(2017年2月28日(火)大阪にて)
将棋界を舞台に孤独な少年・桐山零の闘いを描いた、羽海野チカ原作の人気コミック「3月のライオン」。この度、大友啓史監督による実写映画版『3月のライオン【前編・後編】』が完成し、この春二部作連続公開される。『るろうに剣心』シリーズでかつてない斬新なアクションやスペクタクル映像で異次元の時代劇を堪能させてくれた大友監督が、いまだ連載中の原作に独自のエンディングで臨んだ感動作。豪華キャストが演じる際立つキャラクターに加え、映画ならではのダイナミックな映像で作品に新たな息吹を与えた、エンタテイメント超大作の登場である。
【STORY】
9歳の時に両親と妹を事故で亡くし天涯孤独となった桐山零(神木隆之介)は、プロ棋士の幸田(豊川悦司)に引き取られ、中学生でプロ棋士になった逸材だった。幸田家の二人の子供たち(姉弟)と共に将棋に精進してきたが、零だけがプロへの道を許された。そのせいで幸田家は家庭崩壊に陥り、とりわけ姉の香子(有村架純)は憎悪を露わにする。厳しい将棋の世界で勝ち抜くことがすべてだった零が、近所に住む川本家の3姉妹と知り合い、初めて家庭の温もりと安らぎを得る。強敵との対局や様々な人々との出会いを通じて、生きるために闘う本当の意味を学んでいくのだった。
この度、公開を前に来阪された大友啓史監督にお話を伺うことができましたので、下記にご紹介したいと思います。
――将棋の世界しか知らなかった主人公・桐山零が、孤独や不安を抱えながら、様々な人々との出会いを通じて成長していく物語ですね?
そうなんです。古典的青春ドラマというか、少年の成長小説の王道をいくようなドラマです。
――人気コミックの実写化ということで映像的にこだわった点は?
『るろうに剣心』のような時代劇は、キャラクター化した人物たちをテイストを間違えることなく映し換えるという作業が必要でした。今回は同時代で、将棋会館や佃島や月島など舞台設定も身近でリアルな場所ですから、コミックやアニメのキャラクターとは違って、「本当に生きている人々」という捉え方をして作らなければなりませんでした。あまりマンガチックに単純に作っていくと原作にある人物たちの内面の感情が活かされず、人間が生きているという感じがなくなってしまいます。人間って五面も六面もあるような複雑な感情を持っていると思うので、一面や二面だけを捉えたようなやり方は避けたかったのです。桐山零君も孤独で寂しくて大人しそうに見えるけど、内にはライオンを秘めています。勝負となると父親といえども打ち負かしていく。人物に対してはマンガやアニメ以上に複雑に、より複雑に描いていきたいと思いました。
――そのような感情表現について神木隆之介さんとは相談されたのですか?演出は細かい方ですか?
演出の仕方はTPOや俳優や素材にもよります。神木君とは話している内にお互い何を考えているのか理解し合えたので、彼は早い段階で「僕はアニメのキャラクターを卒業します」と言って、コミックを実写化しただけの演技ではなく、彼自身が“桐山零を生きる”という方向へシフトしていくことができました。あくまで原作を尊重した上で、映画は映画としての表現を目指した訳です。生身の人間が活かされて、生身の人間である私たちの集団芸術として創り上げていくことができたと思っています。
――桐山零を精神的に追い詰める有村架純の演技が光ってましたね?
姉といえども零とは血は繋がっていないので、男女の仲になってもおかしくない。そこで、微妙な関係性の一線をひきながら、お互い乗り越えられない状況を描くのも面白いかなと思いました。家族として長い時間を過ごしていろんな事を共有していますから、誰よりもよく理解し合っている二人です。棋士としてはライバルという枷がうまく作用して、有村さんも緊張感のある関係性を生み出せていたと思います。
――それぞれのキャラが際立っていますが、キャスティングは希望通りでしたか?
一応希望は出しますが、俳優の意志やスケジュールなどのタイミングもあります。キャスティングはバランスが重要ですので、その役に似ているかとか、演技力など総合力で判断します。本作では、まず神木隆之介君が決まり、次に佐々木蔵之介さん、そして有村架純さんが決まり、少しずつ役が埋まる度にプロデューサーと相談しながら、長い時間をかけてひとつひとつ決めていったのです。
――動きの少ない将棋は映画にしにくいと思われますが、1カットの将棋盤で緊迫した状況を明確に表現されてましたね?
確かに将棋盤自体は分かり辛いですよね。それより向き合っている棋士たちの表情や手の震えなどのコンディションを映すことで、どのような想いで対峙しているのかに重点を置きました。後藤(伊藤英明)が病気の妻のことを心配したり、島田(佐々木蔵之介)が山形の過剰な期待で胃が痛む思いをしたり、零が川本家3姉妹のことを心配したりと、棋士たちの精神状況を前提にした闘いを描こうと考えました。将棋の勝負は心と心の闘いでもあるので、人物の背景にあるものを描いた方が観る方も感情移入しやすくなり、将棋が分からなくてもそのシーンを観ただけで何かを感じて頂けるのではないかと思いました。
――四季折々の美しい風景や、スケール感のある歴史的建造物での撮影が、大きな魅力としてエンタテイメント性を高めていますね?
毎度のことですが、世界市場を視野におき、できるだけゴージャスになるように心掛けています。『るろうに剣心』のような時代劇だと、グレーディングという映像のトーンを決める作業で、今までのやり方だと色を抜いて渋いモノクロに近いものになってしまうところを、アメコミのようなテイストをもった新しい時代劇を目指して、むしろ色を出すように意識しました。
今回も将棋の世界は和の空間や着物が多いので、どうやって艶を出していくか…大きな対局では有名寺院や歴史的建造物などスペシャルな場所で撮影できましたが、基本的には将棋会館のような見慣れた場所が中心となりますので、どうすれば特別な場面として映るかが重要でした。そのために、山本英夫撮影監督と相談してワイドな映像が撮れるアナモルフィックレンズを使って撮影したのです。
――作品ごとに新たな世界を創りだしておられますが、今までの経験で何が一番役立っていますか?
ひとつには1997年から2年間、ハリウッドの撮影現場や南カリフォルニア大学等でディレクティングや脚本を学んだ経験が大きいですね。NHK時代の大河ドラマ『龍馬伝』では今までの大河とは違うことをやって相当暴れたので(笑)、殆どのことがOKかなと思えるようになりました。
その後、『るろうに剣心』のような半年かけての撮影では、色々と挫けそうになることもあったし、今回も4か月という長い撮影期間でしたが、『龍馬伝』の1年以上の撮影という密度の濃さに比べたらまだまだだよね、という精神的な耐久力ができているように感じます。
――『るろうに剣心』シリーズでは様々な年齢層に斬新な時代劇を楽しんでもらえましたね?
『3月のライオン』も老若男女に楽しんで頂けるような幅のあるドラマに仕上がっていると思います。主人公の桐山零君が穏やかな顔して内に凶暴なライオンを秘めているように、二面性が必要です。すべての事に対して、優しくて残酷、強くて弱い、常に真逆のものを持っていないと偏ってしまうような気がします。
『ミュージアム』のように人間が究極的に追い込まれていくとどういう状況になってしまうのかとか、『秘密THE TOP SECRET』のような人間の頭の中の記憶の書き換えなど、大きな仕掛けやガジェットに力を注いできたので、『3月のライオン』のような精神的に闘う人々を描いた作品を撮ることで、現実的なドラマを撮りたいという僕自身の渇望を吐き出す必要があった。いいタイミングでこの作品にとりかかれたと思います。
――立て続けに新作を発表されてますが、新企画を選択する基準は?
ありがたいことに次々と企画を頂ける環境にあります。自分がやりたい作品にだけ集中すると下手すれば3年位かかってしまうので、撮りながらどうやって他の作品の準備をしていくか。撮らないと腕も鈍るので、先ず撮れるものにリーチすることも大事なことです。自分が撮りたいものを見失わないためにも両方を大事にして、そのバランスをとるのが難しいですね。私が3人くらい居ればいいのですが…(笑)。
――海外では、アカデミー賞監督賞を受賞したデミアン・チャゼル(32歳)のような若い監督が大活躍をしていますが?
彼の才能の豊かさは勿論ですが、冒頭のダンスシーンひとつとってもロスのフリーウェイを2日間貸し切って撮れるという環境が羨ましいですね。日本では絶対無理ですから。そうした撮影環境を整えられるのがロスという街で、映画の街、夢の街、まさに“ラ・ラ・ランド”なんですよ。
――お好きな監督とか影響を受けた監督などは?
ミロシュ・フォアマンやクリストファー・ノーラン、ロバート・アルトマンなど好きな監督は沢山います。この間、『沈黙/サイレンス』を観て、改めてマーティン・スコセッシ監督って凄いなと感じました。自分一人で、勝手に《スコセッシ週間》と決め、彼の過去の作品をいくつか見直してみて、撮り続ける幅も含めて改めて素晴らしい監督だと思いました。アクションだったらジョン・ウー監督。それぞれの監督が武器とするものが作品の中で発見できるような、独自性を持った監督が好きですね。私はTV界で仕事をしてきて、最初から映画監督を目指していた訳ではありません。ですが、最終的にどんな映画を撮っても何か自分のコアなものが見えてくるような、そんな監督になれたらいいなと思っています。
穏やかに、丁寧にインタビューに答えてくれた大友啓史監督。きっと現場でもスタッフやキャストへの説明を分かりやすく伝えられる監督なのだろう。原作の持ち味を、大胆な構成を基に緻密なプロットで積み上げ、新たに生きるキャラクターと躍動感あふれる将棋の映画を創り上げた。観る者を、ドラマチックな展開で惹きつけるだけでなく、主人公・桐山零と共に新たなステージへと導いてくれているようだ。
(河田 真喜子)
【大友啓史監督プロフィール】 (オフィシャルサイトより)
1966年岩手県盛岡市生まれ。慶應義塾大学法学部法律学科卒業。90年NHK入局、秋田放送局を経て、97年から2年間L.A.に留学、ハリウッドにて脚本や映像演出に関わることを学ぶ。帰国後、連続テレビ小説『ちゅらさん』シリーズ、『ハゲタカ』『白洲次郎』、大河ドラマ『龍馬伝』等の演出、映画『ハゲタカ』(09年)監督を務める。 2011年4月NHK退局、株式会社大友啓史事務所を設立。同年ワーナー・ブラザースと日本人初の複数本監督契約を締結する。『るろうに剣心』(12年)、『プラチナデータ』(13年)を公開。 14年、『るろうに剣心 京都大火編/伝説の最期編』2作連続公開、14年度の実写邦画No.1ヒットを記録。日刊スポーツ映画大賞石原裕次郎賞、毎日映画コンクールTSUATAYAファン賞、日本アカデミー賞話題賞など、国内外の賞を受賞。 2016年『秘密 THE TOP SECRET』、『ミュージアム』を公開。2017年は『3月のライオン』前編(3月18日)後編(4月22日)が公開予定。
『3月のライオン』【前編・後編】2部作
■原作:羽海野チカ「3月のライオン」(白泉社刊・ヤングアニマル連載)
■監督:大友啓史 (『ハゲタカ』『るろうに剣心』シリーズ3部作、『プラチナデータ』『秘密 THE TOP SECRET』『ミュージアム』)
■出演:神木隆之介 有村架純 倉科カナ 染谷将太 清原果耶 佐々木蔵之介 加瀬亮 前田吟 高橋一生 岩松了 斉木しげる 中村倫也 尾上寛之 奥野瑛太甲本雅裕 新津ちせ 板谷由夏 /伊藤英明/豊川悦司
■ 配給:東宝=アスミック・エース
■2017年 日本 【前編】2時間19分 【後編】2時間20分
■コピーライト:(C)2017 映画「3月のライオン」製作委員会
■【前編】 3月18日(土) 【後編】 4月22日(土) 2部作連続・全国ロードショー!
★シネルフレ作品紹介⇒ こちら
★舞台挨拶(2/28)⇒ こちら
★イベント(2/28)⇒ こちら
★公式サイト⇒ http://3lion-movie.com/
上の写真、前列左から、
★金 允洙(きむ ゆんす) 『白T』
★吉野 主(よしの まもる) 『SENIOR MAN』
後列左から、
★新谷 寛行(しんたに ひろゆき) 『ジョニーの休日』
★籔下 雷太(やぶした らいた) 『戦場へ、インターン』
★目黒 啓太(めぐろ けいた) 『パンクしそうだ』
【大阪での上映】
日時: 3月18日(土)18:15
3月19日(日)~3月24日(金)18:30
入場料金:(5本まとめて)一般¥1,200円、学生・シニア¥1,000円
*全席指定
◆3月18日(土)/ndjc2016参加監督による初日舞台挨拶
3月18日(土)18:15開映 20:45舞台挨拶開始(21:05終了予定)
※登壇者は変更になる場合がございます。あらかじめご了承ください。
登壇者:津田なおみ(映画パーソナリティ)、金允洙監督、新谷寛行監督、目黒啓太監督、籔下雷太監督、吉野主監督
2017年/カラー/スコープサイズ/©2017 VIPO
公式サイト⇒ http://www.vipo-ndjc.jp/
次世代を担う長編映画監督の発掘と育成を目的とした《ndjc:若手映画作家育成プロジェクト》は、文化庁からNPO法人映像産業振興機構(略称:VIPO)が委託を受けて2006年からスタートした。このプロジェクトからは、昨年『湯を沸かすほどの熱い愛』で数々の賞に輝いた中野量太監督や、『トイレのピエタ』の松永大司監督、『ちょき』の金井純一監督、『話す犬を、放す』の熊谷まどか監督など、オリジナル脚本で活躍中の監督を輩出している。今回も、最終課題である35ミリフィルムによる短編映画(約30分)に挑んだ5人の作品を、3月11日からは東京にて、3月18日からは大阪にて一般公開されることになった。
【作品紹介】
『白T』
監督:金 允洙(きむ ゆんす)
出演:弥尋、桜井ユキ 般若
タカラは汚れなき日々を過ごせるよう願いをこめて白のTシャツばかりを着ている。同棲中のエリとは一緒に俳優を目指していたが、エリだけが俳優の仕事を続け、タカラは他の仕事の就活中。エリが監督に抜擢されて濡れ場を演じた映像を見て以来、エリとの関係がぎくしゃくしてしまう。ある日コインランドリーで、依頼された相手をボコボコにするという〈復讐屋〉と出会ってから、タカラの気持ちがざわつき始める。
青やグレーを基調としたクールな映像は、潔癖症気味なタカラの脆さを浮き彫りにし、緊迫感を生んでいる。自らを束縛している象徴として「白T」をタイトルにしているところや、塗料を浴びるシュールなシーンなどコンテンポラリーな表現に富んだ、感覚に訴えてくる作品。
『ジョニーの休日』
監督:新谷 寛行(しんたに ひろゆき)
出演:金井勇太 川添野愛 大塚千弘 かでなれおん 服部妙子 鈴木一功
35歳のフリーターのタケル(愛称ジョニー)が、20歳の女子大生・道子と本気で付き合おうと彼女の実家を訪ねたところ、次々と現れる都合の悪い女たちに翻弄され、最悪の気まずい思いをするというお話。
特に、台所でいそいそと夕食の準備をするハイテンションの母親と娘たちとの言いたい放題の会話を、隣室の居間で仏頂面の父親と二人でガラス越しに聞くという構図が面白い。金井勇太や大塚千弘の演技もさることながら、舞台劇のような凝縮した会話と場面設定にはインパクトがある。「本質を突けば崩れそうな男」とか「できそうもない理想ばかり語る男」とか、元カノを通じて知る自分の本性に愕然とするジョニーの表情がまたいい。
『パンクしそうだ』
監督:目黒 啓太(めぐろ けいた)
出演:亀田侑樹 松山愛里 夛留見啓助 イワゴウサトシ 岩井堂聖子
彼女の妊娠を機にパンクバンドを辞めて彼女の実家の不動産屋を継ぐことになった隆平。披露宴の余興に花婿自らバンド演奏をすることになり、かつてのバンド仲間と練習しながら、パンクしそうな気持ちをパンク演奏にぶつける。そこへオーディションの誘いがきて、プロへの夢を諦めきれない自分に気付く。
目黒監督自身の経験に基づいた物語だという。本当にやりたいことを家族のために諦めて、現実に目を向けて生きていくという選択。それは男女に関係なく、多くの人に覚えのあることだろう。監督なりの結論なのだろうか、夢と現実に折り合いをつけながら生きていこうとする隆平と彼女の後姿が微笑ましい。
『戦場へ、インターン』
監督:籔下 雷太(やぶした らいた)
出演:伊藤沙莉 萩原みのり 郭智博 米村亮太朗 青木健 塚本耕司
映画の撮影現場でインターン実習生として参加している麗子は、食事の準備や周辺の交通整理など、撮影隊の雑用をこなしていた。たまたま産気付いた妊婦を乗せた車を止めたことから撮影を中断させてしまい、大騒動となる。撮影のためなら無理難題を通そうとする理不尽さに反発する麗子。だが、自分と同じ歳の女優が不安を抱えながらも成長する姿を見て、撮影の醍醐味を感じていく。
撮影隊と世間とのズレ感をインターンの素直な目を通して浮き彫りにしている。また、想像力を発揮して演技に臨もうとする若い女優の葛藤もまた、撮影にかける人々の想いを象徴しているようだ。現場ならではの雰囲気を活かしながら若者の成長を描いて好感が持てる。
『SENIOR MAN』
監督:吉野 主(よしの まもる)
出演:峰蘭太郎 田中要次 油井昌由樹 久保晶 外波山文明
身寄りもなく独り暮らしの常吉は80歳。唯一の楽しみは老人ホームでの友人たちとの麻雀。そこで耳にするのは、老人を狙った詐欺事件や、世知辛い世の中を象徴するような噂話ばかり。誰にも迷惑かけずに日々無難に過ごしたいと思っていたが、ある夜強盗に襲われているお婆さんを助けたことで、常吉の中で眠っていたあるものが目覚める。
社会的弱者と見られている高齢者にとって、自分の健康問題と家族や知り合いの近況ばかりが気になるところ。それでも、まだ役に立ちたいと内心思っているに違いない。プロテクターに身を包んだ常吉が颯爽と夜回りに出たはいいが、逆に恐がられたり、バカにされたりと力不足を露呈することに。中々ヒーローよろしくカッコよくできないが、老人ならではの秘策で応戦する。人生諦めるには早い、今こそ“老人力”を発揮する時!
時代劇で活躍してきた峰蘭太郎が、寡黙ながら情に厚い常吉を演じて、時代劇ファンとしては嬉しかった。
(河田 真喜子)
★金 允洙(キム ユンス)プロフィール
1986年東京都生まれ。東京藝術大学大学院映像研究科修了。映画『バイバイ、マラーノ』(2013)、『或る夜の電車』(2014)を監督。HAIIRO DE ROSSI、Dragon One、ZORN、RHYME BOYA、般若などジャパニーズヒップホップのMVを多数手掛ける。第55回日本映画監督協会新人賞にノミネート。UR5ULA FILM POSSE代表。
★新谷 寛行(しんたに ひろゆき) プロフィール
1980年大阪府生まれ。京都産業大学卒業。大阪の映像制作事務所で修行ののち、2006年上京、イベント会社映像制作部に入社する。2008年に退社後は、様々な制作現場で経験を積む。初めて監督した短編「カミソリ」(2015)が水戸短編映像祭、ショートショートフィルムフェスティバル & アジア、福岡インディペンデント映画祭(優秀賞)、札幌国際短編映画祭などで上映。
★目黒 啓太(めぐろ けいた)プロフィール
1986年新潟県生まれ。九州大学芸術工学部卒業。在学中から自主映画の制作を始める。2009年より映像制作会社に勤務し、制作部、演出部として映画、CM、テレビ番組等の制作に携わる。2011年「大団円」が第21回シナリオS1グランプリ佳作を受賞。2013年からフリーランスの演出部として映画・ドラマ等の制作に携わる。2016年「ライフ・タイム・ライン」が第5回TBS連ドラ・シナリオ大賞受賞。現在は脚本家としてTVドラマ等に参加。
★籔下 雷太(やぶした らいた)プロフィール
1984年京都府生まれ。フォトグラファーとして活動する傍ら、ニューシネマワークショップにて映画製作を学ぶ。実習作品の『告白までたどりつけない』(2014)が第五回武蔵野映画祭にて審査員特別賞を受賞。卒業制作の『わたしはアーティスト』(2015)が、SKIPシティ 国際Dシネマ映画祭にて短編部門グランプリ、PFFアワード2015にて審査員特別賞を受賞。
★吉野 主(よしの まもる)プロフィール
1985年宮崎県生まれ。宝塚造形芸術大学で映画を学ぶ。卒業後、『BALLAD ~名もなき恋のうた~』(2009/山崎貴監督)に助監督見習いとして参加。その後フリーランスの助監督として村川透、平山秀幸、佐藤純彌、佐藤太、井口昇、中村義洋、松本人志、羽住英一郎、大友啓史など、多くの監督のもとで経験を積む。