レポートインタビュー、記者会見、舞台挨拶、キャンペーンのレポートをお届けします。

2016年2月アーカイブ

mhs-550.jpg『劇場版 探偵オペラ ミルキィホームズ〜逆襲のミルキィホームズ〜』舞台挨拶 

■2016年2月28日(日)/梅田ブルク7(大阪)/11:40の回上映前

■登壇:(写真左より)佐々木未来、徳井青空、三森すずこ、橘田いずみ

■公式サイト: http://mh-movie.com

■コピーライト:(C)劇場版ミルキィホームズ製作委員会 



mhs-500.jpg2010年にテレビシリーズがスタートした人気アニメの映画化『劇場版 探偵オペラ ミルキィホームズ〜逆襲のミルキィホームズ〜』の舞台挨拶が2月28日(日)、大阪の梅田ブルク7で行われ、声優の三森すずこ、徳井青空、佐々木未来、橘田いずみが登壇した。


本作は、少女探偵チーム「ミルキィホームズ」が、宝をめぐって最強の強盗に立ち向かう物語。三森は「『劇場版をやるらしいよ』くらいで、サラッとした話があったくらいだったので」と、実際に映画化になって驚いたという。


また、本作には新日本プロレスの真壁刀義選手が敵役の声優として出演。三森は「クライマックスではコンマ何秒の世界で『おやっ?』と思うようなことをやっています」と話し、橘田いずみも「見落としている人が多いので、よく観てください」とお客さんに訴えかけた。


mhs-500-2.jpgちなみに真壁刀義選手は、『ドラえもん 新・のび太の日本 誕生』(3月5日公開)にも声優出演しているということで、徳井は「『ドラえもん』の劇場版はジャイアンが良いやつになるし、あとスネ夫きっかけで事件が起こるよね」とライバルとなるアニメ映画のPRをしてしまい、佐々木は大慌てで「ここで『ドラえもん』の話はダメ! あちらにも『ミルキィホームズ』の映画の宣伝をやってもらおう」と提案。


そして最後に、「笑いに厳しく、センスが研ぎすまされている関西の皆様が、カオスなギャグアニメ『ミルキィホームズ』を好きでいてくださるのは、やっぱりセンスが良い。監督の『ああしてやろう、こうしてやろう』というギャグ要素がたくさんあります」(三森)、「何回観ても新しい発見があります。細部まで観て欲しい」(徳井)、「私も、観る前のあのワクワクした気持ちをもう一度味わいたい。観終わったら感想をお手紙に書いて、今日中の消印で送ってください。そうしたら週明けに手元に届くので、すぐにブログでお返事をします」(橘田)、「6年間、ミルキィホームズとして活動をしてきましたが、劇場版では新しい私たちが見られます。笑って、泣いて楽しんでください」とメッセージを送りました。

(オフィシャルレポート)

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~岡山・牛窓の牡蠣工場から、

         日本の構造的な問題が見えてくる~

 
事前リサーチなし、台本なし、ナレーションなしの観察映画を自ら実践し、作品を撮り続けているニューヨーク在住の映像作家、想田和弘監督の最新作『牡蠣工場』。実生活のパートナーであり、プロデューサーの柏木規与子氏の故郷、岡山・牛窓の牡蠣工場に密着し、工場で働く人々の仕事ぶりや、海で牡蠣を引き揚げるダイナミックな作業を活写する。同時に、今牡蠣工場で問題となっている後継者問題や、労働者不足の対策についても話が及んでいく。中国人労働者を初めて受け入れる工場や従業員家族たちの緊張ぶり、一生懸命仕事を覚えようとする中国の若者たちなど、今海辺の漁師町で起こっている出来事は、日本の未来を示唆しているようにも見えるのだ。
 
インタビューでは、想田和弘監督と柏木規与子プロデューサーから、牡蠣工場を撮影して感じたことや、親戚のいた地元だからこそ感じたエピソード、そして観察映画を撮り続けた10年を振り返っての感想などを伺った。
 

 

<日本の職人技は、文化の根の部分に染みついている>

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―――前半、海中から牡蠣を引き揚げ、工場で牡蠣の殻むき作業をする工程は非常にダイナミックで、知らない世界をじっくり味わえました。
想田監督:僕は職人技に強く惹かれるので、牡蠣工場の作業を魅力的に感じました。作業の手順や工夫、手さばきなど、一つも無駄がないのです。僕の中では、「さすがトヨタの国だな」という印象を受けましたね。よく第一次産業は日本では効率が悪いので、他国の農水産物より高くなり、競争に負けてしまうという話を聞いたりするのですが、この牡蠣工場を見ている限り、それは嘘ではないかと思いました。やはり工業製品を作る効率性や技術、職人技は、おそらく第一次産業の中でも同様に生きていて、我々の文化の根っこの部分にあり、染みついているものです。それを目の当たりにして納得しました。
 
―――この牛窓は柏木プロデューサーのご親戚が住んでいらっしゃる場所だそうですが、昔懐かしい風景が広がる地域ですね。
想田監督:地域のつながり、横のつながりがすごく強い場所です。元々漁業というのは一緒に行わないと成立しない産業です。牡蠣のいかだも6軒の牡蠣工場みんなで管理しています。運命共同体のような側面があるので、とても緊密な関係を維持しながら成り立たない職業でもあります。
柏木プロデューサー:元々牡蠣は、クレーンではなく手で引き揚げていたので、大変だったそうです。母の家系には漁師が多かったのですが、それもあって、漁師さんたちが信頼して撮影させてくださったのだと思いますし、いい映画を撮らなければというプレッシャーもありました。
 
 

<自分のルーツを知る撮影|柏木プロデューサー> 

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―――確かに、完全に地域と関係のない人だったら、工場内の作業までずっと密着して撮ることは難しかったかもしれません。
想田監督:完全なアウトサイダーではなく、撮影をしていても柏木が自己紹介をすると「○○さん知ってる?」とか「○○さんの親戚じゃないか」と声をかけられましたね。スペシャルサンクスに入れている木下新輔さんも柏木の親戚で最後の穴子漁の名士ですが「新ちゃんの、はとこか!」と声をかけられましたし、牛窓に住んでいた規与子の祖母・牛窓ばあちゃん(木下秀子)も撮影の時には亡くなっていましたが、「おおっ、秀さんのお孫さんか」と親しみを持ってもらえて、すごく助けられたこともありスペシャルサンクスに入れています。
柏木プロデューサー:私にとって、自分のルーツを知っていくという、すごく感動的な撮影でした。大叔父が漁師だったということは知っていましたが、実は牛窓で牡蠣の養殖業にも携わってたそうなんですね。牡蠣の引き上げは本当に危険な作業で、皆、命綱をつけながら正に命を預けてやっていたわけです。ですから、私もそれを知った時はうわっという感覚がこみ上げました。そのように大叔父も一緒にやってきた牡蠣工場が、今や作業する地元の人が減ってしまい、新たに中国からの労働者を受け入れながら存続している。今回はその変化も感じましたね。
 
 

<グローバリズムを縦糸に> 

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―――中国からの労働者を受け入れているという側面を見ると、グローバリズムがここにもと思わされますね。

 

想田監督:牛窓は国際化やグローバリズムというキーワードとは無縁な感じがしていたので、すごく意外でした。でも過疎が進んでいる町だからこそ、グローバル化の最前線になる訳で、そこが映画の一つの縦糸になる予感がしていました。「うちの中国人が5日で辞めちゃって」という話は、みなさんの作業を撮っている時偶然始まった会話です。あの話が偶然撮れた時に、僕自身もぐいぐいその縦糸にシフトしていきました。出来上がった映画を見ると、いわゆる実習生問題に関心を持ち、そこから現場を探しに行ったと思われがちなのですが、違うんです。本当に偶然でしたね。もう一つ偶然だったのは、牡蠣工場を継ぐことになっている漁師さんが宮城出身で、震災後一家で移住された方だったことです。
 

<横糸は「牡蠣工場」に絞ること>

―――牛窓の過疎化から来るグローバリズムを縦糸としたとき、横糸はどのように見つけ、編集していったのですか?
想田監督:横糸は、牡蠣工場に流れる何気ない日常を積み重ねていくことで構築していきました。ただ、牡蠣工場では一週間撮影させていただいたころに「そろそろ撮影をやめてほしい」と言われたので、正味一週間しか撮っていません。でも3週間牛窓にいる予定だったので、カメラを持ちウロウロしていたら、86歳の漁師、ワイちゃんに出会ったのです。70年間ずっと漁をしている一匹狼のワイちゃんと、その他のキャラクターを撮りました。編集するときは牡蠣工場と、ワイちゃん、その他の人たちを入れて今回は作ろうかと漠然と考えていたのですが、全部観ていると牡蠣工場だけで独立させた方が強い映画になる気がしたのです。牡蠣工場を描くだけで2時間半かかるので、ワイちゃんの分は別の映画にしようと、編集しながら決断していきました。
 
 
―――想田監督といえば、最近は隠れ猫映画でもありますが、今回も冒頭から猫のシーンでしたね。家の中のプライベートな場面が映されているのも今回特別な感じがしました。
想田監督:猫のシロに対してあんなに無防備な声で「入っちゃダメ」と言っても、猫には「入っておいで」と言っているようにしか聞こえないと思うよね。
柏木プロデューサー:個人的なシーンですよね。(撮られていて)なんだか嫌だなとは思っていましたけれど、使われるとは思いませんでした。
想田監督:でも、発見もありました。かみさんがシロに餌をあげる時、僕が「餌をあげるからくるんでしょ」と言っても全然意に介さない。僕にとっては気にも留めないことだったのですが、映画を観た人から「奥さん、全然想田さんの言うことを聞いてないよね」と指摘され、ああそうかと(笑)
 

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<自分自身も含めた「観察」が板についてきた10年>

―――想田監督が観察映画を撮りはじめてから10年以上経ちますが、ずっと続けてくることで見えてきたことや、周りからの反響など、感じるところはありますか?
想田監督:観察映画の「観察」を「自分自身も含めた観察」であると捉えることが、だんだん板についてきた感じがします。第一作の『選挙』のときは、無色透明になろう、自分自身を消そう、みんながカメラを意識しないような映画を作ろうとしたのですが、『精神』のときから、そうではなく自分も含めた観察でいいのだという風に方向転換をしました。テレビドキュメンタリーを作っていたときから「自分を消す」ということが染みついていたので、最初は慣れなかったですが、だんだん自分も入れていいということが体に馴染んできました。今回はかみさん(柏木プロデューサー)まで出ています。それも全然抵抗がなかったですからね(笑)。
 
あと10年やってきて最近感じるのは、インタビューを受ける時も、最初から観察映画の方法論を語る必要がなくなり、観察映画という前提で観て下さる方が記者の方にも、一般の観客の方にも増え、根付いてきた感じがあります。海外でもずっと同じ方針でフィルモグラフィーをビルドアップしてきていることが、少しずつ批評家や観客の中に定着してきているので、特集上映される機会も増えてきました。じわじわと浸透してきたという手ごたえはあります。長く続けるものだと思いますね。
(江口 由美)

<作品情報>
『牡蠣工場』(2015年 日本・アメリカ 2時間25分)
監督:想田和弘 
2016年2月27日(土)~第七藝術劇場、3月12日(土)~神戸アートビレッジセンター他全国順次公開
※第七藝術劇場2月27日(土)15:35回 上映後、想田和弘監督トークショー開催
公式サイト⇒http://www.kaki-kouba.com/
 (C) Laboratory X,Inc.
 
 

everest-kami-s-550-2.jpg困った時の阿部さん!? くっついて来る岡田君!? 『エヴェレスト  神々の山嶺(いただき)』合同記者会見

ゲスト:岡田准一、阿部 寛、平山秀幸監督
(2016年2月18日(木)あべのハルカス60F展望台にて)


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■(2016年 日本 2時間02分)
■原作:夢枕 獏「神々の山嶺」(角川文庫・集英社文庫)
■監督:平山秀幸(『愛を乞うひと』『必死剣 鳥刺し』)
■出演:岡田准一、阿部寛、尾野真千子、ピエール瀧、甲本雅裕、風間俊介、テインレィ・ロンドゥップ、佐々木蔵之介

■公開情報:2016年3月12日(土)~全国ロードショー
作品紹介は⇒ こちら
公式サイト:http://www.everest-movie.jp/

■コピーライト:(C)2016「エヴェレスト 神々の山嶺」製作委員会


  

~日本映画史上最高のスケールで圧倒する、山に魅入られた男たちの熱き闘い~ 


最も映画化困難とされてきた夢枕獏の小説「神々の山嶺」の映画がついに完成。発行当時から映画化がオファーされてきたが、エヴェレストを舞台にした壮大な物語は過酷な撮影が予想され、スタッフは勿論演じられる役者の確保が困難ということで、長らく実現されなかった。それが動いたのが『さらば、わが愛/覇王別姫』『始皇帝暗殺』などのプロデューサー、高秀蘭氏のオファーからだった。監督は『太平洋の奇跡-フォックスと呼ばれた男-』を監督した平山秀幸監督。最初原作を手にして「自分の苦手なことがいっぱい詰まっていそう」と危惧したそうだが、それよりも原作の面白さに惹かれて「これは何がなんでもやりたい!」と決断したそうだ。


everest-kami-500-4.jpgそうした平山監督の熱意に応えたのが、格闘技に精通し登山やロッククライミングを趣味とする岡田准一(深町誠カメラマン)と、ストイックな俳優として知られTVドラマの大ヒットで大忙しの阿部寛(羽生丈二)だった。さらに、羽生を慕う役の尾野真千子もエヴェレストロケに同行。標高5200mにあるベースキャンプを起点にした撮影は想像を絶する危険なものとなったそうだ。


3月12日(土)の公開を前に、世界一高い山エヴェレストにちなんで、日本一高いビル〈あべのハルカス〉60階の展望台で合同記者会見が行われた。快晴のこの日、360度の展望は遠くまで見通せる素晴らしい眺望となった。高所恐怖症だという平山秀幸監督と阿部寛に、高所恐怖症を克服したという岡田准一が登場。その精悍な姿は作品の力強さが相まって、増々熱い男たちの生き様に期待が高まった。
 


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岡田:
世界一高い山エヴェレストにちなんで、日本一高い「あべのハルカス」で記者会見するとは面白いですね(笑)。カメラマンの深町誠を演じました岡田准一です。よろしくお願いいたします。

阿部:孤高クライマーを演じました阿部寛です。撮影は1年弱前になりますが、エヴェレストの5000m以上の所で撮影できたことを幸せに思います。酷寒の地での撮影でしたが、熱い熱い映画になっていると思いますので、よろしくお願いいたします。
平山監督:高所恐怖症の私がエヴェレストの映画を撮り、今日もこのような日本一高いビルにつれて来られ、改めて高い所は苦手だなと思います。公開を前にようやく下山してきたような気持ちです。よろしくお願いいたします。

everest-kami-s-abe-240-1.jpg――― 5200mでの撮影で大変だったことは?
岡田:空気が半分というのは経験したことがなく、強風が吹くと一気に-20℃、-30℃になってしまうので、阿部さんや監督やスタッフの皆で助け合って固まってないと生きていけないような場所でした。崖を上っていくシーンでは、岩肌が手も掛けられないような所をよじ登っていくのですが、本当に命懸けの撮影でした。でも楽しかったですね、幸せな時間でした。
阿部:4500m越えたぐらいから明らかに景色が違ってきました。氷河が現れてその奥にエヴェレストが見えて来た時には距離感が分からない位でした。今まで見たことのない巨大な空間にお邪魔させて頂いているなと感じました。人間など小さな存在ですから、圧倒的な存在の自然の前では自然が機嫌を損ねないようにと、命の危険を感じながらの過酷な撮影現場でした。
平山監督:高所恐怖症だったり酷寒だったりと、僕の苦手なことがいっぱい詰まった原作でした。現地へ行ってからは岡田君も阿部さんも、どこまでが役柄なのか本人なのか分からなくなる位役に馴染んでいきました。その変化は見ていて楽しかったですよ。

――― 何か良かったことは?
岡田:阿部さんが何でも持って来てくれましたので、いつでも阿部さんを頼れば何でも揃いました。具合悪い時も、阿部さんの所へいくとお薬を頂けました。本当に助けてもらいました。
阿部:お医者さんに脅かされていたので、緊急の場合のお薬は勿論、携帯食や非常食など沢山持って行きました。でも途中重くなってきて皆に分けました。具合悪い人が出た時にはお薬がよく効いて、改めて日本製の薬品はいいなと思いました。

――― 岡田さんはこの映画のどういうところを伝えたいですか?
岡田:山岳映画の中でも日本的な映画だと思います。団体で登るのではなく単独で登る男を追い駆けて行く物語ですから、登ることが生きることに繋がると。原作にも力強い言葉が多く並んでいて、やり抜く、生き抜く人を見て震えがくるほど心が熱くなるような原作でした。その熱さをどう伝えられるのかをモチベーションに撮影しましたので、情熱を感じて頂けたらと思います。

everest-kami-s-abe-240-4.jpg――― 役作りについて?
岡田:僕の役はカメラマンで阿部さんを追っかける役なので、10日間の高度順応期間にとにかく阿部さんにくっ付いて行きました。阿部さんがどう役作りをするのかをカメラに収めながら自分も役に馴染んでいきました。それはもうショッピングに付いて行ったり、トイレに行こうとしてるのに「どこ行くんですか?」「トイレだよ!」てな具合に、阿部さんが役を背負う姿を見ながら、ぴったりくっ付いて行きました。
阿部:もう岡田君が付いて来るんでね(笑)…山でもプライベートでも付いて来て、僕はあまりカメラ好きじゃないんだけど、深町カメラマンとして役に入っているようでした。撮った写真を見せてもらったら、僕じゃなくて既に羽生丈二として撮っているんですよ。それを見た時、既に芝居は始まっているんだなと実感しました。日本にいる時から色んな準備をして、山屋さん(山岳の専門家)にいろいろ教えてもらいながら連れて行ってもらいました。撮影途中にリタイアする訳にもいきませんから、自分なりの責任感を持ってやりました。

――― 高い所はどうですか?役柄に対する感想は?
everest-kami-500-2.jpg岡田:僕は高い所は平気です。若い時には苦手だったんですが、色んなことをして克服しました。僕も山岳部を作って部長をやっていますが、「なぜ山へ登るのか?」という疑問はよく出ます。今回阿部さん演じる羽生丈二のように「山へ行かないと死んでるのと同じだ」という極端な人もいますが、僕の知っている山屋さんはとても尊敬できるステキな人ばかりです。「自然には勝てない、自然の中で遊ばせてもらいながら経験や知識を積む」という風に考えて、「山は楽しいから登る」という優しい方が多いです。5~6年前から登山を始めたのですが、危険なスポーツですのでプロの山屋さんに学ぼうと、去年山岳部を作って山登りを楽しんでいます。
阿部:僕も監督と一緒で高い所は苦手ですね。若い時には平気だったのですが、歳と共に怖くなってきました。8mの空中ブランコで怖くてパニックになり、高さに慣れるための訓練を受けたことがあります。今回は、山屋さんに安全を確保して頂きながら役に入ることができたので平気でした。


【P.S】
everest-kami-s-abe-240-5.jpg初めて〈あべのハルカス〉60階の展望デッキに上ったのですが、素敵なゲストによる合同記者会見の興奮冷めやらぬまま、東西南北遥か遠くまで見晴らせるその眺望を楽しむことができました。エヴェレストという世界一高い山からの眺望もさぞかし異次元の素晴らしさだろうなと想像しましたが、映画『エヴェレスト 神々の山嶺(いただき)』の執念の登山家を思うと安易に近寄れるものではないなと反省。人は、大自然の驚異に感動するとともに、畏怖の念を忘れず謙虚な姿勢で臨まなければならない、とこの映画は教えてくれているようです。
春はもうすぐ、日本映画人の情熱が結集したアツイ映画を劇場で観て、心機一転、フレッシュな気持ちで春を迎えたいと思いました。

(河田 真喜子)

joe-int-550.jpgボクサー辰吉丈一郎を20年間追いかけたドキュメンタリーの労作『ジョーのあした』を撮った阪本順治監督と、辰吉の会見風景


あきらめんボクサー『ジョーのあした 辰吉丈一郎との20年』インタビュー

ゲスト:阪本順治監督、辰吉丈一郎

■ (2015年 日本 1時間21分)
■ 監督:
阪本順治
ナレーション:豊川悦司
大阪先行公開!2016年2月20日(土)~シネ・リーブル梅田、塚口サンサン劇場、2月27日(土)~シネマート心斎橋、順次~京都シネマ ほか順次公開
■公式サイト⇒ http://www.joe-tomorrow.com/
■ (C)日本映画投資合同会社



~“あきらめんボクサー”ジョーの執念~

 

joe-462.jpg阪本順治監督が一世を風びした天才ボクサー・辰吉丈一郎を20年間にわたり追い続けたドキュメンタリー映画『ジョーのあした  辰吉丈一郎との20年』(2月20日から大阪先行公開)が完成。先ごろ大阪・ABCホールで完成披露試写会が行われた。ようやく陽の目を見た“奇跡のドキュメンタリー”を、舞台挨拶で訪れた阪本監督と主人公ジョーに聞いた。


‘90年代、“浪速のジョー”の登場は衝撃的だった。日本人選手の世界タイトル戦での連敗が続いていた1991年2月、大阪帝拳ジムの辰吉丈一郎が、WBC世界バンタム級王者グレグ・リチャードソン(米国)を10回終了TKOで破り、第24代バンタム級世界チャンピオンの座に着いた。当時21歳、デビュー8戦目の世界タイトルは具志堅用高(9戦)を抜く日本最速の快挙だった。阪本監督のデビュー作、ボクシング映画『どついたるねん』の評判を聞いた雑誌編集者の企画で2人が対談したことから、監督とジョーのロングラン・インタビューが始まった。1回目の撮影は、’95年8月、ラスベガスでのノンタイトル戦。だが、映画には派手なファイトシーンは少なく、1人の人間をこんなにも長く追い続けた「記録映画」は珍しい。


joe-550.jpg阪本監督は「最初はそんな(長く撮る)つもりじゃなかった」と言う。辰吉も「気がついたら20年経って、45歳になっていた」。1989年に19歳のボクサー辰吉がデビュー。同じ年に阪本監督もデビューした。雑誌のインタビュー以来、監督が辰吉の試合を見に行ったり、るみ夫人も含めて食事するなど、家族ぐるみの付き合い。「サカP」と「辰ちゃん」の付き合いはもう25年になるという。取材=インタビューといった堅苦しい“撮影”ではない。「彼は自分の試合のことを作品と表現する。その感性に惚れた」と監督。辰ちゃんは「監督が取材に来たら、自然に話せた。初対面の印象はうっすらと残っている。監督と思ってモノ言ってない」。サカPはことあるごとにジョーのインタビューを重ねた。大阪に戻るたびに「守口へ行き、ジョーと話した。彼には矛盾がない。自由に撮れて、NGもない。ホントに清々しい気持ちになれた」。監督には、ジョーとの会話は一服の清涼剤に違いない。その穏やかな雰囲気が画面から滲み出る。


joe-500-3.jpg撮りためた20年間、1000分のフィルムを1回まとめたい、自分が見てみたいと、出来あがったのがこの映画。だが、画面にくっきり姿を現すのは「まだ辞めない」ジョーの姿だ。今も「4度目(世界タイトル)を狙っている」ときっぱり。「これで引退したら、フツーのボクサーになってしまう」と答える表情は大まじめだ。“途中経過”のこの映画についても「勝手なこと、すんなよ。まだ現役やし。引退したら映画にする、と聞いていた」という。  天才と言われたジョーもこれまで何度か“引退の危機”にさらされた。最初の王座奪取から1年後、ラバナレス(メキシコ)との初防衛戦、9回TKOでプロ初黒星。’93年にラバナレスを相手に世界再挑戦、判定勝ちで王座に返り咲くが、網膜はく離が判明し事実上、引退を余儀なくされる。


joe-500-2.jpgだが奇跡的に手術が成功し、現役続行。’94年、フィアレス(メキシコ)を3回TKOで下し、3度目の世界チャンピオンに。同年12月、薬師寺保栄との世界統一戦で注目を集めるが、判定負けで陥落。大阪帝拳から引退勧告を出される。ジョーはこれも拒否するが「引退選手扱い」となり、国内で試合が出来なくなる。これほどの逆境。普通の選手なら諦めてもおかしくないがジョーは違う。「海外でやる」とタイなどで試合を続けた。引き際などまったく考えないこの執念はどこから来るのか?  このとてつもない執着こそがジョーという男だ。今も現役ボクサーとしてトレーニングは欠かさないという。


阪本監督は、’94年にドキュメンタリー・ドラマ『BOXER JOE』撮っているが「不満が残った。引き続きカメラを回したい、と彼に申し出た。“引退するまで追う”つもりだったが、まさか20年経っても引退しないとは、想像も出来なかった」。

 
joe-500-1.jpg映画のスーパーヒーロー『ロッキー』は時の流れに忠実に、スタローンが宿敵アポロの息子のトレーナーを務めるが、難波のジョーの現役はまだまだ終わらない。辰吉の次男・寿以輝がプロデビューしたのが「辰吉君にも区切りになるかなと思った」阪本監督だが「かえって現役への闘志が燃え上がったよう」というからオソロしい。


だから『ジョーのあした』には間違いなく続編がある。4度目の世界チャンピオンの座を射止めた時が真のフィナーレ=クライマックスになるのだろう。これはもう、どんなボクシング映画にも出来ない破天荒な『夢』に違いない。      

(安永 五郎)

 

mohikan-ive-550.jpg<最高で最強の家族>『モヒカン故郷に帰る』ヒット祈願イベント

松田龍平・柄本 明・前田敦子・もたいまさこ・千葉雄大&監督登場!
映画完成!!モヒカン一家、久しぶりに全員集合!!
ロケ地・広島名物“特大しゃもじ”でヒット祈願イベント開催!

【日程】2016年2月8日(月) 
【場所】代官山・CALATO71
【登壇者】松田龍平(モヒカン息子・永吉役)、柄本明(父・治役)、前田敦子(恋人・由佳役)、もたいまさこ(母・春子役)、千葉雄大(弟・浩二役)、沖田修一監督



沖田修一監督オリジナル脚本最新作
松田龍平 × 柄本明、前田敦子×もたいまさこ×千葉雄大
<最高で最強の家族>が繰り広げる現代版究極のホームドラマ


mohikan-550.jpgモヒカン頭がトレードマークの売れないバンドマン永吉が恋人の由佳を連れ、結婚報告の為7年ぶりに故郷・広島に帰ると、頑固親父のガンが発覚。「どうする、俺!?」何をやれば良いのか分からないけど…親父の願いをかなえてやりたい!広島カープが大好きな母やたまたま帰省していた弟とも久々の再会を果たし、離れた時間を埋めながら暮らす日々の悲喜こもごもを描く、現代版究極のホームドラマ『モヒカン故郷に帰る』(配給:東京テアトル)が3月26日(土)より広島先行、4月9日(土)よりテアトル新宿他にて全国拡大公開致します!
 


2月8日(月)本作のヒット祈願イベントが開催され、松田龍平、柄本明、前田敦子、もたいまさこ、千葉雄大の、“モヒカン一家”が東京に大集合!
映画に込めた想いや撮影秘話を披露し、ロケ地・広島の名物で、実際に宮島で祈祷された“特大しゃもじ”で、本作のヒットを祈願致しました。


mohikan-ive-250.jpg●松田龍平:  「オヤジ(柄本さん)が白いスーツというスタイルを持っているので、親子で形から入るところは同じでした。そういう点ではやりやすかったです。千葉君は作品の中でもかわいさが出ていると思います(笑)僕のが演じたお兄ちゃんは、ところどころ気が利かないところがあって、千葉君演じる弟はしっかりしているので、その兄弟のギャップが良かったのかもしれません。前田さんは、初めて会った気がしないぐらい、やりやかったですね。映画はとても素敵な雰囲気で、見終わった後にほっこりすると思います。家族と向き合ういい映画ですので、ぜひ劇場でご覧ください。」

●柄本明:  「役作りは特にしていないですね。もたいさんとはもう長いので、夫婦役も自然でした。龍平君とは親子をやらせて頂いて、感慨深いものがありました。自分の映画は見ないんですけど、これは見ないとダメだと言われて見ました。善意だけではない悪意もある面白い映画です(笑)」

●前田敦子: 「まさこさま(もたいさん)は、撮影中もいろいろ話しかけてくれて、嬉しかったです。松田さんは、初めてのシーンで『夫婦の役なんだから仲良くやろう』と言ってくれて、人見知りをしていたんですけど、一気に打ち解けました」

mohikan-ive-250-2.jpg●もたいまさこ:  「まさこさんと言われたのは初めてなんですけどね(笑)前田さんは役柄と一緒で素直で明るくてストーンと入ってくるので、嫁と姑ではなく、友達のように楽しく過ごせました。作品の中でもだんだん仲良くなっていく姿が見れると思います。」

●千葉雄大:  「僕は長男なので、初めてお兄さんができて嬉しかったです。撮影中もごはんを食べたり、遊んだり楽しかったですね。」

●沖田修一監督: 「息子と父親はあまり話すことがなかったりしますが、今回は疎遠な父と息子が距離を埋めていくところを描きたくて、家族のホームドラマを作りました。とても好きな俳優さんばかりだったので、緊張しながらも気持ちを伝えていった感じです。長くこの映画を追いかけてきまして、やっと皆さんの前にお披露目することができました。たくさんの方に見て頂きたいです。」
 

最後にロケ地・広島の名物で、実際に宮島で祈祷された“特大しゃもじ”が登場。監督が受け取り笑い出し、キャスト全員も大笑い。前田さんは感想を聞かれると「撮影中に半日ぐらい宮島に行く時間があったんですけど、しゃもじがたくさんありました。」と答え、会場中があったかい笑いに包まれた。

それぞれ映画の感想を聞かれると、全員が面白いとても良い映画と語り、監督を囲みとても和やかな雰囲気の中、大ヒット祈願イベントが終了した。


【ストーリー】
バカヤロー! だけど、ありがとう。

悲喜こもごもあふれる現代版究極のホームドラマ


mohikan-500-1.jpgモヒカン頭がトレードマークの売れないバンドマン永吉。妊娠した恋人・由佳を連れて、故郷・戸鼻島(とびじま)へ結婚報告をするため7年ぶりに帰る。永吉たちを待ち構えていたのは、矢沢永吉をこよなく愛す頑固おやじ・治と筋金入りのカープ狂の母・春子、そしてたまたま帰省していた弟・浩二の3人。家族がそろったかと思えば、のらりくらりの永吉に治が怒り心頭! いつもの一家総出でド派手な親子喧嘩が始まる。なんだかんだありつつも、二人の結婚を祝う大宴会が開かれたその夜、永吉は治が倒れているのを発見。病院で受けた検査結果はガンだった――。

動揺を隠せない5人の頭に渦巻く「どうする!?」 何をするのが正しいのかわからないけれど、不器用にぶつかりあいながら、喧嘩したり笑い合って離れた時を埋めていく。家族が集まれば、最高で最強!現代版究極のホームドラマが、この春日本を熱く盛り上げる!
 


監督・脚本:沖田修一(『南極料理人』『横道世之介』)
出演:松田龍平 柄本 明/前田敦子 もたいまさこ 千葉雄大
主題歌:細野晴臣「MOHICAN」(Speedstar Records) 音楽:池永正二
(C)2016「モヒカン故郷に帰る」製作委員会
配給:東京テアトル
公式サイト⇒ http://mohican-movie.jp/

2016年3/26(土)広島先行、4/9(土)テアトル新宿他全国拡大!

(プレスリリースより)

 

kuro-bu-550.jpg“ドS”な女の子にバレンタインチョコもらった中島健人!?『黒崎くんのいいなりになんてならない』舞台挨拶レポート

ゲスト:中島健人(21)(SEXY ZONE)、小松菜奈(19)、千葉雄大(26)
(2016年2月11日(祝・木)TOHOシネマズ梅田(733席満席)にて)


kuro-240-2.jpg・(2016年 日本 1時間33分)
・原作:マキノ『黒崎くんの言いなりになんてならない』(講談社「別冊フレンド」連載中)
・監督:月川翔  脚本:松田裕子  音楽:牧戸太郎
・中島健人(『銀の匙 Silver Spoon』)、小松菜奈(『渇き』『バクマン。』) 千葉雄大(『Mr.マックスマン』『アオハライド』)、高月彩良 岸優太 岡山天音 中村靖日 池谷のぶえ 川津明日香 鈴木裕乃 北村優衣 長谷川里桃 黒崎レイナ 山崎あみ 鈴木美羽

2016年2月27日(土)~全国ロードショー
公式サイト⇒ http://kurosakikun-movie.com/
・コピーライト: ©「黒崎くんの言いなりになんてならない」製作委員会


 

~ドS男子“黒悪魔”に攻められ、憧れの的の“白王子”に癒される、悩めるモテキ女子~

 

大人気少女コミック『黒崎くんの言いなりになんてならない』が、豪華キャストで待望の実写映画化!『BAD BOYS』シリーズや『銀の匙 Silver Spoon』で主演した中島健人(Sexy Zone)、『渇き。』でその不思議なフワッとした美少女ぶりで一躍スターダムに乗った小松菜奈、そして、今春『モヒカン故郷に帰る』『殿、利息でござる!』の公開を控える期待の千葉雄大というフレッシュなキャストで贈る、強引だけど可愛い“エロキュン”ラブストーリーの誕生である。
 

kuro-240-1.jpg「俺の奴隷になれ!」なんて信じられないパワハラぶりかと思えば、いきなり壁ドン、顎クイ、さらに「チュー攻撃」というセクハラぶり。「俺に絶対服従しろ」などと悪魔級のドS男子「黒悪魔」こと黒崎晴人に抵抗しつつ翻弄される気の弱い転校生、赤羽由宇。さらに、黒崎くんとは幼い頃からの親友で女子の憧れの的「白王子」こと白河タクミは、これまた信じられない優しさで由宇を守ろうとする。「地味でドジでブス」といじめられていた自分を変えようと転校してきた由宇にいきなり訪れたモテキ。対照的な二人に猛アタックされて、本当に由宇は変われるのだろうか?
 

ありえへん!とツッコミ入れながらも、精悍になった中島健人の強引さにドキッとしたり、千葉雄大の甘い笑顔にとろけそうになったり、掴みどころのない小松菜奈の優柔不断さを可愛いと思ったりと、コミックの世界感さながらに展開するラブストーリーに思わずワクワクしてしまった。
 



kuro-bu-chiba-240-1.jpg2月27日(土)の公開を前に先行上映会が開催され、3人の主役たちが来阪し舞台挨拶を行った。黄色い大歓声の中、中島健人を先頭に小松菜奈、千葉雄大が登壇。熱狂の渦と化した会場を前に、早速「すげえなぁ」とドSな中島健人がご挨拶。


中島:みなさん、盛り上がってますか?(イェ~イ!)今日は皆さんと素敵な時間を過ごしたいと思っておりますので、よろしくお願いいたします。
小松:今日はお越し下さいましてありがとうございます。
千葉: (大歓声に対し)気持ちいいね~!西日本で一番大きい劇場に沢山おいで下さいましてありがとうございます。


【役作りについて】

――― 黒崎君と中島さんとはイメージが違うようですが、演じた感じは?
中島:自分には「ドS」という言葉は一番似合わないんじゃないかと思ってましたが、撮影が終わってみると「ドSもいいな」と思っちゃいました。女性を強い包容力で守れる男性ってカッコイイじゃないですか!この役作りのためにロックを大音量で聴いてテンションを上げていきました。

――― ドSな黒崎君が言ったフレーズでお気に入りは?
中島: 「お前はおれの奴隷だ!」ですかね(笑)。自分でも「何言ってんだよ?」とツッコミたくなるようでしたが、そんなことを真剣に言っている自分をカッコイイなと思っちゃいました(笑)。

――― 千葉さんもフリ切った王子ぶりでしたが、原作や台本を読んだ感想は?
kuro-bu-chiba-240-4.jpg千葉: 「国民的彼氏」とか「白王子」とか凄い肩書きを頂いたのですが、僕にもそんなところが無きにしも非ずで…あれ?僕そのものでしょう?(笑)。あることないこと話して自分がどういうキャラか分かんなくなってきました。白河君という本当に爽やかな高校生をやらせてもらって、その中でも切なさや人間らしいところに自分を落としこんで演じました。
――― 白河君のセリフの中でお気に入りのフレーズは?
千葉: 「僕のいいなりになってみない?」(キャ~♪と歓声があがる)
中島:オレもテレちゃいましたよ(笑)。
千葉:なに?好きだよ。

――― お二人はいいご関係ですが、小松さんは二人に翻弄される役でしたが?
小松:こういうドタバタキャラは初めてだったので「どうしたらいいんだろう?」と迷うこともありました。でも、二人のキャラが濃いので負けずに頑張ろう!と思って演らせて頂きました。最初は由宇ちゃんの行動が理解不能だったのですが、次第に彼女の真っ直ぐなところを好きになっていきました。


【黒崎君と白河君、どっちを選ぶ?】

――― 「ドSの黒」か、「白王子の白」か、小松さんならどちらを選びますか?
kuro-bu-komatu-240-4.jpg小松: (しばらく悩んで)黒です。なぜかと言うと、分かりやすいからです。小学生の男の子が好きな女の子をわざといじめているようで、逆に可愛いなと思いました。白は優し過ぎて、時々何を考えているのか分からない笑みを浮かべて…そこが怪しくて、信じていいのかどうか分からなくなるんです。
――― 千葉さん、何か言いたそうですが?
千葉:言いたいことは沢山ありますが、これは役の話ですから。千葉雄大としては負けてないと思います(笑)。

――― もし、大阪で由宇ちゃんをデートに連れて行くとしたら?
中島:黒崎君としては由宇ちゃんをHEPファイブへ連れて行こうかなと(キャ~♪)観覧車に乗せて何十回も周って、100回目にキスしようかなと。でも、もうその時には二人とも酔っちゃってるかな?それも結構ドSなデートになりますね(笑)。由宇ちゃんが酔っちゃったらお姫様抱っこして連れて帰ろうかなと思います。
――― 映画のシーンそのものですね!

千葉:白河君だったら、先ずアメリカ村で由宇ちゃんの全身コーディネイトして好きな物買ってあげて、後は美味しい物を食べたいですね。それから太陽の塔がある万博公園へ行って鬼ごっことかしたいですね。

――― 由宇ちゃんだったら、どっちのデートプランに行きたいですか?
小松:発表します…「白」!
――― 理由は?
小松:100周はイヤですね!アメリカ村の方が楽しそうだなと単純に思いました。
――― お客様はどちらを選びますか?
(黒崎君より白河君のデートコースの方が拍手が大きい)
――― これは白河君の方が勝ちですね。
千葉:嬉しいです。皆さんと一緒にそのデートコースを周りたいくらいです。


【バレンタインデーの思い出は?】

kuro-bu-chiba-240-5.jpg――― もうすぐバレンタインデーですが、思い出は?
千葉:小学5年生の時、校庭の陰に呼び出されてチョコを渡されました。それが初恋だったのですが、その時がピークでしたね(笑)。
小松:私は友チョコを必死で大量生産して配っていました。本命には緊張するので、友チョコだけでした。
中島:友チョコってどうよ?バレンタインデーって男のロマンだよね?
千葉:そうだよね。でも最近じゃ男の子にあげるのにあまり興味ないらしいよ。
中島:あの頃って、その日は気合入ってたよね。下駄箱の中とか机の中とか捜したりしてね。本命にだけメッセージカードとか入れればいいんじゃない?気持ちが伝わるようなことを書いて。
小松:参考になりました。
中島:小学生の時、ドSな女の子にもらったことがあります。授業中とか僕のことバカにして叩いてくるような女の子でメッチャ嫌いだったんですが、バレンタインデーの日に二人の女子を従えて僕の方に歩いてきて、いつもと違う優しい表情でチョコを渡されたんです。「何これ?」と聞くと、「わかるでしょう?わかれっ!」って言われて、「はい、わかりました!」と答えました(笑)。
――― 映画の中の黒崎君とは反対に、由宇ちゃんみたいだったんですね?
中島:そうですね、「男版由宇」みたいな。


kuro-bu-komatu-240-2.jpg【最後のご挨拶】
千葉:今日は映画を観て頂きまして誠にありがとうございます。撮影の期間は本当に楽しかったです。撮影に入る前にはこんなに皆と仲良くなれるとは思ってなかったので、終わってしまうと寂しく感じました。でも、こうしてまた揃えって会えて本当に楽しいし、僕にとっては素敵な映画と出会えたなと思っています。是非、皆さんにも何度でも観に来て頂いて、美味しい物を食べながらこの映画について話して頂きたいです。
小松:今日は沢山の方に観て頂き本当にありがとうございました。ドキドキ感だったりワクワク感だったりを、またこの映画を観て心を落ち着かせて頂きたいです。
中島:僕もこの作品が大好きで、現場の空気感や3人のチームワークの良さが作品にも出ていると思うので、それらを皆さんにお伝えできることを幸せに思います。またお会いする日まで「待ってろよ!」(キャ~♪)その時までこの映画の良さを多くの方にも伝えて頂きたいと思います。よろしくお願いいたします。


(河田 真喜子)

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橋本環奈、機関銃パフォーマンスで「カ・イ・カ・ン」『セーラー服と機関銃-卒業-』舞台挨拶@TOHOシネマズ梅田
(16.2.7 TOHOシネマズ梅田)
登壇者:前田弘二監督、橋本環奈
 

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角川映画40周年記念作品として3月5日(土)より全国劇場公開される、シリーズ累計 264 万部突破した赤川次郎原作『セーラー服と機関銃』の続編『セーラー服と機関銃-卒業-』。かつて薬師丸ひろ子が演じ、「カ・イ・カ・ン」のキメ台詞が鮮烈な印象を与えたヒロイン、高組組長の星泉に大抜擢されたのは、本作が映画初主演となる橋本環奈だ。天使すぎると話題沸騰の17歳が、新時代の星泉を堂々と演じている。共演には長谷川博己、安藤政信、武田鉄也、伊武雅人と錚々たる顔ぶれが集結。前田弘二監督(『夫婦フーフー日記』)のもと、等身大の女子高生が共感できる部分と、現代社会の暗部に切り込む部分を盛り込んだ爽快エンターテイメント作に仕立て上げた。
 

全国公開に先立ち、TOHOシネマズ梅田で行われた舞台挨拶付き先行上映会では、環奈組長を一目見たいとファンが大勢つめかけた。シアター前の等身大ポスター前で記念撮影する若い女性ファンの姿や、星泉とお揃いのセーラー服コスプレで入場する男性ファンの姿など、開始前から本作への期待感が伝わってくる。

 
上映前に行われた舞台挨拶では、前田弘二監督と、星泉のセーラー服姿で橋本環奈が大きな歓声の中登壇。
 

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大ヒットシリーズの続編を監督するにあたってどのような気持ちで臨んだかを聞かれた前田監督は、「相米慎二監督の『セーラー服と機関銃』が大好き。今回新しい形で『セーラー服と機関銃』を現代に作り上げる上で、今のモヤモヤとした世の中でスカッとできる、一本の映画で色々な体験ができるような、時代の壁を越えた娯楽映画を目指した」とその思いを披露。一方、様々なプレッシャーの中でヒロイン星泉を演じたことについて、橋本環奈は「誰もが知っている作品で、角川映画40周年記念作品をやらせていただくことにプレッシャーもたくさんあったが、撮影に入る前に2か月間リハーサルをし、みんなで作品や星泉像を作り上げることができたのはとてもラッキーだった」と感想を語った。
 
 
また、本作が初主演となった橋本環奈については「本当に根性が据わっている。映画に対する思いが半端じゃない」とベタ褒め。「結構ハードなシーンやハードルの高い山場のシーンの連続だったが、一切弱音を吐かず立ち向かうのがカッコイイ」と撮影の様子を振り返った。
 
 

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武田鉄矢、長谷川博己など豪華共演者との仕事について聞かれた橋本環奈は、「皆さん前に座っているだけで迫力がある。『セーラー服と機関銃』でなくてはならない機関銃を撃つシーンの前に、監督、プロデューサーをはじめ、皆からアドバイスがあり、頭がいっぱいになっていたとき、武田さんが好きにやっていいんだよと言ってくださり、楽になった」と、ベテランのアドバイスで、星泉として自分の考えるように動けたことを明かした。
 
 
 
 
 
 
 
 
 

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ここで鉄砲伝来の種子島出身という前田監督に向けて、橋本環奈が機関銃パフォーマンスを披露。「撮影中の思いを込めて」という前田監督に対し、堂々たるパフォーマンスを披露した橋本は、「私が監督だったらNG」と前田監督の撃たれ役ぶりにダメ出しをする場面も。続けて、観客に向けての機関銃パフォーマンスを披露した橋本は、観客の見事な撃たれっぷりに大興奮。「100点です」と興奮げに感想を語る橋本に、観客から「ここで言うんでしょ」と決め台詞の催促が入り、
 
「カ・イ・カ・ン」。
 
会場からは、待っていましたとばかりの大きな拍手が送られた。
 
 

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最後に「最高のキャストとスタッフに恵まれ、素晴らしい映画になったと思う。何よりも橋本さん演じる星泉が輝いていて、日本映画界にとんでもない存在感をもって舞い降りた天使のような瞬間を目撃してほしい」(前田監督)、「暑い高崎市で前田監督をはじめ、多くのスタッフや共演者の方と皆で全力で作った作品。それをとてもノリのいい大阪で見ていただけるのはとてもうれしい。ブログやTwitterで書いていただいたり、(映画とコラボの)メガポップコーンを持ってまた見に来てくださると、とてもうれしいです」(橋本環奈)と挨拶し、初々しい舞台挨拶を締めくくった。
 
『セーラー服と機関銃』にのめり込んだオールドファンには、懐かしさと驚きをもって、そしてリアル女子高生などの同世代は、高校卒業前の進路に悩む女子高生が巻き込まれていく思わぬ展開にハラハラ、ドキドキできる痛快青春ストーリー。この春、新たな「カ・イ・カ・ン」伝説が生まれそうだ。
(江口由美)
 
 

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<作品情報>

『セーラー服と機関銃-卒業-』

(2016年 日本 1時間59分)
監督:前田弘二
原作:赤川次郎『セーラー服と機関銃・その後―卒業―』 (角川文庫)
出演:橋本環奈、長谷川博己、安藤政信、大野拓朗、宇野祥平、古館寛治、鶴見信吾、榎木孝明、伊武雅刀、武田鉄矢他
2016年3月5日(土)~TOHOシネマズ梅田他全国ロードショー
公式サイト⇒ http://sk-movie.jp/
ⓒ2016「セーラー服と機関銃-卒業-」製作委員会
 
 
 

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~3人の女と1人の男、抗い、寄生し、自分を見つけるまでの青春物語~

 
『歓待』(11)『ほとりの朔子』(14)『欲動』(14)と、女優、プロデューサー、監督として唯一無二の存在感を放つ杉野希妃。その初監督作品、『マンガ肉と僕』が2月11日からいよいよ劇場公開される。主人公サトミを演じ、監督業をこなしながら、自らの出演シーンはサトミとして演技に専念している様子を、撮影現場取材で実際に目にし、そのバイタリティーと頭の切り替えの早さに驚かされたが、出来上がった作品もうれしいサプライズに溢れている。
「杉野希妃初監督作『マンガ肉と僕』撮影に密着!主演も務める同作への想いを語る。」はコチラ
 
男に抗うために太ることを自分に課す主人公サトミを演じるために、真夏の撮影の中特殊メイクで挑んだ杉野と、杉野が寄生する大学の同級生ワタベを演じる三浦貴大とのやりとりは、奇妙だけど、どこか笑える。その後ワタベが付き合うことになったバイトの同僚菜子(徳永えり)就職直前から同棲状態だった弁護士志望の年上女性(ちすん)など、3人の女性と付き合いながら変貌を遂げるワタベは、男のリアルが滲み出て興味深い。成長する女と成長しきれない男。永遠の命題のようなテーマに加え、今までプロデューサーとして社会的な問題を作品に内在させてきた杉野希妃らしい、社会的な側面を盛り込み、現在日本の抱える問題も背景に滲ませた。和テイストの音楽が舞台となった京都の風情に馴染み、新しいのに懐かしい感覚を呼び起こす青春物語だ。
 
記者会見では、杉野希妃監督と主演の三浦貴大さんが登壇し、原作で惹かれた点や京都撮影の印象、そして役に対する思いについて語ってくださった。その模様をご紹介したい。
 

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■サトミは自分が演じたキャラクターの中で一番楽しく、アドレナリンが出ていた。(杉野)

 ワタベはメンタリティーの部分で、重なるところが多かった。(三浦)

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―――ユニークなシナリオですが、杉野監督からオファーを受けたときの感想や、現場での演出についてお聞かせください。
三浦:この作品の話をいただき、脚本を読ませたいただいた後監督にお会いしたのですが、おそらく杉野監督も役者と相談しながら、役の方向性を決めていきたかったのだと思います。ワタベと三浦貴大という俳優とは、リンクする部分がたくさんあり、メンタリティーの部分で重なりました。一方で、自分を出していくことになりますから、演じるとは別の部分で大変なこともあるだろうなと楽しみにしながら現場に入りました。年の近い監督とあまり仕事をしたことがないので、現場の前から楽しみでした。しかも今回はサトミ役でも出演されているので、大変さは想像を絶するのではないかと心配していました。今、僕が役者以外のことをヤレと言われても無理なので、単純にスゴイなと思って観ていました。
 
―――3人の女性に囲まれての撮影は楽しかったのでは?
三浦:楽しかったですよ。
杉野:いやいや、苦労されたと思います。とてもふり幅の大きいキャラクターばかりなので、相手をするのが大変だったのではないでしょうか。三浦君は吸収力がすごくて、10%伝えただけで、全てをわかって「やってみます」と言って、次のテイクで全てが修正されているのです。間合いやセリフの言い回しの微妙なニュアンスなど、言葉では言いにくいような部分なのですが。どんどん水を吸収するスポンジのような方ですね。私が演じるときは、毎回モニターチェックもしていたのですが、温かく見守ってくれ、一緒に映画を撮れてよかったなと思っています。そういう包容力を本来持っていらっしゃるのでしょう。
 

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―――サトミ役は最初から自分で演じようと思っていたのですか?
杉野:当初は吉本の芸人さんを起用する案もありましたが、私自身サトミのキャラクターに共感する部分があり、やってみたいと思っていたので自分から志願して演じることにしました。最初は本当に30キロ太ろうと考えたのですが、太ったあと痩せるシーンもあるので結局は特殊メイクにしました。動くのも大変でしたが、自分が演じたキャラクターの中で一番楽しく、アドレナリンが出ていた気がします。
 
―――三浦さんのキャスティングの経緯は?
杉野:『東京プレイボーイクラブ』を見たときから面白い役者さんだと注目していましたが、脚本を書いている段階でも、「これを三浦君がやってくれたら」と想定しながら執筆していました。リンクしそうだという何かが醸し出されていたのでしょうね。
 
―――三浦さんご自身は、どのあたりがリンクすると感じたのですか?
三浦:ワタベは、一番最初田舎から出てきた時は人見知りで、うまくコミュニケーションが取れません。この映画のオファーがくる少し前に小学校の時の先生にお会いしたのですが、小学校入学当時、僕はずっと机の下に「友達がいない」と隠れていたそうです。元々のメンタリティーでワタベと似ている部分があったのでしょうね。成長の仕方も自分と似ているなと思っていました。
 

■映画の聖地、京都で今の時代の女性像を意識して撮った。(杉野)

 京都は映画向きな街。出来上がった作品をイメージしやすい。(三浦)

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―――作品トータルのトーンやリズムなど、何か決めていたことはありますか?
杉野:クラッシックな映画を意識した部分はあるので、カット割を激しくしてテンポを良くすることはあまり考えませんでした。やはり役者さんの演技が一番大事なので、演じていただいた上で修正していく。役者の皆さんが元々持っている素質をどうやって活かすかが監督としての仕事ではないかと思っています。
 
―――意識したクラッシック作品とは、溝口作品ですか?
杉野:おこがましい言い方ですが、あの年代の監督の中で、女が描かれているという意味では、溝口作品を常に意識している部分はあります。「男に嫌われるために女が太る」という原作のモチーフ自身も、どこか溝口作品につながるテーマのような気がしますし、せっかく映画を撮るのなら映画の聖地、京都で撮ってみたいと主張させていただきました。そして京都で撮るなら溝口作品のような女性像とはまた違う、今の時代の女性像を意識し、ラストシーンは描いているつもりです。
 
―――『マンガ肉と僕』、そして既に公開された『欲動』とフィルモグラフィーを重ねてみて、見えてきた方向性や、気づいた変化などはありますか?
杉野:『マンガ肉と僕』と『欲動』は完全にスタイルが違う作品なので、自分のスタイルが何なのかがまだ確立はされていないです。自分自身が詰まっていると感じるのは『マンガ肉と僕』ですね。「これが等身大です」と言えるような作品になっている気がします。『欲動』は女性の解放を意識して撮りましたが、自分自身をさらけ出すというより、少し客観的に撮った気がします。

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―――京都で撮影した印象は?
三浦:役者として場所が与える影響はすごく大きくて、脚本の設定した場所で撮影できるのはすごく大きいです。セットでグリーンバックだとか、京都だけれどこのシーンは東京で撮るとなると、ここが京都だという気持ちを作らなければいけないので、一段階手間がなくなり、ありがたかったです。また、京都は歴史のある街並みで、こういう作品になるだろうというイメージがしやすい。なんて映画向きな街なのだろうと思いました。京都は建物もあれば、道が一直線に抜けている場所もありますし、新しいところもあれば、歴史もあり、自然もありますから。
杉野:京都の方々は映画の撮影をしていても、自然と見守りながら通り過ぎていかれるのがとても心地よく、街に見守られながら撮れている実感がすごく湧いていました。知恩院前のラストシーンは奇跡的なショットが撮れており、ある動物が奇跡的な演技をしてくれました。まさに映画の神様が舞い降りてきたと思う瞬間でしたね。

 

■映画は残るものだから、社会問題や自分自身が感じていることを入れるべき。(杉野)

 女性の成長に置いていかれる男の気持ちを反映させた。(三浦)

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―――ニュースで流れる映像や、ワタベが福島出身という設定など、杉野監督作品には、原作には多分なかったような社会性が盛り込まれている印象があります。
杉野:今の日本も溝口監督が撮られていた時代とは変わっていないなと思う部分はあります。未だに女性を軽視するような言葉が普通に飛び交っていますし、人それぞれ色々な生き方があって当然だと思いますが、例えば「子どもを産むのは当たり前」だとか、そういう趣旨の発言が出てくるのを見ると、釈然としないなと思う時もあります。そのようなときに、このお話をいただいたので、社会に抗う女たちをテーマにすると面白いなと思って進めていきましたので、必然的に福島の問題や、テレビのニュースで流れていた慰安婦問題なども含まれていきました。その時だけの問題ではなく、ずっと続いていく問題である気はしましたし、何十年後観た人たちには、当時こういうことが話題だったのだと感じていただけるはずです。映画は残るものですから社会問題や、自分自身がモヤモヤしているものを映画自身に入れるべきではないかと思ったのです。
 
―――この映画はワタベがサトミに寄生され、その後は彼女に寄生していきます。寄生することが悪いという風には描かれておらず、時には生き残るために必要といった表現もされていましたが、三浦さんは演じてみて「寄生」をどう感じましたか?
三浦:劇中でも言っていますが、「生態系を保つために、強いものに寄生して生きることは必要」だと僕自身も思います。ワタベの周りに3人の女性がいて、3人とも徐々に変化していきます。その中でワタベも成長しているのですが、女性の成長に置いていかれてしまう。ワタベが大学一年生の時は男性と女性が立場や内面性が同じぐらいの場所にいる感じで、ワタベは寄生される側なのですが、結局ワタベは置いていかれ、男が寄生する側になってしまいます。私生活でも僕は30歳になりましたが、同級生の女性から置いて行かれているなと思うことがあり、その気持ちをそのままこの作品にも反映させた感じです。女性を軽視している発言をよく聞くという話で僕が昔から思っていたことは、社会的な目から見て男も「働いて当たり前」という決めつけがあり、僕はそれが嫌なんです。実際にはそんなに働きたくないし、結婚して子どもができたなら主夫になっても構いません。社会的な男に対する目が嫌なので、杉野監督がおっしゃった「女性に対する軽視の発言が今でも変わらず多い」という部分も理解しやすかった気がします。
(江口由美)
 

<作品情報>
『マンガ肉と僕』(2014年 日本 1時間34分)
監督:杉野希妃
原作:朝香式『マンガ肉と僕』新潮社刊
出演:杉野希妃、三浦貴大、徳永えり、ちすん他
2016年2月13日(土)~シネ・ヌーヴォ、元町映画館、京都みなみ会館にて公開、
公式サイト⇒http://manganikutoboku.com/
(C) 吉本興業