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2021年9月アーカイブ

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“紅白の向こう側”として実現した主演作がついに公開!


【日時】 2021年9月11日(土)

【場所】 新宿バルト9 シアター9

【登壇】 後上翔太、白川裕二郎、小田井涼平、酒井一圭、小林綾子、小林幸子、前川清、佛田洋監督(敬称略)


3年連続NHK紅白歌合戦出場を果たした、後上翔太、白川裕二郎、小田井涼平、酒井一圭からなるスーパー銭湯のアイドル『純烈』が2021年秋、満を持して銀幕デビューいたします!スーパー戦隊&仮面ライダーシリーズだけでなく『美少女戦士セーラームーン』、映画『魔界転生』(2003年)、『男たちの大和/YAMATO』(2005年)など数々のヒット作を生み出した特撮研究所の佛田洋がメガホンをとり、銭湯や、ライブ会場とも一味違う、純烈の新たな一面をお届け!また4人中3人が戦隊ヒーロー出身である純烈が、温泉を守るヒーローとなり、スクリーンからみんなの心を温めます。

 

そしてこの度、映画『スーパー戦闘 純烈ジャー』の公開を記念し、本作の公開記念舞台挨拶を実施し、純烈より、後上翔太、白川裕二郎、小田井涼平、酒井一圭、小林綾子、小林幸子、前川清、佛田洋監督が登壇した。

 

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冒頭の挨拶で小田井は、現在コロナ禍でファンと直接会って交流する機会が減っていることに触れつつ「今回は役者という形で純烈の姿をお届けしています。直接会えない時期が続いていますが、今はぜひ、劇場で純烈の元気な姿を観ていただいて、楽しんでほしいと思います」とニッコリ。白川は「ファンのみなさんとお会することができない期間を過ごしており、寂しく感じていますが、直接会えなくても一緒に楽しめる作品を作れたことをうれしく思いますし、とてもありがたいと感じています」と感謝の気持ちを述べる。後上は「Twitterで映画についての感想コメントを見つけると、うれしくなってついつい“いいね”ボタンを押してしまいます。“いいねボタン”を押し続けたせいなのが、制限がかかってしまうほどでした(笑)」と感想コメントがたくさんあったことを伝えつつ、「僕から“いいね”がついたことをよろこんでくださるファンの方もいて、こうやって世界が広がっていくんだなあと実感しています」としみじみ。酒井は、「純烈のグループ結成から、さまざまなタイミングで手を差し伸べていただいた、先輩方お二人に出演していただいたことに改めて感謝します」と小林(幸)と前川に深々とお辞儀し、さらに「(小林)綾子さんには、(演技に関しては)ド新人の後上の相手役をしていただき、奇跡のキャスティングが実現しました。“おしん”の綾子さんに、とんでもないお願いをしてしまいましたが、スクリーンの中で躍動していただき、ほんとうにありがたかったです」と感謝の気持ちをのべた。


supersentou-240-3.JPG後上の芝居について訊かれた小林(綾)は、「とても自然なお芝居をされる方でした。センスあると思いますし、全く問題ありませんでした」と太鼓判。さらに「一番活き活き演じていたのはパラパラのシーンです」と見どころも明かしていた。小林(綾)は撮影現場では純烈とのトークも楽しんだようで「みなさん、気さくに話しかけてくれるし、話題豊富でおもしろかったです。マダムの方たちの心を掴む技を持っている方たちだと思いました」と絶賛した。


女王・フローデワルサを演じた小林(幸)は、「私史上、一番大きくなっています」と劇中でのサイズ感を解説し、「子役の頃からこれまでいろいろな役を演じてきましたが、こんなにたくさんの変顔を披露したのは初めてです」と熱弁。「無理を言っちゃってすみません!」とお詫びする佛田監督に対し、小林(幸)は、「私も楽しくなっちゃってどんどんやっちゃいました」と笑顔を見せていた。純烈の人柄、努力、さまざまな積み重ねが今回の映画に繋がったとし、純烈の今までを知っているからこそ、出演オファーに即OKしたことを明かしした小林(幸)。感慨深い様子を見せたかと思えば、「衣装は自前でと言われたので、女王様の衣装なんてあったかなと思ったのですが、紅白の衣装が良いということでした。でも、私の役は女王様ではなく妖怪なのよね。ということは、紅白の衣装は妖怪の衣装だったのかしら、なんて思ったりしました(笑)」と振り返り、笑いを誘う。そして再び真面目な表情に戻ると、「バカバカしいことを本気になってやるところが本当にすごい」と純烈の作品への向き合い方を褒めつつ「第二弾、第三弾とできるといいね、がんばってね」と大先輩らしいエールをおくる場面もあった。


supersentou-240-4.JPGこれまでの純烈をずっと知っているという前川は、「紅白に出るグループになったし、いろんなことに挑戦している純烈と、僕も一緒に成長していきたいと思っています。こんなにいろいろなチャンスを与えられていただいているグループはいないと思います。これからも一緒に楽しんでいきたいですし、もちろん“純烈、もっとがんばれよ!”という気持ちでいっぱいです」とうれしそうな表情を浮かべていた。


フローデワルサは、若さを得るためにイケメンのエキスを摂取しているという役どころ。若さの秘訣について質問しようとしたMCが「若づくり」と言い間違えそうになると、純烈総出ですかさずツッコミを入れる場面も。気になる若さの秘訣について、小林(幸)は「応援してくれる方たちの笑顔と歌うこと」と回答。白川は「仕事をし続け、みなさんに見られること」とコメントし、美しく?!あり続けるためにパックなどにも興味を持っていることを明かしていた。


supersentou-240-1.JPG最後の挨拶で後上は「映画が公開され、みなさんからの感想をたくさんいただき、ヒーローになった実感が湧いてきました。これからもみなさんと一緒に『純烈ジャー』を育んでいきたいです」と意気込む。白川が「諸先輩方、ファンのみなさんに支えられてきた純烈が、ついに映画に主演しました。観れば観るほど味がでる“スルメイカ”のような、匂い立つような映画です」とコメントすると「味じゃなくて、匂いかい!」とツッコミが。「平均年齢が高いからね(笑)」と笑顔を浮かべた白川は「騙されたと思って映画館に足を運んで楽しんでください」と呼びかけた。小田井は「役者として活動していたので、映画を作ったからにはぜひ劇場で観てほしいという気持ちがあります。可能であれば、劇場に足を運んで、スクリーンで純烈の勇姿をみていただきたいです」と思いを伝えた。酒井は「『純烈ジャー』で全国のお風呂屋さんを笑顔にしたい、盛り上げたいと思っています。演歌ファン、特撮ファン、温泉ファン、いろいろなファンの方たちが楽しめる作品ですので、ぜひ、映画館で観てください」とおすすめし、イベントは幕を閉じた。


【ストーリー】
supersentou-pos.JPGムード歌謡グループ「純烈」の4人は、今日もスーパー銭湯アイドルとして温浴施設でマダムたちを歓喜させていた。そんな中、浴場で不審死が発生。警察による捜査の結果、事件性はないと判断されるも巷では「連続イケメン温泉失踪事件」が多発していた。温浴施設を守るヒーロー・純烈ジャーでもある酒井一圭(純バイオレット)、白川裕二郎(純レッド)、小田井涼平(純ブルー)の3人は、純烈ジャーではない後上翔太には秘密で事件の調査を始める。そして、ついに「温泉の向こう側」で女王として君臨するフローデワルサ(小林幸子)の仕業だと突き止めるが、彼女の圧倒的なパワーに3人は太刀打ちできない!一方、なぜ自分だけが蚊帳の外なのかと思い悩む後上…。硬い結束で結ばれた純烈に危機が訪れる――。彼らは本当のヒーローになれるのか?

 


■出演:後上翔太 白川裕二郎 小田井涼平 酒井一圭 小林綾子 出口亜梨沙 ふせえり 中島ゆたか しのへけい子 山本康平 松下恵 岩永洋昭 松本享恭 白又敦 龍真 栄信 宮澤佑 鈴村健一(ナレーション) ・ 小林幸子(特別出演) ・ 前川清(特別出演)
■監督:佛田洋 脚本:久保裕章 
■アクション監督:竹田道弘 サウンドデザイン:桑原秀綱  
■キャラクターデザイン:野中剛  
■企画協力:山本康平 製作:與田尚志  
■エグゼクティブプロデューサー:加藤和夫 塚田英明  プロデューサー:中野剛
■主題歌:純烈『NEW(入浴)YORK』(日本クラウン) 
■製作・配給:東映ビデオ  
■製作プロダクション:特撮研究所
■クレジット:©2021 東映ビデオ 上映尺:83分
公式サイト:junretsuger.com
■公式Twitter:@junretsuger   
■公式Instagram:junretsuger

2021年9月10日(金)より全国公開中


(オフィシャル・レポートより)

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<TSUTAYA CREATORS’PROGRAM FILM 2016 準グランプリ受賞作品>


■日 時: 8月23日(月)

■会 場: イイノホール

■登壇者: ムロツヨシ、奈緒、毎熊克哉、中田乃愛、永野宗典、寺岡呼人、金井純一監督(敬称略)



CCCグループのカルチュア・エンタテインメント株式会社と、株式会社蔦屋書店が主催し、これまでに、 『嘘を愛する女』 、『哀愁しんでれら』 等、多くの良質な作品を世に生み出してきた映像クリエイター支援プログラム「TSUTAYA CREATORS' PROGRAM(以下、TCP)」 の2016年準グランプリ受賞作品『マイ・ダディ』が、9月23日(木・祝)に公開致します!本作の主人公・御堂一男を演じるのは、役者を始めて25年・今年45歳を迎えた俳優 ムロツヨシが、満を持して映画“初”主演をつとめ、愛する娘を救おうと奔走する、お人好しで誠実な父親を演じました。娘<ひかり>役には第8回「東宝シンデレラ」オーディション ファイナリストの新星・中田乃愛が演じています。また、ムロツヨシ演じる一男の妻であり、ひかりの母・江津子役には奈緒が出演。さらに、毎熊克哉臼田あさ美永野宗典、「平成ノブシコブシ」の徳井健太光石研ら個性豊かな俳優陣も集結!本作にて監督・共同脚本を務めたのは、映像作家でもある金井純一。主題歌を、日本のトップアーティストが集結したドリームバンド・カーリングシトーンズが担当!


この度本作の公開を記念して、ジャパンプレミアイベントが開催され、主演のムロツヨシ、妻役の奈緒、娘役の中田乃愛、毎熊克哉、永野宗典、本作の主題歌を担当するカーリングシトーンズのリーダー・寺岡シトーンこと寺岡呼人、金井純一監督が登壇した。


mydady-ive-500.JPGインスタライブ用のカメラにピースしながら笑顔を浮かべるムロ。冒頭の挨拶で「主演をやらせていただきましたムロツヨシです!このご時世、イベントなどでは声を出して笑ってはいけないという風潮がありますが、笑い声が響かなくても僕がおもしろくないわけではありません。おもしろかったら拍手で気持ちを表現していただければと思います。30分楽しませたいです!」と意気込みを語りイベントはスタートした。

奈緒は「撮影が止まってしまったこともありましたが、クリスマスシーズンにクリスマスの画が撮れたりできました。結果的に、本当に幸せな映画になったと思います」とニッコリ。

「この挨拶で何を言おうか考えていたのですが、僕自身、お客様の前での舞台挨拶は、かなり久しぶりです。たくさん写真撮られながら、お客様の前であいさつできるのは、すごくいいことだと思っているところです」と感激の様子の毎熊だったが、準備していた挨拶内容を忘れてしまったと苦笑。

中田は「公開直前のイベントです。この映画をたくさんの方に、観ていただくために精一杯紹介していきたいです」と深々とお辞儀した。

中田が挨拶する様子を、まじまじと見つめていたムロが「ちゃんと言えた!ちゃんとあいさつできました。うちの娘です」と胸を張ると、会場は大きな拍手に包まれた。

永野が「給油を一筋に考えた役を一生懸命やりました」といきなり役へのアプローチを語り出す場面もあり、冒頭の挨拶から会場は和やかなムードに包まれた。

本作の主題歌「それは愛なんだぜ!」を手掛けた寺岡はムロと一緒に試写を観たことを明かし、「ラッシュなども観ていたはずなのに、声を出しておいおい泣きました」と告白。さらに「素敵な作品に関われたことをとてもうれしく思っています」と満足の表情を浮かべた。

金井監督は「こんな豪華な場所での試写で、たくさんのみなさんに観ていただけうれしいです。今日は寺岡さんもいらっしゃって、初日舞台挨拶よりも豪華になっているような気がします」と胸を張った。

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中田と親子を演じたことについて「父親になったことがないですし、何より嫌われたくない、という気持ちが先走っていました。撮影が延期となったタイミングで、思い切って連絡先を交換して、“父より”“娘より”を文末につけたメール、親子ごっこのような会話をずっと続けていました」と振り返るムロ。「(メールの中で)お父さんってよんでくれるんですよ」と終始目尻を下げるムロに対し中田は「ムロさんが寄り添ってくださったので、役をまっとうできました」と感謝する場面も。途中、ムロが「僕と(母親役の)奈緒ちゃんから誕生日プレゼントを“2回”もらったことは言わなくて大丈夫だよ。最初はエプロンだったよね。うんうん」とお礼をおねだりされると「今年は文房具セットをもらいました」と笑いを堪えながら報告していた。


ムロとの初共演について奈緒は「ムロさん本当に誰も緊張させない座長でいてくださって、思っていることをすべて口に出す方。だからこそ、他のみんなも言いたいことを言えるという雰囲気になっていました。初めてとは思えないくらいのチーム感があった現場です。それはムロさんが作り上げてくださったと思います」と振り返った。

ムロとの共演が多い永野は「今回の映画で、改めて孤独が似合う男だなと思いました。僕たちの前ではいつもファニーで明るいのですが、作中での孤立する姿に嘘がない。佇まいの真実が強烈に印象づけられて、役者としての振り幅を感じました。彼の生き様がそのまま反映された記録映画のように感じました」と解説した。

ムロとは2回目の共演という毎熊は「前回は優しい先輩、今回は怖いなという印象でした」役柄上、今回はなれなれしくしないようにと心がけていたという毎熊は「前回とは違うムロの印象に、ワクワクしました」と明かした。深夜ドラマでの共演後に毎熊のファンになったというムロは、今作での共演シーンを振り返り「毎熊くんとでないとできない“もぞもぞする”シーンがあります」と独特の表現で解説。「ストーリー上、それほど大事じゃないアイテムにこだわり演じる毎熊くんの姿を観て、“こんな役者好きだな”と改めて思いました」とムロが語るシーンは、ぜひ本編でチェックしてほしい。


主題歌の制作について「金井監督から、最後の曲はロックサウンドで明るく終わりたいというオファーがありました。カーリングシトーンズは、シリアスなラブソングは書けないタイプで(笑)。でも、ロックサウンドで明るくという曲はすぐにひらめきました。僕らしかできないラブソングができあがりました!」と胸を張る寺岡。金井監督は「オファーを受けてくれたこと自体に現実感がありませんでした。神曲です。今、話しながらも主題歌になっていることを信じられないです」と、レジェンドたちが関わってくれたことに感謝していた。楽曲の配信ジャケットにも登場しているムロは「これ以上ない曲が出来上がりました。泣きました」と何度もお辞儀しお礼を伝える場面もあった。

 



ここからは、ムロの役柄が牧師であることにちなみ、<ダディお悩み相談室!>と題し登壇者の悩みをムロが解決するというコーナーに。映画のタイトル『マイ・ダディ』にかけて、登壇者が「マイ・○○」という形でお悩みを告白。

金井監督のお悩みは「マイ・おつまみぃ」。家で飲むときのおつまみのローテーションに悩んでいるという金井監督に対し「“はんごろし”という野沢菜をすごく辛く漬けたやつがおいしいです!」とおすすめ。

永野は「マイ・ポテンシャル」とお悩みを挙げた理由を、金井監督から「本番が弱い」と言われたからと明かす。ムロは「本番前のテストで全部出し切るタイプだから、本番に弱いと言われているだけ。テストで出しきらないことを覚えましょう」と的確にアドバイス。

続いて寺岡が「マイ・飲酒」と答え、「家飲みが増えて、太りがちです」というお悩みには「僕も、飲みに行けないから太りがちです。でも太ることはできないので、気が向いたときにすぐに運動ができるようにヨガマットを敷きました。2日くらいは、やってみましたが、今はヨガマットの上で飲んでいます」と苦笑。さらに飲みにいけない寂しさから夜中に急に悲しくなることを明かし、「“つたー”って涙が流れるんです」と逆にお悩みを明かす場面もあった。

寺岡のお悩みが解決したのか疑わしい中、続いてのお悩みは毎熊の「マイ・スキン」。「また焼けたねと怒られます」と役者あるあるを告白。「いいスキンセットないかなと思いまして」という毎熊に「聞く相手間違ったね」とのこと。日焼け止めトークが思いのほか長引き、終わりが見えなくなると毎熊が「この答えはあまりよくないなと思っていたんです」と反省する場面もあった。

中田のお悩みは「マイ・トーク」。「ムロさんみたいに思ったことをすぐ話せるようになりたいです」という中田に「口下手なままでいい。そのままでいて! こなれて嘘ばっかりついている人間にならないで!」と懇願し、笑いを誘うと、

続く奈緒は「マイ・アンブレラ」と回答。傘を100パーセントの確率で忘れてしまうという奈緒には傘をやめ、カッパにすることを提案し「僕があなたのカッパを買います」と宣言する形で、コーナーを締めくくった。



mydady-ive-550.JPG無事に登壇者全員の悩みを解決したムロは、最後の挨拶で「このお話を生んでくれてありがとうございます」と金井監督に感謝を述べる。続けて「愛の映画です。いろんな愛の形があるということ、愛を提示してくれる映画です。ほんとにおもしろく泣いてしまう映画です。公開まで1ヶ月を切りました。公開時、世の中がどういう状況になっているか分かりません。“映画館に行って!”とは大声では言えない時代ですが、映画の存在はぜひ知ってほしいです。ある1人の役者が25年かけてたどり着いた初主演した素晴らしい作品です。ムロツヨシ、主演やりました、ありがとうございます! 」と最後にまとめたムロに、割れんばかりの大きな拍手が送られ、イベントは幕を閉じた。


この後行われたマスコミ向けのフォトセッションが終了すると、改めて、ステージで来場者に向けて挨拶をしたムロ。「いい形で、映画を広げてください」とお辞儀をするムロ。会場はこの日一番の拍手に包まれた。



出演:ムロツヨシ 奈緒 毎熊克哉 中田乃愛 臼田あさみ 徳井健太(平成ノブシコブシ) 永野宗典 光石研
監督:金井純一
脚本:及川真実 金井純一
制作プロダクション:ROBOT
主題歌:カーリングシトーンズ「それは愛なんだぜ!」
幹事:カルチュアエンタテインメント
配給:イオンエンターテイメント
コピーライト:©2021「マイ・ダディ」製作委員会

◆公式HP: https://mydaddy-movie.jp/

2021年9月23日(木・祝)~ 全国ロードショー
 


(オフィシャル・レポートより)

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 鯨が見えた途端、手作りの舟から大きな銛を持った男が飛び上がって鯨に一撃を食らわせる。鯨と命がけの戦いを繰り広げる男たち、そしてなんとかして逃げようと全力でもがく鯨の迫力ある対決に思わず目を奪われる。インドネシア、レンバタ島ラマレラ村で今でも行われている伝統的な鯨漁とそこからつながる命の循環を見事な映像美で描くドキュメンタリー映画『くじらびと』が、9月3日(金)よりなんばパークスシネマ、シネ・リーブル梅田、神戸国際松竹、MOVIXあまがさき、京都シネマ にて絶賛公開中だ。
 
監督は、初監督作品『世界でいちばん美しい村』で2015年に起きたネパール大地震の震源地近くにあるラプラック村と、そこに生きる人たちの絆、祈りを描いた写真家、石川梵さん。写真集「海人」をはじめ、ライフワークの一つとしてインドネシアのラマレラ村の人々やそこで行われる鯨漁に密着してきた石川さんが、ドローン撮影も駆使しながら、銛一本で突く伝統的な鯨漁や村人たちの暮らしをまさに体当たりで撮影。迫力ある映像と共に描かれるのは、捕獲した鯨を村の皆で分け合う和の文化や、村で代々受け継がれてきた信仰だ。
 
 「大いなる命の循環、大いなる営みを叙事詩のように表現したかった」という本作の石川監督に、ラマレラ村との関わり、鯨漁の撮影や映像で残す意義についてお話をうかがった。
 

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■秘境を探してたどり着いたラマレラ村、鯨獲りの根っこにある信仰に惹かれて

―――命がけで鯨を獲る舟に撮影で同乗することが許されるというのは、信頼関係が築かれていないとできないことだと思いますが、その経緯を教えてください。
石川:80年代以降、僕は誰も見たことのないような秘境に行く写真家として世界中を回っていました。当時ニューギニアでレンバタ島のことを聞き、インターネットもなく何の情報もない中、91年に初めて現地に向かいました。舟で迎えに来てもらったのですが、鯨の匂いがぷ〜んとして、1槽だけ壊れた舟があるのでどうしたのかと思ったら「鯨にやられたんだ」と。ついにそんなところに来たんだなと思いましたね。
 
大自然の中に生きる人や、その中で自然に生まれる信仰というのは僕の大きなテーマなのですが、このラマレラ村も知れば知るほど、鯨を獲ることの根っこにある信仰に惹かれていきました。
鯨獲りの舟にはお金を出せば旅行者も乗せてもらえます。ただ、漁が始まると下がれ!と相手にしてはもらえませんが。
 
 
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■4年かかった鯨獲りの撮影

―――初めて鯨が撮れたのはいつですか?
石川:毎年行ってもなかなか鯨が出ない。猟期以外は、朝から舟を出して、延々と待つんです。赤道直下の中、毎日8時間ぐらい待って帰るとうくとを大体3ヶ月ぐらい繰り返しますから、だんだん気が遠くなっていきますよ。そこまで長くいると、「おまえ、漕げ」と言われるぐらいにまでなっていました。
 
実は2年目、僕が来る直前に鯨が獲れたんです。本来なら間に合うはずだったのに飛行機が遅れてしまって。3ヶ月粘っても出ないので帰ったふりをしようかと言いながら戻ると、宿の主人から「おまえが帰った翌日に出たよ」と。その時は神さまが意地悪しているのかと思いました。結局、4年かかったんですよ。鯨漁は勇壮に見えますが、そのほとんどが待っている時間です。延々と待ち続けることが実は、鯨漁の本質です。時々マンタが獲れることもありますが、1年何も獲れないこともある。それぐらい非効率な漁なんです。
 
―――そこまでして鯨漁にこだわるのは村独自のシステムがあるからですね。
石川:鯨を獲ると、未亡人や貧しい人にまで鯨が行き渡るのです。先住民の長、トゥアン・タナが最初に鯨乞いの儀式を行い、鯨が獲れるとその一部をお礼としてトゥアン・タナに捧げる習わしもあります。舟にエンジンを導入した2000年ごろ、その儀式を辞めた時期があったのですが、途端に鯨が獲れなくなってしまった。結局再び儀式を行っていますが、まさに神話的世界ですね。
 
―――当時石川さんが取材し、写真を撮ったのが伝説のラマファ、ハリさんでした。
石川:取材で「誰が一番優れたラマファか?」と聞いても、みなが素晴らしいという人たちなので取材する側としてはやりにくく、彼らにとっては和を乱さないという考えがあるわけです。そこで取材をしたのがハリさんでした。撮影時で70歳を過ぎていましたが、手足が本当に大きく、筋骨隆々の体つきをされていた。当時から映画を作りたいと思っていたので、撮影素材を『くじらびと』に取り入れることができてよかったです。
 
 
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■鯨漁をする側の視点だけでなく、鯨側の視点で見ることにより獲得した普遍性

―――くじら獲りの際、水中での撮影がとても迫力がありましたが、どのように撮影したのですか?
石川:実は一番安全なのは鯨の背中。鯨が弱って動かなくなってきたとき、僕が鯨の背中に捕まって撮りました。僕が撮りたかったのは鯨の目で、なぜ目かといえば、先ほどの4年目に初めて鯨が獲れたとき、陸揚げされた鯨が泣いたんです。断末魔の叫びのような声で、もうびっくりしました。今までは海の上の人間の物語ばかり撮ってきたけれど、海の中の鯨の物語も撮らなければいけないと気が付いたのです。鯨の感情がどこにあるかといえばやはり目で、この映画自体も「目」がキーワードになっています。目をつむる、目を開けるという鯨自身の目だけでなく、途中で鯨を獲る時に「目を見るな」という話も挿入されます。捕鯨の映画は概して一面的ですが、鯨漁をする側の視点だけでなく、鯨側の視点で見ることにより、ある種の普遍性をこの物語は獲得すると実感しました。
 
―――舟作りの名人、イグナシウスの息子、ベンジャミンが漁で事故死という悲劇は映画でも大きな転換点となります。
石川:2018年、クルーを入れて本格的に撮影を始めてからです。僕のビザが切れ、一時的に現地を離れた時にその事故が起きてしまった。他のクルーは現地に残っていたけれど、気を遣って撮影をしていなかったので、ここは撮りに行かなければダメだと促しました。僕もすぐ駆けつけ、僕が撮るならとご家族も了承してくださった。東日本大震災でも同じですが、その時には複雑な思いがしても、後々撮影したことを感謝してくださる。どこまで人と人との付き合いを通してフォローができるかですね。
 
 
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■村の未来を象徴する少年、エーメン

―――とても笑顔の素敵なエーメン君は最初主役になるように見えましたが、どのように出会ったのですか?
石川:最初は前作の『世界でいちばん美しい村』のように子どもが主人公で、子どもの目線で見るような形にしようと、エーメン君が主人公だと思って追いかけていたんです。でもドキュメンタリーって思い通りにならないもので、ただ先ほどのベンジャミンの事故が起こってから、だんだん主人公がベンジャミンの兄、デモに変わっていくわけです。
この村自身も他の地域と同様にグローバル化や変化の波が押し寄せ、危機に直面しているのです。映画でもエーメンが鯨捕りになりたい一方で、両親は大学への進学を勧めようとしますが、エーメンのような子どもたちの未来は、村の未来を象徴しています。反捕鯨の動き以上に、グローバリズムによって取り去られようとしている村の文化や信仰がある中、エーメンはただ映画にとって癒しの存在だけではなく、ラストで村の未来を象徴し、群像劇の意味ができたと思っています。
 
実は今後、エーメンを主人公にした続編を考えています。3年後の15歳にエーメンは進路を選択しなくてはならない。もう一人、エーメンと同年代で、有名な名ラマファの孫がいるので、この二人を対比させて村の未来を考えていける作品にしたい。やはり文化の多様性は必要ですし、地域の文化はグローバリズムの中で消えていくなら、大きな損失です。貴重な文化の終焉を見届けるという思いと、そうならないでほしいという思いを込めて撮っていきたいですね。
 
―――後半、デモが父イグナシウスから舟作りを習い、村民が協力して新しい鯨舟を作るシーンが非常に印象的です。冒頭、まさかこの舟で鯨を獲るのかと思っていましたが、この作業を見ると、舟に込められた魂のようなものを感じますね。
石川:近代的な船を作ったら逆に鯨の一撃で壊れてしまうでしょう。左右非対称というのも知恵ですし、「舟は生きている」という考えがあり、それを伝え続けるイグナシウスがいる。彼は伝統の権化のような人で、編集をしていくと彼の語りが素晴らしいので、気がつくとイグナシウスがナレーションと言ってもおかしくないぐらいに登場してもらっています。彼のような人がいなくなると、村の伝統は薄まってしまうかもしれません。
 
―――後半の鯨漁は息もつかせぬ緊迫感と、それぞれの役目を果たす人たちの連携ぶりが見事でしたが、その中で撮影するのは至難の技では?
石川:待ち時間が長いのでずっと頭の中でシミュレーションをしていました。まず、鯨がドンときた時に振り落とされないようにする。また舟ごと水の中に持っていかれることがあるので、どうやってカメラを守るかもシミュレーションしました。もう一つ、鯨がきた時にカメラを守ると撮れないので、水を浴びたらカメラがダメになるけれど、タイムラグを利用してとにかく撮る。1番舟は鯨を突くとやることがなくなるので、2番舟に移るのですが、僕も水に飛び込んで泳いでいって。その舟は再建するために僕も援助をした舟で、乗組員とも仲がよかったので、仕方ないなと乗せてくれ、僕も前に行って鯨の頭を撮ったり、自由にやらせてくれたんです。綱を避けなければ、足を大怪我したり、命を落とすこともあるのですが、誰も危ないと注意してくれない。「梵なら大丈夫だろう」って(笑)
 
 
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■作品が世代を超え、現地に還元できる

―――この作品は、現地の方に観ていただいたのですか?
石川:まだこれからですね。僕が最初に行った頃は誰も行ったことがないですが、最近は日本のテレビからBBCまで多くのメディアが入って撮影するだけ、誰も再訪しないので撮り逃げ状態です。それは良くないので、今回行った時も過去の映像を見せると、「亡くなったおじいちゃんが映ってる」とか「若い頃の知り合いがいる」とみんな喜んでくれるんですね。また2010年現地を訪れたとき、反捕鯨の動きがあり、外部からの揺さぶり(網漁やクジラウォッチングの症例)もあり、随分村が揺れていたのです。ラマデラ村はそれに抵抗し、存続したのですが、その時、村の古老に「お前が昔撮った村の映像を見せてやれ。今は自分だけがいいという風潮になっているが、昔は皆が村のためにと一つになっていた」と言われたのです。僕は日本や世界に、ラマデラ村のことを紹介するつもりで映像や写真を撮っていたけれど、僕の作品が世代を超え、現地に還元できると気づき、衝撃を受けました。
 
やがてはなくなるかもしれない鯨漁を、現地で世代を超えて残せるのではないかということは、今回映画を作るモチベーションになりました。だから丹念に取材しましたし、時間もかけましたが、この映画だけでなく、この映画の裏にある映像資料も含めて、現地の方にとっても貴重なものになると思います。
(江口由美)

<作品情報>
『くじらびと』(2021年 日本 113分)
監督・撮影・プロデューサー:石川梵 
出演:エーメン、イナ、ピスドミ、アガタ、フレドス、イグナシウス、デモ他
2021年9月3日(金)~なんばパークスシネマ、シネ・リーブル梅田、神戸国際松竹、MOVIXあまがさき、京都シネマ にて絶賛公開中。
 
公式サイト⇒https://lastwhaler.com/  
(C) Bon Ishikawa
 

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