時代は違えど、史実を元に、政治の腐敗とそれに立ち向かう人物を描いているのだから、その感覚は当然なのだ。

―西森路代(ライター)

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息詰まるほどスリリングで、盲目の設定を活かした物語の牽引力が凄まじい。重厚だけどユーモアもあり、肩の力を程よく抜いてくれる。完璧なバランスの本作を手掛けた監督は、何とこれが長編デビュー作!改めて韓国映画界の層の厚さを思い知らされた。

―人間食べ食べカエル(人喰いツイッタラー)

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瞬き惜しくなる。宮中でのスリリングなサスペンス、ドロドロした人間関係は昼ドラ的な求心力が!ああ、ヒリヒリする。リュ・ジョンヨルの変幻自在の芝居は近年稀にみる吸引力で、物語の世界に思いっきり引きずられる。朝鮮王朝時代の危険な闇夜にタイムスリップしたみたいな没入感をもたらすこの映画に、完全に唸った!!

―東紗友美(映画ソムリエ)

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敵も味方も信用できないスリルと、推理が二転三転するサスペンス!見て見ぬ振りこそが生きる術の世界で、見えない者が「見た」真実を梟のごとく鋭く突く!

―ビニールタッキー(映画宣伝ウォッチャー)

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恐ろしくも片時も目が離せない、ダーク・エンタテインメントの傑作だ。歴史ミステリーと聞くだけで二の足を踏んでしまうジャンル映画ファンもいるかもしれない。
しかし、雰囲気は完全にホラーであり、こだわり抜いた極上の密室スリラーは病みつきになること間違いなし。

―福谷修(WEB 映画マガジン「cowai」編集長)

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盲目の天才鍼師と共に事件を目撃した観客は極上のスリルに放り込まれる。予測不能な展開に固唾を飲んでいると、渦巻く人間の業に正しく鍼を打つ爽快感。韓国映画賞 25 冠も納得の面白さ!!圧倒的クオリティでした!!

―ホラー映画取締役

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この映画は夜間が中心。それゆえ、わたしたちは仄暗い向こう側にある“何か”を注視するようになる。さらに、登場人物が総じて何らかの事情を抱えていることで、“瞬きも許さない”重層的なサスペンスへと導かれてゆくのである。

―松崎健夫(映画評論家)


【STORY】
盲目の天才鍼医ギョンスは、病の弟を救うため、誰にも言えない秘密を抱えながら宮廷で働いている。しかし、ある夜、王の子の死を‟目撃“し、恐ろしくも悍ましい真実に直面する。見えない男は、常闇に何を見たのか―?追われる身となった彼は、制御不能な狂気が迫るなか、昼夜に隠された謎を暴くために闇常闇を駆ける―。絶望までのタイムリミットは、朝日が昇るまで―。

監督:アン・テジン
出演:リュ・ジュンヨル、ユ・ヘジン
2022 年/韓国/118 分/原題:올빼미/英題:THE NIGHT OWL/日本語字幕:根本理恵/G/
配給:ショウゲート
© 2022 NEXT ENTERTAINMENT WORLD & C-JES ENTERTAINMENT & CINEMA DAM DAM. All Rights Reserved.
公式 HP: fukurou-movie.com
公式 X:@showgate_youga

2024年2月9日(金)~新宿武蔵野館、ヒューマントラストシネマ有楽町ほかにて全国ロードショー


(オフィシャル・レポートより)

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大都会ニューヨークの片隅で懸命に生きる移民家族に訪れた

悲劇と成長を優しいまなざしで描いたヒューマンドラマ。


NYOA-pos.jpg安定した生活を求めて祖国ペルーからアメリカへ渡り、ニューヨークで不法移民として暮らすデュラン一家。母ラファエラはウェイトレスの仕事をしながら2人の息子を1人で育て、息子たちも配達員として家計を支えている。街から疎外された自分を“透明人間”だと憂う息子たちは、謎めいた美女クリスティンと出会い恋に落ちる。一方、ラファエラは白人男性からの誘いに乗って飲食店を開業するが……。


2人の息子役にはオーディションで選ばれたペルー出身の双子アドリアーノ&マルチェロ・デュランが抜てきされ、「悲しみのミルク」のマガリ・ソリエルが母ラファエラを演じた。短編「ボン・ボヤージュ」が第89回アカデミー賞短編映画賞にノミネートされたマーク・ウィルキンス監督が、オランダの作家アーノン・グランバーグの小説「De heilige Antonio」を原作に長編初メガホンをとった。


下記にマーク・ウィルキンス監督のインタビューをご紹介します。
 



希望は私たちを無防備で愚かにし、私たちの最大の欠陥になり得ると同時に、人間の最大の美徳の一つでもあります。『ニューヨーク・オールド・アパートメント』は、希望の表と裏を両方描いています。より良い生活を願う。受け入れられることを願う。愛されることを願う。あるいは、初めて性体験をして、性愛の神秘を体験する。


NYOA-500-1.jpg前作の短編『BON VOYAGE』は、ヨットで休暇中に沈没する難民船に遭遇するという物語でした。つまり、「特権」と生き残ろうとする人間の「意志」の対峙です。長編デビュー作においては、移民をただ「見る」だけでなく、内側から「観察」するようにして描く作品にしたいと思っていました。


ニューヨークに引っ越してから数年後、私はアーノン・グランバーグの小説『THE SAINT OF THE IMPOSSIBLE』を発見しました。ウィット、ユーモア、詩的な美しさに満ちたこの移民の物語に、私が「アメリカン・ドリームの首都」に感じ続けてきた疑問が集約されていると感じました。


NYOA-500-2.jpg本作は甘美な物語です。純朴そのもののティーンエイジャーの双子「ポールとティト」ミステリアスなクロアチア人女性「クリスティン」、兄弟の母親「ラファエラ」スイス人の恋人「エヴァルト」。これらの登場人物たちは、私自身が「見知らぬ人」「部外者」として扱われた体験に由来する拒絶の感情や、住んでいる場所に属せていなく「愛され、受け入れられたい」と切望した、かつての体験による産物です。

 
ポールとティトの中には、私自身と弟のルカが投影されています。ポールとティトと同じように、私たちはすべてを一緒に経験しました。母親の新しい恋人について、歓迎されていないと感じていた新しいコミュニティについて、そして十代の頃に気になっていた女の子について、考えや感情を交換しました。

 
NYOA-500-3.jpg素晴らしい国際的なスタッフとキャストとともに、私たちは責任の所在を問いかけたり、いたずらに哀れみを誘発するだけではない「移民の物語」を制作することに挑戦しました。主人公たちの等身大な姿を描くことで、実存を保証されたいという私たちの普遍的な欲求を深掘りしました。あなたが、不法滞在しているペルー人の自転車配達人であろうと、自暴自棄なクロアチア人の恋人であろうと、孤独なスイスの大衆小説家であろうと、人々は「自分の人生」を受け入れられながら生きたいという願望に突き動かされているという点では、同じなのです。

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私たちはにぎやかなニューヨークの路上で『ニューヨーク・オールド・アパートメント』を撮影しました。道路を封鎖して撮影するのではなく、町が私たちの映画の中に入り込んでくるのをそのまま撮影しました。俳優とスタッフにとって、主要な撮影場所であるマンハッタンとブロンクスの忙しない雑踏の予測不能な動きに対処するのは大きな挑戦でした。ポールとティトがニューヨークで「透明」であると感じたのと同じように、私たち撮影クルーも町に紛れるように努めました。ニューヨークという都市が、本作の 6 番目の主人公、あるいは敵対者であるということです。


NYOA-500-7.jpgポールとティトを演じたアドリアーノとマルチェロに最大の賛辞を送りたいと思います。二人とも本作が演技デビューです。ペルーのキャスティング・ディレクター、ホルヘ・ビジャフェルテはあらゆる手段を講じて、ペルー全土でポールとティトを演じられる若い俳優を探しました。アンデス山脈の高地・クスコで、彼はアドリアーノとマルチェロを発見しました。私が初めて彼らに会ったとき、二人まだ16歳でした。彼らはギターを弾き、英語を話しましたが、これまで映画界に足を踏み入れたことも、自分たちの街を離れたこともありませんでした。しかし、彼らの演技の才能は素晴らしく、詩的なカリスマ性がポールとティトに非常に近かったので、彼らに「ニューヨークに来て一緒に撮影しないか」と頼むに至ったのです。
 


【マーク・ウィルキンス監督の略歴】

受賞歴のある短編映画やテレビCMを長年監督し、本作が長編映画デビュー作となる。前作の短編映画『BON VOYAGE』は、地中海における深刻な移民問題に焦点を当てたストーリーで、世界中の70の映画祭で上映され、第89回アカデミー賞の最終選考に残り、スイス映画賞など46の賞を受賞した。

『HOTEL PENNSYLVANIA』(原題)は 2012年 栄誉あるクレルモン・フェラン映画祭(フランス)でプレミア上映された。『ニューヨーク・オールド・アパートメント』と同様に、アメリカン・ドリームとその夢追い人を観察する作風の作品だ。

マルクはスイスで生まれたが5歳のときに両親とギリシャ・クレタ島に渡り、コミューンで暮らす。その後、母親とその新しい恋人に付いていきドイツに渡り、フライブルクで教育を受ける。早々に学校を辞め、独学で映画製作の技術を身につけ、ヨーロッパ中で10本以上の長編映画製作に携わり、さまざまなポジションを経験する。

ニューヨークに8年間住んだ後、現在はウクライナ・キーウ在住。
 


監督:マーク・ウィルキンス
製作:ジョエル・ジェント
原作:アーノン・グランバーグ「De heilige Antonio」
脚本:ラ二=レイン・フェルタム
撮影:ブラク・トゥラン
編集:ジャン・アルデレッグ
音楽:バルツ・バッハマン ブレント・アーノルド
出演:マルチェロ・デュラン、アドリアーノ・デュラン、マガリ・ソリエル、タラ・サラー、サイモン・ケザー
2020年製作/97分/PG12/スイス
原題:The Saint of the Impossible
配給:百道浜ピクチャーズ
©2020 - Dschoint Ventschr Filmproduktion / SRF Schweizer Radio und Fernsehen / blue
公式サイト:https://m-pictures.net/noa/

2024年1月12日(金)~シネマカリテ新宿、シネ・リーブル梅田、アップリンク京都、シネ・リーブル神戸、2月16日(金)~シネマート心斎橋 他全国順次公開


(オフィシャル・レポートより)

 

 

 
 
 
 

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妻への疑念から、隠しカメラを設置し…

モノクロームの世界観が観る者を異世界へと誘う、

新感覚の日本映画『ホゾを咬む』


「後悔する」という意味のことわざ「臍ホゾを噛む」からタイトルをとった映画『ホゾを咬む』は、本作ヒロインの小沢まゆが主演する短編映画『サッドカラー』が PFF アワード 2023 に入選するなど、国内映画祭で多数入選・受賞している新進気鋭の映像作家・髙橋栄一脚本・監督の最新⻑編映画


髙橋監督自身が ASD(自閉症スペクトラム症)のグレーゾーンと診断されたことに着想を得て、独自の切り口で「愛すること」を描いた本作。モノクロームの世界観が怪しさと品格を放ち、独特な間合いや台詞が観る者を異世界へと誘う、新感覚の日本映画が誕生した!


主人公・茂木ハジメを演じるのは、主演するコメディアクション『MAD CATS』(2022/津野励木監督) から、『クレマチスの窓辺』(2022/永岡俊幸監督)、『とおいらいめい』(2022/大橋隆行監督)など、幅広い役柄をこなすカメレオン俳優・ミネオショウ


映画『少女〜an adolescent』(2001/奥田瑛二監督) で国際映画祭で最優秀主演女優賞受賞の経歴を持つ俳優・小沢まゆがプロデューサーとヒロイン役を務め、木村知貴、河屋秀俊ら実力派の面々が脇を固めているほか、『百円の恋』(2014)など武正晴監督作品に数多く参加し、『劇場版アンダードッグ』(2020)で第 75 回毎日映画コンクール撮影賞を受賞した西村博光が撮影監督を担当した。
 


本作は、
12 月 2 日(土)〜12 月 8 日(金)に新宿 K’s cinema にて連日 14:10〜、
12 月 15 日(金)〜12 月 21 日(木)に池袋 HUMAX シネマズにてレイトショー、
12 月 16 日(土)〜12 月 22日(金)に大阪シネ・ヌーヴォ、
12 月 23 日(土)〜12 月 29 日(金)にシネ・ヌーヴォ X にて連日 11:00〜、
1 月 20 日(土)〜1 月 26 日(金)に横浜 シネマ・ジャック&ベティ、
来年に名古屋・シネマスコーレ、神戸・元町映画館ほか全国順次公開される。

 


【大阪・シネ・ヌーヴォ 舞台挨拶の登壇者】

◯12/16(土):髙橋栄一監督
◯12/17(日):小沢まゆ(出演・プロデューサー)
◯12/23(土):小沢まゆ(出演・プロデューサー)


◆<ミネオショウ プロフィール>

東京都出身。美容師から俳優に転身し、映画、ドラマ、CM、MV等数々の映像作品に出演。

近年の出演作品に、映画『クレマチスの窓辺』(永岡俊幸監督/2022)、『とおいらいめい』(大橋隆行監督/2022)、『PARALLEL』(田中大貴監督/2022)、『ラーゲリより愛を込めて』(瀬々敬久監督/2023)などがある。

2023 年は『ホゾを咬む』と『MAD CATS』(津野励木監督/2022)の2 本の主演作を含む複数の出演映画やネット配信ドラマが公開。



hozokamu-main-500.png◆ハジメをどのような人物と捉えましたか?

最初どういう風に切り込んでいこうか悩んだんですけれど、脚本を読んで、ハジメは相手にうまく感情が伝えられない人だと思いました。妻のミツに対して話す内容を、家に帰る間に予習しておくみたいなシーンがあります。僕は、舞台挨拶などの際に、事前にどういうことを話そうか、うまく喋れるかなと考えたりするんですが、それが日常に出るのがハジメなんだなと思いました。自分に自信がないのかなとも思ったので、それを表現できたらと思いました。


妻の浮気を疑って監視カメラを買ってしまうなど、ハジメの行動は私は理解できたのですが、演じていていかがでしたか?

実際にやるかは別として(笑)、気持ちはわかりました。不安な気持ちというのは、パートナーだったとしても感じてしまうこともあると思ったので、すごい行動に出たなとは思いますが、理解はできました。


ご自身だったら、普段とは全く違う格好のパートナーを街で見かけたら、どうしますか?

やっぱり追っかけちゃいますよね。(笑)昔、実際にそういうことがあったんです。付き合っていた人が、朝方、知らない男の人と歩いているのを見て、それを追いかけようかなと思って。結局それは本人でした。そういう気持ちをちょっと思い出しました。(笑)


hozokamu-500-1.png妻・ミツ役の小沢まゆさんとはご一緒していかがでしたか?

ミツもそうなんですけれど、包み込んでくれる人なんだろうなと感じました。こっちが何をやっても許してくれるというか、母性というか優しさを感じる人だなと思いました。


木村知貴さんが演じた主人公の同僚・月見里とのシーンの撮影はいかがでしたか?

木村さんとは、同じシーンでお芝居をするというのは初めてでした。すごく独特の、面白い間でやってくるんで、一緒にやっていて、吹き出してしまいそうになる瞬間もありました。木村さんがやった役がトイレで吐くシーンがあるんですけれど、全力でやるんで、毎回カットがかかる度に顔色が悪くて、「本当に吐いたのかな?」と思うくらいでした。自分が画面に映っていなかったとしても、声が入っているからと全力投球しているのは、見習わなくちゃなと思いました。


牧田夫妻とのシーンの撮影はいかがでしたか?

あの二人組は異質でしかなかったです。昔の日本映画の登場人物が現代映画に紛れ込んできたような異質感を感じました。こっちが何か言ったら、小津映画の登場人物が返してくるというようなおかしさがありました。


hozokamu-500-6.png一卵性双子のフクリ・シッタとのシーンの撮影はいかがでしたか?

フクリ・シッタ役のミサ・リサさんは、今回お芝居が初めてだったみたいで、撮影中に吹き出しちゃうことが多くて、一緒にやるのが新鮮でした。初めてということで、楽しんでやってもらいたいなと思いながら、リアクションをしました。


◆河屋秀俊さん演じる野老(ところ)との撮影はいかがでしたか?

河屋さんは、映画『れいこいるか』を拝見したことがあって、まさかご一緒できるとは思っていなかったので、嬉しかったです。そこにいるだけで、漂っている風情、河屋さんが持っている人柄が出ていて、ああいう雰囲気を出すのはどうやるんだろうと思いながら見ていました。楽しんでご一緒できました。


hozokamu-500-2.png福永煌くん演じるコゾウとのシーンは、大人びたツッコミをする子供とのセリフのやりとりが面白かったのではないかと思いますが、撮影はいかがでしたか?

煌くんとの撮影は本当に楽しかったです。カットがかかる度に、煌くんが虫を探しに行っちゃうんです。僕も一緒について行って、話して、すごく仲良くなれたので、その雰囲気も出ているかなと思います。ハジメが劇中で一番心を許して話している人物がコゾウだったので、いっぱい喋ってコミュニケーションを取りました。


髙橋栄一監督はご一緒していかがでしたか?

変わった方だなと思いました。こだわりがあるというか、やりたいことがはっきりしている方でした。自分がやりたいのはこうだというのを諦めないでちゃんと伝えてくれるので、やりやすかったです。信頼できる方でした。


読者へのメッセージをお願いします。

この映画は、変わった映画です。僕は、映画を観た時に、自分のための映画だと感じる時があるんです。この映画が、どなたかにとっての「自分のための映画」になってくれるといいなと思っています。
 


【あらすじ】

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不動産会社に勤める茂木ハジメは結婚して数年になる妻のミツと二人暮らしで子供はいない。ある日ハジメは仕事中に普段とは全く違う格好のミツを街で見かける。帰宅後聞いてみるとミツは一日外出していないと言う。ミツへの疑念や行動を掴めないことへの苛立ちから、ハジメは家に隠しカメラを設置する。自分の欲望に真っ直ぐな同僚、職場に現れた風変わりな双子の客など、周囲の人たちによってハジメの心は掻き乱されながらも、自身の監視行動を肯定していく。

ある日、ミツの真相を確かめるべく尾行しようとすると、見知らぬ少年が現れてハジメに付いて来る。そしてついにミツらしき女性が誰かと会う様子を目撃したハジメは...。


出演:ミネオショウ 小沢まゆ 木村知貴 河屋秀俊 福永煌 ミサ リサ 富士たくや 森田舜 三木美加子 荒岡龍星 河野通晃 I.P.U 菅井玲
脚本・監督・編集:髙橋栄一
プロデューサー:小沢まゆ
撮影監督:⻄村博光(JSC)
録音:寒川聖美
美術:中込初音
スタイリス:タカハシハルカ ヘアメイク:草替哉夢
助監督・制作:望月亮佑 撮影照明助手:三塚俊輔
音楽:I.P.U
エンディング曲:James Bernard – Growth (I.P.U Recycle)
製作・配給:second cocoon
配給協⼒:Cinemago
⽂化庁「ARTS for the future!2」補助対象事業
2023 年/日本/4:3/モノクロ/108 分/DCP/5.1ch
(c)2023 second cocoon

公式サイト: https://www.second-cocoon.com/work/hozookamu/

公式 X アカウント:https://twitter.com/hozookamu

公式 Facebook: https://www.facebook.com/hozookamu

12 月 2 日(土)より新宿 K’s cinema ほか全国順次公開

◆髙橋栄一監督インタビューはこちら

◆小沢まゆ インタビューはこちら


(オフィシャル・レポートより)

 

 
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 モニカ・ベルッチ主演の『アレックス』(2002)やシャルロット・ゲンズブール、ベアトリス・ダルを起用した『ルクス・エテルナ 永遠の光』(2019)など、大胆な暴力や性描写で、賛否両a論を巻き起こしてきたギャスパー・ノエ監督の最新作、『VORTEX ヴォルテックス』が、12月8日(金)よりシネ・リーブル梅田、ユナイテッド・シネマ橿原、12月15日(金)よりシネ・リーブル神戸、アップリンク京都ほか全国順次公開される。
 片や認知症を患い、片や心臓に持病を持つ80代の老夫婦が老老介護をしながら暮らす日々を、その命が尽きる日まで追い続けるヒューマンドラマ。夫婦それぞれの行動を2画面で追い続け、同じ家の中にいるふたりが、それぞれ孤独に向き合っていることを映し出していく。死の瞬間とその先までを描いた意欲作だ。
 念願の来阪を果たしたギャスパー・ノエ監督に、お話を伺った。
 

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■わたしと死の間の関係性がもっと平穏なものになった

――――本作は、今や病院という専門家に委ねられた死の領域を、家庭に取り戻す営みにも見えました。
ノエ監督:まず死についてですが、母が認知症を患い、10年前にわたしの腕の中で亡くなるという体験をしました。その実体験から現実というのは、映画で描かれている死とは全然違い、すごくゆっくり進行していきますし、最終的には明確な解放のような感情を覚えました。ですから、映画で描くときには、ポジティブであったり、ドラマチックなものではなく、自然の一環としての死を描きたいという強い想いがあったのです。
さらに、2022年にはわたしの初めての映画に出演してくれた俳優や、パートナーの父がコロナやガンで亡くなり、死が親しいものであるのと同時に、わたしと死の間の関係性がもっと平穏なものになったと感じています。
もう一つ、病院で亡くなるときには、ヨーロッパでは痛みを軽減するためにモルヒネを注入し、痛みが甘い刺激のようになるのです。亡くなる人にも半分モルヒネ、半分ケタミンを処方するので、死にゆく人も苦しんで死ぬのではなく、ハッピーな気持ちになって亡くなるケースが多いです。ただ家で亡くなる場合は、化学物質の注入ができないため、苦しんで死ぬことになる。個人的には病院で死を迎えた方がよい気がします(笑)
 

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■夫婦それぞれが孤独に向き合うのを感覚的に描く2画面構造

――――自宅で老老介護するふたりを、それぞれ2画面使って映し出した狙いについて教えてください。
ノエ監督:『ルクス・エテルナ 永遠の光』で、すでに2画面を使っているのですが、今回の脚本が10ページぐらいしかなかったので、どのように作るかを考えたとき、2画面を使うことは自然な流れでした。夫婦それぞれが孤独に向き合っていき、同じ空間にいても全然繋がっておらず、どんどん心が離れていく様子を描くのに、適していました。実際にやってみると、知的に理解するというよりは、感覚的に理解することができ、観客が見てわかりやすい仕組みになっていたので、取り入れてよかったです。
 
――――2画面がほとんどの中で、オープニングのふたりが一緒にベランダで食事を楽しむシーンが印象的ですね。
ノエ監督:この映画はずっと時系列順に、カメラ2台で撮影しているのですが、最初のシーンだけは1台のカメラで撮影しました。実はこのシーンは、すべての撮影が終わったあとで、本当に最後に撮影しています。というのも、妻を演じたフランソワーズ・ルブランさんが、「自分の役が認知症になる前のシーンも撮影したかった」とこぼしたのです。それならばと、夫役のダリオ・アルジェントにもう1日撮影したいと許可を得て、ふたりがまだ同じ世界に住んでいて、一緒にいることを表現するために、オープニングのシーンを撮影したのです。
 

■映画の成り立ちについて〜もう一つの主役の家

――――話が前後しますが、本作の成り立ちについて教えてください。
ノエ監督:ちょうどコロナでロックダウンしていた時期だったので、プロデューサーより1箇所での撮影で完結し、登場人物も2〜3人のものなら撮影できると言われ、それであればとすでに高齢化や認知症のアイデアはあったので、10ページぐらいの簡単な脚本を書き、ロケーションを探しに行ったのです。空のアパートを見つけ、そこからアートディレクターと相談していったのですが、一方でキャスティングも進めていました。まずはフランソワーズにオファーし、夫のキャラクターに合うと思い、ローマまでダリオを説得しに行き、キャストが決まってから、職業について考えたのです。ダリオを映画評論家という職業にした時点で、部屋にもポスターが必要だと思い、わたしのポスターコレクションから選んで、コピーしたものを使用しています。他にも映画に関する本や精神医学に関する本を借りて使っています。
 
――――本当に長年人が住んでいたかのような、暮らしぶりが見える家でしたが、一から作り上げていったんですね。
ノエ監督:4週間かけて撮影したのですが、時系列で撮影したので、ものがどんどん増えたり、ゴミが放置され、部屋がどんどん汚くなってしまったのです。最終的には本当に人が住んでいたかのような臭いが充満していました。最後にゴキブリを放とうかと提案したのですが、フランソワーズから絶対にダメと却下されました(笑)
 

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■名優と名監督をキャスティング

――――フランソワーズ・ルブランが演じた認知症の妻の動作や、息子の前でみせる夫への態度など、リアリティがありました。
ノエ監督:この映画は俳優たちのアドリブによるセリフが多いのですが、実際に認知症だったわたしの母のエピソードを取り入れている箇所もあります。実はわたしは、父の若い頃によく似ており、母がわたしのことを父の名前で呼び、父のことを「ずっとわたしの後ろを付いて回る爺さんは誰?」と想定外のことを言ったのです。当時も驚くと同時に面白く感じていたので、そのセリフは映画の中でも使っています。
 
――――心臓の持病を抱えた夫を演じたダリオ・アルジェントはいかがでしたか?
ノエ監督:わたしは通常何度もリテイクするのですが、ダリオは多くても、2〜3テイクしか撮らないので、いつものやり方は難しいだろうと思っていました。ダリオの演じる夫が心臓発作を起こすシーンでも、2回撮影し、わたしが何かを言う前に、「これで完璧だ」と言って、去ってしまったのです。ただダリオが演じた肺が苦しくなっていく音は、映画でもしっかりと聞こえると思いますが、スペシャルエフェクトではなく、ダリオが本当に自分の体から発した音なんです。
 
 
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■ダリオ自身から出たエドガー・アラン・ポーの詩の一節、「人生は夢の中の夢」

――――「人生は夢の中の夢」という言葉や、夫が映画と夢に関する本を執筆している設定であるなど、夢が本作の隠れテーマのように思えたのですが。
ノエ監督:「人生は夢の中の夢」という言葉は、エドガー・アラン・ポーの有名な詩の一節です。この言葉は非常に有名で、多くの人が引用していますが、そのオリジナルが誰のものなのかを知らずに使っているのです。また、ダリオが演じた夫が、電話で別の評論家と自分が執筆する本に関してしゃべるシーンでは、事前に「映画の中で『夢』は、言語としてどのように機能するのか」についてしゃべってほしいと指定し、即興で20〜30分話してもらいました。そこで、ダリオ自身から「人生は夢の中の夢」という言葉が出てきたのです。このシーンの編集をした後に、先ほどお話したオープニングのシーンを撮影したのですが、わたしはこの言葉が気に入ったので、ダリオにもう一度言ってほしいとお願いし、最初でもこの言葉が登場しているのです。
 わたしが夢についてよく思うのは、実は夢から覚めているようだけれど、これから起きて15時間夢を経験して、眠りにつくだけなのではないかと本気で思っています。
(江口由美)
 

 
<作品情報>
『VORTEX ヴォルテックス』” VORTEX”
2021年 フランス 148分 
監督・脚本・編集:ギャスパー・ノエ
出演:ダリオ・アルジェント、フランソワーズ・ルブラン、アレックス・ルッツ
劇場:12月8日(金)よりシネ・リーブル梅田、ユナイテッド・シネマ橿原、12月15日(金)よりシネ・リーブル神戸、アップリンク京都ほか全国順次公開
© 2021 RECTANGLE PRODUCTIONS – GOODFELLAS – LES CINEMAS DE LA ZONE - KNM – ARTEMIS PRODUCTIONS – SRAB FILMS – LES FILMS VELVET – KALLOUCHE CINEMA
 
 

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妻への疑念から、隠しカメラを設置し…

モノクロームの世界観が観る者を異世界へと誘う、

新感覚の日本映画『ホゾを咬む』


「後悔する」という意味のことわざ「臍ホゾを噛む」からタイトルをとった映画『ホゾを咬む』は、本作ヒロインの小沢まゆが主演する短編映画『サッドカラー』が PFF アワード 2023 に入選するなど、国内映画祭で多数入選・受賞している新進気鋭の映像作家・髙橋栄一脚本・監督の最新⻑編映画

髙橋監督自身が ASD(自閉症スペクトラム症)のグレーゾーンと診断されたことに着想を得て、独自の切り口で「愛すること」を描いた本作。モノクロームの世界観が怪しさと品格を放ち、独特な間合いや台詞が観る者を異世界へと誘う、新感覚の日本映画が誕生した!


主人公・茂木ハジメを演じるのは、主演するコメディアクション『MAD CATS』(2022/津野励木監督) から、『クレマチスの窓辺』(2022/永岡俊幸監督)、『とおいらいめい』(2022/大橋隆行監督)など、幅広い役柄をこなすカメレオン俳優・ミネオショウ。映画『少女〜an adolescent』(2001/奥田瑛二監督) で国際映画祭で最優秀主演女優賞受賞の経歴を持つ俳優・小沢まゆがプロデューサーとヒロイン役を務め、木村知貴、河屋秀俊ら実力派の面々が脇を固めているほか、『百円の恋』(2014)など武正晴監督作品に数多く参加し、『劇場版アンダードッグ』(2020)で第 75 回毎日映画コンクール撮影賞を受賞した西村博光が撮影監督を担当した。
 


本作は、
12 月 2 日(土)〜12 月 8 日(金)に新宿 K’s cinema にて連日 14:10〜、
12 月 15 日(金)〜12 月 21 日(木)に池袋 HUMAX シネマズにてレイトショー、
12 月 16 日(土)〜12 月 22日(金)に大阪シネ・ヌーヴォ、
12 月 23 日(土)〜12 月 29 日(金)にシネ・ヌーヴォ X にて連日 11:00〜、
1 月 20 日(土)〜1 月 26 日(金)に横浜 シネマ・ジャック&ベティ、
来年に名古屋・シネマスコーレ、神戸・元町映画館ほか全国順次公開される。

 


【大阪・シネ・ヌーヴォ 舞台挨拶の登壇者】

◯12/16(土):髙橋栄一監督
◯12/17(日):小沢まゆ(出演・プロデューサー)
◯12/23(土):小沢まゆ(出演・プロデューサー)


◆<小沢まゆ プロフィール>

映画『少女〜an adolescent』(奥田瑛二監督/2001)に主演し俳優デビュー。同作で第 42 回テサロニキ国際映画祭、第 17 回 パリ映画祭、第 7 回モスクワ国際映画祭 Faces of Love にて最優秀主演女優賞を受賞。主な出演作品に『古奈子は男選びが 悪い』(前田弘二監督/2006/主演)、『いっちょんすかん』(行定勲監督/2018)、『DEATH DAYS』(長久允監督/2022)、『こいびとのみつけかた』(前田弘二監督/2023)などがある。2022 年に初プロデュース映画『夜のスカート』(小谷忠典監督)が劇場公開。出身地熊本県の震災復興映画イベントを主催するなど多方面で活動している。
 


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◆俳優として活動してきて、2022 年の『夜のスカート』で初めてプロデュースをされたそうですが、プロデュース業も始めた経緯を教えてください。

今後の人生をどう生きていこうかを考える 40 歳になるタイミングが、ちょうどコロナ禍の時期に重なったんです。世界中がいっぺんにひっくり返ることがあるんだな、常識だと思っていたことが変わっちゃうんだなと、目の当たりにした時に、自分の人生も、好きなことをやらないと、いつ何時どうなってしまうかわからないなと思い、「映画を作ってみたい」という漠然とした憧れを、今実現させようと思いました。その時子供が二人とも中学生になっていたので、育児が落ち着いたタイミングだったのも大きかったです。


◆本作ではプロデューサーとしてはどのような仕事をしたんですか?

髙橋監督は、『サッドカラー』などでご一緒したのですが、独自の視点を持たれている監督さんだなと感じていました。プロデューサーはお金の目処を立てるのが最大の仕事なので、文化庁の AFF2 という補助金に申請しました。「これから業界を活発にしていくであろう人材を見つけて世に出していく活動をしたい」というのも応募書類の企画意図に書きました。

あとは、ロケ地は基本的に私が探して、髙橋監督に提案して、一緒に見に行って決めていく、というやり方でした。撮影中は制作部の仕事もしました。


hozokamu-500-2.png◆髙橋監督は、どのような監督ですか?

『ホゾを咬む』に関しては、独特のテンポを求められるなと思いました。会話する時のズレだとか会話が始まる前の空気感、会話が終わった後のなんとも言えない雰囲気、そこまで全部映画として見せたいというのが演出から伝わりました。独自の視点や感性を持った方だと思います。


◆本作の企画を聞いてどう思いましたか?

夫が妻を監視していく話なんですけれど、人には、「信じたいけれど疑ってしまう」だとか、「疑っている芯の部分には信じたいという想いがある」だとか、「信じる」と「疑う」という相反するものが、ワンセットで心にあるなと感じていたので、それを映画として表現したら面白いものになるなと思いました。


hozokamu-500-4.png◆ご自身だったら、普段とは全く違う格好のパートナーを街で見かけたらどうしますか?

ハジメと同じで、聞くに聞けないですね。聞いたことによって何かが崩れてしまうかもしれないと思うと、一旦、「もうちょっと時間を置いてみよう」だとか、違う探り方をしてしまうように思います。


◆ミツをどのような人物と捉えましたか?

ミツはすごく自由な人だと思って演じました。映画の中では明確に出していないのですが、絵本の翻訳家という設定です。ミツの仕事については、監督と相談して、家の中で作業をして完了する仕事にしました。この夫婦は結婚して 10 年以上経っていて、子どもが欲しかったけれどできなかった夫婦なんです。二人で住むには大きい三階建ての一軒家に住んでるのも、結婚当初、将来子どもができることを想定していたからなんです。子どもはできなかったけれど、ミツは日々の生活や自分の人生を楽しんでいる女性です。家にいるのが好きで、好きな仕事をして、好きな服を着て、好きな料理を作って暮らしている自由な人というのを意識しながら演じました。


◆ミツを演じる上で工夫した点はありますか?

この作品では、夫が街で妻らしき人を見かけて、そこから疑いの念を持って妻を監視していくんですけれど、ミツと、夫が見かけたミツらしき人が同一人物なのか、全く別の人物なのか、夫が幻で見た人なのか、映画としては答えを出していません。観客によって色んな受け取り方があると思うので、観る人それぞれが捉えられるような余白のある演技を心がけました。


hozokamu-500-1.png◆ハジメとのシーンの撮影はいかがでしたか?

監督は、夫婦間にあるズレや噛み合わなさを表現したいんだろうなと感じていたので、そこを意識して演じました。結婚して 10 年以上経っていて、わざわざ言葉にしないこともあるし、好きとか嫌いとかの次元じゃなくなっているところもあるけれど、ミツはハジメのことが根底では好き、という想いで演じました。


◆ハジメ役のミネオショウさんとはご一緒していかがでしたか?

ミネオさんの出演作は何作か拝見していて、勝手にクールな印象を持っていたんです。でも、お会いすると明るいし、よく喋るし、笑い声が大きいから、遠くにいてもミネオさんが笑っている声が聞こえてきて、そういうミネオさんの雰囲気のお蔭で現場が明るくなり、それにいつも助けられていました。


◆読者へのメッセージをお願いします。

自分が信じているものが果たして真実なのか、また、傍にいる人のことをちゃんと理解できているのか、それは誰にもわからないと思います。この映画を見ると、その大切なもの、信じているもの、もしくは疑っているものの見つめ方が、自分の中でちょっと変わるかと思います。劇場の閉ざされた暗がりでスクリーンを見つめながら、同時に自分自身も見つめていただけると、何か見えてくるものがあるかと思います。ぜひ劇場で御覧ください。
 


【あらすじ】

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不動産会社に勤める茂木ハジメは結婚して数年になる妻のミツと二人暮らしで子供はいない。ある日ハジメは仕事中に普段とは全く違う格好のミツを街で見かける。帰宅後聞いてみるとミツは一日外出していないと言う。ミツへの疑念や行動を掴めないことへの苛立ちから、ハジメは家に隠しカメラを設置する。自分の欲望に真っ直ぐな同僚、職場に現れた風変わりな双子の客など、周囲の人たちによってハジメの心は掻き乱されながらも、自身の監視行動を肯定していく。

ある日、ミツの真相を確かめるべく尾行しようとすると、見知らぬ少年が現れてハジメに付いて来る。そしてついにミツらしき女性が誰かと会う様子を目撃したハジメは...。


出演:ミネオショウ 小沢まゆ 木村知貴 河屋秀俊 福永煌 ミサ リサ 富士たくや 森田舜 三木美加子 荒岡龍星 河野通晃 I.P.U 菅井玲
脚本・監督・編集:髙橋栄一
プロデューサー:小沢まゆ
撮影監督:⻄村博光(JSC)
録音:寒川聖美
美術:中込初音
スタイリス:タカハシハルカ ヘアメイク:草替哉夢
助監督・制作:望月亮佑 撮影照明助手:三塚俊輔
音楽:I.P.U
エンディング曲:James Bernard – Growth (I.P.U Recycle)
製作・配給:second cocoon
配給協⼒:Cinemago
⽂化庁「ARTS for the future!2」補助対象事業
2023 年/日本/4:3/モノクロ/108 分/DCP/5.1ch
(c)2023 second cocoon

公式サイト: https://www.second-cocoon.com/work/hozookamu/

公式 X アカウント:https://twitter.com/hozookamu

公式 Facebook: https://www.facebook.com/hozookamu

12 月 2 日(土)より新宿 K’s cinema ほか全国順次公開

◆髙橋栄一監督インタビューはこちら

◆ミネオショウ インタビューはこちら


(オフィシャル・レポートより)

 

 
 

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