レポートインタビュー、記者会見、舞台挨拶、キャンペーンのレポートをお届けします。

舞台挨拶の最近の記事

dazai-bu-550.jpg

(2019年9月15日(日) @大阪ステーションシティシネマ )

ゲスト:小栗旬、蜷川実花監督


ningensikkaku-550.jpg“蜷川実花”マジックで蘇る、才気あふれる太宰治の色男ぶり!

小栗旬だから成立する、女たちを魅了し、そして小説の糧にした作家の生き様

 

生涯で4度の自殺未遂、5度目に愛人と心中して果てた太宰治。映画は21歳の時に起こした2度目の心中事件から始まる。相手の女性だけが亡くなって、自殺ほう助罪に問われている。後に心中未遂事件の顛末を酒席で面白おかしく語っては喝采を浴びる太宰。彼の周辺には常に出版業界人がたむろし、当代きっての売れっ子作家の新作が期待されていた。だが、苦心の小説は売れても当時の文豪たちには認められず、流行作家に甘んじていたのだ。妻の美知子(宮沢りえ)は夫の女性関係は小説を書くためのものと耐え、時に叱咤激励。太宰に憧れて近寄る女たちは、太宰が発する言葉に酔いしれ、究極の恋愛対象として、優柔不断でダメな男に溺れていく。

dazai-bu-O-240-3.jpg

 

ハリウッド進出で大注目の小栗旬は、大幅な減量で陰のあるセクシーさを、持ち前のチャーミングさで才気あふれるモテ男・太宰治を熱演。「“あれほどセクシーでカッコ良かったら、仕方ないよね”と誰しもが納得できる存在でなければ、この映画は成立しない。それが重要なキーだった」と語る蜷川実花監督の期待に、見事に応えている。太宰が発するセリフも、太田静子(沢尻エリカ)の書簡や最後に太宰と心中する山﨑富栄(二階堂ふみ)の日記から抜粋したものだという。「口にするのも勇気が要るようなセリフばかりで、自分が発する言葉によって身動きが取れなくなるようだった」という小栗の感想に対し、「言葉が秀逸だから心に刺さることが多い」と蜷川監督。

 

 


dazai-bu-N-240-2.jpgさらに、太宰に恋する女性たちの恋愛観について蜷川監督は、「昔の人の話だが今の私達にも共通するところがある。実際に人を好きになってしまうとのめり込むあまり盲目的になって、富栄と同じように、結婚もしていないのに夫婦気取りで男の総てを把握し管理しないと気が済まなくなってしまう」と分析。さらに、「富栄の日記を読んで、“自分の気持ちと地続き”と感じて、これは絶対イケる!と思った」。構想7年、本作を撮りあげた監督の思い入れの強さを感じた。


ラブシーンについて蜷川監督は、「小栗君は初めはぎこちなかった。冒頭の海辺のシーンは最後の撮影だったが、もう慣れてきて初対面の女優さんとでもすんなりキスシーンを演じていた」。小栗も、「相手の女優さんが全開で来てくれたので助かった」と振り返り、「回を重ねるごとに普通になっていく小栗君を見るのは面白かった。モニターの前で最初に観る観客としてニコニコ・ウフフしていた」と告白した監督。

dazai-bu-N-240-3.jpg

 

大阪について――今回の来阪はキャンペーンのためゆっくりできないようで、大阪の後名古屋へ移動。大阪には仕事でよく来ているという小栗旬は、「先日も『罪の声』の撮影で2週間ほど滞在し、好きな串カツ屋さんへ行った」という。蜷川監督は「子供連れでユニバーサルスタジオへよく行っている。この秋にも行く予定」。前日の東京での舞台挨拶後、沢尻エリカと二階堂ふみと小栗旬と蜷川監督の4人で食事した際、「このまま大阪行っちゃう?」の監督の誘いに、二人の女優も大いに乗り気だったとか。「でも衣装がない!」の返事に監督は、「ドンキで買ってあげるよ。ナースとか婦人警官の衣装をね(笑)」。小栗も「本当に来たそうだった。もう一押しでしたね」と、大阪の人気が高いことを披露。

 

 


dazai-bu-O-240-5.jpg他に観客からの質問で、結核が悪化する太宰が咳き込むシーンについて、「大変でした。吐血シーンもあり咳しすぎて吐きそうになった」と。また、どうしたら色気が出せるようになるかについては、「まず痩せることが重要かも。シャープな方が色っぽく見られるのでは?」という小栗の返答に、「あと、人生経験も重要だよね」と蜷川監督がフォロー。


発表する作品毎に進化を遂げる蜷川実花監督。今までの日本映画にはない異次元の世界観で圧倒する。本作で真骨頂を発揮した小栗旬の今後のワールドワイドな活躍に期待したい。

 



■監督:蜷川実花
■出演:小栗旬、宮沢りえ、沢尻エリカ、二階堂ふみ、成田凌、千葉雄大、瀬戸康史、高良健吾、藤原竜也他
■配給:松竹 アスミック・エース (2019年 日本 2時間 <R-15>)
■コピーライト: © 2019 「人間失格」製作委員会  
公式サイト: http://ningenshikkaku-movie.com/

 

2019年9月13日(金)~丸の内ピカデリー、大阪ステーションシティシネマ、梅田ブルク7、なんばパークスシネマ、あべのアポロシネマ、MOVIX京都、TOHOシネマズ二条、T・ジョイ京都、神戸国際松竹、109シネマズHAT神戸、OSシネマ神戸ハーバーランドほか全国ロードショー


(河田 真喜子)

 

 
 
 
 
 

akunohana-bu-550.jpg

2019年9月13日(金) @TOHO シネマズなんば 本館・シアター1

ゲスト ◆ 伊藤健太郎(22)、玉城ティナ(21)


 

~半端ない勢いで、最旬の二人が激突する青春狂騒曲~

 

今や映画界だけでなく、ドラマやバラエティ番組やCM、雑誌等でこの二人を見ない日はないというくらい引っ張りだこの伊藤健太郎と玉城ティナ。最旬の二人が文字通り体当たりの演技で思春期の抑えきれない衝動をぶつけ合う映画『惡の華』が9月27日(金)から全国公開される。押見修造原作の累計発行部数300万部という伝説的コミックを完全に実写化された作品は、誰しも思い当たる思春期の“黒歴史”を重ねては共感してしまう、少々痛々しい青春グラフィティである。


akunohana-550.jpgサディスティックな仲村に翻弄される主人公・春日を演じるのは爽やかな目力で魅了する伊藤健太郎。変態と誤解されることを恐れるあまり仲村と悪夢の主従関係に陥ってしまう内気な少年を、中学編と高校編とで熱演。偽りの殻を被って生きている人間を精神的に追い込んでは本性をあぶり出す強烈な役どころの仲村を、本作を含め『チワワちゃん』『Diner ダイナー』『地獄少女』と今年だけでも4本の出演作で快進撃を見せる玉城ティナが、春日への想いを秘めたせつない悪魔女子の演技で圧倒する。


9月27日の公開を前に開催された先行上映会の舞台挨拶に、伊藤健太郎と玉城ティナが登壇。よく笑うイメージ通りの爽やか伊藤健太郎に対し、会話をフォローするような対応を見せる落ち着いた雰囲気の玉城ティナ。昨年11月から12月にかけて行われた撮影についてや作品への想いなどを語ってくれた。

以下にその詳細をご紹介します。


――最初のご挨拶を。

akunohana-bu-itou-1.jpg

伊藤:春日を演じた伊藤健太郎です。こうして少しずつ皆さんに観て頂ける機会が増えて嬉しく思います。大阪の皆さんにどのように受け取って頂けるのか気になるところです。今日はよろしくお願い致します。

玉城:仲村を演じた玉城ティナです。今日は朝から取材を受けているのですが、いろんな所から関西弁が聞こえてきて、「私は大阪に来ているんだな~」と実感しています。今日はよろしくお願い致します。


――大阪の印象は?

伊藤:面白い人が多い!街を歩いていても「どこで買ったの?」と聞きたくなるような面白い服着たオッチャンが歩いていたりする…好きですね~そんなの。

玉城:インタビュアーの方もリアクションが凄くて、乗せられちゃうというか、ワナにはまって本音を喋ってしまいます。


――伊藤さんは、ブルマを嗅ぐシーンの事は東京で聞かれたと思いますので、大阪ではブリーフについてお話を伺いたいです。

伊藤:まさかブリーフをはいている姿をこんな大きなスクリーンで見られるとは思わなかった(笑)。面白かったのは、衣装合わせの時にブリーフをどれにしようかと選んでいる時です。最初はサイズ小さめだったのですが、それではちょっとヤバくなるので(笑)、大きめにしました。


akunohana-bu-tama-1.jpg――玉城さんがブルマをはかせるシーンでは打ち合わせしたのですか?

玉城:はい、やっぱり男の人にブルマをはかせるのは難しいので、イチ・ニ・サン!とタイミングを合わせてやりました。

伊藤:今思うとヤバくない?そこだけ見ると(笑)。

玉城:ヤバいよね、大事なシーンだけどね。ちょっとだけブリーフがはみ出るようにしたんです、よりが春日がカッコ悪く見えるように。井口監督にもそう言われて(笑)。

伊藤:それでか~!?なんか変だな~と思ってた(笑)。


akunohana-500-4.jpg――好きなシーンは?

伊藤:いっぱいあるのですが、中でも櫓のシーンは大変でしたが、思い出にも残っているし、好きなシーンのひとつですね。とにかく寒かったんですよ。夏の設定なので、薄着の上に水をかぶったりして。

玉城:私は大部分が中学生のシーンだったのですが、後半高校生になった仲村が出てくるシーンでは演じ分けに悩みました。飯豊さん演じる常盤との3人の海辺のシーンが好きです。青春を体験できたような気分でした。

――めったに服着たまま海に入ることはないと思いますが?

玉城:沖縄ではよくあることです(笑)。


akunohana-bu-itou-2.jpg――共演者とのエピソードは?

伊藤:何だか明るかったね。井口監督の人柄もあると思うけど、11月からの撮影だったので、“だんだん”とか言ってイカやチーズを焼いてみんなで食べました。

(ふとポスターを見て、)このポスターの僕って随分なで肩じゃないですか?なで肩をポスターにするかな?

玉城:なで肩にした方が中学生らしい頼りなげな感じが出るからじゃない?

――井口監督から中学生らしさを出すように言われたのですか?

伊藤:監督から150㎝ぐらいの感覚で演じてくれと言われました。肩を丸めて小さく見えるようにしてました。

玉城:映像で見ると、全然違和感なく中学生に見えてますよね。


――演じるのに気を付けた点は?

玉城:仲村という強烈な役をやるにあたって、ビジュアルは似せたかったので、髪を切って、アニメっぽくならない程度に赤く染めました。声のトーンや目線や背筋など細かくアプローチできればと思って気を付けました。

――怖い目つきの時もあればコミカルな時もありましたが、演じ分けも難しかったのでは?

玉城:仲村は強さや怖さが前面に出てしまうので、無邪気なところや可愛らしさも出してバランスをとるようにしていました。

伊藤:中学編と高校編の演じ分けのために、変化を付けたかった。髪型・ビジュアルに気を付けました。

――高校生の時のあの髪型は凄くないですか?

伊藤:あの髪型はカツラなんですよ~自分でも気持ち悪かったです(笑)。髪切れば、もう少し胸張って歩けるのに…と思ったりもしました(笑)。


akunohana-500-2.jpg――初めて台本読んだ感想は?

伊藤:「変態」とか「クソムシ」とかの言葉が際立っていたので、これは大変な作品にチャレンジするんだなと思いました。でも、読むと共感できる部分が多くて、仲村さんと出会って春日は変わっていきますが、誰でも最初の立ち位置は同じで、そこを一番わかってもらえるように演じなければいけないなと思いました。

akunohana-bu-tama-2.jpg

――玉城さんはそんな強烈な言葉を言う立場でしたが?

玉城:私は原作を高校生の時に読んでいたので、実写化すると聞いて、どんなふうに実写化するんだろうと興味を持っていました。どうせ作品に関わるのなら仲村をやりたいと思っていたので、願ったり叶ったりでした。強烈なセリフもありますが、仲村はピュアだからあのようなアウトプットのやり方しかできないのかな、と思いました。そこは特に躊躇なく入れました。

――伊藤さんはスッと入れましたか?

伊藤:全然スッとなんか入れなかったですね。めちゃくちゃ難しかったですね~。

――ご自身、M的な要素があったのでは?

伊藤:どちらかと言うとS的要素が強いと思っていたのですが、春日を演じていてそんな部分も出てきたり、出て来なかったり…?ここカットね!(笑)

 

akunohana-bu-500-1.jpg

――お客様は喜んで下さったと思いますが。

伊藤:(会場を見渡して)いろんな年齢層の方に来て頂いてますね?

――皆さん、それぞれに思春期がおありだったと思いますので、いろんな事を思い出されたのではないのでしょうか。

伊藤:映画を観て、今日僕たちがお話ししたことを分かって頂けたら嬉しいです。映画の良さをもっともっと広めていけたらいいなと思っています。公開は9月27日。2度3度と映画館へ足を運んで頂けるようお願い致します。本日は本当にありがとうございました。

玉城:一足先に観て頂いて、皆さんの感想をお聞きしたかったのですが、是非SNSとかで教えて下さい。何かひとつでも心に残るものがあれば嬉しいです。一年前、伊藤さんも私もいろいろな思いを込めて作った作品です。どうかよろしくお願い致します。

 


akunohana-500-3.jpg

【STORY】

「あの夏、僕は仲村さんと出会い、リビドーに目覚めた。」


山々に囲まれた閉塞感に満ちた地方都市。中学2年の春日高男(伊藤健太郎)は、ボードレールの詩集「惡の華」を心の拠り所に、鬱々とした日々を過ごしていた。ある日、密かに憧れている佐伯奈々子(秋田汐梨)の体操着を教室で見つけ、思わず匂いを嗅いで、そのまま持ち去ってしまう。そこを目撃していたクラスでも恐れられている仲村佐和(玉城ティナ)に弱みを握られ、悪夢のような主従関係に陥ってしまう。仲村に支配され追い詰められた春日は、自己崩壊と絶望の果てにとんでもない事態に巻き込まれていく……。

 

【監督】:井口昇 (『ヌイグルマーZ』『ゴーストスクワッド』『覚悟はいいかそこの女子。』)
【脚本】:岡田麿里
【原作】:押見修造「惡の華」(講談社『別冊少年マガジン』所載)
【出演】:伊藤健太郎、玉城ティナ、秋田汐梨/飯豊まりえ
【配給】:ファントム・フィルム/2019 年/日本/127 分
    (C)押見修造/講談社 (C)2019映画「惡の華」製作委員会
【公式サイト】http://akunohana-movie.jp/

2019年9月27(金)~TOHO シネマズ梅田ほか全国ロードショー! TOHO シネマズなんば/TOHO シネマズ二条/TOHO シネマズ西宮 OS 他全国ロードショー


(河田 真喜子)

 

 
 
 

miyamoto-bu-550.jpg

(2019年9月9日(月)@梅田ブルク7)

ゲスト:池松壮亮(29)


 

「新しい時代を迎えた今だからこそ贈りたい、

宮本の熱い生き様を。」

池松壮亮、29歳。むき出しの愛に全力投球!

 

miyamoto-pos.jpg

「痛すぎるだろう、そんな愛は…」と思わず引いてしまいそうになる宮本と靖子のラブストーリー。平成に入って間もないバブル崩壊直前の1990年に連載がスタートした新井英樹原作『宮本から君へ』は、昭和の熱血サラリーマンを引きずるキャラクターが、社会に底流する理不尽な試練にもめげず、七転八倒しながら生き抜く姿を圧倒的パワーで描写。昨年TV放送されたドラマで宮本を演じた池松壮亮は、22歳の時にこの原作に出会い、それ以来宮本は歴史上のどの人物よりヒーローとなったという。


ドラマでは“サラリーマン篇”が描かれたが、映画では“宮本と靖子の愛”に焦点が当てられ、その容赦ない描写にただならぬ熱量を感じとることができる。それと同時に、傷付くことを極端に避ける緩みきった現代人に“喝っ!”を入れるような痛快さで圧倒する。共演は蒼井優、井浦新、一ノ瀬ワタル、佐藤二朗、松山ケンイチ、柄本時生など、宮本を翻弄する面々も豪華版だ。


台風15号で交通がマヒする中来阪した池松壮亮が、先行上映会の舞台挨拶に単独で登壇。本作への想いや撮影秘話など、慎重に言葉を選びながらも正直に語ってくれた。単独ということもあり、映画『宮本から君へ』が持つパワフルな魅力は勿論、池松壮亮の思慮深さと奥深い人間性に魅了される内容の濃い舞台挨拶となった。

以下はその詳細を紹介しています。
 


 

――池松さんにとって思い入れの強い作品の公開を前にした今の心境は?

miyamoto-bu-240-2.jpg

他の作品より時間がかかってしまい、ようやくここまで辿り着くことができました。公開されるのが楽しみな反面、ドキドキしています。個人的にも平成最後にこの作品に取り組み、こうして令和元年に公開されて、自分が辿ってきたひとつの20代最後の集大成として、皆様に届けられればいいなと思っています。


――ドラマから映画まで1年間空きましたが、宮本を演じる難しさは?

やることは確定していましたので、精神的には繋がっていました。とはいえ、そう簡単にはできないハードな役ですので、それなりの心構えや覚悟は必要でした。


――ドラマから変わった点は?

映画は2時間勝負で作られており、映画だけでも成立していますので、ドラマを見ておられない人でも大丈夫です。この前段階にドラマ(宮本のサラリーマン篇)があるのですが、あまり関係ないです。


miyamoto-bu-240-4.jpg――自分にとって宮本はヒーローだと仰ってましたが?

僕はこのように真っ直ぐに自我を持って目の前の正しさに向き合わずにきました。社会に順応しようと処世術を身に付けると同時に、自分の心も殺してきたような気がします。でも、宮本は目の前に何があろうとリスクを恐れず、清く正しい美しさを獲りにいける人です。バカでどうしようもない人ではありますが、僕にはできないことをやれる“ヒーロー”として僕は掲げているのです。


――冷静な池松さんですが最近“熱く”なったことは?

今熱いです。「何かを届けたい!」という熱い気持ちでいっぱいです。


――熱量が凄い作品ですが、現場の雰囲気は?

平成最後に取り組んだ仕事だったのですが、私だけでなく監督やプロデューサーや他の老若男女が平成を生きて来た中で、新時代への期待や不安もあり、やり残したことや罪や償い祈りのようなものを全部宮本に託したからだと思います。いろんな人たちが「最後に詰め込め!」という気持ちで作っていますので、新たな時代への大きなプレゼントになればいいなと思っています。


miyamoto-bu-240-1.jpg――青春の縮図、熱い想いは関西にも通じるものがあると思いますが、関西はいつ以来ですか?

年に1回ぐらいは来ていますよ。前回は日帰りであっという間に帰ってしまったので、今回は1泊します。この後友人と食べに行く予定なんですが、「何食べたい?大阪のうまいもんは肉か粉もん」と言われ、その二択しかないの?「肉か粉もん」以外の物を教えて下さい。

(会場から「串カツ」という声があがり)

いいですね~串カツは大好きです!


――蒼井優さんとの共演は?どんな女優さんですか?

ご存知のように凄く力のある女優さんです。とてもストレートな方で、清々しく分かりやすい方で、僕より「宮本」みたいな人です。同じ福岡出身ですが、僕なんかよりよっぽど男らしい!共演者としても仕事しやすく、何度共演しても新鮮に感じられる女優さんです。本作でもその新鮮さが出ていると思います。


――蒼井優さんとの共演は、「頼もしくもあり、救われた」と仰ってましたが、どんなところでしょう?

miyamoto-bu-240-3.jpg

宮本と靖子はお互い着火し合いながら相乗効果を生み出しています。時々とんでもない方向へいくような関係ですが、蒼井さんはもの凄くパワーのある人ですので、彼女が投げたボールをそれ以上のパワーで投げ返さなきゃならなくて、共演するのはとても大変です(笑)。でも、結果的には映画のためになっています。お互いプッシュし合ってできたシーンも沢山ありますので、どうかお見逃しなく。


――これからご覧になる皆様へのメッセージを。

2時間、宮本の生き様をたっぷり堪能して頂ければ嬉しいです。自分の生き恥も含め、宮本の力を借りて、新しい時代を迎えた皆様へのプレゼント、もしくはラブレターになれればいいなと思っております。本日はどうもありがとうございました。

串カツを食べて帰ります!(笑)。

 


 

miyamoto-550.jpg

 

【STORY】
文具メーカー「マルキタ」で働く営業マン宮本浩(池松壮亮)は、ある喧嘩で負傷して上司に叱られている。愛想良くできない上に気の利いたお世辞も言えず、手柄を同僚に奪われるなど、営業マンとして四苦八苦していたが、なぜかこの日の宮本は晴々しい顔をしていた。それは中野靖子(蒼井優)との愛を不器用ながらも貫けた、初めて感じる男としての自信だった。そこには、語るもせつない宮本の悪戦苦闘の日々があったのだ。


痛々しい程の究極の愛に挑む宮本。「靖子は俺が守る!」と宣言したものの靖子を襲った悲劇に無力な自分を責め、そして絶対敵わない障害に挑戦する!……リスクを恐れず真っ向勝負に挑む宮本の情熱と誠意は、観る者を奮い立たせ、人を愛する覚悟を教えてくれているようだ。

 

(2019年 日本 2時間9分)
■出演: 池松壮亮、蒼井優、井浦新、一ノ瀬ワタル、柄本時生、 星田英利、古舘寛治、佐藤二朗、ピエール瀧、松山ケンイチ
■原作: 新井英樹『宮本から君へ』(百万年書房/太田出版刊)
■監督:真利子哲也 脚本:真利子哲也/港岳彦
■配給: スターサンズ/KADOKAWA   【R15+】 
■コピーライト:(C)2019「宮本から君へ」製作委員会

■公式サイト: https://miyamotomovie.jp/

2019年9 月 27 日(金) ~梅田ブルク 7、なんばパークスシネマ、T・ジョイ京都、神戸国際松竹 他 全国ロードショー


(河田 真喜子)

kagedaka-bu-550.jpg

(2019年9月8日(日)@なんばパークスシネマ)

ゲスト:加藤雅也(56)、中村ゆり(37)、松本利夫(44)、中山こころ(26)、和泉聖治監督(72)、中野英雄プロデューサー(54)



ありったけの愛を込めた刺青がせつない、

悲哀と影のフレンチノアールのような映画

 

9月6日(金)から全国公開されている映画『影に抱かれて眠れ』は、今どき珍しく知的なクールさに魅了される作品である。横浜の街を舞台にヤクザな闇世界を描きつつ、弟分の難儀を助け、惚れた女の最期に光を灯した純愛と粋な生き様の男の物語。ハードボイルド作家・北方謙三原作、講談社創業100周年記念出版作品「抱影」が映画化されたもの。その影の中には、街の兄貴分として慕われる画家の、優しさに裏打ちされた熱くて強い想いが潜んでいる。ハードボイルドというよりフレンチノアールのような悲哀に満ちた余韻が印象的な映画だ。


kagedaka-500-1.jpg9月8日(日)、なんばパークスシネマの舞台挨拶に主演の画家役の加藤雅也に、弟分にEXILEのメンバー・松本利夫と、密かに想いを寄せる女医役の中村ゆり、『相棒』シリーズの代表監督の和泉聖治監督、今回プロデューサー業に徹した俳優の中野英雄、そして急遽指名された「金髪のちんちくりん」役の中山こころが登壇。映画を観終えた観客の前で撮影秘話や作品に込めた想いを語った。
 



台風15号の接近で戦々恐々としている関東方面からやってきたゲストたちは、暑い大阪にやってきて、まずは大勢の観客にお礼のご挨拶。


kagedaka-bu-240-katou-2.jpg――ハードボイルドについて?

加藤:ハードボイルドは日本では作りにくい状況の中、一所懸命に作った作品です。一人でも多くの方に観て頂いて、これからも作り続けたいと思っておりますので、応援の程宜しくお願い致します。

中村:不器用ながら肩を寄せ合って生きているような、ちょっとノスタルジックな雰囲気の素敵な作品です。公開できて本当に嬉しく思っております。

松本:今回ハードボイルド映画ということで、辞書などで調べてみたのですがピンと来ませんでした。でも、加藤雅也さん演じる主人公の生き様を見ていると、抽象的な捉え方なのかな?と思いました。今日は皆さんが観終えた後のトークなので話しやすいと思います。映画の中では僕だけが生き残っていますので、今日も僕だけが生き残って帰ろうかなと思っております。(笑)

中山:すみません、急遽登壇させて頂きました。緊張して何言っていいか分かりませんが、よろしくお願いします。

和泉監督:静かな流れの中で始まる映画なのですが、その中で少しでも熱いものを感じ取って頂けたら嬉しいです。

中野プロデューサー(以降、中野P):若旦那が演じた役は僕がやりたかったんです。でも、監督が“若い方がいい”と仰って若旦那になったんです。

 

――昨日の東京・横浜の舞台挨拶と本日の大阪との熱気の違いは?

kagedaka-bu-240-nakamura-2.jpg

中野P:東京と変わらぬ熱気です。

加藤:(急に関西弁で)僕はバリバリの関西人ですんで…

松本:あれ?昨日と話し方が変わってません?

加藤:いや、いつもこうやで!何言うてんねん、あれは仮の姿や!(笑)

中村:今日は私も関西弁で喋ります。関西での舞台挨拶にはよく友達が来てくれるんですけど、いつも「よう猫被ってんな~」と言われ、結構プレッシャーを感じてます。

松本:昨日はお二人とも標準語でしたよ。

加藤:俺にとっては関西弁が標準語やで(笑)、昨日のは方言や!


――大阪に来られるのは久しぶりですか?

加藤:しょっちゅう来てますよ。TVドラマの撮影や、それと去年から奈良の観光大使になったしね、関西へはよく来てます。最近大阪での舞台挨拶があまりないので、もっと増えたらいいなと思ってます。関西弁で喋るとノリが違うじゃないですか?楽屋の弁当も「551」やったしな!?あれびっくりしたな?

中村:「551」はお土産によく買って帰るので、実はよく食べてるんです。

 

kagedaka-bu-240-matumoto-1.jpg

――皆さん息ぴったりな感じですが、撮影中は?

和泉監督:遠くから見てると子供が喋ってるように楽しそうにしていました。でも、現場に入ると顔が変わっちゃいますけどね。

――兄貴分の加藤さんと弟分の松本さんは今回が初めての共演だそうですが?

加藤:会ってすぐに距離は縮まりました。松本君がよく話しかけてくれるんで。

松本:いえいえ、逆なんです!加藤さんの印象はダンディな人というか、いつも家ではガウンを着てワイン片手に暗い部屋の中でクラシック音楽を聴いているような…。

加藤:そんな奴おらんやろ~、往生しまっせ!(笑)

松本:3人の関係性の中で慕う立場の男としては、裏で親しみのコミュニケーションをどうやってとろうかなと思っていたのですが、逆に気軽に話しかけて下さって、すぐに仲良くして下さいました。結構雅也さんはEXILEの他のメンバーたちとも共演されていますので、その話題から話しかけて下さったんです。

加藤:「MATSUぼっち」(TV番組)見てるよ~!とかね。

松本:ありがとうございます!

 

――撮影中のトーンと違うと思うのですが、切り替えはどのように?

kagedaka-bu-240-katou-1.jpg

加藤:人間関係を埋めたら芝居はしやすい。プロの俳優となると腹の探り合いになるのですが、話ができたら後は自然と演技を進められました。

――中村さんは加藤さんとの共演で印象に残ったことは?

中村:加藤さんに抱いていたイメージが崩れてしまって…

加藤:えっ、崩れたん?

中村:いえいえ、いい意味で! だって、こんなローマ彫刻みたいな顔の人はクールなのかなと思ってたら、同じ関西の人ということもあって、失礼かもしれませんが「近所のお兄ちゃん」みたいな感じでした。申し訳ないけど全く緊張せずに演じられました。

――ホテルで二人だけのシーンでは緊張感がありましたが?

中村:あのシーンは、好きな人に触れてもらえず、やっと二人きりになれたというのに気持ちを抑えるシーンでした。

加藤:周りにはいっぱい人おったけどな(笑)、裸にならなあかんし、大変やったな。


kagedaka-bu-240-izumi-1.jpg

――北方謙三さん原作の映画化でしたが?

和泉監督:北方先生とは同世代なので、昔から尊敬と憧れを抱いていました。実際の先生はとてもダンディな方で、先生の原作本なんですが「映画は映画で好きに撮って」と仰って下さり、とても楽な気分になりました。

――お気に入りのシーンは?

和泉監督:最初台本にはなかったのですが、信治がアルバイト中に信治を捨てたお姉さんを見つけて追いかけるシーンです。あの街にいたらそんなシーンを撮りたくなったんです。そんな事言うと、他の俳優さん達に怒られちゃいますけど(笑)。

 


 

kagedaka-bu-240-nakano-1.jpg

――仲のいい皆さんですが、キャスティングについては?

中野P:皆さん一流の俳優さんですが、それに音楽畑の人をプラスして、さらに和泉監督が撮るとなるとどうなっていくんだろうと思ったんです。僕的にはドンピシャのキャスティングとなりました。

――音楽畑の人の感性とは?

中野:いい俳優さんて歌手もされている人が多いので、歌う時の感情の作り方が上手いような気がします。若旦那もAK-69も初めての映画出演でしたし、松本さんも演技を勉強されていたんで、とてもいい味を出してくれました。


 

――喫茶店のシーンはアドリブだったとか?

kagedaka-bu-240-2.jpg

松本:はい、ほぼほぼアドリブで演じました。カトウシンスケさんとは初対面だったのですが、それがいい意味でやりやすかったです。お互い仕掛けてきてましたね~。

 

――そこに中山さんが「ずっと見てる人」を演じてましたね?

中山:はい、監督に「ガラスに鼻を付けてずっと見てるように」と言われました。あの時、「金髪のちんちくりん」と松本さんに言ってもらえたんです。

松本:中山さんとも初対面でコミュニケーションをとれてない状態で撮影インしたからこそ、正直に思ったことを言えたんだと思います。

中山:余計ひどいじゃないですか!?(笑)



――苦労されたシーンは?

加藤:若旦那との対決シーンです。「これ芝居なんやけど、この人本気で刺してくるんちゃうか?」と怖くなるほどの迫力でした。

和泉監督:あのシーンの撮影は夜中に終わったのですが、僕としては朝まで撮りたかった。

加藤:本番になったらスイッチが入る人もいるので、若旦那はどっちかなと分からなかったんで、特に怖かったです。


――最後に?

kagedaka-bu-240-1.jpg

松本:6日から公開になりましたが、これから全国順次公開となりますので、皆様からのお力を頂けたらと思います。

中村:楽しい舞台挨拶になりました。男気のある映画ですが、女性の方にもぜひ観に来てほしいと思っております。

中山:人前で喋るのは初めてなんですが、「漫才」が見られて楽しかったです。ありがとうございました。

加藤:男くさい作品が少なくなってきておりますが、引き続き作っていけるように願っております。皆さん、宣伝の程お願い致します。

中野P:今日は本当にありがとうございました。

和泉監督:ノアールの作品を今後も作っていきたいので、皆さんよろしくお願い致します。

 

映画の中の加藤雅也は、白髪の目立つ老けメイクで喜怒哀楽を最小限に抑えたクールな表情が深い人間性を感じさせていた。だが、大阪の舞台挨拶では漫才のような掛け合いで、劇場全体を笑いで包んでくれた。さすが、関西のノリを熟知した関西人ならではの舞台挨拶となった。和泉聖治監督も、『相棒』シリーズの代表監督として有名だが、映画にTVと制作本数を見ると驚くような数である。そんな大ベテランが丁寧な職人技で手掛けた「ノワール映画」は、男女を問わず誰の心にも響くヒューマンドラマとして楽しめる感動作です。
 



★作品紹介はこちら⇒ http://cineref.com/review/2019/09/post-989.html
 

kagedaka-pos.jpg

(2019年 日本 1時間48分)
■原作:北方謙三(「抱影」講談社文庫刊)
■監督:和泉聖治 脚本:小澤和義 プロデューサー:中野英雄
■出演:加藤雅也、中村ゆり、松本利夫、カトウシンスケ、若旦那、熊切あさ美、余貴美子、火野正平、AK-69 他
■主題歌:クレイジーケンバンド「場末の天使」(ダブルジョイ インターナショナル/ユニバーサル シグマ)
■配給:BS-TBS
■コピーライト:(C)BUGSY

公式サイト: http://kagedaka.jp/index.html

 

 

 

2019年9月6日(金)~なんばパークスシネマ、イオンシネマ大日、T・ジョイ京都、MOVIXあまがさき、他全国ロードショー



(河田 真喜子)

 

 
 
 
 
 
 

taifukazoku-bu-550.jpg

(2019年9月4日(水)TOHOシネマズ梅田)

登壇者:草彅剛、市井昌秀監督

  
taifukazoku-pos.jpg『クソ野郎と美しき世界』(18)のヒットも記憶に新しい草彅剛と、『箱入り息子の恋』(13)の市井昌秀監督が初タッグ!市井監督が 12 年間あたためてきた“両親への想い”をヒントにしたオリジナル脚本を映画化した『台風家族』9月6日(金)よりTOHOシネマズ梅田他で3週間限定ロードショーされる。


両親が銀行強盗で2000万円を奪い、失踪してから10年が経ち、いまだに行方知れずの両親の仮想葬儀のために集まった、長男の小鉄(草なぎ剛)と妻の美代子(尾野真千子)、娘のユズキ(甲田まひる)、長女の麗奈(MEGUMI)、次男の京介(新井浩文)。末っ子の千尋(中村倫也)が現れぬまま始まった葬儀は、何事もなく終わり、財産分与が始まるかのようにみえたが…。両親失踪の謎を抱えながら、財産は譲らないと主張する小鉄の兄弟も呆れるクズっぷりをはじめ、次々に新たな展開を呼ぶ本作の珍騒動から、それでも憎めない家族の姿が浮かび上がる。
 



taifukazoku-bu-500-3.jpg9月4日、TOHOシネマズ梅田で開催された『台風家族』舞台挨拶付先行上映会では、主演の草彅剛と市井昌秀監督が登壇し、「ツヨポン」という大歓声に感動の面持ち。公開の嬉しさで空回り気味だという草彅は、「カミカミ王子のつよっちゃんです」と場を和ませながら、「お客さんに見てもらって映画が完成するので、いつも以上に歓声を噛み締めています」と感動が止まらない様子で挨拶。市井昌秀監督も「無事9月6日から公開できることになり、スタッフだけでなく、この公開を応援してくださったみなさんのおかげです。こんなにたくさんの人がいらっしゃるということが当たり前ではないことを身に沁みて感じています」と感無量の表情で、一言一言噛み締めながら挨拶した。

 

 


taifukazoku-bu-di-240-2.jpg昨年の夏、栃木で最高気温を記録する酷暑の中撮影したという本作。「やっているときはこの映画大丈夫かなと心配でした。内容をよくわからずやっていたパターンだったけれど、出来上がった作品を見ると、市井監督すごいじゃないかと思って、監督を誤解していたことを反省しました」と草彅が言えば、市井監督は「天才役者の草彅さんがいますから。ちょっとどころじゃない喧嘩のシーンを、長回しで撮ったのですが、だんだん本人自身が喧嘩をしているみたいで、脂汗が出てくるのを狙っていました」と演出の手の内を明かした。

 

 

 

taifukazoku-bu-500-2.jpg

原作および脚本も執筆した市井監督は、草彅がキャスティングされてからは主人公、小鉄を当て書きしていることに触れ、「草彅さんが演じたことがないのではないかという、人間誰もが持っている汚い部分も書いています。セリフも、こんなセリフを草彅さんが言ったら面白いなというものを書きました」。草彅も小鉄役は今までで一番クズでめちゃくちゃしつこい役と断言しながら「そのクズさが、最後に大きな感動を生み出すような流れになっています。一番しつくこて、憎たらしい。その辺は大いに笑っていただけると思います」と愛すべきクズっぷりの小鉄役に自信をにじませた。


 

 

taifukazoku-bu-240-4.jpg

くしくも、この日は東京ドームでジャニーズ事務所社長・ジャニー喜多川さんのお別れ会が開催されたが、草彅は映画公開の喜びを語ると同時にそのことに自ら切り出し、

「今日は東京でジャニーさんのお別れ会があります。今の僕があるのはジャニーさんのおかげだと思っています。それぞれの場所からジャニーさんへの感謝の気持ちを忘れずに……(少し声を詰まらせ)たくさんのことを学んだので、これからもジャニーさんの教えを胸に抱いて、エンターテイメントの世界を歩んでいきたいと思います。ジャニーさん、本当に安らかにお眠りください。気持ちを強くもって、これからもエンターテイメントの世界で頑張っていきます!」と感謝の言葉を述べた。

 

 


taifukazoku-bu-500-1.jpgさらに、『台風家族』の劇中で、小鉄が一人、個性的なダンスを踊るシーンについて「映画もすごくエンターテイメントになっていた、監督に打ち合わせで考えてきてと何度も言われていましたが、(ジャニーさんの)YOUやっちゃいなよ精神で、その場で考えて踊りました。小さい時からポンとステージに出されて頑張ってきた僕らなので、監督の要求に応えられると思ったんです」。市井監督も、「僕は考えてきたと思っていたんですけど(笑)本当に素晴らしいダンスでした」と絶賛。最後に「公開できたことが本当にありがたいです。いよいよ公開ですが、12年間ずっと待ちに待った日が9月6日になるので、本当に多くの人に見ていただきたいと思っています。よろしくお願いします」と公開にこぎつけた本作への思いを熱く語った。先が読めない展開にハラハラドキドキの、ブラックユーモア溢れる家族映画『台風家族』。最後に出るのは笑いか、涙か。ぜひ、劇場で確かめてほしい。
 



taifukazoku-550.jpg『台風家族』

(2019年 日本 108分)
監督・脚本:市井昌秀
出演:草彅剛、MEGUMI、中村倫也、尾野真千子、若葉竜也、甲田まひる、長内映里香、相島一之、斉藤暁、榊原るみ、藤竜也他
公式サイト → http://taifu-kazoku.com/

9月6日(金)よりTOHOシネマズ梅田他で3週間限定ロードショー


(文:江口由美、写真:河田真喜子)

 
 

DSCN8769.jpg

筒井真理子、脚本を読んで「深田監督はどこまで市子をいじめるのかと思った」
『よこがお』大阪舞台挨拶
(2019.7.28 テアトル梅田)
登壇者:深田晃司監督、筒井真理子 
  
 『淵に立つ』で高い評価を得た筒井真理子を主演に迎え、ある事件をきっかけに加害者扱いをされ、全てを失う女の絶望とささやかな復讐、そして再生を描いた深田晃司監督最新作『よこがお』が、2019年7月26日(金)~テアトル梅田、なんばパークスシネマ、シネ・リーブル神戸、MOVIX京都他全国ロードショー中だ。
 
 公開2日目の7月28日(日)テアトル梅田で開催された舞台挨拶では、名古屋の舞台挨拶を終えて駆けつけた深田晃司監督と主演の筒井真理子が登壇。筒井が演じた市子とリサの物語の余韻に浸っている観客を前に、「まだ心の整理がつかない時に、生身の私が出てきてすいません」と前置きした後、いよいよ映画が公開され「公開を心待ちにしてくださった方と一緒に過ごせるのはうれしい」(筒井)、「映画は作り終わって完成というより、見ていただいて完成という気持ちが強く、ようやく映画が生まれたなという感じです」(深田)と挨拶。8月に開催されるロカルノ国際映画祭国際コンペティション部門に正式出品されることが決定したことに触れた深田監督は、「ロカルノは格式ある映画祭。ここ数年、品質重視の選考がされていますし、自分の信頼している監督もそこで世界で向き合っている」と喜びを表現した。
 

DSCN8757.jpg

 

■「筒井さんならやってくれる」

深田監督が、筒井真理子を信頼し、ブレーキをかけずに描いた注目シーン秘話。

 
 今回、筒井は天使のような看護師市子と、ある計画を企んでいるリサという全く違うタイプの女性を熱演しているが、台本を読んだ時の感想を、
「監督はどこまで市子をいじめるのかと思いました。犬のシーンが出てきた時に素敵と思ったけれど、自分が演じるのかと思うと…」と語り、一抹の不安がよぎったことを明かした。
 
犬になりきり公園まで駆けていく、女優で世界初の四足歩行アクションシーンでは、大阪の名物番組「探偵!ナイトスクープ」で取り上げられた四足歩行ギネス記録保持者にお願いして実技指導をしてもらったという。
 
「簡単そうに見えるけれど、かなり体が痛いんです。それを言えずに黙ってやっていましたが、指導してくださったプロの方が本番の時にも来てくださり、走って見せてくださった時、あっ痛い!と言ってくれたので、私も痛いと言えるようになりました」と苦労話を披露。深田監督も「映画監督は自分でできないことを人にさせる仕事だから」とサラリと言いながらも、その裏には筒井に対する絶大なる信頼があったそうだ。
 
「脚本を書く前に筒井さんの出演が決まっていたのは、監督としてすごく恵まれていた。映画はスタッフも俳優もいる総合芸術。脚本を書く時に、多面性があり、精神状態も違ってくる役を書くとなると、俳優が演じられるのかを心配してブレーキをかけてしまうのだが、筒井さんならやってくれるだろう。髪を緑に染め、湖の中に入ったりということも、彼女ならやってくれるだろうと、ブレーキをかけずに書くことができました」
 
一方、実際に雪が舞うような氷点下の湖に何度も入水したという筒井は、「待っている間は車で暖かくさせてもらっていましたが、スタッフの人は土砂降りの中でも、誰1人中に入らず、(この映画は)愛でできていると思いました」と苦労を分かち合ったスタッフを讃えた。
 
DSCN8762.jpg

 

■筒井真理子さんと孤独がモチーフ。

日常のふとしたきっかけで孤独を感じる瞬間に『よこがお』を思い出してほしい。(深田監督)

 
 観客から公園のシーンが多いことに対する狙いを問われた深田監督は、
「人間は半分は社会的で、半分は動物的部分を持っています。今回、市子の社会的な部分が削がれ、個人の孤独にまで削ぎ落としていければと思いました。どんなに社会性が剥奪されてもそれが完全に失われるものではありません。(公園という)パブリックスペースの方が、砂漠の中に1人でいるより、孤独感が際立つのではないか」
 
この「孤独」は、本作をはじめ、深田監督作品に通底するモチーフだという。
「映画はモチーフと世界観からできていると思っていて、今回は筒井真理子さんが大きなモチーフでした。そして自分の中に毎回あるモチーフは孤独です。人間は生まれてから死ぬまでの孤独であり、孤独のままだと生きているのは辛いから、家族や会社に属して生きる。そんな日常の中でもふとしたきっかけで孤独を感じる瞬間があるけれど、そんな時にこの映画を思い出してくれれば」
 

 

■試写では、市子の気持ちになって泣いてしまった。(筒井)

 

DSCN8776.jpg

 劇団時代に鍛えられ、客観的に自分の芝居を見る訓練ができていたという筒井は、『よこがお』の試写で、未だかつてない感情に見舞われたという。
「市子の気持ちになってずっと泣いてしまい、試写室では一番最後、フラフラになって出てきました。今回は自分の演技を見る時、こんな風になるんだと思いました」
 
 さらに、今でも思い出す作品として遠藤周作の小説「わたしが・棄てた・女」を挙げ、
「読んだ時は全然わからなかったけれど、ズシンと残る作品。後々、後ろめたさがふっと思い出され、この作品がベストセラーなら、読者はみなそう感じているのかと思うと、孤独ではないな」と感じたという。筒井は最後に、「座談会でも開いて感想をお聞きしたいです。ぜひ、感想を書いてつぶやいていただけたら、まめに見にいきます。お話をお聞かせください」と船出したばかりの本作への反応に期待を寄せた。
 

 

■自分が思った以上に今の社会に重なる作品。(深田監督)

 
 前作同様、鑑賞後にズドンとした気持ちになるという観客から、人間関係の揺らぎを痛切に描いた深田作品ならではの世界観について話が及ぶと、
「自分にとって家族や人間の関係性は移ろいやすいという認識があります。『淵に立つ』では浅野さんがくることで、家族が変わってしまう。天災と同じで、私たちの生活は良くも悪くも揺らぎやすいものです。『海を駆ける』にも、その世界観が繰り返し出てきています」
 
  最後に、昨今の嘘を鵜呑みにするマスコミや世間の風潮を引き合いに出しながら、深田監督は、
 
「自分が思った以上に今の社会にフィットしていると思っています。政治の汚職や闇営業など、ものすごいスピードで事件が起き、作り手からすればすごく重なって見えます。また、音にもこだわっていて、クラクションは映画館ギリギリのボリュームで設定しているので、ぜひ映画館で見ていただきたい映画です」
と、時代に重なる本作の魅力と、こだわりの音作りについて語った。
 
 
 どん底に突き落とされることもあれば、光がさすこともある。誰にでも起こりうる人生の転落と圧倒的な孤独感だけでなく、様々な形の愛と再生をも描いたヒューマンドラマ。各登場人物の揺らぎから、いくつもの物語を紡いでほしい。
(江口由美)
 

<作品情報>
『よこがお』(2019年 日本 111分) 
監督・脚本:深田晃司
出演:筒井真理子、市川実日子、池松壮亮、吹越満、須藤蓮、小川未祐他
公式サイト⇒https://yokogao-movie.jp/ 
(C) 2019 YOKOGAO FILM PARTNERS & COMME DES CINEMAS


nagimachi-bu-550.jpg(2019.6.19 TOHOシネマズ梅田)
登壇者:香取慎吾、白石和彌監督



『孤狼の血』の白石和彌監督と『クソ野郎と美しき世界』『人類資金』をはじめ、今やアート界でも活躍している香取慎吾がタッグを組んだ最新作『凪待ち』が、6月28日(金)よりTOHOシネマズ梅田他全国ロードショーされる


nagimachi-katori-500-1.jpg加藤正人(『クライマーズ・ハイ』『彼女の人生は間違いじゃない』)のオリジナル脚本による本作は、愛する人を奪われた上、不条理な目に遭わされ、ギャンブルにのめり込む男の狂気と再生を力強く描いたヒューマンドラマだ。香取慎吾が演じる郁男は、ギャンブルから足を洗い、恋人の亜弓(西田尚美)の故郷、石巻で再起を図ろうとする男。激しく暴れるアクションシーンも交えながら、競輪に逃げ、全てのお金をつぎ込んでしまう愚男の苦悩をリアルに演じている。まさにアイドルのイメージを払拭する渾身の演技だ。


nagimachi-bu-500-1.jpg6月19日、TOHOシネマズ梅田で開催された『凪待ち』全国縦断完成披露舞台挨拶付き先行上映会では、主演の香取慎吾と白石和彌監督が登壇し、「慎吾ちゃーん!」という大歓声に笑顔で応えた。稲垣吾郎、草彅剛とファンミーティングで来阪した時は粉ものが食べられなかったという香取。この日は「映画館の楽屋にたこ焼きが置いてあって!8個を2秒でいただきました!」とまだまだいけるという口ぶり。白石監督も「大阪で映画を撮ったこともありますし、大阪の人の懐の深さを感じながら、いつも楽しみに来ています」と大阪のファンの声援に応えた。大勢のファンを前に、感無量の面持ちで撮影を振り返る香取と白石監督の舞台挨拶の模様を、一部囲み取材の内容を交えながらご紹介したい。



nagimachi-bu-ka-240-4.jpgこれまでと違う、笑顔を封印した苦悩する郁男役。

香取:本当にダメな男なので、僕の良心、正義感を封じてやりました。下を向いて苦悩する部分は僕の中にもありますし、自分でもなんとかしようとするのだけれど、それでも歯車がうまくいかない時の郁男の悲しさは共感できる部分がありました。映画の郁男を見終わって、自分がどれぐらいの場所にいるのか、郁男と同じ場所をさまよっているのかと、郁男を通じて自分を見つめ直させる役ではないかと思っています。<囲み取材より>

苦悩で下を向く瞬間が多い役だったので、撮影中はその気持ちに引っ張られることはありました。作品によっては重いシーンもあれば、明るく楽しいシーンのあるものもありますが、(『凪待ち』は)撮影中ずっと同じ思いをひっぱって演じられたのは楽しかったですね。

笑顔はないんですけど、最初の方に少しあるんですよね。(ハイタッチしながらニヤリと。)(笑)この役でハイタッチがあるという時点でちょっと合わないんですよ。

白石:そういえば最初にハイタッチのこと聞かれましたよね。どういうテンションでやるのかが難しいと。とにかくやってくださいと言いましたが。

香取:今からみなさんご覧になるんですよね。ハイタッチ、ありますから!

白石:辛い気持ちが沈殿して行く役なので、お願いしていてなんですが、申し訳なかったですね。

香取:撮影が終わったら白石監督に飲みに連れて行ってもらうとか、そういうご褒美は一切なかったですよね。終わって、ホテルに帰って、シャワーをしてすぐに出発!みたいな、素晴らしい働き方改革ですよね(笑)


nagimachi-bu-di-240-1.jpg■香取と白石監督、人生の大勝負はいつ?

白石:僕は20歳でカチンコを叩いていた(映画を撮っていた)のですが、もうやめようかなと思ったとき、小さな自主映画を撮ろうとして貯金をはたき、博打を打ちましたね。将来、香取さんと仕事をすると、あの頃の自分に教えてやりたいですね。

香取:人生で大きな勝負は・・・まだしていないですね。こんなに色々なことがあったのに(笑)。30年以上の芸能生活で、まだ勝負していません!これから、人生の大勝負に出たいと思います。


初タッグの香取と白石監督の撮影秘話

香取:自分ではそう思っていないけれど、周りから聞くと(撮影中は)案外、役の中に入ってるんですよね。こち亀(『こちら葛飾区亀有公園前派出所 THE MOVIE 〜勝鬨橋を封鎖せよ!〜』)の両さんのときは普段からそんな感じだったし、サルの孫悟空(『最遊記』)の時は、普段からサルの感じとか。それぞれの監督が(撮影現場で)違う僕を見てくれているんですね。「おい何待ちだよ〜」って言っていましたね。

白石:(『凪待ち』の香取は)ちょっと休憩に入ったら、ベンチに座って競輪新聞を読んでましたね。
香取さんは、シンプルな映画のことを分かっているんです。カメラと被写体の関係性と言うと難しいのですが、僕の指示を瞬時に分かって、バチっと決めてくれる俳優的な技術力がものすごく高い方でした。

香取:すごく褒めていただいて喜んでいるんですけど、「褒めてもらって喜んでもらっている顔になっちゃってるよ〜」みたいな感じでお客さんクスクス笑ってますよ(笑)。

白石:最初に「暴力をできる限り封印して、ヒューマンドラマを撮りたい」と宣言して撮り始めたのですが、香取さんがお芝居をしながら僕を誘ってきて、ついつい脚本には1行しかないところを5行ぐらいにして乱闘シーンをしたり。そういう意味ではいじり倒させていただきました。<囲み取材より>


nagimachi-bu-ka-240-2.jpg■次に白石組で撮るならどんな役をしたい?

香取:本当に素敵な監督で、この作品に参加できて僕は幸せ者だなと思っていますから、白石組を見たら「また香取慎吾がいる」と言われるようになりたいです。先ほど監督に最近の仕事を聞くと、「今、これやってまーす」と言われ、俺入ってないんだなと思って・・・(笑)

白石:いやいや、もう、ぜひ!なんでもやるということなので。確かに今までもサルとか、忍者とか、なんでもやるというのは間違いないですよね。

香取:なんでもやりますよ!(笑)


■『凪待ち』の注目ポイントは?

白石:途中で郁男が「そこにきてビールをプシュッと開けちゃうの?」というシーンがあるのですが、そのシーンの郁男の表情に撮影中、ゾクゾクしながら一人でほくそ笑んでいたので、それをぜひ感じてほしいですね。

香取:映画全体で僕の演じた郁男は色々な感情や周りの人間から逃げる男ですが、無意識の中で勝手にそうなっていると思うのです。何かそういうことが起きそうな話の時の僕が自然にちょっと後ろに下がったり、その瞬間に下を向いたり。自分で決めてやっているのではなく、言葉だけではなく感情が勝手に体を動かしているんです。そんな(感情で)動いている細かい郁男の描写を見てもらえたらうれしいですね。


■観客のみなさんへのメッセージ

白石:一年前、撮影真っ最中だったのですが、ようやくみなさまにお届けできる日がきました。心の中に波が立つ社会や出来事がたくさんありますが、多くの人に凪が訪れますようにという気持ちを込めて作りました。

香取:本当にこの作品に参加できて幸せに思っています。撮影は一年前で、昨年10月完成したものを見た時から6月28日の公開を心待ちにしていました。みなさんの心にどこかひっかかるものがあれば、ぜひ広めてください。
 


<作品情報>

nagimachi-550.jpgのサムネイル画像

『凪待ち』

(2019年 日本 124分)
監督:白石和彌
出演:香取慎吾、恒松祐里、西田尚美、吉澤健、音尾琢真、リリー・フランキー他
公式サイト → http://nagimachi.com/


(写真:河田真喜子、文:江口由美)

 

mimiai-bu-550.jpgNON STYLE 石田明・脚本、井上裕介・初主演で仕掛けた

本格ミステリー・コメディ、ついに公開!


絶大な人気を誇る実力派お笑いコンビNON STYLEの石田明が脚本を手掛け、相方の井上裕介が映画初主演を果たしたミステリー・コメディ『耳を腐らせるほどの愛』。

いきなり主人公が死んでいるといる衝撃のプロローグから始まることに加え、石田自身が得意とする緻密に計算し尽くされた漫才のネタ同様、会話劇の妙やクセのある登場人物たちを複雑に絡み合わせ、次々と波乱が巻き起こる怒涛の展開と驚きの結末が待ち受けている本作の公開を記念し、6月15日(土)、NON STYLEの石田明と井上裕介、そして『手裏剣戦隊ニンニンジャーTHE MOVIE』の山谷花純が登壇し、大阪ステーションシティシネマで舞台挨拶が行われました。


日時:6月15日(土)
場所:大阪ステーションシティシネマ
◆登壇者:石田明 (NON STYLE) 、井上裕介 (NON STYLE) 、山谷花純


mimiai-bu-500-2.jpg

【舞台挨拶レポート】
無人島のリゾートホテルでサークルの合宿で来ていた部長の鈴木の死体が発見された。携帯も通じず、電話線も切られている中、偶然ホテルに居合わせた探偵は殺人だと判断し、捜査を開始すると次々に知られざる事実が明らかになっていく。果たして、犯人は誰なのか?鈴木の死の真相とは?


脚本を手がけた石田は、本作を観たばかりの観客に「悩み事とかバカらしくなったでしょ? この作品を見終わった後に何も残らへんっていうのがテーマやったんです。何も持って帰らへん作品になったと思いますし、今日はビールよりも発泡酒がうまいやろうなっていう作品ができたと思います」とアピール。


一方、本作で初主演を務めた井上は「僕は終始死体役なんですが、実は半分ぐらいほんとに寝てます。睡眠状態を監督がいい感じに撮ってくれました。ふかふかのカーペットの上で眠ってしまったことで、血糊がカーペットに固まり、頭がカーペットから離れないというトラブルもありまして、髪の毛を少し切りました(笑)」と死体役ならではの苦労を語っていた。

mimiai-sub-500-3.jpg

また、「たとえ話サークル」の一員である福山朱音役を演じた山谷花純は「物事を例えて話すことが日常生活でほとんどないですし、今までやらせていただいたお仕事でもこういう台詞はほとんどなかったので、演じていてそれが新鮮だと感じました。お笑い芸人さんって頭の回転が早いんだなぁと改めて尊敬しました」と役柄について述べた。


そして、脚本を書いた石田から見たキャストの印象について「皆さん完璧ですよ。でも、サークルなので上手すぎても困るんですよ。素人さんの中でたとえ話を研究している設定なので、ちょっと上手いぐらいがちょうどいいんです。だから皆さんすごく良かったですね。井上さんも含め(笑)」と石田がさりげなく話すと、すかさず井上が「えっ!?上手すぎたら困るから?」とつっこむと、石田は何気ないふうで「ちょうど良かったですね(笑)」と返答。すると井上は「敢えて落とすという、僕の演技力が光ったということですね」と、どこまでも前向きに受け止め、場内からは笑い声がもれていた。

mimiai-bu-500-1.jpg

また、当初は井上に対して「眠っていればお給料が入る」という夢のような話だったそうで、井上曰く「演技なんかするつもりもなかった」そう。石田も「井上の台詞を減らそう、減らそうとしたんです。最初は本当に井上は死んでいるだけで、ずっと見切れているだけやったんです(笑)。でも、監督から台詞を増やしてくださいと。井上さんを主役にしたいのでと言われたんですが、ふたを開けてみると井上は全然主役じゃなかったでしょ?」と客席に尋ねると、場内からは大きな笑い声が。


さらに石田は井上のシーンに対して、「喫茶店で、井上が「水出しコーヒーなんですか?」と聞いてから別のものを頼むシーンがあるんですが、あのシーンだけ、どの会場でもスベってます」と力強くクレーム。井上が「うけてるわ」と返すものの、山谷も会場も爆笑。石田は「あれは俺の脚本じゃないですから。あそこだけくそおもんない。いつもあそこだけ舌打ちしてんねん」と主張。井上と石田がお互いにスベッた原因のなすり付け合いをしていた。

mimiai-sub-500-1.jpg

さらに、井上に撮影時の裏話を聞くと「森川葵ちゃんに近づいてひとりでしゃべるシーンがあるんですが、その時に耳を食べられるぐらいの距離まで寄ったんです。そしたら監督に「離れてください」って言われました(笑)」と述べ、石田が「リアルに耳が腐ってしまいますから」とつっこむと、井上は「リアルにキスする寸前までいこうと思ったら怒られたわ」と話し、場内からは失笑がもれていた。


最後に、石田が「人生で最も無駄な1時間半やったと思います。ぜひ皆さん“まじ、くだらんで”と宣伝してください」、山谷が「宣伝するのがすごく難しい作品なんですが、それもある意味魅力的だと思っています。何も考えずに楽しいと思いながら見られる作品です。また、この楽しさを体験しに劇場に来てもらえたら嬉しいです」、井上が「たくさんの方に見てもらって笑ってもらえると我々芸人としては本望です。ただ、どれだけヒットしても「2」はありません。「1」のみで終わる映画ですから」と言うと、石田が「エピソード「0」があります」と返し、井上が笑いながら「それが実現できるぐらいヒットすることを願っています」と挨拶し、舞台挨拶は終了した。


mimiai-main-500.jpg

 【ストーリー】  
無人島のリゾートホテルで男の死体が発見された。死んでいたのは「たとえ話サークル」の合宿で島にやって来た部長の鈴木鈴吉(井上裕介)。死体には何者かにガラス製の大きな灰皿で殴打された痕跡があった。警察を呼ぼうとするも、携帯の電波も入らない場所であり、ホテルの電話線も何者かによって全て切られていた。偶然ホテルに居合わせた探偵の真壁(八嶋智人)は、宿泊客の誰かが鈴木を殺害したと見て、助手の納冨(菅原永二)とともに捜査を開始する。ホテルには、鈴木とともにサークルで来ていた倉敷純一(黒羽麻璃央)と葉山瑠奈(森川葵)、  福山朱音(山谷花純)、小倉由愛(信江勇)の3人の女性、自殺のために来た白木みどり(長井短)、謎の男の黒柳哲(小木茂光)、鈴木の彼女と言う豊橋千秋(MEGUMI)、そして管理人の出口誠二(村田秀亮)といった面々。真壁の事情聴取から、鈴木がサークルの女子たちと複雑な関係であったことが判明し、他の宿泊者にも知られざる事実が明らかになって行く。果たして犯人は誰なのか?鈴木の死の真相とは?


島ぜんぶでおーきな祭  第 10 回沖縄国際映画祭」正式出品作品。  「京都国際映画祭2018」正式出品作品

公式サイト⇒ http://mimiwokusaraseruhodonoai.official-movie.com/
◆出演:井上裕介(NON STYLE) 森川葵 黒羽麻璃央 山谷花純 信江勇 長井短 村田秀亮(とろサーモン) 菅原永二 石田明(NON STYLE)  小木茂光    MEGUMI  八嶋智人
◆脚本:石田明(NON STYLE)    監督:豊島圭介  配給:KATSU-do
◆2018 年/日本/1 時間 30 分  配給:KATSU-do     
◆Ⓒ2019『耳を腐らせるほどの愛』製作委員

 6月14日 (金)より 大阪ステーションシティシネマ ほか 全国ロードショー


(オフィシャル・レポートより)

hikarino-bu-550.jpg

日時:6 月 8 日(土) 14:00~14:20
場所:TOHOシネマズ梅田 スクリーン 9

登壇者:坂口健太郎(27)、佐久間由衣(24)     MC:高井美紀(MBS アナウンサー)



父親の心を取り戻すための「光のお父さん計画」って??

「ファイナルファンタジーXIV」の美しくスペクタルゲームの世界も堪能できる、

ハートウォーミングなヒューマンドラマ。

 

hikarino-pos.jpg

坂口健太郎、吉田鋼太郎主演で贈る『劇場版 ファイナルファンタジーXIV 光のお父さん』は、寡黙な父親の心を取り戻そうと「ファイナルファンタジーXIV」の中で「光のお父さん計画」なるものを実行する感動のヒューマンドラマが、いよいよ6月21日(金)から全国公開される。家族だからこそ素直に話せない、そんな誰しも経験のある心情が共感を呼ぶブログが累計アクセス数 1,000 万超の大人気となり、書籍化された上に今春4月からはMBS/TBSでテレビドラマ化もされた。その感動の実話が、ついに映画化された!!


公開を前に大阪で開催された先行上映会の舞台挨拶に、主演の岩本アキオを演じた坂口健太郎と、会社同僚の井出里美を演じた佐久間由衣が登壇。二人の若くて長身のフレッシュコンビが現れるや否や会場から大きな歓声が上がった。作品同様、爽やかな雰囲気の中、作品内容や撮影現場の様子について、またお互い共演をキッカケに知った意外な点などを語ってくれた。

 


 

hikarino-bu-500-2.jpg

――最初のご挨拶

坂口:今日は短い時間ですが映画の話を沢山してから映画を観て頂いて、いい想いを伝えられたらいいなと思います。

佐久間:上映前ですが、いろんなことをお話しできたらと思います。


――昨日から大阪に入られて、MBSの「ちちんぷいぷい」「ミント」「サタデープラス」「せやねん」と次第に濃い番組に出演されていましたが、如何でしたか?

hikarino-bu-ken-1.jpg

坂口:楽しかったですよ。出演者の方々のパワーに圧倒されつつも、いろいろ食べさせてもらって…、ごめんなさい!僕だけでした!

佐久間:私は食べさせてもらえませんでした(笑)。

――ゲストに失礼だと思いません?わざわざ東京からおいで下さっているのに…。

坂口:でも、公正な番組だと思いましたよ(笑)。だからこそ燃えました!

――それが大阪なんですゥ(笑)。昨夜はお食事に行かれたんですよね?

坂口:たこ焼きを食べましたし、福島地区で美味しいお食事とお酒を頂きました。やっぱり粉もんを頂かないとね。


――大阪のイメージは?

坂口:元気なイメージがあります。劇場に入ってきた時のドカンとくる感じが違いますね。

佐久間:私はお仕事で来たことはないのですが、プライベートではお芝居を観に来たことがあります。今回初めてお仕事で来させて頂きました。

――スタジオで「かつみさゆり」さんの“ボヨヨ~ン!”を間近で見てびっくりされたでしょう?

坂口:凄かったですね、でも素敵でしたよ♪

――この舞台挨拶にも来たそうにしておられましたよ。

坂口:それは盛り上がって、面白くなったかも?(笑)


hikarino-500-3.jpg――撮影現場はどんな雰囲気でしたか?

坂口:今年の3月位に1か月というタイトなスケジュールで撮っていたのですが、キャストの皆さんがとても穏やかな方ばかりで、作品的にも温かな物語だったので、決めるシーンは決めるという具合にスムーズに進んでいきました。

hikarino-bu-yui-1.jpg

佐久間:私は4日ほどで撮り終えたので、坂口さんは大変だったのでは?でも、坂口さんの力で引っ張っていかれて、スムーズに撮影できたのではないかと思います。


――坂口さんの最初のイメージと変わった点は?

佐久間:大いにあります。お会いする前はスタイル良くて、笑顔が素敵で、ハンサムでと皆さんと同じようなイメージを持っていたのですが、それだけでない別な一面を沢山見ることができました。それはとても“おかしい”ところです(笑)。

――“おかしい”ですか?面白いのではなく?

佐久間:そう、そうです!いっぱい面白い面が見られて、とても楽しくご一緒させて頂きました。

坂口:僕もこのキャンペーンを通じて佐久間さんへの印象が変わりました。無理をしないで力を抜いていられるというか、佐久間さんと一緒にいると楽しくて気持ちのいい貴重なキャンパーンとなっています。


hikarino-500-2.jpg――思い出に残ったシーンは?

坂口:最初台本を読んでいる時に「難しそうだな」と思ったのはモニターの前で演技するシーンです。アキオの部屋のシーンは一気に撮ったのですが、後半の物語が進んでいった吉田鋼太郎さんとのシーンもとてもすんなり感情が出てきました。そこがとても好きなシーンなんです。


――現場での吉田鋼太郎さんとは?

坂口:寡黙な父子役だったので、そうした関係の場合はあまり話をしないという俳優さんもいらっしゃいますが、吉田さんはとても気さくに仲良くお話して下さいました。


hikarino-500-4.jpg――佐久間さんは映画のためにゲームデビューされたんですよね?

佐久間:今回の役は私と似た部分があるので、撮影前にゲームの練習をさせて頂きました。ゲームはとても難しかったですね。

坂口:ゲームをやっている方もやったことのない方も、きっと驚かれて楽しめる作品だと思います。

――その通りですね。ゲームの魅力がよく理解できましたし、こんな深い繋がりがあることを教えてくれる作品ですね?

坂口:そうなんです。映像のクオリティーも高いし、ゲームの世界を存分に楽しんで頂けると思います。


――先行上映会は本日の大阪が初めてなんですよ。いろんな番組に出られましたが、大阪は如何ですか?

坂口:とても楽しいですよ。食事も美味しいし、人もいいし、昨夜も「最高だ!」とひとり盛り上がってました。

佐久間:「ちょっと落ち着いて!」と抑えるほど熱かったです、坂口さんは――(笑)。

――そうだったんですか?坂口さんはクールなイメージでしたが、佐久間さんが「おかしい」と仰った意味が分かるような気がしてきました。

佐久間:そうなんです!

坂口:新たな魅力が出ているでしょう?(笑)


hikarino-bu-500-1.jpg――最後のご挨拶

佐久間:本日は短い時間でしたがどうもありがとうございました。この映画は、ゲームをやったことのある人でも、やったことのない人でも、いろんな世代の方に楽しんで頂けると思います。これから映画を観て頂いて、一人でも多くの方に感想を伝えて頂けたらなと思います。今日は本当にありがとうございました。

坂口:ほんのカケラでもこの作品の良さを伝えられたらいいなと思っております。とても温かく優しい気持ちになれる作品です。誰でも親や兄弟などと微妙な距離を置いてしまって話せないという経験があると思いますが、そんな時にポンと背中を押してくれるような存在の作品になっていたらいいなと思います。公開されたら作品が羽ばたいていくと思うので、皆さんもSNSで広めて下されば嬉しいです。どうかよろしくお願い致します。



hikarino-550.jpg『劇場版 ファイナルファンタジーXIV 光のお父さん』

 

広告代理店に勤務するアキオ(坂口健太郎)は、ゲーム「ファイナルファンタジー」の仮想世界で仲間たちと本音トークしながらゲームを楽しんでいた。明るい専業主婦の母親(財前直見)と減らず口の絶えない妹(山本舞香)との3人暮らしをしていたが、長らく単身赴任をしていた父親(吉田鋼太郎)が出世を目前にして辞職して帰ってきた。辞職の理由も何も語らぬ父親にゲーム「ファイナルファンタジーXIV」をプレゼントするアキオ。幼い頃、父親が初めて買ってくれたゲームが「ファイナルファンタジー」だったのだ。あの頃のように一緒にゲームができればと思ったのだが…。


寡黙で取っ付きにくい父親を吉田鋼太郎が熱いテンションを心に秘めて好演。父親の心をゲームで取り戻そうとする優しい息子を、坂口健太郎が不器用なまでのナイーブさで熱演。鋭いツッコミで笑いを誘う妹の山本舞香の存在がまたスパイスを効かせている。そんな家族をよく理解する優しい母親を財前直見が、小気味いいテンションで明るく見守る。ゲームの世界の連帯感と家族の連帯感をマッチさせる絶妙のコミカルさで観る者の心を熱くする感動作である。


・監督:野口照夫、山本清史(エオルゼアパート)  
・キャスト:坂口健太郎、吉田鋼太郎、佐久間由衣、山本舞香、佐藤隆太、財前直見
・声の出演:南條愛乃、寿美菜子、 悠木碧
・配給:ギャガ
・Ⓒ2019『劇場版 FF14 光のお父さん』製作委員会 Ⓒマイディー/スクウェア・エニックス
・公式サイト:https://gaga.ne.jp/hikarinootosan/

2019年6 月 21 日(金)~TOHOシネマズ(梅田、なんば、二条、西宮OS)他全国ロードショー


(河田 真喜子)

 
 
 

nagaiowakare-bu-o-550.jpg

(2019年5月17日(金)大阪商工会議所国際ホール)

ゲスト:中野量太監督



蒼井優×竹内結子×松原智恵子×山﨑努
日本映画界が誇る豪華実力派俳優の共演!

日本アカデミー賞他 国内映画賞34部門受賞『湯を沸かすほどの熱い愛』
中野量太監督 最新作『長いお別れ』

 

nagaiowakare-550.jpgのサムネイル画像


~認知症の父親と共に紡ぐファミリー・ヒストリー~

 

2016年公開の商業映画デビュー作『湯を沸かすほどの熱い愛』の大ヒットでいきなり映画賞総なめの快挙を遂げた中野量太監督。オリジナル脚本にこだわってきた中野監督が、最新作の『長いお別れ』では直木賞受賞作家の中島京子の同名小説を映画化。元校長を務めていた厳格な父が認知症になったと告げられ家族の7年に及ぶファミリー・ヒストリーを、蒼井優、竹内結子、松原智恵子、山﨑努という日本映画界が誇る豪華キャストで贈る、笑って泣いて、前に進んでいく、愛おしいほど家族愛にあふれたヒューマンドラマである。


「認知症はゆっくり記憶を失っていく病気で、家族にとっては悲しいことも多いが、“記憶は失っても、愛は失わない”ということを丁寧に撮ったつもりです」という中野監督。さり気なく自慢話をしては笑いをとる辺りは、さすが関西人!ソフトな語りながら、創意工夫に満ちた演出方法は熟練の大ベテラン俳優の山﨑努をも魅了したようだ。そんな才気あふれる中野量太監督が、5月31日(金)の公開を前に、試写会の舞台挨拶に登壇した。
 



nagaiowakare-bu-o-240-3.jpg――最初のご挨拶。
『長いお別れ』を監督しました中野量太です。こんなに沢山の方に来て頂いて驚いています。昨日大阪入りしまして串揚げを食べ、先ほどはたこ焼きを食べました。実家は京都なんですが、大阪は久しぶりでしたので美味しく頂けました。


――初めて原作本を映画化されましたが?
元々オリジナル脚本で映画を撮ってきたのですが、今回は本を薦められて読んでみたら凄く面白くて、認知症の父親を問題を抱えた家族が一所懸命支える姿が可愛らしかったり、クスッと笑えたりと、僕の好きなテーマと一致したのです。元々家族が苦しい状況で右往左往している姿が愛おしかたり、滑稽だったりする作品を作ってきましたからね。皆さんも、認知症だからと言って構えずに、クスッと笑って観て下さいね。


nagaiowakare-500-2.jpg――高齢化社会にふさわしい作品ですね?
今や65歳以上の5人に1人は認知症になる時代です。僕の祖母も認知症ですし、決して他人ごとではありません。本を読み終えて、いま撮るべき映画だと思ったのです。


nagaiowakare-bu-o-240-4.jpg――キャスティングは?
山﨑努さんは、以前に原作を読んでおられて、その時から「この役は自分に来るだろう」と予想されていたそうです。オファーされてみて、運命を感じたとか!?  演じる自信があるからこそ予想できたのだと思います。そんな方を引き当てたのも僕の強運のお陰ですね~(笑)。


――大ベテランの山﨑努さんと演技のことで食い違う点などはなかったのですか?
山﨑さんのような偉大な俳優さんとお会いする機会などなかったのですが、私の脚本を読んで下さって、とても気に入って頂けたのです。それから鉄板焼きを食べに行った際に、僕の過去の作品も観て、「本当にいい作品を撮っているね!」ととても褒めて下さいました。お酒が回りあまり覚えていないのですが、聞くところによると、最後はハグしていたらしいです、あの山﨑勉さんと!?(笑)ご自宅にも招待して下さって、役柄や作品についてよくお話させて頂きましたので、現場での食い違いはなかったですね。


nagaiowakare-500-1.jpg――女優の皆さんとは?
それぞれの役を演じてもらうというよりは、4人が家族に見えるように心掛けました。例えば、映画は70歳の誕生日で父親の認知症を告げられるシーンから物語は展開していきますが、そこで認知症になる前の67歳のお誕生日会を撮影前にやってもらったのです。元気な父親を知っていたからこそ、認知症のことを聞いて本当にびっくりするようにね。


――7年という間は?
認知症はどんどん症状が進んでいきます。でも、順撮りはできなかったのですが、山﨑さんはさすがです!演技プランのようなものをご用意されていたようで、そのプラン通りに演じておられました。


nagaiowakare-500-5.jpg――心がホッと軽くなるような映画ですね?
認知症の映画といっても重苦しいものではなく、全く新しい映画にしようと最初から思って撮りました。認知症になると人はどこか少しずつ変化していくけど、それは全体のほんの数パーセントだけ。90パーセント以上は変わらないのです。悲しいですが、家族の名前も忘れてしまうのは仕方のないことです。でも、「この人は自分にとって大切な人である」ということは忘れない。「記憶は失っても、愛は失わない」…そのことを丁寧に撮ったつもりです。


(この日は、マスコミによるフォトセッションの後、会場のお客様にも撮影が許可された。)


――最後のご挨拶。
認知症を扱った作品ですが、そんなに重苦しい映画ではないので、肩の力を抜いてお楽しみ下さい。気に入って頂けたら、せっかく僕の写真を撮られたのですから(笑)、SNSなどでご家族、ご親戚・ご近所の方々におススメ頂ければ嬉しいです。どうぞよろしくお願い致します。

 


『長いお別れ』

名優・山﨑努の存在感と、可憐な松原智恵子の健気さに魅了される感動作

【STORY】

8c8c13e03a9a2146.jpg父(山﨑努)の70歳の誕生に久しぶりに実家にもどった姉の麻里(竹内結子)と芙美(蒼井優)の姉妹は、母(松原智恵子)から父が認知症になったことを告げられる。元校長まで務めた厳格な父が…とショックを受けるが、少しずつ記憶を失っていく現状を受け止めざるを得なくなる。麻里は、夫の研究のためアメリカで息子と3人で暮らしているが、慣れない海外生活の上に寡黙な夫に反抗期の息子と、両親を気遣いながらもジレンマを抱えていた。そして、芙美の方は、いずれは自分のカフェを開きたいと思っているが、仕事にも恋にも行き詰まりを感じている。海外にいる姉の代わりに母を助ける芙美。


認知症が進み記憶を失っていく父が、ある日行方不明になる。それは、家族にとってかけがえのない思い出を呼び起こすことになる。「記憶は失っても、愛は失わない」…変わらぬ愛情でもって父を支える母の姿を見て、娘たちにも少し変化がおとずれていく……。
 

・監督:中野量太 
・出演:蒼井優 竹内結子 松原智恵子 山﨑努 北村有起哉 中村倫也 杉田雷麟 蒲田優惟人
・脚本:中野量太 大野敏哉 
・原作:中島京子『長いお別れ』(文春文庫刊)
・主題歌:優河「めぐる」
・企画:アスミック・エース Hara Office 
・配給・制作:アスミック・エース 

・©2019『長いお別れ』製作委員会 ©中島京子/文藝春秋

・公式サイト:http://nagaiowakare.asmik-ace.co.jp/
・公式Facebook:www.facebook.com/nagaiowakaremovie/ 
・公式twitter:
@nagaiowakare_mv 

2019年5月31日(金)~ 全国ロードショー



(河田 真喜子)

 

 
 

月別 アーカイブ