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■⽇ 程: 10⽉3⽇(⽊)舞台挨拶 19:00〜19:30

■会 場: テアトル新宿(東京都新宿区新宿 3-14-20 新宿テアトルビル B1F)

■登壇者: 井浦新、⽔原希⼦、三浦透⼦、⻫藤由貴、永瀬正敏、甲斐さやか監督 (敬称略)



⻑編映画デビュー作『⾚い雪 Red Snow』(19)が第14 回 JAJFF(Los Angeles Japan Film Festival) 最優秀作品賞を受賞するなど、繊細かつ圧倒的に作りこまれた世界観が国内外問わず⾼く評価されている甲斐さやか監督の最新作、⽇仏合作映画『徒花 -ADABANA-』の公開が 2024 年10 ⽉18⽇(⾦)にテアトル新宿、TOHO シネマズ シャンテ他で全国順次公開いたします。


adabana-pos.jpg映画『徒花-ADABANA-』の完成披露上映会が、10 ⽉ 3 ⽇に東京・テアトル新宿にて開催され、主演の井浦新をはじめ、共演の⽔原希⼦、三浦透⼦、⻫藤由貴、永瀬正敏と、監督を務めた甲斐さやかが舞台挨拶に登壇した。⻑編映画デビュー『⾚い雪 Red Snow』(19)が第 14 回 JAJFF(LOS Angeles Japan Film Festival)で最優秀作品賞を受賞するなど、繊細かつ圧倒的に作りこまれた世界観が国内外問わず⾼く評価されている甲斐さやか監督の最新作となる、⽇仏合作映画『徒花-ADABANA-』は、ウイルスの蔓延で⼈⼝が激減し、病にむしばまれた上層階級の⼈間だけにもう⼀つの⾝体「それ」の保有が許されるという世の中で、⾃分の「それ」と対⾯した男の葛藤を描き出す。死が⾝近に迫る新次を井浦新、臨床⼼理⼠まほろを⽔原希⼦が演じ、他にも三浦透⼦、⻫藤由貴、永瀬正敏ら豪華実⼒派俳優が顔を揃えた。


タイトルの『徒花(あだばな)』とは、「無駄な花」を意味するが、そこにこめられた美学と⽣命の価値、今ここにある「怖さ」を突きつける本作。甲斐監督が 20 年以上かけ構想し、書き上げたオリジナル作品であり、フランスの国⽴映画映像センターが⾏う助成制度「CNC」の対象作品で、第 37 回東京国際映画祭の新設部⾨となるウィメンズエンパワーメント部⾨への出品も決定するなど、多くの注⽬が集まっている。



満席の会場を⾒渡しながら、井浦は「通いなれたテアトル新宿で、この作品で⼀緒に登壇する監督、共演者の皆さんと、こちら(舞台)側からいつもと全然違う景⾊を⾒せていただいてありがたく思います」と感慨深げ。

⽔原も「撮影していたのは 2 年前。まだコロナ禍で、今とは全然違う状況でした。私⾃⾝が観たいと思う作品に出られたことをとても嬉しく思います」と喜びをかみしめる。

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新次の過去の記憶に登場する、海辺で知り合った謎の「海の⼥」を演じた三浦は「撮影⾃体は短かったのですが、もの凄く印象に残っていて、好きな映画です。皆さんに届けられて嬉しいです」と微笑みながらも、撮影は過酷だったようで、「寒かったです(笑)。でも皆さんに『⼤丈夫︖』と⾔っていただいて、あんなにケアをしてもらった現場はほかになかったです。楽しい撮影でした」と述懐していた。

 


adabana-500-3.jpg新次の幼い頃の⺟親役を演じた⻫藤は「最初に出演のお話をいただいたときに、ディレクターズステートメントというものを頂戴し拝読しました。その時にとても印象的だったのが、扱っているテーマは難しい部分があるけれど、甲斐監督が作りあげたこの映画の⾏間にある空気感みたいなものを、皆さんに感じていただきたいと思いました。私はとても毒々しい役を演じておりますが、とてもやりがいのある挑戦でした」と語る。役柄的に⼤⼈の新次と会うことはないが、井浦は⻫藤の撮影現場にも駆けつけていたという。

新次の主治医を演じた永瀬は「この映画の完成作品を観たときに、もうすぐに次回作が観たいと思えた作品でした。甲斐監督の⼼の中に思いを皆さんに届けてほしいと思いました」と、すっかり監督の世界観に魅了された様⼦。


甲斐監督は「この⽅に出ていただきたいと思った⽅々に出ていただけたことは、あらためて⼤それたことをしたもんだなと(笑)。とても素敵なキャストの⽅々が魂を削って、そこに存在してくださったことに本当に感謝しますし、お芝居が本当に素晴らしいです」とキャスト陣に感謝を表した。


adabana-500-5.jpg新次と「それ」の⼆役を繊細に演じた井浦は、感想を聞かれ「もう具合が悪くなりました」と苦笑い。それでも「これまで1⼈2役の経験がなかったので、絶対にやりがいしかないだろうなと思いましたね」と意欲満々。甲斐監督作品の『⾚い雪 Red Snow』(2019年)にも出演しているが、「甲斐監督の作品に没⼊するのは、俳優として凄く幸せを感じるんです。どれだけ苦しくて、具合が悪くなって、痛くても、それが全て喜びへと変わっていく。それを⼀度経験させてもらっているので、またこの『徒花』で無茶苦茶やらせてもらえるんだ︕と嬉しさもありながら、不安しかなかったりもしました」と⼼情を吐露。


井浦の熱量も⼤きかったようで、監督は「井浦さんからも⾊々なヒントをいただきましたので、それを絶対に形にしようと思いました。もう皆さん凄くて、⾒どころがたくさんある。俳優の⼒って本当に凄い。驚くばかりでその感動が多いです」と俳優たちの⼒量に圧倒されていた。


adabana-500-1.jpg⽔原も臨床⼼理⼠を演じるため、実際に臨床⼼理⼠にインタビューをして役作りをしていったそうで、「病院に勤める臨床⼼理⼠の⽅の、(患者との)距離感が絶妙なんです。どこまで受け⽌めて、寄り添って、仕事としてまっとうするか・・・。これはとんでもなく⼤変なお仕事だなと」と感銘を受けながら演じていたと話した。

井浦とは初共演となる⽔原。「新次とまほろの絶妙なもどかしい関係値」と⾔い、難しさもあったようだが、井浦の印象を「天使です︕」とニッコリ。「⾃分が役と葛藤して不安そうにしていると、『⼤丈夫、⼤丈夫だよ』と⾔ってくださって」と井浦に感謝。「私は皆さんに⽀えられて演じることができました」としみじみと振り返っていた。

⼀⽅で、井浦は⽔原を「希⼦さんは本当にまじめです。初めての顔合わせのときも臨床⼼理⼠の話が⽌まらなかったです(笑)。⾃分の出番がないときでも常に現場から離れず、寄り添って、最⼤限に楽しみながら、苦悩しながら臨んでいる姿がとても素晴らしかった。本当にまじめに役にしっかり向き合う⽅だと感動しました」と絶賛する。


adabana-500-4.jpg⼀⽅で、本作のオフィシャルカメラマンも務めた永瀬。「撮影の合間にも⾊々なところをカメラに収められて幸せでした」と充実感を滲ませると、監督が「朝からオ⿊⼦に徹していて、オーラを消して現場にいるので、(永瀬だと)知らないスタッフが普通にスタッフのように永瀬さんに指⽰出していましたよね(笑)三浦さんの海のシーンでもずっといらっしゃって。最後まで待ってくださって凄くいいショットになりました」と感動しきり。

井浦も「永瀬さんが甲斐組の守り神のようにいてくれましたね」と微笑み、「本当に素晴らしい素敵な写真がたくさん⾒られます」と伝える。永瀬は恐縮しながらも「次もカメラマンとして呼んでください(笑)」と監督におねだりも。


“徒花”というタイトルについて、監督は「“無駄な花”と⾔う意味もありますが、⼈間の存在を描いているような作品にしたかった」ですと述べ、「忙しい⽇々の中で⾃分を⾒失ってしまうような現代に⽣きていることもあるかもしれませんが、ちょっと⽴ち⽌まってそこに空虚だけでなく希望のようなものを作品に託したつもりです。役者の皆さんが⽣々しいお芝居で強いメッセージを送っているので、何かを感じ取っていただいて、その思いを抱きとめていただけたら嬉しいです」と思いの丈を⼝にする。


最後に、井浦は「甲斐監督の私たちへの問いかけは、本当に鋭い⽬には⾒えないくらい刃で突き刺してくるような衝撃がありますが、その刃に刺されると痛みもありますし、苦しさもありますが、その痛みを越えた先には作品を観た⼈の数だけ素敵なものが待っていると思います。この作品は観れば観るほど楽しくなっていくと思います」とアピール。

そして、監督が「構想から凄く⻑い年⽉が経って、ようやくこの作品を作ることができましたが、このキャストの皆さんに出ていただかなければ全く違う映画になったと思いますし、いま撮れて本当に良かったなと思います。この⽅々の感性というものを掛け合わせての『徒花』だったと思います。お芝居の凄さにもきっと衝撃を受けていただけるんじゃないかなと。現実が急激に⾃分を追い越していくようなスピードで、じっくり⾊々なことを考える時間が持てない時代だと思いますが、スクリーンで皆さんと対話して思ったことをまた教えていただけたら嬉しいです」とメッセージを送り、舞台挨拶を終了した。
 


【『徒花-ADABANA-』作品情報】

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【STORY】
裕福な家庭で育った新次(井浦新)は、妻との間に⼀⼈娘も⽣まれ、周りから⾒れば誰もが望むような理想的な家族を築いていた。しかし、死の危険も伴うような病気にむしばまれ、とある病院で療養している。⼿術を前にした新次には、臨床⼼理⼠のまほろ(⽔原希⼦)が⼼理状態を常にケアしていた。しかし毎⽇眠れず、⾷欲も湧かず、不安に苛まれている新次。

まほろから「普段、ためこんでいたことを話すと、⼿術に良い結果をもたらす」と⾔われ、過去の記憶を辿る。そこで新次は、海辺で知り合った謎の「海の⼥」(三浦透⼦)の記憶や、幼い頃の⺟親(⻫藤由貴)からの「強くなりなさい、そうすれば守られるから」と⾔われた記憶を呼び起こすのだった。記憶がよみがえったことで、さらに不安がぬぐえなくなった新次は、まほろに「それ」という存在に会わせてほしいと懇願する。

「それ」とは、病気の⼈間に提供される、全く同じ⾒た⽬の“もう⼀⼈の⾃分(それ)”であった……。

「それ」を持つのは、⼀部の恵まれた上層階級の⼈間だけ。選ばれない⼈間たちには、「それ」を持つことすら許されなかった。新次は、「それ」と対⾯し、⾃分とまったく同じ姿をしながらも、今の⾃分とは異なる内⾯を持ち、また純粋で知的な「それ」に関⼼を持ちのめりこんでいく……。


出演:井浦 新 ⽔原希⼦ / 三浦透⼦ 甲⽥益也⼦ 板⾕由夏 原⽇出⼦/ ⻫藤由貴 永瀬正敏
脚本・監督:甲斐さやか
プロデューサー:布川 均 宮⽥公夫 ビックァン・トラン ⾚澤賢司 上野弘之
撮影:⾼⽊⾵太
⾳楽:⻑屋和哉 ⾳楽プロデューサー:akiko
制作プロダクション:ROBOT DISSIDENZ
配給・宣伝:NAKACHIKA PICTURES
Ⓒ2024「徒花-ADABANA-」製作委員会 / DISSIDENZ
映画公式 HP:adabana-movie.jp
映画公式 X・Instagram @adabana_movie

2024年10⽉18⽇(⾦)~テアトル新宿、TOHO シネマズ シャンテ、テアトル梅田、アップリンク京都、シネ・リーブル神戸 他全国順次公開


(オフィシャル・レポートより)


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映画『恋を知らない僕たちは』(配給:松竹)が、本作で映画初主演となるなにわ男子の大西流星 を主演に迎え、2024 年 8 月 23 日(金)より全国上映中です。原作は水野美波による超人気少女コミック「恋を知らない僕たちは」(集英 社マーガレットコミックス刊)。思い悩み、時にはぶつかりながらも、それぞれの“本気の恋”に向き合う 6 人の高校生たちをリアルに描き出す。 予想外の恋の行方に<360 度キュンとして共感>する等身大(リアル)ラブストーリーとなっております!

 
本日9月18日(水)に、関西にて大西流星・酒井麻衣監督が登壇する大阪凱旋舞台挨拶を実施いたしました。本作で映画初主演 を果たした大西流星にとってはゆかりのある大阪での凱旋、酒井監督には初の関西での舞台挨拶となりました。作品への熱い想いや、撮影時の エピソードをお 2 人からたっぷりと聞かせて頂きました。さらに、貴重な関西での舞台挨拶ということで、大阪の印象や思い出だけではなく、大西さ んに本編の印象的なセリフを“関西弁”で披露して頂くコーナーも!関西弁でのセリフに会場が大盛り上がりとなりました。


◼日時 : 9 月 18 日 (水) 15:10~15:30 ※上映前イベント

◼会場 : なんばパークスシネマ スクリーン7
   (大阪市浪速区難波中 2-10-70 なんばパークス8F)

◼登壇者:大西流星、酒井麻衣監督 ※敬称略 



予想外の恋の行方に<360度キュンとして共感>するラブストーリー『恋を知らない僕たちは』(8月23日公開)が、大ヒット公開中。9 月18日に大阪の映画館で“コイスル大阪凱旋舞台挨拶”が実施され、主演の大西流星、酒井麻衣監督が登壇した。


念願の大阪での舞台挨拶に大西は、「本当に率直になんばパークスシネマに来るのも久しぶりで、学生時代にもなんばパークスシネマで映画を観たこともありますし、すごく懐かしい空間に自分の初主演作で登壇できていることを嬉しく思います。(初主演作品ということで)感慨深いですし、その作品をたくさんの方が観てくださって、色んな感想を頂けるので本当に素敵な宝物だなと思います。」と感激の面持ち。酒井監督も本作では初となる関西での舞台挨拶に「元々関西に住んでいたこともあり関西弁は聞き馴染みがあったので、私も今日帰ってきた気持ちで、アットホームで嬉しいです!」と笑顔で語った。


koiboku-bu-onishi-240-2.jpg撮影や演技についてお 2 人はどのような話をされたのかと聞かれると大西は「顔合わせの時から何回か一対一でお話をさせて頂いていて、本読みの時にもそうですし、特に英二のキャラクター像を作りあげていく上での摺り合わせは、とても丁寧に監督がしてくださっていました。あとは撮影初日の後だったり撮影期間の合間にも会話する機会があったので、結構しっかりと(撮影や演技について)話すことはありました。」と演技や役作りについて答え、一方で酒井監督は「俳優の大西さんとして英二くんと向き合っていたんですが、1 回先生と生徒みたいになったエピソードがありまして、撮影のために色付きリップ禁止という校則を作っていたんです。そしたらある日、しゃがんだ時に大西さんのポケットから色付きのリップがポロッと落ちてきて、そのあと一瞬目が合った時に「やば!」みたいな顔をしていて…その時だけ先生と生徒みたいな瞬間がありました」と裏話を証言、大西も「まさか色付きリップ禁止とは思っていなかったので校則間違えていましたね…」と苦笑いし、会場が笑いに包まれた。


撮影中のエピソード話が続く中、この日はなんと、本作で共演した窪塚愛流、齊藤なぎさ、莉子、猪狩蒼弥、志田彩良から座長である大西へのミッション動画もサプライズで到着。「グッとくる「恋僕」の胸キュンセリフを関西弁で披露」というお題を受けて大西は「関西弁でという前振りで発表するの恥ずかしいですね…みなさん、キャー!って言ってください」と照れつつ、劇中のセリフ「でもなんかほっとけないんだよ!」を大阪弁で「なんでやろ、ほっとかれへんねん!」とさわやかな笑顔で披露。大西からの胸キュンセリフに観客からは黄色い歓声が上がり、会場の温度が急上昇する一幕となった。酒井監督も「ぜひともこのセリフのあとに『コイスルヒカリ』を流して欲しいですね!」と感想を述べた。

 

koiboku-bu-sakai-240-1.jpg笑いの絶えない舞台挨拶もあっという間に終了の時間に。酒井監督は「青春のキラキラやヒリヒリが詰まった映画となっています。自分と重ね合わせたり、こういう事あったらいいなという事も思いながら、ぜひ、楽しんでください。本日は本当にありがとうございました!」と改めて本作への想いと感謝の気持ちを語った。


主演の大西は僕の初主演作でもあるこの作品は原作も本当に面白いです。僕は原作を読んでから台本を読んで、映画の撮影に挑んだんですが、映画を観るとまた原作も読みたくなって…そんな味わい深い映画だなと思っています。6 人の恋が交錯するって複雑な設定なのかなと思いきや、とても丁寧に酒井監督初めスタッフのみなさんが描いてくださってるので、すっと入れますし、そのなかで同世代の素敵なキャストと一緒にお芝居することができました。その作品をみなさんに観て頂けるということをすごく嬉しく思ってますし、もっともっと『恋僕』の世界観にどっぷりと浸かっていただけるよう願っています。これからも『恋僕』の応援、よろしくお願いいたします!」と呼びかけ、記念すべき大阪での凱旋舞台挨拶は大盛況で幕を閉じた。


『恋を知らない僕たちは』

出演:大西流星
   窪塚愛流 齊藤なぎさ 莉子 猪狩蒼弥 志田彩良
原作:水野美波 「恋を知らない僕たちは」(集英社マーガレットコミックス刊)
監督:酒井麻衣  脚本:大北はるか
主題歌:なにわ男子「コイスルヒカリ」(ストームレーベルズ)
©️2024「恋を知らない僕たちは」製作委員会 ©️水野美波/集英社
配給:松竹
公式サイト:https://movies.shochiku.co.jp/koiboku-movie/

全国絶賛公開中!


(オフィシャル・レポートより)

 


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第77回カンヌ国際映画祭国際映画批評家連盟賞において、女性監督として最年少受賞に輝いた山中瑶子が監督・脚本、河合優実主演の『ナミビアの砂漠』が9月6日より全国公開中です。この度、大ヒット御礼舞台挨拶を行いました。


アカデミー賞受賞作『ドライブ・マイ・カー』に続く受賞の快挙!


世の中も、人生も全部つまらない。やり場のない感情を抱いたまま毎日を生きている、21歳のカナ。優しいけど退屈なホンダから自信家で刺激的なハヤシに乗り換えて、新しい生活を始めてみたが、次第にカナは自分自身に追い詰められていく。もがき、ぶつかり、彼女は自分の居場所を見つけることができるのだろうか・・・?


監督は19歳という若さで『あみこ』を作り上げ、史上最年少でのベルリン国際映画祭出品を果たした若き天才・山中瑶子。主演はその『あみこ』を観て衝撃を受け、監督に「いつか出演したいです」と直接伝えに行ったという、河合優実。才能あふれる2人の夢のタッグが実現した本作は、今年のカンヌ国際映画祭 監督週間でも絶賛され、国際映画批評家連盟賞を受賞。カンヌでのワールドプレミア、上海国際映画祭でのアジアプレミアを経て、いよいよ日本での公開を迎えた。

また、アメリカ、カナダ、フランス、台湾、韓国での公開も予定されるなど、世界中でナミビア旋風が吹き荒れること間違いなし!

山中瑶子監督のもと、いじわるで、嘘つきで、暴力的。それでも夢中になってしまう中毒的な魅力を持ったカナという初のチャレンジとなるキャラクターを演じ切った河合優実。今最も熱い、パワーあふれる新世代の才能がタッグを組み世界を沸かせ、日本にも旋風を巻き起こしている本作の大ヒットを記念した舞台挨拶となります。


◆日程/9月17日(火) 会場/Bunkamuraル・シネマ 渋谷宮下

◆登壇者 /河合優実・山中瑶子監督


公開初日より都内を中心に満席回が続出、Filmarks初日満足度ランキングでは邦画実写1位となるなど、大きな熱狂を呼んでいる!SNSでは河合優実と山中瑶子監督が生み出した、圧倒的なエネルギーを放つ中毒性を持つ主人公カナに魅せられた声が相次ぎ、熱狂を呼び起こしている『ナミビアの砂漠』。この熱気をそのままに大ヒット御礼舞台挨拶を開催致しました!

 

9月17日には都内映画館で大ヒット御礼舞台挨拶が実施され、主演の河合優実、山中瑶子監督が登壇した。


namibia-9.17bu-kawai.jpg東京で生きる 21 歳のカナを演じた河合は公開初日のイベントで「映画はここから旅立つので、祈りながら見守っていきたいです」とコメントを残していたが、そこから今回の大ヒットを受けて「自分の好きな映画館で舞台挨拶ができて嬉しいです。」と挨拶。「身近な人や友人が今年見た中でぶっちぎりで好きですと言ってくれました。関係者の方も映画館に観に行ってくれていて、色んな人が楽しみにしていたんだなと実感しました」と大ヒットを喜んだ。


山中監督も「この Bunkamura ル・シネマ 渋谷宮下で上映していただきたいという強い想いで映画を作りました」と続け、満席の観客に向けて「映画を観終わったあと、建物から出て前と後ろを見たらその理由が分かると思います。映画と現実が接続されているんです」とコメント。


主人公カナについて河合はカナについても(意見が)様々で、取材とか受けてもライターさんとか自分自身と重ねる人もいるし、全くの他者として見る人もいる。こんなに多面的な映画なんだと分かった」と話し、山中監督は共感できるできないが分かれやすいなと公開してから感じました。そうじゃないところでも楽しんでもらえると思っているので、好きなように観ていただきたい」とアピール。


「あんのこと」、「ルックバック」と今年3本目の主演映画、どれも全く違う役どころで、しかもどれも大ヒットという状況について河合は「幸せなことだと思います。それぞれの作品で全く違うチャレンジができたのも一番良かったです。私を違う作品で観てくれた方が、毛色の違う作品も観に来てくれているので、参加できて良かった。ほんとに色んな意味で幸せだと思ってます」と感謝を綴った。


20代(主人公カナ)のキャラクターを演じたことについて河合は「これまではどうしても年齢的なことで高校生の役とか多かったですし、下の年齢の役を演じることが多かった。「あんのこと」やカナも含めてですが、これからのことを考えると、その時にしかできない役に出会っていけてるなと思ってます」と振り返った。


namibia-9.17bu-yamanaka.di.jpg「今まで見たことのない河合さんを撮りたかった」と話していた監督。河合さん演じるカナの魅力が、SNSでも話題となっているが、カナという役を作りあげる上で河合は「脚本をいただく前から何度か(監督と)お会いしてお話する機会があって。作品についてではなく、身の回りのこととか、お互いが感じていること、山中監督が映画で描きたいことを話しました。なので、キャラクターについてゼロから話す必要が無いのがすごく良かったです。」と明かし、山中監督は「河合さんとお会いしてこういう映画を作る予定です、とは言わずに、お互いの家族の話とか、東京で今生きている気分・ムードの話をしました。自分一人だと偏ってしまうところですが、友人知人、また全然知らない人など、いろんな人の話をいっぱい聞くことによって、普遍性も得られて多面的なキャラクターになると良いなと思って(脚本を)書いてました」と語る。


ここでSNSで募った質問を二人にぶつけることに。

Q:感情の波が激しい役柄を演じる際、どのようにして気持ちを切り替えていますか?

河合:「どんな役でも感情の波はあります。心に定まっているものはないんですけど、ベースとして、今演じている役柄に日常生活でも持っていかれるということは無いんです。できるだけ冷静に自分が演者としてできることは何だろうと考えてます」と答えた。今回演じたカナについても「自分でエンジンをかけないと心が追いついてこないということももちろんありました。ただ気持ちだけ先走って振り回されようということはないです。できるだけ生の気持ちがでるようにしようと心がけた。」


そんな役者としての河合について山中監督は「地に足がついているというか。河合さんとして現場にいるなと思います。いい意味で河井さんから出てきているカナだなと思います。勘だけでは絶対できない領域にいるな、と感じます」と河合の凄さを撮影では実感したそう。


Q:山中監督へは「ナミビアの砂漠」というタイトルについて?

 “他には悩まなかったのでしょうか 撮影の段階で決めたのか 撮り終わってから決めたのかも気になります”との質問に山中監督は「ナミビアでてこないじゃないか、行っていないじゃないかと思うかもしれませんが、カナにとってのナミビアの砂漠っていうのが、人との距離感だったり、色々な物との距離感の象徴としてあるんです。そのアイディアは脚本を書いている途中で浮かびましたが、このタイトルが名画の感じがしてしまって集客には向いてない感じがあるかもと不安になりました。けれど、出来上がったものをみたら、この映画はどうみても『ナミビアの砂漠』でした」と説明。撮影時にタイトルへの不安を明かされていた河合は正式にタイトルがナミビアの砂漠になったことを聞かせれ「お客さん入らなくていいと思っているのかなと思った」と会場の笑いを誘った。


Q:撮影後に感じたお互いの魅力、新発見したことについて?

河合:「(監督は」すごくピュアな人だなと思っていて。自分が信じていることとか、逆に疑っていることも含めて、そこに対する思いが強くてまじりっけが無くて素敵。ずっとそのままでいて欲しい」と伝えると、 「どうなってほしくないとかありますか?」と監督から質問に「怖い飲み会とかに行かないで欲しい」


山中監督:「一切ずるくない。打算的なところがない。なんかすごく物事とか人をフラットに見てくれる。」と語り、「取り乱して電話した時に、それは山中さんの木本ですから大丈夫ですよって言ってくれた。とっても優しいし、河井さんにも変な人が付かないで欲しい」と続けた。


最後に河合は「ほんとうに色んな感想をみてますし、凄く満ち足りた気持ちです。なので皆さんも映画がはじまったら、浸る気持ちで観て頂けたら嬉しい。そして何が感じルことがあったら、自分の中に残してほしい」よ呼びかけ、山中監督は「河合さんが演じたカナっていう21歳の東京近辺に住んでいるという 限定的な人物を描いているので、わかるわからないで楽しんでいただけると思うんですけど、それだけじゃないことも発見してもらったり、持ち帰ってもらえると嬉しいです」と締めくくった。
 


 『ナミビアの砂漠』は、海外の映画祭出品も続々と決定!

カンヌでのワールドプレミア、上海国際映画祭でのアジアプレミアに続き海外の映画祭出品が続々決定!
2024年 香港国際映画祭(香港/8月14日~8月26日)
第35回 エスポー・シネ国際映画祭(フィンランド/8月23日~9月1日) 
第32回 ハンブルク国際映画祭(ドイツ/9月26日~10月5日)
第19回 カメラジャパン・フェスティバル(オランダ/9月26日~10月6日)
第31回 台湾国際女性映画祭(台湾/10月18日~10月27日
第17回 サレ国際女性映画祭(モロッコ/9月23日~9月28日)
2024年 ウィーン日本映画祭 Jappanual(オーストリア/10月3日~10月9日)
第29回 釜山国際映画祭 A Window on Asian Cinema部門
第44回 ハワイ国際映画祭 ライジング・スター賞 ノミネート
 

脚本・監督:山中瑶子
出演:河合優実 金子大地 寛一郎 新谷ゆづみ 中島歩 唐田えりか 渋谷采郁 澁谷麻美 倉田萌衣 伊島空 堀部圭亮 渡辺真起子
製作:『ナミビアの砂漠』製作委員会
企画製作・配給:ハピネットファントム・スタジオ
©2024『ナミビアの砂漠』製作委員会
公式X   @namibia_movie
公式Instagram @namibia_movie 
2024年/日本/カラー/スタンダード/5.1ch/137分/PG12

全国にて絶賛公開中!


(オフィシャル・レポートより)