レポートインタビュー、記者会見、舞台挨拶、キャンペーンのレポートをお届けします。

2020年7月アーカイブ

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人情味たっぷりに描く、阪神・淡路大震災で一人娘を亡くした夫婦が過ごした23年間。
『れいこいるか』いまおかしんじ監督インタビュー
 
   阪神・淡路大震災から25年を迎え、今や再開発された場所の方が多くなってしまったが、今でも震災前の風情や人付き合いが残る、観光地ではない等身大の神戸が映し出され、とても心地よさを覚える。阪神・淡路大震災から現在までの震災の痛みや葛藤を抱えながら生きる人々を描くいまおかしんじ監督(『つぐない』)最新作、『れいこいるか』が、8月8日(土)より新宿K’s cinema、シネ・ヌーヴォ、元町映画館、8月14日(金)より京都みなみ会館、他全国順次公開される。
 
  震災で大事な人を亡くしても、家族にはそれから続く人生がある。そこには、ささやかな喜びもあるが、まだどこかで一緒に生きているような気持ちになったり、ふとその日のことが蘇ったりもする。そんな震災から23年間の夫婦の年月を、愛嬌いっぱいのキャラクターを散りばめ、人情味たっぷりに描いている。実は神戸弁の「だぼ(「あほ」「ばか」の意味)」をはじめ、裏神戸の魅力も存分に感じられる、とても味わい深い作品だ。
本作のいまおかしんじ監督に、お話を伺った。
 

 

■神戸とウルトラセブン、そして変わらないものを象徴するヒロシが繋がって。

――――まず、朝日映劇第一回制作作品ということで、朝日映劇について教えてください。
いまおか:この作品に出資してくださった川本じゅんきさんは、自分で好きな映画を上映する活動を長くやっておられ、その上映会の名前が朝日映劇なんです。その川本さんが初めて映画の制作に携わるということで『れいこいるか』が第一回制作作品になっています。
 
――――川本さんは特撮モノの上映会もされていらっしゃるので、ウルトラセブンに心酔しているヒロシが、セブンが神戸に上陸したエピソードが出た時、つながりがあるのかと思いました。
いまおか:僕はそのエピソードをすっかり忘れてたんです。川本さんはもちろんご存知ですが、脚本の佐藤稔がシナリオに書いていたので、そういえば神戸のポートタワーをキングジョーが壊していたなと思って。
 
――――ヒロシは、20年以上の月日を描く物語の中で度々登場する、とても印象的なキャラクターですね。
いまおか:20年ぐらいに渡る話なので、いろんなことが変わっていくじゃないですか。そこにはあんなことも、こんなこともある訳ですが、何か変わらないものも入れたいと思って、シナリオに反映してもらいました。
 
 

■震災当時から構想。20年以上経ち「その後どうしているかを描いたら、今撮る意味があるんじゃないか」

――――ちなみに阪神・淡路大震災時は、どのような状況だったのですか?
いまおか:ちょうど助監督をやっている時期でした。東京という離れた場所にいましたが、実家が大阪なので、震災発生時もすごく気になり、電話をしていたんです。何かすごいこと起こってるとショックを受けました。その当時、僕らの先輩の監督はピンク映画を撮っていましたが、その中に当時起きた事件や、その時あったことを映画の中に入れていたんです。当時は阪神・淡路大震災やオウム真理教事件などが相次いで起こり、世紀末的雰囲気が漂い、すごく不安な感じでしたから、そういうことを映画に取り込んでみたいという気持ちは当時から持っていたのです。
 
――――阪神・淡路大震災を描く映画を早い段階から考えていらっしゃったのですね。実際に実現するまで時間が経っていますが、この作品を見るとそれは必然だった気がします。
いまおか:折に触れてやりたいとは思っていました。ただ震災や事件が発生したすぐ後だと撮る意味がありますが、少し時間が経ってしまうと撮る意味を見つけづらくなってしまった。20年以上経ち、なんとかできないかなと思って、脚本の佐藤に相談したところ、震災が起き、あの時描いた夫婦はその後どうしているのかという時間を描ければ、今撮る意味があるんじゃないか。そういう思いで作った映画です。
 
 
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■震災の被害を逃れたところを選んだロケ地。長田区は、大体の酒屋で立ち飲みができるのに感動。

――――今まで阪神・淡路大震災を描いた作品は、みなさんが思う神戸のイメージを感じる場所(三ノ宮、元町、六甲など風光明媚なところ)が多かったのですが、本作は地元の人間の生活が息づく、裏神戸とも言えるような場所(新長田、鷹取、須磨)かつ、被害が甚大だった地域が舞台になっているのに、地元民として非常に好感が持てました。
いまおか:神戸のことは詳しくないので、最初は異人館とか有名な場所をシナリオに入れていたのですが、やはり観光地的場所ではなく、もう少し的を絞った方がいいのではないかと思ったんです。ロケハンで何回も廻り、舞台を長田区に設定しました。本当にいい街で、大体の酒屋で立ち飲みができるんですよ。こんなに飲める街、ないよ!みたいな(笑)
 
――――主人公、伊智子の実家の立ち飲み酒屋は、時間が経過する中の定点観測的な位置付けで、一番映画で登場する場所ですね。
いまおか:周りは火災に遭ったり、被害が甚大だったのですが、あの酒屋は震災の被害を免れた場所なんです。商店街や路地もそうですが、なるべく震災の被害を逃れたところを選んで、ロケをしています。
 
 

■脚本担当、佐藤さんの優しさが、作品のカラーに。

――――震災当日を含め、誰かを責めるような人がいないことが、とても救いに感じられる作品ですね。
いまおか:震災からの20数年を描くということは決まっていたのですが、僕だったら、もっと乱暴に残酷なことを考えてしまうところを、脚本の佐藤は妙に優しくて、飲み屋で呑んだくれているようなおっさんに目がいくんですね。
 
――――悲しみを泣くことで表現するのは簡単ですが、泣くのではない悲しみの表現があり、そちらの方がリアルですね。
いまおか:亡き娘を思って涙する時間もあるでしょうが、普通にご飯を食べたり、笑ったり、生活の中で実際にはずっと泣いている訳ではないはずです。ただ、その中でもふっと悲しい気持ちが蘇ることがあると思うので、そこをどういう風に切り取るかですよね。なるべく深刻な暗い話にはしない方がいいと思って作っています。
 
 

■キャスティングのため関西でオーディション。劇団で活躍する俳優が集結。

――――伊智子を演じた武田暁さんは、主に舞台で活躍してこられたそうですが、どのような経緯でオファーしたのですか?
いまおか:関西で撮影するなら、地元の俳優を起用する必要があったのでオーディションを行いました。武田さんは本作で出演している西山真来さんからいい人がいると紹介してもらいました。僕は関西を離れて長いので、同じ関西でも神戸の言葉がどうなのかあまりよく分からなかったのですが、イントネーションや「だぼ」などの地元言葉を含め、みなさん頑張って練習してくれましたね。他にも劇団テンアンツ主宰、上西雄大さん(映画『ひとくず』企画・監督・脚本・主演)がオーディションに来てくれ、「劇団員がたくさんいるから、使ってもらっていいよ」と言ってくれたので、キャスティング面では色々協力してもらい、本当に助かりました。
 
――――タイトルの『れいこいるか』もそうですが、伊智子と太助がじゃれあうように言葉遊びをしたりするのも、映画の中の遊び的な要素になっています。
いまおか:『れいこいるか』は、当初いくつかあったタイトル案の中の一つでしたが、仮で『れいこいるか』になったとき、「いるか」を使って言葉遊びができるとシナリオに書き込んでくれたのは佐藤のアイデアですね。「いるか、いらないか」とか、どちらの意味にもとれる感じも出て、タイトルとしてもいいかなと思っています。
 
 
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■実際のエピソードを盛り込みながら、自然と生まれてきた設定。

――――回想シーンを使わず、震災で亡くなった幼い娘、れいこに買い与えた「いるかのぬいぐるみ」を、娘のように大事にし続ける太助の姿が印象的でした。シナリオを書く段階で、須磨水族館(スマスイ)をエピソードに入れるつもりだったのですか?
いまおか:震災の前日、須磨水族館(スマスイ)のいるかショーでいるかがジャンプしなかったというエピソードが、今や都市伝説のように残っているそうで、そこから触発され、いるかショーを娘の誕生日に見るという設定を考えていきました。映画で使っているぬいぐるみは、実際にスマスイで売っているものです。
 
――――芥川賞を目指していた太助にはじまり、伊智子が付き合う男性は書くことがライフワークという共通点があります。他にもシナリオ教室や、そこで伊智子が詠む短歌など、文学的な香りがそこここに感じられますね。
いまおか:シナリオを書く前に、佐藤と手分けしていくつもの資料を読み込んでいくうちに、自然と生まれてきた設定です。映画で登場する「圧死せし…」という短歌も、実在するものなんです。
 
 
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■長い時間の中でしか表現できないものもある。

――――全体的にはそれからの日常が人情喜劇風に描かれながらも、ディテールに阪神・淡路大震災の記憶を挿入しているんですね。25年を描く中で、あの世へと見送っていった人たちとどこかで繋がっているような気持ちが込められているのでしょうか?
いまおか:時間を描きたいというのがあったんですよね。大切な人が死んだら、残された人はこの先どう生きていけばいいのか。長い時間の中でしか表現できないものもあるという感じでしょうか。
 
――――ちなみに監督の中で、一番印象深いシーンは?
いまおか:終盤、スマスイから帰ってきた伊智子と太助が初めて本音を出すシーンがあります。それまで二人は震災での出来事を含め、向き合えていなかった。シナリオにはそこまで詳しく書いていなかったのですが、あそこで初めて本音で向き合うシーンを作り上げることができて、良かったと思います。このシーンの武田暁さん、河屋秀俊さんの演技はぜひ観てもらいたいですね。
 
――――私も、この映画を観て、本音を語るようになれるには、やはり時間が必要だなとしみじみ思いました。『東京の恋人』の監督、下社敦郎さんが音楽を手がけておられます。エンディング曲もまだお若いのに、昭和の雰囲気がわかっていらっしゃるなと驚きました。
いまおか:下社さんとは何本か仕事をしていますが、こちらが何か言わなくても、大体勝手に作ってくる。何も言ってないのに「主題歌、できました!」と自信満々で持ってきたりするんですよ。
 
――――阪神淡路大震災1.17のつどいの様子も映し出されますが、実際に足を運ばれて、どんな思いを抱かれましたか?
いまおか:映画に登場するのは2018年に撮影したものですが、それ以前にも2016年にロケハンで行き、それから毎年行っているんです。僕の恒例行事にしようと思っています。やはり初めて行った時はとても寒くて、この時期に地震で家を追い出されてしまったら、どれだけ大変なんだという思いが強く残りました。
 
――――1.17のつどいでも祈りを捧げたヒロシは、震災後、長田シンボルとなった鉄人28号共々、長田を見守り続けるような存在ですね。
いまおか:この先、伊智子や太助がこの地を離れても、ヒロシだけは変わらずにそこにいる。この先に続くイメージですね。ヒロシに限らず、変な人を描くのが好きだし、僕の映画にはそういう人しか出てこない。僕も変な人になりたいんです。
 
 
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■自分の意図しなかったものがたくさん映っている映画、それがうれしい。

――――長い構想を経て完成した本作を、実際にご覧になった時の感想は?
いまおか:こういう風に作ろうと最初構想したものが、その時は作れず、20数年後にそれが実現し、自分が予想していなかったものがどんどん入ってきた。今回はそういう、自分の意図しなかったものがたくさん映っている映画だと思いますし、それがうれしいですね。俳優やスタッフの力、場所の力など色々な力が働かないと、そうはならない。1.17のつどいも、たまたま雨が降り、雨の音がすごく良かった。自分で観ても、そういうものが「いいな」と感じられたんです。
 
――――本作は8月8日公開ですが、コロナ禍で公開予定の変更はあったのですか?
いまおか:元々8月8日公開と決めていました。ソーシャルディスタンスを保った状況での公開ですが、今やる方が意味はあると思うんです。やはり、コロナ禍でも映画を観ることができる環境はあるべきですし、お客さんの数や、収益など考慮すべき点はあったとしても、上映できる機会があればやった方がいいと考えています。
 
 

■自分も世の中との関わり合いも変わっていく先で、一番ヒリヒリするものをやっていきたい。

――――これからは映画を撮る状況も、観る状況も変わらざるを得ませんが、これから映画でどんなことを撮っていきたいですか?
いまおか:今まで自分が考えていなかったもの、やったことがないようなものをやりたいですね。いい映画、下手な映画とか、予算が高い、低いとかは何でもよくて、何か変なことをやりたいなと思っています。やはり、30代とは体力も違うし、僕も老人になっていく。その中で、世の中との関わり合いは良くも変わるし、悪くも変わるでしょう。その変わった先で、一番ヒリヒリするものをやっていきたいですね。
(江口由美)
 
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※第15回大阪アジアン映画祭でワールドプレミア上映後のいまおか監督、キャストらが集合!映画祭用ポスターは、いまおか監督がご自宅で本作ではれいこ役で出演のお嬢さんと手作りしたそう。
 

 
<作品情報>
『れいこいるか』(2019年 日本 100分)
監督:いまおかしんじ 
出演:武田暁、河屋秀俊、豊田博臣、美村多栄、時光陸、田辺泰信、上西雄大、上野伸弥、
石垣登、空田浩志他
8月8日(土)〜新宿K’s cinema、シネ・ヌーヴォ、元町映画館、8月14日(金)〜京都みなみ会館他全国順次公開
(C) 国映株式会社

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★第69回ベルリン国際映画祭 銀熊賞(審査員グランプリ)受賞★

フランソワ・オゾン監督最新作!『グレース・オブ・ゴッド 告発の時』

「フランス版“スポットライト”だ」インタビュー特別映像 解禁!
 



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フランスを震撼させた、神父による児童への性的虐待事件。

トラウマを抱えてきた男たちの、人生をかけた告発のゆくえは──?

鬼才フランソワ・オゾンが挑む、衝撃の実話。

 
フランスでは今現在も裁判が進行中の「プレナ神父事件」。
一人の勇気ある告発者から端を発した児童への性的虐待事件は、結果的に80人以上もの被害者が名乗りをあげ、プレナ神父が教区を変えながら長年にわたって信者家庭の少年たちに性的暴力を働いていたという驚くべき事実が白日の下にさらされた。
 

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本作の物語は、20年、30年経っても、なお虐待のトラウマに苦しむ男たちが、告発するまでの〈葛藤〉と、告発したことによる周囲との軋轢という〈代償〉、それでも告発によって確かに生まれた〈希望〉を紡ぎ出す。あらためて男女の差なく人生を破壊する性的虐待という暴力の恐ろしさと、そこから再生していく人間の力強さ、そしてそれを支える家族の愛が描き出され、まさに人間という存在の光と闇が、ここにある。
 
出演は、若き天才グザヴィエ・ドラン監督の『わたしはロランス』で圧倒的な存在感と美しさを発揮したメルヴィル・プポー、『ブラッディ・ミルク』でセザール賞を受賞したスワン・アルロー、ヴェネチア国際映画祭で監督賞を受賞した『ジュリアン』の父親役が記憶に新しい実力派のドゥニ・メノーシェ。本作で3人揃ってセザール賞にノミネートされ、心をうがつ傷を繊細かつリアルな演技で表現したアルローが見事助演男優賞を獲得した。フランスのみならずヨーロッパを震撼させたこの衝撃の事件に、今やフランス映画界のトップにして最先端に立つフランソワ・オゾン監督が、挑む。
 

インタビュー映像解禁!⇒こちら


「実在の関係者に会って映画化の意思を伝えると、最初に出た言葉は「フランス版“スポットライト”」だ」とオゾン監督は語る。本作について「リヨンで起きた実話から、本作は着想を得ている。きっかけは偶然だった。男性のもろさを描く作品を描きたいと思っていて、題材を探す中でロビー団体のサイトを見つけた。多くの証言の中にアレクサンドル(本作の主人公)のものもあった。カトリック教徒の彼は幼少期に自分に性的虐待し、未だ活動を続ける神父を告発したという。連絡をとって彼に会うと大量の資料を見せてくれた。すぐに事件に引き込まれたよ」と、当時を振り返る。

現実の出来事に最大限に忠実であろうとしたオゾン監督は、「リアリティを重視して、語り手が変わっていく構成になっている。まずアレクサンドルが沈黙を破り、教会に訴える。フランソワが引き継ぎ、記者会見を開きメディアに訴える。そして3人目が法的手段に訴える。3人の話が次から次へと切り替わることで、連鎖反応が起こり、ドミノ効果が生まれる」と、人々が連携していく姿を描きたかったと監督の意図を明らかにしました。
 
最後に、「これは世界に議論を促す映画だ。映画には政治的側面があり、世間を変えられずとも、関心を高める力がある。本作はコミュニティや人々の葛藤を描いているので、政治的にならざるを得ない。しかし私は宣伝映画を作ったわけではない。本作を作った目的は問題提起だ。ある質問で終わることで人々に考えてもらい、物事を変える議論をしてもらいたい。小児異性愛や性的虐待にある沈黙の掟を変えてもらいたい」と本作への強い想いを語り、締めくくりました。
 
フランスでは連日テレビやラジオで報道され、誰もが知る「プレナ神父事件」を基にした本作は、公開されるやいなや91万人を動員する大ヒットを記録した。事件のあらましだけではなく、その内部に観客を導き、心揺さぶるヒューマンドラマとして魂を吹き込む。最後に映し出された男たちの瞳の中にある、オゾンからの鋭い問いかけと深いメッセージを是非劇場で確かめてほしい。
 

【STORY】

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妻と子供たちと共にリヨンに住むアレクサンドルは、幼少期に自分を性的虐待したプレナ神父が、いまだ子供たちに聖書を教えていることを知り、家族を守るため過去の出来事の告発を決意する。最初は関りを拒んでいたフランソワ、長年一人で傷を抱えてきたエマニュエルら、同じく被害にあった男たちの輪が徐々に広がっていく。しかし、教会側はプレナの罪を認めつつも、責任は巧みにかわそうとする。アレクサンドルたちは、沈黙を破った代償──社会や家族との軋轢とも戦わなければならなかった。果たして、彼らが人生をかけた告発のゆくえは──?
 
 
・監督/脚本:フランソワ・オゾン 『しあわせの雨傘』『彼は秘密の女ともだち』『2重螺旋の恋人』
・出演:メルヴィル・プポー、ドゥニ・メノーシェ、スワン・アルロー、ジョジアーヌ・バラスコ、エレーヌ・ヴァンサン
・2019年/フランス/2時間17分/カラー/ビスタ/5.1ch/原題: Grâce à Dieu / 日本語字幕:松浦美奈
・提供:キノフィルムズ 配給:キノフィルムズ/東京テアトル  G 
・©2018-MANDARIN PRODUCTION-FOZ-MARS FILMS–France 2 CINÉMA–PLAYTIMEPRODUCTION-SCOPE          
・公式サイト:graceofgod-movie.com
 

7月17日(金)ヒューマントラストシネマ渋谷、なんばパークスシネマ、テアトル梅田、アップリンク京都、シネ・リーブル神戸ほか 全国ロードショー


(オフィシャル・レポートより)
 
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本州から来た少女の目線で、ウチナーンチュの心を映し出す
『ちむぐりさ 菜の花の沖縄日記』平良いずみ監督インタビュー
 
 沖縄のフリースクール、珊瑚舎スコーレに通っていた石川県出身の坂本菜の花さん。学校に通いながら北陸中日新聞で「菜の花の沖縄日記」を連載していた菜の花さんの言葉の力、そして相手に対する思いやりと、自分が感じた驚きや疑問の奥にあるものに向き合う勇気が、観る者を惹きつける。そんな若い菜の花さんの目線で、沖縄の過去、現在を映し出す、沖縄テレビ放送開局60周年記念作品となるドキュメンタリー映画『ちむぐりさ 菜の花の沖縄日記』が、7月24日(金)より京都シネマ、7月25日(土)より第七藝術劇場、今夏元町映画館他全国順次公開される。
 
 監督は、沖縄テレビ放送でキャスターを務めながら、ドキュメンタリー番組の制作にも力を注ぎ、高い評価を得ている平良いずみ。沖縄県内、県外問わず、特に若い世代がSNSやネット記事の断片的な情報を鵜呑みにしてしまう今、沖縄に横たわる様々な問題、そこに住む人たちの暮らしが脅かされているということを、どうすれば抵抗なく観てもらえるかに心を砕いだという本作は、津嘉山正種さんの柔らかい語りと、菜の花さんの言葉で、沖縄の人たちの葛藤や生きる力を優しく紡ぐ一方、辺野古新基地反対運動の最前線、高江に足を運んでの取材、そして菜の花さんが初めて故・翁長知事と出会ったという5万人以上が参加した県民大会など、米軍基地が集中することによる被害に対する沖縄の人たちの闘いも刻み込んでいる。
本作の平良いずみ監督に、お話を伺った。
 

 
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■人間的に澄み切っていて、本当に素晴らしかった主人公、菜の花さん。

――――沖縄の情景を映し出しながら、上間綾乃さんによる、うちなーぐちバージョンの「悲しくてやりきれない」で始まり、エンディングは南アフリカで白人支配への抵抗歌として歌われた賛美歌「コシ シケレリ アフリカ」を菜の花さんたちが合唱して終わります。鎮魂歌のような2曲に包まれ、優しく心に染み入る作品になっています。
平良:本当に肩の力を抜いて、観ていただきたいという思いがありました。三上智恵監督作品(『戦場ぬ止み』他)のように、私も普段は、沖縄の人たちの基地反対への思いを直球で描いていたのですが、私のドキュメンタリーの恩師から「そろそろ変化球も覚えた方がいい」とアドバイスされたのです。だから今回は、入りは柔らかくし、その中で沖縄に横たわる問題を観ていただけるように構成しました。
 
――――本作のナビゲーターとなる坂本菜の花さんの存在感と彼女が紡ぎ出す言葉に心洗われますね。
平良:菜の花さんは人間的に澄み切っていて、本当に素晴らしかったです。また菜の花さんが通うフリースクール、珊瑚舎スコーレの星野人史校長は「人は文章を書く生き物だ」とおっしゃっておられ、自分の言葉をいかに持つかということに重点を置いた教育をされています。それもあり、菜の花さんの言葉が、直球でズシリと響くんです。
 
――――石川県出身の菜の花さんが沖縄の珊瑚舎スコーレに入学したきっかけは?
平良:菜の花さんの実家である旅館には文化人の方がよく集まり、交流があったそうなのですが、石川テレビのディレクターから珊瑚舎スコーレのことを押してもらったのがきっかけだったそうです。そのディレクターとは、菜の花さんの父親が地元の珠洲市で原発反対運動を先頭に立って30年間続けてきた関係で知り合ったそうで(結局原発計画は消滅)、菜の花さん自身も嫌なことを嫌と主張することで成功体験を得ることができることを知っているし、分断される悲しみも小さい頃から知っているのです。実際に、原発反対運動をしているがためにお客様が減ってしまった商店へ、菜の花ちゃんが遠路はるばる足を運んでいる姿を偶然目撃したテレビ局の方もいらっしゃいました。
 
 
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■「被害者意識はもうたくさん」という観る側の気持ちも受け止めなければいけない。

――――この作品を作るにあたっては、様々なジレンマがあったそうですね。
平良:沖縄のメディアに身を置いていると、無力感にさえなまれない時はないですね。伝えようと思っても、なかなか伝わらない。でも2017年12月、普天間第二小学校で体育の授業をしている時に、運動場に米軍ヘリコプターの窓が落ちたのです。一人の親として、こんな事件が起きても尚、アメリカや米軍に対して黙っているこの国は、おかしくないかという怒りがこみ上げました。保護者にインタビューをしても、怒り、不安、悲しみが押し寄せるばかりで、お互いにただただ泣いてしまって、取材にならないんです。ただ、私の仕事は伝えることですから、そこで諦めては、もし重大な犠牲が出てしまったら悔やんでも悔やみきれない。一方、「被害者意識はもうたくさん」「もうお腹いっぱいなんだよね」という観る側の気持ちも受け止めなければいけない。そういう意味で、今回菜の花さんという逸材に出会えたのは、大きな突破口になりました。
 
 

■対岸の火事ではく、住民の意思表示が簡単に踏みにじられてしまう今の国のあり方を感じてほしい。

――――テレビ版を映画化したことで、より伝えたかったことや、その狙いを教えてください。
平良:沖縄で放送したテレビ版はありがたいことに大きな反響をいただきました。年に一度、FNSドキュメンタリー大賞という系列局のドキュメンタリーを全国放送する枠があり、本作のテレビ版も深夜に全国放送されたのですが、なかなか気づいていただけない。地方のドキュメンタリストたちが届けたくても届けられない中、系列の東海テレビが映画化の道を開いてくださったので、絶対に映画化したいと思っていました。今回映画版に入っている菜の花さんの卒業後の沖縄というのは、本当に激動の時期でした。翁長知事が急逝され、県民が意思を示して、若い青年がハンガーストライキまでしてようやく県民投票が実現し、全県民がそれぞれの立場で心を砕きながら、懸命に自身の一票を投じたのです。でも翌日すぐに辺野古の埋め立てが再開してしまった。本当にこの国の民主主義は大丈夫だろうか。沖縄のことだけだろうという対岸の火事ではなく、みなさんが住んでいる所でも住民投票で意思を示したのに、それが簡単に踏みにじられてしまう今の国のあり方を感じていただきたいと思っています。
 
――――県民大会では翁長知事の掛け声とともに、県民が一丸となっている姿が映し出されますが、生前最後の県民大会は、まさに命がけで魂の言葉を遺しておられました。
平良:翁長知事は元々、辺野古推進派だったので、メディアとしては本当にこの人が辺野古反対を貫くのかという視点を持つことも必要でした。でも、亡くなる直前に参列した慰霊の日では、ご自身が余命いくばくもないことを知りながら、献花台に自らの足で花を手向け、自分が県民の代弁をするという使命感を貫かれた。あの命をかけた姿はフィルムに刻まなければという思いもありました。
 
 
 
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■「ちむぐりさ」という言葉に込められたウチナーンチュの思い。

――――タイトルになっている「ちむぐりさ」という言葉は、沖縄の人にとってどんな言葉なのでしょうか?
平良:今まで20年ぐらい、いろいろな所で取材をしているのですが、「ちむぐりさんさね」という言葉を度々聞いています。先ほどの、米軍機の窓が落下した普天間小学校取材で、お母さん方も「普天間基地は明日にでもなくなってほしいけれど、それが辺野古に移ることに関して、絶対に許せない。自分たちと同じ気持ちを、辺野古の人がするなんて、それはちむぐりさんさね」と。どうしてこんな小さな沖縄の中で、基地をたらい回しにしなくてはならないのかという思いも、この言葉には込められています。
 
――――沖縄の人たちを分断させるという国の思惑が、まさにここにありますね。
平良:映画化するにあたり、沖縄の若い人や県外の若い人たちに、沖縄が今に至る経緯をちゃんと伝えたいという思いもありました。インターネットで辺野古のゲート前に座り込んでいる人たちを見た人が、すごく嫌悪感を抱かせるような言葉をSNSに投稿したり、テレビ版を県外の大学で上映してもらった時、「なぜ国がやるということに対し、沖縄はずっと反対をしているのか」「ゲート前に座っている人たちに対し、地元ではすごく嫌悪感を抱いているのではないか」という質問が寄せられたのです。私たちの暮らしが脅かされているから悔しい思いをし、そこに座り込んでいるのだという、そこに座る人たちの怒りや、座る行為の向こう側を見せる努力を今までしてこなかったことを反省しました。切り取った映像だけで状況を判断している人たちに対し、私たちができることは何なのかを考えて、今回は作っています。
 
 
 
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■夜間中学に通う高齢者のみなさんの証言から、今に続く沖縄の問題を感じて。

――――珊瑚舎スコーレでは菜の花さんのような若い生徒と共に、若い頃戦争で学ぶことができなかった高齢者のみなさんが共に学び、劇や行事も一緒に取り組んでいる姿が、とても印象的で、沖縄の歴史がここからも垣間見えました。
平良:実はこの作品を撮るきっかけになったのは、3年前に撮った夜間中学に通う高齢者のみなさんを主人公にしたドキュメンタリーなんです。取材していたみなさんがご卒業されるのと同時に入学してきたのが菜の花さんで、彼女が書いた新聞が貼られているのを見て、目から鱗が落ちました。
 
戦後70年企画として作っていたので、最初はこちらも戦争で傷ついた方達だと思い、肩に力が入っていたのですが、実際にお会いすると、みなさんが底抜けに明るくて、「お姉さん、おいで」とか「分数分からないから、おばあに教えなさい」と声をかけてもらい、毎日楽しく取材に行っていたのです。そこから実際に若い頃のお話を聞きはじめると、学校に通っていなかったことが、これだけ人生に暗い影を落とすのかと痛感しました。字が読めないから、商売相手から騙されても泣き寝入りするしかなかったり、役所に補償金の手続きに行っても、字が書けないことで傷つけられることも多く、結局は手続きできずに帰ってきたりもしたそうです。若い人たちに、それが今も続いている問題だと少しは感じてもらえたらという気持ちで作りましたね。
 
――――菜の花さんには、観客の私たちも教えられること、目を見開かされることがたくさんありましたが、作り手の平良監督にとっては勇気付けられる存在だったのかもしれませんね。
平良:本当に勇気付けられています。今年の慰霊の日の前日も、嘉手納基地で火災が発生し、塩素ガスが発生したにも関わらずアメリカ軍はすぐに地元に通報もしないという事故が起き、日々無力感を突きつけられ、きちんと伝えられているのかと自問自答しました。そんな時に菜の花さんの言葉や、彼女が引用したガンジーの言葉を思い出し、自分を変えられないために、頑張らなくてはと思っています。今まで人に魅せられて作品を作ってきましたし、被写体に惚れ込みすぎる長所を生かして頑張りなさいと恩師も背中を押してくれたので、これからも人間賛歌を作っていきたいですね。
(江口由美)
 

<作品情報>
『ちむぐりさ 菜の花の沖縄日記』
(2020年 日本 123分)
監督:平良いずみ 
語り:津嘉山正種
出演:坂本菜の花他 
7月24日(金)〜京都シネマ、7月25日(土)~第七藝術劇場、今夏元町映画館他全国順次公開
※第七藝術劇場、7/25(土)14:45の回 上映後、平良いずみ監督、山里孫存さん(本作プロデューサー)によるリモート舞台挨拶あり
公式サイト → http://chimugurisa.net/

ichidomo-tolk-550-2.JPG 石橋蓮司、阪本順治監督 登壇!

豪華キャストが生電話でサプライズ参加!

祝!初日 『一度も撃ってません』 公開記念トークショー

 
 
4月の公開延期から2か月半、ついに7月3日に初日を迎える映画『一度も撃ってません』。日本映画界に欠かすことの出来ないスーパーバイプレーヤーの石橋蓮司(いしばしれんじ)が、『大鹿村騒動記』『半世界』などを手掛けた阪本順治(さかもとじゅんじ)監督の熱いラブコールを受けて18年ぶりの主演を務めたことが大きな話題に。
 
石橋演じる噂の【伝説のヒットマン】は、“殺し”の依頼を受けては、実は本当は“ハードボイルド小説”のネタ集めをしているだけの、ただの売れない小説家。そんな夫の秘密も知らず真面目に日々暮らしている妻役に大楠道代(おおくすみちよ)、主人公の怪しい旧友:元ヤメケン役の岸部一徳(きしべいっとく)、元ミュージカル界の歌姫役に桃井かおり(ももいかおり)と、レジェンド達の共演実現に多くの反響が寄せられた。
 
次世代の日本映画界を背負う豪華共演陣も出演する事で話題。佐藤浩市(さとうこういち)、豊川悦司(とよかわえつし)、江口洋介(えぐちようすけ)、妻夫木聡(つまぶきさとし)、井上真央(いのうえまお)など主演級の俳優陣に加え、「令和」を担う役者として柄本佑(えもとたすく)といった若手の出演にも注目だ。脚本は、『探偵物語』『野獣死すべし』などのハードボイルド作品でアウトロー主人公を描かせたら右に出る者の居ない丸山昇一(まるやましょういち)が、阪本監督とは『行きずりの街』以来4作品目のタッグとなる。
 

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このたび、本作の全国42館での公開を記念し、劇場での初日舞台挨拶ではなく、「公開記念トークショー」の形で、主演の石橋蓮司と阪本順治監督が登壇、さらに大楠道代、岸部一徳、桃井かおり、佐藤浩市、柄本佑の豪華共演者が、生電話でサプライズ参加いたしました。冗談を交えた電話先のキャストたちとの会話に、終始笑顔の石橋だったが、初日の喜びとともに時折涙を見せて、喜びを噛み締めた。
 

【トークショー概要】
◇日時 :7月3日(金) 15:45~16:15
◇登壇者:石橋蓮司、阪本順治監督
◇生電話の登場:大楠道代、岸部一徳、桃井かおり、佐藤浩市、柄本佑
◇場所:キノフィルムズ試写室 (住所:東京都港区六本木7丁目8-6 AXALL六本木3F)
 

 
壇上には石橋蓮司(以下、石橋)と阪本順治監督(以下、阪本)を囲むように、一緒に初日舞台挨拶に登壇する予定だったキャストたちから多くの花が送られ、会場にいる二人は十分な距離を保ちながら、登壇できないキャストたちと電話を繋ぎ、トークを実施した。
 

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阪本監督は「今は撮影するのも、公開するのも戦いで、延期していた映画が公開されていく中、こういう“大人な映画”が先陣を切るべきだと思っていました。石橋蓮司さんが先頭を走り、他の映画も導かれていけばいいなと思っています。」と映画業界への想いを語り、石橋は「ここまで来るのに長い時間がかかりました。このような状況でも、この作品を観に劇場へ足を運んでくださるお客さんへは頭が上がらないです。」と映画ファンへの感謝の気持ちを語った。
 
電話でのトークのトップバッターを務めたのは、桃井かおり(以下、桃井)は、「こちらL.A.の桃井かおりです。元気なの?みんな会いたいわ。今こっちは深夜ですよ。」と明るく挨拶し、石橋が「かおりと久しぶりに仕事ができて本当に楽しかった。」と話すと、桃井も「現場がすごく楽しくて、蓮司の底力をまた見せてもらいました。蓮司にお願いしたいのは、ただ長生きしてほしいということだけ!」と石橋へ想いを寄せ、阪本監督には「(劇場へ入れる)人数が限られているから、上映期間を延ばしてと、劇場に言っておいてね(笑)」と桃井節で締めくくった。
 

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また柄本佑(以下、柄本)も電話にて公開を祝福し、「通行人役でいいから出演したい!」と名乗り出て出演した本作だったが、石橋から「アクション俳優のように動けると思っていなくてびっくりした。」と言われ、柄本は嬉しそうに「本当ですか?ありがとうございます!」と返事をした。佐藤浩市(以下、佐藤)との電話は、終始リラックスして行われ、佐藤が「石橋蓮司さんを褒めればいいんですよね!」とからかいつつ、「蓮司さんはこの40年間佇まいが全く変わらないのがすごい。俺たちに対する接し方もずっと最初から一緒なことが本当に素晴らしいと思う。」と絶賛し、石橋も「(佐藤が)デビューした頃から素晴らしい俳優が出てきたと雑誌の取材などで話しちゃってさ…見られたら恥ずかしい。」と褒め返し、さらに「今回息子(寛 一 郎)とも共演して、役者としてびっくりした。君たち三世代(父・三國連太郎、息子・寛 一 郎)には本当に驚かされているよ。」と褒めたたえていた。
 

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大楠道代と岸部一徳も電話にて本作の公開を喜び、「落ち着いたら早く集まりましょう!」と石橋へ投げかけた。キャストとの電話トークが終わり、阪本は、「今日は皆さんに電話かけましたけど、やっぱりくせ者が多く出演してる映画だな、と。それがこの映画の特徴でありますけどね。」と語り、石橋は「出演してる皆が主役を務めることが出来る役者ばかりで、今回はどの場面を見ても、だてに歴史を重ねてないなと。体に染みついたものを出すことを無意識に出来る人たちがたくさん集まったなと思い、楽しい映画にしてくれて、ありがたいです。」と共演したキャストへ思いを話した。
 
最後に石橋は「映画はお客さんに観られて初めて成立するので、この状況でも劇場へ観に行って下さることは、作品を作る側として、さらに自分も作品に対して情熱を持たないと、お客さんに見放されてしまうなと。今日この作品を観に行っている方は、僕らよりずっと映画を愛していると思うので、そのことを忘れずにこれからも精進したいと思います。本当にありがとうございました。」と話し、トークショーは終了した。
 

ichidomo-550.jpg【STORY】
市川進(いちかわすすむ/石橋蓮司)、御年74歳。タバコ、トレンチコートにブラックハット…
大都会のバー「Y」で、旧友のヤメ検エリート・石田(岸部一徳)や元ミュージカル界の歌姫・ひかる(桃井かおり)と共に夜な夜な酒を交わし、情報交換をする。そう、彼は巷で噂の“伝説のヒットマン”だ。今日も“殺し”の依頼がやってきた――。
 
がしかし、本当の姿は…ただハードボイルド小説を書きたい作家、ペンネームは御前零児(オマエレイジ)。ちなみに原稿は“時代遅れ”で全く売れてない。おまけに妻・弥生(大楠道代)の年金暮らし、なんとも情けない始末。担当編集者:児玉(佐藤浩市)も、市川の“伝説のヒットマン”という噂を信じればこそ長年付き合ってきたが…実は、リアリティにこだわり過ぎた市川は“理想のハードボイルド小説”を極めるために、“殺し”の依頼を受けては、その暗殺の状況を取材しているのだった。エセ投資セミナーで金を巻き上げる守山(江口洋介)の暗殺など、過去多くの事件に関わったと噂される“なんちゃって”ヒットマン市川に、ついにツケが回ってきた。
 
本当は“一度も人を殺したことがない“市川は、敵のヒットマン(豊川悦司)に命を狙われ、妻には浮気まで疑われることに!
人生最大のピンチにばたつく”ハードボイルド気取りな小説家“の顛末を、世代を超えた豪華キャスト達で描き出す、かつてないオトナの良質エンターテイメントが誕生!
 

 
出演:石橋蓮司 大楠道代 岸部一徳 桃井かおり
佐藤浩市 豊川悦司 江口洋介 妻夫木聡 新崎人生 井上真央
柄本明 寛 一 郎 前田亜季 渋川清彦 小野武彦 柄本佑 濱田マリ 堀部圭亮 原田麻由
脚本/丸山昇一  監督/阪本順治
製作:木下グループ 配給・制作:キノフィルムズ ©︎2019「一度も撃ってません」フィルムパートナーズ
 

TOHOシネマズ日比谷、新宿蔵野館他、大阪ステーションシティシネマ、TOHOシネマズ(なんば、二条、西宮OS)、神戸国際松竹他 絶賛公開中!


(オフィシャル・レポートより)
 

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