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ernesto-bu2-550-1.jpg『エルネスト』公開御礼舞台挨拶 inTOHOシネマズなんば

(2017年10月8日(日)TOHOシネマズなんばにて)
ゲスト:オダギリジョー(41歳)、阪本順治監督(59歳)



ernesto-500-1.jpg今の時代だからこそ、
純粋に一途に生きた名もなき青年に心を寄せてほしい。


 

1959年のキューバ革命の英雄のひとり、エルネスト・チェ・ゲバラ。そのファーストネーム「エルネスト」を戦闘名にもらったボリビア出身の日系二世のフレディ・前村・ウルタードという医学生がいた。故国ボリビアの圧政への抵抗運動にチェ・ゲバラと共に参戦し、25歳という若さで亡くなった。立派な医師を目指して懸命に努力していた若者が、武器を持って戦う。一体何が彼にそうさせたのか。どのような青春時代を過ごしていたのか。チェ・ゲバラ(39歳)、フレディ・前村(25歳) 没後50年、知られざる日系二世の青春に心を寄せることで見えてくるものとは――。


「混迷する世界情勢の中、生きる目的さえ見出せない若者が多い今だからこそ、フレディ・前村の青春映画を作る意味がある」とその制作動機を語った阪本順治監督。また、「滅多に出会えない役。役者としても人間としても大きな自信に繋がった」と語るオダギリジョー。二人は10月6日(金)に公開されたばかりの劇場で、満員の観客を前に公開御礼の舞台挨拶を行った。

詳細は以下の通りです。(敬称略)
 



―― 最初のご挨拶。
ernesto-bu2-joe-240-1.jpgオダギリ:今日は足を運んで下さってありがとうございます。難波ということでたこ焼きを用意して下さいました。監督さんも用意してもらったんですか?
阪本監督:あんたに用意してもらったものは僕にも用意してもらってます(笑)。
オダギリ:あ~そうか…たこ焼きを食べたからといって元気になった訳ではないのですが、今日は頑張ります。よろしくお願いします。

阪本監督:こんにちは。観る前ということであまりあれこれ話したくないのですが、3年間準備して、オダギリ君もいろんなことを準備して、やっと公開の日を迎えることができました。戦争映画でもないし戦闘シーンの多いアクション映画でもありません。ひとりの名もなき学生が武器を持つまでの5年間の学生生活を中心にした物語です。オダギリ君は凄い仕事をやってくれました。皆さん、楽しんで帰って下さい。今日はありがとうございます。


―― 青春映画だと感じて熱い想いがしましたが?
阪本監督:僕、青春映画撮ったことないんですが、恥ずかしいくらい真っ直ぐな話です。昨今このような世の中ですから、一筋に生きた人間を見てもらうのもまた新鮮かな、と思いました。


―― この映画がフレディ・前村を知るキッカケになったのは大きかったと思いますが、フレディに近付くアプローチは?
ernesto-bu2-joe-240-2.jpgオダギリ:数十秒じゃ語れないですね~(笑)。フレディの外見が僕のいとこに似ていることに気付いて、ある程度は見た目を似せられるのではと思いました。中身については、先ず日焼けをした方がいいと思って、生まれて初めて日焼けサロンへ行きました。会員にもなりました。ちょっと渋谷っぽい人間になれたような気がしました(笑)。


―― フレディ・前村さんと次第に溶け合っていくようで、フレディ像をしっかりと印象付けましたね?
オダギリ:ありがとうございます。僕が最初に登場するシーンからしっかり見ていないと、見失うとどれが僕だか分からなくなりますよ(笑)。


―― これからの役者人生に影響が?
オダギリ:役者としても人間としても、この役をのり越えられたことが自信に繋がったのは確かです。


―― オールスペイン語で大変だったのでは?
オダギリ:今日、京都の舞台挨拶に、日本在住のフレディのお兄さんの息子さんがいらして下さいました。まさかのことでしたが、とても嬉しかったです。そこで、「僕のスペイン語はどうでしたか?」とボリビアのベニ州出身の方にお聞きしたら、「合格だ!」と言って頂けたんで、安心しました。


ernesto-bu2-sakamoto-240-1.jpg―― 撮影中、いろいろご苦労もあったのでは?
阪本監督:キューバは5か国目ですが、いろんなことが覆っていく感じでした。オダギリ君も海外での撮影経験が多くて、「トラブっても沈まない、振り向かない、どうやって挽回していくか」と気持ちを作り直す技術を持ってましたから、何とか切り抜けていけました。社会主義国のキューバは物資不足で、しょっちゅう停電もしてました。ホテルの部屋では、5つのスタンドあったのですが、1個ずつ球切れしていって、「最後のひとつが切れると俺は勉強できないぞ!」とヒヤヒヤでした。撮影現場でも、いろんな物がなくて、なければ作る、代替品を捜してくる、と言った感じで、クリアしてました。


―― 実在の人物を描くのに難しかったことは?
阪本監督:フレディのご家族の方を傷付けたくないので、取材には時間をかけました。映画の最後に5人のおじいちゃんたちが出てきますが、彼等はフレディのご学友の方たちです。彼らの一人一人にフレディの人となりや、学生時代にどんなエピソードがあったのか、どういう恋愛をしたのか、実際のことを沢山盛り込んで作っていきました。


―― チェ・ゲバラが大阪に来ていたことは、この映画で初めて知りました。
阪本監督:チェ・ゲバラは、広島へ夜行列車で行く日に、堺のクボタ鉄工の見学をして、前日には愛知でトヨタの工場見学もしています。大阪に来て広島が近いと知った彼は、周りが止めるのも聞かず、他の予定をキャンセルして夜行列車で広島へ行ったんです。


ernesto-bu2-240-1.jpg―― 被爆地・広島を訪れたからこそ、その後のチェ・ゲバラが遺した言葉には重みがあるんですね。この映画を観て、改めて感じ入りました。 最後のご挨拶をお願いします。
オダギリ:この映画が、シネコンで色々なタイプの作品と肩を並べられることはとても意味があることですし、こういうタイプの作品が選べる現状が少しでも長引けばいいなと思っています。今は阪本監督をはじめ才能のある監督さんたちが作品を作りにくい状況ですので、それを少しでも打破するためにも、皆様にこの映画の宣伝をして頂きたいと思います。応援よろしくお願いします。

阪本監督:映画の最後の最後に、「マリー・前村・ウルタードさんに捧げます」とあるんですが、それは亡くなったフレディの姉のマリーさんのことです。3年前に彼女に会いに行った時に、「フレディは医者になって人を助けようとキューバへ行ったのに、武器を持って人を殺めるかもしれないようなことになって、その狭間できっと苦しんでいたことでしょう」と仰いました。母のローサさんは、キューバでチェ・ゲバラの奥さんに、「あなたの息子は事故や病気で死んだのではない。人々のために戦って死んだのだから泣く必要はない」と慰められたけど、お母さんは自分の息子を失った悲しみで泣き崩れてしまったらしいです。それを聴いて、名もなき医学生が武器を持つまでの過程がとても大事なのではと思って、この映画を作りました。誰かの息子であり、誰かの兄弟だった若者が、25歳という若さで死んでいった。できることなら、皆さんの心の中でフレディが生き続けられればいいなと思います。今日はありがとうございました。


(河田 真喜子)



『エルネスト』は、TOHOシネマズ(梅田・なんば・二条)、神戸国際松竹、京都シネマにて絶賛公開中です!

ernesto-pos.jpg■2017年 日本=キューバ合作 2時間4分 
■原案:マリー・前村・ウルタード、エクトル・ソラーレス・前村著『革命の侍~チェ・ゲバラの下で戦った日系2世フレディ前村の生涯』(長崎出版・09年/17年9月キノブックスより再刊)
■脚本・監督:阪本順治 (『顔』、『闇の子供たち』、『大鹿村騒動記』、『団地』)

■出演:オダギリ ジョー、ホワン・ミゲル・バレロ・アコスタ、永山絢斗
■2017年10月6日(金)~TOHOシネマズ梅田ほか全国公開中!
■公式サイト: http://www.ernesto.jp
■(C)2017“ERNESTO”FILM PARTNERS

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narataju-butai2-550.jpg映画『ナラタージュ』10.8大ヒット御礼大阪舞台挨拶

登壇者: 有村架純、坂口健太郎、行定勲監督

 


2006年版「この恋愛小説がすごい!」1位に輝いた、島本理生原作の恋愛小説「ナラタージュ」を嵐・松本潤主演、ヒロインに有村架純、共演に坂口健太郎を迎え、恋愛映画の名手・行定勲監督(『世界の中心で、愛をさけぶ』)がメガホンを取り映画化、10月7日(土)に全国公開いたしました。

narataju-500-main.jpg大ヒットを記念いたしまして、10月8日(日)、TOHOシネマズ梅田にて大ヒット御礼舞台挨拶付試写会が実施されました。本編上映後の舞台挨拶ということで、映画の余韻に包まれた会場に有村架純さん、坂口健太郎さん、行定勲監督が登壇すると大歓声が沸きあがりました。


narataju-butai2-arimura-240.jpgまずは有村架純さんから「こんにちは!泉を演じました有村架純です。地元の関西で舞台挨拶ができて嬉しいです!」とご挨拶。

続けて坂口健太郎さんから「こんにちは!おおきに!小野玲二役を演じました坂口健太郎です。温かい声援をいただいてほんまに嬉しいです。」と関西弁でご挨拶すると、お客さんから「おおきにー!」「大好きー!」と次々に返事がきました。

更に行定監督も第一声に「おおきに!(笑)」とご挨拶し「今日は映画館に足を運んでいただいてこの映画を選んでいただき嬉しいです。楽しめましたでしょうか?」と言うと客席から温かな拍手が沸き起こりました。


映画について、MCより「有村さんは『工藤泉』という女性を演じてみていかがでしたか?」と聞かれると「しんどかったし、苦しかったですけど、愛おしい時間でもありました。」と答えました。次に「坂口さんは今回の役を演じてみていかがでしたか?」と聞かれると「僕は少し小野君の気持ちが分かる気がしました。何度も何度も台本を読んでるうちにすごく救いたくなるような印象でした。」と答えました。

narataju-butai2-yukisada-240.jpgそんな二人のシーンはどのように撮影を進められたか聞かれると、行定監督は「坂口君はのびのびとポテンシャルが高くて、架純ちゃんは芯が強く信頼度の高い芝居をしてくれたので、将来楽しみだなと思うし、一緒にやってて楽しかったです!」と答えました。


有村さんと坂口さんは過去に共演経験もあることから普段から仲が良い話になり、坂口さんの印象を聞かれると有村さんは「一見無口そうに見えるけど、すごくひょうきんで陽気で楽しい人。」と言うと坂口さんは満足げな表情で頷きました。一方有村さんの印象を聞かれると坂口さんは「監督もおっしゃっていましたが芯がある。でもはかなげにも健気にも見えるから、本当の架純ちゃんはまだ未知数なところがある。」と答えました。


narataju-butai2-sakaguchi-240.jpgMCより関西の印象を聞かれると坂口さんは「楽しい!こういう舞台挨拶などでお伺いすると温かく迎え入れてくれるような印象。」と好印象を口にしました。

一方有村さんは関西の出身であることからMCより「帰ってこられていかがですか?」と尋ねられると「ホームって感じがします!関西弁で喋ろうと思ったらいくらでも喋れるんですけど…」と標準語から関西のイントネーションに変わると、客席から「可愛いー!!」の声が飛び出しました。


そしてマスコミ向けのフォトセッションに移ると、客席からは次々に「架純ちゃーん!」「健ちゃーん!」の声に交じって「監督―!」と次々に呼びかけられ大盛り上がり!


narataju-500-2.jpg最後に有村さんから「皆さん本当に温かく迎え入れてくれてありがとうございます。今後この映画がたくさんの方に届くように祈っています。」

坂口さんから「この作品は人間の綺麗なところだけでなく、苦しみだったり悲しみだったり、そういうところも正直に描いた作品だと思います。見た方それぞれ受け取り方が変わる作品だと思うので、『ナラタージュ』の話を皆さんでしていただけると嬉しいです。」

行定監督から「この作品は10年以上かけて企画をした作品で、松本君、架純ちゃん、坂口君が揃わなかったらできなかった作品だと思います。なので10年以上かけて本当によかったと思います。この映画が大ヒットするように、是非とも口コミで広げていただけたらと思います。」とご挨拶をし、舞台挨拶は無事終了しました。



『ナラタージュ』は、TOHOシネマズ梅田他にて大ヒット上映中です。

■出演:松本潤、有村架純、坂口健太郎、大西礼芳、古舘佑太郎、神岡実希、駒木根隆介、金子大地、市川実日子、瀬戸康史
■監督:行定勲
■原作:島本理生(「ナラタージュ」角川文庫刊)
narataju-500-1.jpg■脚本:堀泉杏
■音楽:めいなCo.
■製作:「ナラタージュ」製作委員会
■制作プロダクション:東映東京撮影所制作
■協力:ザフール企画
■協力:KADOKAWA

■配給:東宝=アスミック・エース
■(C)2017「ナラタージュ」製作委員会
■公式サイト: http://www.narratage.com/


(オフィシャル・レポートより)

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松本潤、有村架純は「心が太く、マッチョになった」と成長ぶりを絶賛!『ナラタージュ』舞台挨拶
(17.10.5 TOHOシネマズ 梅田)
登壇者: 松本潤、有村架純  
 
2006年版「この恋愛小説がすごい!」1位に輝いた島本理生原作の恋愛小説「ナラタージュ」が行定勲監督(『世界の中心で、愛をさけぶ』)により映画化。主人公葉山貴司役に松本潤、葉山を全身全霊で愛する工藤泉役に有村架純と人気俳優の共演が話題の、一生に一度しか巡り会えない究極の恋を描いたラブストーリーが、10月7日(土)より劇場公開される。
 
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全国ロードショーを前に、10月5日(木)TOHOシネマズ梅田にて行われた舞台挨拶付試写会では、上映前に主演の松本潤と有村架純が登壇。ゲストを迎える前の静けさから一転し、主演二人の登壇に、コンサート会場のような大きな歓声が送られた。
 
まずは松本潤が「こんばんは。松本潤です。前回映画に出させていただいた時に、この劇場に来させていただいたことを廊下に来た時思い出し、懐かしいなと思いました。また映画に出ることができ、この劇場に戻ってくるこができたことをうれしく思います」と感慨深げに挨拶すると、有村架純は「みなさん、こんばんは。キャンペーンで来るのは一年ぶりなので、久しぶりの地元にワクワクしています。よろしくお願いします」と緊張の面持ちを見せながら挨拶した。
 

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大阪の印象を聞かれた松本は「元気!」と即答。続けて「熱が高いという印象ですかね。 ライブの印象が強いです。大阪でライブをやらせてもらうと僕らのテンションをあげてくれる。お世話になっています」と大阪のファンと会話をしているようなトークに。
一方、兵庫県出身の有村は、地元に帰ってきたと思える瞬間を訊ねられると、「関西弁を聞くと、帰ってきたんやなと思います」と、地元の言葉に戻り、会場からは思わず「かわいい」との声が飛んだ。
 
 
本編では雨のシーンが多いことが話題に上ると、「プールに落ちたり、雨に打たれたりすることが結構多かった気がします。濡れるシーンの前に、最初からずぶ濡れにならなければいけない時、雨に打たれている有村さんが神がかっていました」と松本が有村の役者根性を絶賛。さらに、兄弟役で共演経験のある有村と、今回は先生と生徒という関係で共演し、以前との違いについて話が及ぶと、「2年半ぶりぐらいにお会いして大人っぽくなったなと思いましたし、いろいろな作品でいろいろな経験をされて、心が太く、まっちょになっています」と共演の感想を明かした。 
 
 

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一方、2度目となる松本との共演を経て、有村は「松本さんは当初と印象は変わらず、プロ意識が高く、現場のスタッフさんのことを常に考えて作品を作られている印象があります。作るということに対するストイックさは変わらず持っていらした。私もこの3年間で色々経験させていただき、当時は緊張もあってしゃべれなかったけれど、今はそんなに緊張しないで、一歩先の話ができるようになり、うれしいです」と松本との現場を振り返ると、「緊張すると言われることが多いので、うれしい」と松本が返す、微笑ましい場面もあった。
 
松本が演じる葉山については、 「行定監督に最初に言ってもらったことでもありますが、脚本に葉山というキャラクターがあまり描かれておらず、一緒に作っていきたいと言われたんです。見ている人が葉山はこういう人ではないかと、一緒に作っていけるキャラクターになればいいなと思いました。監督からは、目力が強いということで普段が100なら40%ぐらいまでぼやかしてと言われました」
 
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体当たり演技も多かった泉役の有村は、「葉山先生と会話のキャッチボールができなくて、どこか違うところによけられてしまうのがしんどかったです。何を考えているんだろうと、ずっと思っていました。何なんだろうって」と松本演じる葉山とのシーンを振り返ると、松本も「一緒にお芝居をしていく中で、そういうアプローチで芝居をするのは新鮮で、新しい引き出しを作ってもらったなと思います」と、今までにない芝居に戸惑いながらも、手ごたえを感じていることを明かした。
 
 
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最後は、
「見たことのない葉山先生がたくさん画面に映っていると思いますし、とても美しい作品なので、堪能して帰ってください。ありがとうございました」(有村)
 
「架純ちゃんが演じる泉に女性の方はすごく共感できるのではないかと思います。今まで皆さんがしてきた恋愛の引き出しを無理矢理あける時間があるかもしれません。大事な人を思い出しながら観る濃密な2時間20分を楽しんでご覧ください。久しぶりに大阪の劇場に来れて良かったと思います。お忙しい中、お時間を割いていただきありがとうございます。この作品がみなさんに愛されることを祈っています」(松本)
と締めくくり、劇場に駆けつけた観客に最後まで感謝の意を伝え、大きな拍手が送られた。
 
行定勲監督と松本潤、有村架純らが紡いだ、この秋一番の愛の物語。美しくも禁断の世界を心ゆくまで堪能してほしい。
(江口由美)
 

<作品情報>
『ナラタージュ』
(2017年 日本 2時間20分)
監督:行定勲
原作:島本理生(「ナラタージュ」角川文庫刊) 脚本:堀泉杏 音楽:めいなCo. 
出演:松本 潤 有村架純 坂口健太郎 大西礼芳 古舘佑太郎 神岡実希 駒木根隆介 金子大地/市川実日子 瀬戸康史 
製作:「ナラタージュ」製作委員会 制作プロダクション:東映東京撮影所 制作協力:ザフール 企画協力:KADOKAWA 
配給:東宝=アスミック・エース (C)2017「ナラタージュ」製作委員会 
公式サイト←⇒http://www.narratage.com/
10月7日(土)TOHOシネマズ梅田他全国ロードショー 
 

kanotori-bu-550-2.jpg“最低!”が褒め言葉!?『彼女がその名を知らない鳥たち』舞台挨拶レポート

・2017年9月30日(土) 梅田ブルク7にて
・ゲスト:蒼井優(32)、阿部サダヲ(47)、白石和彌監督(42)



ゲス男やクズ男に翻弄されるダメ女が“無償の愛”に目覚める時
 

kanotori-550.jpg【STORY】
昔の男を忘れられないクレーマー女・十和子と、彼女に尽くしたおす15歳年上の建設作業員の男・陣治。十和子は、陣治のわずかな稼ぎで生活しているものの、不潔で男としての魅力を感じられない陣治の愛を拒み続けていた。ある日デパートへ入れたクレームの対応に現れた水島という男に魅力を感じた十和子は、急速にその関係を深めていく。そこへ、8年前十和子に暴力を振るいゴミのように捨てた黒崎が5年前に失踪していたという報せが入り、愕然とする。陣治の異常なまでの十和子への干渉、エスカレートしていくストーカー行為、次第に恐怖をつのらせていく十和子だった……。



どんな役でも自然体で役を生きることができる蒼井優は、華奢な身体で眼力がある訳でもないが、存在感がある。しなやかな身体と空気を読み取る感性は、その場に豊かな感情を生み出すことができる。そう、設定された世界を拡げられる稀有な女優なのだ。そこに、機敏な身体能力と豊かな表情で細やかな感情表現を得意とする阿部サダヲがW主演を務める。沼田まほるか原作の同名小説の映画化は不可能とされていたが、それを『凶悪』『日本で一番悪い奴ら』と底知れぬ不気味さと容赦ない暴力をテンポよく活写するクライムービーの名手・白石和彌監督が実現。今までにないゲス男とクズ男に挑戦した二人のイケメン俳優、松坂桃李と竹野内豊の役者としての幅の広がりにも注目したい作品。


kanotori-bu-500-1.jpg10月28日の公開を前に開催された上映会の舞台挨拶に、W主演の蒼井優と阿部サダヲ、そして白石和彌監督が登壇。「共感度0%、不快度100%」の究極の愛の物語について語ってくれた。尚、この日はゲストから観客への質問コーナーも設けられ、キワどいNGトークも連発して、MCの口から質問できずに白石監督に振るシーンもあった。

―― 詳細は下記の通りです。(敬称略)



kanotori-bu-aoi-1.jpg―― “嫌な女”十和子を演じた蒼井優さんです。
蒼井:今日はお休みの日に来て下さってありがとうございます。今日は、初めて映画をご覧になった方の前でお話をさせて頂けるとあって、楽しみにしてきました。短い時間ですが、よろしくお願いいたします。

―― 十和子より15歳年上で、“不潔で下品な男”陣治を演じた阿部サダヲさんです。
阿部:今日はちょっと綺麗にしてきました。皆さんありがとうございます。観終わって、何だろうこの気持ちは?と、ザワザワしますよね? はい、今日は綺麗にしてきました(笑)。

―― 綺麗にして来て下さってありがとうございました(笑)。本格的な大人のラブストーリーに挑まれた白石和彌監督です。
白石監督:去年の10月に大阪で撮影しました。大阪の皆さんはよくご存じの場所もあると思います。ようやく1年経って観て頂けるのを嬉しく思います。大阪の皆さんにとって心の象徴でもある大阪城を、あのような場面で使ってしまって、本当に申し訳ありませんでした(笑)。


―― 完成した作品を観た感想は?
kanotori-500-4.jpg蒼井:自分が出演しているかどうか関係なく、この映画はとても好きな映画なので人に勧めたいのですが、いいところはラストしかないじゃないですか?それで今日はご覧になった方の前でお話できるがホントに嬉しいんです。

阿部:蒼井さんとのシーンが殆どで他の男二人とは会ってなかったんです。作品を観て、どうしようもない奴らだなと思い、今でも松坂桃李が好きじゃないですね(笑)。それほど松坂君は凄い役者さんだと思います。まだ好きになれないですけどね(笑)。

白石監督:宣伝では言い辛くて“究極の愛”とキャッチコピーを出しましたが、これは陣治の“無償の愛”の物語でして、僕としてはそれがとても美しく絶対に真似のできないことなので、なんとか映像化したいと思いました。観たらきっと誰かと話したくなる映画だと思うので、できれば10月28日公開初日の土日に観て頂ければありがたいです。


kanotori-bu-abe-2.jpg―― 関西弁の役について?
蒼井:難しかったです。ずっと方言指導の方に付いて頂いたのですが、その内違いが分からなくなってきました。

阿部:いや~難しかった!聞き慣れた関西弁ですが、自分で喋るのは難しかったです。ずっと付きっきりの方言指導の人も嫌いになりました(笑)。

―― この映画では嫌いな方が多かったんですね(笑)。ところで、関西弁の好きなところは?
阿部:この映画は関西弁だから助かっているところもあると思います。標準語だと手に負えないような…関西弁だから柔らかく感じる部分もあると。


―― 全編関西弁で関西ロケでしたが、改めて感じることは?
白石監督:人と人の距離が近い。標準語より本音で語り合っているような印象を持ちました。多分この二人を見ていたからだと思います。二人とも嫌ならイヤとはっきり言い合っていたので、それが気持ちいいなと感じて、ちょっと羨ましかったですね。


―― 役に対する共感度は何パーセントですか?
kanotori-500-1.jpg蒼井:最初は0%だったんですが、めんどくさい女なんですけど“澄んでいる”というか、特にラストでは無防備の部分もあり、そう感じました。絶対に賛同はできないけど、「共感した」と言ったら人として疑われるので、皆さんも今日これから飲みに行って3軒目辺りから「共感した」と本音トークができるようになると思います(笑)。

阿部:そんなに共感できるところはないですけど、直したい部分はいっぱいありました。汚い食べ方だとか、差し歯も早く治せばいいのにとか…。でもそういう役だから楽しめた部分もいっぱいありました。

 
kanotori-bu-shiraishi-1.jpg―― 陣治の身なりについてこだわりがあったようですが?
白石監督:衣装合わせをするのに綺麗な作業着しかなかったんです。「こんなんじゃダメだ!」と机をひっくり返して、「汚いの持ってこい!」と暴れ倒して、「汚せ!汚せ!」と言ってこうなりました。阿部さんだけ衣装合わせした時に、そんなシーンはないのですが立ちションする真似をしてもらいました。その後ろ姿を見て、「あっ仕上がってるな!」と思いました。それを撮影所の外でやったのですが、きっと向いのマンションからは見えてたと思いますよ(笑)。


 

 

―― 松坂桃李さんも竹野内豊さんも今までにないような役柄でしたが、共演してみて如何でしたか?
kanotori-500-3.jpg蒼井:お二人とも初めての共演だったのですが、こんな最低の役を最低のままやれるということは本当に凄いことなんですよね。松阪さんは最低な上に“薄さ”が加わって、竹野内さんの場合は、相手役の私しか見えない“悲しみ”があったりして、最低の別ジャンルを同時に見せてもらった感じです。この映画では、「最低」というのが一番の褒め言葉になると思います(笑)。

阿部:お二人とも最低さが素敵でした(笑)


―― あの最低さは狙い通りでしたか?
白石監督:ホントその通りでした。

 


★ゲストから観客に質問するコーナー

野鳥観察が趣味というちと怪しい男性がカウンターを持って登場。観客にあらかじめ配られた「かの鳥」フラッグの裏表をカウントして、YES・NOのパーセンテージを測定。

kanotori-500-2.jpg★蒼井優から質問:あんな水島でもいいと思う人?
(十和子予備軍?男性は水島に対して羨ましいのかな?)
68人→23%

★阿部サダヲから質問①:陣治が殺してるなと思った人?
(演技のダメ出しされてるような気がするなあ)。
250人→93%

★白石和彌監督から質問①:この映画に共感した人?
250人→93%

kanotori-bu-abe-1.jpg阿部サダヲから質問②:今日の僕の恰好、先程シャンプーハットに「遅れて出て来た演歌歌手みたいだ」と言われたんですが(笑)、そう思う人?
(これオーダーで作ったんですよ…「ジンジー」というブランドも立ち上げて。陣治の青の作業着をイメージした生地選び)。
268人→99%

★白石和彌監督から質問②:大阪城で“ああいうこと”をやってみたいと思う人?(笑)
(水島と十和子のシーン)
17%

★白石和彌監督から質問③:パートナーと“仲良くする”時「あ~」と言わせたい人?(笑)
(ちなみに、トロント映画祭で上映された時には「Say Aha~」と字幕が付いてました(笑)。特にゲイの方々に受けてました)。
77人→29%

 


―― 最後のご挨拶
白石監督:今日は観て頂きまして本当にありがとうございました。ゲスとかクズとか最低な人たちが前面に出てきてはいるのですが、それは表層的なもので、奥には“究極の愛”が提示できたのではと思っております。いろいろ分かってから見直すと、いろいろな世界が美しく見えてくる映画です。散らかった家庭でも美しく思えるよう、この映画を思い返して頂けたらいいなと思います。10月28日公開ですので、皆さん何卒応援よろしくお願い致します。

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阿部:愛って何だろうと考えさせられる映画です。キラキラした映画もいいですが、こんな映画もあっていいと思ったし、こんな映画に出たいと思っていました。また、これほど汚す役の映画もないと思います。見逃しておられるかもしれませんが、足の指の間にもゴミ詰めて頑張りました。また観られる時にはお見逃しなく(笑)。是非、観終えてから皆さんと話し合って頂きたい映画ですので、よろしくお願い致します。

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蒼井:
こういう映画が作れる日本映画界でありたいなと思っています。そのためにはある程度観て頂かなくてはなりません。最後のシーンに賭けたのですが、勿論合わなかった方もいらっしゃるでしょうし、受け止めて下さる方もおられると思います。私たちが玉を投げなければ勝負もできませんので、このような作品が作れる環境を、映画ファンの一人として私たち映画人も守っていけたらいいなと思っております。皆さんもそこは共犯者だと思って、応援よろしくお願いいたします。今日は本当にありがとうございました。

 


 


『彼女がその名を知らない鳥たち』

■2017年 日本 2時間3分
■原作:沼田まほかる(『彼女がその名を知らない鳥たち』幻冬舎文庫)
■監督:白石和彌(『凶悪』『日本で一番悪い奴ら』)
■出演:蒼井優、阿部サダヲ、松坂桃李、竹野内豊
■(C)2017映画「彼女がその名を知らない鳥たち」製作委員会

2017年10月28日(土)~梅田ブルク7、他全国ロードショー

公式サイト⇒ http://kanotori.com/
 


(河田 真喜子) 

 asahinagu-bu-550.jpg“なぎなた衣裳”で颯爽と登場!『あさひなぐ』舞台挨拶

(2017年9月23日(土) TOHOシネマズなんばにて)

ゲスト:西野七瀬(23)、桜井玲香(23)、伊藤万理華(21)



凛々しさひときわ、“美の武道”なぎなたに挑む《乃木坂46》!
 

女子高生のラブストーリーに辟易しているところに、古式ゆかしい薙刀(なぎなた)部活で奮闘するスポ根ものに出会って目が覚めるようだった。想像以上の笑いと清々しい感動でウルウルしてしまった。


asahinagu-main.jpg高校進学を機に新しい自分になろうと薙刀部(なぎなたぶ)に入部した東島旭(西野七瀬)。元美術部で運動音痴でも無理なくやれるという甘言に乗り、とんでもなく悪戦苦闘することになる。先輩たちが果たせなかった夢を後輩たちが引き継ぐ。自信が持てず一歩が踏み出せない自分を奮い立たせ、それぞれ己の弱さに打ち勝ちながら、一人より皆のために支え合う友情を深めていく。


asahinagu-500-2.jpg旭の憧れの先輩、宮路真春役に白石麻衣、生田絵梨花、桜井玲香、村松沙友理、伊藤万理華ら乃木坂46のメンバーが凜とした美しさで競演!白の胴着に黒の袴姿、シュッと背筋を伸ばし薙刀を構える姿のカッコいいこと! 緊迫の試合シーンをはじめ、打たれてもめげずにぶつかっていく姿など、『チア☆ダン』にも通じる女子高生の成長を瑞々しく描いた青春讃歌の感動作。


公開2日目の9月23日(土)、乃木坂46のメンバーが2チームに分かれて全国で御礼舞台挨拶行脚を敢行!大阪では主演の西野七瀬、桜井玲香と伊藤万理華の3名が超満員の会場で舞台挨拶を行った。


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[大阪の好きな所は?]

大阪府出身の西野は「難波へよく遊びに行きましたが、道頓堀がどうなってるか気になる~」ご様子。伊藤は「小学2年生まで大阪に住んでいたので第二の故郷です。好きな場所はユニバーサル・スタジオ。行きたい!」。会場からも「行く!行く!」と歓声があがる。桜井は「元気ですかー! 大阪の人は初対面でもすぐに仲良くなれて元気なイメージです。映画見終わって隣同士でイェーイ!って盛り上がってると思いましたが…」と、可愛い3人を前に緊張気味の観客を鼓舞していた。

 

 
[薙刀(なぎなた)に初挑戦して大変だったことは?]

asahinagu-sakurai-1.jpg西野は「稽古中、中々強く打てなくて「もっと強く打って!」と注意されてばかり」だったようだが、伊藤は最初からビシバシ打っていたようだ。カットが掛かっても何度も打ってしまい「もう止めて!」と制止された程だったとか。「痛いので、あんまり強くやるもではない」と他人事のように語っていた。桜井も「先生に打たれた時の痛さは凄かった~!剣道経験者という設定の役でしたが、どっちも未経験だし、構えが真逆で練習の時に苦労しました。それと、防具が重くて装着にも時間が掛かって大変でした」。薙刀(なぎなた)初挑戦ということで苦労も多かったようだ。だが、その甲斐あって、真剣な表情で挑む彼女らのひたむきさだ感動をよんでいる。

 
[注目ポイントは?]

asahinagu-itou-1.jpg薙刀部の顧問・小林先生を演じた中村倫也のアドリブだらけの演技に笑いを堪えるのに苦労したとか。試合中、伊藤が新入部員に開会式について説明している最中にも関わらず、邪魔するように語りかけてくる小林先生。顧問なのに薙刀のことは全く無知で、いつも部員たちと嚙み合わないハイテンションぶりを見せる。さらに登場する度にいろんな小道具を自分で用意して驚かすので、部員たちのリアクションも見どころひとつだという。女子らしいと感じられたのは、撮影中の待ち時間に“お菓子パーティ”をしていたとか。中でもピスタチオが大人気で、必ず用意されていたようだが、西野は「ひと粒も食べてない!」と初告白。驚く桜井と伊藤に、「私の試合のシーンの時に食べてたのね」と、主人公の旭ちゃん同様、何となく浮いた感じの西野の天然ぶりも笑える。もっともっと、リピート鑑賞する場合の注目ポイントがいっぱいありそうだ。是非、劇場でご確認下さい。


(河田 真喜子)


『あさひなぐ』
asahinagu-500-4.jpgのサムネイル画像■2017年 日本 1時間45分
■原作:こざき亜衣(「あさひなぐ」小学館)
■監督・脚本:英 勉 (『ハンサム★スーツ』『ヒロイン失格』『トリガール!』)
■出演:西野七瀬、桜井玲香、松村沙友理、白石麻衣、伊藤万理華、生田絵梨花、富田望生、中村倫也、江口のりこ
■(C)2017 映画「あさひなぐ」製作委員会(C)2011 こざき亜衣/小学館

公式サイト⇒ http://asahinagu-proj.com/

2017年9月22日(金)~全国東宝系にて絶賛公開中!

 

 

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“革命の侍”『エルネスト』舞台挨拶

(2017年9月21日(木)TOHOシネマズ梅田にて)
ゲスト:オダギリジョー、阪本順治監督

 

なぜ若者は銃を持つようになったのか?
チェ・ゲバラ没後50年、
その名“エルネスト”を託された知られざる日系人の青春

 
1959年のキューバ革命成功のリーダー:フィデル・カストロと共に絶大なカリスマ的存在の英雄だったエルネスト・チェ・ゲバラ。その後の反帝国主義や反政府運動のシンボルととなり、日本でも若い世代を中心に未だに人気がある。そのゲバラと共にボリビアの内戦に参加し、25歳という若さで亡くなった日系人がいた。日本人の父とボリビア人の母を両親に持つ、フレディ前村ウルタードである。彼は貧しい人々を助けたいと医学の道を志しキューバ国立大学に留学した真面目な医学生だった。本作は、ゲバラからファーストネームの“エルネスト”と“エル・メディコ”(医師)という戦士名を託されたフレディの知られざる青春を追った感動作である。


ernesto-550.jpg主演のオダギリジョーは、フレディ役に運命的な出会いを果たし、ボリビアの地方なまりのあるスペイン語のレッスンを受け、さらに12㎏減量しての役作りに挑む。阪本順治監督は、原案となった『革命の侍~チェ・ゲバラの下で戦った日系2世フレディ前村の生涯』という本に4年前に出会い、ゲバラとフレディの終焉の地であるボリビアの山奥を訪ねたり、かつての戦友たちから話を聞いたり、キューバ政府の協力を得たりとリサーチを重ね、見事に“革命の侍”を現代に甦らせている。


ernesto-bu-500-1.jpgオダギリジョーと阪本順治監督が、10月6日の公開を前にTOHOシネマズ梅田にて行われた試写会の舞台挨拶に登壇。会場はチェ・ゲバラのTシャツやカーキ色の戦闘服を着た観客で埋まり、一種異様な雰囲気となる。彼らが集団で行進しようものなら警戒されそう。ところが、ゲストが登場するやいなや黄色い歓声が上り、「ああ、いつもの舞台挨拶だ」とホッとする始末。緊迫する世界情勢の中、ゆるい映画を量産している日本映画界に一石を投じるような刺激になる作品。舞台挨拶の中にも、両氏の本作に懸ける熱い想いが滲み出ていた。
 


舞台挨拶の詳細は以下の通りです。(敬称略)ernesto-joe-240-5.jpg

――(ゲバラファッションの観客を前に)最初のご挨拶。
オダギリ:東京でもこういうファッションに身を包んだ方々の前で舞台挨拶をしたのですが、まさか大阪でもこんなことになっているとは、さっき知りました。平日の夕方なのにこんなに沢山の方に来て頂いて本当にありがとうございます。とても面白い作品だと思いますし、ちょっと変わった趣きの重要な意味ある作品だと思いますので、沢山の方に紹介して頂けると嬉しいです。

 

 

ernesto-sakamoto-240-1.jpg阪本監督:今日は何の集会でしょうか~?(笑)皆さん、チェ・ゲバラのこともご存じでしょうし、キューバ大好きな方もおられると思います。実際にこの映画の準備中にもそんな恰好をした方を沢山見掛けましたが、果たしてチェ・ゲバラのことをどれほど知っているのかなという疑問がありました。撮影準備のためキューバやボリビアを何度も訪ねたり、ハバナをはじめ地方都市の革命博物館やサンタクララのチェ・ゲバラの霊廟などへ行ったりしましたが、行く先々で日本人の若者がいるんです。受付で「今日は日本人しか来ていない」と言われたこともありました。

一番驚いたのは、ボリビアのチェ・ゲバラが殺された村へ首都ラパスからバスをチャーターして悪路を十数時間かけて行ったのですが、そこにも日本人のバックパッカーが居たんです。どうやって来たんだろうとびっくりしました。チェ・ゲバラについて、ファッションとして着ている人もいれば、片やチェ・ゲバラの足跡を辿る旅をしている日本の若者が沢山いることを、この映画を通じて初めて知りました。

 
――今回の撮影でキューバへはどれくらい行っておられたのですか?
阪本監督:僕で50日位ですが、オダギリ君は先発してキューバ入りして、スペイン語のレッスンや他の準備にかかっていました。
オダギリ:2~3週間は先に入ってましたね。


ernesto-500-1.jpg――フレディ前村さんの役をオダギリさんにと思われた理由は?
阪本監督:フレディさんの人となりを原案となった本から感じ取ったり、ハバナ大学留学時代の学友の方から聞いたりしたら、“実直でナイーブでデリケート”という答えが返ってきたので、すぐにオダギリ君を思い出しました。以前から、三度目のタッグの時は主演と監督という関係で仕事をしたい、挑戦的なものを一緒にやりたい、よりハードルの高いものを、ヒットするかどうか分からないものを創る時にオダギリ君を道連れにしようと考えていました(笑)。

もうひとつ、驚くような偶然がありました。キューバ政府と合作が可能かどうか相談しに初めてハバナへ行った時、別件でオダギリ君にメールしたところ、「僕もキューバに来てます」という返事がきてびっくりしました。彼も同じ日に別の仕事でキューバにいたのです。その偶然性は僕の中ではとても大事なことでして、向こうからやって来てくれたような気がしました。


ernesto-joe-240-1.jpg――この役のお話を受けてどう思われたのですか?
オダギリ:僕は、こういう挑戦的で予測のつかない作品の方が胸が躍る俳優ですし、ハードルが高ければ高い程やりがいが持てると思いました。一生に一度出会えるかどうかの役でもあり、必ず自分にとって財産になると確信が持てました。


――チェ・ゲバラに影響を受けたことはありますか?
オダギリ:時代も国も違うので単純に比較はできませんが、自分が日本の安全で豊かで生ぬるい生活をダラダラと送っている中で、ゲバラやカストロやカミーロの人生や言葉を目にする度に気持ちが引き締まるような気がします。彼らが過ごした日々の重みは今とは全く違います。それは、阪本監督から受ける背筋が伸びるような感じと同じです。自分に厳しく生きている人から受ける影響は大きいのです。「しっかり生きなければ!」という気持ちにさせてくれます。


――このオダギリさんのお話を聞いてどう思われますか?
阪本監督:映画撮影の時は、誰に対しても自信を持って、どれだけ真摯な気持ちで臨んでいるのかを示さなければなりません。自分が壊れてもいい、進退を懸けてやっていますが、普段は緊張が解けるのか、オダギリ君と同じように酒飲んでダラダラしてます(笑)。


ernesto-joe-240-7.jpg――最後のご挨拶。
オダギリ:僕は日本映画のファンとしていろんな作品があった方がいいと思っています。最近は原作ものやコミックやテレビの映画化などに流されやすくなっていますが、映画ファンとしてとても心配しています。そんな中で、『エルネスト』のような作品が選択肢として存在することはとても有意義なことです。できるだけ多くの人に観て頂いて、このような作品が今後も存在できる環境を作って欲しいと思っています。僕もPRを頑張りますので、多くの人に観て頂けるよう広めて下さい。よろしくお願い致します。

 

 

ernesto-joe-240-6.jpg阪本監督:戦闘シーンが沢山ある映画だと思っている方もおられるかもしれませんが、フレディ前村の学生生活を中心に描いた映画です。フレディの姉のマリーさんに会いに行った時に、「フレディは医者になって人を助けようとキューバへ行ったのに、武器を持って人を殺めるようなことになって、きっと苦しんでいたことでしょう」と仰いました。弟のアンヘルさんからは、母のローサさんがフレディの遺骨を捜すためにキューバ政府に泣いて嘆願したところ、かつて一緒に戦った革命軍の人たちから、「あなたの息子は事故や病気で死んだのではない。人々のために戦って死んだのだから泣く必要はない」と随分慰められたとか。でもお母さんは自分の息子を失った悲しみで泣き崩れてしまったそうです。

名もない医学生が、普通の5年間の学生生活を経て、やがて銃を手にするようになる過程を見てほしくてこの映画を作りました。遠い国の50年前の話ではありますが、自分の日常と重なる部分があれば、どうか感じ取って下さい。

それから、マリーさんが我々と二度接触した直後に亡くなられました。この作品をマリーさんに捧げます。ゲバラのお墓に登場したおじいちゃんたちは、フレディと共に戦った本物の戦友たちです。

こういう作品が日本で生まれたことを価値あることだと思って下さいましたら、どうか多くの方に広めて下さい。よろしくお願い致します。


 (河田 真喜子)
 


『エルネスト』
ernesto-pos.jpg■2017年 日本=キューバ合作 2時間4分 
■原案:マリー・前村・ウルタード、エクトル・ソラーレス・前村著『革命の侍~チェ・ゲバラの下で戦った日系2世フレディ前村の生涯』(長崎出版・09年/17年9月キノブックスより再刊)
■脚本・監督:阪本順治 (『顔』、『闇の子供たち』、『大鹿村騒動記』、『団地』)

■出演:オダギリジョー、ホワン・ミゲル・バレロ・アコスタ、永山絢斗
■(C)2017“ERNESTO”FILM PARTNERS
■公式サイト: http://www.ernesto.jp


作品紹介⇒こちら
★阪本順治監督インタビュー⇒こちら

■2017年10月6日(金)~TOHOシネマズ梅田ほか全国ロードショー!
 

 

 

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瑛太、監督との禁酒の契りを破ったことを公開懺悔『リングサイド・ストーリー』大阪舞台挨拶
(17.9.7 大阪ステーションシティシネマ)
登壇者:佐藤江梨子、瑛太、武正晴監督  
 
『百年の恋』ではボクシングに没頭する女子を描いた武正晴監督が、佐藤江梨子、瑛太を迎え、プロレスや総合格闘技の舞台裏も交えながら描く『リングサイド・ストーリー』が10月14日(土)より全国ロードショーされる。瑛太演じる売れない俳優、ヒデオと、ヒデオを養うために全く興味がなかったプロレス団体で働く佐藤江梨子演じるカナコ。オーディションに落ち続けるヒデオと、プロレス界の魅力に触れ、どんどん輝いていくカナコの対比や、すれ違い、嫉妬などラブストーリーの要素を盛り込みながらも、夢に向かってひたむきに努力するレスラーたちの生の姿を捉え、活気溢れる仕上がりになっている。ヒデオのダイジェストビデオでは、バイプレーヤーならではのチョイ役がズラリと並び、瑛太の思わぬコスプレも楽しめる。ヒモ男となってしまったヒデオは再起できるのか。どこまでカナコは我慢できるのか。息ピッタリの主演二人の演技にも注目したい作品だ。
 
 
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全国ロードショーを前に、9月7日(木)大阪ステーションシティシネマにて行われた舞台挨拶付有料試写会では、上映前に武正晴監督、主演の佐藤江梨子、瑛太が登壇。挨拶では佐藤が、「こんばんは。今日は来ていただいて。有料ですみません。ありがとうございます」と有料ながらの来場に感謝の意を示すと、瑛太は「大阪に来れてうれしいです。ちなみに今日は有料で2000円だったんですよね。だからちょっと空席が・・・普段は1800円で映画を観るので、懺悔みたいなことは200円分でしたいと思います」と公開懺悔宣言。「撮影始まってから監督とお酒を飲むかという話をすると、監督は『願掛けのためにお酒を抜いている』。僕も1滴も飲まないと言ったのですが、2週間ぐらいするとだんだん気持ち悪くなって、2~3日休みがあった時にビール1本飲んじゃったんです。本当にすみませんでした!ちなみに東京の完成披露では言わなかったんです。大阪だけ!」と、序盤からトークも飛ばし気味に。武監督も「今日はたくさんの人にきていただき、ありがとうございます。ショックでしたが、なんとか立ち直りたいと思います」と挨拶し、大きな拍手が送られた。
 
 
 
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前日に東京・新宿FACEで行われた完成披露上映会では、黒潮“イケメン”二郎、武尊ら格闘家らも登壇したという話題に。佐藤は「バブリーでした。お客さんも無料でした。だからもっと人がいてたような気も・・・」と観客を笑わせると、瑛太は「アスリートと一緒は初めてですが、普段リングで闘っていらっしゃる方なので、挨拶も丁寧でしたね。(ファイトシーンも)考えていたけれど、誰にも言えずに終わりました」と和やかな雰囲気であったことを強調。武監督も「映画を上映する場所じゃなく、リングで普段プロレスを見る場所なんです。偶然3年前『百年の恋』の試合シーンを撮った場所なので、ビックリしました」とイベントとしてのスペシャル感があったことを語った。一方、映画館での上映はこの大阪が初めてということにも触れ、「一緒に観たい」と力強く宣言した。
 
 
今回、売れない俳優のヒデオと10年来同棲し、支え続けている主人公カナコを演じた佐藤は、その感想を聞かれると「あと何回主演を演じることができるんだろうと思い、すぐにオファーを受けました」。一方、過去の栄光に固執するヒデオを演じた瑛太は「ヒモ生活で、女性の視点から見たらダメな男と感じるかもしれませんが、男性から見れば映画全体的に割と共感できる部分があると思います」と、ヒデオの気持ちが分かる様子。
 
 
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そんな瑛太を佐藤は「ヒデオが乗り移った感じ。ステキで応援していました。役者魂がものすごく強い方」。瑛太は佐藤との芝居について「ヒデオとカナコの関係が一瞬で出来上がった感じ。それはサトエリさんが持っている母性、男をどこか見守ってくれる包容力のある方だなと。気持ちよくお芝居させていただきました」と称えた。また、本作はオリジナル脚本だが、『百円の恋』で脚本を担当した足立紳氏の夫婦のエピソードにインスピレーションを得たことも明かされた。
 
 

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最後は「私は中学3年間を大阪肥後橋に住んでいて、その時の進路の先生に進路を聞かれて『私は芸能人になる』と言うたんですよ。そうしたらポカンとした顔をして、これは絶対あかんと思ったのですが、先生に『もし私が芸能人になって大阪に来たら、謝りに来てください』と言うと、何年かしてある日舞台挨拶に出ていたら、進路指導の先生が『ちゃんと謝りに来ました』と。私はなんて大きな口を叩いたのかと、その時はごめんなさいと思ったのですが、この作品を見て、夢を目指して闘ったりすることはいいんじゃないかという気持ちになりました。ゆっくり観て行ってください」(佐藤) 
 
「僕は大好きな映画の一本になりました。今から観られる方々なので・・・この映画、始まったら物凄いことになっているので、面白かったらたくさんの人に伝えてください」(瑛太)
 
「タイトルは『リングサイド・ストーリー』となっていますが、『ヒデオとカナコのストーリー』だと思うので、そういうところも楽しんでください。出てくる人たちみんなが楽しいと思います」(武監督)
と挨拶し、映画館初上映となる今回の舞台挨拶を笑顔で締めくくった。
 
プロレス、総合格闘技の裏側が垣間見え、『百円の恋』男性版かと思いきや、 そう簡単にはいかないところがよりリアルな、ヒデオとカナコのラブストーリー。ダメ男につい尽してしまう女性、過去の栄光を捨てきれない男性は必見!そして夢の先に進みたい人にも、是非観て、楽しんでほしい。
(写真:河田真喜子 文:江口由美)
 

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<作品情報>
『リングサイド・ストーリー』
(2017年 日本 1時間44分)
監督:武正晴
出演:佐藤江梨子、瑛太、武藤敬司、黒潮“イケメン”二郎、武尊、田中要次、高橋和也、前野朋哉、近藤芳正、余貴美子
2017年10月14日(土)~大阪ステーションシティシネマ、T・ジョイ京都、109シネマズHAT神戸他全国ロードショー
公式サイト⇒ http://ringside.jp/
(C) 2017 Ringside Partners
 

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福山雅治、ヴェネチアでカンヌに続き是枝監督と「男泣き」宣言!?『三度目の殺人』舞台挨拶
(17.8.29 TOHOシネマズ 梅田)
登壇者:福山雅治、是枝裕和監督  
 
第66回カンヌ国際映画祭で審査員賞を受賞した『そして父になる』から4年。福山雅治と是枝裕和監督が2度目のタッグを組んだ最新作『三度目の殺人』が、9月9日(土)より全国ロードショーされる。是枝監督が初めて法廷サスペンスに挑んだ本作では、福山雅治が裁判に勝つためには真実は二の次とクールに割り切る弁護士重盛を演じる他、重盛が弁護を引き受ける羽目となる容疑者、三隅役に役所広司、被害者の娘・咲江役に広瀬すずが扮し、物語が進むにつれ、闇が深くなる本作で緊張感たっぷりに演じきっている。何度も行われる重盛と三隅の接見シーンはまさに本作一番の見どころだ。
 
 
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全国ロードショーを前に、8月29日(火)TOHOシネマズ梅田にて行われた舞台挨拶付試写会では、上映前に主演の福山雅治と是枝裕和監督が登壇。コンサート会場のような大きな声援と拍手の中、
「大阪に帰ってまいりました。是枝監督作品ではないのですが、ジョン・ウー監督作品の撮影で去年は結構長く大阪にいました。僕的には久しぶりのようで、ホーム感を感じています。みなさん、よろしくお願いします」(福山) 
「二度目の福山さんとのコンビということで、どれぐらい福山さんに成長した姿を見せられたかな。心もとないところもありますが、非常に充実したいい現場でした。充実した現場を反映した、自分でも納得度の高いものになりましたし、その作品をご覧いただくことを本当にうれしく思っています。今日はよろしくお願いします」(是枝監督)
と挨拶。 この日の試写会には、関西テレビ主催試写会過去最高の応募数(1万7230通)があったことが明かされると、「まじで? うれしいですね。ありがとうございます」と福山も驚きながら喜びを表現した。
 
 
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勝ちにこだわるドライすぎる弁護士役で共感する部分を聞かれた福山は、「(共感する部分は)あります。基本的に全てのことに勝ちたいと思っています。自分が思い描いているイメージに勝ちたい。監督がさきほど成長した姿を見せられたかなとおっしゃっていたが、僕も以前ご一緒したときより少しはましになったかなという思いはあるんです」と、過去の自分からの成長に触れると、是枝監督は、「今回すごい!」と絶賛。
この年になって使う言葉ではないけれどと前置きしながら、「わ!すごいと思ったし、役所広司さんとの接見シーンは、『この二人はどこまでいくんだろう』と。居合わせたスタッフみんなが、カットがかかった瞬間『すごいね』。それだけ緊張感のあるいいシーンです」と、本作の見どころを紹介。 
 
 
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是枝監督が絶賛した役所広司とのシーンを振り返った福山は「毎回ある程度集中力の高さがある中、ワンテイク目の瑞々しい集中力、密度は他に代えがたい。その中テイク2、3になっても、そこまでよじ登ろうとする役所さんに感動するし、引っ張っていただいた」と感謝しきり。是枝監督も、「(役所さんに)いい加減なことはできない。樹木希林さんもそうだが見透かされている。僕よりも僕の書いた脚本を深く読み込み、真摯に向き合っている」と役所と初めての仕事に覚悟をもって臨んだことを明かした。
 

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『三度目の殺人』は、第74回ヴェネチア国際映画祭コンペティション部門に正式出品が決まっているが、是枝監督にとっては、デビュー作『幻の光』以来22年ぶりの凱旋となることを紹介した福山は、「監督と一緒にいると、すごくいいところにつれていってもらえる」と素直すぎる感想で会場を笑わせると、「上映前日劇場での色や音の調整をやった後、日頃穏やかな是枝監督の集中と緊張で欄々とした目を見た時にすごい現場なんだな、監督の勝負の日なんだなと、急に身が引き締まりました。翌日カンヌでのスタンディングオベーションで、届きましたねっていう気持ちで泣いてしまって。人前で泣くことをなるべくせずに生きてきたけど、ベネチアでもそんなことが体験できればいいな」と再び男泣き宣言。司会者から凱旋舞台挨拶を希望される場面もあり、観客も熱い拍手でベネチアへの期待を表現した。
 
 

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観客と一緒になってのフォトセッションを経て、観客の方に向かっての最後の挨拶では、
「僕も撮影中どんな結末を迎えるのだろうと、演じながら演出と台本と役所さん演じる三隅に翻弄された数ヶ月でしたから、翻弄される2時間になるかもしれません。いったいどうなってるんだ、どこに行くんだと僕と同じ目線で存分に楽しんでください」(福山)
「撮る前は人は人を裁くことができるのかという、答えのない問いを続ける覚悟で作品と目の前の役者と向き合って作りました。実際みていただくと普通とは違うプロセスを経て着地し、すっきりしない人が多いでしょう。観終わって誰かと話したくなる、色々な解釈が成立する映画です。失敗してすっきりしなくなっているのではなく、それも狙いなんです」(是枝監督)
と、観終わった観客の様子を想像しながら、掛け合いのような挨拶で、最後まで盛り上がった。すっきりと分かりやすい映画が多い中、幾重にも想像を巡らせてしまう、すっきりしない映画。その中で問いかけられるものは、実は日々我々が対面していることでもある。是枝監督からの挑戦状のような本作で、それぞれの答えを探してみてほしい。
(江口由美)
 
 
 
 

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<作品情報>
『三度目の殺人』
(2017年 日本 2時間4分)
監督・脚本: 是枝裕和
出演:福山雅治、役所広司、広瀬すず、斉藤由貴、吉田鋼太郎、満島真之介他
2017年9月9日(土)~TOHOシネマズ 梅田、TOHOシネマズ なんば、TOHOシネマズ 二条、T・ジョイ京都、OSシネマズミント神戸、109シネマズHAT神戸他全国ロードショー
公式サイト⇒ http://gaga.ne.jp/sandome/
(C) 2017フジテレビジョン アミューズ ギャガ
 

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岡田准一、撮影中に士気が高かった西軍は「今回、本当に勝てると思った」『関ケ原』舞台挨拶
(17.8.15 TOHOシネマズ 梅田)
登壇者:岡田准一、平岳大、原田眞人監督  
 
司馬遼太郎原作の国民的ベストセラー『関ケ原』が、原田眞人監督(『日本のいちばん長い日』)によって初めて映画化される。豊臣秀吉亡き後、天下取りの野望を抱く徳川家康率いる東軍と、石田三成率いる西軍が関ケ原で激突した「関ヶ原の戦い」。今までのイメージを覆し、正義を貫く、純粋すぎる三成を岡田准一が、野望に燃え、策略を駆使しながら三成を追い詰める家康を役所広司が熱演。新たな視点で天下分け目の合戦に至るまでの人間模様や、日本の歴史が動いた6時間の戦いをダイナミックに描いている。
 
 
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8月26日(土)からの全国ロードショーを前に、8月15日(火)TOHOシネマズ梅田にて行われた舞台挨拶付試写会では、石田三成役の岡田准一、島左近役の平岳大、原田眞人監督が上映前に登壇。「ひらパー兄さんこと、石田三成役を演じた岡田准一です」と大阪のファンにお馴染みのテーマパークCMキャラで挨拶すると「今の時代に監督が25年間構想した『関ケ原』を実現できたことを非常にうれしく思います。大阪にいる頃は歴史好きな少年でしたから」(岡田)。「ちょうど昨年の今ごろ、猛暑の中撮影を開始し、ようやく完成して、今日ここに立っていることは感無量です」(平)。「歴史的には西軍が負けましたが、興行的には西は勝てます。大阪出身の岡田さんもいますし、司馬遼太郎さんも大阪出身ですから、西が(興行的に)勝たないと。よろしくお願いします」(原田監督)とそれぞれの思いをまず語った。
 
 

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25年間構想の末、ようやく今『関ケ原』を映画化できたことについて、原田監督は「今映画化が可能になったのは、僕自身が積み上げてきたキャリアもありますが、それ以上に重要なのは司馬遼太郎先生の原作が読み続けられていること。そして現代のテクノロジーが関ケ原の時代に戻ることができると感じさせてくれます。そして一番重要なのは岡田さんが石田三成を演じるのにちょうどいい年齢になったことです」と4つのポイントを挙げた。
 
 
本作の大きな見どころとなっている合戦シーンでは「西軍リーダー役だったが、士気が高くて、今回西軍が勝てるんじゃないかと思ったほど。エキストラの皆さん、スタッフの皆さんも歴史好きの人が多く、人数が足りないところに入ってもらったり、ぱっと自然に動いてくれました」(岡田)。「合戦はアドレナリンが出て、体育会系のノリ。カットがかかってもまだ殴っているぐらい、ずっとハイテンションでした」(平)とノリノリで臨んでいた様子を披露。
 
 
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ここでゲストとして司馬遼太郎記念館館長の上村洋行氏が登壇し、「いい映画を作って下さりありがとうございます」と挨拶すると、原田監督が映画化を希望したことに対し、群像を表現する力量のある原田監督がおやりになるならと二つ返事で映画化を承諾したことを明かした。映画の感想を聞かれた上村氏は「司馬遼太郎小説のニュアンスを見事に表現しており、同時にこの映画の凄さは、全ての俳優が『関ケ原』に一体化していて、臨場感を与えています。ラストは『椿三十郎』の殺陣に匹敵するほど凄くて、感動しました」と絶賛。この感想を聞いた原田監督は「映画を撮っていた時、黒澤作品になんとか追いつこうともがいた苦労が認められた気分です」と感謝の意を示した。また上村氏は「日本中を巻き込み、後の時代に大きな影響を与えた戦い。江戸時代の階級は関ケ原の勝敗で決まったもので、逆に負けた側の薩摩、長州らが明治維新のエネルギーになっています。関ケ原を通して、今の時代を展望する機会にしていただきたい」と関ケ原の戦いと『関ケ原』の意義も解説しました。
 
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石田三成について、「当時正義感がないに等しい中で持ち続けていた武将。家康の野望に対し、義をもって応えている三成を岡田さんが新しい三成像で表現していらっしゃる」と上村氏が語ると、岡田は「中学時代に『関ケ原』を読んで、歴史好きになりました。歴史好きは司馬さんを通り、司馬さんに帰っていくので、本当にうれしいですね」。
また島左近については「これほどカッコイイ島左近は観たことがありません。江戸時代に島左近は武士の典型と言われたぐらいカッコよかったので、そのイメージ通りにスクリーンに現れ、魅了されました」と絶賛。平も「苦労や試行錯誤をしながら一生懸命作った左近なので」と感謝しきりだった。
 
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最後に「何度見ても楽しめる作品。関ケ原を体験する映画だし、色々な視点で観ていただきたいです。石田三成は正義感があり、真っ直ぐなゆえにもがくこともある、子どものような部分もあります。左近が応援したくなるような人間っぽさが見えるように演じました。生々しい関ケ原をぜひ楽しんでください」と岡田が挨拶し、舞台挨拶を締めくくった。
原田監督ならではの本物のロケーションで、石田三成を主人公にして描かれる『関ケ原』。見方が変われば、物事の見え方も変わる。知っているはずの歴史を改めて体験し、自分の中で構築してみてほしい。
(江口由美)
 

<作品情報>
『関ケ原』
(2017年 日本 2時間29分)
監督・脚本:原田眞人
原作:司馬遼太郎「関ケ原」 (新潮文庫刊)
出演:岡田准一、有村架純、平岳大、東出昌大、役所広司他
2017年8月26日(土)~TOHOシネマズ 梅田、TOHOシネマズ なんば、TOHOシネマズ 二条、T・ジョイ京都、OSシネマズミント神戸、109シネマズHAT神戸他全国ロードショー
(C) 2017「関ヶ原」製作委員会
 

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『二度めの夏、二度と会えない君』舞台挨拶レポート


愛する人の最期に、初めて告げた「好き」という言葉。
でもそれは、決して伝えてはいけない気持ちだった――。
二度めの夏をやり直す、奇跡の青春ストーリー。

 
アニメ作品も大ヒットした赤城大空が手がけた小説が遂に実写映画化!二度と来ない今年の夏を締めくくる青春純愛ストーリー、映画『二度めの夏、二度と会えない君』が9月1日(金)より公開となります。公開を迎えるにあたり映画の舞台挨拶を下記日程にて実施致しました。数多くの映画に引っ張りだこの若手実力派俳優で本作の主演を務めました、村上虹郎さんが登壇された舞台挨拶の模様を下記にて紹介いたします。


【開催概要】
日時:8月3日(木)~    
会場:T・ジョイ京都 スクリーン3
ゲスト(敬称略):村上虹郎


nidonatsu-bu-240-4.jpg会場からのはち切れんばかりの拍手の中、颯爽とした身のこなしでステージに登壇したのは、映画『二度めの夏、二度と会えない君』にて主演を務めた、今大注目の新鋭実力派俳優の村上虹郎だ。


ファンからの熱い声援に迎えられて登壇した本作の主役、村上虹郎。 「朝、早いですよね」と集まってくれた観客を気遣いながらも「実は僕も、夜型なんですけど(笑)。昨日、朝映画も良いよ!ってツイートしたんです。今日は、みなさんと楽しい時間がすごせればと思います。と、笑顔で舞台挨拶をスタートさせた。


Q関西にはよく来られるのですか?
村上:昨日からイベントや取材があって京都にいたんですが、プライベートでも、京田辺の同志社の方に友達が結構いるのでよく来ます。まぁ、うちの両親(父・村上淳、母・UA)が関西出身なので、家では普通に関西弁で喋ってます。両親とは、お芝居の話は一切しないんですが、母親は僕の出演した映画をよく観てくれてまして、とってもホメてくれます。なのに、舞台ものだと、超辛口。かなりダメだししてきます(苦笑)。


Q今まで様々な役柄を演じられて来たと思いますが、今までの作品と比較してみて、智を演じられる上で難しかった点などはありますか?
村上:この映画のキャラクターたちはみんな、どこか不器用なんですが、僕自身あまり器用な方ではないので、主人公の智には親近感を持っています。ただ、役柄とはいえ「好きな人が死ぬ」って、計り知れない感情を抱くはずで、そういう感情を表現するために、ある意味「最高のハッタリ」をかまさなくちゃならなくて。でも、実人生で起こったとしたら、自分がどうなってしまか正直、わからないですよ。


nidonatsu-bu-240-2.jpgQ本作中では、ヒロインの燐に誘われてバンドを組んでいらっしゃいますが、実際にみなさなんとバンドで演奏されてみていかがでしたか?またかなりギターがお上手でいらっしゃいますが撮影にあたりどれ程練習されたのですが?
村上:もともと、アコギは弾いたりしましたけど、バンドをやるのは初めてで。で、こんなに楽しくていいのか!?って。この映画は、めちゃくちゃ音楽が素敵なんです。「たんこぶちん」っていうガールズバンドが担当していて、そのヴォーカルの吉田円佳さんがヒロインの燐役を演じてるんですけど、彼女の存在感に救われました。


Qお気に入りのシーンを挙げるとすれば?
村上:うーん。ここ!と、1つだけ挙げるのは難しいですね。学園祭のライブシーンは無論、素敵なんですが、結構笑えたり、チャーミングなシーンも・・・。クライマックスの、智が燐に思いを伝えるシーンは、実は撮影2日目に撮ったんですが、あのシーンで「エンジンがかかった」感触はいまも、忘れられません。


村上は自称エセな感じの関西弁だと苦笑しつつ、「朝やし、うまくしゃべれんかったけど、今日はありがとう!」と、舞台挨拶を締めくり、温かい拍手の鳴りやまぬ中、T・ジョイ京都を後にした。

本作のヒットと彼の今後の活躍に期待が高まる舞台挨拶となった。


nidonatsu-bu-240-1.jpg【村上 虹郎(むらかみ にじろう)】
1997年3月17日生まれ、東京都出身、父は村上淳、母はUA。
カンヌ国際映画祭コンペティション部門出品『2つ目の窓』(14)で主演を務め、俳優デビュー。この作品で高崎映画祭最優秀新人男優賞を受賞。翌年2015年2月には連続ドラマ『天使のナイフ』でテレビドラマ初出演、また同年9月、スペシャルドラマ『あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。』でテレビドラマ初主演を果たす。寺尾聰主演『日曜劇場 仰げば尊し』(16)に出演し、民放ゴールデンタイム連続ドラマに初出演。最近では、映画『武曲 MUKOKU』(17年6月3日公開)にて綾野剛と共演。羽田融役を見事に演じ切った、期待値急上昇中の新鋭・実力派俳優。


『二度めの夏、二度と会えない君』
出演:村上虹郎、吉田円佳、加藤玲奈、金城茉奈、山田裕貴、本上まなみ、菊池亜希子
原作:赤城大空(「二度めの夏、二度と会えない君」小学館「ガガガ文庫」刊/ガガガ文庫10周年記念作品)
脚本:長谷川康夫   監督:中西健二
配給:キノフィルムズ/木下グループ/2017年/日本/106分
(C)2017 赤城大空・小学館/「二度めの夏、二度と会えない君」パートナーズ
公式サイト⇒ http://nido-natsu.com/

2017年9月1日(金)~梅田ブルク7、なんばパークスシネマ、T・ジョイ京都、MOVIXあまがさき ほか 全国公開!!


(オフィシャル・レポートより)