本作2大ゲス男もついに来阪!『彼女がその名を知らない鳥たち』初日舞台挨拶レポート
クズ集団がロケ地大阪で1年振りに大集結!
会場からのダメ出しに竹野内豊タジタジ!
朝ドラ撮影中の松坂桃李は関西=地元宣言!?
ラブストーリーに夢を見られなくなった大人の女性たちに「究極の愛とは何か」と突きつけ、読者を虜にした沼田まほかるの 20 万部を超える人気ミステリー小説の待望の映画化!蒼井優、阿部サダヲW主演『彼女がその名を知らない鳥たち』が10月28日(土)に全国ロードショーを迎えました。つきましては、公開初日を記念しまして、主演を務めました蒼井優・阿部サダヲに加え、松坂桃李・竹野内豊、白石和彌監督の5人登壇の豪華メンバーによる舞台挨拶を実施いたしました。
日時:10月28日(土)11:55~ 場所:梅田ブルク7 スクリーン①
登壇者: 蒼井優、阿部サダヲ、松坂桃李、竹野内豊、白石和彌監督
本編上映前の舞台挨拶。本作が全編オール関西ロケという事で、キャストと監督の熱い希望から本日は全国どこよりも早くこの大阪の地で初日の舞台挨拶を実施する運びとなった…というだけあり、舞台挨拶への待望と、この秋の注目作である本作への期待が立ち込める会場。沸き上がる大歓声と拍手の中、スポットライトを浴びながら軽やかに舞台に登壇したのは、本作におけるゲス集団!主演の蒼井優、阿部サダヲ、主要キャストである松坂桃李、竹野内豊。そして映画界が誇る鬼才・白石和彌監督だ。
竹野内の「おはようございます。皆様のおかげでやっと無事に初日を迎える事が出来ました。」の第一声に対してすかさず劇場から「声が小さい~~~!」との声が。この様子に阿部は「さすが大阪!竹野内さんにダメ出しするんだ(笑)」、松坂は「流石だなぁ!!(笑)」と大笑い。「大阪の方って良い意味で距離が近いですよね(笑)ストレートに思っていることを言って下さる所がいいですよね。好きです(笑)」と竹野内は照れながらも爽やかな笑顔を溢す。
また、「この作品ほど、上映後に皆さんの反応を見たいという作品は中々ないんです!でも、上映後…皆さんから嫌われる前に退散出来るというちょっとした安心感みたいなものを持ちつつ…不思議な感じです。」という、登場人物が全員“最低”な本作でゲス男を演じた松坂ならではの挨拶を皮切りにして、会場から何度も笑いが起こりつつの舞台挨拶が幕を開けた。
Q.本作は関西が舞台という事で、蒼井さんと阿部さんは本編中で関西弁を使われています。先日の大阪舞台挨拶でも“関西弁が難しかった”とお話されていましたが、改めて関西弁のどんな所が難しかったですか?
蒼井:両親が大阪の人間なので耳馴染みのある分、耳馴染みがあるので演技している時に自分の音が違うな…と思いながらやっていました。どのあたりが難しいとかはないのですけど、感情を出していかなきゃならないけど、音程も当てていかなきゃならない、ということが難しかったです。
阿部:これほど撮影中のホテルで関西弁の事を考えていたことはないですよ…関西弁が好きだからこそ頑張りたいと思って。感情が入っちゃうとイントネーションが間違っているのも解らなくなっちゃって。関西弁指導の方も凄く細かく指導して来るから…関西の方からしたら間違ったイントネーションが気になるらしいんですよ、僕も東京の人が大阪に来た時にいきなり関西弁になるの嫌なので解るんですけと(笑)
本編には使われてないんですけど…監督がセリフに“アンジェリーナ・ジョリー”って加えたんでそれを関西弁で言ったら、「それは違う。」と(笑)まぁ、さっきも言いましたがそのシーンはカットされちゃったんですけど!(笑)
Q.松坂さん、竹野内さんは標準語の役柄でしたが…松坂さんは今ドラマの撮影で日々関西で関西弁で演技をされているかと、もう地元みたいなものですよね?今お2人のお気持ちが分かりますか?
阿部:そうだよね、松坂くん、大阪はもう地元だよね?(笑)
松坂: …もはや地元です(笑)いや!難しいですね!(現在撮影中のドラマ、関西弁の台本に対して)普通にセリフを覚えるのに加えて倍かかる感じがします。セリフに加えて方言もあるから…普段の2倍かかってる気がするんですよね…本当に難しいです…。
竹野内:本当に大変そうでしたよね…。でも関西弁は耳馴染みがあるからこそ“これはちょっと違うな”とか、英語でもそうですが “この人上手いな”っていうのが分かる…
阿部:竹野内さん(声の大きさ)5デシベル位上げて‼(笑)
Q.また先日の舞台挨拶で3人とも口を揃えて松坂さん・竹野内さんの作中での半端がない強烈なゲス男っぷりに“本当にびっくりする位薄っぺらい”“ペラペラで最低”“嫌いになった!”と仰られてましたよね? 蒼井さんは、女性の十和子を演じられてて腹立つなぁ!と思われてたのでは?
蒼井:竹野内さんとのシーンは竹野内さん演じる黒崎の“悲しみ”を感じられたので乗せられていたのですけど…水嶋に関してはだんだん腹が立ってくるというか(笑)面白いくらいにクズな役ですよ!ご本人はどうなのかは知らないですけど(笑)何周も回って私は二人とも愛おしくなってきしゃってますが(笑)みなさんも何周も回るくらい、この作品を観て頂いて、観終わった後に考えて頂けたらと思います。
阿部:僕も二人の役(水嶋・黒崎)は男として好きじゃない。嫌い…、共感できるとかは別として男として本当に好きじゃないですね(笑)
松坂:水嶋を演じて観て、意外と水嶋みたいな男は多いんじゃないかと思いました。いろんな言葉を用意して言い寄ってくるあの感じとか…気づいたら皆さんの周りに居そうじゃないですか?
竹野内:皆さん最悪な役ばかりなんですけど…黒崎という役を演じていてなるべくこんな男性は世の中に居ないで欲しいなと願いますよね。
阿部:優しい!!(笑)
Q.この後ご覧になられる関西の皆様に“是非ここに注目してほしい!”というシーンがあれば教えて下さい。
白石監督:食事をするシーンを端々に入れたんですよね。何を食べているのかにもとてもこだわって撮ってます。是非意図を感じて欲しいです。
松坂:ここは観て欲しい…水嶋で言うと「階段のシーン」。ここで僕は自分で演じる水嶋に対してスカッとしたんで(笑)みなさんもそのシーンで水嶋に対しての怒りは昇華して頂ければと思います!
竹野内:みなさん!おお!!(マイクの)声が大きい!!(笑)
ここはというのは、すべてのシーンにおいてなんですけど美しい描写が多いです。阿部さんと蒼井さんの繊細な心の変化が表れてるなと思います。一度観終えて色んな事を考えると思うんですけど、またもう一度観て欲しいなと思います。
阿部:オール関西ロケだったので、鴫野という街で実際に部屋を借りて、セットを作って、撮影してたんですよね。今でも僕はその風景がとても好きで、あの部屋がなければこの作品の感じは出なかったと思うんです。近くに川が流れてて…夕方になるとおばあさんが鯉に餌をやるんです、そうするとそこに猫が10匹ぐらい集まってくるんですよね!僕はその風景が凄く好きで、毎日その様子を見て“頑張ろう!”って思ってました。あ、本編にはおばあさんは出てこないんですけど!!(笑)すっごい好きです(笑)
途中、(冒頭の会場からの声が小さいとのダメ出しも踏まえ、)竹野内が自身のマイクの音量の小ささから「もうマイク要らないですね!!(笑)」とマイクを持たずにいきなり肉声で答えはじめ、またもやキャスト・会場共を爆笑させる場面も。
また、阿部は先日(9/30(土))の来阪の際に芸人のシャンプーハットから自身のオーダーメイドのスーツを“遅れて出て来た演歌歌手みたい”とツッコまれたとの事で、「今日はスーツを仕立て直してきたんですよ!!」と意気込みをアピール。MCから“いい感じの演歌歌手みたいですね!“と再度ツッコミを受けた阿部は「演歌みたいに長くヒットする作品になってほしい映画なんです!じわじわと、ずっと映画館で上映されている映画になって欲しいので、是非みなさん応援してくください!」とウィットに富んだ返しで会場から大きな拍手を浴びていた。
最後に蒼井の「さっき、おススメのシーンって言ってましたけど、この作品は本当にどのシーンも大好きな映画なんです。私が心から尊敬していて出会えた良かったと思える先輩でもありお友達、今年亡くなられた中嶋しゅうさんの最後の映像作品になってます。しんみりした感じを嫌がる…本当にチャーミングな方なんですけど、そんなしゅうさんの気持ち悪さが、芝居を通して全面に出ている最高な作品なんです!しゅうさんの姿を是非スクリーンで目に焼き付けて欲しいなと思います!」と作品への愛と共演者への熱い想いを込めたコメントで舞台挨拶は終了し、豪華ゲストの5人はにこやかで満足そうな満面の笑みを浮かべながら会場を後にした。
クランクアップ時の一年前からロケ地・大阪で絶対に初日舞台挨拶をしたい!との一行の希望により実現した、作品と大阪への愛に溢れた本舞台挨拶だけあり、キャストが降壇した後も会場からの温かい拍手が鳴りやまなかった。
■2017年 日本 2時間3分
■原作:沼田まほかる(『彼女がその名を知らない鳥たち』幻冬舎文庫)
■監督:白石和彌(『凶悪』『日本で一番悪い奴ら』)
■出演:蒼井優、阿部サダヲ、松坂桃李、竹野内豊
■(C)2017映画「彼女がその名を知らない鳥たち」製作委員会
■2017年10月28日(土)~梅田ブルク7、他全国公開中
★公式サイト⇒ http://kanotori.com/
★作品紹介⇒ こちら
★9/30の舞台挨拶⇒ こちら
(オフィシャル・レポートより)