レポートインタビュー、記者会見、舞台挨拶、キャンペーンのレポートをお届けします。

2012年9月アーカイブ

kagimeso-ss550.jpgkagimeso-1.jpg『鍵泥棒のメソッド』大ヒット御礼レポート
(2012年9月30日(日)、TOHOシネマズ西宮OSにて)
ゲスト:堺雅人、内田けんじ監督

(2012年 日本 2時間08分)
監督・脚本:内田けんじ
出演:堺雅人、広末涼子、香川照之、荒川良々、森口瑤子
2012年9月15日(土)~大阪ステーションシティシネマ、なんばパークスシネマ、MOVIX京都、シネ・リーブル神戸 他全国ロードショー
公式サイト⇒ http://kagidoro.com/
 © 2012「鍵泥棒のメソッド」製作委員会
★第15回上海国際映画祭にて最優秀脚本賞を受賞!

作品レビューはコチラ

 9月15日より大ヒット公開中の『鍵泥棒のメソッド』。筆者も初日に難波のシネコンへ見に行ったところ、満席、満席! 舞台挨拶でもないのにこんなに活気ある満席状態は超珍事! しかも、結末分かって見てもその満足度は120%!くるくると急展開する場での俳優たちの微妙な表情の変化を見るがまた楽しい! 細部に至る無駄のない動きは監督のこだわりのたまもの。笑って、ハラハラドキドキして、胸がキュ~ンとなるラブコメに、誰しも夢中になれるはずです。
 この度、ムビチケ売上日本一となったTOHOシネマズ西宮OSに、主演の堺雅人さんと内田けんじ監督が御礼のご挨拶にと、台風17号大接近の暴風雨の中、東京から馳せ参じた。ゲストは勿論、観客の皆さんも取材陣も、帰りの交通機関の状況を案じながらのイベントだったが、西宮中央商店街のゆるキャラ「ふくみみ福ちゃん」も応援に駆け付け、台風に負けないくらい笑いの旋風を巻き起こしていました。


kagimeso-ss1.jpg【最初のご挨拶】
堺:いや~大変な日にお出で下さいまして誠にありがとうございます。皆さん大丈夫ですか?帰りの足は――。我々も東京から無事に来ることができましたが、これも西宮えびす様のお蔭ではないかと感謝しております。作った映画が皆さんの手に渡って、こうして上映直後の熱気ある雰囲気に浸れ、また皆さんの上気したお顔を拝見できて、役者としてご褒美を頂いたような気分です。この作品に参加できて本当に良かったなと思っております。
監督:今日はとんでもない日にどうもありがとうございます。今、劇中の櫻井とは全く逆のしっかりした挨拶をした堺さんですが、そのギャップを楽しんで頂きたいと思います。ちなみに、今日2回目だという方はいらっしゃいますか?

――― ほう、結構いらっしゃいますね~。
監督:本当にありがとうございます。

――― 櫻井という人はホントにダメダメな人ですが、この役の最初の感想は?
堺:案外“素”だったりして…いろんな人に「下手なお芝居が絶妙で…」と言われて、一番柔らかい部分が傷付いたりもするんですけど、売れない役者という致命的な弱点があり、またこの場所に居なくちゃならないという変な思い込みもありますが、純粋で、楽観的に物事を捉えられる面白い人物だと思いました。また、共通する部分もあって好きな役でした。

kagimeso-ss2.jpg――― この役を堺さんにと思った理由は?
監督:確かに、最後の方で自分の演技に酔うようなシーンがあるのですが、締めるときには締める演技も必要な役ですので、そんな役は堺さんしかやれないだろうと思いました。また、前半車の中で泣くシーンがあるのですが、「櫻井ってこんなにバカなヤツだったんだ~」と初めて櫻井というキャラを掴んだ気がしました。
堺: 『アフター・スクール』の時より偏差値を30下げてくれと言われたんです。
監督:そしたら35下がってましたけど(笑)。衣装合わせの段階から香川さんが面白かったですね~。
堺: (櫻井用のダサい服を選ぼうとしても香川さんが何でも着こなしてしまうので、)役者として反則ですよね、あれは。
監督:そのバカさ加減を合わせるのに、あの写真の櫻井とぴったしでしたね。

――― 体を張るシーンが多かったようですが?
 kagimeso-ss3.jpg堺:冒頭の銭湯のシーンは1日かかりました。キャストは皆裸で待機。エキストラの人たちは半日湯船に浸かったりして。でも僕等は湯船にも浸かれず、泡立てるだけだけでしたが・・・
監督:香川さんが前ばりひとつで、アスリートみたいに構えて・・・
堺:スタート前のハイジャンパーのようでした。
監督::ジャンプしてバランスが崩れる感じとか凄かったですね~(笑)。

――― 後半になると、堺さんは香川さんと一騎打ちになるようでしたが、よく撃たれてましたね?
堺:あの撃たれるシーンは、ガンの調子が悪くて、本当に芝居にならない位痛い時もありました。
監督:面白かったので、6回くらいやってもらいました(笑)。

kagimeso-ss4.jpg―― 殺されるシーンも香川さんにメソッド受けてましたね?
堺:あのシーンでは、「笑いを堪えるが大変だった」と香川さんに言って頂いて嬉しかったです。
監督: 「てめぇ~」と言って香川さんに掴み上がろうとするのは、唯一のアドリブでしたね。あそこは、スタッフも皆グッと笑いを堪えてました。稽古の時はなかったので、香川さんも驚いたんだと思います。

――― あの部分はアドリブだったのか~と思いながらもう一度見て頂けたら、もっとお楽しみ頂けるのではないかと思います。

kagimeso-ss5.jpg(ここで西宮商店街のゆるキャラ「ふくみみ福ちゃん」の登場。ところが、大きな福耳の頭でっかちの福ちゃんは、動作が鈍く介助が必要。細い階段も恐る恐る上がって、見てる方もハラハラドキドキ。ところが、3人でポーズをとろうとすると、狭い壇上から後ろに落ちそうになり、思わず堺さんに支えられる。)
堺:福ちゃんコケて、ボクが福ちゃんになったりして!?

(喜んでいるのか、ゲストに遠慮しているのか、後ずさりする福ちゃんを堺さんが支える。)
 ―――堺さんに気い遣わせてどうすんねん!
(と、福ちゃん怒られる。)

kagimeso-ss7.jpg――― このボードはもっとヒットしますようにと願かけてあります。
(福ちゃんだけ先に退場。でも、その危なっかしい足元に皆が福ちゃんの行方に注目。)

――― はい、主役はこちらですので、中央にご注目! それでは最後にご挨拶を。
 堺:全国で一番映画を楽しみにして頂いた所ということでこうして伺いましたが、その言葉に違わず皆様の温かいお気持ちを頂きました。他のキャストやスタッフにも伝えたいと思います。実は、私は神戸市舞子の生まれでして、2歳くらいまで過ごしていました。神戸の記憶は殆どないのですが、何か機会があれば訪れたいと思っていましたので、本日こうして来られたのもご縁があったからかなと思っております。また伺いたいと思いますので、その時はよろしくお願いいたします。本日は本当にありがとうございました。
監督:皆さん外の様子がどうなっているのかご存知ないのですよね? このような日にお出で下さいまして、本当にありがとうございます。またこのキャラクターたちに会いに来て頂けたらなと思います。細かい所、例えば、香川さんが面白い顔している端で堺さんが微妙な表情していたり、あるいはその逆だったり、編集していても飽きなかったくらいですから、是非何度でもその表情を見に来て下さいね。
堺・監督:皆さん、お気を付けて!


 撮影現場でも和やかな雰囲気だったとか。しっかりとしたコンテンツを示し、練りこまれた脚本のお蔭で、演じる方も迷いなく楽しく演じられた様子。はっきりとした個性をうまくブレンドして出来上がった極上のサスペンス調ラブコメ。大ヒット御礼の舞台挨拶がここ西宮で実現して嬉しい限りだ。出演作目白押しの堺雅人さんと、オリジナル脚本をじっくり練り上げる映画監督らしい内田けんじ監督。この最高のコラボレーションを是非ご高覧あれ!(河田 真喜子)

 

 

ousama-s550.jpg『王様とボク』舞台挨拶レポート(12.9.22シネマート心斎橋にて)
 登壇者:前田哲監督、菅田将暉、松坂桃李、相葉裕樹

ousama-1.jpg(2012年 日本 1時間24分)
監督:前田哲
原作:やまだないと『王様とボク』イースト・プレス刊
出演:菅田将暉、松坂桃李、二階堂ふみ、相葉裕樹、松田美由紀
2012年9月22日(土)~シネマート新宿、シネマート心斎橋、10月20日(土)~京都みなみ会館他順次公開
公式サイト→http://www.o-boku.com/index.html

© 2012「王様とボク」製作委員会

6歳から12年間昏睡状態だった青年は、18歳で奇跡的に目覚めたが、心は6歳のままだった・・・。大人になることへの不安や揺れ動く心を描く青春ファンタジー『王様とボク』。シネマート心斎橋公開初日の舞台挨拶に、前田哲監督をはじめ本作が映画初主演となるミキオ役の菅田将暉、ミキオの幼なじみミキヒコ役の松坂桃李、同じく幼なじみトモナリ役の相葉裕樹が登壇した。立ち見も出たライブハウスのような熱気溢れる客席を前に、大阪出身の前田監督、菅田将暉の漫才のような絶妙のトークがさく裂した舞台挨拶の模様を紹介したい。


━━━初日のご挨拶をお願いします。
菅田: (立ち見満員の客席を見て)すごいですね。菅田将暉です。挨拶は短めに、今日はよろしくお願いします。
松坂:これぐらいの広さっていいですね。結構好きです。今日は来てくださってありがとうございます。よろしくお願いします。
相葉:こんばんは。相葉裕樹です。今日は楽しんでいってください。お願いします。
監督:こんばんは。今日はこんなに来ていただいて。今までずっと広い劇場だったので、これぐらいの距離で、近くてちょっと圧迫感がありますけど(笑)楽しんでいってください。よろしくお願いします。

ousama-s2.jpg━━━管田さんと前田監督の生まれ故郷、大阪での舞台挨拶はいかがですか?
菅田:それはうれしいですよね。
監督:僕は大阪で生まれて、ロンドンで育ちましたから。<会場爆笑>
菅田:(心斎橋アメリカ村は)普通に遊びに来てたところですから。
~観客より「おかえり」と声がかかって~ ただいま!
監督:彼は全然関西弁が抜けてないですからね。僕なんて全然関西弁がでないですから。<会場爆笑>
松坂:そんなにでないですか?
監督:「(標準語風に)でませんよ」

━━━ずばり大阪の印象はいかがですか?
相葉:熱気というか、笑顔で迎えてくれてありがとうございます。
松坂:何度か来させてもらっているんですけれど、「551」肉まんの・・・
菅田:だから、シュウマイを食べてほしいって何回も言っているんですけど!<会場爆笑>
松坂:(お客さまとの)距離が近いせいか、暖かいというか。菅田将暉が空港に着いたときに「よし、我慢、我慢しよう」と言ったんです。多分地元だから舞い上がってしまうので、ちょっと我慢しようと、自分の中でブレーキをかけていた感じはありました。
菅田:いま、関西弁禁止令が出ていまして。映画の撮影で今博多弁の役なんですが、監督に「おまえ普段から関西弁をしゃべっているから、方言が出ないんだ」と言われてずっと(関西弁を)抜いていたせいで、ここで舞い上がったら戻ってこれないだろうなという「よし」だったんです。

━━━監督はどのようなイメージでこの作品を作ったのですか?
監督:10年以上前にこの原作に出会って、「大人になるってどういうことだろう」という人が生きていく上でどうしてもぶつかる問題にトライしてみたかったんです。いろいろ失っていくことや、悲しみを知っていくことという負の要素も多分にあるので、そういうちょっと寂しい、悲しいものを描きたかったです。そのときにしか感じ得ない思いや感情を、台本を超えて三人の実際感じているものを出してもらいました。だから、映画がもし面白かったら3人の力ですし、つまらなかったら僕のせいです。

ousama-s3.jpg━━━監督の演出はいかがでしたか?
菅田:正解がなく、一つ一つの動きが試行錯誤です。計算してもダメだし、無意識でもダメというところで、毎回監督がシーンのイメージを伝えてくれました。監督がすごく良くて僕の中で超えられないぐらいです。
監督:僕も6歳で止まっていますので(笑)
松坂:役と僕本来のものをすり合わせて、引き出してくれるという感覚がすごく強かったです。頭ごなしに考えず、ニュートラルに自分が18歳だった頃をどこか隅に置きながら現場に参加した形ですね。
相葉:ぼくはこの現場は本当にフラットな状態で臨めました。シーン数が少ないですから、ワンカットワンカットを大事にしていきたいと思って相談しながらやっていきました。すごく居心地のいい現場で、楽しく過ごすことができました。

━━━(役者の演技を)引き出すコツはあるんですか?
監督:今の(舞台挨拶)も褒めるようにと、これも演出で。<会場爆笑> コツではなくて、同じ目線でどう立つことかだと思うんです。10代の役で、つい最近まで10代だった訳ですから。
菅田:僕まだ10代ですよ!
監督:まだ10代?一番年上かと思ってた。桃李くんはお兄ちゃんって感じなんですね。現場でも暖かい感じで、人を包み込むような感じがあって。相葉くんは、「こういう友達いるよね」といった感じでやってもらったんです。ちょっと近寄りがたいけど実はいい奴といった感じで、色々話しましたよね。そんなとこですかね。
菅田:ミキオは?
監督:一番大事なところを(笑)6歳を演じるのは非常に難しい。やりすぎたら、みんなが「さむー」といった感じになるし、今の現実的な6歳を演じても大人びていてシラッとしてしまう。前々から連ドラを見ていて、「この人はしっかり芝居を考えてできる人だな」と思っていたのですが、考えるということを一回捨ててもらって、いかに無心で演じてもらうか。現場に入ったときから6歳で、演じているとき以外も6歳だったんですね。だからみんな迷惑していました。桃李くんも本当に迷惑だったと思います。<会場大爆笑>
松坂:あー本当に現場に入ってからも6歳を相手にしている感じなので、ギャップを感じましたよ。
 

ousama-s1.jpg━━━(サポーターズイベントから選ばれたファンによる花束贈呈後)花束をいただいて、今の気持ちを一言お願いします。
菅田:花束をもらえると思っていなかったので。また地元でというのが!
監督:大阪で火を付けてもらわないと。
菅田:口コミでね。広げてください!
監督:(菅田に耳打ちして)家族に広めてください。
菅田:家族に広めてください!

━━━最後に一言お願いします。
菅田:自分たちがどうこう言うよりも、映画を観ていただけでうれしいですし、分かりやすいゴールのある映画ではないので、何回も観てほしいです。僕自身がこの映画にかかわってすごくいろんなことが変わったので、何かそういうきっかけになればうれしいです。今日は本当にありがとうございました。


大人になることは子どもの心を失うこと、大事なものを喪失するという恐怖感を主人公たちは抱えている。何がやりたいことなのか分からない、大人になることの責任や、自分で道を切り開かなければならないのに道が見えない不安に支配されている若者たちの姿は現代を象徴するかのようだ。一方、6歳の心を持つモリオは「大きくなったら王様になる」と目を輝かせている。ファンタジーの要素を交えて「大人になるとは」という永遠の命題を表現した前田監督の意欲作。期待の若手俳優たちが等身大で表現した希望と葛藤の青春物語は、どこかほろ苦く切ない後味を残した。(江口由美)

sizukanisine-s550-2.jpg『そして友よ、静かに死ね』インタビュー

ゲスト:ディミトリ・ストロージュ(主役エドモンド(通称モモン)の若い時代を演じる)
(2012,6,21 ホテルパラス東京にて)

sizukanisine-1.jpg(原題:Les Lyonnais)
(2011年 フランス 1時間42分)
監督:オリヴィエ・マルシャル
原作:エドモンド・ヴィダル『さくらんぼ、ひとつかみで』
出演:ジェラール・ランヴァン、チェッキー・カリョ、ダニエル・デュヴァル、ディミトリ・ストロージュ、オリヴィエ・シャントロー
2012年9月15日(土)~銀座テアトルシネマ、9月22日(土)~テアトル梅田、シネ・リーブル神戸 ほか全国順次公開
・公式サイト⇒http://soshitetomoyo.com/
・作品レビューはコチラ
(C)2010 LGM FILMS GAUMONT FRANCE 2 CINEMA HATALOM RHONE-ALPES CINEMA

 実在のギャング、エドモンド・ヴィダルの自伝『さくらんぼ、ひとつかみ』を基に、現代のフィルムノアールの旗手オリヴィエ・マルシャル監督(『あるいは裏切りという名の犬』)が、男の友情と裏切りをテーマに、時代を活写しながら描出。元警官だった監督が描く裏社会は、その豊富な経験と知識と人脈によって、作品の細部に至るまでリアリティがあり、目にも心にも迫るものがある。

 特に本作は、‘70年代、血で手を汚すことなく次々と銀行強盗を成功させた実在の人物を主人公に、栄光と挫折の青春時代と、引退後の静かな生活を揺るがす過去からの因縁に対峙する現代とに分けて、信条としてきた義理人情に苦悩する人間ドラマを見事なまでに構築している。

 ふざけて店先のさくらんぼを一掴み盗んだことから、犯罪者として生きる羽目になってしまった主人公エドモンド(通称モモン)。ロマとして差別され続けた生い立ち。そんな彼を助け友情を育んだセルジュの存在。人生に落とし前を付けようとする男の背中に漂う哀愁……まさに‘60年代のフィルムノアールを彷彿とさせる逸品。

本作の主人公(モモン)の若い時代を演じたディミトリ・ストロージュ氏が、第20回フランス映画祭参加のため来日し、インタビューに応じてくれた。


sizukanisine-s1.jpg――― 1960年代のフィルムノアールのような作品でしたが、最初に脚本を読んでどう思われましたか?
最初受け取った時一大巨編の長いバージョンだったのですが、それをむさぼるように2時間で一気読みしてしまいました。この作品の主役級のオファーを受けていましたので、とても興味を持って読みました。これほどいい作品に出会える機会はそうはないと思いました。

――― マルシャル監督は、「実在の人物に似せて撮るより、若い俳優たちのエネルギーを撮ろうとした」と述べておられますが、どのような演技指導があったのでしょうか?
先ず監督と話し合い、次に晩年を演じたジェラール・ランヴァンが加わり3人で協議して、実在の人物の若い時代と晩年の時代のそれぞれのエボリューションをどのように繋いでいくかを考えました。そして、外見を似せることも大事ですが、ジェラールはフランスではとても有名な俳優で、彼の若い時の顔はあまりにも知られていますので、むしろ彼に似せるより、彼の方が若い時代の私に似せるという手法で撮影されました。

普通の映画だったら、ジェラール・ランヴァンとチェキー・カリョという二大スターを中心に映画を構築していくと思いますが、オリヴィエ・マルシャル監督は、敢えて‘70年代の若いギャングたちの栄光と挫折という、丁度上り詰めていくエネルギッシュな時代を先に撮ったのです。この映画は、若い時代と人生の老境にさしかかる時代という二つのパートに分かれています。若い時代を先に撮ることで、それらをベテラン俳優たちも見て、自分たちの役柄を構築していったのです。エネルギーというキーワードは、エドモンド一派が初めて組織だった強盗団を作り、それはもう鮮やかな手法で、逮捕される直前などはアドレナリン全開で、神々に祝福されているような気分だったそうです。

sizukanisine-s2.jpg――― 撮影現場に本物のエドモンドさんが毎日のように来られていたようですが、プレッシャーは?
プレッシャーはなかったです。彼の場合は見張っているというより、見守ってくれているような感じでした。彼は、この映画は実話をベースにしているがフィクションであることもよく理解してくれていました。彼の助言で訂正されたのは3回くらいで、とてもありがたいものでした。むしろ分からないことがあった場合にはいつでも聞ける状態でしたので、安心して演技することができました。

――― 今回セリフの少ない役でしたが、そんな中であなたの眼差しがとても印象的でした。演技上工夫したことや、特に意識したことは?
実在のエドモンドさんはとても口数の少ない人で、彼の存在感やカリスマ性というのは、そうした寡黙さに起因していると思います。確かに役者ですから、セリフの量にかかわらずあらゆる状態でも存在感を示す必要があります。今回は特に、セリフのない状態でも、少ないセリフを言う時でも、その人物像や物語を表現する必要があり、とても興味深い役だと感じました。

――― 監督がTVであなたを見てびっくりしたと仰ってましたが、どんな役だったのですか?
‘80年代の実在のテロリス集団のドラマで、そのテロリストのひとりを演じていました。そのドラマはマルシャル監督の友人が撮ったものでしたので、それでご覧になったのだと思います。本作の前にも企画があったのですが実現できず、今回初めてマルシャル監督と一緒に仕事させて頂くことになりました。

sizukanisine-s3.jpg――― 今後どのような役をやりたいですか?
すべて!(笑) この後の作品はクリスマスに家族で見るような娯楽作品で、今回の役とは対称的な善良な役柄です。またギャングスターの映画にも出る予定です。勿論ラブストーリーも含めて、ミュージカルにも出てみたいし、チェーホフの『かもめ』の舞台にも出たことがありますので、舞台にも積極的に出演したいです。

――― 本作は日本の任侠映画のような「義兄弟の友情と裏切り」のお話ですね。ヨーロッパではフランス人が一番その悲哀を共感できるような気がしますが・・・?
確かにそうかも知れません。言われるように「義兄弟の友情と裏切り」というのも重要なポイントですが、アラン・ドロンの『サムライ』のような一匹狼の殺し屋の作品もあります。フィルムノアールというジャンルにおいて、オリヴィエ・マルシャル監督は確固たる映画作家ですので、それに相まってフランスではとてもよく受け入れられました。この映画に出演できて、本当に幸運だったと思っています。

――― 日本でも、ジャン・ピエール・メルヴィル監督やジャック・ベッケル監督などの大ファンが多いので、この作品も大いに受け入れられると思います。オリヴィエ・マルシャル監督にもよろしくお伝えください。
(日本語で)「ありがとう」


sizukanisine-2.jpg 作品の中のエドモンド同様、物静かな雰囲気のディミトリ・ストロージュ氏。言葉の端々に、晩年を演じたジェラール・ランヴァンや監督に対する敬意が滲み出ていた。こうした彼の謙虚で思慮深い佇まいに接してみて、ジェラール・ランヴァンに外見的にはあまり似ていない彼をマルシャル監督が起用した理由がよく理解できるようだった。
(河田 真喜子)

 

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『スリープレス・ナイト』インタビュー
ゲスト:フレデリック・ジャルダン監督、主演のトメル・シスレー氏、共同脚本のニコラス・サーダ氏 (2012,6,21 ホテルパラス東京にて)
 

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(原題:NUIT BLANCHE/SLEEPLESS NIGHT )
(2011年 フランス・ベルギー・ルクセンブルク 1時間42分)
監督・脚本:フレデリック・ジャルダン  共同脚本:ニコラス・サーダ
出演:トメル・シスレー、ジョーイ・スタール、ジュリアン・ボワッスリエ、ローラン・ストーケル、ビロル・ユーネル
配給:トランスフォーマー
2012年9月15日(土)~ヒューマントラストシネマ渋谷、シネ・リーブル梅田(レイトショー) ほか全国順次公開 
公式サイトはコチラ
作品レビューはコチラ
© Chic Films - PTD - Saga Film
 
 相棒とマフィアのドラッグ強奪事件を起こした刑事が、人質に取られてしまった息子を奪還するために、巨大なナイトクラブに乗り込んで、孤独な戦いを繰り広げるノンストップ・アクション。ワンシチュエーション、ワンナイト、マフィアからも警察からも追われ、誰にも頼れずたった一人で息子を救おうと、死にもの狂いで戦う父親。離婚後、ソリが合わなくなった息子の信頼を取り戻すことができるのか……父親の必死さが、リアルな映像と感覚で見る者を圧倒する。父親を演じたトメル・シスレーの、息子を心配する痛々しさと諦めない力強さは、切なくて胸に迫るものがあった。
 
 本作を監督したフレデリック・ジャルダン監督と共同脚本のニコラス・サーダ氏、そして、主演のトメル・シスレー氏が第20回フランス映画祭参加のため来日し、インタビューに応じてくれた。

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――― このようなシチュエーションを発案されたきっかけは?
監督:今の時代が反映されているのはその通りです。プロデューサーとニコラスとの出会いがあり、モダンなフィルムノワールを撮りたいと思いました。特に、限られた空間で、リアルタイムに、カオスのような状況の中で、動きのある父と息子の関係性を描きたかったのです。
 
――― 始めから巨大クラブを使おうと思ったのか?
監督:舞台はひとつの巨大なナイトクラブですが、実在しない場所です。ベルギー、ルクセンブルク、フランスの3カ国に分かれて撮っています。極端に言うと、ベルギーでパンチを受けて、ルクセンブルクに倒れて、起き上がったのはフランスということも(笑)。3カ国合作なので、3カ所で撮影する必要があったのです。幸い、観客はそんな風には見えないと思いますが(笑)。
 

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――― 最初にこの脚本を読んだ感想は?
シスレー:緻密に書かれているシナリオでしたので、読んですぐに出演したいと思いました。このような細かい描写がされているシナリオは中々ないので、読んでいて役のイメージがどんどん湧いてきました。ヒーローのような役ではなく、不器用な普通の男という父親役にとても興味を持ちました。
 
――― 撮影中危険を感じたことは?
シスレー:スタントなしで演じたのでそう思われたのでしょうが、特に危険を感じたことはありません。でも、女刑事と闘うシーンでは、力の加減をするのが難しかったです。
 
――― ラブストーリーやアクション映画と大変なご活躍ですが、この役を演じる上で工夫したことは? 
シスレー:撮影中ずっと「子供を失うかもしれない」という緊迫した気持ちを維持するのに苦労しました。アクションに関しては特に準備は必要ありませんでした。ただ、この映画の撮影に入る2週間前に『ラルゴ・ヴィンチ』という映画の撮影を終えたばかりで、ラルゴ役で付けた筋肉質の体形を、刑事ですが普通の父親のように見せるため少し太りました。何より、父親の感情が全面に出ることが、この役では一番重要なことでした。
 
――― 脚本を書くために、刑事やギャングなどに取材したのか?
監督:実際に刑事やナイトクラブの経営者にも会いました。映画の中のマルシアはその経営者に似せて書きました。アメリカ映画が大好きで、自分に酔っているような感じで、家族や親しい人にはとても優しいが何かあるとすぐにキレて残酷になる性格です。
 

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――― 参考にしたノワール映画はある?
サーダ:監督とは何年も前からシネマテックへ通っていろんな映画を見てきました。『タクシー・ドライバー』も見ましたが、深作欣二監督や鈴木清順監督、それに韓国映画などがこの作品の至る所に投影されています。監督は限られた空間で撮りたいと言っていたので、メルヴィルの作品よりはアジア系の、特に韓国映画の影響を受けていると思います。
 
――― 好きなノワール映画は?
監督:ポン・ジュノ監督の『殺人の記憶』や、パク・チャヌク監督の『オールド・ボーイ』です。
サーダ:オーソン・ウェルズ監督の『黒い罠』、ウィリアム・フリードキン監督の『フレンチ・コネクション』、黒澤明監督の『天国と地獄』などです。
 
――― 意識していろんな外国の人物を登場させたのか?
監督:この映画は、ひとつのナイトクラブの中の出来事ですので、お祭り騒ぎをしている人や調理場で掃除をしている人など、いろんな人々が混じり合っている様子を描く必要がありました。不法移民のアジア系の人や、クロークにいる東欧系の女性など。今自分たちが生きている世界というのは、そうした人々が混じり合って成り立っています。そうした混沌とした世界を縮小したのがこのナイトクラブなのです。
 

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――― ギャング同士の細かいセリフはどちらの案?
サーダ:監督の案です。
監督:最初は過激すぎるセリフかなと思いましたが、仲間内だとあり得るかも?と。コルシカ人とトルコ人との差別的セリフを盛り込んで、感情的になって喧嘩になりそうな緊迫感を出そうとしました。
 
――― ハリウッド・リメイクが決まっていますが、監督から見たハリウッド映画とは?
監督:リメイクについては、映画は産業なので、次の作品を撮るための資金作りだと割り切っています。ハリウッドがどのように作ろうが関知しません。
サーダ:『インサイドジョブ』や『ドライヴ』などヨーロッパ映画をリメイクした作品は多いが、テーマに即して最もいい時期に作らないとダメだろうね、という話はしています。
監督:2011年9月、トロント映画祭で上映された時、多くのリメイクのオファーが来ました。韓国のパク・チャヌク監督からもオファーが来たのですが、金額的にハリウッドの方に落ち着いたのです。
 
――― 出演してみたいハリウッドのシリーズ映画は?
シスレー:次回作のジェームズ・ボンドのオファーが来ましたが、お断りしました(笑)。作品が良ければ、アメリカであろうがどこの国であろうが出演したいと思っています。確かに、大ヒットに繋がるようなアメリカ映画に出演したら次の可能性も広がるかも知れませんが、私の関心はそこにはありません。エミール・クストリッツァみたいな監督がアメリカで映画を撮るというなら、是非出演したいですけどね(笑)。

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 フレデリック監督と脚本家のサーダ氏は、かなり世界中の映画を見ているようで、フィルムノワールの定義付けについて議論したり、アメリカやアジアの監督名がポンポン出てきたり、映画好きには堪らなく楽しいインタビューとなった。様々な映画を研究しては自分たちの作品に反映させているようだ。一方、トメル・シスレー氏は、終始緊張状態を保たなければならない難しい役を、情感たっぷりに演じて、演技の幅の広さを見せてくれた。特に、迷宮のようなナイトクラブ内で群衆の中を逃げ惑うシーンでは、喧噪の中の男の孤独を際立たせて、見る者の心を惹き付けて止まなかった。狭い空間での出来事ではあるが、現代の混沌とした社会状況の中で大切な人を守る男の悲哀がアクティブに描かれて、スケールの大きな人間ドラマを見たような手応えを感じた。(河田 真喜子)
 

gumou-s500.jpg『グッモーエビアン!』舞台挨拶レポート

gumou-1.jpg監督・脚本:山本透 脚本:鈴木謙一 音楽:葉山たけし
出演:麻生久美子 大泉 洋 三吉彩花 能年玲奈 竹村 哲(SNAIL RAMP) MAH (SHAKALABBITS)/ 塚地武雅  (ドランクドラゴン)  小池栄子 土屋アンナ(友情出演)
原作:吉川トリコ『グッモーエビアン!』(新潮文庫刊) 
12月15日(土) テアトル新宿他全国ロードショー!
公式サイト⇒ http://gme-movie.com/
(c)2012『グッモーエビアン!』製作委員会

■完成披露試写会 詳細
【日 程】9月5日(水)13:00~
【場 所】スペースFS汐留(港区1-1-6 汐留FSビル3F)
【登壇者】麻生久美子、大泉洋、三吉彩花、山本透監督

家族の数だけ、家族の形があっていい―。
  大切な誰かを持つ、すべての人へ。新世代の家族ムービー!

舞台挨拶には、アキ役、麻生久美子さん、ヤグ役の大泉洋さん、ハツキ役の三吉彩花(みよしあやか)さんと、豪華キャストと山本透監督が登壇!出産後初めての公の場である麻生久美子さんは「1度母親役はありましたが、撮影中にお腹に子供がいたのは、この作品しかありませんので、特別な物になりました。」と作品への心境を話されました。

麻生さんとW主演を務めた大泉洋さんに「元パンクロッカーということで、パンクを歌う経験がなかったということですが」という質問に対して「歌の練習は結構やりましたね。ロックということでがなる感じで歌わないといけないことが大変でした。僕こう見えてガラスのボイスなんです(笑)」とコメントすると、会場は大爆笑。終始大盛り上がりの舞台挨拶になりました。


gumou-s2.jpg―――挨拶をお願いします。
麻生:今日は一般のお客様に初めてご覧頂くということで、みなさんに気に入って頂ければ嬉しいです。
大泉:今回パンクロッカーという役だったんですが、僕の血にパンクが流れていないので、ムード歌謡でダメですかと監督に言ったんですが(笑)ロックじゃないと、ということで頑張りました。魅力をたくさん見てもらいたいです。

―――ご出産おめでとうございます。久しぶりの舞台挨拶だと思いますがいかがですか?
麻生:1度母親役はありましたが、撮影中にお腹に子供がいたのは、この作品しかありませんので特別な作品になりました。(お腹に子供がいる時だからこそ)セリフで言いたくない言葉があって、それを言わないといけない時は、少し気持ちが落ち込みました。

gumou-s1.jpg―――今回の作品は熱望されたと聞きましたが、最初に脚本を読んだ時の印象は?
大泉:とにかく本が面白くて素晴らしかったので、ぜひやりたいと思ったんですが、なかなかスケジュールが合わなかったり、監督が違う作品に入りはじめたりして、もう撮れないんじゃないかと心配しました(笑)最後の最後にピタッと合った時は奇跡かと思いましたね。

―――麻生さんも、大泉さんも元パンクロッカー役で、ギターやパンクを歌う経験がなかったということですが。
麻生:頑張りたいという気持ちはあったんですけど、子供がお腹にいる中での練習だったので、気持ち悪い事が多くて…。今映画を観ると「もっと練習できたんじゃないか」とか「もっと上手くできたんじゃないか」と後悔します。大泉さんのパンク姿はかっこよかったです。
大泉:歌の練習は結構やりましたね。ロックということで、がなる感じで歌わないといけないことが大変でした。僕はこう見えてガラスのボイスなんです(笑)あまり声を出しすぎて潰れたら撮影に影響するので、調整していましたね。

gumou-s3.jpg―――役を演じる上で意識したところは?麻生さん、大泉さんとの共演はいかがでしたか?
三吉:ライブのシーンは鳥肌が立ってしまうほどすごかったです。麻生さんは本当のお母さんみたいで、優しくしてくれました。大泉さんは、面白い話をたくさんしてくれて現場でも笑いがたえなかったです。ハツキは大きな声を出すシーンが多い役だったのですが、自分はテンションが上がったりあまりしないので、自分を捨てて体当たりで頑張りました。撮影した時はハツキと同じ15歳だったので、等身大で演技できたかなと思います。
大泉:かわいいねぇ
三吉:大泉さん「三吉彩花よりかわいいと言われるのを目指している」と言ってましたね。
大泉:そうだよ。僕もかわいいキャラだから、負けないよ。(一同大爆笑)

―――キャストのみなさんへの役作りはいかがでしたか?
監督:キャラクターを気に入ってくれていたので、内面もわかってくれていてラクでした。撮影が進む間にどんどん家族らしくなっていって毎日楽しかったです。麻生さんも大泉さんもロックに縁がないということでしたので、昔のロックバンドの映像を見てもらったりしましたね。

gumou-s4.jpg―――最後に一言
麻生:私たちが演じた家族は、みなさんから見たら変わった家族に見えるかもしれませんが、家族はいろいろな形があっていいと思っています。改めてこの作品を見て、家族や友達などが周りにいてくれて「ありがとう」と思いました。
みなさんにも何かしら考えてもらえればいいなと思います。そして少しでも気に入って頂ければ、お友達にも勧めて頂ければ嬉しいです。
大泉:自然と涙がこぼれてくる素晴らしい作品です。とてもやりたいと思った作品はなかなかないので、今回やることができて嬉しかったです。血がつながっている家族より血がつながっている家族みたいにみえるセリフも1つ1つ心に残ると思います。とにかく三吉彩花が素晴らしいです(笑)
三吉:なんかプレッシャーを感じましたが(笑)この作品で感じることが多かったので、言葉にすることは難しいのですが、いろいろな家族の方に共感して頂けると思います。温かい気持ちになって頂きたいです。
監督:優しい映画を作りたいと思っていました。脚本を書いてから5年ぐらい経っていて、その間にいろいろなことがあったんですが、この映画を通して1人でも多くの人に、この想いが届けばいいなと思います。


★あらすじ
gumou-2.jpgキ(麻生久美子)と15歳のハツキ(三吉彩花)は親子で二人暮らし。かつてはパンクバンドのギタリストで、17歳でハツキを産んだアキとしっかり者の娘・ハツキは対照的だが、まるで友達のように仲がいい。ある日、二人の元へ、2年近く海外を放浪していた自由人・ヤグ(大泉洋)が前ぶれもなく帰ってきた。
アキと一緒のバンドでボーカルだったヤグ。自分の子供ではないが、アキのことが昔から大好きだったヤグとアキはハツキが産まれる前から一緒に住んでいた。しかし、思春期のハツキには本当の父親ではないヤグの奔放な行動に苛立ってしまう。
友達のトモちゃんは羨ましがるけれど、ヤグのいい加減さやそれを笑って許してしまうアキをなかなか素直に理解できない。そんな中、親友だったトモちゃんと喧嘩し、そのまま彼女は転校してしまう。それをきっかけにハツキはアキの本当の気持ちや、ヤグの過去にあったある出来事を知ることになるー。