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2020年9月アーカイブ

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初の芸人マネージャー監督誕生!りんごと笑いの魅力が詰まった父子物語『実りゆく』八木順一朗監督、主演・竹内一希さんインタビュー
 
 長野県のりんご農家を舞台に20代の青年が芸人の夢を実らせようと奮闘する姿を父との絆を交えて描く『実りゆく』が、10月9日(金)よりTOHOシネマズ梅田、TOHOシネマズなんば、TOHOシネマズ二条、TOHOシネマズ西宮OS他全国ロードショーされる。
 
 監督は芸能事務所タイタンのマネージャー、八木順一朗。自身が担当する長野在住芸人の松尾アトム前派出所をモデルに、第三回MI-CAN 未完成映画予告編大賞を受賞した「実りゆく長野」(”堤幸彦賞””MI-CAN男優賞”受賞作品)を完全映画化した。若手人気漫才コンビ、まんじゅう大帝国の竹内一希が主演の実(みのる)を演じる他、相方の田中永真が上京し芸人を目指す日々を送る幼馴染のエーマを熱演。実(みのる)の父親役には長野県出身の田中要次が扮し、実に味わい深い演技をみせる。本人役で爆笑問題や島田秀平が出演しているのも話題だ。そして、何よりももう一つの主演といえるりんごたちが実る様子や、りんごを丹念に育てるりんご農家の日常にも注目してほしい。
 本作の八木順一朗監督、主演・竹内一希さんにお話を伺った。
 

――――八木監督は芸能プロダクション、タイタンでマネージャーをされていますが、日本大学芸術学部監督コースご出身なので元々監督志望なのでは?
八木:小学生の頃から映画監督になりたいと思っていたので、タイタンに入社してからも夢を諦めきれず、予告編大賞に挑戦し、なんとか映画を撮りたいと思っていました。
 
 
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■長野県で一面のりんごの木にりんごの実がなっている風景を見たのが衝撃的。一瞬で物語になると閃いた。(八木監督)

――――予告編大賞エントリーの前に取材で長野を訪れたことが、本作を構想するきっかけになったそうですね。
八木:4年ぐらい前ですが地方ロケで、僕が担当のお笑い芸人、松尾アトム前派出所の長野の実家を訪ねたんです。スーパーで売られている状態のりんごしか見たことがなかったので、一面のりんごの木にりんごの実がなっている風景を見たのが衝撃的で、こんなに美しいものかと思いました。その場で木から取って食べさせてもらったりんごの味も格別でしたし、彼の人生やりんご農家を題材にした映画を作りたいという気持ちが芽生えました。芸人を目指す一方、実家の農家を継いでほしいというプレッシャーの間で葛藤する青年を描けば、りんごを実らせることと人生を実らせることを表現でき、物語になると一瞬で閃いたんです。それがはじまりしたね。
 
――――主人公の実(みのる)は幼い頃から吃音に悩み、漫才をするときだけはスラスラしゃべれるという設定ですね。
八木:人は自分が持っているハンディキャップのようなものを乗り越えてでも、何かを成し遂げようとするときは、よほど強い思いがあるはずです。実(みのる)も漫才師になりたいという気持ちの強さを示すために、このようなキャラクター造詣になりました。
 
 
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■実(みのる)を演じることで、今芸人の仕事をできていることがどれだけ恵まれているかが身に沁みた。(竹内)

――――竹内さんご自身は東京出身ですが、長野出身で家業を継ぐかどうかの葛藤を抱えながら東京で漫才師を目指す実を演じるにあたり、どのような準備をしたのですか?また実役を演じて感じたことは?
竹内:監督と吃音の方にお会いして、実際に困ったことや日常生活のことを伺い、台本を見ながらその時の実(みのる)の気持ちはどうかと一つ一つ考えながら、丁寧に取り組んでいきました。僕は東京育ちで実家暮らしですし、親は僕が出演する番組は全て録画して親戚中にお知らせするぐらい応援してくれる。だから今芸人の仕事をできていることがどれだけありがたく恵まれているかが、実(みのる)を演じることで本当に身に沁みました。これだけ困難があっても東京で漫才師を目指そうとするのは、本当にすごいやつだと思いましたね。
 
――――ちなみに竹内さんは大学卒業後は芸人になると決めていたのですか?
竹内:お笑いが好きで、大学の落語研究会で活動をしているうちに、他大学の落語研究会に所属している相方(田中永真)に出会いました。相方からコンビを組まないかと誘ってもらい、活動をしているうちに色々な人と出会う中で「お笑い芸人になれそうだ」という雰囲気が出てきたんです。そのまま大学4年の冬でまだ進路が決まっていなかったのに業を煮やした母が「もう芸人になりなさい。田中さんにお願いしてきなさい」と僕の背中を押してくれて今がある感じです。実の境遇と真逆の人生ですね。しかも映画の主演までやらせていただき本当に恵まれています。
 
――――担当芸人が数多い八木監督が竹内さんを実役に選んだ理由は?
八木:竹内君は東京生まれ東京育ちでありながら田舎の空気を携えている。かつ主役として光る芝居のうまさや表情の作り方もあると思ったので、もう竹内君しかいなかったですね。
 
――――竹内さんがコンビを組んでいる田中英真さんも自然とキャスティングされる流れだったのですか?
八木:実(みのる)の相方が良きライバルであり、親友であるという物語の骨格はできていました。過去にお笑い芸人でない人が芸人役をやる映画が多かったのですが、僕はマネージャーとして映画を撮る上で、お笑いのシーンは本物で撮りたかったので、そうなると選択肢は相方の英真君しかない。そして、本物のお笑いをフィルムに収めようと思ったんです。
 
 
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■映画のモデル、松尾アトム前派出所さんのサポート。

――――ネタも物語が進むにつれて少しずつ出来上がっていき、クライマックスではそれが大きなものに結実していきますが、ネタはどうやって考えたのですか?
八木:松尾アトム前派出所さんのネタなんです。松尾さんが普段一人で“田舎あるある”をフリップで出し、実際にやっているネタを漫才にしたんです。
 
竹内:芸人のシーンはここが下手だと僕らが出演する意味がない。ただでさえネタのシーンは緊張感があるのに、先輩のネタですべることはできないですから二重のプレッシャーでした。元々面白いネタなので、そこは大丈夫だと信じていましたけれど。
 
八木:この映画が全国公開されることで、松尾さんが逆に映画のネタをパクったと思われるのではないかと心配し「もう俺はあのネタできないよ」と言われ、申し訳ないことをしたなと思いましたね。
 
竹内:担当芸人のネタを奪うなんて、そんなマネージャーいないよ(笑)
 
――――長野ロケでは地元のエキストラの方を前にネタを披露されたわけで、逆に日頃生のお笑いライブを見る機会がないみなさんにとっても、新鮮だったのでは?
竹内:色々なカットを撮ったり、テイクを繰り返したりするので、現地エキストラのみなさんも疲れて笑いが減ってしまうこともあったのですが、セッティング中のわずか数分の間に松尾さんがきてくれ、自分のネタをやってワッと湧かせてくれたところで「じゃあ、いきます!」と僕たちのシーンを撮ることができた。本当の芸人のすごさを見せてくださいましたね。
 
 
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■もう一つの主役、りんご。「片時もタイミングを逃さないよう撮影も試行錯誤」(八木監督)、「葉摘作業の地道さ、大変さを学んだ」(竹内)

――――松尾さんは本当にこの映画の縁の下の力持ち的存在ですね。もう一つの主役はりんごですが、その撮影について教えてください。
八木:昨年5月ぐらいには映画を撮ると決まったので、松尾さんと松尾さんのご両親が、撮影する10月にきれいなりんごを揃えるため全精力を注いでくれました。日頃の松尾農園とは違う方法も試してくれ、ちゃんと赤くて美しいりんごを用意するために本当に尽力してくださったんです。僕とカメラマンで、そのりんごをどうすればキレイに撮れるか試行錯誤し、片時もタイミングを逃さないように日が昇る前からカメラを回したり、雨が降っていても回したりと色々なりんごを撮影し、少しずつ映画に入れていきましたね。
 
――――父親ともりんご農園の作業に従事するシーンも多いですが、実際にそれらの作業をした感想は?
竹内:松尾農園で撮影前に3~4泊して研修をさせてもらいました。梨の時期だったので、あらゆる種類の梨を収獲し、黄色い箱に入れて持っていくと、松尾さんのお父さんがその箱から形を見て梨を仕分けていくんです。りんご農園では映画でも登場する高所作業機に乗って、りんごの実にかかっている葉を摘む作業(葉摘)をします。りんごは陽に当たらないと赤くならないので、葉っぱがかかると、そこだけ白くなってしまう。真っ赤なりんごを作るためには葉摘をこまめにしなければいけないんだと思うと、本当に途方もない作業だなと痛感しました。作業の地道さ、大変さをすごく学びましたし、そこから仕入れの場所に持って行ったり、全て見せていただいたので、その体験が映画で出ればと思っています。 
 
――――実(みのる)の父親役の田中要次さんは長野県ご出身ですね。亡くなった実(みのる)の母は「自分の好きなことで(花を)咲かせなさい」と言いますが、父はどうしてもりんご農家を継いでほしいという気持ちが強く出てしまいます。
八木:元々竹内さんの父親役は雰囲気的に田中要次さんがいいなと思っていたら、長野県出身と伺い、それなら要次さんしかいないと確信しました。不器用さに人間味を感じるキャラクターです。
 
竹内:田中さんは音楽が好きな方なので、控え室では好きなミュージシャンの話をしたり、一緒に映画の主題歌を歌っているGLIM SPANKYの曲を聞いていました。ご飯にもつれていってくださり、距離を縮めて本当に演じやすいようにしていただきましたね。
 
 
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■「もし助監督になっていたら…」エーマ、ヒデ、朱美は、実(みのる)の分身であり、自分の分身でもある。(八木監督)

――――同郷の若者像として、実(みのる)、漫才師の夢を実現させるために東京で暮らすエーマ、地元で家庭を持ちりんご農家を継ぐヒデ(三浦貴大)とそれぞれの生き方や葛藤がうまく描かれていますね。
八木:僕の中では、日本エレキテル連合の橋本小雪さんが演じた朱美も実(みのる)の分身のような存在です。東京に行くと決めて出て行っていればエーマのようになっているし、残っていたらヒデのように、そして東京での夢が破れたら朱美のようになるのではないか。皆、一人の人間の一面のように思えるのです。僕は今マネージャーとして働いていますが、もし助監督になっていたらあいつのようになっているかなとか、実家に帰ったらあいつのようになっていたなとよく考えるのですが、それをそのまま映画に反映させた感じです。
 
――――爆笑問題さんのラジオ番組に実(みのる)が出演するシーンで事務所の大先輩との共演を果たしました。
竹内:ちゃんと台本はありましたが、爆笑問題のお二人が台本を一切読まないというスタイルでございまして…。いざ撮影となった時に、二人とも全然台本を読んでいないことが発覚して、そこで監督も「じゃあ、アドリブでお願いします!」と匙を投げられたものだから、こちらが大変でした。いつも通りしゃべっている爆笑問題さんと二人がいうことにアワアワしている青年というあのシーンは3人とも素の状態でしたね。
 
――――大ベテランに褒められると若手はうれしいし、エーマのように自分の方が上だと思っている人にはメラメラと心の炎が燃えるものなんですね。
八木:僕自身が監督になりたかったので、同い年の同級生が監督デビューするとSNSでアップしているのを見るとキーッという感情になる。それが反映されていますね。
 
 

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――――相方の田中さんと一緒に芝居をして、新たな面を発見できましたか?
竹内:本当に不思議な体験でしたね。最初は恥ずかしかったですが、撮影の雰囲気を作っていただいているので、僕らはそこに飛び込んで一生懸命やるだけでした。撮影中の宿も同じ部屋だったので、「明日のシーン、胸ぐら掴むんだよな〜」「怒鳴ったことなんてないよ、俺」なんて言いながら、弱音を吐き合いながらやっていきました。お互いに初めて見るような顔を見ることもでき、面白かったですね。
 
――――最後に、八木監督からメッセージをお願いいたします。
八木:スタッフの皆さん、主演の竹内さん、田中さんをはじめとするキャストの皆さん、僕が大好きな人たちと共に一つのものを作ることができたので、現時点で宝物のような作品になったと思います。本当にたくさんの人に見ていただければうれしいです。
(江口由美)
 

<作品情報>
『実りゆく』
(2020年 日本 87分)
監督:八木順一朗 
出演:竹内一希、田中要次、田中永真、橋本小雪、三浦貴大、鉢嶺杏奈、小野真弓、島田秀平、爆笑問題、山本學 
10月9日(金)よりTOHOシネマズ梅田、TOHOシネマズなんば、TOHOシネマズ二条、TOHO
シネマズ西宮OS他全国ロードショー
公式サイト → https://minoriyuku-movie.jp/
©「実りゆく」製作委員会
 

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【日時】 2020年9月27日(日) 13:00~*本編上映前イベント

【場所】 TOHOシネマズ六本木ヒルズシアター7 (港区六本木6-10-2)

【登壇者】 草彅剛(46)、服部樹咲(14)、水川あさみ(37)、内田英治監督(49)

【MC】 武田祐子


 

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草彅剛主演、内田英治監督オリジナル脚本映画『ミッドナイトスワン』が9月25日(金)より全国にて大ヒット公開中です!!

本作は、トランスジェンダーとして日々身体と心の葛藤を抱え新宿を舞台に生きる凪沙(草彅)と、親から愛を注がれず生きるもバレエダンサーを夢見る少女・一果(服部樹咲)の姿を通して“切なくも美しい現代の愛の形”を描く「ラブストーリー」。


日本映画界が注目する『下衆の愛』の俊英・内田英治監督が手掛けるオリジナル脚本に、唯一無二の存在感を放つ草彅剛が初のトランスジェンダー役として挑む。さらに、オーディションでバレエの才能を認められ、ヒロインを射止めた服部樹咲が本作で女優デビューし、真飛聖、水川あさみ、田口トモロヲが華を添える。ヒロインが躍る「白鳥の湖」「アルレキナーダ」などの名作に乗せて、主人公の母性の目覚めを“現代の愛の形”として描く、常識も性も超えた、感動作が誕生しました。


この度は、本作の公開を記念し、「観客前!生中継付き公開記念舞台挨拶イベント」を実施し、主演の草彅剛、服部樹咲、水川あさみ、内田英治監督が登壇いたしました。本作の公開をお待ちいただいたファンの前にて舞台挨拶を行い、本作への思いや、「愛」がテーマである本作にかけて登壇者それぞれが「愛の告白」などをし、その模様を全国145館へ生中継いたしました。


上映前に行われた公開記念舞台挨拶には、凪沙役の草彅剛、桜田一果役の服部樹咲、一果の母・桜田沙織役の水川あさみ、内田英治監督が登壇し、その模様は全国145館に生中継された。アジアを始め世界各国での公開も予定されており、海外での映画祭への招待の話もあるという告知に、会場はひときわ大きな拍手に包まれた。


midnightswan-bgiu-kusana.jpg冒頭の挨拶で草彅は、「みなさん、こんにちは。コロナの大変な中、劇場に足を運んでくださって、ありがとうございます。すごい感謝しています。登場したときに声援がなかったのは初めての経験なので、もう僕はアイドル卒業なのかなんて思いましたが、みなさんがコロナ対策をしてくれていることにとても感謝しております」とニッコリ。「リアクションがないので、ウケているのかすべっているのかわからない状況の中で(笑)、たくさんの方が努力し、この映画が公開され、みなさんに届けられることを幸せに思っています。僕たち出演者、そしてスタッフが一丸となってとてもいい作品を作り上げました。今、デジタルの力で全国の映画館の方にも僕の今の顔が届いています(全国の会場に向かって手を振る)。映画はとても素晴らしいものになりましたので、ぜひ、お楽しみください」と感謝の意を述べた。 


服部は「はじめまして。今日は貴重なお休みの時間を割いて、劇場に足を運んでくださってありがとうございます。みなさんがSNSなどで盛り上げてくれていることがすごくうれしいです。今日、終わった後にさらに盛り上がるといいなと思っています。よろしくお願いいたします」と笑顔で挨拶した。


midnightswan-550.jpg水川は「こんにちは。大変な状況下で、劇場に足を運んでくださったことをうれしく思います。さまざまな愛の形をテーマにした映画だと思っています。映画館で観れる素晴らしさを体感して帰ってほしいです」と呼びかけた。


内田監督は、「今日はありがとうございます。コロナ禍の大変な中、一度はストップした作品が、こういう形でスクリーンで公開できるという状況を、2、3ヶ月前は想像できませんでした。この時を迎えられてよかったです。オリジナル作品だということもあり、身内ウケの作品とか言われて、少し自虐的になっていますが、劇場来たときに大ヒットしていることを伺い、やっと呪縛から逃れられる気がしています。今日はよろしくお願いいたします」とうれしそうな表情を浮かべた。


midnightswan-bu-mizukawa.jpg母親になるという難しい役どころについて、草彅は「これまで経験のない役でした。いろいろなインタビューでも答えているけれど、今までで一番難しい役だったと思います。だから、普通はすごく考えて向き合わないとできない役なのですが、今回は、何も考えずに自然に演じることができました。それは、監督がひっぱってくれたことも大きいけれど、(服部)樹咲ちゃんと、(水川)あさみさんにひっぱってもらったこともすごく大きいと思っています。役も作品も一人では作ることはできないことを改めて実感しました。みんなでひとつの方向に向かっていると、奇跡が起きると感じました」と撮影時を振り返る。


このコメントに対し、本作が女優デビュー作となった服部は、「小さい頃から続けていたバレエでこの映画に貢献できたことがうれしいです。心配だった演技も、草彅さんや水川さんに助けられていいシーンになっていました。改めて感謝の気持ちを伝えたいです。本当にありがとうございました」

服部のこの言葉に草彅と水川が「こちらこそ」と声を揃えてお辞儀をする場面も。

草彅が「みんなが支え合った、そうじゃないとできない作品でした」とコメントすると、会場から大きな拍手が贈られた。


midnightswan-500-1.jpg水川は「心が痛い役でしたが、愛の大きさ、深さがそれぞれ違うんだなということを踏まえて、ネグレクトだけをフィーチャーしないで演じることができました」と撮影時の心境を明かす。

お互いの母っぷりについて訊かれると水川は「母親っぷりという点では私のほうが全然負けてました」と即答。すると草彅が「お互い違う立場の母親でした。お互い一果のことが好きだけど、表現の仕方が違います」と解説。水川の顔を覗き込みながら「あさみちゃんが怖かったです。見事な演技で、迫力があってすごく怖かったです」と水川の迫力の演技を絶賛。怖かったを連発された水川が「うふふふ、あははは」と照れる様子をみせると、草彅は「しょうがないんですよね、お仕事ですから。お芝居ですからね。僕もそうですけれど、あさみさんもふりきっていて、それが伝わってきました。すごいクライマックスになっています」と満足の表情を浮かべていた。


midnightswan-bu-uchida.jpg注目してほしいシーンについて、内田監督は「3人の関係性です。水川さんが演じた母親も、凪沙も愛情ある母親です。微妙な関係性ですが、芝居というか、演技じゃなかったように感じました。そのあたりを観て(感じて)ほしいと思います」と3人の演技を振り返っていた。続けて「SNSで評判がいいよと言われても、なかなか信用できない状況でした。オリジナル脚本で、こういったテーマでヒットするのはなかなか難しいことなんです。信じられなかったけれど、今日、この場に来て、スクリーンで観てくれている皆さんを見て、多くの人に受け入れられていることを実感しました」とうれしそうに語った。


撮影現場の様子について訊かれた草彅は「撮影がスムーズでした。なんていうんだろう、荒波を立てずにというか。職人の方が多い現場だと、”早くしろよ!””何やってんだよ!””早くレール引け!”といった声も飛び交うのですが、監督の方針なのか、そういうのが全くない、とても穏やかな現場でした。その分、作品の中ではめちゃくちゃ罵声を浴びていたのですが、カメラ回っていないところはとても穏やかで、今っぽさ?を感じました」と感想を述べた。


服部は「優しいスタッフの方も多く、怒る声は聞いていません。とても穏やかな現場でした」と振り返り、水川も笑いながら「穏やかでした。あと、剛さんもすごく集中していました」と振り返る。すると草彅は「みなさん、品がある方が多かったのかな?」と分析。続けて「やっぱり品は大事です、今の時代ね、”今でしょ!”」とコメントしながら「あれ、このギャグ古いの? 反応がないからウケているのかすべっているのかもわからなくていいね」とうれしそうに語り、会場の笑いを拍手という形で誘った。


愛を描いた映画にちなみ「愛の告白を」というリクエストが。草彅は愛犬のクルミちゃんに向けて「いつも癒してくれるクルミちゃん。パパは、今日は六本木の映画館でお仕事をしています。あなたのご飯代を稼ぐためにがんばります」とコメント。「あれ、これ、今、言うことかな?」と自分自身にすかさずツッコミを入れ、さらに「今(言うこと)でしょ!」と会場に問いかける場面も。会場から拍手が沸き起こると「本当は、大爆笑したいところを、コロナ対策に協力して抑えて、抑えて我慢してくれているみなさんに感謝します」と笑顔でお辞儀し、「逆にこういうのもいいかもね。感想を心の中に止めるというのも逆に品があっていいのかも」と付け加えると、会場はより大きな拍手に包まれた。


midnightswan-bu-hattori.jpg服部は、「愛の告白かはわからないけれど」と前置きし、「監督の第一印象が怖くて近付きづらいと思ったけれど、話してみたらとても優しくて、笑顔がチャーミングでした。そのギャップがすごくいいと思いました」と告白。これに対し、内田監督は「僕、彼女のお父さんと同い年くらいなんです。何を言ってもツンとした感じだったけど、嫌われていないと分かってよかったです」と安堵した様子。水川が「ここにいるすべてのお客様へ」と呼びかけ、「こんな状況の中、劇場に来てくださったことに感謝したいです。お互いに知らない人たちが一つの作品を観て、感動したり笑ったり怒ったりする。映画館という空間って特別だと思います。それを共有できる方たちに”好きです”って言いたいです」と改めて感謝の意を述べた。内田監督は「出演者はもちろん、スタッフに愛を送りたいです。スタッフみんなが作品を愛してくれて出来上がりました。そして、SNSとなどで盛り上げてくれた方たちにも感謝したいです。あれがなければ、ここまで作品の評判は広がらなかったと思っています。そして、全国の劇場に来てくださった方にも改めてありがとうと言いたいです」とよろこびを語った。


ツイッターのトレンド入りを目指したいということで、新たなハッシュタグを考えることに。草彅は「#クルミちゃんラブでいいんじゃないかな。って言いながら、さっきも愛の告白もクルミちゃん宛にしちゃったし、映画のことをちょっと反省しています」と恥ずかしそうな表情を見せる。続けて「#ミッドナイトスワン公開中、なんていかがですか? 全国の皆さんいかがですか?」と提案。すると内田監督が「#ミッドナイトスワン大ヒット公開中、にしてください」と「大ヒット」をプラスした新たなハッシュタグが決まった。草彅は、「ハッシュタグと一緒に、映画の感想を添えていただけると、もっともっと拡散されるかと」と呼びかけた。


midnightswan-500-2.jpg最後の挨拶で、草彅は「本日はありがとうございました。全国の方、本当にありがとうございます。この映画は、攻めてはいるけれどR指定がついていません。家族の方とみんなで一緒に観てほしい作品です。観る方によって、感じ方が違うのは当たり前のことですが、これほど感じ方が違う映画はないと思っています。年齢、性別、国籍問わず、みんなに観てほしいと思っています。必ず伝わるものがあるんじゃないかなと思っています」と胸を張る。


内田監督は「上映されたことがまず感慨深いと改めて感じています。ゼロから脚本を書いて、草彅さん、水川さんに出演いただいて、樹咲ちゃんがオーディションに来て。そのひとつずつが重なり、みんなで作り上げた作品です。性別や血の繋がり、国籍などは関係ないんじゃないかという思いを込めています。ぜひ楽しんでください。ありがとうございました」と締めくくり、イベントは幕を閉じた。


【STORY】

故郷を離れ、新宿のショーパブのステージに立ち、ひたむきに生きるトランスジェンダー凪沙。ある日、養育費を目当てに、育児放棄にあっていた少女・一果を預かることに。常に片隅に追いやられてきた凪沙と、孤独の中で生きてきた一果。理解しあえるはずもない二人が出会った時、かつてなかった感情が芽生え始める。


出演:草彅剛 服部樹咲(新人) 田中俊介 吉村界人 真田怜臣 上野鈴華 佐藤江梨子 平山祐介 根岸季衣 水川あさみ・田口トモロヲ・真飛 聖
監督/脚本:内田英治(「全裸監督」「下衆の愛」) 
音楽 渋谷慶一郎  
配給 キノフィルムズ   ©2020 Midnight Swan Film Partners


劇中登場の「ハニージンジャーソテー」が食べられる!


また本作の公開に先駆け、9月18日より、銀座のレストラン「BISTRO J_O」にてコラボメニューが販売され、「映画の中でも印象的なシーンとして出てくる「ハニージンジャーソテー」などが提供されております。孤独だった凪沙と一果が2人で生活していかなければいけなくなった状況で、まだお互いを知らないけど、この食事を通じてお互いを受け入れあい、ゆくゆくは、一果にとっての“母の味”となるのがこの「ハニージンジャーソテー」。映画の中のメニューに、「BISTRO J_O」らしく、サラダや卵を添えて見た目を少し華やかにアレンジ!レストランでは、ランチ・ディナー共にコースメニューの1つとして、9月18日から提供が始まっており、テイクアウトは、9月25日からご飯もついて登場しております。こちらの情報も本イベント情報とあわせて、ご紹介いただけますと幸いです。


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<レストラン>「BISTRO J_O」

ランチ: SPECIAL LUNCHコース(4,000円)
ディナー:J_O DINNERコース(5,500円)
SPECIAL DINNERコース―(8,000円)

このメニューに登場します。レストランは予約制となっております。
詳しくは、BISTRO J_Oの公式HP:https://friendshop.tokyo/ まで。

 

 

<テイクアウト>
midnighswan-korabo-2.jpg.png.jpgハニージンジャーソテー弁当 価格:1300円(税込)
・ハニージンジャーソテー
・紫キャベツと赤玉ねぎのソテー
・人参のラペ
・いぶりがっこ
・うずらの卵
・海苔おかかご飯
【使用しているアレルギー物質(特定原材料等7品目中)】小麦・卵

 


(オフィシャル・レポートより)

 
 
 
 

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松雪泰子 主演作! 黒木華、清水尋也 共演!

― 40 代独身 OL 川嶋佳子のちょっぴり後ろ向きだけどポジティブな 517 日の物語 ―

監督:大九明子(『勝手にふるえてろ』) × 原作・脚本:シソンヌじろう

 
映画『⽢いお酒でうがい』が、9 ⽉ 25 ⽇(⾦)から、ヒューマントラストシネマ渋⾕、テアトル新宿ほかにて全国公開されます。数々の映画やドラマなどに出演し、昨秋も「ミス・ジコチョー〜天才・天ノ教授の調査ファイル〜」の主演を務めるなど活躍のをますます広げる 松雪泰⼦ や、「凪のお暇」ほかで⼥性にも絶⼤な⼈気を誇る ⿊⽊華 、『ホットギミック ガールミーツボーイ』ほかで唯⼀無⼆の存在感を放つ若⼿個性派俳優の 清⽔尋也 、そして、原作綿⽮りさと再びタッグを組む最新作『私をくいとめて』が 2020 年冬公開予定で、『勝⼿にふるえてろ』や『美⼈が婚活してみたら』などで⼈⽣を上⼿く渡り歩き切れていない⼥性を撮らせたら右に出る者がいない ⼤九明⼦監督 が結集した本作。
この度、いよいよ劇場公開を迎えるにあたり、本作で松雪泰⼦演じる佳⼦の⽣活に⼤きな影響をもたらす岡本くんを演じる清⽔尋
也の魅⼒を惜しみなくお伝えします。
 

amaiosakede-500-4.JPG出演映画が続々と公開︕︕

唯⼀無⼆の存在感を放つ、21 歳の個性派俳優

清⽔尋也の魅⼒に迫る︕︕

 
清⽔尋也(しみずひろや)1999 年 6 ⽉ 9 ⽇⽣まれの 21 歳。186 cm。
出演作の映画『渇き。』で、壮絶なイジメに遭うボク役を好演し注⽬を集める。
主な映画出演作に、『ソロモンの偽証 前編・事件/後編・裁判』、『ちはやふる 上の句・下の句/結び』、『3D 彼⼥ リアルガール』等。2019 年、映画『貞⼦』『パラレルワールド・ラブストーリー』『ホットギミック ガールミーツボーイ』に出演し、第 11 回 TAMA 映画賞 最優秀新進男優賞を受賞。2020 年 6 ⽉にはファースト写真集『FLOATING』も発売。
また、本作『⽢いお酒でうがい』に加え、『⻘くて痛くて脆い』(8 ⽉ 28 ⽇より公開中)、『妖怪⼈間ベラ』(9 ⽉ 11 ⽇より公開中)と、直近だけで 3 作品の公開映画があり、さらに⼈気漫画を実写映画化した『東京リベンジャーズ』(近⽇公開)への出演も発表されるなど、今、⼤注⽬を集める若⼿俳優である。
 

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Q. 本作のように、実際に、⼆回り近く年が離れている⼥性を恋⼈の候補として考えられますか︖
A. 好きになったら何歳でも気にしない、候補として考えられますかということですが、年齢は条件として考えていなくて、好きになってから年齢を聞いて、それが⼆回り上だったとしても「そうなんですね」くらいの感じです。
 
Q. 年上の⼥性の魅⼒、憧れる部分はありますか︖
A. 落ち着きや⾃分の知らない知識を聞けること。撮影現場でも録⾳、照明、カメラマン、製作、演出など様々な部署の⼀⼈⼀⼈が別の⾓度から現場を⾒ているから、景⾊が違い、考え⽅も違う。俳優部の⾃分が⾒えていないものや⾃分の知らない知識を持っている⼈の話を聞くことが好きです。恋愛に限らず、友⼈でも⾃分より⻑く⽣きている⼈の⽅が、多くの物事を⾃分の⽬で⾒ているので、⾃分の持っていない知識を持った年上の⼈には魅⼒を感じます。
 
Q. ⼈⽣の中で⼼奪われることはありますか︖
A. ⼈⽣で⼀度、中学⽣の時にすれ違った⼈に⼀⽬惚れしたことがあります。洋服が好きで、ビビッと来たものは何が何でもその⽇のうちに買います。⾳楽が好きで、瞬発的に好きになる曲と、曲を何回も聴いて、構造や歌詞などの奥深い部分を理解し好きになることがあります。
 
Q. 実際の⾃分と、演じた岡本くんは似ていますか︖
A. 岡本くんと⾃分を全体的に評価すると似ていません。ただ、恋愛、家族、友⼈の中で⼈として好きだなと感情を抱くのは、何かをひたむきに楽しんでいる、その⼈が好きなものと触れ合っている瞬間を⾒た時で、劇中の岡本くんも佳⼦さんがワインを飲んでいる姿が好きなので、その感覚は理解し共感できます。
 
Q. 役者を⽬指したきっかけは︖
A. 4 つ上の兄が役者で、兄が主演の映画の初号試写を⺟と観に⾏った時、当時のマネージャーに「弟君もやらないか」と⾔われたことです。はじめは興味がなくて何度か断ったのですが、レッスンに⾏く機会があり、それが思いのほか楽しかったのでやることにしました。
 
Q. 今後の俳優像、⽬指しているものは︖
A. 俳優にこだわっているわけではなく、直⾯している作品をいかにいいものにするかに全⼒を注ぎたいです。それを積み重ねていけば、どういう結果でも後悔はしないと思います。ゴールを決めるとプロセスも決まってしまうし、レールに敷かれるのが嫌いだから、⾃分の道は⾃分で選びたいです。
 
取材全体を通して、21 歳とは思えない余裕のある対応や回答から落ち着いた印象を感じ、俳優だけでなく⾃分のできることには挑戦していきたいという野⼼も⾒せており、今後の活躍がより⼀層期待できます。

 

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【清⽔尋也から到着したメッセージ】
 
無事、皆様にお届け出来る事が決まり、楽しみな気持ちとホッとした気持ちで胸が⼀杯です。劇場での鑑賞には、まだ不安な気持ちが残る⽅もいらっしゃるかと思いますが、充分な予防対策の上、出来るだけ多くの⽅に⾜を運んで頂ければ嬉しいなと思っています。
撮影からは約 1 年半が経過し、スタッフ,キャストの皆さんと共に奮闘した⽇々が懐かしいです。それぞれが持てる⼒を最⼤限発揮し、良い作品を作りたいという想いの元に完成した映画「⽢いお酒でうがい」です。どこか常に緊張しているような、ふと気疲れしそうになってしまう毎⽇ではありますが、この映画を通して少しでも安らぎをお届け出来れば嬉しいです。是⾮、劇場でご覧下さい。
 

『⽢いお酒でうがい』
 
松雪泰⼦、主演作︕ ⿊⽊華、清⽔尋也 共演︕
『勝⼿にふるえてろ』『美⼈が婚活してみたら』の⼤九明⼦監督 最新作︕
40 代独⾝ OL・川嶋佳⼦のちょっぴり後ろ向きだけどポジティブな 517 ⽇の物語
 
シソンヌじろうがネタで演じていた“⼥性キャラ”がスクリーンに︕

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原作は、2014 年に第 7 回キングオブコントで王者に輝いたお笑い芸⼈ シソンヌじろう が、ネタの中で⻑年演じてきた代表的キャラクターである“川嶋佳⼦(かわしまよしこ)”がもし⽇記を書いたら・・・と執筆された同名⼩説「⽢いお酒でうがい」。2015 年の年末に出版されると、佳⼦が⽇記に綴る詩的な⾔葉の感性や、⽇記が持つ世界観、佳⼦と同僚の若林ちゃんの世代を超えた仲睦まじい関係に共感する感想で、ネット上をざわつかせた。じろう本⼈も「⾃分の中の⼥性が勝⼿に書いている」と公⾔するほど、⽇記の中のエピソードは⼥性が共感するものばかり。佳⼦はじろうであり、じろうは佳⼦である。⼀⼼同体となって書き綴られた数々の⽇記という形式のエピソードの中から、⼤九監督とじろうが選りすぐったものを、じろう⾃⾝が脚本を⼿掛け、⼤九監督が映像化した。
 
松雪泰⼦、⿊⽊華、清⽔尋也ら実⼒派キャストが集結︕
ちょっぴり後ろ向きだけれどポジティブに⽣きる、主⼈公の 40 代独⾝ OL・川嶋佳⼦を演じるのは 松雪泰⼦ 。強烈なキャラクターから⼦供を持つ⺟まで幅広い役柄を演じてきたベテラン⼥優・松雪泰⼦が、平凡だけれど、切ないことも、そして嬉しいことも起きる⽇常の中に散りばめられている喜びに、そっと寄り添って⽣きる⼥性像を丁寧に演じている。

佳⼦にとって何気ない変わらない⽇常の中で、⼀番幸せな時間を⼀緒に過ごせる後輩の同僚・若林ちゃんを ⿊⽊華 。本作を観た⼥性は「若林ちゃんのような後輩、同僚が欲しい︕」と切望するのは必⾄︕
佳⼦の⽣活に⼤きな変化をもたらす、ふた回り年下の岡本くんを 清⽔尋也 が、フレッシュに、そして愛らしく演じている。最初オファーが来た時には、松雪の恋⼈役を演じることを知り恐縮したという清⽔だったが、「恋する気持ちに年齢は関係ない」と奮起したという。

『勝⼿にふるえてろ』で“釣りおじさん”として⼤きなインパクトを与えた 古舘寛治 や、 前野朋哉 、 渡辺⼤知 らが、本作でも、それぞれのシーンで松雪とインパクトに満ちた共演を果たしている。さらに、 レイザーラモン RG や、空気階段の 鈴⽊もぐら も、本作では芸⼈としてではなく、役者として⾒事にその存在感を放つ。「お⺟さんでも、奥さんでもない、⼤⼈の⼥性を主⼈公にした映画を撮りたいと思っていた」という⼤九監督の穏やかな優しい映像美と演出。そして、“川嶋佳⼦+若林ちゃん+岡本くん”の 3 ⼈の⾏く末が気になる展開と結末は、観る⼈多くの⼼に、温かな幸せの時間をもたらすだろう。
 

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【STORY】 
これは私の⽇記。誰が読むわけでも、⾃分で読み返すわけでもない、ただの⽇記・・・
出版社で、ベテラン派遣社員として働く 40 代独⾝ OL の川嶋佳⼦(松雪泰⼦)は、毎⽇⽇記をつけていた。⾃由気ままなお⼀⼈様な毎⽇は、撤去された⾃転⾞との再会を喜んだり、変化を追い求めて逆⽅向の電⾞に乗ったり、⾒知らぬ⼈と川辺で歌ったり、踏切の向こう側に思いを馳せたり、亡き⺟の⾯影を追い求めたり・・・。平凡そうでいて、ちょっとした感動や、何か発⾒がある⽇々。ちょっぴり後ろ向きだけれど、しっかりポジティブに⽣きている。

そんな佳⼦の⼀番の幸せは、佳⼦を慕ってくれる年下の同僚の若林ちゃん(⿊⽊華)と過ごす時間。ランチはもちろん、お酒を飲んだり、カラオケに⾏ったり。⾃分の誕⽣⽇が「昨⽇だった」と⾔った時には、⼀緒に祝えなかったことを本気で怒られたが、年の差を超えた友情に⼼が熱くなり、絆の深まりを感じていた。佳⼦にとって若林ちゃんは、天使の⽣まれ変わりだと思えるほどの存在となっていた。

ある⽇、佳⼦の平穏な⽇々に⼤きな変化が訪れる。それは、若林ちゃんの後輩男⼦で、⾃分よりふた回り年下の岡本くん(清⽔尋也)との出会い。天使の存在の若林ちゃんは、恋のキューピッドとして、佳⼦と岡本くんとの恋の始まりを演出する。「⽩⿊がちだった⽇常にちょっと⾊がついてきた気がする」と思い始める⼀⽅で、「なんとなくだけど答えは出ている気がする」と佳⼦は⾃問⾃答。鏡の前で何度も「素直に受け⼊れなさい」と⾃分に⾔い聞かせる佳⼦だが・・・
 


出演︓松雪泰⼦ ⿊⽊華 清⽔尋也 古舘寛治 前野朋哉 渡辺⼤知 RG(レイザーラモン) 佐藤貢三 中原和宏 ⼩磯勝弥 坂本慶介 鈴⽊もぐら(空気階段)
監督︓⼤九明⼦
脚本︓じろう(シソンヌ)
原作︓川嶋佳⼦(シソンヌじろう)『⽢いお酒でうがい』(KADOKAWA 刊)
※脚本と原作で、じろう(シソンヌ)の表記が異なりますが、左記でお願いいたします。
⾳楽︓髙野正樹
製作︓藤原寛 エグゼクティブプロデューサー︓坂本直彦 スーパーバイザー︓⿊井和男、古賀俊輔 企画︓佐々⽊基
プロデューサー︓⾼島⾥奈、⼤森⽒勝、⼋尾⾹澄 共同プロデューサー︓⽥中美幸 ライン・プロデューサー︓本島章雄
撮影︓中村夏葉 照明︓渡辺⼤介 美術︓秋元博 録⾳︓⼩宮元 編集︓⽶⽥博之 装飾︓東克典、奈良崎雅則
⾐裳︓宮本茉莉 ヘアメイク︓外丸愛 ⾳響効果︓渋⾕圭介 助監督︓成瀬朋⼀ 制作担当︓今井尚道
制作プロダクション︓C&I エンタテインメント 制作︓吉本興業、テレビ朝⽇
製作・配給︓吉本興業
映倫区分︓G
コピーライト︓©2019 吉本興業
2019/カラー/⽇本/107 分/アメリカンビスタ/5.1ch
<公式ウェブサイト> https://amasake-ugai.official-movie.com 
<公式 Twitter>https://twitter.com/AmaiOsakeDeUgai
 

9 ⽉ 25 ⽇(⾦) ヒューマントラストシネマ渋⾕、テアトル新宿ほか全国ロードショー


(オフィシャル・レポートより)
 

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