レポートインタビュー、記者会見、舞台挨拶、キャンペーンのレポートをお届けします。

舞台挨拶の最近の記事

missing-0424-550.jpg


■日時:4月24日(水) 15:00~15:45  ※映画『ミッシング』上映前イベント

■場所:ローソン・ユナイテッドシネマ STYLE-S みなとみらい シアター12 
(神奈川県横浜市西区みなとみらい三丁目5番1号/MARK IS みなとみらい5階 エンタテインメントフロ
ア)

■登壇者:

石原(いしはら)さとみ (37歳/映画『ミッシング』主演)
清水しみず俊英としひで (53歳/ローソン・ユナイテッドシネマ代表取締役社長)
菊田きくたのりあき (46歳/三菱地所プロパティマネジメント株式会社 MARK IS みなとみらい館長)
イサック・オレヴィック (50歳/フレックスサウンド エグゼクティブオフィサー)

山田真也やまだしんや (43歳/ローソン・ユナイテッドシネマ STYLE-S みなとみらい支配人)


多くの映画館が立ち並ぶ横浜地区に、新たな映画館【ローソン・ユナイテッドシネマ STYLE-Sみなとみらい】(12スクリーン、合計1,050席)が、4月26日(金)にオープンいたします。オープンを記念し、映画館オープンの前々日となる4月24日(水)に【オープニング テープカットセレモニー】と、オープニング記念作品となる【映画『ミッシング』舞台挨拶付き特別試写会】を、同時開催いたしました。


この度、イベント前半の【テープカットセレモニー】には、映画『ミッシング』(配給:ワーナー・ブラザース映画/5月17日 (金)公開)より主演・石原さとみ をはじめ、ローソン・ユナイテッドシネマ代表取締役社長・清水俊英、三菱地所プロパティマネジメント株式会社 MARK IS みなとみらい館長・菊田徳昭、フレックスサウンド エグゼクティブオフィサー イサック・オレヴィック、ローソン・ユナイテッドシネマSTYLE-S みなとみらい支配人・山田真也らが登壇。


また【テープカットセレモニー】に続けて、イベント後半には【映画『ミッシング』舞台挨拶付き特別試写会】を実施。再び石原さとみが登壇し、2022年の出産後、1年9ヶ月ぶりの芝居に臨んだ主演映画『ミッシング』へ込めた想いを、横浜のお客様に向けて初めて語りました。
 



【オープニングセレモニー】


missing-0424-550-2.jpg
オープニングセレモニーの会場となったスクリーン12には新しい映画館のオープンを見守るべく、報道陣、関係者、そして試写会に招待された一般のお客さまが多数来場。開演前から会場は早くも熱気に包まれていました。まずはこの日の主催者である株式会社ローソン・ユナイテッドシネマ代表取締役社長 清水俊英よりご挨拶。「本日は当劇場にお越しいただきまして本当にありがとうございます。まだ26日のオープン前ですが、今日はじめてのお客さまをお迎えして、私どもも緊張しております。この映画館に初めて来ていただいたこと、非常に感謝しております。どうぞ、この後の映画『ミッシング』にて、新しいフレックスサウンドという仕組みを堪能していただきたいと思います」と感謝の気持ちを述べました。


「ローソン・ユナイテッドシネマ STYLE-S みなとみらい」の最大の特徴はフィンランド発の【フレックスサウンド】。この没入型音響体験システムを全12スクリーン、全シートに導入されるのは世界でも初の試みとなります。このシステムを開発したフレックスサウンド社のエグゼクティブオフィサーのイサック・オレヴィック氏は「フレックスサウンドは、座席に座る全ての皆様に、音をより敏感に感じることができる能力をプレゼントします。個々の座席から音を聞き、音を感じることができるようになります。また皆さんが感じる振動は、映画の中に実際にいるような感覚を与え、俳優のセリフを含めて、音声のクリアさは格段に向上します。どんな小さな音でも聞こえ、感じられます。今日はこの劇場でもっとも先進的な没入型シネマサウンド体験をご紹介できることを大変光栄に思っています」とそのシステムの特徴を明かしました。


そして、この日は本映画館で上映予定の作品に出演する豪華キャスト陣から心温まるお祝いメッセージ映像を上映。『ミッシング』の石原さとみ、『陰陽師0』の山﨑賢人、染谷将太、『バジーノイズ』の川西拓実(JO1)、桜田ひより、『鬼平犯科帳 血闘』の松本幸四郎、『帰ってきたあぶない刑事』の舘ひろし、柴田恭兵と次々と登場する豪華キャストのお祝いコメントに会場はパッと華やかな祝福ムードに包まれました。


missing-0424-ishihara-500.jpg
さらに、当日は特別ゲストとして、シックなドレスに身を包んだ石原さとみがステージに登壇。場内のお客さまにも気さくに手を振ってみせるなど、会場は一気に華やぎました。ステージに登壇した石原は「映画館のオープン、本当におめでとうございます!」と挨拶。実際に本イベント前に本劇場に導入されている没入体験ができる【フレックスサウンド】を体験した石原はその感想を聞かれ、「本当に素晴らしかったです。大げさではなく、本当に感動しました。音も、台詞も、息づかいも、鼓動も、感情そのものが全身で感じられる。映画館で観る映画の魅力って“没入感”だと思うのですが、このフレックスサウンドで観る映画は絶対に他では得られない体験です。ここから先、全国から、この映画館に足を運ぶ人が大勢いらっしゃるんだろうなと思いました」と没入感あふれるシステムにすっかり魅了されている様子。そしてあらためて「この映画館のオープンに参加できて本当にうれしいです。『ミッシング』をオープニング作品として選んでいただき、本当にありがたく思います!」と会場に呼びかけました。


いよいよステージではテープカットイベントを実施。参加するのは、石原、ローソン・ユナイテッドシネマの清水代表取締役社長、フレックスサウンド エグゼクティブオフィサーのイサック・オルヴィック氏、そして三菱地所プロパティマネジメント株式会社 MARK IS みなとみらいの菊田徳昭館長、ローソン・ユナイテッドシネマ STYLE-S みなとみらいの山田真也支配人の4名。大勢の観客が見守る中、盛大なファンファーレが鳴り響き、登壇者たちが一斉にステージのテープをカット!そこで司会者が「ローソン・ユナイテッドシネマ STYLE-S みなとみらい、オープンです!」と高らかに宣言し、会場は祝福の拍手が鳴り響きました。
 



【映画『ミッシング』主演・石原さとみによる舞台挨拶】


missing-0424-ishihara-240.jpgそして、イベント後半では、この後上映される映画『ミッシング』主演の石原さとみによる舞台挨拶を実施。改めてステージに立ち「新しい映画館の匂いがしますね」としみじみ語ると、「公開前の『ミッシング』を、新しい映画館のフレックスサウンドで観ていただけるという、限られた貴重な機会だと思います。存分に楽しんでいただけたらと思います。」と語りかけました。


石原は常々、この『ミッシング』という作品を「私にとって宝物のような作品」と公言してきました。今から7年以上前、変わりたい、自分にできることはもっとあるのではないか、自分の知らないところに行ってみたい、今の自分を壊したいといった感情を抱えていたといい、「そんなときに出会ったのが

IMG_8460.jpg
 
 江口のりこ、中条あやみ、笑福亭鶴瓶と関西出身者が贈る、泣いて笑ってのご実家ムービー『あまろっく』が、4月14日より兵庫県で先行上映され、4月19日より全国ロードショーされる。先立って世界初上映された第19回大阪アジアン映画祭では、見事観客省を獲得した注目作だ。
※尼ロックとは、兵庫県尼崎市にある尼崎閘門(あまがさきこうもん)。英語で閘門は LockGate(ロックゲート)であることから尼ロックという愛称で呼ばれる。 船舶が通航できる巨大な閘門で、尼崎市の「0メートル地帯」に海水が流れ込むのを防いでいる。
 
ロケ地となった尼崎市のMOVIXあまがさきにて初日舞台挨拶が開催され、W主演の江口のりこ、中条あやみ、中林大樹と中村和宏監督が登壇した。上映後にスタンディグオベーションが起き、その熱気そのままに観客がスタンディングと歓声でゲストを迎え、最初から劇場のテンションがマックスに。
 
「朝早くからご苦労さまです」(江口)、
「今日という日を迎えられたのは、ほんまに、ここにいるみなさんのおかげやなと思っております。平日の午前中でみなさん、暇なんやなと。でもスタンディングで、拍手までしていただいて感無量です」(中条)
「本当に大好きな映画なので、今日の日が待ち遠しかった」(中林)
「平日の朝から、会社を休んできてくれていると思うので、暇じゃないと思います。よろしくお願いいたします」(中村監督)
とクールな優子そのままの江口と、天真爛漫な早希そのままの中条、パッションを感じる早希のお見合い相手南雲役の中林、中条に早速ツッコミを入れる中村監督がご挨拶。
 

■最後はやる女なんですよ(中条)

IMG_8444.jpg

    前日、中条が甲子園で始球式をしたことが話題に上ると、「中林さんにネタなの?と言われましたが、『あまろっく』(の宣伝)も背負っているし、甲子園だしでどちらの足を上げて投げるかわからなくなって。でも最後はやる女なんですよ」と3度目の仕切り直しでノーバウンドピッチングを行ったことを振り返った。そんな中条のことを江口は「すごくお茶目で面白いことが大好きな人、みなさんが思っているイメージ以上にやんちゃな人。(一緒にお芝居をしているときは)気持ちがやわらかくて、全てを受け入れてやる姿勢がすごいと思った」とコメント。さらに「あやみちゃんや中林さんなどと一緒にやる中で生まれた芝居だし、この人たちと一緒にやれたからできた作品です」と共演者たちに感謝の言葉を伝えた。

 

■鶴瓶師匠は思っていることを言っても笑いになる(江口)

IMG_8441.jpg

 笑福亭鶴瓶が演じる父の再婚相手、早希と、失職して自宅に戻ってきた娘、優子の会話バトルも本作の大きな見どころだが、大阪出身の中条は「実家から撮影現場に通っていましたが、優子とテンポよく話すことが必要だったので、(中条の)おかあさんが読み合わせの相手をしてくれ、謎のアドバイスもしてくれました」と関西撮影ならではのエピソードを披露。共演の鶴瓶は「仏のような人で、ずっと江口さんが『師匠、いいな』と言ってました」と江口に話を振ると「師匠は思っていることを言っても笑いになる。『これ、何待ち〜』とか『水〜』と言っても悪い雰囲気になりませんから」と大御所ながら、鶴瓶が撮影現場で潤滑油のような役割を果たしていたことをさりげなく表現。
 

 さらに、ボート部出身という設定で、ひとりでボートを漕ぐシーンがあった江口は、「結構練習しました。最初はなんでせなあかんのかと思ったけれど、撮影の辛さがボートの練習で癒されていったので、わたしにとってボート練習は撮影期間中、大事でした。関西学院大学ボート部の学生さんやコーチの村田先生のたくさんの協力や助けがあってできました」と難しいボートシーンが逆に癒しとなったことを明かした。

 

■出来上がった映画は脚本の良さがそのまま出ている(中林)

IMG_8448.jpg

 一方、撮影前に一人で尼ロックに行ったことを明かされた中林は「中村監督が6年間大事に温めてこられた作品なので、思い入れがすごかったです。関西独特の、素直にありがとうと言えず、まわりくどく表現するところが、すごくきちんと描かれている脚本で、出来上がった映画も脚本の良さがそのまま出ているのですごく嬉しくなった」と作品の感想を語った。
 
 本作の構想から公開まで6年がかりだったという中村監督。小学6年生までは尼崎に住んでいたことを明かしながら、「6年前に大きな台風が関西を襲ったとき、尼崎はあまろっくがあったから被害が少なかったという記事を読み、調べてみると大切な施設だとわかったんです。誰も知らない隠れた英雄的な、ひっそりと街を守っている感じが(鶴瓶が演じた)竜太郎的だと思い、本作の構想を考えつきました」。
 

■中条さんには東京ガールズコレクションではなく、(尼崎の)三和商店街を歩いてほしかった(中村監督)

IMG_8449.jpgのサムネイル画像

さらに、中条ら関西出身俳優のキャスティングについては、「お客さんも関西出身の中条さんが『あまろっく』のように、2時間丸々関西弁でしゃべっている作品を見たことがないと思うのです。よく方言指導に入ってもらいますが、今回はなしでやらせてほしいと申し出ました。中条さんには東京ガールズコレクションではなく、(尼崎の)三和商店街を歩いてほしかった」と理由を明かすと、中条も「ここまでがっつり関西弁という作品はなかったし、これからもないと思います」と関西弁を思いっきりしゃべれた本作を振り返った。さらに横から江口が「(関西弁の作品はこれからも)あると思いますよ」とさりげなくツッコミを入れたのも印象的だった。
 
 
IMG_8463.JPG
 
最後に、
「来年阪神大震災30年の節目ですし、この作品を観て、ちょっとでも見た人が前向きな気持ちになっていただければと思います」(中村監督)
「撮影して映画が完成して、映画が公開できているというのは当たり前のことではないので、ここまでこれてよかったと思います。お子さんも見にきてくれていますし、めっちゃわかりやすい話だと思いますので、子どもとか、おじいちゃんやおばあちゃんを連れてきてくれたらうれしいです」(江口)
「デジタル時代に、こういうちょっとめんどくさい家族の物語で、(顔を合わせて話をするのは)アナログな作業ですが、共感できたり、家族って大変やし面倒臭いけど、そこに幸せを感じていただけたと思います。兵庫県の上映で、全国の上映期間が決まりますので、SNSで広げていただけるとうれしいです」(中条)
と挨拶し、本拠地仕様で全力応援のMOVIXあまがさきでの舞台挨拶を締めくくった。
(江口由美)
 

<作品情報>
『あまろっく』(2024年 日本 107分)
監督・原案・企画:中村和宏
出演 : 江口のりこ 中条あやみ / 笑福亭鶴瓶
松尾諭 中村ゆり 中林大樹 駿河太郎 紅壱子 久保田磨希 浜村淳/後野夏陽 朝田淳弥 高畑淳子(特別出演) 佐川満男
2024年4月12日(金)よりMOVIXあまがさきをはじめとする兵庫県内で先行公開、4月19日(金)より全国公開
© 2024 映画「あまろっく」製作委員会
 
 
IMG_8407.jpg
 
 ノルウェーを舞台にした青春音楽ロードムービー『ロスバンド』で知られるクリスティアン・ロー監督のスウェーデンを舞台にした最新作『リトル・エッラ』が、4月5日より全国公開中だ。公開を記念して、4月7日にシネマート心斎橋にてクリスティアン・ロー監督が登壇し、北欧ビンテージショップFukuyaオーナーの三田陽子さんが聞き手を務める舞台挨拶が開催された。その模様をご紹介したい。
 
 
sub_01.jpg
<ストーリー>
人と仲良くするのが苦手なエッラが、唯一仲良くできるのは、おじさんで“永遠の親友”であるトミーだけ。両親が休暇で出かけている間、トミーと過ごすのを楽しみにしていたエッラだったが、オランダからトミーの恋人スティーブがやってきて、夢の1週間は悪夢へと変わる。親友を取り戻したいエッラは転校生オットーの力を借りてスティーブを追い出すための作戦に出るのだが…
 

 

sub_04.jpg
 
―――エッラの大好きな叔父のトミーとスティーブは同性カップルですが、映画の中で特別ではなく、普通のこととして描かれています。日本は性の多様性について保守的で、日本映画では同性同士の恋愛部分がフューチャーされがちですが、監督は意図的に(ニュートラルに)描いているのですか?
ロー監督:原作絵本で大好きだったのは、トミーとスティーブの関係性です。同性同士であっても愛は愛であり、その点が素晴らしい。世界の中で同性の人を愛するのはごく自然だと思っています。エッラにとって、大好きなトミーおじさんを奪ってしまう人は、どちらの性でも関係ありません。その点も素晴らしいと思いました。
 
―――物語のキーとなる「友とは人生の庭に咲く花」という言葉は原作に登場しませんが、どのようなところから引用したのですか?
ロー監督:脚本家の一人、サラ・シューが見つけた言葉です。彼女の引用元はわかりませんが、この映画のメッセージに大変適した言葉だと思います。
 
 
sub_03.jpg
 
―――エッラは友達がおらず、母型の叔父が遊んでくれたことが、わたし自身の境遇と重なり感情移入しましたが、監督自身の子ども時代の体験をエッラの描写に反映させた点はありますか?
ロー監督:わたし自身、小さいときに大のお気に入りのおじさんがいました。面白いことに原作者にも大変お気に入りのおじさんがおり、それをもとにこの絵本を描いたそうです。また、転校生のオットーは原作にはないキャラクターですが、彼の中に自分の体験や感情を込めた部分があります。
 
―――『リトル・エッラ』には北欧料理が多く登場します。ポークパンケーキやユニークなお菓子が出てきますが、監督は映画の中で食べ物をどのような役割と捉えているのですか?
ロー監督:『リトル・エッラ』で食べ物はいろいろな役割を果たしてくれました。ポークパンケーキは非常に伝統的なスウェーデン料理ですが、エッラにとってはつまらない食べ物です。一方、トミーは人生でワクワクすることが大好きです。フィーカと呼ばれるスウェーデン人が大事にしているコーヒーと大事なおやつを食べる習慣を大事にしており、そこでモンスターケーキを食べることも大事にしています。ノルウェーとスウェーデンは隣国ですが、ちょっとした違いがあるんです。スウェーデンにはランチ休憩以外でもフィーカの伝統があるので、ノルウェーで仕事をすると一生懸命働き、体重が減るのですが、今回、スウェーデンで撮影したので、体重が増えてしまいました(笑)。
 
 
IMG_8410.jpg
 
―――最後に、原作でも登場する三つ子の兄弟は、(CGではなく)本物の三つ子だそうですね。
ロー監督:実は彼らは俳優ではなく、大工さんたちなんです。Youtube動画を探していたとき、三つ子株式会社という面白いYoutube動画をアップしていて見つけました。映画でとても上手に演じてくれましたよ。
(江口由美)
 

<作品情報>
『リトル・エッラ』 “LILL-ZLATAN OCH MORBROR RARING”
(2022年 スウェーデン・ノルウェー 81分)
監督:クリスティアン・ロー  
出演:アグネス・コリアンデル、シーモン・J・ベリエル、ティボール・ルーカス 他
現在、新宿シネマカリテ、アップリンク吉祥寺、シネマート心斎橋、アップリンク京都で公開中、4月20日より元町映画館、以降全国順次公開
(C) 2022 Snowcloud Films AB & Filmbin AS
 
TokyoCowboySA_OAFF2024.jpg
 
 第19回大阪アジアン映画祭が10日間の上映を終え、3月10日に閉幕した。授賞式後、クロージングセレモニーが開催され、海外初上映されるクロージング作品『東京カウボーイ』で出演の井浦新、藤谷文子、マーク・マリオット監督、ブリガム・テイラープロデューサー、脚本のデイヴ・ボイル、編集の井上ヤスが登壇した。
 
 『東京カウボーイ』は、喧騒の東京から、大自然が広がる米・モンタナの牧場へやってきた効率至上主義のサラリーマンが、カウボーイ文化に触れて人生を見つめ直すヒューマンドラマ。『男はつらいよ』の現場経験もあるマーク・マリオット監督のもとに、藤谷文子、デイヴ・ボイル(Netflixシリーズ「忍びの家 House of Ninjas」の脚本・監督)、國村隼らグローバルな才能が集結している。
 
 まず最初に
「みなさん、こんばんは。楽しんでください」(ブリガムプロデューサー)
「大阪にいることと、この映画をみなさんにお見せできることが嬉しいです。映画をお楽しみください」(マーク監督) 
「まずは受賞者のみなさん、おめでとうございます。そして審査委員のみなさん、お疲れさまでした。映画祭を支えてくださるスタッフのみなさんも、開催期間中どうもお疲れさまでした。ありがとうございました。そして、この映画祭へ映画を観に来てくださったみなさん、ありがとうございます。『東京カウボーイ』は海外プレミアです。ぜひ楽しんでください」
(井浦)
「久しぶりに大阪に来ました。みなさんに会えて嬉しいです。私が大阪アジアン映画祭に来るのは3度目ですが、今回は脚本という形でも参加しました。日本とアメリカで作った映画で、今日は日本で初めて観ていただくので、楽しんでもらえたらと思います」(藤谷)
「初めて日本に来た時は、この大阪アジアン映画祭(OAFF2010『ホワイト・オン・ライス』)でしたので、自分の中での日本は大阪です。是非楽しんでいただきたいです」(デイヴ) 
「大阪のお客様は日本一厳しいと聞いていますので、少し緊張していますが楽しんでいただければと思います」(井上)
と挨拶。
 
 まず井浦の印象を聞かれたマーク監督は、開口一番日本語で「上手!」と一言。客席が湧いた後、英語で「本当に(演技が)上手ですし、素晴らしい人物であり、役者としても素晴らしい方だと思っています。新さんが持っているご本人の資質を役にきちんと加えてくれました。この映画に参加してくれたこと、また素晴らしい演技に感謝しております」と絶賛した。
 
 
ArataIURA4.jpg
 
 そんな井浦は、アメリカ初主演となった本作の撮影を振り返り、「アメリカのモンタナ州、イエローストーン国立公園近くの小さな町を拠点に、雄大な自然の中で一カ月撮影が行われました。毎日単身で現場に向かい、英語もロクにできない自分をアメリカのクルーの皆さんはどう扱うか大変だったと思いますが、藤谷さんをはじめ、現地の日本語を勉強しているボランティアスタッフなどみんなが、マーク監督やブリガムプロデューサーが作り出す温かい組にみんなが吸引されていき、本当に家族のようなチームになりました。みんなに支えられ、毎日がとても刺激的で新しい発見がある撮影期間でした。マーク監督のもと日本(東京)で撮影すると、いつも見る街並みがまた新しく見えるような体験もしました」と監督が作り上げたチームの温かさやサポートに感謝した。
 
 最後に、本作では共同脚本にも挑み、井浦が演じるヒデキの上司であり恋人である女性役で出演している藤谷は「共同脚本自体が初めてだったので、(デイヴと)喧嘩してしまうかと思いましたが喧嘩はしなかったですね。不安要素がありながら、実際に製作や撮影が始まると、本当に朗らかに日本とアメリカの文化が混ざっていく瞬間が日々あり、それが映画に現れています。それを今日はリラックスして、心配事も忘れて、楽しんでもらえたらと思います」と撮影を振り返り、観客にメッセージを送った。
 
『東京カウボーイ』は6月7日から全国順次ロードショー。
 
写真右より、ブリガム・テイラープロデューサー、マーク・マリオット監督、井浦新、藤谷文子、デイヴ・ボイル、井上ヤス
Photo by OAFF
 


iai-bu-550.jpg


【日 程】 3月9日(土)上映後舞台挨拶

【会 場】 渋谷ホワイトシネクイント(東京都渋谷区宇田川町15−1 渋谷パルコ8階)

【登壇者】 富田健太郎、森山未來、さとうほなみ、小泉今日子、マヒトゥ・ザ・ピーポー監督



3月9日(土)渋谷ホワイトシネクイントにて、映画『i ai』(読み:アイアイ)の公開記念舞台挨拶が行われ、主演の富田健太郎、共演の森山未來、さとうほなみ、小泉今日子、そしてマヒトゥ・ザ・ピーポーが登壇した。


aiai-main-500.jpgGEZANのフロントマンで、音楽以外でも小説執筆や映画出演、フリーフェスや反戦デモの主催など多岐にわたる活動で、唯一無二の世界を作り上げるマヒトゥ・ザ・ピーポーが初監督を務め、第35回東京国際映画祭<アジアの未来部門>に正式出品され話題を呼んだ映画『i ai』は、マヒト監督の実体験をもとに、主人公のバンドマン・コウと、コウが憧れるヒー兄、そして仲間たちが音楽と共に過ごした日々を綴った青春映画。


2021年夏に撮影し、ようやく迎えた劇場公開の感想を訊かれたマヒト監督は、「3年間、自分たちの中で大事にしてきたものは、羽ばたいていく。親鳥のような、いってらっしゃいっていう気持ちで、本当に嬉しいです」と笑顔。3,500人の大規模オーディションから抜擢され、映画初主演を務めた富田は、満員の客席を見て、「この景色を忘れないと思います。『i ai』に出逢えたことは宝物です」と喜びを噛み締めた。


iai-bu-500-3.jpg本作はクラウドファンディングで製作を開始し、当初より「共犯者になってください」と呼びかけていたマヒト監督。「自分ひとりの書いた脚本から始まったものなんですけど、いろんな人の力やエネルギーが重なって、立体的に組み上がっていく過程を撮影中の現場でも見ていました。映画は完結しているんですけど、それがお客さんの前に手渡されて、その人の中の血に溶けてこれから始まっていくんだなとも同時に思っています」と今後に期待を込めた。


aiai-making-240-1.jpgマヒト監督の「共犯者」としてこの映画に参加した役者陣。出演理由について森山は、「台本という名前もまだつけてあげられない状態というか、私小説的な、純文学的な状態のものをマヒトから受け取ったときに、こんなにピュアに届けたい言葉がある、伝えたいことがあるということに特化した物の書き方に久しぶりに出会った感覚があって」と振り返ると、「まだ脚本にはなっていないけど、これをどうやったら(映画に)できるだろう?というところから始まったんですけど、そのうちに、直筆の赤い手紙をいただいて。でも、そこに何が書いてあったか内容は思い出せないんですよね」と笑いながら明かした。続けて、「地元が神戸なんですけど、この作品が神戸であり明石の作品であるということは、海と空の話でもある。それは血として違う海で撮るというのは僕の中ではなかった」と断言。「やっぱり瀬戸内海特有の色味や霞みというのは、太平洋にも日本海にもない。それを撮れないなら、参加できないと言いました」と撮影地へのこだわりを見せた。


aiai-koizumi-240.jpg小泉は、「私はカメラマンの佐内(正史)さんとも昔から何度もお仕事していて、佐内さんもマヒトくんも独特の自分の言葉を持っていて、写真を撮ったり、音楽を作ったりして表現しているんだけど、そんな2人が組んだときにどんなことが起こるんだろうって。2人のセンスは元々好きなので、これはプラスしかないんじゃないか、すごい良い化学反応が起こるんじゃないだろうかと思い参加しました」と説明。

 

主人公コウや仲間たちが集うライブハウスの店長を演じた小泉。その役どころについて「ライブハウスに夢や憧れをもって集う若者たちは今でもたくさんいると思うんですけど、その中で音楽を生業にして生きていけるひとって本当にすごく少ないと思うんですよね。でもそういう人たちが置いていった夢の“墓守”のようなそんな気持ちで演じさせていただいた」と明かした。


aiai-satou-240.jpg一方ヒー兄の恋人るり姉役で、ほないこか名義でミュージシャンとしても活動するさとうは、「私も10年以上バンドをやっていて、売れない時期とかライブハウスでやっていた時もあるし、色々な人が諦めて会社員になったりだとか、もうバンドをやっていなかったりとか、そういう人たちの魂も込めて、ライブハウスにはあるもんだろうな」と吐露。


マヒト監督が紡ぐ詩的な“ことば”と映像美が魅力の本作。小泉は「本当に、30年ぐらいの時間の中で一番好きな日本映画でした」と話すと、森山は「この体験、色彩、音。映画館で体験するために作られたもの。この空間設計だからこそ、届く言葉。劇場に足を運んでもらうことに、こんなに意味のある映画はないと思います」と呼びかけた。


aiai-tomita-240.jpg最後に観客に向けて、富田が「僕はコウとして生きることができて幸せでしたし、この『i ai』という大きな赤い風船がどこまでも飛んでほしいと思っていますし、僕は心から信じています。この映画を皆さんとどこまでも飛ばしていきたいなと思っています」と語り、マヒト監督は「『i ai』は“別れ”が真ん中にあるお話だと思うんですけど、“生きる”についての話だと思うんですよね。みんなが当事者の話で、必ず訪れる自分の大切な人だったりとか、自分自身もまたこの世界からいなくなるときがくる。誰ひとり部外者がいないストーリーで、映画が終わったあともずっと続いていくものだと思うんで、これからもよろしくお願いします。これからもというか、これからがよろしくお願いします」とメッセージを送り、締め括った。
 


【STORY­­】
兵庫の明石。期待も未来もなく、単調な日々を過ごしていた若者・コウ(富田健太郎)の前に、地元で有名なバンドマン・ヒー兄(森山未來)が現れる。強引なヒー兄のペースに巻き込まれ、ヒー兄の弟・キラ(堀家一希)とバンドを組むことになったコウは、初めてできた仲間、バンドという居場所で人生の輝きを取り戻していった。ヤクザに目をつけられても怯まず、メジャーデビュー目前、彼女のるり姉(さとうほなみ)とも幸せそうだったヒー兄。その矢先、コウにとって憧れで圧倒的存在だったヒー兄との突然の別れが訪れる。それから数年後、バンドも放棄してサラリーマンになっていたコウの前に、ヒー兄の幻影が現れて……。


出演:富田健太郎 / さとうほなみ 堀家一希
    イワナミユウキ KIEN K-BOMB コムアイ 知久寿焼 大宮イチ
         吹越 満 /永山瑛太 / 小泉今日子 / 森山未來
監督・脚本・音楽:マヒトゥ・ザ・ピーポー
撮影: 佐内正史  劇中画: 新井英樹
主題歌: GEZAN with Million Wish Collective「Third Summer of Love」(十三月)
プロデューサー: 平体雄二 宮田幸太郎 瀬島 翔
製作プロダクション:スタジオブルー  配給::パルコ
©STUDIO BLUE(2022年/日本/118分/カラー/DCP/5.1ch)
■公式サイト:https://i-ai.jp 
■公式X:https://x.com/iai_2024
■公式Instagram:https://www.instagram.com/i_ai_movie_2024/

2024年3月8日(金)~渋谷ホワイトシネクイント、シネ・リーブル神戸、3月22日(金)~大阪ステーションシティシネマ、アップリンク京都 ほか全国公開!


オフィシャル・レポートより


filipinpab-bu-550.jpg


フィリピンパブの裏側で未だ行われている偽装結婚を背景に、多文化共生のあり方をリアルに描いた、実話を基にした異色のアジアン・ラブストーリー『フィリピンパブ嬢の社会学』の東京初日舞台挨拶が2/17(土)に東京K’s cinemaで行われ、兄弟漫才コンビ「まえだまえだ」としても活躍していた主演の前田航基、共演の一宮レイゼルステファニーアリアン白羽弥仁監督原作の中島弘象が登壇した。


本作は重版を重ねる中島弘象氏による同名のベストセラー新書「フィリピンパブ嬢の社会学」の映画化作品。主人公の大学院生がフィリピンパブで働く女性と恋に落ち、ともに困難を乗り越えてくラブストーリーだ。作品の舞台である愛知県内で先行公開され大ヒットを記録し、ついに東京での公開を迎えた。
 



登壇者は満員の劇場に、観客からの大きな拍手を受けながら登場。

filipinpab-pos-240.jpg

主人公の大学院生・中島役を演じた前田は、「ラブストーリーの主演をさせて頂くことは多分これからの俳優人生で数えられるぐらいしかないと思うので、貴重な経験をさせて頂けたと感謝しています」と感慨深げに語った。


白羽弥仁監督が「主人公がいろんな人に出会って、いろんなアクシデントにぶつかって弾き返されるというジェットコースターのような原作の映画化なので、そのアクションに耐えられる肉体を持っている、アクション俳優として前田くんにお願いしました」と映画に前田の存在が不可欠だったことを明かすと、「本当に動けるんだぞってところを見てほしいです」と前田が続け、会場からは笑い声が上がった。


ヒロイン・ミカを演じた一宮レイゼルは本作が映画初出演。「日本に出稼ぎに来ているフィリピン人の背景や、家族愛、友人愛など大事なメッセージがたくさん詰まった話だったので、ぜひこの作品に参加したいという強い思いで参加しました」とオーディション時を振り返る。レイゼルと共演するシーンが多かった前田は、「実際の年齢も僕より1つ上のお姉さんなんで、出店でクレープをご馳走になってしまいました」と撮影エピソードを明かした。


ミカの同僚・アキを演じたステファニー・アリアンは、「現場ではアドリブをたくさん出すくらい、レイゼルさんと本当の友達になりました。」と笑顔をみせた。


最後に前田が「フィリピンはおおらかで、ポジティブで、心の余裕や許してあげる優しさのある本当に素敵な国。日常の中で、苦しいことも辛いこともあると思いますが、この映画を観て『大丈夫。なんとかなる。』そんな気持ちになっていただけたら嬉しいです」と伝え、イベントを締め括った。



さらに、大ヒットを受け拡大公開が決定。

3/1より封切となる大阪なんばパークスや池袋シネマ・ロサをはじめ、横浜ジャック&ベティ、MOVIX京都、キノシネマ天神、など全国各地での上映が決定。先行公開分も含めると単館スタートから20館へ異例の拡大公開となった。

 

併せてコメントも到着。

女優のルビー・モレノほか、フィリピンにルーツや関わりを持つ方々の他、サレンダー橋本(漫画家)、高木瑞穂(ノンフィクションライター)、飯塚花笑(映画監督)等多彩な面々から絶賛コメントが届いた。劇場情報と併せて、下記に掲載する。

フィリピンパ嬢の社会学コメン


東京  新宿ケイズシネマ公開中
    池袋シネマロサ  3/1~
         MOVIX昭島  5/10~

神奈川 横浜ジャックアンドベティ 3/16~

埼玉   MOVIX三郷 5/10~

大阪  なんばパークス 3/1~ 
    シアターセブン 3/9~

京都  MOVIX京都 4/5~

兵庫  kinocinema神戸国際 3/29~

岐阜  岐阜CINEX  3/16~

愛知  MOVIX三好  3/29~

静岡  MOVIX清水 4/5~ 
    浜松シネマイーラ 4月下旬

長野    アイシティシネマ 4/5~

別府    ブルーバード 3/29~

福岡    キノシネマ天神4/26~

熊本    熊本ピカデリー 5/10~


filipinpab-main-500.jpg


パブで出会って、騙され?恋をした!

実話に基づく21世紀のアジアン・ラブストーリー


フィリピンパブを研究対象にしている大学院生・中島翔太(前田航基)はパブで偶然出会ったフィリピン人女性のミカ(一宮レイゼル)と付き合い始めることに。

しかし、彼女は偽装結婚をしていることが判明する。月給6万円、ゴキブリ部屋に監視付、休みは月に2回だけといった過酷な生活環境を目のあたりにする翔太。

一方、ミカは現状にめげることなく働き続け、故郷・フィリピンの両親の元に翔太を連れていく。彼女を大切に想う気持ちが次第に強まる翔太は、ミカに懇願され元締めのヤクザの元に乗り込むことになるが―


 

大学院生の実体験に基づいた話題の新書を映画化!

日本で働く外国人女性労働者の実態をリアルに描く


中島弘象氏による実体験を綴った話題の新書「フィリピンパブ嬢の社会学」を映画化!

フィリピンパブの裏側で未だ行われている偽装結婚のリアルを背景に、多文化共生のあり方を描いた異色のラブストーリーが誕生した。

 

前田航基が11年ぶりの単独主演

国内外で活躍する俳優陣がアンタッチャブルな世界に集結


主人公の中島翔太役には、2011年に映画「奇跡(監督:是枝裕和)」で、弟の前田旺志郎とW主演で鮮烈なデビューを飾った前田航基。今作は11年ぶりの主演(単独としては初主演)となる。ヒロインのフィリピンパブ嬢・ミカ役には、映画初出演となる一宮レイゼルが東京、愛知で開催された全国オーディションにて大抜擢。共演には、近藤芳正、勝野洋、田中美里、仁科貴をはじめ、カンヌ国際映画祭で高く評価された映画『PLAN75』のステファニー・アリアンや『ONODA一万夜を越えて』で主演の津田寛治、『東京不穏詩』で大阪アジアン映画祭の最優秀女優賞に輝いた飯島珠奈など、国内外で活躍する俳優陣が脇を固める。


多文化共生のあり方を『能登の花ヨメ」『ママ、ごはんまだ?』の白羽弥仁監督がPOPに描き出す。


出演:前田航基 一宮レイゼル ステファニー・アリアン 田中美里(友情出演) 津田寛治 飯島珠奈 仁科 貴 浦浜アリサ 近藤芳正 勝野 洋
原作:中島弘象『フィリピンパブ嬢の社会学』(新潮新書刊)
監督:白羽弥仁  脚本:大河内 聡 音楽:奈良部匠平
制作・配給:キョウタス 
©2023「フィリピンパブ嬢の社会学」製作委員会


(オフィシャル・レポートより)

FIREBIRD-bu-2.10-550-3.【3S】レバネ監督→トム→オレグ.jpg

日時:2024年2月10日(土)16:35~

場所:なんばパークスシネマ(大阪市浪速区難波中2-10-70 なんばパークス8F

登壇者:ペーテル・レバネ監督、トム・プライヤー、オレグ・ザゴロドニー(敬称略)



FIREBIRD-bu-2.10-500-2.【3S】レバネ監督→トム→オレグ.jpg1970年代後期、ソ連占領下のエストニアを舞台に兵役中に出会ったパイロット将校との愛と葛藤を描く『Firebird ファイアバード』が、2月9日よりなんばパークスシネマ、MOVIX堺、MOVIXあまがさき、kino cinema 神戸国際ほか全国で絶賛公開中だ。エストニア初のLGBTQ映画であると同時に、本作のエストニアでの大ヒットが同国で同性婚法が成立する後押しになったという。本作が長編デビュー作となったペーテル・レバネ監督とセルゲイ役のトム・プライヤー、ロマン役のオレグ・ザゴロドニーが来阪し、2月10日(土)なんばパークスシネマにて上映後の舞台挨拶が行われた。その模様をご紹介したい。
 

FIREBIRD-bu-2.10-240-3.ペーテル・レバネ監督.jpg

―――映画製作の経緯について教えてください。

レバネ監督:わたしがベルリン国際映画祭に行ったとき、セルゲイという俳優に会い、彼の自叙伝を渡され読んだのですが、思わず泣いてしまいました。力強くシンプルなラブストーリーかつ、ソビエト連邦と空軍という背景がユニークで、自分が強く思い入れるのを感じました。空軍はかなり厳しく個人の選択が制限されてしまい、こんな悲劇が起こってしまうのです。


―――最初に映画化を聞かされたときにどう感じたのですか?

トム:まず台本を渡され、最初に「ワオ!」と驚きました。軍隊の中で美しいラブストーリーが展開され、その部分もかなりユニークで感銘を受けました。


―――どのようにオファーされたのですか?

FIREBIRD-bu-2.10-240-2.オレグ・ザゴロドニー(ロマン役).jpg

オレグ:俳優、プロデューサーやキャスティングディレクターが選ぶ中で、モスクワに呼ばれ、彼らに会いました。最初にセリフを読んだのですが、当時はまだあまり英語が得意ではなかったので、練習する中でセリフを忘れることもありました。ウクライナ、ロシアなど移動しながら、トムらと少しずつ議論を重ねていきました。2018年9月の最初の撮影時から比べれば、徐々にではありますが英語が上達しているかもしれませんね。

トム:僕は全然ロシア語を話せませんしね(笑)。


―――ウクライナ人のオレグさんが行っている、兵士に軍服を提供する活動について教えてください。

オレグ:アメリカ、ヨーロッパに知り合いが大勢おり、ウクライナ情報をシェアしていたんです。何か支援をできないかという声があったので、軍服をデザインし、最前線で働く兵士たちに送る活動をはじめました。彼らは、僕にとってのヒーローですから。


―――タイトルの『ファイアバード』と劇中のバレエが非常に作品を象徴していると思いますが。

レバネ監督:セルゲイの自叙伝が「ロマンの物語」というタイトルだったので、「ローマ」にしようと思いましたが、古代ローマのイメージが強いと周りから指摘されました。劇中で

ストラヴィンスキーのバレエ音楽「ファイアバード(火の鳥)」を使っていますが、強烈なイメージで、映画のキャラクターを考えるとこれをタイトルにつけていいのではないかと思いました。映画の中でもセルゲイとロマンがバレエ「ファイアバード」を鑑賞するシーンがありますが、それがセルゲイの人生につながっていくので、自然な流れでした。


FIREBIRD-bu-2.10-240-4.トム・プライヤー(セルゲイ役).jpg―――セルゲイご本人にお会いしたときのエピソードを教えてください。

トム:セルゲイ本人に会いにレバネ監督とロシアへ行き、彼の生き方やふるまいを実際に目にしました。セルゲイは非常に明るく、暖かく、ポジティブな方で、この出会いをどのように脚本を書くか、どのように演じるかの決め手になりました。セルゲイは何よりも、かなり抑圧された社会の中に、ポジティブに勇気を持って生きてきたと感じたのです。


―――エストニアでは2024年元日に同性婚法が施行されましたが、映画が法の成立を後押しする役目を果たしたと思いますか?

レバネ監督:映画は強い影響力を持ったメディアだと思います。人々のいろいろなところ、経験や人生に影響を与えると信じています。本作は多少なりとも(法の成立に)影響はあったと思いますが、実際には2010年から議会メンバーやわたしたちがロビー活動をはじめ、テレビ出演してディベートを行ってきました。同性婚がどういうものなのかを人々に伝えていき、その中には喜びや苦しみを持ち合わせてもいます。男性も女性も基本的には同じ問題を抱えているので、社会の中で根気よく伝えていくことが重要でした。そんな中でエストニアにて同性婚法が施行されたのは、ある意味嬉しい驚きだったのです。ただ同じような法律が認められていたロシアでは今、この映画を上映したり、セルゲイの本を売るだけで5年間の禁固刑となり、逆に(同性愛に関することは)禁じられてしまいました。


―――最後に、日本のみなさんにメッセージをお願いします。

FIREBIRD-bu-2.10-240-1.【3S】レバネ監督→トム→オレグ.jpg

オレグ:映画を好きになっていただけたら嬉しいです。

トム:足を運んでいただきありがとうございました。みなさんにお会いできてよかったです。心に深く問いかけるものになればと思っています。

レバネ監督:まずは劇場の方に感謝いたします。観客の皆さんに会える機会をいただきありがとうございます。友達にもぜひこの物語をシェアしてほしいですし、非常に美しい作品の中にいろいろなことが盛り込まれています。この映画を見て、いつも他の人に思いやりを持つ心を感じていただけたらと思います。
 

 


【 Introduction 】

a81166ec81bbbe56.jpg

2011年ベルリン国際映画祭、監督のペーテル・レバネは見知らぬ男に声をかけられた。「この本を読んで貰えないか」本の表紙には、『ロマンについての物語』と書かれている。その週末、ペーテルは一気にこの本を読み終えた。そして、すぐに映画化を決めた。それほどに、無名の俳優セルゲイ・フェティソフが綴ったこの回想録は、ペーテルの心を深く衝き動かしたのだった。


ペーテルは2014年に、俳優のトム・プライヤー(『博士と彼女のセオリー』『キングスマン:シークレットサービス』)と知り合うと意気投合、彼らはセルゲイに多くの時間をかけてインタヴューを重ね、脚本の準備を始めた。セルゲイのことを知れば知るほど、二人はこの企画にのめり込んでいった。―― 彼の生き方は愛の力そのものであり、勇気と歓びと人生への驚きを喚び起こす―― こうして三人の共作による脚本は完成した。

ところがそんな矢先、ペーテルとトムの元に想像もしなかった報せが届く。
2017年、セルゲイ急逝。65歳の若さだった。
ペーテルとトムはもう後戻りできないことを理解していた。

4年後、『ファイアバード』は、ペーテル、トム、そしてセルゲイの想いを乗せて、漸く完成に漕ぎつけた。


【 Story 】

FIREBIRD-500-1・Tom_Prior_1.jpg

1970年代後期、ソ連占領下のエストニア。モスクワで役者になることを夢見る若き二等兵セルゲイ(トム・プライヤー)は、間もなく兵役を終える日を迎えようとしていた。そんなある日、パイロット将校のロマン(オレグ・ザゴロドニー)が、セルゲイと同じ基地に配属されてくる。セルゲイは、ロマンの毅然としていて謎めいた雰囲気に一瞬で心奪われる。ロマンも、セルゲイと目が合ったその瞬間から、体に閃光が走るのを感じていた。写真という共通の趣味を持つ二人の友情が、愛へと変わるのに多くの時間を必要としなかった。しかし当時のソビエトでは同性愛はタブーで、発覚すれば厳罰に処された。一方、同僚の女性将校ルイーザ(ダイアナ・ポザルスカヤ)もまた、ロマンに思いを寄せていた。そんな折、セルゲイとロマンの関係を怪しむクズネツォフ大佐は、二人の身辺調査を始めるのだった。


【ファイアバード】
※火・熱・太陽の象徴である“火の鳥(ファイアバード)”には、永遠の命と大きな愛の力が宿っている。しかしその圧倒的な強さゆえ、触れると火傷をすることもある。


【作品情報】

(2021年 エストニア・イギリス 107分)
ペーテル・レバネ監督・脚色作品 共同脚色:トム・プライヤー / セルゲイ・フェティソフ
原作:セルゲイ・フェティソフ
出演:トム・プライヤー / オレグ・ザゴロドニー / ダイアナ・ポザルスカヤ
配給・宣伝:リアリーライクフィルムズ
関西地区宣伝:キノ・キネマ/Ngrowing
© FIREBIRD PRODUCTION LIMITED MMXXI. ALL RIGHTS RESERVED / ReallyLikeFilms

公式HP:https://www.reallylikefilms.com/firebird
公式X(旧Twitter):@firebird_movie 
Instagram:@reallylikefilms
YouTube:@reallylikefilms6087

2024年2月9日(金)~新宿ピカデリー、なんばパークスシネマ、MOVIX堺、MOVIX京都、kino cinema 神戸国際、MOVIXあまがさき 他にて絶賛公開中!


(文:江口 由美 写真:河田 真喜子)

 
 
 
 

FIREBIRD-bu-2.9-500-2.【4S】オレグ→レバネ監督→小原→トム.jpg

【日時】 2月9日(金) イベント:18:30 ※上映前イベント

【場所】 新宿ピカデリー シアター6 (東京都新宿区新宿3-15-15)  

【登壇者 ※敬称略】 トム・プライヤー、オレグ・ザゴロドニー、ペーテル・レバネ監督、小原ブラス

【MC】 東 紗友美  【通訳】 今井美穂子



2月9日(金)、エストニア・イギリス合作映画『Firebirdファイアバード』の初日舞台挨拶を新宿ピカデリーにて開催いたしました。

a81166ec81bbbe56.jpg

本作はロシアの無名の俳優セルゲイ・フェティソフが書き遺した回想録『ロマンについての物語』を、『Robbie Williams:Fans Journey to Tallinn』の監督・プロデューサーとして知られている、エストニア出身のペーテル・レバネが映画化し、2024年1月1日にエストニアで同性婚を認めさせる原動力にもなった許されない秘めた愛を描いた感動作です。


『博士と彼女のセオリー』 『キングスマン』に出演するトム・プライヤーと、ウクライナ・キーウ出身のオレグ・ザゴロドニーのW主演キャストと、「ペット・ショップ・ボーイズ」の「Together」やModyの「Wait for Me」、BBCワールド制作のライブドキュメンタリー『Robbie Williams:Fans Journey to Tallinn』の監督・プロデューサーとして知られている、エストニア出身のペーテル・レバネ監督が緊急来日登壇!さらに、本作に深い感銘を受けたロシア出身関西育ちのタレント・小原ブラスが花束ゲストとして登場し、登壇キャスト・監督へ花束を贈呈。日本での公開の喜びや本作に込めた想い、小原ブラスさんには登壇キャストのうち、誰と恋におちたいかも発表してもらいました!



FIREBIRD-bu-2.9-500-1.【3S】レバネ監督→トム→オレグ.jpg本作は、ロシアの無名俳優セルゲイ・フェティソフが書き遺した回想録「ロマンについての物語」を基にし、冷戦時代のソ連占領下のエストニアを舞台に、2人の青年の秘められた愛を描いた物語。


FIREBIRD-bu-2.9-240-1.【ソロ】オレグ・ザゴロドニー(ロマン役).jpg「ペット・ショップ・ボーイズ」の「Together」や Mody の「Wait for Me」、BBC ワールド制作のライブドキュメンタリー『Robbie Williams:Fans Journey to Tallinn』の監督・プロデューサーとして知られる、エストニア出身のペーテル・レバネが映画化。モスクワで役者になることを夢見る若き二等兵・セルゲイをトム・プライヤー、パイロット将校・ロマンをウクライナ・キーウ出身のオレグ・ザゴロドニーがW主演で演じる。今回、熱烈なオファーを受けてトムとオレグ、レバネ監督がついに来日!特にオレグは、今も戦火の中にあるウクライナ・キーウ在住で、国外渡航が困難な状況の中での、奇跡の来日となった


FIREBIRD-bu-2.9-240-3.【ソロ】ペーテル・レバネ監督.jpg満席の会場に笑顔で立ったレバネ監督は、映画制作のきっかけについて、「ベルリン映画祭に参加したときに、知り合いからセルゲイの自伝を薦められて読んだのですが、涙が流れて止まらなかった。これは映画化しなければならない!と突き動かされる気持ちになったんです」。撮影の経緯については、「脚本を書き始めたころに、ハリウッドの友達のプロデューサーから主役に合う人がいると、トムを紹介されたんです。トムが一緒に脚本に参加してくれて二人三脚で2年がかりで書き上げ、その後オレグと会うことができました」と明かす。


映画化の話を聞いたトムは「僕の好きな要素がたくさん入っている話だと感じました。元々、軍部を背景にしたものが好きだったこと、冷戦時代にも興味があったので面白そうだなと。そして、愛の本質とは、性質とは何なのかを描いていたので、ぜひ参加したいと思いました」と当初を振り返り、「色んな困難、壁を乗り越えて愛に突き進む人物を描いているところも魅力でした」と作品への想いを吐露。一方で、オレグは監督が素晴らしい人物を脚本で描いてくれて、僕もとても演じがいがありました。真の愛の物語を描いているこの作品に参加できたことをとても嬉しく思っています」と笑顔を見せた。


Firebird_Director Peeter Rebane 500-1.jpg本作は、2021 年、エストニアでLGBTQ 映画として初めて一般劇場公開され、大ヒットを記録。本作のメッセージが大きな反響を呼び、公開から 2 年後の 2023 年 3 月には国会で同性婚法案が議決され、2024年1月に施行された。本作がその原動力となったことに、レバネ監督は「そもそも映画は、他者の視点を通して物事を見るというもの。社会を少しでも変えることができる力強いメディアなのではないかと思っています。共感を呼び起こす装置だと私は信じていて、この映画がエストニアで社会に影響を与えた。LGBTQに関しては、マジョリティーの皆さんにとっては大した話ではないかもしれませんが、少数派のマイノリティーの人たちにとっては人生の幸福度が大きく変わる出来事になったと思います。こうした法整備がなされたことで、私も社会の一員として認められ、私も他者と平等なのだと感じました。社会が総合的にハッピーになることはいいことですね」と真摯に語った。


FIREBIRD-bu-2.9-240-2.【ソロ】トム・プライヤー(セルゲイ役).jpgまた、トムは撮影前にモデルとなったセルゲイ本人に会ったそうだが、「本作の脚本にも参加できたことは僕にとって素晴らしい体験でした。そして主人公のセルゲイ本人に会えたことも大きな体験でした」とし、「セルゲイは、それまで抱いていた印象と違い、とても陽気で人生を謳歌しているようなポジティブ思考の方でした。ストーリーのバッググラウンドはダークで脅威がはびこる世界なのですが、そんな中でも自分の信念を曲げることなく、愛は全てを乗り越えるということを見せてくれる人でした。書面で読んだだけではわからないんですね。本人に会って伝わってくるものがある。彼と会って役へのアプローチも変わっていきました」と述懐し、本人との出会いにより、より深く役を理解していった様子。


ここで、ロシア出身のタレント・小原ブラスが登場し、3人に花束を贈った。自身もゲイであることを公言しており、独特な視点を活かしたコメントで幅広い層から支持を集める小原だが、一足先に本作を鑑賞した感想を「僕は最初にこのポスターを見て、めっちゃカッコいい人が出てるわ~と思って、良からぬ考えで観た気がするんです」と話し、会場の笑いを誘いつつ、「でもね、最初はソ連時代の迫害があったりしてちょっと重たいなと思っていたんだけど、後半になるとガラッと変わって、現代でも通じるような話になっていって、急に近くに感じたんです。良からぬ気持ちで観ようと思っている方も、最後は感動するから、そのつもりで!」と声をかけた。


FIREBIRD-bu-2.9-550-1.【花束4S】レバネ監督→トム→オレグ→小原.jpg小原の言葉に大ウケする3人。レバネ監督は「良からぬ気持ちになるのもわかります(笑)」と同意しながらも、「それに加えて、非常に美しさと苦悩がせめぎ合っているような映画になっているのかも」と分析。小原は「ゲイとかLGBRQを扱った映画は、どうしてもロマンチックに描く方向もあったり、迫害されたり、その辛い気持ちの部分を描くことがあるけれど、僕が観ると必ずしも主演の2人に全部は同意できない部分もあるんです。自分とは違うなとか・・・筋が通ってへんとちゃう?とか。でも、それが人間。ゲイの当事者が観たらちょっと肩の荷が下りるような映画にもなっていると思います」と、正直な気持ちを口にした。


さらに、MCから「登壇者の3人のうち、誰と一番恋に落ちたい?」と聞かれると、「監督やな」と即答。「僕ね、イケメンも凄く好きなんですけど、監督もイケメンですが、やっぱり権力が好きなんです。作品とは真逆なコメントになるんやけど(笑)」と言い、会場を沸かせ、トムとオレグも大爆笑し、満員の会場一体が和やかな雰囲気で舞台挨拶は終了した。
 


【 Introduction 】

2011年ベルリン国際映画祭、監督のペーテル・レバネは見知らぬ男に声をかけられた。「この本を読んで貰えないか」本の表紙には、『ロマンについての物語』と書かれている。その週末、ペーテルは一気にこの本を読み終えた。そして、すぐに映画化を決めた。それほどに、無名の俳優セルゲイ・フェティソフが綴ったこの回想録は、ペーテルの心を深く衝き動かしたのだった。


ペーテルは2014年に、俳優のトム・プライヤー(『博士と彼女のセオリー』『キングスマン:シークレットサービス』)と知り合うと意気投合、彼らはセルゲイに多くの時間をかけてインタヴューを重ね、脚本の準備を始めた。セルゲイのことを知れば知るほど、二人はこの企画にのめり込んでいった。―― 彼の生き方は愛の力そのものであり、勇気と歓びと人生への驚きを喚び起こす―― こうして三人の共作による脚本は完成した。

ところがそんな矢先、ペーテルとトムの元に想像もしなかった報せが届く。
2017年、セルゲイ急逝。65歳の若さだった。
ペーテルとトムはもう後戻りできないことを理解していた。

4年後、『ファイアバード』は、ペーテル、トム、そしてセルゲイの想いを乗せて、漸く完成に漕ぎつけた。


【 Story 】

FIREBIRD-550.jpg

1970年代後期、ソ連占領下のエストニア。モスクワで役者になることを夢見る若き二等兵セルゲイ(トム・プライヤー)は、間もなく兵役を終える日を迎えようとしていた。そんなある日、パイロット将校のロマン(オレグ・ザゴロドニー)が、セルゲイと同じ基地に配属されてくる。セルゲイは、ロマンの毅然としていて謎めいた雰囲気に一瞬で心奪われる。ロマンも、セルゲイと目が合ったその瞬間から、体に閃光が走るのを感じていた。写真という共通の趣味を持つ二人の友情が、愛へと変わるのに多くの時間を必要としなかった。しかし当時のソビエトでは同性愛はタブーで、発覚すれば厳罰に処された。一方、同僚の女性将校ルイーザ(ダイアナ・ポザルスカヤ)もまた、ロマンに思いを寄せていた。そんな折、セルゲイとロマンの関係を怪しむクズネツォフ大佐は、二人の身辺調査を始めるのだった。


【ファイアバード】
※火・熱・太陽の象徴である“火の鳥(ファイアバード)”には、永遠の命と大きな愛の力が宿っている。しかしその圧倒的な強さゆえ、触れると火傷をすることもある。


【作品情報】

ペーテル・レバネ監督・脚色作品 共同脚色:トム・プライヤー / セルゲイ・フェティソフ
原作:セルゲイ・フェティソフ
出演:トム・プライヤー / オレグ・ザゴロドニー / ダイアナ・ポザルスカヤ
配給・宣伝:リアリーライクフィルムズ
宣伝デザイン:HYPHEN 予告編監督:株式会社ココロドル
日本語字幕翻訳:大沢晴美 関西地区営業・宣伝:キノ・キネマ 北海道地区営業・宣伝協力:palmyra moon
© FIREBIRD PRODUCTION LIMITED MMXXI. ALL RIGHTS RESERVED / ReallyLikeFilms
公式HP:https://www.reallylikefilms.com/firebird
公式X(旧Twitter):@firebird_movie 
Instagram:@reallylikefilms
YouTube:@reallylikefilms6087

2024年2月9日(金)~新宿ピカデリー、なんばパークスシネマ、MOVIX堺、MOVIX京都、kino cinema 神戸国際、MOVIXあまがさき

他にて絶賛公開中!


(オフィシャル・レポートより)

 
 

madamisu-bu-550-2.jpg

◆日時:2月2日(金) 18:30〜19:00

場所:T・ジョイ梅田(大阪府大阪市北区梅田1丁目12−6 E-MA ビル 7F)

登壇者:文音、松村沙友理、光岡麦監督  MC:遠藤淳
 


 

台本なしの全編アドリブのミステリー映画!?

“呪いの血”が招く殺人事件の予測不能な推理劇

 

「マーダーミステリー」という参加者が推理小説の登場人物となり話し合いながら事件の解決を目指す体験型ゲームの新ジャンルが中国で始まり、日本でもリアル、ネットを問わず多くのイベントが開催され、「リアル脱出ゲーム」や「人狼ゲーム」に続く次世代の体験型ゲームと言われている。朝日放送テレビにて 2021 年 3 月、ストーリーテラーに劇団ひとりを迎え「マーダー★ミステリー 探偵・斑目瑞男の事件簿」としてドラマ化され、その劇場版が2月16日より全国にて公開される。


madamisu-pos.jpg今までにない俳優による緊張感のある即興劇(アドリブ)と先の読めない展開が話題となり、今回豪華俳優陣による誰も知らない結末が待つミステリー映画が完成。探偵・斑目瑞男を演じる劇団ひとりや斑目の助手役の剛力彩芽をはじめ、全員が容疑者となる木村了、犬飼貴丈、文音、北原里英、松村沙友理に、八嶋智人、高橋克典などのベテラン勢も出演。


この度、富豪の後妻となりお邸の女主人を演じた文音と、そのメイド役の松村沙友理、そしてマーダーミステリー映像化の第一人者である光岡麦監督が先行上映会にて舞台挨拶に登壇し、映画の見所や撮影秘話について語ってくれた。松村沙友理と光岡麦監督は大阪出身ということもあり、関西弁でざっくばらんにトーク。パワフルで本音でトークする大阪の人が好きだという文音も、ほぼアドリブで展開していく現場に戸惑いながらもミステリー劇の面白さについて語ってくれた。
 


〈詳細は以下の通り〉

――いよいよ2月16日から公開されますが、今のお気持ちは?

madamisu-bu-ayane-240-1.jpg

文音:ミステリー映画ではありますが、コメディー要素も多分にありますので、我慢せずに声に出して笑って楽しんで頂きたいと思います。

松村:撮影中はどんな作品になるのか全く想像つかなかったのですが、映画として斬新で凄く面白いなと感激しました。皆さんにも楽しんで頂ければと思います。

――新しい感覚の映画ということですが、監督は?

松村:(いきなり)天才監督!…言うときましたよ(笑)

光岡監督:すべてアドリブの映画ってあんまりないですし、皆さんも演じたことないと思いますので、新しい感覚の映画だと思います。


――そのお笑いに厳しい大阪ですが、皆さんにとっての大阪の印象は?

松村:私は大阪出身ですが、来る度に街が綺麗になっていってる感じがして、パリみたい!?

――パリ?どの辺が?

松村:大阪駅の辺りとか、ロンドンみたいだと思いません?ええ?褒め過ぎ?大阪のこと好き過ぎてそう見えてんのかな…(笑)

文音:ニューヨークに2年間演劇留学していたんですが、その時日本人の方とも仲良くなっていって、大阪の方は精神力と根性が凄いので、東京出身の友達がどんどん日本に帰っていく中、大阪の友達はずっとニューヨークにいたんですよ。大阪の人はパワフルなイメージが強いです。大阪の人は気持ちを包み隠さず言ってくるし、嘘がなく気持ちいいので大阪の友達が多いです。そういう人好きです!

――でも、最後は「知らんけど」が付きますけどね(笑)

文音:はい、そんなイメージです。

――パリ・ニューヨークと来て、監督は?

光岡監督:僕はずっと大阪なんで、今も大阪に住んでます。この映画館も学生の頃からよく来てました、ADの頃にも…。


madamisu-bu-di-240-1.jpg――光岡監督は本業はTV制作に携わっておられるんですよね?今回映画監督になられた感想は?

光岡監督:映画監督なんて僕らTVの人間にとっては憧れですからね、雲の上のような存在なんで、いまフワフワしてます。まだ映画監督なんて言い切れるもんじゃないんで…(笑)


――新感覚の全編アドリブ演技ということですが、現場の雰囲気は?

文音:まず一人一台の車が付き、アドバイザーが各自一人付いてるんです。まるで監視役みたいで、俳優同士が会話をしないようにと隔離状態でしたので、緊張感が凄かったよね。

光岡監督:人物設定書はあらかじめお渡ししていたのですが、「あの時こうだったよね」などと皆さんで話し合わないで下さいね、と横の会話もないようにバラバラで居てもらいました。嫌な空気だったと思います。

文音:普通、最初にご挨拶するのですが、それもなくいきなり「ヨウイ、スタート!」と撮影に入りましたので、それはもう緊張感のある現場でした。


――クランクアップまでずっと我慢されてたんですか?

松村:ず~っと人を疑ってました(笑)スタッフさんさえ疑ってました。アドリブで進められるので、その内スタッフが「実は僕が…」なんて言い出しかねない雰囲気でしたね。終いには自分のマネージャーも疑ってしまいました(笑)

――そういうキャストの表情は監督にはどう映っていたのですか?

光岡監督:皆さん人間不信になっておられたようでした。私に何か聞きたそうだな~という時でも、無視してました。どんどん嫌われていってるようでしたね。


madamisu-bu-matsumura-240-2.jpg――スタートからゴールまで先の読めない展開ですが、最も苦労した点は?

文音:全部が苦労でした!やはり終盤になって犯人が判明しつつある頃に頭の中がぐちゃぐちゃっになっていったので、その頃が精神的なピークを迎えてましたね。

松村:いろんなヒントやアイテムが提示されるのですが、それらを覚えるのに必死でした。それから次から次へといろんな事が起きるので、状況を覚えるのも大変でした。

――監督は要所要所でエッセンスを落としていくという作業だったのですか?

光岡監督:台本はないけど、事件のあらましはあったので、証拠的アイテムをその都度提示していき、後は俳優さんたちにお任せでした。その証拠をどう扱って、どう盛り上がって、誰が怪しまれていくのか、僕らも全然想定できなくて、多分皆さん探り探りしながら始まったと思いますが…。

文音:最初の私の声なんて、めちゃめちゃ小さくて!自信なくて…(笑)

光岡監督:難しやろな~やりにくいやろな~と思いながら撮っていったんですが、エンディングまでお任せなんで、どうなるんやろ?ほぼムチャぶりで、「皆さんでオチつけて下さい」と投げてましたが、次第にチームワークが築かれていったようでしたよ。

文音:最後は芝居を創り上げた一体感は凄く出ていたと思います。

光岡監督:皆さんのお陰です!それに尽きます。


――完成版を観た感想は?

文音:キャラクターのバックグラウンドが完成されて初めて分かったことが沢山あるので、2回観て理解することもありました。現場には10カメ(10台のカメラ)あったんですよ。そんな現場なんてないですから、編集も大変だったのでは?

松村:凄いです。天才!(笑)

光岡監督:(確信犯のように)言わせてますね(笑)

松村:演じてる時は、「これほんまに作品になるんかな?」と思っていたら、ちゃんと面白い作品に仕上げて下さって、やっぱ凄い!って思いました。


madamisu-bu-500-3.jpg――文音さんと松村さんは、使われなかったシーンとかありましたか?

文音:それすら忘れてる~(笑)完成作を観て、少しずつ思い出したくらいですからね。

松村:カットされてるというより、思ったより喋ってない自分の顔が使われていて、それが興味深かったです。皆さんの細かい表情も使われていてびっくりしましたね。


――劇団ひとりさんとの共演は大変だったのでは?

光岡監督:ネタバレになるのであまり言えませんが、松村さんが劇団ひとりさんに追い詰められてましたね…。

松村:あまり覚えてないのですが、リベートのように言い合ったのは面白かったような…負けたくない!という気持ちで…、

文音:さすが関西人!(笑)

松村:負けたくない!勝ちたい!と根性でバトルしてました(笑)

文音:劇団ひとりさんがめちゃくちゃ暴れるので、笑うのを堪えるのに必死でした。役を超えて自分自身が出てしまうところもあるので、それも見所の一つではないかと思います。

光岡監督:笑ってる部分もカットできなかったので、そのまま写ってます(笑)


madamisu-500-1.jpg――文音さんと松村さんのお互いの印象は?

文音:撮影中はあまり喋れなかったので…でも今日一日ずっと一緒にいて、メチャ可愛らしくて、朝からの取材で段々と疲れていくのがわかって、ありのままが可愛い女優さんだなぁと。ファーストカットから緊張してたのか、目がうるうるしていて、「なんて純粋な娘(こ)なんだろう」と思いました。

松村:文音さんは現場にいらっしゃった時からオーラというか存在感が凄くて、お屋敷の女主人としての立ち居振る舞いが素晴らし過ぎて!それにあのドレス似合う人、他にいませんよ!

文音:あれは監督と決めたんです。いくつかパターンがあったのですが、一番派手なドレスを選んだんです。

光岡監督:はい、満場一致で(笑)

松村:私はメイド役だったので文音さんの後に立つことが多かったのですが、めっちゃ文音さんの背中を見てました。「きれ~いっ!」(笑)


madamisu-bu-500-1.jpg――最後のご挨拶。

文音:この映画は台本がなく、私たちもそんな映画はやったことがないのですが、役柄なのか俳優の素なのかその狭間に新しい何かを見つけてお楽しみ頂ければ嬉しいです。

松村:撮影中はどんな映画になるのか分かりませんでした。皆さんもどこまでがアドリブなのかと不思議に思われるかも知れませんが、殆どアドリブですので驚いて頂けたら嬉しいです。1回だけでなく、2回3回観て頂ければより楽しめると思います。よろしくお願いいたします。

光岡監督:役者さんたちの力の凄さを感じたくてこの作品を企画したのですが、台本がないからこそ、役者さんたちの素のスピードやチカラや迫力を感じながら観て楽しんで頂けたらと思います。本日はどうもありがとうございました。
 


madamisu-550.jpg

殺された少女の怨念か、「三つ首祭り」の夜に起きた連続殺人事件。

【ストーリー】
舞台は『一夜のうちに3人の生贄の血を滴らせると死者が蘇生する』という不気味な伝承が残る鬼灯村(ほおずきむら)。その伝承をもとに「三つ首祭り」という不気味な鬼祭が行われた夜、村の長を務める一乗寺家当主が何者かに殺される。

その夜一条寺家に集まった7人に加え、祭りの最中村をうろついていた不審人物(劇団ひとり)が乱入し、犯人捜しが始まる。豪雨のため警察は来ない中、さらに殺人が……。次第にそれぞれの秘密が暴露され、殺害の動機を持つ容疑者は増えるばかり…誰が何のために殺したのか?

 

・監督:光岡麦 ・シナリオ構成:渡邊仁 ・企画:安井一成
・出演:劇団ひとり、剛力彩芽、木村了、犬飼貴丈、文音、北原里英 松村沙友理 堀田眞三/八嶋智人 高橋克典
・2024年製作/103分/G/日本
・宣伝・配給:アイエスフィールド ・配給協力:ショウゲート
・© 2024 劇場版「マーダー★ミステリー 斑目瑞男の事件簿」フィルムパートナーズ

【公式 HP】 https://madarame-misuo.com/

【公式 X】 https://twitter.com/MadarameMisuo (アカウント: @MadarameMisuo)
 

2024年2月16日(金)~T・ジョイ梅田、なんばパークスシネマ、MOVIX堺、T・ジョイ京都、OSシネマズ神戸ハーバーランド 他全国ロードショー


(河田 真喜子)

 
 

kanatanosenkou-bu-550.jpg

■日程:1月28日(日)

■会場:TOHO シネマズなんば 【シアター1】

■登壇ゲスト:眞栄田郷敦さん、半野喜弘監督



主演・眞栄田郷敦×監督・半野喜弘
(『雨にゆれる女』『パラダイス・ネクスト』)

音だけの世界から「光」と「色彩」を取り戻していく

青年のまなざしが捉える戦争の記憶


この度、ホウ・シャオシェンやジャ・ジャンクーら名匠たちの作品の映画音楽を手掛け、『アグリー』『雨にゆれる女』『パラダイス・ネクスト』と監督作品を発表してきた半野喜弘監督の最新作『彼方の閃光』

本作は、幼い頃に視力を失い、手術は成功するも、その視界に色彩を感じることが出来ないでいた主人公・光が、戦後日本を代表する写真家・東松照明(とうまつ・しょうめい)の写真に惹かれ、自称・革命家の友部と共に、日本国内の米軍基地の状況や、長崎・沖縄の戦争の傷痕に未だ苦しまされる現地の人々と出会い、その声に耳を傾けながら過去・現在、そして未来と向き合ってゆくロードムービーです。
 


<下記イベントレポート>

kanatanosenkou-pos.jpg

登壇後、満席となった客席を見渡しながら眞栄田は「全国で公開されて沢山の方々に来ていただいて観ていただいてすごくうれしいです。こうして地方にも来れなかったので、今日はすごくうれしいです。」と挨拶。

半野監督も「企画の段階からすごく大変な映画だったので、皆さんに見てもらえることをうれしく思ってます。ありがとうございます。」と観客へ感謝を伝えた。


MC からロケーションについて聞かれると、半野監督からは「実際に映画を観てくれた方が、実際に行ける場所で撮影をしたいと思っていた。長崎・沖縄に関しては、ぜひ映画のあとに自分の人生の一部として立っていただくのも意味のある事だと思うし、沖縄の佐喜眞美術館に行くとこれまでの自分の人生とは違う瞬間を感じれる場所だとおもいます。」と話した。

演技指導について半野監督は「役者の人たちが、役を超えて本人として生きてるような感覚で映画を作ることができていたので、長崎での撮影の途中ぐらいからは郷敦に“君が光なんだから、ここでどんな風に振る舞う?”とか“光がそう言うんだったらそうだね”とお互いに確認しながら一緒にキャラクターを構築していきました。」


それを受け MC から「光になれた手ごたえを感じる瞬間はありましたか?」聞かれると、眞栄田は「長崎・沖縄のロケーションがもってる説得力が強かったので、途中はドキュメンタリーのような感覚…というか(役の)光として生きてはいるんですけど、リアクションだったりその場で感じたことは自分というか僕自身だったから不思議な感覚でした。」と当時を振り返った。


kanatanosenkou-main-500.jpgこの日は急きょ観客からの質問に答えることになり、沢山の手があがるなか時間が許す限りお客さんからの質問に答えた2人。光を演じるにあたって一番苦労したシーンを尋ねられた眞栄田は「最後に友部(池内博之)と言い合うシーンは、現場を止めましたよね(笑)もともとの脚本通りでいいのか監督としました。監督から“何を言うかは任せる”と言われて、任せてもらったんですよね。あの時間はこの作品にとって大事な時間だったと思います。」と当時の撮影を振り返った。


糸洲(尚玄)と友部と光のシーンは大したリハーサルもせずにワンテイクのみの撮影と決めていたと言う監督。「立ち位置だけ決めてセリフも言わないで、なんとなく動きだけ一度あわせた。本番の撮影で、全員で 180%の力でこのシーンをやりきろう!と。すべてあのシーンに宿っていると思います。」「演技を超えたものを撮りたいと思っていた。あのシーンは一つのカメラで撮影しているのでカメラマンが一番大変でした。3人ともすべての俳優がカメラを向いてないときでも(役を)本人として生きていてくれたので、どのタイミングでもカメラマンが安心してカメラを動かす土台があったから、あの撮影方法ができたと思っている。」


kanatanosenkou-sub1-500.jpg作中、池内と眞栄田が海で泳ぐシーンがあるがなんと撮影時期は 11 月。かなり寒い中での撮影に加え、船で乗り降りが多かったためかなり船酔いしていたと告白した眞栄田。「パンフレットの中に、俺が船酔いしてる写真のってますよね?もしかしたら…。」と貴重なオフショットがあるかもしれないと会場を賑わせた。

(しかしパンフレットに船酔い写真は無かった為、舞台挨拶後公式 X に眞栄田の船酔いオフショットが公開された)


最後の挨拶に眞栄田からは「この映画は長く残る、そして広く伝わる映画になってほしいなと思ってます。今日観て下さって戦争のことや世の中のことだったり、自分の中の人生のことだったり、色んな問いかけがある映画だと思うんですけど、それに対して色々感じていただいた方々も多いと思います。その想いだったりこの映画についてだったり、是非 SNS 等で一緒に広めていただければうれしいです。」と作品に対する思いを込めた。


半野監督からは「企画のときから絶対に実現させるのは不可能だと言われ続けてきたのですが、郷敦はじめ素晴らしい俳優陣と大勢のスタッフに協力してもらってこうして公開して観ていただくとこまできました。どうしてもこの映画は“今”観てもらいたいと思っていて、もちろん未来もそうですが、そして劇場で観る・体感するということを前提に作った作品でもあります。少しでもたくさんの人たちに見てもらいたいと思ってます。是非お力を貸していただければと思ってます」と大阪での舞台挨拶を締めくくった。
 


【ストーリー】
生まれて間もなく視力を失った10歳の少年・光(ヒカリ)。光にとって世界は「音」であり、彼はカセットテープに自分の世界を録音してゆく。光の眼は手術をすれば視力を得られる可能性があった。母の説得により、手術を受けることを決意するが・・・。

20 歳になった光(眞栄田郷敦)は、東松照明 (1930-2012) の写真に強く導かれるように長崎へ。旅先で出会った自称革命家の男・友部(池内博之)にドキュメンタリー映画製作に誘われ、長崎・沖縄の戦争の痕跡を辿ることになる。その中で、心に傷を負いつつもたくましく生きる女・詠美(Awich)、沖縄を愛し家族を愛する男・糸洲(尚玄)と出会う。

戦争の痛ましい記憶と彼ら3人の生き様は、光の人生を大きく揺さぶり始める。灼熱の日々の中、光の眼に映るものとは、何か?そして、51年後の 2070 年、71 歳になった光(加藤雅也)。彼の生きる世界は大きく変容していた・・・。


監督・脚本・原案・音楽・スタイリング:半野喜弘
出演:眞栄⽥郷敦/池内博之/Awich/尚⽞/伊藤正之/加藤雅也
原案:半野喜弘 脚本:半野喜弘/島尾ナツヲ/岡田亨
配給:ギグリーボックス フィクサー:長野隆明
制作:GunsRock
©彼方の閃光 製作パートナーズ
公式 HP:https://kanatanosenko.com/

全国順次公開中!


(オフィシャル・レポートより)

 

月別 アーカイブ