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舞台挨拶の最近の記事

 

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『ミッドナイトスワン』の内田英治監督と『岬の兄妹』『さがす』の片山慎三監督、二人の監督がタッグを組み、ドラマやCM・舞台等にも引っ張りダコな伊藤沙莉を主演に迎えた『探偵マリコの生涯で一番悲惨な日』の完成披露舞台挨拶を5月31日(水)に実施いたしました!

本作は、新宿ゴールデン街にある小さなバー「カールモール」のカウンターに立つ女マリコ(伊藤沙莉)が、さまざまなワケあり常連客の相手をする一方、実は「新宿探偵社」としての顔も持っており、ある日FBIを名乗る3人組から「歌舞伎町に紛れ込んだ宇宙人を探してくれ」という依頼をうけ、恋人の自称忍者MASAYA(竹野内豊)の協力のもと宇宙人に迫ってゆく、ブラックユーモア溢れる、過激で少しだけアダルトな異色の探偵エンタテインメントになっております。

イベントには、主演・マリコ役の伊藤沙莉、MASAYA役の竹野内豊をはじめ、主題歌「ハイボールブギ」の作詞作曲も担当したDa-iCE 工藤大輝がスペシャルゲストとして登壇。さらに、内田英治監督、片山慎三監督の両監督も登壇し語りました!
 


■日時:5月31日(水) 18:20 ~ 18:55 ※上映前イベント
■場所:テアトル新宿(東京都新宿区新宿3-14-20 新宿テアトルビルB1)

■登壇者:伊藤沙莉 (主演・マリコ役)、野内 (MASAYA役)
     主題歌「ハイボールブギ」作詞作曲 Da-iCE 工藤大輝
               内田監督 、片山慎三監督 (敬称略)


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(左から、内田英治監督、工藤大輝、伊藤沙莉、竹野内豊、片山慎三監督

 

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『ミッドナイトスワン』の内田英治監督と『さがす』の片山慎三監督がタッグを組んだ奇想天外な映画『探偵マリコの生涯で一番悲惨な日』(6月30日公開)の完成披露舞台挨拶が5月31日に都内映画館で行われ、伊藤沙莉、竹野内豊、内田英治監督、片山慎三監督 工藤大輝(Da-iCE)が参加した。

 

 

歌舞伎町のBAR「カールモール」のバーテンダーで探偵のマリコを演じた伊藤は「企画立ち上げから長い時間をかけてやっと実現した作品なので、作品に入れることが嬉しかった」と喜び「スナックのママがやりたかったので、役を通してやらせていただく職業として嬉しかった」と喜色満面だった。

 

 

tanteimariko-240-takenouchi.jpgマリコの恋人で自称忍者のMASAYAを演じた竹野内は「現代劇なのに忍者!?どういう意味?と思った。僕自身がビックリ」と奇抜オファーに驚きながら「なんといっても日本映画界で当代きっての個性派監督であるお二人がタッグを組んで映画を作る。それだけでワクワクする気持ちがあった」と内田監督&片山監督のタッグに期待を持っていた。

 

竹野内=忍者という発想について内田監督が「雑談の中での悪ノリかな?」と言えば、片山監督は「言い出したのは僕です。役と合っていました」と太鼓判。伊藤は「やることなすこと可愛くて、竹野内さんがこれをやるんだ?というギャップを楽しみました」とニヤリ。当の竹野内は「衣装合わせの時に片山監督がゲラゲラ笑っていた」と照れながら明かしていた。


tanteimariko-240-katayama.jpg東京の新宿歌舞伎町を中心にロケ。伊藤は「歌舞伎町ならではの何かしらの渦巻いている感じがあって、その空気感の中で撮れたのが嬉しかった。自分もよく来る街なので思い入れのある分、そこが舞台になるのが嬉しかった」と撮影を回想。竹野内も「新宿は日本のみならず、世界中から色々な文化や人種、エネルギーが集結する街。個性派監督の2人がそこでどんな映像を作り上げるのか興味深かった」と振り返った。


片山監督は新宿での撮影について「カメラのルックも外国人のカメラマンが歌舞伎町を撮ったような画にしたかった。新宿は色々な時代を映す場所なので、現代の新宿を描きたかった」と狙いを明かし、内田監督も「伊藤さんと竹野内さんは歌舞伎町にはいなそうなイメージなのに、役者として歌舞伎町を歩くとメチャメチャ歌舞伎町にいそうな感じになった」と手応えを得ていた。


tanteimariko-240-uchida.jpg日本に先駆けて世界の国際映画祭で上映され、ブリュッセル国際ファンタスティック映画祭では、主要部門のひとつ「ホワイト・レイヴン・アワード」を授賞。ポルト国際映画祭では「観客賞」を受賞。多忙ゆえに海外の映画祭に参加できない伊藤は「全部行けていない…」と残念がるも、「脚本を読んだ段階で海外に行きそうだという期待感がありました。実際に作品が世界に旅立って評価されるのは嬉しい」と誇らしげ。唯一海外の映画祭に参加した内田監督は「ポルトガルの映画祭では劇場のドアを開けたら人が沢山いた。すごく盛り上がっていたので自信を持ちました。ウケを狙っていない冒頭シーンからドカンと笑いが起きていたりして、ここで笑いが生まれるんだと日本とは違う反応が面白かった」と海外オーディエンスの新鮮なリアクションを報告した。



tanteimariko-240-kudou.jpgさらに本作の主題歌「ハイボールブギ」の作詞作曲を担当した工藤がスペシャルゲストとして登壇。「映画からはポジティブなカオスを感じたので、楽曲を作る上ではカオスな楽曲にしたくて曲調を変調にしたり、歌詞もカオスを感じられるようにした」とこだわりを明かした。主題歌「ハイボールブギ」について伊藤は「めちゃくちゃ素敵で聴いたときに痺れました。好きな曲調で先の読めない感じも好き。聴いていて単純に気持ちも上がりました。作品への愛を感じた」とお気に入りだった。


ちなみにDa-iCEといえば昨年、楽曲「スターマイン」がSNSで5億回再生されたことが大きな話題に。援軍を得た形に片山監督も「映画もヒットすること間違いなし!」と饒舌だった。
 


最後に竹野内は「今日が本作の初お披露目ということなので、多くの方々にSNSなどを使って感想を伝えてほしい」と観客に期待。伊藤も「自分にとって大切な作品です。色々なフィクションをかき集めるとこんなにノンフィクションな雰囲気が作られるんだと思った。どんな感想が皆さんから生まれるのか、私はエゴサーチ魔なので皆さんの感想はひたすらに追っています。口コミ等々でこの作品が広まるといいなと思っています」と反響を楽しみにしていた。
 


『探偵マリコの生涯で一番悲惨な日』

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出演:伊藤沙莉
   北村有起哉 宇野祥平 久保史緒里(乃木坂46) 
   松浦祐也
   高野洸 中原果南 島田桃依 伊島空 黒石高大
   真宮葉月 阿部顕嵐 鈴木聖奈 石田佳央
   竹野内豊 
監督:内田英治 片山慎三
脚本:山田能龍 内田英治 片山慎三
音楽:小林洋平
主題歌:Da-iCE 「ハイボールブギ」
製作:「探偵マリコの生涯で一番悲惨な日」製作委員会
        (東映ビデオ S-SIZE Alba Libertas 吉野石膏)
制作プロダクション:Libertas 
配給:東映ビデオ
©2023「探偵マリコの生涯で一番悲惨な日」製作委員会
公式サイト: detective-mariko-movie.jp

2023年6月30日(金)~ テアトル新宿ほか全国ロードショー


(オフィシャル・レポートより)

 

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(2023.5.13 TOHOシネマズなんば)
登壇者:(写真前列)伊礼姫奈、松村沙友理、MOMO(@onefive)、KANO(@onefive)
(写真後列)大谷健太郎監督、和田美羽、SOYO(@onefive)、GUMI(@onefive)
 
平尾アウリの累計 100 万部超えの大人気コミック「推しが武道館いってくれたら死ぬ」(徳間書店) を『NANA』の大谷健太郎監督が映画化。乃木坂46卒業後映画初主演となる松村沙友理をはじめ、推し活で人生を輝かせるファンたちと応援されるアイドルの双方の葛藤や希望を映し出す『劇場版 推しが武道館いってくれたら死ぬ』が、5月12日(金)より全国で絶賛公開中だ。
5月13日(土)、TOHOシネマズ難波で上映後に開催された舞台挨拶では、大谷健太郎監督と伝説的ファン、えりぴよ役の松村沙友理、えりぴよが応援する岡山のローカル地下アイドルChamJamメンバーを演じたMOMO(@onefive)、KANO(@onefive)、SOYO(@onefive)、GUMI(@onefive)、和田美羽、伊礼姫奈が登壇した。
 
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大阪出身の松村は、「地元、大阪全部好き、なんでも好き。でも梅田派」となんばでの浪人時代の苦い思い出を披露。一方、松村演じるえりぴよがイチオシのChamJamメンバー、舞菜を演じた伊礼は「小6のときに一度だけ大阪へ。今回、念願の舞台挨拶で来れたので、次はグリコの前でポーズをするのが夢です」と笑顔を見せた。
 
そんな松村の好きなシーンは、えりぴよが路上会場にかけつけたとき、ChamJamのみんながバスで帰るすれ違いシーン。「(すれ違いに気づかず)オタク仲間めがけて『みんな〜!』と走っていくシーンは、我ながら『可愛いな』と思う」と絶賛。一方、伊礼はChamJamメンバーの文を演じた和田の「新曲で舞菜がセンターを取った時の、手の広げ方がかっこいい」というコメントに応え、「(ダンスの)先生に『もっと手を広げて!』と言われて練習したシーン。今までで一番広げられたという自信が出ていた。えりぴよさんのおかげでわたしはアイドルになったし、そういうファンとの関係性が凄いと思い、練習中もウルウルしていた」と松村とのシーンを振り返った。
 

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ChamJamメンバーの空音を演じたMOMOが「松村さんは撮影中にChamJamを『可愛い!』と言ってくれたが、松村さんも『ぴよぴよ〜』と言いながら移動していて可愛かった!」と撮影中のエピソードを披露すると、「天性のアイドルがでちゃった。キャラじゃないんです〜」と松村が乃木坂46で活躍したアイドルの本領を発揮する一幕も。アイドルを推すファンを演じたことについて「長年アイドルをやってきたが、視点を変わると全然感じ方が違うとこの作品でわかった。無意識でやっていたことが、ファン側だとこう感じるのかと。目を合わせて嬉しいとか、いいですよね!」と登壇メンバーと目を合わせながらニッコリ。一方、アイドルを初めて演じた和田と伊礼は「目の前のお客さんと同じ温度で一体化できる本当に素敵な職業。アイドルとおたくという関係性も本当によくて、キラキラ素敵な職業と憧れを抱いた」(和田)、「女優は一人でいなければいけないので、支える人がいないが、アイドルは一人が落ち込んだら誰かが支えてくれる。そういうアイドルの関係性や団結力はすごいと憧れを持ち、もっとアイドルを好きになった」(伊礼)と、演じることでよりアイドルへの憧れやファン心を強くした様子だった。
 
最後に、「人が誰かを一生懸命応援し、持てる愛情を注げるのはどんなに幸せなことかがテーマです。ぜひ愛情を持って育てていただき、この作品を応援してほしい」(大谷監督)
「ドラマからたくさんの人に応援してもらい、映画も反響をいただいてうれしい。ぜひこの作品を通して推しポイントを見つけてもらい、一緒に応援してもらったらうれしいです」(松村)
と本作の応援を呼びかけた。応援したい人がいることで、味気ない毎日が一気に「推しのための日々」に変わる。応援する側と応援されるアイドル側との心の交流が、観る者をも応援してくれるような、推し活エンターテインメントをお見逃しなく!
 (江口由美)
 

 
<作品情報>
『劇場版 推しが武道館いってくれたら死ぬ』
(2023年 日本 101分)
監督:大谷健太郎
原作:平尾アウリ「推しが武道館いってくれたら死ぬ」(COMIC リュウ WEB/徳間書店)
出演:松村沙友理
中村里帆 MOMO(@onefive) KANO(@onefive) SOYO(@onefive) GUMI(@onefive) 和田美羽・伊礼姫奈 あかせあかり 片田陽依 西山繭子・豊田裕大 ジャンボたかお(レインボー) 
5月12日(金)よりTOHOシネマズなんば、T・ジョイ梅田他全国ロードショー
公式サイト→https://oshibudo-movie.com/
©平尾アウリ・徳間書店/「劇場版 推しが武道館いってくれたら死ぬ」製作委員会
 

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右より、足立紳監督、永瀬正敏、佐藤現(プロデューサー/MC)

『百円の恋』『アンダードッグ』(脚本)、『喜劇愛妻物語』(脚本·監督)や、2023年度後期のNHK連続テレビ小説「ブギウギ」(脚本)など、脚本家として、小説家として、そして映画監督として、人間のみっともない部分を愛情込めて描き続ける足立紳が、20年がかりで念願の企画を実現させた映画 『雑魚どもよ、大志を抱け!』 が、ただ今絶賛公開中です!

zakodomoyo-550.jpg関西ジャニーズJr.内のグループ「Boys be」で活躍する池川侑希弥を映画初主演に迎えた本作の主人公は7人の小学生男子たち。地方の町を舞台に、グループのナンバー2的なポジションだが、実は小心で臆病者な高崎瞬。ケンカが強くて人情に厚いリーダー格の村瀬隆造。気弱な性格の愛称・トカゲこと、戸梶元太。母親と姉の3人暮らしで東大進学を目指す星正太郎。大の映画好きで、スピルバーグに憧れて映画監督を夢見る西野聡。隆造を一方的にライバル視しているイジメっ子の玉島明。転校生で、日和見主義な小林幸介など、それぞれが昭和末期の“今”を過ごす個性豊かな7人の成長物語は、観る者の心に懐かしさと温かさの余韻をもたらします。


4月19日(水)に大ヒットを記念し、出演者の永瀬正敏さんと足立紳監督によるトークイベントが行われました。主人公の親友でリーダー格の村瀬隆造(田代輝)の父親役で、強面ヤクザの真樹夫役を演じた永瀬正敏さんが、本作のイベントでは初登壇となりました。故・相米慎二監督を恩師と仰ぐ足立紳監督が、同じく相米監督の『ションベン・ライダー』(83年)でデビューを果たした永瀬正敏さんへ出演の熱烈オファーし実現。本作の撮影秘話にとどまらず、『ションベン・ライダー』の撮影当初の思い出、相米監督への想いなども語っていただきました。


【日時】 4月19日(水)19:20の回上映後
【場所】 新宿武蔵野館(新宿区新宿3丁目27−10 武蔵野ビル 3階)
【登壇者】 永瀬正敏(56歳/村瀬真樹夫役) 、足立紳監督(50歳) 
      MC:佐藤現(プロデューサー)



zakodomoyo-4.18足立紳 監督-240.jpgまず、永瀬をキャスティングした理由について聞かれた足立監督は「映画学校を卒業した後、相米慎二監督に丁稚のようにくっついていたのですが、唯一、相米監督に褒められたのが、この映画の元になった脚本でした。二十数年が経ち映画化が決まった際、主人公たちの子供たちの前に立ちはだかる、大きな存在としての大人を、永瀬さんにお願いしたかったんです。永瀬さんのデビュー作『ションべン・ライダー』は子供たちがヤクザの大人に立ち向かう話。今度は、その大人の役を永瀬さんに演じてほしかったんです」と回答。オファーを受けた永瀬は「嬉しかったですね。脚本も一気に読みました。ニマニマしたり、時に自分に置き換えたり、そして最後はグッと来て、これはすごい脚本だと思いました!」と出演を快諾したことを明かした。


本作に登場する主人公の子供たちは、幼少時代の足立監督の周りに実在した子供たちがモデルなのだが、実は、永瀬が演じた強面ヤクザの真樹夫にも、モデルが存在したとのこと。「僕が子供の頃にいた家の隣に、顔に火傷のある本当に怖いヤクザが住んでいました。ある日、母親とヤクザが言い争いになった時は、母親に頼むからやめてくれ!とお願いしましたが、なぜかその後、仲良くなり、キャッチボールをする仲に…。子供の時って、こういう大人が必ずいて、そんな怖い大人の代表が、真樹夫なんです」と、永瀬が演じたキャラクターの誕生秘話を明らかにした。


改めて、『ションベン・ライダー』でデビューして40周年となる永瀬にとって本作の現場はどのように写ったのか。「『ションベン・ライダー』から40年というタイミングで、(相米監督と縁がある)足立監督の現場にいることができて光栄でした。相米慎二監督といえば、雨や水によって感情を表現する監督。『雑魚どもよ、大志を抱け!』でも、地元の消防団の皆さんが一生懸命、慣れない【雨降らし】をやってくれました。その雨のシーンで『ションベン・ライダー』の当時のことも思い出したりして、たぶん上から相米監督は見ていたんじゃないかな…と思います。」と、撮影現場を振り返った。


zakodomoyo-4.18-永瀬正敏-240.jpgさらに話題は、相米監督と足立監督の共通点へと発展。永瀬は「(両監督は)目線の角度というか、子供たちの目線・角度にいるところが似ているのかもしれません。子供ならどう考えるのか、どう動けばいいんだろう、ということを、子供目線で一緒に考えているところが、すごく素敵だな!」と話し、足立監督も「(普段)そこまで相米監督を意識はしていないのですが、走りまわっている子供たちを一番イキイキ撮れるのって、長廻しなんですよね。『ションべン・ライダー』のオープニングの長廻しは、本当にワクワクします!」と応え、本作のオープニングが、『ションベン・ライダー』のオープニングの長廻しにインスパイアされていることが判明。


改めて完成した本作を見た感想を聞かれた永瀬は「最高でしたね。ラストシーンを見て、こんな父親でごめん!と思い、そしてグッと来るものがありました!自分も小学生のころ、秘密基地を作ったり、いたずらしたり、そういった郷愁も含めて、この映画には、時代は変わっても、今の子供たちにも分かってもらえるところがある。『ションベン・ライダー』は当時【ガキ映画】と呼ばれていましたが、この映画こそ【ガキ映画の真骨頂】だと思います。参加できて最高でした!」と、改めて本作への熱い想いを語る。


そして、ふたりのトークは、(共演した)子供たちの俳優についての話題に。永瀬は「自分がデビューした時に比べ、今の子供たちは、100倍も1000倍も演技が上手。僕もデビューして何年か経って、藤竜也さんや伊武雅刀さんと再び共演できた時、すごく嬉しかった!そして、今後は自分が子供たちにとって、そういう存在でありたい。そして、いつか足立組で、彼らと一緒にやりたい、と思っています」と語ると、足立監督は(永瀬が演じた真樹夫の息子・隆造を演じた)田代輝について「田代くんは撮影が終わり開放された時、本当にホッとしていた、相当なプレッシャーだったんだなと感じました。彼はオーディションで憧れの俳優を聞いた時、“ある若手俳優さん”を上げていたのですが、撮影後は「永瀬さんのようになりたい!」と言っていましたよ!」と発表、場内の笑いを誘った。

最後は、満席の観客の皆さんからの盛大な拍手により、イベントは終了した。


『雑魚どもよ、大志を抱け!』 

【物語】 地方の町に暮らす平凡な小学生・瞬(池川侑希弥)。心配のタネは乳がんを患っている母の病状……ではなく、中学受験のためにムリヤリ学習塾に入れられそうなこと。望んでいるのは、仲間たちととにかく楽しく遊んでいたいだけなのに。瞬の親友たちは、犯罪歴のある父(永瀬正敏)を持つ隆造(田代輝)や、いじめを受けながらも映画監督になる夢を持つ西野(岩田奏)など、様々なバックボーンを抱えて苦悩しつつも懸命に明日を夢見る少年たち。それぞれの家庭環境や大人の都合、学校でのいじめや不良中学生からの呼び出しなど、抱えきれない問題が山積みだ。ある日、瞬は、いじめを見て見ぬ振りしてしまう。卑怯で弱虫な正体がバレて友人たちとの関係はぎくしゃくし、母親の乳がんも再発、まるで罰が当たったかのような苦しい日々が始まる。大切な仲間と己の誇りを獲得するために、瞬は初めて死に物狂いになるのだった。

公式サイト https://zakodomoyo-movie.jp/

新宿武蔵野館ほか大ヒット上映中!全国順次公開!


(オフィシャル・レポートより)

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(2023.4.15 シネ・ヌーヴォ)
登壇者:樋口大悟(企画・原案・主演)、両沢和幸監督、榎本桜(プロデューサー・出演) 
 
 25歳の時に急性骨髄性白血病と診断され骨髄移植経験を持つ俳優、樋口大吾が企画・原案・主演の『みんな生きている ~二つ目の誕生日~』が、シネ・ヌーヴォ、京都みなみ会館で絶賛公開中だ。
実際に苦しい闘病生活を体験した樋口自らが、白血病と診断され闘病する主人公、桧山大介を演じる圧倒的なリアリティや、あまり取り上げられることがなかった骨髄提供者とその家族の葛藤、決して出会う事のない患者とドナーの目に見えない繋がりを描き、単なる難病ものではない、全く新しい医療エンターテインメントに仕上がっている。
シネ・ヌーヴォの公開初日となった4月15日に、樋口大悟(企画・原案・主演)、両沢和幸監督、榎本桜(プロデューサー・出演) が上映後の舞台挨拶で登壇した。
 
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 劇中の空手ユニフォームの衣装で登場した樋口は、「見ていただいた通り、僕の実体験をもとに作らせていただきました。25歳の時、急性骨髄性白血病と診断され5年の闘病の後、骨髄移植でしか助からないと言われました。その時、名前も顔もわからない(ドナー)の誰かが僕に骨髄を提供してくださったから、15年経った今でも生きていますし、今日ご覧いただいた映画も作ることができました。頭の中ではずっと感謝への気持ちや、骨髄バンクを知って欲しいという想い、誰かの善意で助かる命があることを伝えたいと思っていました」と、企画の意図を語った。
 
 両沢和幸監督が樋口の想いに共感し、構想から5年かけ、クラウドファンディングでの支援を経て完成したという本作。通常の難病ものとは異なり、骨髄を提供するドナー側の物語を描いているのも従来とは異なる点だ。両沢監督は「白血病を題材にしたテレビドラマや映画は今までにもありましたが、樋口さんと知り合い、彼が体験した話をベースに作ろうと彼の体験談を聞くだけでなく、今まで描かれていないドナーサイドのことも調べていくうちにその方々が決断してくれないと患者が助からないことに気づいた。そこからドナー経験の方にもお会いし、両面を描く形にしました」とその狙いを明かした。
 
 大阪の舞台挨拶を特に楽しみにしていたという樋口。「ドナーとは出会うこともないし、名前も明かされないのですが、移植してから一年以内に、僕の時は個人とわからないように手紙を1年に1往復(今は1年に2往復)できたんです。絶対に出会わない関係ですが、関西在住の同世代の女性が僕のドナーだったことを知っていますので、関西にくることができ、どこかでこの作品を観てくれればいいなと思いますし、『どこかですれ違っているのかな』と思いながら大阪の街を歩かせていただきました」とその思いを吐露。舞台挨拶の司会を務める榎本も、「元々は友人で、役者として(このプロジェクトに)誘われましたが、どこかでドナーの方に想いが届くのではないか。感謝の気持ちを込め、みなさんの想いをしょって全国に届けていければと思っています」と力を込めた。
 
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 さらに、劇中で登場する印象的な曲「僕は飛行機」について触れた樋口は、「僕が15年前に無菌室で横になって窓の外を見ていると、空に飛行機が飛んでいる姿が見えたのが印象的だったので詞にして、名前を伏せて書いていたのですが、今回出演もしてくれたミュージシャンの鈴木周哉くんが、当時移植前に曲にしてプレゼントしてくれたんです。それから15年経ちますが、映画の中でかかるのは思いもよらなかったし、とても嬉しいです。人生で一番聞いた曲です」と曲にまつわるエピソードを披露。
 
 最後に、
「この映画のラストで主人公が画面に向かってあるセリフを言うのですが、どこかの映画館で観てくれるのではないかと想定したドナーの方に向けて言ってみてくださいと(樋口)大悟に演出しました。より多くの映画館で、より多くの観客の方に観ていただきたいですので、これからもよろしくお願いいたします」(両沢監督)
「一つでも多くの命に繋がってほしいというのが、僕がこの映画を作った根底の想いです。亡くなった方もたくさん見てきましたし、今苦しんでいる方もたくさん知っています。そんな方の少しでも勇気や希望になったり、骨髄バンクを知ってもらえれば嬉しいです。僕が思うのは、日常生活をふつうにできることはすごく幸せなんだなと。この映画を観て、心のどこかで温かい気持ちを持ったり、少し勇気や希望を持って劇場を出ていただけると嬉しいですし、『みんな生きている』というタイトルは僕らも含め、みなさんに向けてつけたものです。ぜひ素敵な人生の日々を過ごしていただければと思います。本日はありがとうございました」(樋口)
と挨拶し、舞台挨拶を締めくくった。
  ドナーとなった桜井美智子を演じる松本若菜、その夫を演じる岡田浩暉と後半のドナーサイドの物語も注目したい、命をめぐる物語。シネ・ヌーヴォでは2週間上映(22日からはシネ・ヌーヴォxにて上映)される。 
 (江口由美)
 

<作品情報>
『みんな生きている ~二つ目の誕生日~』
(2022年 日本 113分)
監督:両沢和幸 企画・原案:樋口大悟
出演:樋口大悟 松本若菜 岡田浩暉 武藤令子 大西武志 森下能幸 他 
4月14日(金)より京都みなみ会館、4月15日(土)よりシネ・ヌーヴォ他全国順次公開
公式サイト→https://www.min-iki.com/
©2022「みんな生きている ~二つ目の誕生日~」製作プロジェクト
 
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(2023.4.11シネ・リーブル梅田)
登壇者:葛里華監督、宮沢氷魚 
 
 発達障害の特性を持つ天才画家と、仕事も恋もうまくいかない新人編集者の揺れる気持ちをまっすぐに描く『はざまに生きる、春』が、5月26日(金)よりTOHOシネマズ梅田、TOHOシネマズなんば、TOHOシネマズ二条、OSシネマズミント神戸他で全国公開される。
監督・脚本は本作が初長編作となる葛里華と、青い絵しか描かない画家、屋内透を演じた宮沢氷魚を迎えた先行上映会が4月11日、シネ・リーブル梅田で開催され、満席の観客がゲスト二人に熱い拍手を送った。
 久しぶりの大阪で観客のパワーを感じるという宮沢。キャンペーンでまだ外ていないいう多忙ぶりでも、子どもの頃から自宅のガス式のたこやき機で自分で焼いていたという愛着のある味でもあるたこやきが食べたいと熱望。一方、USJの年パスを持つほどの大ファンという葛監督は、舞台挨拶までにUSJ詣をしてきたそうで、グリフィンドールの生徒になる制服を持参してきたと、ハリーポッターワールドを満喫した模様。
 
 
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 発達障害を持つ人に恋をした自分の経験をいつかは映画にしたいと思っていたところ、宮沢が所属するレプロエンタテインメント主催の映画製作企画“感動シネマアワード”を知ったという葛監督。「宮沢さんにぜひ屋内透を演じていただきたいと思い、脚本を書いて企画を出しました」。
 俳優への当て書き作品を募集するという形のため、実際に演じる宮沢も脚本に目を通し、審査をしたという。「想像以上にたくさんの脚本が寄せられたので、それらに目を通す中で、葛さんの書かれた『はざまに生きる、春』が一番印象に残りました。登場人物への愛情深さが文面から伝わってきて、屋内透や小西桜子さんが演じた小向春を本当に大事にして愛しているので、僕はこの脚本を書いた方なら信頼できるし、ぜひこれだけの情熱を注ぎ込んだ作品を僕たちの力で映画化したい。そういう想いから始まった作品です」と脚本から伝わってくる熱や愛情を力説。宮沢が『はざまに生きる、春』に対してたくさん質問を寄せたことから、興味を持ってくれたことが伝わり、本当にうれしかったと当時を振り返った。
 
 
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 本作の要とも言えるのが、発達障害の特性を持つ透の役作り。葛監督や医療監修の先生、発達障害の当事者と話す機会を持ったり、葛監督が撮影した動画を観ながら、発達障害の人の動き方や発声について学びを深めたという。宮沢が体現した透を絶賛した葛監督は、「(発達障害の人と)恋愛をしていたときのわたしの気持ちをベースに、宮沢さんにどういう風に演じていただきたいかと考え、脚本にしていったので、キャラクターや出来事はフィクションも結構多いです」と脚本の経緯を明かした。
 
 そんな透の性格は本当に真っ直ぐで嘘のない人間だという宮沢。「人とコミュニケーションをとるのは得意ではないけれど、自分の思ったことを言葉にして伝え、そこでいくつもの壁にぶつかるのだけど、その純粋さやピュアさが透の見どころなので、ぜひ観てほしいです」とアピール。葛監督も「宮沢さんの放つ透明感や澄み渡った優しさを全面に出せるキャラクターになればいいと思っていました。また言葉を扱うことが苦手なキャラクターでもあるので、イライラしたり、言葉がうまく出てこないときに体やそれ以外のところでどうやって表現するかを、よく話し合いました」と言葉以外での表現方法を模索したという。
 
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 特に印象的なのは透の手の動きだ。「うまく言葉で伝えられないモヤモヤが出てきた時、手で表現したのですが、その理由として透は天才的な画家で、筆で描いたり、時には手で描いたりするので感情が一番伝わるのは手や指先なのではないかと思って、そういうお芝居をしました」と注目ポイントを披露。作中でマンションの壁に手で絵を描くシーンの手の美しさを葛監督が絶賛する一幕もあった。また冒頭、雨の中ではしゃぐシーンに、子どもの頃の無邪気にその瞬間を楽しめた自分を思い出したという。今は雨が降っても鬱陶しいと思ってしまう中、透のようにいつまでも楽しんで、色々なものを吸収できるのが羨ましいと透への思いを吐露した。
 
最後に、
「この映画は宮沢さんが(脚本を)選んでくださって始まりました。映画はお客さまに届いて完成だと思っているので、今日みなさんが観てくださることで完成することを嬉しく思います。観てくださった方が温かい気持ちになればいいなと思い、映画を作っていますので、そういう気持ちになっていただければ嬉しいです。ありがとうございます」(葛監督)
「この作品はとても美しく、こんなに温かい気持ちになる作品は久しぶりです。改めて、人とつながること、関係性を持つことや、人とコミュニケーションを取ることの難しさやその奥にある美しさ、魅力にこの映画を通して気づきました。この先も『はざまに生きる、春』をどうぞよろしくお願いします」
と挨拶し、舞台挨拶を締めくくった。
(江口由美)
 

 
<作品情報>
『はざまに生きる、春』
(2022年 日本 103分)
監督・脚本:葛里華 
出演:宮沢氷魚 小西桜子 細田善彦 平井亜門 葉丸あすか 芦那すみれ
5月26日(金)よりTOHOシネマズ梅田、TOHOシネマズなんば、TOHOシネマズ二条、OSシネマズミント神戸他全国公開
公式サイト→http://hazama.lespros.co.jp/
©2022「はざまに生きる、春」製作委員会