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2021年9月アーカイブ

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パンデミック以降世界最大級の超豪華プレミア開催!

ダニエルボンドの最後のプレミアにキャスト、製作陣、主題歌ビリー・アイリッシュ、

ウィリアム王子夫妻、チャールズ皇太子夫妻もご来場で有終の美を飾る!

 

全世界待望「007」シリーズ 25 作目、前作『007 スペクター』から実に 6 年の時を経てシリーズ最新作となる『007/ノー・タイム・トゥ・ダイ』。度重なる公開延期の末、007 ご当地のイギリスがついに全世界、最速の現地時間 9 月 30 日(木)から公開される。日本でもほぼ同時公開となる 10 月 1 日(金)に上映されるが、この度、公開に先駆け英・ロンドンのロイヤル・アルバート・ホールで、本作恒例のワールドプレミアを実施致しました。


当日は、本作でジェームズ・ボンド役が最後となる主演ダニエル・クレイグはもちろん、最凶の敵サフィン役のラミ・マレック、ボンドの恋人マドレーヌ役のレア・セドゥ、ボンドの相棒となるキューバの工作員アナ・デ・アルマス、00 エージェントのラシャーナ・リンチ、ダニエルボンドシリーズおなじみのQ役ベン・ウィショー、マネーペニー役のナオミ・ハリスら本作のキャストが豪華勢ぞろい。


シリーズ史上初の米国人監督であるキャリー・ジョージ・フクナガ監督、プロデューサーのバーバラ・ブロッコリ、マイケル・G・ウィルソン、さらに主題歌「No Time To Die」でグラミー賞最優秀映像作品楽曲賞を受賞したビリー・アイリッシュと兄のフィニアス、音楽担当のハンス・ジマーもレッドカーペットに登場。

さらに、007 ワールドプレミアといえば恒例の“英国ロイヤル”ゲストとして、チャールズ皇太子とカミラ夫人、ウィリアム王子とキャサリン妃も来場!


映画『007/ノー・タイム・トゥ・ダイ』 ワールドプレミア 詳細

■日程(現地時間):9月28日(火)

■場所:ロンドン/ロイヤル・アルバート・ホール

現地時間:16時50分(日本時間29日(水)AM0時50分)~レッド・カーペットスタート

■ゲスト:ダニエル・クレイグ、レイフ・ファインズ、ナオミ・ハリス、レア・セドゥ、ベン・ウィショー、アナ・デ・アルマス、ラシャーナ・リンチ、ラミ・マレック、キャリー・ジョージ・フクナガ(監督)、バーバラ・ブロッコリ、マイケル・G・ウィルソン(プロデューサー)、ビリー・アイリッシュ(主題歌)/ウィリアム王子&キャサリン妃、チャールズ皇太子&カミラ夫人、ジェイソン・モモア、ジュディ・デンチ、ジェイ・ケイ、ハリー・ケイン、エマ・ラドゥカヌ


【ワールドプレミアレポート】

いよいよイギリスでの公開を 9 月 30 日(木)に控えた現地時間 9 月 28 日(火)に本作の舞台ともなるイギリスの・ロンドンのロイヤル・アルバート・ホールで開催されました。アルバート・ホールはイギリスのヴィクトリア女王の夫であるアルバート公にささげられた演劇場で、1871 年の開場以来、多くのイベントが行われ伝説的人物を生み出し、「ザ・ネイションズ・ヴィレッジ・ホール」と呼ばれる由緒あるホール。アルフレッド・ヒッチコック監督の『知りすぎていた男』の劇中での舞台にもなった場所です。今回、コロナ禍の規制で 150 人ほどの人数に制限されていた会場には、通常のプレミアとは異なり、会場での試写に招待されたスーツやドレス姿のファン、中には医療関係者の招待客も見られました。


会場の前には、80 メートルほどのレッドカーペットが鮮やかに敷かれ、マーチングバンドが歴代のボンド映画のテーマソングを奏でて行進をし、ムードを盛り上げます。また、ボンド映画に欠かせないアストンマーチンの DB5 や V8などの車、トライアンフなどのバイクなどが展示され、気分が最高潮に高まる中、ダニエル・クレイグ、レイフ・ファインズ、ナオミ・ハリス、レア・セドゥ、ベン・ウィショー、アナ・デ・アルマス、ラシャーナ・リンチ、ラミ・マレック、キャリー・ジョージ・フクナガ監督、バーバラ・ブロッコリ、マイケル・G・ウィルソン、ビリー・アイリッシュらがレッドカーペットに登場。更に、ジェイソン・モモアや、女性初で 3 代目のMを務めたジュディ・デンチらも駆けつけ、会場は大いに沸きました。


【日本のファンに向けて】

会場ではキャスト、監督、プロデューサーらは日本のカメラの取材に応じました。本作で 15 年間演じ続けてきたジェームズ・ボンド役を遂に卒業するダニエル。度重なる公開延期を経て、いよいよダニエルボンドの集大成である本作が公開されることについて「僕たちは映画を観る観客のために映画を作るわけで、それこそが僕たちがボンド映画を作る理由なんだ。幅が30フィート(=9.1メートル)のビッグスクリーンで観てもらいたいね。一同が待ったわけだが、待ったのは幸いだった。もちろんコロナ禍で様々なことが止まってしまったので、もし他の形で公開になったならそれは仕方のないことだっただろうが、この日を迎えられたことに本当にホッとしているよ。」と、ようやく公開を迎えることができることに安堵の表情を見せました。


また、コロナ禍において世界的にも久々の華やかなイベントについて「刺激が強すぎる(笑)。でも素晴らしいよ。ここまで来られたことにとても興奮している。僕はただみなさんにこの映画を観てもらえるのが待ちきれないだけだ。」と、興奮した様子で語り、日本で公開を心待ちにしているファンへ「日本のファンのみなさん、日本に行けないのが残念だ。日本はこの地球上で僕が最も好きなところのひとつなんだ。(日本語で)アリガトウゴザイマス!また近いうちに会えることを祈っているよ。」と、日本へのツアーをできなかったことを残念がるとともに、再び訪れたいとコメントを寄せました。


続いて、本作のメガホンをとったキャリー・ジョージ・フクナガ監督は「祝う時が来たと感じるね。大いに安堵しているし、とにかくいい気分だよ。」と感無量のコメントを寄せます。実は、フクナガ監督は日本(札幌)に半年間住んでいたこともあり、「ぜひまた日本に行きたいよ。日本に行くというのはプレスツアーの中でも最も好きなことなんだ。実は本作の撮影が終わったあと、行こうとしていたんだが、日本はかなり早い段階でロックダウン(※監督のコメントです)となってしまった。」と、日本へ訪れることを心待ちにしていることを明かし、「ボンド映画を楽しみにしていらっしゃる日本のみなさん、本作を楽しんでくださることを心から願っています。近いうちに会えますように。」と、日本のファンに向けてメッセージを贈りました。


ボンドにいつも振り回されながらも健気に支え、ボンドに秘密兵器を与える Q 役のベン・ウィショーは「日本のみなさん、こんにちは!2年も経ったあと、ついにこの映画をみなさんに観てもらえる機会が訪れたと言えることが嬉しい(笑)。気に入ってもらえることを祈っているよ。そしてビッグスクリーンでぜひ観てもらいたい。この映画はそのために作られたのだから。ありがとう。」と、2 年の時を経て遂に観客に観てもらえる日が来たことを喜び、大きなスクリーンで観て欲しいと語りました。


『007』シリーズに欠かすことのできないプロデューサーのバーバラ・ブロッコリとマイケル・G・ウィルソンの 2 人は「私たちがここロンドンにいるというのはとても重要なことです。かれこれ60年前にボンドが始まったのはこの地であるわけですからね。本作はダニエルの最後の作品ですから、彼とのお別れを良い形でお祝いしたいと思うのです。」と、ボンド発祥の地であるロンドンでワールドプレミアを開催すること、そして最良の場所でダニエルボンドとのお別れをお祝いしたいと語ります。


続けて「本作を劇場で観てもらえるようにと、我々は2年間もずっと待ち続けたんです。映画館で観るべき映画で、そのようにプロデュースしてきました。監督であるキャリーをはじめ、本作に携わった一同は、映画館で観ることを念頭に置いて作ったのです。ですから観客のみなさんにぜひ映画館でご覧頂きたいと思います。」と、コロナ禍の中でようやく映画が公開されることとともに「ダニエル・クレイグはもちろんのこと、このパンデミックを乗り切るために尽力された前線で働く医療従事者のみなさんをも称えるものなのです。彼ら、そしてこの困難なときに私たちの安全を守るために努めてこられた世界中の人々に敬意を表します。」と、世界中の人々に賛辞を贈りました。


最後に「日本に行くことができないのが残念です。日本に行くというのは、私たちにとっていつもツアーのハイライトなのですから。毎回素晴らしい体験で、みなさんには歓迎していただいてきました。ボンド映画を愛してくださっているのを知っていますので、いつも喜んで訪れています。また別の機会にお会いしましょう。ありがとう。」と日本のファンに向けて温かいメッセージを寄せました。


ゲスト達は、フォトセッションやメディアへのインタビュー、ファンとの交流、ステージでのインタビューに答え、会場へと移動。カーペット上が静かで厳かな雰囲気となった後、ウィリアム王子とキャサリン妃が登場し、待ち受けていた本作のプロデューサーであるバーバラ・ブロッコリとマイケル・ウィルソンと談笑するシーンも。その後、チャールズ皇太子とカミラ夫人が登場し、プロデューサー4 人がエスコートし、兵隊が左右に並ぶ中、会場へ。


幾度となく公開延期を乗り越え、2 年の公開延期を迎える本作。そして、遂に15年にも及ぶダニエルボンドの集大成となる本作の公開にふさわしいワールドプレミアとなりました。

時は来た。是非、今週末は劇場の大きなスクリーンでダニエルボンドの雄姿を見届けていただきたい。


◆海外の映評<速報>

「ダニエル・クレイグはスリリング且つ感動的にジェームズ・ボンドを演じきった!」-Deadline

「最後のシーンはシリーズ作品史上、最も感動的で胸が張り裂けそうだ」-The playlist

「ダニエル・クレイグは華麗さと怒りそして愛で観客を圧倒した!」-The Guardian

「全く新しい手法でボンドの全ての魅力が詰め込まれている」-CNN.com

「007 というヒーローに人間味を持たせた見事な作品」-Empire Magazine

※上記海外の映評は、日本時間 9 月 29 日(水)正午現在のものです


 


『007/ノー・タイム・トゥ・ダイ』

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【STORY】
ボンドは 00 エージェントを退き、ジャマイカで静かに暮らしていた。しかし、CIA の旧友フィリックスが助けを求めてきたことで平穏な生活は突如終わってしまう。誘 拐された科学者の救出という任務は、想像を遥かに超えた危険なものとなり、やがて、凶悪な最新技術を備えた謎の黒幕を追うことになる。
 

監督:キャリー・ジョージ・フクナガ  
製作:バーバラ・ブロッコリ、マイケル・G・ウィルソン
脚本:ニール・パーヴィス、ロバート・ウェイド、スコット・バーンズ、キャリー・ジョージ・フクナガ、フィービー・ウォーラー=ブリッジ
出演:ダニエル・クレイグ、レイフ・ファインズ、ナオミ・ハリス、レア・セドゥ、ベン・ウィショー、ジェフリー・ライト、アナ・デ・アルマス、ラシャーナ・リンチ、ラミ・マレックほか 
主題歌:ビリー・アイリッシュ 「No Time To Die」
公式FACEBOOK:www.facebook.com/JamesBond007
公式TWITTER:@007  
配給:東宝東和 
© 2021 DANJAQ, LLC AND MGM. ALL RIGHTS RESERVED.

2021年10月1日(金)~全国ロードショー


(オフィシャル・リリースより)

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 京都大学大学院で共生人間学を学ぶ髙木佑透さんが、重度な知的障害をもつ弟、壮真君のことを「もっと知りたい!」と家族や自らにカメラを向け、コミュニケーションを重ねるうちに見えてきたものは?
時には自撮りを交え、兄弟が触れ合い、お互いをわかりあおうとする姿をまっすぐに捉えたドキュメンタリー『僕とオトウト』が10月22日(金)より京都みなみ会館、10月30日(土)より元町映画館、11月6日(土)よりシネ・ヌーヴォにて関西先行公開される。
 池谷薫監督が元町映画館を拠点に開催している「池谷薫ドキュメンタリー塾」に参加、髙木さんが池谷監督の指導のもと作り上げた『僕とオトウト』は、同館を拠点にした元町プロダクション作品として第10回「地方の時代」映像祭、市民・学生・自治体部門で見事、優秀賞に輝いた。劇場公開にあたっては、髙木さんは学生たちを中心にした上映委員会を立ち上げ、映画を届けるための宣伝活動に日々尽力している。
 プレイベントを間近に控えた監督の髙木佑透さんにお話を伺った。
 

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■“障害”を強く意識するようになったきっかけ

―――池谷さんのドキュメンタリー塾に参加するまではどんな学生生活を送っていたのですか?
髙木:もともと僕は日本史を学びたくて同志社大学に入学したのですが、大学3年時に津久井やまゆり園の殺傷事件が起きたり、レオナルド・ディカプリオが知的障害のある弟役を演じ、一躍脚光を浴びた『ギルバート・グレイプ』を観たり、石牟礼道子さんの『苦界浄土』いう僕のバイブルとなるような本に出会い、それまであまり意識していなかった“障害”について、そもそも何だろうと強く意識するようになりました。
 
―――映画では将来、弟は自分が面倒を見ることを想定しての言葉もあり、前々から障害について考えておられたのかと想像していました。
髙木:津久井やまゆり園の殺傷事件のときも、もっと憎しみや悲しみというわかりやすい負の感情が湧いてくるかと思ったのですが、不思議なぐらい湧かなくて、むしろ震災など人間がどうしようもできないことに巻き込まれたときにかたまってしまうというか、何もわからないという真空になった感覚でした。そこから障害についての疑問が湧き、同志社大学と早稲田大学の交換留学制度を利用して、1年間早稲田大学で障害に関する勉強や、介護の現場でアルバイトをしたり、いろいろなことをやりました。
 
 
 
 
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■自分が好きでないものは、続けられない

―――東京で勉強だけでなく、社会で様々な経験を積んだんですね。
髙木:ベンチャー企業でインターンをしたとき、自分が好きでないものには本気になれないし、続けられないと気づいたんです。そこで改めて自分が好きな事を考えたときにドキュメンタリーや教養番組などで親しんでいたテレビ局が就活先に浮上しました。ちょうど1年間の早稲田留学を終えて関西に帰るタイミングで、ドキュメンタリーを教えてくれるところはないかと「関西 ドキュメンタリー」で検索したときに、目に留まったのが池谷先生のドキュメンタリー塾。京都から神戸なら通えるなと思い、なんとなく申し込んで、まずは行ってみたら、元町映画館にたどり着いたんです。まさに就活序盤、4年生になる直前の3月が池谷先生との出会いでした。
 
―――ドキュメンタリー塾から立ち上げた映像制作団体、元町プロダクション(以降モトプロ)に所属し、髙木さん自身も本腰を入れて撮ろうと思ったきっかけは?
髙木:夏期休暇中に沖縄に長期滞在したりしつつ自分を見つめてみて、もっと真剣に障害について考えたいと思いました。そこから必死に勉強し、京大大学院に進むことになったのですが、京大に入ると2年間の余裕ができたので、塾だけでなく、モトプロにも関わらせていただくようになりました。研究もインタビューや質的調査をもとに障害を発達心理学や障害学の側面から研究しているのですが、映像はまた違う動きなので、そちらのアプローチでも考えることができればという狙いもありました。先々にマスコミで就活するとき履歴書にも書けるという裏の狙いもあったりしましたが(笑)要するに、なんとなく撮り始めたんです。
 
 
 
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■ホームムービーの枠を出れない。葛藤し続けた撮影と編集

―――まさにタイトルの通り、障害を持つ弟に向き合うことで、自分と向き合うことになっていく“僕”の物語でもありますね。途中で池谷さんに助言を求めるシーンが何度かありましたが、撮影を辞めたいと思うときもあったのですか?
髙木:ずっとしんどかったです(笑)。僕自身は修士課程でがっつり研究をしながら就活し、そして撮影もしていた。2年ぐらいかけてゆっくり撮っていきたいという思いもあり、時間がないのでの先生の期待するクオリティに到達するのは無理だとギブアップしようとしたら、速攻で電話がかかってきました(笑)。お前も自分探しをしている時期だから、その時期に15分でもいいから作品を作っておくのは自分のためにもなると説得され、考え直して撮影を続行することにしたんです。
でも撮り続けても、一つひとつはいいシーンなのに、ホームムービーの枠を出ることができない。何を撮っても先生に怒られ続ける苦しい撮影、編集をずっと繰り返し、先生は一体何考えているんだろうと思っていました。
 
 

■ラッシュを観ての気づきから、「僕自身のことを真剣に壮真に伝えてみる」

―――池谷さんから、髙木さんが壮真君に対し上から目線であることを指摘されたあたりから、映画も大きく変化し、髙木さんも自身とより向き合うことになります。優生思想を持っていないつもりでも、どこか自分の中に存在している。映画をご覧になる皆さんにも突きつけられる問いだと思います。
髙木:基本的に自分を追い込むことで生まれた映画だと思うのですが、池谷先生にラッシュは大事だと教わっていたので、その中で気づいたことがいくつもありました。例えば、壮真が変なことをして僕がフフフと笑う場面や、自分が撮られている場面もたくさんあるのですが、編集でずっと見ていると、僕自身がやたらと笑っているのに気づいたんです。もともと、笑いがあふれている家庭だからこそ、辛く重い感じにならずに済んだし、今まで生き延びてこれたと思っています。一方で、壮真が何か変なことをしても笑って流してしまう。そこで本当に彼が考えていることに目を向けず、笑いで覆い隠してしまう部分があったんです。そんないろいろな気付きを経て、僕自身のことを真剣に壮真に伝えてみることに集約されていきました。
 
 

■人のことをわかりたいという気持ちの表現

―――髙木さんが弟のことをわかろうとして奮闘する様子を捉え、さまざまな手段を試みていますが、そもそも人間は自分以外の人のことはわからない。自分自身のこともわからないというところからスタートすると、もう少し気持ちに余裕が生まれるのでは?何を考えているかわからないけれど、相手を信じるという姿勢が必要なのかもしれませんね。
髙木:映画の最後で僕が言った、ちょっと癖のある一言に集約されている気がしますね。僕の師匠でもある臨床心理学や発達心理学が専門の大倉得史先生は、他人のことなどわかりっこないとおっしゃり、一方大倉先生の師匠である鯨岡峻先生は性善説的で、人はわかりあえるはずだから、そこに食らいつくのだと。真逆なことを言っているようですが、人に対して誠実であるというところに戻ってくる。人のことがわからないからこそ、わかろうと努力し続けるし、人のことは絶対にわかりあえるはずだと信じるからこそ、知り続ける。その辺も映画の中に結果的に入ったのかなという気がします。
 
 
 

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■一緒にお風呂に入るのは僕たちのいつものコミュニケーション

―――壮真君と一緒にお風呂に入ったり、スキンシップもたっぷり取っていたのが印象的でした。私の子育ての経験上、男兄弟でも仲が良くないとできないことですよね。
髙木:感覚的にですが、僕が進学で家を出てからのほうが、壮真と仲良くなった気がします。僕が大学に入ったのが、ちょうど壮真が中一のときでしたが、そのころから壮真の兄ちゃん好きが加速しましたね。もともと風呂は壮真が小さいころから一緒に入って世話をしていたのでその延長で、今も結構喜んでくれるんです。壮真は言葉にするのが難しいので、その分表情やいろいろないたずらや、手言葉や触れることでこちらに気持ちを伝えてくれているんです。壮真が興奮したときは、とにかく手を握るとか、抱きしめてあげれば落ち着いて静かになる。壮真の鼓動が落ち着いてくるのが、手をつないでいるとつながってくるんです。身体的につながる感覚が昔からあったので、20代前半と10代後半の兄弟が一緒に風呂に入るのは一見妙なカットかもしれませんが、僕たちにとってはいつものコミュニケーションの風景であり、二人の会話なんです。
 
 
 
 
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■具体的にきょうだいとしてどんな風に接していけばいいのかが、映画を撮ることで見えた

―――壮真君の将来のことなど、きょうだいならではの今後に対する思いも語っていますが、本作を作ったことで、考えていたものとは違う未来が見えてきましたか?
髙木:作業所選びも親が実際にいくつか見学に行き、子どもに合う場所を自分の足で探すしかないのですが、そういうことや保険のことなども母が手筈を整えてくれたし、母と僕とはいろいろなことをあけっぴろげに話せる関係なので、もともとすごく心配していたわけではありません。
ただ、ひとりの兄として、壮真とどんな風につきあっていけばいいのか、壮真と共に生きていけばいいのか。それが映画を撮ることで変わりましたね。両親と壮真はどこまでいっても上下関係がある程度はあり、それがあるからこそ愛せる部分がありますが、僕は壮真にとってひとりの兄貴でしかなくて、もっと対等な関係であると思うんです。だから親が壮真のことを何か決めつけようとしても、「そんなの壮真に聞いてみないとわからないじゃないか」ということが言えるし、具体的にきょうだいとしてどんな風に接していけばいいのかが見えた。そこが一番変わりました。
 
―――ご家族の映画に対する感想は?
髙木:母は映画の出来うんぬんより、劇中で重大な事件があった日、壮真がせんべい布団に寝ていたところが映ってのをいまだにずっと文句を言われています。普段はもっといい布団に寝てるのに!って(笑)
あと実際に親父が出てくるシーンは、僕が結構真剣な感じで呼び出したので、男と男の直感で、何か仕掛けてくるんじゃないかということが伝わっているんです。ああいう場で出てきてくれる親父は言っている内容は関係なく、いてくれるだけで親父なりの映画を引き受ける覚悟があるし、そこは皆さんにも伝わるのではないかと思っています。3時間ぐらい撮影し、編集でかなり短くしましたが、それでも皆さんの感想を見ていると、伝わっている手ごたえがありますね。
 子どもの頃自宅が火事になる前はホームシアターで一緒に映画を観た記憶があるぐらい親父は映画好きなので、この作品がちゃんと世に出ていけばいいねと応援してくれています。壮真はもともと自分が映っている映像を見るのが好きなので、観てくれたけど特別な反応はなかったそうです。
 
 
 
 

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■学生が中心の上映委員会でプレイベント「僕オトの湯♨️」を企画

―――映画は作るだけでなく、届けるまでがとても大事ですし、その作業は本当に大変ですが、その大変な作業に学生のみなさんが中心になって取り組んでおられるそうですね。
髙木:コロナ禍で人と人とが触れあえないなか、一番原始的なふれあいや、コミュニケーションを描いた作品なので、ぜひ多くの人に届けたい。また、学生というのは自分探しの時期ですが、僕は映画を作ることで自分自身の行き先を決めることができたということもあり、学生のみなさんと一緒に宣伝活動をしたいと思い、活動しています。泥臭くマンツーマンで話をし、僕の思いを伝え、相手といい感じのグルーヴが生まれ、興味を持ってくれたなと思えば上映委員会に誘って仲間を増やしていく。京阪神の色々な大学や、様々なバックグラウンドの方が参加してくれています。
プレイベントとして、「僕オトの湯♨️」というオンライントークイベントを3回にわたり開催します。お風呂のシーンもありますし、一緒に湯に入るほど仲がいいとか、雑多な人がやってきて、今までできなかった話がポロっと出るようなイメージがあり、そこで銭湯という案が出てきました。また、触れていることで伝わるというのも『僕とオトウト』に通底することで、一緒の湯に入ることで相手の熱が伝わるという様々なモチーフがあるんですよ。
 
 

■昔からちょっとひっかかっていた“心のささくれ”をちゃんと見つめてほしい

―――ありがとうございました。最後にこれから御覧になるみなさんにメッセージをお願いします。
髙木:同世代の学生の皆さんの前でよくお話するのは、今回は障害を持つ弟と僕が向き合う映画ですが、障害というのは僕の”心のささくれ”だということ。数年前までは、気にしなくても生きていける程度のちょっと“気になること”だったんです。それをしっかり見つめると、本当にいろいろなものが見えてきたし、自分が本当にやりたかったことも見えてきた。どんどん広がって芯が出てくるのです。
よく卒業論文や卒業制作など、人生でこれが最後と思って取り組む人が多いですが、せっかく20代前半でそういうものと向き合うチャンスがあるのなら、人に言っても理解されないけれど、昔からちょっと引っかかっていたことをちゃんと見つめてみてほしい。そこを見つめて、期限のある中で卒業制作なり、論文にしてみると、これから先何十年生きるであろうなかで大事なものが見えてくる気がします。
僕にとってはそれがたまたま障害だっただけで、その等身大の感じが映画から伝わればいいなと思っています。
(江口由美)
 
 

<作品情報>
 
『僕とオトウト』(2020年 48分 日本)
監督、編集:髙木佑透
プロデューサー:池谷薫(『ルンタ』『蟻の兵隊』)
撮影:髙木佑透、髙木美千子
制作:元町プロダクション
10月22日(金)より京都みなみ会館、10月30日(土)より元町映画館、11月6日(土)よりシネ・ヌーヴォ関西先行公開
公式サイト https://boku-to-otouto.com
オンラインプレイベント「僕オトの湯♨️」詳細 https://boku-to-otouto.com/pre_event
 ©️ Yuto Takagi
 
 
 

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『007/ノー・タイム・トゥ・ダイ』

ダニエル・クレイグ「本作で最後だよ」

ラミ・マレック「ダニエルの武器の持ち方にやられた」

ダニエルのボンド引退発言!ラミのダニエルへの敬意!

2ショット日本独占ロングインタビュー映像解禁!


全世界待望の「007」シリーズ 25 作目、前作『007 スペクター』から実に 6 年 の時を経てシリーズ最新作となる『007/ノー・タイム・トゥ・ダイ』がいよいよ 10 月 1 日(金)に公開します。 ダニエル・クレイグ版ジェームズ・ボンドの最後。死闘はクライマックスへー。誰もが知る世界的なヒーローを演じるプレッシャーをはねのけ、シリーズ最高興収を叩き出し、さらにその記録を『007 スカイフォール』(12)で自ら更新。そしてついにボンド引退を表明したことでも話題の本作、その壮大かつエモーショナルなフィナーレに大きな期待がかかります!
 



この度、ジェームズ・ボンドを演じることが最後となったダニエル・クレイグと、最後の敵であり最凶の悪、サフィンを演じたラミ・マレックの2ショットロングインタビューを解禁!

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ダニエル・クレイグ「これが本当に最後の出演」

本作への出演に対し「ああ、本当に最後だ。おそらくね。冗談だ。本作で最後だよ。」と語るのは、2006 年に公開 した『007/カジノ・ロワイヤル』から本作まで、5作にわたってジェームズ・ボンドを演じたダニエル・クレイグだ。彼の俳優としての長いキャリアの中で、『007』に出演したことにより、人生にどんな影響があったのだろう。 「話すと長くなる。とてもじゃないが時間が足りないよ。あまりにも(影響が)大きくて言葉にできない。人生そのものも、キャリアに関する何もかもが一変した作品だ。」と一言では表せない深い思いがあるということを語ったダ ニエル。本作で共演したラミ・マレックとともに、インタビューに答えた。


007NTTD-500-3.jpg最後の敵であり最凶の悪となる、サフィン

ダニエル演じるボンドの前に立ち塞がるのは、シリーズ史上最も危険でミステリアスな男・サフィンだ。完璧な頭脳と狂気を併せ持ち、人類の破滅を狙いながら己を絶対の正義と信じて疑わない、「悪」をも超越した存在だ。この難役を演じたラミ・マレックはサフィンについて、「底意地が悪く、悪意に満ちている。自分のしていることを極めてポジティブに捉えている。だからこそ二人は激しく対立するんだと思う。」と説明する。本作でボンドに真っ向から対峙する敵を演じるラミ。そのプレッシャーについて聞かれると「アカデミー賞受賞(『ボヘミアン・ラプソディ』(18)にて主演男優賞受賞)も尋常じゃなかったが、この役のオファーを受けた時も本当に特別な瞬間だった。」と振り返る。「俳優にとって夢でしかないような機会だ。一瞬思ったよ。“まだ若いけどこのあと引退するかも”ってね。」と、「俳優ならだれもが夢見る仕事だ」とプレッシャーをも上回る喜びがあったことを語った。


007NTTD-500-8.jpgラミ「初めて現れた時の、ダニエルの武器の持ち方にやられた」

ダニエル「想像を超えたすばらしさだった」

お互いの印象を問われるとまずラミが「僕はダニエルを前にしても気後れしないように、十分準備したつもりだったけど、初めて現れた時の、ダニエルの武器の持ち方にやられた。そのパワーたるや、もう…」と、本当に MI6 工作員が目の前を歩いていると思った。と嬉しそうに語る。「あまりのオーラに最初のセリフが出てこなかった。(気 迫に圧された?)イエス!だって、ビビらない俳優はいない。ボンドを何年も演じたこの人物を前にしたら、俳優ではなくたって及び腰になるはずだよ。克服できたと思いたい。」と前のめり気味で話すと、終始照れるように微笑んでいたダニエルは、「気づかなかった。すばらしかったよ。(平静を装っていたというラミに)すっかり騙されたよ。ラミは真剣そのものでプロに徹していた。想像を超えたすばらしさだった。ラミが役になり切っているおかげで、その場にいるだけで自然にリアクションできる。」と返し「光栄だな。ありがとう。」「とんでもない」とお互いを称える一幕も。


ダニエルのトレーニングについて「この話してもいいかな?」

『007/ノー・タイム・トゥ・ダイ』 ダニエル・クレイグ「本作で最後だよ」 ラミ・マレック「ダニエルの武器の持ち方にやられた」 ダニエルのボンド引退発言!ラミのダニエルへの敬意! 2ショット日本独占ロングインタビュー映像解禁! 本作でボンドは、陸・海・空で激しいアクションを繰り広げるが、ダニエルは撮影について「歳をとって全てが昔より大変だよ(笑)。」と笑う。「私の(出演した)『007』は1作目から膨大なアクションが特徴だ。本作でもそれは同じ。幸運にも最高の人材が集まり、用心を重ねて計画している。」と製作スタッフに敬意を示し、トレーニングについては「1年ほどしたよ。」と明かす。すると横からラミが「この話してもいいのかな?」と会話に入り、「1作目を始めた頃は数ヶ月で済んだそうだ。今はもう少しかかるって。」と、撮影中に聞いたネタを披露。「昔は6ヶ月もあればすごくいい体に仕上がった。歳をとって期間が長くなった。でもそれだけの価値はある。」と話すダニエルに「全然変わってない」とラミがすかさずフォローをいれる。


悪役を演じるということ

前作から続投しているキャストが多くいる中で、本シリーズに初参加を果たしたラミは悪役を演じることについて 「自分では役不足だと思う時もあった。」と明かす。そんなラミにダニエルは「サフィンは撮影しながらみんなで作っていった。ラミは驚くほどオープンで、こちらが打てば打つほど響く。徐々に固めていった感じだ。」と助け舟を出す。「サフィンという役について僕なりに解釈していたけど、毎晩撮影を振り返って、情報を整理して、サフィンの人物像に落とし込んだ。幸いだったのは一人ではなかったことだ。ダニエル、監督のキャリー(・ジョージ・フク ナガ)、製作のバーバラ(・ブロッコリ)とマイケル(・G・ウィルソン)、大先輩たちがついていた。絶対に大丈夫だと思えたし、実際にうまくいった。」と、本作を支える最高のチームワークに支えられたことを語った。


007NTTD-500-2.jpg最新作は“愛”についての物語

最後に、観客へメッセージを依頼されるとダニエルは「究極的には“愛”についての物語だ。本作はそういう作品だ。」と初めて本作の内容に触れ言葉少なめに締めくくった。牢獄から不敵な笑みを浮かべるブロフェルド、最凶の敵サフィン、CIA の旧友フィリックス、MI6 でかつて共に働いていた仲間たち、共に戦う“ボンド・ウーマン”、そしてマドレーヌ・スワン。ダニエルボンドの愛についての物語が、ついに壮大かつエモーショナルなフィナーレを迎える。


9 月 27 日(月)には日本向けバーチャルイベントにも出演予定のダニエル・クレイグとラミ・マレックはさら に何を語るのか!?公開に期待が高まる『007/ノー・タイム・トゥ・ダイ』は、10 月 1 日(金)から全国で上映される。


ダニエル・クレイグが演じたジェームズ・ボンドシリーズはこちら!
『007/カジノ・ロワイヤル』(2006 年)
『007/慰めの報酬』(2009 年)
『007 スカイフォール』(2012 年)
『007 スペクター』(2015 年)
『007/ノー・タイム・トゥ・ダイ』(2021 年 10 月 1 日(金)※最新作


『007/ノー・タイム・トゥ・ダイ』 ダニエル・クレイグ&ラミ・マレック インタビュー

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『007/ノー・タイム・トゥ・ダイ』

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【STORY】
ボンドは 00 エージェントを退き、ジャマイカで静かに暮らしていた。しかし、CIA の旧友フィリックスが助けを求めてきたことで平穏な生活は突如終わってしまう。誘 拐された科学者の救出という任務は、想像を遥かに超えた危険なものとなり、やがて、凶悪な最新技術を備えた謎の黒幕を追うことになる。
 

監督:キャリー・ジョージ・フクナガ  
製作:バーバラ・ブロッコリ、マイケル・G・ウィルソン
脚本:ニール・パーヴィス、ロバート・ウェイド、スコット・バーンズ、キャリー・ジョージ・フクナガ、フィービー・ウォーラー=ブリッジ
出演:ダニエル・クレイグ、レイフ・ファインズ、ナオミ・ハリス、レア・セドゥ、ベン・ウィショー、ジェフリー・ライト、アナ・デ・アルマス、ラシャーナ・リンチ、ラミ・マレックほか 
主題歌:ビリー・アイリッシュ 「No Time To Die」
公式FACEBOOK:www.facebook.com/JamesBond007
公式TWITTER:@007  
配給:東宝東和 
© 2021 DANJAQ, LLC AND MGM. ALL RIGHTS RESERVED.

2021年10月1日(金)~全国ロードショー


(オフィシャル・リリースより)

 

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■日 時: 9月23日(木・祝)

■会 場: TOHOシネマズ六本木ヒルズ スクリーン9

■登壇者: ムロツヨシ、奈緒、中田乃愛、永野宗典、金井純一監督(敬称略)

■M C: 本多力(敬称略)



mydady-pos.JPGCCCグループのカルチュア・エンタテインメント株式会社と、株式会社蔦屋書店が主催し、これまでに、 『嘘を愛する女』 、『哀愁しんでれら』 等、多くの良質な作品を世に生み出してきた映像クリエイター支援プログラム「TSUTAYA CREATORS' PROGRAM(以下、TCP)」 の2016年準グランプリ受賞作品『マイ・ダディ』が、本日9月23日(木・祝)に公開致しました!本作の主人公・御堂一男を演じるのは、役者を始めて25年・今年45歳を迎えた俳優 ムロツヨシが、満を持して映画“初”主演をつとめ、愛する娘を救おうと奔走する、お人好しで誠実な父親を演じました。娘<ひかり>役には第8回「東宝シンデレラ」オーディション ファイナリストの新星・中田乃愛が演じています。また、ムロツヨシ演じる一男の妻であり、ひかりの母・江津子役には奈緒が出演。さらに、毎熊克哉臼田あさ美永野宗典、「平成ノブシコブシ」の徳井健太小栗旬光石研ら個性豊かな俳優陣も集結!本作にて監督・共同脚本を務めたのは、映像作家でもある金井純一。主題歌を、日本のトップアーティストが集結したドリームバンド・カーリングシトーンズが担当!

この度本作の公開を記念して、初日舞台挨拶が開催され、主演のムロツヨシ、妻役の奈緒、娘役の中田乃愛、永野宗典、金井純一監督が登壇した。

 



冒頭の挨拶でムロは笑顔を浮かべながら、「上映後なのでみなさん、作品の世界観に入っているところ申し訳ないのですが、マスコミの取材が入っている(舞台挨拶)なので、今から、ムロ、ふざけます!」宣言。奈緒は「今日、ムロさんたちはいくつか舞台挨拶をされた後ですが、私はここからの参加となります。作品の素晴らしさを伝えられるようにがんばります」とニッコリ。中田は「映画をご覧になってくださり、本当にありがとうございます。1人でも多くの方に作品をアピールしたいと思います」と微笑みながらも気合十分の様子。永野が「早速ですが『マイ・ダディ2』を待っています」と早くも、続編を期待していることを明かし、「本作でやり残したことを、ぜひ、リベンジさせていただきたいと思います。今回以上に気合を入れて役作りをするつもりです」とコメントしたところで、ムロが「この人は何を言っているのでしょうか? よくわからない挨拶で始まっていますが、大丈夫ですか?」とMCに確認し、舞台挨拶開始早々笑いを誘う場面も。金井監督は前の舞台挨拶で栄養ドリンクを飲んだことを明かし「気合を入れて(舞台挨拶)頑張ります!」と意気込みを見せた。


映画公開100日前から、作品にまつわる話をTwitterでつぶやいてきた金井監督は「公開初日の前日、昨日のつぶやきは最後の5行の頭文字がムロツヨシになるようにしてみました。でも、残念ながら誰もそれに気づいてくれなかったようで」と寂しそうな様子。「凝りすぎたラブレターを出したのにフラれてしまった、そんな気分です」とうつむきつつも、「今日から100日後が1月1日なので、ぜひ、主演のムロさんには年末の某歌合戦にゲスト出演していただき、そこでも映画を宣伝していただくといういい流れにしたい。それくらい長く上映してほしいと思っています」としっかりアピール。このコメントにムロも「まだ(某歌合戦からは)オファーは来ていませんが、出たらしっかりアピールします」と答えていた。


mydady-550.JPG初主演映画についてムロは「金井監督の夢から生まれた物語です。企画をし、映画を撮影し、公開された今日までが99。そして、無事公開された映画をお客様が観て、感想が生まれて100になる。ここで100点の映画になるんです。そのことをとてもうれしく思うと同時に悔しい気持ちもあります」と語りながら、一席空き状態の客席を見渡す。「僕は、“満席”が好きな男です。この状況下ではこれが満席と頭では理解していますが、やっぱり本当の満席ではないのが残念です」と強調。「いつか、この状況が落ち着いて、いろいろな宣言が解除され元の状態に戻ったら、どんな手を使ってでも、本当の満席の景色をここにいるキャストみんなに見せてあげたいです」とし、「どんな手を使っても、たとえお金を払ってでも!」とコメントしたところで、「ん?俺、お金払うの?」とおどけつつ、「それでもいいと思えるくらい本当の満席にしたいです。それを実現するために、この映画をロングランにすべく、これからも宣伝活動をしていきます」と宣言。「悔しさはありますが、今日、この状況下で映画を観に来てくださったみなさまには改めて感謝します。ここはアツくいかないと!と思っていたので、かなりアツく語らせていただきました」と説明する場面もあった。


mydady-sub2.jpg初の母親役について奈緒は「ずっとやりたかったし、憧れでした。母親役を家族がテーマの映画でやらせていただくことは、緊張もしたけれど、責任を全うしないといけないという気持ちでいっぱいでした」と振り返る。撮影前にムロから「(中田)乃愛ちゃんのこと、きっと奈緒ちゃんも好きになると思う、と聞いていました。その言葉通り、3人で会ったとき一瞬で乃愛ちゃん、の虜になりました。そこからはムロさんと2人でずっと(娘に)デレデレでした」とし、「乃愛ちゃん、そして子役の子、“ひかり”を演じた2人に引っ張ってもらって映画の中で母親役として立つことができました」と感謝を述べていた。ムロは赤ちゃんが生まれたシーンの撮影を振り返り、「撮影中、すごく印象に残ったシーンでした。自然と奈緒ちゃんとおでことおでこを合わせて心の距離が縮める、そういう演技ができたことがうれしかったです。初日までこの気持ちは言わずにおこうと思っていました。今日、やっと言えてよかったです。ポスターにもなっている素敵なシーンです」と奈緒との夫婦役に大満足の様子だった。中田は「試写を観た家族に感想を言ってもらえたのがうれしかった」とニッコリ。ムロが「久しぶりに会ったら、髪がのびていてよかったよ。17歳の女の子が髪を剃るなんてね」としみじみ語る中、中田は「特にそこは……」とサラリ。劇中さながらの父娘のやりとりに会場からは笑い声も。ムロが「まだ、思春期なのかな?」と戸惑いの様子で尋ねる場面もあった。


mydady-ive2-500-2.JPGムロとの共演について奈緒は「イメージ通り、やさしくておもしろい方でした。本当に会いたかった方なので、初日は少し緊張しすぎて無愛想だったかも」と反省しつつ「柔らかい空気を作ってくれる素敵な方。すぐに打ち解けられたのはムロさんのおかげです」と感謝の言葉を述べた。ムロがまだ奈緒を知らなかった頃、撮影スタジオですれ違ったときに、同じ撮影組でもないムロから「おつかれさまです」と挨拶されたこと、奈緒がまだ福岡に住んでいた頃に、「muro式.」の千秋楽を見に行っていたこと、その際に客席バックで撮影した写真に奈緒が映り込んでいたことなど、縁を感じずにはいられないエピソードもバンバン飛び出していた。


mydady-ive2-500-3.JPGここで、“家族のつながり“を描いた本作にちなみ、「マイ・ダディ」を作ろう!と題して、映画のタイトルパネルを全員で作成することに。永野が「マ」、中田は「イ」と「・」、ムロが「ダ」、奈緒が「デ」、金井監督が「ィ」の作成を担当し、できあがったパネルを手にフォトセッションを行った。


最後の挨拶で金井監督は「すごく楽しい時間を過ごせました。今日からがスタートです。この映画を全国に広めていただけたらうれしいです。ムロさん、そしてみなさんと走り続けたいと思います」と力強く語る。永野は出身地・宮崎県での上映館がないことに触れ、「この映画を観た人生と観ない人生では生き方が大きく違ってくると思います。作品からのメッセージを受け取るためにも、宮崎県の上映をお願いいたします!」と懇願。中田は「1人でも多くの人にこの作品が届いてくれたら、それだけでとてもうれしいです」と笑顔を浮かべ、奈緒は「これからもっともっといろんなところに届くといいなと思っています。みなさんの力を貸してください」と呼びかけた。ムロは「この状況下での公開をネガティブに考えず、何かしらプラスにしようと思っています。実現するのが、明日になるのか、1ヶ月後になるのか、1年後になるのか、10年後になるのかわからないけれど、状況が許せば、必ず“本当の満席”にしたいと思っています。それが実現する日が来るまで、いろいろな作品で頑張り続けます。そして、“ムロは満席好きなんだよな。あいつの作品なら観に行ってもいいかな”と思っていただけるように、これからも頑張っていきます。このような状況下ですが、みなさん、どうか毎日笑って過ごしてください。そして、この作品がロングランになるよう、クチコミで広げてください。ほめてください、けなしてください、みなさまの一言が誰かの“観てみようかな”に繋がります。誰かに繋げてください!」と締めくくり、イベントは幕を閉じた



出演:ムロツヨシ 奈緒 毎熊克哉 中田乃愛 臼田あさみ 徳井健太(平成ノブシコブシ) 永野宗典 光石研
監督:金井純一
脚本:及川真実 金井純一
制作プロダクション:ROBOT
主題歌:カーリングシトーンズ「それは愛なんだぜ!」
幹事:カルチュアエンタテインメント
配給:イオンエンターテイメント
コピーライト:©2021「マイ・ダディ」製作委員会

◆公式HP: https://mydaddy-movie.jp/

2021年9月23日(木・祝)~ 全国ロードショー
 


(オフィシャル・レポートより)

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第74回カンヌ国際映画祭2021 「ある視点部門」オープニング作品

実在の人物・小野田寛郎(おのだひろお)の約30年間を描いた人間ドラマ

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小野田寛郎の故郷・和歌山県で感激の凱旋上映!!

海外の資本で日本の史実が次々と映画公開する今、

小野田寛郎さんの残像がスクリーンに蘇り感動!!

日本公開に向けて、海南市が大太鼓判!!

 

1974年3月、終戦後約30年の時を経て帰還し「最後の日本兵」と呼ばれ、社会現象になった旧陸軍少尉・小野田寛郎(おのだ ひろお)の潜伏期間の史実を元に着想、映画化された『ONODA 一万夜を越えて』が10月8日(金)より全国公開されます。


フランス映画界で今最も注目されている新鋭 アルチュール・アラリが監督を務め、フランス、ドイツ、ベルギー、イタリア、日本の国際共同製作映画でありながら、ほぼ全編が日本語のセリフで紡がれているこの異色作は、第74回カンヌ国際映画祭2021の「ある視点」部門オープニング作品に選ばれ、現地で約15分ものスタンディング・オベーションを受けるなど、大反響を頂きました。現在行われているメディア向けの試写会でも連日完全予約制で満席となり、公開までに評判の高さは徐々に熱を帯びてきました。


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・来場者と記念撮影 
(左から)古田充司(海南青年団体連絡会議会長)、遠藤雄弥、小野田典生宮司


この度、公開前に小野田寛郎さんの故郷である和歌山県・海南市で「ふるさと試写会」と称して、小野田寛郎さんのことを知らない若い世代にも作品を観てもらうべく海南青年団体連絡会議の皆さまがボランティアで市の関係者を招待し、神出 政巳(じんでまさみ)海南市長をはじめスタッフ含めて約100名ほどの来場者を迎えて特別上映会を行いました。終戦後も任務解除の命令を受けられないまま、フィリピン・ルバング島にて約30年間を過酷なジャングルの中で過ごした小野田寛郎の青年期を演じた主演の一人・遠藤雄弥も当日に海南市入りを果たし、小野田寛郎さんの本家筋にあたる宇賀部神社に報告参拝、その後は上映会後の鏡開きとトークイベントに参加。


今秋、映画『MINAMATA』をはじめとする、日本の史実を元に描かれた映画が次々と公開される中、本作においては小野田寛郎さんの関係者の皆さまが太鼓判を押して、日本をはじめ世界に観て頂きたい素晴らしい作品であるとお墨付きを頂きました。


『ONODA 一万夜を越えて』ふるさと試写会 主催:海南青年団体連絡会議

■開催日時:9月19日(日)上映:14:00- 鏡開き&トークイベント:17:00-

■開催場所:海南nobinos(和歌山県海南市)ノビノスホール

■来場ゲスト:遠藤雄弥(主演)、小野田典生(宇賀部神社・宮司)


<宇賀部神社での参拝にて>

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・<千人針>の前で遠藤雄弥と小野田典生宮司


遠藤雄弥は和歌山県・海南市に入って真っ先に、小野田寛郎さんの本家筋にあたる小野田典生宮司のいる宇賀部神社に駆けつけた。そこは、小野田寛郎さんがフィリピン・ルバング島より帰還した後、自身の実家に戻る際に参拝した神社として当時一躍有名になり、小野田さんが故郷に戻った時には神社近くの田畑がメディアの中継ヘリコプターなどの停車場になるなど、海南市の中でも最も注目された場所として知られている。現在は、小野田寛郎座右の銘でもある「不撓不屈(ふとうふくつ:強い意志を持って、どんな苦労な困難に出会っても、決して心がくじけないこと。)」が記された記念碑が建立されていたり、小野田さんがお母様から出兵時に預かり、潜伏期間にもずっと胸ポケットにしまっていた<千人針>の展示やブラジルでの遺品などが展示されており、遠藤雄弥は小野田宮司と共に小野田寛郎さんのことを回顧し、本作の応援に改めて感謝を述べた。


遠藤曰く「本当は、映画の撮影前に伺いたかった場所であり、こうやってお話を聞くと、小野田寛郎さんを実際のニュースで見たことがなかった私にとって『本当に小野田さんは存在していたんだ』と改めて実感することができました」。
 


<上映会のトークイベントにて>

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・大ヒット公開を願い鏡開き(左から)小野田典生宮司と遠藤雄弥


遠藤雄弥と小野田典生宮司が改めて登壇、作品の大ヒットを願って鏡開きが行われた。ここでは、海南青年団体連絡会議の有志がボランティアで企画上映まで全ての運営し、小野田寛郎さんが生前自分の講演会や子供達に説き続けた「生きることの意味」について再考できる機会を作るために、今回の上映会に至った。壇上で、小野田宮司が「小野田寛郎が生前に言っていたこと、それは『戦争はどんなことがあっても始めてはいけない。一度始めてしまえば、必ず犠牲者は出る。』ということ、思い返したい」と述べ、遠藤も「カンボジアのジャングルで過酷な撮影の日々だったが、小野田さんの経験に比べたらとんでもない。撮影現場でも仲間がいたらこの素晴らしい映画ができました」と報告した。
 


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【STORY】

終戦間近の1944年、陸軍中野学校二俣分校で秘密戦の特殊訓練を受けていた小野田寛郎(遠藤雄弥/津田寛治)は、劣勢のフィリピン・ルバング島にて援軍部隊が戻るまでゲリラ戦を指揮するよう、命令を受ける。「君たちには、死ぬ権利はない」出発前、谷口教官(イッセー尾形)から言い渡された最重要任務は“何が起きても必ず生き延びること”。玉砕は決して許されなかった。


しかし彼を待ち構えていたのは、ルバング島の過酷なジャングルだった。食べ物もままならず、仲間たちは飢えや病気で次々と倒れていく。それでも、小野田は生きるために、あらゆる手段で飢えと戦い、雨風を凌ぎ、仲間を鼓舞し続ける。必ず援軍が来ると信じて。


一万夜、潜伏から30年目を迎えるある日。孤独の中で夜が明けていく日々を淡々と数えながら、息を潜めていた小野田だったが、ある日、”旅行者”と名乗る若い男・鈴木紀夫(仲野太賀)と出会うのだった。この、永久的に続いていた日々は、この青年との出会いによって終わりを迎えることに…。


監督:アルチュール・アラリ
ONODA_pos.jpegキャスト:遠藤雄弥 津田寛治
     仲野太賀 松浦祐也 千葉哲也 カトウシンスケ 井之脇海
     足立智充 吉岡睦雄 伊島空 森岡龍 諏訪敦彦
     嶋田久作 イッセー尾形
制作:bathysphere productions 配給:エレファントハウス
2021映画『ONODA』フィルム・パートナーズ:CHIPANGU 朝日新聞社 ロウタス
助成:文化庁 文化芸術振興費助成金(国際共同製作映画)
後援:在日フランス大使館/アンスティチュ・フランセ日本
174分/フランス、日本、ドイツ、ベルギー、イタリア/ 2021/1.85/5.1
©bathysphere ‐ To Be Continued ‐ Ascent film ‐ Chipangu ‐ Frakas Productions ‐ Pandora Film Produktion ‐ Arte France Cinéma
公式サイト: https://onoda-movie.com
公式Twitter:@OfficialOnoda

2021年10月8日(金)ついに全国公開!!!


(オフィシャル・レポートより)

 

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“紅白の向こう側”として実現した主演作がついに公開!


【日時】 2021年9月11日(土)

【場所】 新宿バルト9 シアター9

【登壇】 後上翔太、白川裕二郎、小田井涼平、酒井一圭、小林綾子、小林幸子、前川清、佛田洋監督(敬称略)


3年連続NHK紅白歌合戦出場を果たした、後上翔太、白川裕二郎、小田井涼平、酒井一圭からなるスーパー銭湯のアイドル『純烈』が2021年秋、満を持して銀幕デビューいたします!スーパー戦隊&仮面ライダーシリーズだけでなく『美少女戦士セーラームーン』、映画『魔界転生』(2003年)、『男たちの大和/YAMATO』(2005年)など数々のヒット作を生み出した特撮研究所の佛田洋がメガホンをとり、銭湯や、ライブ会場とも一味違う、純烈の新たな一面をお届け!また4人中3人が戦隊ヒーロー出身である純烈が、温泉を守るヒーローとなり、スクリーンからみんなの心を温めます。

 

そしてこの度、映画『スーパー戦闘 純烈ジャー』の公開を記念し、本作の公開記念舞台挨拶を実施し、純烈より、後上翔太、白川裕二郎、小田井涼平、酒井一圭、小林綾子、小林幸子、前川清、佛田洋監督が登壇した。

 

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冒頭の挨拶で小田井は、現在コロナ禍でファンと直接会って交流する機会が減っていることに触れつつ「今回は役者という形で純烈の姿をお届けしています。直接会えない時期が続いていますが、今はぜひ、劇場で純烈の元気な姿を観ていただいて、楽しんでほしいと思います」とニッコリ。白川は「ファンのみなさんとお会することができない期間を過ごしており、寂しく感じていますが、直接会えなくても一緒に楽しめる作品を作れたことをうれしく思いますし、とてもありがたいと感じています」と感謝の気持ちを述べる。後上は「Twitterで映画についての感想コメントを見つけると、うれしくなってついつい“いいね”ボタンを押してしまいます。“いいねボタン”を押し続けたせいなのが、制限がかかってしまうほどでした(笑)」と感想コメントがたくさんあったことを伝えつつ、「僕から“いいね”がついたことをよろこんでくださるファンの方もいて、こうやって世界が広がっていくんだなあと実感しています」としみじみ。酒井は、「純烈のグループ結成から、さまざまなタイミングで手を差し伸べていただいた、先輩方お二人に出演していただいたことに改めて感謝します」と小林(幸)と前川に深々とお辞儀し、さらに「(小林)綾子さんには、(演技に関しては)ド新人の後上の相手役をしていただき、奇跡のキャスティングが実現しました。“おしん”の綾子さんに、とんでもないお願いをしてしまいましたが、スクリーンの中で躍動していただき、ほんとうにありがたかったです」と感謝の気持ちをのべた。


supersentou-240-3.JPG後上の芝居について訊かれた小林(綾)は、「とても自然なお芝居をされる方でした。センスあると思いますし、全く問題ありませんでした」と太鼓判。さらに「一番活き活き演じていたのはパラパラのシーンです」と見どころも明かしていた。小林(綾)は撮影現場では純烈とのトークも楽しんだようで「みなさん、気さくに話しかけてくれるし、話題豊富でおもしろかったです。マダムの方たちの心を掴む技を持っている方たちだと思いました」と絶賛した。


女王・フローデワルサを演じた小林(幸)は、「私史上、一番大きくなっています」と劇中でのサイズ感を解説し、「子役の頃からこれまでいろいろな役を演じてきましたが、こんなにたくさんの変顔を披露したのは初めてです」と熱弁。「無理を言っちゃってすみません!」とお詫びする佛田監督に対し、小林(幸)は、「私も楽しくなっちゃってどんどんやっちゃいました」と笑顔を見せていた。純烈の人柄、努力、さまざまな積み重ねが今回の映画に繋がったとし、純烈の今までを知っているからこそ、出演オファーに即OKしたことを明かしした小林(幸)。感慨深い様子を見せたかと思えば、「衣装は自前でと言われたので、女王様の衣装なんてあったかなと思ったのですが、紅白の衣装が良いということでした。でも、私の役は女王様ではなく妖怪なのよね。ということは、紅白の衣装は妖怪の衣装だったのかしら、なんて思ったりしました(笑)」と振り返り、笑いを誘う。そして再び真面目な表情に戻ると、「バカバカしいことを本気になってやるところが本当にすごい」と純烈の作品への向き合い方を褒めつつ「第二弾、第三弾とできるといいね、がんばってね」と大先輩らしいエールをおくる場面もあった。


supersentou-240-4.JPGこれまでの純烈をずっと知っているという前川は、「紅白に出るグループになったし、いろんなことに挑戦している純烈と、僕も一緒に成長していきたいと思っています。こんなにいろいろなチャンスを与えられていただいているグループはいないと思います。これからも一緒に楽しんでいきたいですし、もちろん“純烈、もっとがんばれよ!”という気持ちでいっぱいです」とうれしそうな表情を浮かべていた。


フローデワルサは、若さを得るためにイケメンのエキスを摂取しているという役どころ。若さの秘訣について質問しようとしたMCが「若づくり」と言い間違えそうになると、純烈総出ですかさずツッコミを入れる場面も。気になる若さの秘訣について、小林(幸)は「応援してくれる方たちの笑顔と歌うこと」と回答。白川は「仕事をし続け、みなさんに見られること」とコメントし、美しく?!あり続けるためにパックなどにも興味を持っていることを明かしていた。


supersentou-240-1.JPG最後の挨拶で後上は「映画が公開され、みなさんからの感想をたくさんいただき、ヒーローになった実感が湧いてきました。これからもみなさんと一緒に『純烈ジャー』を育んでいきたいです」と意気込む。白川が「諸先輩方、ファンのみなさんに支えられてきた純烈が、ついに映画に主演しました。観れば観るほど味がでる“スルメイカ”のような、匂い立つような映画です」とコメントすると「味じゃなくて、匂いかい!」とツッコミが。「平均年齢が高いからね(笑)」と笑顔を浮かべた白川は「騙されたと思って映画館に足を運んで楽しんでください」と呼びかけた。小田井は「役者として活動していたので、映画を作ったからにはぜひ劇場で観てほしいという気持ちがあります。可能であれば、劇場に足を運んで、スクリーンで純烈の勇姿をみていただきたいです」と思いを伝えた。酒井は「『純烈ジャー』で全国のお風呂屋さんを笑顔にしたい、盛り上げたいと思っています。演歌ファン、特撮ファン、温泉ファン、いろいろなファンの方たちが楽しめる作品ですので、ぜひ、映画館で観てください」とおすすめし、イベントは幕を閉じた。


【ストーリー】
supersentou-pos.JPGムード歌謡グループ「純烈」の4人は、今日もスーパー銭湯アイドルとして温浴施設でマダムたちを歓喜させていた。そんな中、浴場で不審死が発生。警察による捜査の結果、事件性はないと判断されるも巷では「連続イケメン温泉失踪事件」が多発していた。温浴施設を守るヒーロー・純烈ジャーでもある酒井一圭(純バイオレット)、白川裕二郎(純レッド)、小田井涼平(純ブルー)の3人は、純烈ジャーではない後上翔太には秘密で事件の調査を始める。そして、ついに「温泉の向こう側」で女王として君臨するフローデワルサ(小林幸子)の仕業だと突き止めるが、彼女の圧倒的なパワーに3人は太刀打ちできない!一方、なぜ自分だけが蚊帳の外なのかと思い悩む後上…。硬い結束で結ばれた純烈に危機が訪れる――。彼らは本当のヒーローになれるのか?

 


■出演:後上翔太 白川裕二郎 小田井涼平 酒井一圭 小林綾子 出口亜梨沙 ふせえり 中島ゆたか しのへけい子 山本康平 松下恵 岩永洋昭 松本享恭 白又敦 龍真 栄信 宮澤佑 鈴村健一(ナレーション) ・ 小林幸子(特別出演) ・ 前川清(特別出演)
■監督:佛田洋 脚本:久保裕章 
■アクション監督:竹田道弘 サウンドデザイン:桑原秀綱  
■キャラクターデザイン:野中剛  
■企画協力:山本康平 製作:與田尚志  
■エグゼクティブプロデューサー:加藤和夫 塚田英明  プロデューサー:中野剛
■主題歌:純烈『NEW(入浴)YORK』(日本クラウン) 
■製作・配給:東映ビデオ  
■製作プロダクション:特撮研究所
■クレジット:©2021 東映ビデオ 上映尺:83分
公式サイト:junretsuger.com
■公式Twitter:@junretsuger   
■公式Instagram:junretsuger

2021年9月10日(金)より全国公開中


(オフィシャル・レポートより)

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<TSUTAYA CREATORS’PROGRAM FILM 2016 準グランプリ受賞作品>


■日 時: 8月23日(月)

■会 場: イイノホール

■登壇者: ムロツヨシ、奈緒、毎熊克哉、中田乃愛、永野宗典、寺岡呼人、金井純一監督(敬称略)



CCCグループのカルチュア・エンタテインメント株式会社と、株式会社蔦屋書店が主催し、これまでに、 『嘘を愛する女』 、『哀愁しんでれら』 等、多くの良質な作品を世に生み出してきた映像クリエイター支援プログラム「TSUTAYA CREATORS' PROGRAM(以下、TCP)」 の2016年準グランプリ受賞作品『マイ・ダディ』が、9月23日(木・祝)に公開致します!本作の主人公・御堂一男を演じるのは、役者を始めて25年・今年45歳を迎えた俳優 ムロツヨシが、満を持して映画“初”主演をつとめ、愛する娘を救おうと奔走する、お人好しで誠実な父親を演じました。娘<ひかり>役には第8回「東宝シンデレラ」オーディション ファイナリストの新星・中田乃愛が演じています。また、ムロツヨシ演じる一男の妻であり、ひかりの母・江津子役には奈緒が出演。さらに、毎熊克哉臼田あさ美永野宗典、「平成ノブシコブシ」の徳井健太光石研ら個性豊かな俳優陣も集結!本作にて監督・共同脚本を務めたのは、映像作家でもある金井純一。主題歌を、日本のトップアーティストが集結したドリームバンド・カーリングシトーンズが担当!


この度本作の公開を記念して、ジャパンプレミアイベントが開催され、主演のムロツヨシ、妻役の奈緒、娘役の中田乃愛、毎熊克哉、永野宗典、本作の主題歌を担当するカーリングシトーンズのリーダー・寺岡シトーンこと寺岡呼人、金井純一監督が登壇した。


mydady-ive-500.JPGインスタライブ用のカメラにピースしながら笑顔を浮かべるムロ。冒頭の挨拶で「主演をやらせていただきましたムロツヨシです!このご時世、イベントなどでは声を出して笑ってはいけないという風潮がありますが、笑い声が響かなくても僕がおもしろくないわけではありません。おもしろかったら拍手で気持ちを表現していただければと思います。30分楽しませたいです!」と意気込みを語りイベントはスタートした。

奈緒は「撮影が止まってしまったこともありましたが、クリスマスシーズンにクリスマスの画が撮れたりできました。結果的に、本当に幸せな映画になったと思います」とニッコリ。

「この挨拶で何を言おうか考えていたのですが、僕自身、お客様の前での舞台挨拶は、かなり久しぶりです。たくさん写真撮られながら、お客様の前であいさつできるのは、すごくいいことだと思っているところです」と感激の様子の毎熊だったが、準備していた挨拶内容を忘れてしまったと苦笑。

中田は「公開直前のイベントです。この映画をたくさんの方に、観ていただくために精一杯紹介していきたいです」と深々とお辞儀した。

中田が挨拶する様子を、まじまじと見つめていたムロが「ちゃんと言えた!ちゃんとあいさつできました。うちの娘です」と胸を張ると、会場は大きな拍手に包まれた。

永野が「給油を一筋に考えた役を一生懸命やりました」といきなり役へのアプローチを語り出す場面もあり、冒頭の挨拶から会場は和やかなムードに包まれた。

本作の主題歌「それは愛なんだぜ!」を手掛けた寺岡はムロと一緒に試写を観たことを明かし、「ラッシュなども観ていたはずなのに、声を出しておいおい泣きました」と告白。さらに「素敵な作品に関われたことをとてもうれしく思っています」と満足の表情を浮かべた。

金井監督は「こんな豪華な場所での試写で、たくさんのみなさんに観ていただけうれしいです。今日は寺岡さんもいらっしゃって、初日舞台挨拶よりも豪華になっているような気がします」と胸を張った。

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中田と親子を演じたことについて「父親になったことがないですし、何より嫌われたくない、という気持ちが先走っていました。撮影が延期となったタイミングで、思い切って連絡先を交換して、“父より”“娘より”を文末につけたメール、親子ごっこのような会話をずっと続けていました」と振り返るムロ。「(メールの中で)お父さんってよんでくれるんですよ」と終始目尻を下げるムロに対し中田は「ムロさんが寄り添ってくださったので、役をまっとうできました」と感謝する場面も。途中、ムロが「僕と(母親役の)奈緒ちゃんから誕生日プレゼントを“2回”もらったことは言わなくて大丈夫だよ。最初はエプロンだったよね。うんうん」とお礼をおねだりされると「今年は文房具セットをもらいました」と笑いを堪えながら報告していた。


ムロとの初共演について奈緒は「ムロさん本当に誰も緊張させない座長でいてくださって、思っていることをすべて口に出す方。だからこそ、他のみんなも言いたいことを言えるという雰囲気になっていました。初めてとは思えないくらいのチーム感があった現場です。それはムロさんが作り上げてくださったと思います」と振り返った。

ムロとの共演が多い永野は「今回の映画で、改めて孤独が似合う男だなと思いました。僕たちの前ではいつもファニーで明るいのですが、作中での孤立する姿に嘘がない。佇まいの真実が強烈に印象づけられて、役者としての振り幅を感じました。彼の生き様がそのまま反映された記録映画のように感じました」と解説した。

ムロとは2回目の共演という毎熊は「前回は優しい先輩、今回は怖いなという印象でした」役柄上、今回はなれなれしくしないようにと心がけていたという毎熊は「前回とは違うムロの印象に、ワクワクしました」と明かした。深夜ドラマでの共演後に毎熊のファンになったというムロは、今作での共演シーンを振り返り「毎熊くんとでないとできない“もぞもぞする”シーンがあります」と独特の表現で解説。「ストーリー上、それほど大事じゃないアイテムにこだわり演じる毎熊くんの姿を観て、“こんな役者好きだな”と改めて思いました」とムロが語るシーンは、ぜひ本編でチェックしてほしい。


主題歌の制作について「金井監督から、最後の曲はロックサウンドで明るく終わりたいというオファーがありました。カーリングシトーンズは、シリアスなラブソングは書けないタイプで(笑)。でも、ロックサウンドで明るくという曲はすぐにひらめきました。僕らしかできないラブソングができあがりました!」と胸を張る寺岡。金井監督は「オファーを受けてくれたこと自体に現実感がありませんでした。神曲です。今、話しながらも主題歌になっていることを信じられないです」と、レジェンドたちが関わってくれたことに感謝していた。楽曲の配信ジャケットにも登場しているムロは「これ以上ない曲が出来上がりました。泣きました」と何度もお辞儀しお礼を伝える場面もあった。

 



ここからは、ムロの役柄が牧師であることにちなみ、<ダディお悩み相談室!>と題し登壇者の悩みをムロが解決するというコーナーに。映画のタイトル『マイ・ダディ』にかけて、登壇者が「マイ・○○」という形でお悩みを告白。

金井監督のお悩みは「マイ・おつまみぃ」。家で飲むときのおつまみのローテーションに悩んでいるという金井監督に対し「“はんごろし”という野沢菜をすごく辛く漬けたやつがおいしいです!」とおすすめ。

永野は「マイ・ポテンシャル」とお悩みを挙げた理由を、金井監督から「本番が弱い」と言われたからと明かす。ムロは「本番前のテストで全部出し切るタイプだから、本番に弱いと言われているだけ。テストで出しきらないことを覚えましょう」と的確にアドバイス。

続いて寺岡が「マイ・飲酒」と答え、「家飲みが増えて、太りがちです」というお悩みには「僕も、飲みに行けないから太りがちです。でも太ることはできないので、気が向いたときにすぐに運動ができるようにヨガマットを敷きました。2日くらいは、やってみましたが、今はヨガマットの上で飲んでいます」と苦笑。さらに飲みにいけない寂しさから夜中に急に悲しくなることを明かし、「“つたー”って涙が流れるんです」と逆にお悩みを明かす場面もあった。

寺岡のお悩みが解決したのか疑わしい中、続いてのお悩みは毎熊の「マイ・スキン」。「また焼けたねと怒られます」と役者あるあるを告白。「いいスキンセットないかなと思いまして」という毎熊に「聞く相手間違ったね」とのこと。日焼け止めトークが思いのほか長引き、終わりが見えなくなると毎熊が「この答えはあまりよくないなと思っていたんです」と反省する場面もあった。

中田のお悩みは「マイ・トーク」。「ムロさんみたいに思ったことをすぐ話せるようになりたいです」という中田に「口下手なままでいい。そのままでいて! こなれて嘘ばっかりついている人間にならないで!」と懇願し、笑いを誘うと、

続く奈緒は「マイ・アンブレラ」と回答。傘を100パーセントの確率で忘れてしまうという奈緒には傘をやめ、カッパにすることを提案し「僕があなたのカッパを買います」と宣言する形で、コーナーを締めくくった。



mydady-ive-550.JPG無事に登壇者全員の悩みを解決したムロは、最後の挨拶で「このお話を生んでくれてありがとうございます」と金井監督に感謝を述べる。続けて「愛の映画です。いろんな愛の形があるということ、愛を提示してくれる映画です。ほんとにおもしろく泣いてしまう映画です。公開まで1ヶ月を切りました。公開時、世の中がどういう状況になっているか分かりません。“映画館に行って!”とは大声では言えない時代ですが、映画の存在はぜひ知ってほしいです。ある1人の役者が25年かけてたどり着いた初主演した素晴らしい作品です。ムロツヨシ、主演やりました、ありがとうございます! 」と最後にまとめたムロに、割れんばかりの大きな拍手が送られ、イベントは幕を閉じた。


この後行われたマスコミ向けのフォトセッションが終了すると、改めて、ステージで来場者に向けて挨拶をしたムロ。「いい形で、映画を広げてください」とお辞儀をするムロ。会場はこの日一番の拍手に包まれた。



出演:ムロツヨシ 奈緒 毎熊克哉 中田乃愛 臼田あさみ 徳井健太(平成ノブシコブシ) 永野宗典 光石研
監督:金井純一
脚本:及川真実 金井純一
制作プロダクション:ROBOT
主題歌:カーリングシトーンズ「それは愛なんだぜ!」
幹事:カルチュアエンタテインメント
配給:イオンエンターテイメント
コピーライト:©2021「マイ・ダディ」製作委員会

◆公式HP: https://mydaddy-movie.jp/

2021年9月23日(木・祝)~ 全国ロードショー
 


(オフィシャル・レポートより)

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 鯨が見えた途端、手作りの舟から大きな銛を持った男が飛び上がって鯨に一撃を食らわせる。鯨と命がけの戦いを繰り広げる男たち、そしてなんとかして逃げようと全力でもがく鯨の迫力ある対決に思わず目を奪われる。インドネシア、レンバタ島ラマレラ村で今でも行われている伝統的な鯨漁とそこからつながる命の循環を見事な映像美で描くドキュメンタリー映画『くじらびと』が、9月3日(金)よりなんばパークスシネマ、シネ・リーブル梅田、神戸国際松竹、MOVIXあまがさき、京都シネマ にて絶賛公開中だ。
 
監督は、初監督作品『世界でいちばん美しい村』で2015年に起きたネパール大地震の震源地近くにあるラプラック村と、そこに生きる人たちの絆、祈りを描いた写真家、石川梵さん。写真集「海人」をはじめ、ライフワークの一つとしてインドネシアのラマレラ村の人々やそこで行われる鯨漁に密着してきた石川さんが、ドローン撮影も駆使しながら、銛一本で突く伝統的な鯨漁や村人たちの暮らしをまさに体当たりで撮影。迫力ある映像と共に描かれるのは、捕獲した鯨を村の皆で分け合う和の文化や、村で代々受け継がれてきた信仰だ。
 
 「大いなる命の循環、大いなる営みを叙事詩のように表現したかった」という本作の石川監督に、ラマレラ村との関わり、鯨漁の撮影や映像で残す意義についてお話をうかがった。
 

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■秘境を探してたどり着いたラマレラ村、鯨獲りの根っこにある信仰に惹かれて

―――命がけで鯨を獲る舟に撮影で同乗することが許されるというのは、信頼関係が築かれていないとできないことだと思いますが、その経緯を教えてください。
石川:80年代以降、僕は誰も見たことのないような秘境に行く写真家として世界中を回っていました。当時ニューギニアでレンバタ島のことを聞き、インターネットもなく何の情報もない中、91年に初めて現地に向かいました。舟で迎えに来てもらったのですが、鯨の匂いがぷ〜んとして、1槽だけ壊れた舟があるのでどうしたのかと思ったら「鯨にやられたんだ」と。ついにそんなところに来たんだなと思いましたね。
 
大自然の中に生きる人や、その中で自然に生まれる信仰というのは僕の大きなテーマなのですが、このラマレラ村も知れば知るほど、鯨を獲ることの根っこにある信仰に惹かれていきました。
鯨獲りの舟にはお金を出せば旅行者も乗せてもらえます。ただ、漁が始まると下がれ!と相手にしてはもらえませんが。
 
 
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■4年かかった鯨獲りの撮影

―――初めて鯨が撮れたのはいつですか?
石川:毎年行ってもなかなか鯨が出ない。猟期以外は、朝から舟を出して、延々と待つんです。赤道直下の中、毎日8時間ぐらい待って帰るとうくとを大体3ヶ月ぐらい繰り返しますから、だんだん気が遠くなっていきますよ。そこまで長くいると、「おまえ、漕げ」と言われるぐらいにまでなっていました。
 
実は2年目、僕が来る直前に鯨が獲れたんです。本来なら間に合うはずだったのに飛行機が遅れてしまって。3ヶ月粘っても出ないので帰ったふりをしようかと言いながら戻ると、宿の主人から「おまえが帰った翌日に出たよ」と。その時は神さまが意地悪しているのかと思いました。結局、4年かかったんですよ。鯨漁は勇壮に見えますが、そのほとんどが待っている時間です。延々と待ち続けることが実は、鯨漁の本質です。時々マンタが獲れることもありますが、1年何も獲れないこともある。それぐらい非効率な漁なんです。
 
―――そこまでして鯨漁にこだわるのは村独自のシステムがあるからですね。
石川:鯨を獲ると、未亡人や貧しい人にまで鯨が行き渡るのです。先住民の長、トゥアン・タナが最初に鯨乞いの儀式を行い、鯨が獲れるとその一部をお礼としてトゥアン・タナに捧げる習わしもあります。舟にエンジンを導入した2000年ごろ、その儀式を辞めた時期があったのですが、途端に鯨が獲れなくなってしまった。結局再び儀式を行っていますが、まさに神話的世界ですね。
 
―――当時石川さんが取材し、写真を撮ったのが伝説のラマファ、ハリさんでした。
石川:取材で「誰が一番優れたラマファか?」と聞いても、みなが素晴らしいという人たちなので取材する側としてはやりにくく、彼らにとっては和を乱さないという考えがあるわけです。そこで取材をしたのがハリさんでした。撮影時で70歳を過ぎていましたが、手足が本当に大きく、筋骨隆々の体つきをされていた。当時から映画を作りたいと思っていたので、撮影素材を『くじらびと』に取り入れることができてよかったです。
 
 
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■鯨漁をする側の視点だけでなく、鯨側の視点で見ることにより獲得した普遍性

―――くじら獲りの際、水中での撮影がとても迫力がありましたが、どのように撮影したのですか?
石川:実は一番安全なのは鯨の背中。鯨が弱って動かなくなってきたとき、僕が鯨の背中に捕まって撮りました。僕が撮りたかったのは鯨の目で、なぜ目かといえば、先ほどの4年目に初めて鯨が獲れたとき、陸揚げされた鯨が泣いたんです。断末魔の叫びのような声で、もうびっくりしました。今までは海の上の人間の物語ばかり撮ってきたけれど、海の中の鯨の物語も撮らなければいけないと気が付いたのです。鯨の感情がどこにあるかといえばやはり目で、この映画自体も「目」がキーワードになっています。目をつむる、目を開けるという鯨自身の目だけでなく、途中で鯨を獲る時に「目を見るな」という話も挿入されます。捕鯨の映画は概して一面的ですが、鯨漁をする側の視点だけでなく、鯨側の視点で見ることにより、ある種の普遍性をこの物語は獲得すると実感しました。
 
―――舟作りの名人、イグナシウスの息子、ベンジャミンが漁で事故死という悲劇は映画でも大きな転換点となります。
石川:2018年、クルーを入れて本格的に撮影を始めてからです。僕のビザが切れ、一時的に現地を離れた時にその事故が起きてしまった。他のクルーは現地に残っていたけれど、気を遣って撮影をしていなかったので、ここは撮りに行かなければダメだと促しました。僕もすぐ駆けつけ、僕が撮るならとご家族も了承してくださった。東日本大震災でも同じですが、その時には複雑な思いがしても、後々撮影したことを感謝してくださる。どこまで人と人との付き合いを通してフォローができるかですね。
 
 
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■村の未来を象徴する少年、エーメン

―――とても笑顔の素敵なエーメン君は最初主役になるように見えましたが、どのように出会ったのですか?
石川:最初は前作の『世界でいちばん美しい村』のように子どもが主人公で、子どもの目線で見るような形にしようと、エーメン君が主人公だと思って追いかけていたんです。でもドキュメンタリーって思い通りにならないもので、ただ先ほどのベンジャミンの事故が起こってから、だんだん主人公がベンジャミンの兄、デモに変わっていくわけです。
この村自身も他の地域と同様にグローバル化や変化の波が押し寄せ、危機に直面しているのです。映画でもエーメンが鯨捕りになりたい一方で、両親は大学への進学を勧めようとしますが、エーメンのような子どもたちの未来は、村の未来を象徴しています。反捕鯨の動き以上に、グローバリズムによって取り去られようとしている村の文化や信仰がある中、エーメンはただ映画にとって癒しの存在だけではなく、ラストで村の未来を象徴し、群像劇の意味ができたと思っています。
 
実は今後、エーメンを主人公にした続編を考えています。3年後の15歳にエーメンは進路を選択しなくてはならない。もう一人、エーメンと同年代で、有名な名ラマファの孫がいるので、この二人を対比させて村の未来を考えていける作品にしたい。やはり文化の多様性は必要ですし、地域の文化はグローバリズムの中で消えていくなら、大きな損失です。貴重な文化の終焉を見届けるという思いと、そうならないでほしいという思いを込めて撮っていきたいですね。
 
―――後半、デモが父イグナシウスから舟作りを習い、村民が協力して新しい鯨舟を作るシーンが非常に印象的です。冒頭、まさかこの舟で鯨を獲るのかと思っていましたが、この作業を見ると、舟に込められた魂のようなものを感じますね。
石川:近代的な船を作ったら逆に鯨の一撃で壊れてしまうでしょう。左右非対称というのも知恵ですし、「舟は生きている」という考えがあり、それを伝え続けるイグナシウスがいる。彼は伝統の権化のような人で、編集をしていくと彼の語りが素晴らしいので、気がつくとイグナシウスがナレーションと言ってもおかしくないぐらいに登場してもらっています。彼のような人がいなくなると、村の伝統は薄まってしまうかもしれません。
 
―――後半の鯨漁は息もつかせぬ緊迫感と、それぞれの役目を果たす人たちの連携ぶりが見事でしたが、その中で撮影するのは至難の技では?
石川:待ち時間が長いのでずっと頭の中でシミュレーションをしていました。まず、鯨がドンときた時に振り落とされないようにする。また舟ごと水の中に持っていかれることがあるので、どうやってカメラを守るかもシミュレーションしました。もう一つ、鯨がきた時にカメラを守ると撮れないので、水を浴びたらカメラがダメになるけれど、タイムラグを利用してとにかく撮る。1番舟は鯨を突くとやることがなくなるので、2番舟に移るのですが、僕も水に飛び込んで泳いでいって。その舟は再建するために僕も援助をした舟で、乗組員とも仲がよかったので、仕方ないなと乗せてくれ、僕も前に行って鯨の頭を撮ったり、自由にやらせてくれたんです。綱を避けなければ、足を大怪我したり、命を落とすこともあるのですが、誰も危ないと注意してくれない。「梵なら大丈夫だろう」って(笑)
 
 
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■作品が世代を超え、現地に還元できる

―――この作品は、現地の方に観ていただいたのですか?
石川:まだこれからですね。僕が最初に行った頃は誰も行ったことがないですが、最近は日本のテレビからBBCまで多くのメディアが入って撮影するだけ、誰も再訪しないので撮り逃げ状態です。それは良くないので、今回行った時も過去の映像を見せると、「亡くなったおじいちゃんが映ってる」とか「若い頃の知り合いがいる」とみんな喜んでくれるんですね。また2010年現地を訪れたとき、反捕鯨の動きがあり、外部からの揺さぶり(網漁やクジラウォッチングの症例)もあり、随分村が揺れていたのです。ラマデラ村はそれに抵抗し、存続したのですが、その時、村の古老に「お前が昔撮った村の映像を見せてやれ。今は自分だけがいいという風潮になっているが、昔は皆が村のためにと一つになっていた」と言われたのです。僕は日本や世界に、ラマデラ村のことを紹介するつもりで映像や写真を撮っていたけれど、僕の作品が世代を超え、現地に還元できると気づき、衝撃を受けました。
 
やがてはなくなるかもしれない鯨漁を、現地で世代を超えて残せるのではないかということは、今回映画を作るモチベーションになりました。だから丹念に取材しましたし、時間もかけましたが、この映画だけでなく、この映画の裏にある映像資料も含めて、現地の方にとっても貴重なものになると思います。
(江口由美)

<作品情報>
『くじらびと』(2021年 日本 113分)
監督・撮影・プロデューサー:石川梵 
出演:エーメン、イナ、ピスドミ、アガタ、フレドス、イグナシウス、デモ他
2021年9月3日(金)~なんばパークスシネマ、シネ・リーブル梅田、神戸国際松竹、MOVIXあまがさき、京都シネマ にて絶賛公開中。
 
公式サイト⇒https://lastwhaler.com/  
(C) Bon Ishikawa
 

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