レポートインタビュー、記者会見、舞台挨拶、キャンペーンのレポートをお届けします。

2025年1月アーカイブ


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エリック・クラプトンが主宰する伝説的なギター・フェスティヴァル『クロスロード・ギター・フェスティヴァル』の2023年版が、待望のライブ・フィルム「エリック・クラプトン 『クロスロード・ギター・フェスティヴァル 2023』」として、1月31日(金)より109シネマズプレミアム新宿他にて全国公開となります。

奇跡のステージを収めた120分のこの映像は、ギターファンにとって圧巻の内容。豪華アーティストたちの圧倒的パフォーマンスがスクリーンで繰り広げられます。

 
crossroads-pos.jpg本作は、エリック・クラプトンが設立した中毒患者救済施設 “クロスロード・センター” のためのベネフィット・コンサートが1999年に開催され、その後改名して2004年に第1回目が開催された〈クロスロード・ギター・フェスティヴァル〉。新型コロナウィルス流行前に開催された〈クロスロード・ギター・フェスティヴァル2019〉から4年ぶりとなる2023年9月23-24日、ロサンセルズのクリプト・ドットコム・アリーナにて〈クロスロード・ギター・フェスティヴァル2023〉が豪華ゲストを迎えて待望の開催。


全編を通して司会進行を務める2003年の英国アカデミー映画賞主演男優賞を始め数々の受賞歴を持つ世界的著名俳優、ビル・マーレイとクラプトンのイントロダクションや、本編ラストのクラプトン/スティーヴィー・ワンダーとの夢の共演によるイベント・タイトル・ナンバー「クロスロード」の披露、1968年から活動を開始し世界中のリスナーやミュージシャンに愛されているバンド、クロスビー・スティルス・ナッシュ&ヤングのメンバーであるスティーヴン・スティルスの出演、ラテン・ロックの伝道師カルロス・サンタナやマハヴィシュヌ・オーケストラでも知られジャズ・ギタリストとして数多くのプロジェクトで活躍しているジョン・マクラフリンなど、60年代から活躍するロックの領域を超えた様々なジャンルで活躍するアーティストが多数出演しています。


また、ブルースの神童と呼ばれ現在も最前線で活動をしているエリック・ゲイルズや2007年の米ローリング・ストーン誌にて“現代の三大ギタリスト(The New Guitar Gods)”に選定されたジョン・メイヤーと女性シンガー・ソングライターのシェリル・クロウの共演、1996年生まれの天才ギタリスト/シンガー・ソングライターのマーカス・キング、13歳でレコード契約を果たしたマンドリン奏者の神童シエラ・ハル、2017年の第61回グラミー賞で新人賞を含む5部門にノミネート&最優秀R&Bパフォーマンス賞を受賞した97年生まれのR&Bシンガー、ガブリエラ・ウィルソン率いるバンドH.E.R.など、ジャンルだけでなく世代をも超えたギター・ヒーロー/アーティストが集結した正に現時点最高峰のフェスティヴァルとなっております。
 


【日程】:1月29日(水) 18:00~18:25 ※上映前イベント

【会場】:109シネマズプレミアム新宿9階 SC4
    (東京都新宿区歌舞伎町一丁目29番1号 東急歌舞伎町タワー9F)

【登壇】:世良公則さん

【MC】:伊藤さとり


<以下、オフィシャルレポートです>

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この日のチケットは完売で、会場には熱心なロックファンが集結。そんなロックファンの前に立った世良は「クロスロード・ギター・フェスティヴァル」について「もちろんアーティストもすばらしいんですけど、僕自身は彼らがどんなギターを弾いているんだろう、どんなアンプを使っているんだろうと、そういうのを見るのが好きなんです。そしてどのギターを見ても欲しくなっちゃう。ただのギターオタクなので、ギターを楽しんでました」と感想を述べる。ちなみにギターメーカーのフェンダーが「エリック・クラプトン・シグネチャー・ストラト」モデルを発売した時も「黒とシルバーの2本をいの一番に買いました」と明かすほどにギターに魅了されているようだった。


crossroads-ivent-240-1.JPGそんなエリック・クラプトンについて「もちろん彼は三大ギタリストのひとりですから。そういう意味で彼の活動は追い続けていました」と語る世良。だがより深くクラプトンに魅了されるようになったのは、「ある時から彼が歌をフィーチャーしたアルバムをつくるようになってからですね。歌を邪魔しない、歌にやさしいギターを弾くようになった頃から、ギタリストというよりも、ひとりのアーティストとして好きになりました」という。


世良が生まれた1955年といえばビル・へイリーと彼のコメッツの「ロック・アラウンド・ザ・クロック」が大ヒットを記録したロックンロール元年と呼ばれているが、「僕はロックンロールと同い年なんですよ」と笑う世良。「そんなロックが60年代、70年代と世界的な音楽に成長していった時が僕の青春時代。ジミ・ヘンドリックス、ジミー・ペイジ、クラプトンも、キース・リチャーズとロックが全部ひっくるめて僕の栄養となった。しかもローリング・ストーンズなんてまだ現役ですからね。彼らがステージに立っている限り、僕は彼らを追い越せないんですよ。彼らの後ろを追いかけるしかない。その状況が大好きですね」と目を輝かせて語る。


さらに「クロスロード・ギター・フェスティヴァル」について、「われわれも70年代後半にデビューして、48 年目に入るんですけど、それでもうらやましいなと思うのが、彼らが音楽を通じてくさりのようにつながっているということ。彼らが世代を超えて、ジャンルを超えてリスペクトしあっているのがプレーの瞬間に現れているんですよね。日本にロックが生まれて50年近くたちますが、日本には互いの価値観などをリスペクトしあい、交換し合うことがまだまだ足りないんじゃないか。でも彼らを見ているとそこまで自由に弾いていいんだ、そこまで楽器で主張していいんだということを強く感じさせてくれますね」。


さらに、いち音楽ファンとして、海外のアーティストのコンサートに行っても、楽屋などに会いに行かない主義だと明かした世良。「海外のアーティストが来日をされた時も、友人たちから『楽屋に会いに行かない?』『食事会に参加しない?』と誘われますが、僕は絶対に行かないです。ずっと彼らにあこがれていたいから」とキッパリ。「一緒にレコーディングをしたとか、一緒にライブをした人は別ですが、僕が客席から仰ぎ見ている人には絶対に会いに行きません。僕もローリング・ストーンズのステージにも何度も行きますし、そこのスタッフとも顔見知りですけど、誘われても絶対に行きません」と強い意志を明かす。


crossroads-ivent-500-1.JPGそんな世良だが、実はひとりだけ街で見かけて声をかけたミュージシャンがいたという。それが世界的アーティストのロッド・スチュワートだった。「代官山のカフェにロッド・スチュワートを見かけて。“Nice to meet you”と声をかけて。ジェフ・ベック・グループ、フェイセズの頃からずっと大ファンですと言ったら、『ジェフ・ベック・グループを知ってるの?」と言われました。僕のデビューコンサートで『セイリング』をカバーして、歌わせてもらいましたと言ったらニコッとして。すごくキツい握手をしてくれました」と懐かしそうな顔でコメント。


そして改めて若手のミュージシャンに向けて「やはり曲をつくるときは間奏やエンディングにギターソロがあってほしいなと。『ホテル・カリフォルニア』だってローリング・ストーンズだってギターソロがあるから分かるわけだから。最近はギターがうまくてすばらしいミュージシャンが多いんだから。もっとギターをかき鳴らしてほしいなと思いますね」とメッセージ。さらに本作について「やはりクラプトンという存在があるからこそ、彼をリスペクトしている人たちが集まってきて。そこに音楽が育まれていく。とにかく僕にとってはうらやましい世界が詰まっています」としみじみと付け加え、舞台挨拶は大盛況で幕を閉じた。


【作品概要】

ライブ収録日:2023年9月23日、24日
会場:アメリカ・カリフォルニア州ロサンゼルス 《クリプト・ドットコム・アリーナ》
出演者:エリック・クラプトン、カルロス・サンタナ、スティーヴィー・ワンダー、ジョン・メイヤー、シェリル・クロウ、タジ・マハール、スティーヴン・スティルス、ロジャー・マッギン、ゲイリー・クラーク・ジュニアほか
配給:IAC MUSIC JAPAN /Santa Barbara Pictures
製作:A PARALLEL 28 EQUIPE/UK/カラー/120分
©2024 Crossroads Concert LLC.

公式サイト: https://malibu-corp.com/crossroads

2025年1月31日(金)~109シネマズプレミアム新宿、TOHOシネマズ梅田、2月7日(金)~テアトル梅田、アップリンク京都、2月21日(金)~109シネマズ大阪エキスポシティ、109シネマズHAT神戸 ほか全国順次公開!


(オフィシャル・レポートより)

 

 

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生きたかったおっさん幽霊と死に損なった男のバディムービー!?

 

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死にたい!と思ったけど死ねなかった男が、おっさんの幽霊に憑りつかれて死ぬほど大変な目に遭う――逆転の発想で人生を再起動させてくれる〈激励ムービー〉というか、死者の遺恨から知る「生きていればこその幸せ」もあるもんだと実感させてくれる映画『死に損なった男』が2月21日(金)から全国で公開される。公開に先立ち、大阪のT・ジョイ梅田にて特別上映会が開催され、主演の水川かたまり(空気階段)が舞台挨拶に登壇した。


幽霊に翻弄される関谷一平を等身大で演じた〈空気階段〉の水川かたまり。お笑い芸人としてバラエティなどでも活躍中だが、映画初主演の硬さを感じさせない親しみやすさで共感を呼んでいる。初主演に臨んだ想いや撮影秘話など屈託なく語って、劇場を笑いで湧かせてくれた。


詳細は以下の通りです。


日時:2025 1 28 日(火) 18:0018:30

​■場所:T・ジョイ梅田 

​■登壇者:水川かたまり 



――初めての映画主演ということですが、最初それを聞いた時のお気持ちは?

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水川:僕ともぐらとマネージャーの3人で共有しているグーグルカレンダーのアプリに先々のスケジュールに、「かたまり主演映画撮影(仮)」と書いてあって、「嘘だろっ?ドッキリだろっ?きっとこの日は大人にゲラゲラ笑われてしょんぼりして家に帰るんだろうな」と思ってました(笑)。

――直接聞く前にスケジュール表で知ったんですか?
水川:はいそうです。台本渡されて読んだらとても面白かったんです。ドッキリで騙すためにこんな面白い台本は書かないだろうと、「あれ?マジなのかな?」とそこで初めて信じ始めました。

それから衣装合わせに行った時、喜屋武豊さんとご一緒したんです。あの方は普段ゴールデンボンバーのメンバーとして化粧して活動されてますので、「あれ?本物の喜屋武さんかな?」と検索写真と見比べながら、「本物だー!」と。それでもまだ疑いは払拭できなくて、撮影初日に現場へ行ったら、結構の数の大人やちゃんとスーツ着た大人がいっぱい居て、本当に主演なんや~!とやっと確信できた次第です。

――その瞬間まで偽物だと疑ってたんですか?

水川:はい疑ってました。監督のこともニセモノだと思ってました(笑)。

――それでもセリフはちゃんと覚えて行ったんですよね?
水川:はい、覚えて行きました。もし本物だったら怒られると思って――(笑)。


――もぐらさんの反応はどうでした?

水川:ポスターが発表されて、それを見てストーリーや役柄について勝手に考察してきて、すごく迷惑でした(笑)。

――どんな考察でした?

水川:「お前に幽霊が憑りつくんだよな?でもお前は死なねぇんだよな?」などと、的を得つつ的外れな考察でした(笑)。もぐらは完成版をまだ観てないので、映画館の人に「もぐらを入れないでほしい」とお願いしようと思ってます。とても不愉快な考察をされたので…(笑)。

shinisokonaiotoko-500-1.jpg――「幽霊に憑りつかれて、殺しを依頼される」という奇抜なストーリーですが、ここが面白い!と思った点と、演じる上で難しかった点は?

水川:難しいところは、涙を流すシーンです。やったことないんで、そこは手腕が問われるところだなと思いました。それから、死に損なった男が自分より先に死んだおじさんに憑りつかれて殺しを強要されるなんて、想像もつかない面白い展開です。もし自分の子供がこの脚本を書いたのであれば、頭をなでてやりたい、「でかした!」ってね(笑)。


shinisokonaiotoko-550-2.jpg――主人公の関谷一平と自分が似ている点と、違う点は?

水川:台本読んだ時点で、「神経質でナイーブな人間なんだろうな」と近しい感じがしました。それと、僕は普段から瞬きが多いんですが、映画の中でも沢山瞬きしてます。それが気になる方もおられるかもしれませんので、今の内に慣れて頂けたらいいなと思います。

違う点は、僕も絶望したり、スベって「いい加減にしろよ!」と落ち込んだりすることは多々ありますが、さすがに死のうと思うことはないです。

僕はスベった後によくサウナへ行って心を整えるんですけど、収録中ひどくスベった時には諦めて早々とサウナのことを考えたりしてます(笑)。


――役作りのために気を付けたことは?

水川:4~5年前から頭髪が禿げたり生えたりを繰り返してまして…治療もしてるんですが、撮影の時には丁度“禿げ期”だったんですよ(笑)。「おじさんの幽霊に憑りつかれた上に頭が禿げ散らかしてたらひどいことになるぞ」とメイクさんが禿げをカバーする努力をして下さいました。役作りはメイクさんがやってくれました(笑)。


――完成作品を観た時のお気持ちは?

水川:率直に、自分が映っているのに違和感があって、気恥ずかしくて、集中して観れなかったです。変な妄想が働いちゃって、最初観た時には全然面白くなかったですね(笑)。でも、後日冷静な状態で観たらとても面白かったです。


――現場の雰囲気は?
水川:現場のキャスト・スタッフを含め、どう考えても僕が一番映画の経験値が低い訳ですから、社会科見学に訪れている感じでした。現場では知らない用語が飛び交ってまして、例えばカメラさんが「パンケーキ持って来て!」と言うんですよ。「お腹空いてるんかな?」と思ったら、カメラの下に敷く台のことだったんです(笑)。他にもいろいろ教えて頂いて本当に助かりました。


shinisokonaiotoko-500-4.jpg――幽霊役の正名僕蔵(まさなぼくぞう)さんとは初共演だそうですが、何かアドバイスをもらったりしましたか?

水川:セリフの量が膨大だったので、初日にセリフの覚え方を質問しました。「役者さんの多くが、自分以外の人のセリフを録音して、それを聞きながら自分のパートを練習している」と教えて下さいまして、それを実践したらよく覚えられました。

正名さんとは撮影中ずっと一緒でして、好きな映画の話や、丁度ウチの奥さんが妊娠中だったので家族の話や…、それと男も引くような下ネタの話なども(笑)。

――それだけ仲良くなれたんですね?
水川:はい、正名さんが居なかったら、僕途中でトンでたと思います(笑)。


――芸人さんとの共演もありましたが、芸人同士だからこそやりにくかったことは?

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水川:現場で芸人は僕ひとりでとても寂しかったんですが、久しぶりに芸人さんと一緒だと、「アメリカで日本人に会ったみたいな」(笑)、心細かった時にホッとするような感じでした。でも、普段劇場で会ってる方と撮影現場で会うと、「こいつ俳優ぶってるな」なんて思われるのが恥ずかしくて、なんか無理にふざけてました(笑)。


――水川さんが劇中のおっさん幽霊みたいになったら、誰に憑りついて、何を依頼したいですか?

水川:僕はサッカー選手のイニエスタが大好きなんですが、イニエスタの奥さんに憑りついて、イニエスタのユニフォームを2~3枚持ってきてもらう。

――なんか、それ直接言ってももらえそうですけど、「ちょうだい!」って…。

水川:そうですね(笑)。


――大阪にはよくお仕事で来られると思うんですが、合間の時間の使い方は?

水川:ヒルトンホテルの散髪屋さんやサウナ行ったり、なんば花月近くの天政の肉うどんとかやくご飯のセットや一芳亭の中華や松屋へも食べに行きます。

――大阪の芸人さんと同じですね。

水川:はい、よくお会いしますよ。

――最近、「水川かたまりさんみたいな髪型にして」という方が増えているとか?

水川:そんなことはないでしょっ!(笑)


shinisokonaiotoko-1.28-240-3.jpg――今だから言える撮影中の裏話は?

水川:撮影の終盤、その日は終日の撮影で疲労困憊していて、夜にファンの方に「何してるんですか?」と声を掛けられて、つい「映画の撮影してるんですよ」と言っちゃったんです。「やばっ!情報漏洩してしまった!」と後悔したのですが、この日まであの方はそれを口外せずにいてくださって、感謝です!


――本作の注目ポイントは?

ポスターのビジュアルや予告映像を見てホラー映画かなと思われたり、お笑いの世界が舞台になっているけどコメディ映画でもない。ジャンルとしては分かりづらい作品ですが、いろんな角度から楽しめる作品です。観終わった後に、しんどいことや生き辛いことなどを抱えていても、ふっと肩の力が抜けるような、「明日もうちょっと頑張ってみようかな」と気持ちが楽になるような映画になっていると思います。是非ともネタバレしないようなコメントで広めてください。よろしくお願いします。
 


【STORY】

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憧れの構成作家となり頼られる存在になっているように見える関谷一平(水川かたまり)だったが、度重なるクレームやプレッシャーに疲弊し、生きる虚しさを感じてフラっと電車に飛び込もうとする。ところが、隣の駅で起きた人身事故のせいで電車が来ない。死に損なった関谷は自分より先に自死した男に興味を持ち葬儀に行ってみると、なんと一平の前におっさんの幽霊(正名僕蔵)が現れ、「ある男を殺してほしい!完遂するまで一生憑りついてやる!」と脅迫されてしまう。


鬱々とした日々から一変、自分に憑りついた幽霊を振り払おうと必死の行動をとる関谷。そして、死に損なって初めて知る生きている実感と歓び。スクリューボール・コメディのような予測不能な展開に終始魅入ってしまうが、主人公がお笑いの構成作家とはいえ常識的な「普通の人」が通底にあって共感する部分も多い。生前国語教師だったというおっさん幽霊との共同作業に刺激を受け次第に生きる活力が湧いてくる主人公。笑いの中にホッと穏やかな安らぎを感じさせる、そんな作品となっている。


・出演:水川かたまり(空気階段)、正名僕蔵、
    唐田えりか、喜矢武豊(ゴールデンボンバー)、
    堀未央奈、森岡龍、別府貴之(マルセイユ)、
    津田康平(マルセイユ)、山井祥子(エレガント人生)
・監督・脚本:田中征爾(『メランコリック』) 
・コント監修:板倉俊之 音楽:Moshimoss  
・撮影:ふじもと光明(JSC)
・2024年 日本 1時間49分
・公式サイト:https://shinizokomovie.com/
・製作幹事・配給:クロックワークス 製作プロダクション:ダブ
・©2024 映画「死に損なった男」製作委員会

2025年2月21日(金)~T・ジョイ梅田、なんばパークスシネマ、T・ジョイ京都、MOVIX京都、109シネマズHAT神戸、MOVIXあまがさき 他全国公開


(河田 真喜子)

 

 
 
 


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松竹、アスミック・エース共同配給により、映画『ショウタイムセブン』が2025年2月7日(金)より全国公開いたします。夜7時、爆破犯からの1本の電話で始まる犯人との独占緊急生中継。爆弾が仕掛けられたテレビ局、交渉役に指名されたのは元人気キャスター・折本。なぜ彼が指名されたのか?犯人の正体と本当の目的とは?すべてが明らかになるとき、折本が選ぶ予測不能の結末。あなたは《ラスト6分》に驚愕する。前代未聞の「命懸けの<生放送(ルビ:ショウタイム)>」をリアルタイム進行で描く、サスペンス・エンタテインメント!


showtime7-pos.jpg主演には、数々の映画賞を受賞し、日本を代表する俳優・阿部寛。2025年にキャリア40年を迎える阿部にとって初のキャスター役ということもあり「阿部さんのキャスター役初めてだから楽しみ」「面白そう!今一番見たい映画!」と大きな話題を集め期待値は急上昇!さらに主要キャストには夢のような豪華メンバーが集結!正義感溢れる「ショウタイム7」現メインキャスターの安積を竜星涼、新人アナウンサー・結城を生見愛瑠、爆破現場で中継を繋ぐ、折本のかつての盟友である記者・伊東に井川遥、視聴率が全ての「ショウタイム7」のプロデューサー・東海林剛史を吉田鋼太郎が演じる。そこに、前原瑞樹、平原テツ、内山昂輝、安藤玉恵、平田満ら実力派俳優陣が顔を揃え、すべてのシーンが見逃し厳禁の今作が完成した!


韓国で大ヒットを記録したソリッドスリラー『テロ, ライブ』(監督:キム・ビョンウ、主演:ハ・ジョンウ)を原作に、全編に渡って緊張感が漂う中、オリジナル展開をふんだんに盛り込んだ本作。監督・脚本は、「岸辺露伴は動かない」シリーズをサスペンスフルで高クオリティに作り上げた渡辺一貴。撮影は、テレビ局のスタジオを丸ごと作り込み、ライブ感を徹底的に重視し複数カメラで同時撮影。最大10分以上の長回し撮影シーンも盛り込み、圧倒的な “本物”の世界観を作り上げた。全編に渡る緊張感溢れるシーンの連続に、手に汗握るストーリーがフルスピードで展開する!


■開催日時:1月27日(月)

■開催場所:UDXシアター(東京都千代田区外神田4-14-1)

■登壇ゲスト:阿部寛様・竜星涼様・生見愛瑠様・渡辺一貴監督


前代未聞の「命懸けの<生放送(ショウタイム)>」をリアルタイム進行で描く、映画『ショウタイムセブン』(2月7日公開)。1月27日には都内で前代未聞の“特別体験型試写会”が実施され、主演の阿部寛、共演の竜星涼、生見愛瑠、そして渡辺一貴監督がサプライズ登場した。


showtime7-1.27bu-500-2.JPG「体験型試写会」として告知され、本作の公開を待ちきれない多くの映画ファンが会場に足を運んだこの日。上映は予定通りに午後6:30からスタートしたのだが、会場内では劇中で起きる事件と連動するかのような様々な“ハプニング”が大勃発した。スタジオ内前説シーンでは、「ショウタイム7」のスタッフが場内に登場して前説&番組資料を配布。爆破シーンでは赤色の照明が点滅したり、風船が割れたり、観客も自由にリアクションをとったりとまさに“体験”のシーンが続いていった!スタジオ封鎖シーンでは「ガチャ!」という音が大きく響き渡り、ついに開始40分程度で上映中断。会場には「…映画は中止だ。この会場に爆弾を仕掛けた。変な真似をしたら爆発するぞ!」という犯人の声が響き渡り、会場が事件現場に化していった…!


showtime7-1.27bu-500-1.JPGまさかの出来事の連発に場内がざわつく中、主演の阿部寛の「ここからは、私阿部寛が犯人とお話します」、竜星涼の「僕も阿部さんとご一緒します!」、生見の「早くしないと爆弾が爆発しますよ!」という声と共に、阿部、竜星、生見が観客席を通ってステージに登壇。渡辺監督も交えてサプライズ舞台挨拶がスタートした。


showtime7-1.27bu-240-abe.JPG上映途中舞台挨拶という前代未聞のシチュエーションに阿部は「大変なことになっていて怒っている人がいるのではないかと思っていたので、皆さんの楽しそうなお顔を拝見して安心しました」とホッとした表情。竜星は「体験型ということで…皆さんどんな気持ちで映画を観ていたんですか?」と観客の反応を知りたいようで、生見も「私も体験してみたかった!」と体験型上映に興味津々だった。


見どころの話になると、竜星は「阿部さんを糾弾するシーンはやっていて楽しかったです。後輩からの下剋上は、お芝居でもなかなかない機会ですからとても貴重でした。台本を見た時に『やったぞ!阿部さんを糾弾できるぞ!』とやる気が出ました」とニヤリ。これに阿部は「…凄く生意気でした」とチクリといいながら「それまで顔の見えない犯人とやりとりしている中で、急に敵が前から凄い勢いで来るから。『ちょっと竜星、こっち来るな』と思った。押しの強さとここぞとばかりの芝居。目が覚めるような勢いがあった」と称賛した。



showtime7-1.27bu-240-meruru.JPG一方、生見は「ラストに待ち受けている衝撃的結末をいち早く観て欲しい!」とアピールすると、これから本編の続きを鑑賞する観客を意識して、竜星が「え?何があるの?何があるの?」と意地悪な追求。生見は「い、言っていいんですか!?」と大慌てだった。渡辺監督は「色々な見方の出来るラストになっているので、映画を観た方と語り合ってもらえたら嬉しいです。噛めば噛むほど味が出る映画になっています」とアピールした。


また映画の内容にちなんで「現在進行形で巻き込まれているもの」を発表。阿部は「花粉」といい「もう花粉が来ていると世間で言われると、なんだか痒い。でも自分が花粉症だとは認めたくない」と照れ笑い。生見は「ここに来るまでの車の移動中に水を飲もうとしたら私服にぶちまけてしまって、私服がビチョビチョ。このイベントが終わるまでに乾いていることを祈ります」と切実で、「私は毎日がハプニングです!」と実はおっちょこちょいだとカミングアウトしていた。


showtime7-1.27bu-240-ryusei.JPG今年2025年に挑戦したいことを聞かれると、腰痛持ちの渡辺監督「鍼治療を体験したい」といい、単独行動が苦手という生見は「今年は一人で映画を観るというカッコいい事をしたい」と意気込み十分。竜星は「阿部さんとどこかへ旅行に行きたい」とリクエストすると、阿部は「どこ行く?」と逆質問。連続ドラマ『VIVANT』で共演した仲でもあることから、竜星が「砂漠以外で…」というと、阿部は「都会に?お前と?どうだろうなあ。砂漠はいいぞ~」とニヤリ。さらに竜星から「僕は温泉が大好き」とやんわり誘われると、阿部は「お前と行くの!?」と否定して、結局旅行プランは宙ぶらりんだった。


そんな阿部は「ウエスタンブーツを履いてみたい。40年以上前に持っていたけれど、しばらく履いていなかったのでチャレンジしたい」と抱負。すると竜星はすかさず「阿部さん、ウエスタンブーツを一緒に買いに行きましょう!」とショッピング実現に期待を込めていた。


最後に主演の阿部は「98分という短い時間の中でハラハラドキドキしてもらえる体験型の作品なので、皆さんもぜひ劇場に足を運んでハラハラドキドキしてください!」と呼び掛けていた。


【ストーリー】                                       

午後7時。ラジオ番組に1本の電話。直後に発電所で爆破事件が起こる。電話をかけてきた謎の男から交渉人として指名されたのは、ラジオ局に左遷された国民的ニュース番組「ショウタイム7」の元人気キャスター・折本眞之輔。突如訪れた危機を番組への復帰チャンスと捉え、生放送中のスタジオに乗り込み、自らがキャスターとして犯人との生中継を強行する。しかし、そのスタジオにも、既にどこかに爆弾がセットされていたのだった。一歩でも出たら即爆破という中、二転三転しエスカレートする犯人の要求、そして周到に仕掛けられた思いもよらない「罠」の数々。その極限状態がリアルタイムに全国民に拡散されていく---!なぜ彼が指名されたのか?犯人の正体と本当の目的とは?すべてが明らかになるとき、折本が選ぶ予測不能の結末。あなたは《ラスト6分》に驚愕する。

 

■出演:阿部寛 竜星涼 生見愛瑠 前原瑞樹 平原テツ 内山昂輝 安藤玉恵 平田満 井川遥 吉田鋼太郎
■監督/脚本:渡辺一貴 
■原作:The film “The Terror, Live” written and directed by Kim Byung-woo, and produced and distributed by Lotte CultureWorks Co., Ltd. and Cine2000
■主題歌:Perfume 「Human Factory - 電造人間 -」(UNIVERSAL MUSIC JAPAN)
■配給:松竹 アスミック・エース
■コピーライト:©2025『ショウタイムセブン』製作委員会
■公式X:@showtime7_movie(https://x.com/showtime7_movie)
■公式Instagram:@showtime7_movie(https://www.instagram.com/showtime7_movie/)
■公式TikTok:@showtime7_movie (https://www.tiktok.com/@showtime7_movie?_t=8s5bfP3jQgB&_r=1) 
#ショウタイムセブン

2025年2月7日(金)~大阪ステーションシティシネマ、なんばパークスシネマ、シアタス心斎橋、T・ジョイ京都、MOVIX京都、109シネマズHAT神戸、kino cinéma神戸国際 ほか全国ロードショー


(オフィシャル・レポートより)


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スローライフで、笑顔溢れる理想の田舎移住。

しかしその楽園には決して抗えない禍禍しい“ムラの掟”があったー

気付けばあなたも抜け出せない、ヴィレッジ《狂宴》スリラー


鬼才・城定秀夫監督最新作。主演に深川麻衣、共演に若葉竜也を迎えた日本発・ヴィレッジ《狂宴》スリラー『嗤う蟲』1月24日(金)より、新宿バルト9ほか絶賛公開中です。


waraumushi-pos-1.jpg空前の田舎暮らしブーム。コロナ禍によって急速に普及したテレワークを追い風に、過疎化が急速に進む地方自治体も、あの手この手と趣向を凝らして移住者を誘致している。しかし、憧れの田舎暮らしが、恐怖のどん底に堕ちてしまうことも。移住先で“村の掟”に縛られ、背いたものには常軌を逸した制裁が待つ「村八分」の恐怖。日本各地で起きた村八分事件をもとに、実際に存在する“村の掟”の数々をリアルに描き、現代日本の闇に隠されている”村社会”の実態を暴くヴィレッジ《狂宴》スリラーが誕生した!


主演には「まんぷく」「青天を衝け」「特捜9」など数々のドラマや映画に出演している深川麻衣。共演に「アンメット ある脳外科医の日記」や『街の上で』『市子』などの話題作への出演が相次ぐ若葉竜也、そして田口トモロヲ、杉田かおる松浦祐也片岡礼子中山功太など豪華キャストが脇を固める。脚本は、実際に起きた事件を描いた初長編『先生を流産させる会』が話題を呼び『許された子どもたち』『ミスミソウ』でも高評価を受けた、社会派作品に定評のある内藤瑛亮。監督は、『性の劇薬』『女子高生に殺されたい』などを手掛け、『アルプススタンドのはしの方』で第42回ヨコハマ映画祭監督賞、第30回日本映画プロフェッショナル大賞監督賞を受賞するなど業界内外での評価が高い鬼才・城定秀夫


登壇者】深川麻衣、若葉竜也、田口トモロヲ、城定秀夫監督  MC伊藤さとり 

【日時】1/25(土) 12:50~

【場所】新宿バルト9(東京都新宿区新宿3‐1‐26新宿三丁目イーストビル13階)



日本発ヴィレッジ《狂宴》スリラー『嗤う蟲』がついに全国公開!公開翌日の1月25日には都内映画館で公開記念舞台挨拶が実施され、主演の深川麻衣、共演の若葉竜也、田口トモロヲ、そして城定秀夫監督が登壇した。


waraumushi-240-1.jpg満員御礼で迎えたこの日、スローライフに憧れて田舎移住をする主人公・杏奈を演じた深川は、原作のない完全オリジナルの脚本で、方言やお祭りなども実際に存在しない架空の村を描いている点に触れて「私自身、静岡県出身なので『だに』とか方言に近い部分もあって親近感があり、地元を思い出しました」とまさかのノスタルジー。母親役で赤ちゃんを抱っこする場面もあるが「首の座っていない赤ちゃんなので、安全に抱っこするために母親としての仕草が体に染みつくように練習しました。直前までぐずっていたとしても本番になるとピタッと泣き止んでくれる。名俳優でした」と目を細めて子役を絶賛していた。


waraumushi-240-2.jpg一方、田舎移住をした杏奈の夫・輝道役の若葉は「僕が演じた輝道は…大嫌いな人間!問題を見て見ぬふりをするし、ごまかすし、人によって態度を変えたりして。『本当に嫌いだな、この人』と思って演じました」とぶっちゃけ。ちなみに若葉は劇中のような村には絶対に行きたくないようで「もしあの村に移住したとしても、すぐに引っ越します!」との断言で会場を笑わせた。


waraumushi-240-3.jpg麻宮村の自治会長・田久保を怪演した田口。共演の杉田かおるから「奇抜な演技をされる方ですね、と言われた」と思い出し笑いしつつ「脚本を読んだ時に人間が一番怖い話だと思ったし、田久保についてはカロリーの高いアクセル全開の芝居が出来ると思った」と喜色満面だった。


田久保については「役としては愛すべき人」と分析し「もし僕があの村に移住したら…きっと仲良くやれると思う。郷に入れば郷に従えですからね」と余裕の表情。狂犬俳優・松浦祐也演じる三橋との緊張感のある重要なシーンもあるが、「聞くところによると松浦さんは服を脱ぎたかったそうで…。あのシーンで全裸ではなかったのは監督に止められたんだなと思った。もし彼が家の前に全裸でいたとしたら、田久保は玄関から出なかったと思う」と笑わせた。


城定監督は「この映画はヴィレッジ《狂宴》スリラーと謳っているけれど、人との関係性を描きたかった。どちらが加害者なのかという視点ではなく、全体をフラットな視点で見たいと思った。ジャンル映画のお約束に寄せ過ぎず、人間ドラマにフォーカスした作品にしたかった」と狙いを明かした。


waraumushi-pos-2.jpg映画の内容にちなんで、理想の生活を送れるユートピアをそれぞれ妄想。「好きなことを好きなだけ、誰にも邪魔されないで出来る場所があればいい」という若葉の一方で、犬好きの深川は「犬と思い切り触れ合えるドッグフレンドリーな村があったら移住したい」とニッコリ。田口は「大好きな映画や本、レコード、フィギュアに囲まれて24時間自由研究ができる村があったら過ごしてみたい」と遊び心を忘れなかった。


そんな理想的な村に掟を作るなら、若葉は「暗黙の了解で同調圧力をかけないという掟!」といい、深川は「仕事をするなら早くても朝10時以降にしなければならないという掟!」とそれぞれ発表。田口は「深川さんと同意見!」と声を弾ませて「朝10時以降ではなくて、11時からでもいいのでは?」と深川村の掟をアレンジしていた。


最後に主演の深川は「本作は2年前くらいに撮影をしていたものなので、それが昨日から皆さんの元に届き始めたということで凄くホッとしています。色々な人に『嗤う蟲』を宣伝していただき、もう一度観たいと思っていただけたら再び映画館に足を運んでもらえたら嬉しいです」と呼び掛けていた。


【ストーリー】
田舎暮らしに憧れるイラストレーターの杏奈(深川麻衣)は、脱サラした夫・輝道(若葉竜也)と共に都会を離れ、麻宮村に移住する。麻宮村の村民たちは、自治会長の田久保(田口トモロヲ)のことを過剰なまでに信奉していた。 二人は、村民たちの度を越えたおせっかいに辟易しながらも新天地でのスローライフを満喫する。そんな生活のなかで杏奈は、麻宮村の村民のなかには田久保を畏怖する者たちがいる、と不信感を抱くようになっていく。 一方、輝道は田久保の仕事を手伝うことになり、麻宮村の隠された<掟>を知ってしまう。それでも村八分にされないように、家族のため<掟>に身を捧げることに……。


出演:深川麻衣  若葉竜也  松浦祐也  片岡礼子  中山功太  / 杉田かおる  田口トモロヲ
監督:城定秀夫 脚本:内藤瑛亮 城定秀夫
音楽:ゲイリー芦屋
2024年/日本/カラー/シネスコ/DCP5.1ch/99分/PG-12 
公式サイト:waraumushi.jp

絶賛公開中!


(オフィシャル・レポートより)

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 筒井康隆による老人文学の傑作「敵」を『紙の月』『騙し絵の牙』の吉田大八監督が映画化した『敵』が、1月17日(金)よりテアトル梅田他で絶賛公開中だ。
 77歳の元大学教授で、妻亡き後一人暮らしの渡辺儀助に扮するのは12年ぶりの主演となる長塚京三。全編モノクロームの映像で、死を迎えるまで尊厳を持って生きたいと願う儀助の心の平安が、「敵」によって脅かされていく様をダイナミックかつコミカルに描く。世界初上映された第37回東京国際映画祭では東京グランプリ、最優秀男優賞、最優秀監督賞の三冠に輝き、アジア全域版アカデミー賞「第18回アジア・フィルム・アワード」でも作品賞、監督賞、主演男優賞、助演女優賞、撮影賞、衣装賞の6部門ノミネートを果たした必見作だ。
 本作の吉田大八監督に、お話を伺った。
 
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■脚色をしている感覚はなく、息を吸うように書けた

――――筒井康隆さんの原作から、映画オリジナルのラストも含め、様々な面がアップデートされていると感じましたが、脚色するにあたり、念頭に置いていたことは?
吉田:僕が脚色をするときは、基本的に自分の読後感を中心に書いています。今まで様々な原作を脚色してきましたが、いつもなら例えばこの場面とか、この一文とか、核となる部分を掴み、そこから再構成する過程で、いろいろなものを足したり外したりというプロセスでした。今回は、中学時代から筒井康隆さんを愛読してきた自分にとっては、ある意味育ってきた土壌なので、あまり脚色をしているという感覚がなかったんです。「敵」を映画にするなら、当然こうなるだろうし、きっと筒井先生も納得してくださるだろう。映画版のオリジナルとして付け加えた部分や膨らましたところが、原作の世界とシームレスに馴染むだろうという根拠のない自信がありました。だからごく自然に、息を吸うように書きはじめて終わるという形でしたし、ほぼ初稿の形が決定稿になったんです。自分としてもこういう脚色のプロセスは珍しかったですね。
 
 
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■長塚京三イコール儀助だった

――――自身の老いに向き合う主人公、儀助が観客にどう映るかという点では、演じた長塚京三さんの演技が絶妙且つリアルで、最後まで目が離せませんでした。長塚さんと儀助を作り上げるプロセスについて教えてください。
吉田:撮影前に2〜3回、長塚さんと脚本の読み合わせを行いました。長塚さんが儀助のセリフを、僕がそれ以外の登場人物のセリフやト書きを全部読むのですが、30分に一度くらい休憩を入れるんです。そこでの雑談で、脚本の印象や解釈について意見交換をしたり、長塚さんは若い頃にフランス留学されていたので、そのときのエピソードをお聞きしたり、贅沢な時間を過ごすことができました。そんな風に長塚さんのお話を聞いているうちに、これは「儀助=長塚さん」でいいのではないかと思ったのです。留学時代のエピソードも、きっと儀助にはそういう歴史があったのだろうと考える。長塚さんが書かれたものを、あらためて儀助の話を聞くつもりで読み返してみる。長塚さんと儀助が僕自身の中でイコールになり、二人が重なっていきました。それが長塚さんとの読み合わせの一番の成果だと思っています。
 
――――なるほど、特別な役作りや細かい調整はもはや必要なかったと?
吉田:現場でもそこを演出する必要がなく、気分的に楽でした。なにしろ長塚さんが儀助なのだから、そこに嘘はないんです。
 
 
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■長塚京三と黒沢あすかの間に起きたケミストリー

――――元教え子で学生時代から目をかけてきた鷹司靖子(瀧内公美)や、馴染みのバー「夜間飛行」で出会った大学でフランス文学を学ぶ菅井歩美(河合優実)など、若くて魅力的な二人の前の儀助と違い、夢の中で出会う亡き妻信子の前ではその本音を露わにし、後悔の言葉を度々口にします。現実と幻想が混濁する中、信子を演じる黒沢あすかさんの存在感が光っていましたね。
吉田:以前から黒沢さんには、日本の俳優ばなれしたスケールを感じていました。黒沢さんが画面に登場するだけで、空気がダイナミックに動くという稀有な俳優なので、いつかはご一緒したいと機会を伺っていたのです。だから、今回の信子役は黒沢さんに適役だと思いましたし、長塚さんと並んだ姿が見たいと思いましたね。
 信子が登場した瞬間に、一気に儀助の表情が変わっていくんですよ。それまでの、鷹司靖子や菅井歩美に対し格好をつけていたポーズがさっと取れて、迷子が母親を見つけたときのような「ほんとにさびしかった、でもまたあえてホッとした」という表情をする。それは黒沢さんと長塚さんの間で起きたケミストリーだなと思います。当たり前ではありますが、3人の女性たちに対してこんなに違う表情を見せるのかと、現場で長塚さんの演技を見ながら、僕も楽しませていただきました。
 
――――物語の鍵となる井戸や物置があり、手入れが行き届いている儀助の家が、室内撮影も多かった本作の、もう一つの主役とも言えますが。
吉田:原作を読んでいても、なかなか儀助の家を空間的に把握するのが難しかったので、まずは美術デザイナーに家の図面を起こしてもらい、それに即して動線を考えながら脚本を書いていったのです。そこから半年以上かけて家探しを行い、撮影直前にやっと見つかったのがあの家でした。ただ、もちろん原作通りの間取りではなかったので、庭の離れを物置に決め、それに合わせて脚本を書き換えることで、より映画がリアルに肉付けされていく感触がありました。コロナのタイミングで原作を読み直したこと、そのときちょうど長塚さんが儀助役に適した年齢であったこと、あの家が見つかったこと、この3つの奇跡のうちどれが欠けても『敵』という映画は成立していなかったと思います。
 
 
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■「敵」に込められたイメージの豊かさ

――――老いやフェイクニュースなど、日常でも本作でも様々な「敵」が想起されますが、吉田監督ご自身が考える「敵」とは?
吉田:個人的には、敵によって生かされるものがあるのではないかと、最近なんとなく思っています。好敵手なんて言葉があるように、敵の存在によって自分を緊張させ、高めて、新しいパワーに目覚める、なんて少年漫画を読んで育ってきた男子特有の考え方なんでしょうけど、本作でも「敵」というのが死や老い、孤独だけではなく、死んだ妻ともう一度会いたいとか、美しい教え子とそれ以上の関係になりたい、という欲望が夢や妄想としても現れるし、それによって儀助は生かされる。そういう欲望が全て消えてしまったら、人間が明日も目覚めて生きていこうという気持ちには、なかなかなれないのではないか。ちょっと辛すぎると思うんです。
 
――――胸の中の傷、心残りなどもそうなのかもしれませんね。
吉田:へたにスッキリしてしまったら、「あ、人生ここで終わりたい」と思ってしまうかもしれない。生かすも殺すも「敵」次第。今は漢字一文字の「敵」に込められたイメージの豊かさを、日々感じています。
(江口由美)
 

<作品情報>
『敵』
2024年 日本 108分 
監督:吉田大八
原作:筒井康隆「敵」(新潮文庫)
出演:長塚京三、瀧内公美、河合優実、黒沢あすか、中島歩、カトウシンスケ、高畑遊、二瓶鮫一、高橋洋、唯野未歩子、戸田昌宏、松永大輔、松尾諭、松尾貴史 
宣伝・配給:ハピネットファントム・スタジオ/ギークピクチュアズ
1月17日(金)よりテアトル梅田他で絶賛公開中
(C) 1998 筒井康隆/新潮社 (C) 2023 TEKINOMIKATA
 


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松竹、アスミック・エース共同配給により、映画『ショウタイムセブン』が2025年2月7日(金)より全国公開いたします。夜7時、爆破犯からの1本の電話で始まる犯人との独占生中継。爆弾が仕掛けられたテレビ局、交渉役に指名されたのは元人気キャスター。犯人の正体と本当の目的とは?前代未聞の「命懸けの<生放送(ルビ:ショウタイム)>」をリアルタイム進行で描く、サスペンス・エンタテインメント!


showtime7-pos.jpg主演には、数々の映画賞を受賞し、日本を代表する俳優・阿部寛。2025年にキャリア40年を迎える阿部にとって初のキャスター役ということもあり「阿部さんのキャスター役初めてだから楽しみ」「面白そう!今一番見たい映画!」と大きな話題を集め期待値は急上昇!さらに主要キャストには夢のような豪華メンバーが集結!正義感溢れる「ショウタイム7」現メインキャスターの安積を竜星涼、新人アナウンサー・結城を生見愛瑠、爆破現場で中継を繋ぐ、折本のかつての盟友である記者・伊東に井川遥、視聴率が全ての「ショウタイム7」のプロデューサー・東海林剛史を吉田鋼太郎が演じる。そこに、前原瑞樹、平原テツ、内山昂輝、安藤玉恵、平田満ら実力派俳優陣が顔を揃え、すべてのシーンが見逃し厳禁の今作が完成した!


韓国で大ヒットを記録したソリッドスリラー『テロ, ライブ』(監督:キム・ビョンウ、主演:ハ・ジョンウ)を原作に、全編に渡って緊張感が漂う中、オリジナル展開をふんだんに盛り込んだ本作。監督・脚本は、「岸辺露伴は動かない」シリーズをサスペンスフルで高クオリティに作り上げた渡辺一貴。撮影は、テレビ局のスタジオを丸ごと作り込み、ライブ感を徹底的に重視し複数カメラで同時撮影。最大10分以上の長回し撮影シーンも盛り込み、圧倒的な “本物”の世界観を作り上げた。全編に渡る緊張感溢れるシーンの連続に、手に汗握るストーリーがフルスピードで展開する!


【映画『ショウタイムセブン』 ジャパンプレミア概要】

■開催日時:1月22日(水)

■開催場所:新ニッショーホール

■登壇ゲスト:阿部寛様・生見愛瑠様・吉田鋼太郎様・Perfume・渡辺一貴監督



生放送と爆破テロ事件が同時進行する、リアルタイム型サスペンス・エンタテインメント作『ショウタイムセブン』(2月7日公開)。1月22日に都内でジャパンプレミアが開催され、主演の阿部寛、共演の生見愛瑠、吉田鋼太郎、主題歌担当のPerfume(あ~ちゃん、かしゆか、のっち)、そして渡辺一貴監督が登壇した。


showtime7-2.22bu-240-abe.JPG本作の主人公で爆破テロ事件の交渉役に指名された「ショウタイム7」の元人気キャスター、折本眞之輔を演じた阿部。キャスター役は初挑戦となるが、「ハードルの高い役を演じながらライブ感を伝える中で、自分の演技を超える瞬間もあった」と新境地を確信し、「スタッフ・キャストの全員が一致団結した作品で、その情熱が作品に表れています」と完成に胸を張った。


爆破テロ事件に巻き込まれる「ショウタイム7」の新人アナウンサー・結城千晴役の生見は、そんな主演・阿部について「阿部さんがいるだけで現場が締まる。信じられないくらいのセリフ量をこなしていましたし、阿部さんが凄くドアップで映るシーンもあって、こんなに顔面を耐えられる方がいらっしゃるんだと思った。本当に迫力が凄くて勉強になりました」と最敬礼。これを受けて阿部は「みなさん、本編を観て確かめてください!」と受け、「過去最高のセリフ量でしたが、不思議なことにキャスターの言葉は綺麗に考えられているので、意外と覚えられて自分でもビックリした」とセリフ覚えに苦労はなかったと明かした。


showtime7-2.22bu-240-yoshida.JPG視聴率が全ての「ショウタイム7」のプロデューサー・東海林剛史役の吉田は「ステレオタイプなプロデューサーになりがちだと思ったので、そこに自分の個性を乗せて、どのようなキャラクターが出来上がるのかと楽しみながら演じました」と役作りを回想。撮影では渡辺監督のこだわりから長回しが多用され、NGが出ると一からやり直しと言う厳しいスタイルで進んでいったという。


これに吉田は「喋りまくってヘトヘトな阿部さんをお芝居に付き合わせたり、阿部さん自ら付き合ってくれたりして。とちったらその場から始めればいいのに、こだわる監督は初めからやる。これに阿部さんは文句ひとつ言わずにやってくれた」と大絶賛。そんなヘビーな状況ゆえに、吉田は「アドリブ!?そういう雰囲気ではないわけです」と自身のアドリブ演技を否定するも、阿部は「鋼太郎さんのアドリブは上手くて、空気を止めずにやる。ご本人は『アドリブはしていない』と言っていますが…とてもありがたかったです」と吉田の演技力を称えた。


showtime7-2.22bu-240-di.JPG渡辺監督は主演・阿部について「阿部さんは毎日折本の事を考えて貪欲かつ真摯に向き合ってくれました。マンツーマンで毎日何時間も綿密にお話もしました。OKカットであっても阿部さんから『もう一回やろう!』とご提案をいただいたりして、阿部さんに引っ張ってもらいました」と舞台裏回想。自らリテイク要求の理由について阿部は「主に活舌ですね。キャスターは活舌が大事ですから」と役作りへのこだわりからだと述べた。


本作の主題歌「Human Factory –電造人間-」を担当し、さらに劇中にも本人役で出演するPerfume。あーちゃんは「私達が映画に出るのは14年ぶり!」と明かすと、のっちは「本人役なので役作りする必要なんてないはずなのに、とても緊張した私たちが見られるはず」とまさかの予告。かしゆかは「現場の雰囲気が賑やかな音楽の時とは違くて…。緊張で三人とも顔がガチガチになって固まっています」と照れ笑いだった。


さらに、のっちは「ハラハラしてワクワクして何回も口を押えた」と本編を観た感想を述べながら、出演場面について「なぜPerfumeが?と思われるかもしれませんが、実際に本編の出演場面を観ていただけたら『そういうことね!』と意味がわかると思います」と意味深なメッセージを発していた。


showtime7-2.22bu-240-meruru.JPG爆弾犯からの無茶な要求に翻弄される折本にちなんで、キャスト陣が阿部に「無茶ぶり」リクエスト。生見からの「YouTubeでVlogをやって欲しい」には「ああ…いつか(笑)」と消極的な阿部だったが、吉田からの「僕も出たいので『VIVANT』の続編制作の際にはTBSに圧力をかけて欲しい」には「言っておきます!」と前向き。あーちゃんからの「自宅の3メートルくらいの高さのカーテンを外してほしい」という阿部の長身を活かした無茶ぶりには「あの…椅子の上に立ってやってみてください」と冷静に返した。


そんな中、かしゆかから「4人でPerfumeの自己紹介ができたら嬉しい」との大胆な無茶ぶりが。3人のお手本の振り付けを見た阿部は「断っていいですか…?」と及び腰も、最後は4人で仲良く「かしゆかです、あーちゃんです、のっちです」「…ひろしです」「4人合わせてPerfumeです!」とPerfume featuring.寛を完成させた。


最後に阿部は、劇場公開時まで伏せられた犯人役のキャスティングについて「お名前を聞いたときはどうやってやってくれるのだろうかとワクワクしました。今までご一緒したことはなかったけれど、犯人として色々な事を発想してくれるだろうとの期待感がありました」と述べ、「ハラハラドキドキの約1時間半の映画ですが、最後の6分間に皆さんも驚かれるはずです。ぜひ楽しみに最後までご覧ください!」と詰めかけた観客に呼び掛けていた。
 


【ストーリー】                                       

午後7時。ラジオ番組に1本の電話。直後に発電所で爆破事件が起こる。電話をかけてきた謎の男から交渉人として指名されたのは、ラジオ局に左遷された国民的ニュース番組「ショウタイム7」の元人気キャスター・折本眞之輔。突如訪れた危機を番組への復帰チャンスと捉え、生放送中のスタジオに乗り込み、自らがキャスターとして犯人との生中継を強行する。しかし、そのスタジオにも、既にどこかに爆弾がセットされていたのだった。一歩でも出たら即爆破という中、二転三転しエスカレートする犯人の要求、そして周到に仕掛けられた思いもよらない「罠」の数々。その極限状態がリアルタイムに全国民に拡散されていく---!なぜ彼が指名されたのか?犯人の正体と本当の目的とは?すべてが明らかになるとき、折本が選ぶ予測不能の結末。あなたは《ラスト6分》に驚愕する。

 

■出演:阿部寛 竜星涼 生見愛瑠 前原瑞樹 平原テツ 内山昂輝 安藤玉恵 平田満 井川遥 吉田鋼太郎
■監督/脚本:渡辺一貴 
■原作:The film “The Terror, Live” written and directed by Kim Byung-woo, and produced and distributed by Lotte CultureWorks Co., Ltd. and Cine2000
■主題歌:Perfume 「Human Factory - 電造人間 -」(UNIVERSAL MUSIC JAPAN)
■配給:松竹 アスミック・エース
■コピーライト:©2025『ショウタイムセブン』製作委員会
■公式X:@showtime7_movie(https://x.com/showtime7_movie)
■公式Instagram:@showtime7_movie(https://www.instagram.com/showtime7_movie/)
■公式TikTok:@showtime7_movie (https://www.tiktok.com/@showtime7_movie?_t=8s5bfP3jQgB&_r=1) 
#ショウタイムセブン

2025年2月7日(金)~大阪ステーションシティシネマ、なんばパークスシネマ、シアタス心斎橋、T・ジョイ京都、MOVIX京都、109シネマズHAT神戸、kino cinéma神戸国際 ほか全国ロードショー


(オフィシャル・レポートより

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“1分間で最強を決める”斬新なコンセプトで、これまでの格闘技の常識を壊して熱烈な支持を受け、社会現象級の盛り上がりを見せてきた格闘技イベント・ブレイキングダウン。その熱量が遂に映画界にまで着火した!ブレイキングダウンの顔ともいえる格闘家・朝倉未来起業家・溝口勇児がタッグを組んだのは『クローズZERO』で新時代のバトルジャンルを開拓した三池崇史監督。「『クローズZERO』を超える映画を作る!」を合言葉に誕生した『BLUE FIGHT ~蒼き若者たちのブレイキングダウン~』(配給:ギャガ/YOAKE FILM)が、2025年1月31日(金)より全国公開致します。


少年院で知り合い、親友になったイクトとリョーマ。朝倉未来のスピーチに感銘を受けた二人は、格闘技イベント・ブレイキングダウン出場という夢を追い始める。しかし、因縁のライバルの登場により、予期せぬ抗争に巻き込まれてゆく。果たして彼らは、新しい人生に踏み出すことができるのか――!?


W主演は、総勢2,000人が参加した厳しいオーディションを突破した映画界の新星で、共に映画初出演となる木下暖日(きのした・だんひ)、吉澤要人(よしざわ・かなめ)。濡れ衣で少年院に送られたイクトを木下が、イクトの影響で格闘家を目指すリョーマを吉澤が演じる。更にオーディションで選出されたアップカミングな若手キャスト、加藤小夏、田中美久のフレッシュな女性キャストに加えて、高橋克典、寺島進、篠田麻里子、土屋アンナ、金子ノブアキ等、人気・実力を備えたキャストが集結、ラスボスには、GACKTという豪華布陣が実現!朝倉未来の自伝「路上の伝説」にインスパイアされたオリジナル脚本を手掛けたのは、「金田一少年の事件簿」「神の雫」の原作者・樹林伸。“どんな境遇でも諦めなければ夢は叶う”という熱いメッセージを込めた新たなるバトルが幕を開ける!


『BLUE FIGHT 〜蒼き若者たちのブレイキングダウン』完成披露試写会

◆日時:2025年1月21日(火)

◆場所:丸の内ピカデリー スクリーン2(千代田区有楽町2-5-1 有楽町マリオン9F)

◆登壇ゲスト:木下暖日、吉澤要人、篠田麻里子、 土屋アンナ、GACKT、三池崇史監督、朝倉未来、溝口勇児


 

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『クローズZERO』スタッフとブレイキングダウンがタッグを組んだ、新世代不良バトル映画『BLUE FIGHT ~蒼き若者たちのブレイキングダウン~』(1月31日公開)がついに完成!

その完成披露試写会が1月21日に都内映画館で実施され、W主演の木下暖日と吉澤要人、共演の篠田麻里子、土屋アンナ、GACKT、エグゼグティブプロデューサーの朝倉未来と溝口勇児、そして三池崇史監督が参加した。


ブレイキングダウン出場を目指す不良・矢倉往年を演じた木下は「全部のアクションシーンがクライマックスというくらいに盛り上がっています!」と見どころを交えて挨拶し、その親友・赤井竜馬を演じた吉澤「僕の隣に母ちゃんがいるんですけど…」と母親役の土屋をニッコリ見つめながら「楽しくて明るいシーンを見れると思います!」と喜色満面だった。


木下と吉澤は約2,000人のオーディションを経て映画初出演にして初主演に大抜擢。GACKTらベテラン勢との共演に木下は「撮影中はそこまで凄い人たちとお芝居をしている感覚がなくて…。完成作品を観て初めて『凄い人たちだったんだ!』と思いました」と初々しい天然炸裂。吉澤は「ご挨拶させていただく一人一人が凄い方。ただただ幸せな時間で宝物のような日々でした。土屋さんは母ちゃんとして現場でも優しくて、皆さんに支えられてここまで来ることが出来ました」と感謝しきりだった。


三池監督はフレッシュな木下と吉澤について「彼らがここまで辿り着いたのと、作品の内容がリンクしている。一生に一度しか演じられない役と出会えたのだと思う。吉澤君も暖日を支える本当の友情がオーディションの段階から生まれていて、彼も役とリンク。二人は素晴らしいバディです」と太鼓判を押していた。


往年の母・晴香役の篠田、息子・木下について「今の高校生ってこんなにオーラがあるの?とビックリした。撮影でも緊張しなくて初めてとは思えないくらい物怖じしていなくて大物感が漂っていました」と褒めると、竜馬の母・薫子役の土屋「まさしく色の違う原石がいると思った。二人の未来は素晴らしい役者になるのだと思って、私がリアルに母ちゃんみたいな気持ちになった」と目を細めていた。


ストーリー後半、大勢を相手に大暴れする半グレボス・御堂静を熱演したGACKT「撮影の10日前からファスティングして、一回り体のサイズを下げました」とこだわりの役作りを告白。迫力のバトルを繰り広げた木下の印象を聞かれると「目の前に立ってもボーッとしている感じで心配だった。撮影現場では暖日の良さがわからなかった」とまさかの辛口ぶっちゃけも「スクリーンでの変わり様とスクリーン映えは想像できなかった。スクリーンで初めて演技を観た時に『こいつスゲエ』と思わせてくれた稀有な役者です」と逸材感に目を丸くしていた。


そんな中、溝口から「でもGACKTさん、ボーッとしている暖日に何発かもらっていましたよね?」とのタレコミがあると、GACKTは「うん、殺してやろうかと思った」とドスを効かせつつ「お前、いいなあ…という気持ちにさせてくれて嬉しかったよ」と不敵な笑み。これに木下は「GACKTさんのサイコパスな雰囲気のお陰でバトルシーンは気持ちを乗せられた」と感謝を述べようとするも「かんちゃ…感謝しています」と大事なところで言い淀み、すかさずGACKTから「そこ噛むなよ」と静かに注意されていた。


一方、溝口は本作の企画意図を「持たざる者でも一歩踏み出す勇気さえあれば成り上がれる。映画を通して多くの人にブレイキングダウンとは違う形でそれを伝えたかった」と説明。朝倉は「ブレイキングダウンの選手も何人か出ていて、リアルで上手い演技だと思った」と感想を述べる一方で「実は映画はまだ観ていません。1月31日にどこかの映画館で観るので僕の事を探してください」と予告していた。


舞台挨拶の後半では2025年の抱負を発表。木下は「料理に挑戦したい!応援よろしくお願いします!」と笑わせ、吉澤も「透けるくらい薄いトマトを切れるような包丁捌き!」と料理の腕を上げる予定。この可愛らしい挑戦に三池監督は「デッカイ夢だな!」と大笑いだった。篠田は「4歳になる娘がダンスにハマっているので、親子ダンスに挑戦したい」とすっかりママの表情で、土屋は「毎日頑張って生きます!とりあえずコツコツ!全力で」と破顔していた。


一方、「いっぱいあるけれど、語ると長くなる」というGACKTは、三池監督へまさかのオーダー。「三池監督に挑戦していただきたいのは、『BLUE FIGHT セカンド』の製作。その時はまた僕も力になれればいいなと思います」とラブコールを送ると、三池監督は「作れる機会があれば作りたい!でもそれは観客の皆さんの熱意次第です」と意欲的。すかさず溝口が「次回作は暖日が未来と総合の試合で戦うのもありかもしれない!?」とぶち上げて、いきなり指名された木下は「む、無理があります!」と悲鳴を上げていた。


最後にW主演の木下は「面白い作品なので是非劇場でご覧ください!」とアピールし、吉澤も「『BLUE FIGHT~蒼き若者たちのブレイキングダウン~』は1月31日に劇場公開されるので、皆さんには何度も劇場に足を運んでいただきたいです!」と声を大にして大ヒット祈願していた。
 


【出演】木下暖日 吉澤要⼈ 篠⽥⿇⾥⼦ ⼟屋アンナ 久遠 親 やべきょうすけ ⼀ノ瀬ワタル 加藤⼩夏 仲野 温 カルマ 中⼭翔貴 せーや  真⽥理希 ⼤平修蔵 ⽥中美久 ⾦⼦ノブアキ 寺島 進 ⾼橋克典 GACKT
監督:三池崇史  原作・脚本:樹林伸 
音楽:遠藤浩二 エグゼクティブプロデューサー:朝倉未来 溝口勇児 
製作:YOAKE FILM  BACKSTAGE 制作プロダクション:OLM 
制作協力:楽映舎 
配給:ギャガ / YOAKE FILM   
©2024 YOAKE FILM / BACKSTAGE 
映画公式サイト:bluefight.jp   
映画公式X:@yoakef_jp

2025年1月31日(金)~新宿ピカデリーほか全国ロードショー


(オフィシャル・レポートより)

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松竹、アスミック・エース共同配給により、映画『ショウタイムセブン』が2025年2月7日(金)より全国公開いたします。夜7時、爆破犯からの1本の電話で始まる犯人との独占緊急生中継。爆弾が仕掛けられたテレビ局、交渉役に指名されたのは元人気キャスター・折本。なぜ彼が指名されたのか?犯人の正体と本当の目的とは?すべてが明らかになるとき、折本が選ぶ予測不能の結末。あなたは《ラスト6分》に驚愕する。前代未聞の「命懸けの<生放送(ルビ:ショウタイム)>」をリアルタイム進行で描く、サスペンス・エンタテインメント!
 

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主演には、数々の映画賞を受賞し、日本を代表する俳優・阿部寛。2025年にキャリア40年を迎える阿部にとって初のキャスター役ということもあり「阿部さんのキャスター役初めてだから楽しみ」「面白そう!今一番見たい映画!」と大きな話題を集め期待値は急上昇!さらに主要キャストには夢のような豪華メンバーが集結!正義感溢れる「ショウタイム7」現メインキャスターの安積を竜星涼、新人アナウンサー・結城を生見愛瑠、爆破現場で中継を繋ぐ、折本のかつての盟友である記者・伊東に井川遥、視聴率が全ての「ショウタイム7」のプロデューサー・東海林剛史を吉田鋼太郎が演じる。そこに、前原瑞樹、平原テツ、内山昂輝、安藤玉恵、平田満ら実力派俳優陣が顔を揃え、すべてのシーンが見逃し厳禁の今作が完成した!
 

韓国で大ヒットを記録したソリッドスリラー『テロ, ライブ』(監督:キム・ビョンウ、主演:ハ・ジョンウ)を原作に、全編に渡って緊張感が漂う中、オリジナル展開をふんだんに盛り込んだ本作。監督・脚本は、「岸辺露伴は動かない」シリーズをサスペンスフルで高クオリティに作り上げた渡辺一貴。先日続編が発表され大きな話題になっているいま最も注目されている監督。撮影は、テレビ局のスタジオを丸ごと作り込み、ライブ感を徹底的に重視し複数カメラで同時撮影。最大10分以上の長回し撮影シーンも盛り込み、圧倒的な “本物”の世界観を作り上げた。全編に渡る緊張感溢れるシーンの連続に、手に汗握るストーリーがフルスピードで展開する!


 

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「この中にテロリストがいる!」と海外ドラマ「24」のジャック・バウアー?も緊急参戦!?

「阿部寛と犯人役の声がセクシー!」どきどきキャンプ&渡辺監督登壇 ティーチインイベント


阿部寛がキャリア40年にして初のキャスター役を演じ、突如番組の生放送中に訪れる爆破事件という、唯一無二のシチュエーションで描かれるリアルタイム・サスペンスの設定に、公開発表時から大きな話題を集めている映画『ショウタイムセブン』。

この度、ティーチインイベントが1月15日に都内で実施され、渡辺一貴監督とお笑いコンビ・どきどきキャンプ(佐藤満春・岸学)が参加した。

 

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放送作家としても多忙な日々を過ごす佐藤は先んじて本作を鑑賞し「緊迫感がハンパない映画!ラストもビックリ!監督、ありがとうございます!」と大絶賛で、劇場公開まで伏せられている犯人役について「キャスティングを知らぬまま映画を観ていたので、いい声の犯人だなと思いました。ミステリアスな声の演技で引き込まれて、登場した時に『カッコいい!』と思うと同時に、まさかの俳優さんでビックリしました」と目が点状態。「生放送中に変な事を言うリスナーはたまにいるけれど、その感じが声に出ていましたね。怖いと思いつつリアルだと思って鳥肌が立ちました」と業界人としての視点で太鼓判を押していた。


渡辺監督も「低温の声がセクシーで、叫ぶのではなく抑えてジワジワくる声の演技が恐ろしさを際立たせていましたよね」と犯人役の声を絶賛。犯人役は最後まで画面に映らないのだが、撮影では「普通ならば電話の会話は録音したものを現場で流して芝居をしてもらいますが、今回は犯人役の方に撮影現場まで来てもらって、生で阿部さんと会話をしていただきました」と明かし「クライマックスまで一ミリたりとも画面には映っていないけれど、現場にずっとべたつきで来ていただきました」と振り返っていた。


showtime7-bu-240-2.jpg朝の情報番組を多数担当経験のある佐藤は、劇中のライブ感に触れて「生放送の緊張感が凄い!テレビの裏側は劇中で描かれているそのままなので、リアルすぎてどうやって調べて表現したのか気になりました」とテレビ制作の舞台裏の再現力の高さに興味津々。これに渡辺監督は「エキストラとしてテレビのバラエティや中継をやったことのある本物の方々に半分くらい入ってもらいました。実際の生番組でやる様な動きや実際に使っている指示系統をリアルに再現しようと思いました」と細部へのこだわりを打ち明けていた。


折本眞之輔(阿部寛)は犯人との駆け引きをそのまま生放送で視聴者に見せるわけだが、このテレビマンとしての欲望について佐藤は「もし僕がその場にいたら…数字獲れるなと思ってしまうかも」と抗えないようで「誰にも傷ついてほしくないし、血も流してほしくないと思いつつも、ハプニングは生放送ならではの魅力。この映画ではその最高潮が起きているわけで、もし僕がここにいたら止めるふりをして内心は『折本、もっと行け!』と煽ってしまうかもしれないです」と苦笑いだった。


showtime7-550.jpg一方、本編を鑑賞した観客からは「ラジオパーソナリティーとしての阿部寛の声も素敵!」との声が挙がった。これに渡辺監督は「他の映画でも阿部さんの声は魅力的だと思えたし、これまでアナウンサー役をやられた事がないということで、これは是非ともやっていただきたいとお願いしました」などと抜擢理由を明かし、ラジオ好きの佐藤も「カフが上がる瞬間の阿部さんの一言目が超カッコ良い!」と阿部特有のダンディボイスに痺れていた。


showtime7-bu-240-3.jpgフォトセッションになろうとした次の瞬間、「動くな、手を挙げろ!」との声が。銃を構えて「この中にテロリストがいるという情報があった!」とステージに転がり込んできたのは伝説的海外ドラマ『24 -TWENTY FOUR-』のジャック・バウアーに扮した岸だった。「リアルタイムで事件が進行すると聞いて『24 -TWENTY FOUR-』だと思った」と勘違いしたそうで、渡辺監督に銃を向けて「この映画を『ショウタイム24 -TWENTY FOUR-』に変えてくれ!」と迫るも、「無理です」と当然の如く断られて「クソ~!」と嘆きながらもすぐに受け入れていた。

 

そんな岸も本編を先んじて鑑賞したそうで「最後まで怒涛の展開でめちゃくちゃ面白かったです」と大興奮。「阿部寛さんが髭を剃るシーンが好きです。ジジジジと物凄い音がしました」と妙な見どころを挙げていた。

 

最後に佐藤は「業界人全員に観て欲しい作品。テレビ番組の制作スタッフの配置や座り方までリアル。それと同時にエンターテインメントとしてのバラスンも良く、劇中の折本たちと同じ時間を過ごしているかのような感覚を味わうことが出来ました」とアピール。渡辺監督も「2月7日公開なので、引き続き応援してください!」と呼び掛けていた。


【ストーリー】                                       

午後7時。ラジオ番組に1本の電話。直後に発電所で爆破事件が起こる。電話をかけてきた謎の男から交渉人として指名されたのは、ラジオ局に左遷された国民的ニュース番組「ショウタイム7」の元人気キャスター・折本眞之輔。突如訪れた危機を番組への復帰チャンスと捉え、生放送中のスタジオに乗り込み、自らがキャスターとして犯人との生中継を強行する。しかし、そのスタジオにも、既にどこかに爆弾がセットされていたのだった。一歩でも出たら即爆破という中、二転三転しエスカレートする犯人の要求、そして周到に仕掛けられた思いもよらない「罠」の数々。その極限状態がリアルタイムに全国民に拡散されていく---!なぜ彼が指名されたのか?犯人の正体と本当の目的とは?すべてが明らかになるとき、折本が選ぶ予測不能の結末。あなたは《ラスト6分》に驚愕する。

 

■出演:阿部寛 竜星涼 生見愛瑠 前原瑞樹 平原テツ 内山昂輝 安藤玉恵 平田満 井川遥 吉田鋼太郎
■監督/脚本:渡辺一貴 
■原作:The film “The Terror, Live” written and directed by Kim Byung-woo, and produced and distributed by Lotte CultureWorks Co., Ltd. and Cine2000
■主題歌:Perfume 「Human Factory - 電造人間 -」(UNIVERSAL MUSIC JAPAN)
■配給:松竹 アスミック・エース
■コピーライト:©2025『ショウタイムセブン』製作委員会
■公式X:@showtime7_movie(https://x.com/showtime7_movie)
■公式Instagram:@showtime7_movie(https://www.instagram.com/showtime7_movie/)
■公式TikTok:@showtime7_movie (https://www.tiktok.com/@showtime7_movie?_t=8s5bfP3jQgB&_r=1) 
#ショウタイムセブン

2025年2月7日(金)~大阪ステーションシティシネマ、なんばパークスシネマ、シアタス心斎橋、T・ジョイ京都、MOVIX京都、109シネマズHAT神戸、kino cinéma神戸国際 ほか全国ロードショー


(オフィシャル・レポートより

 

現 役 AI エンジニアである下向拓生監督の最新作

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AI裁判を題材にした前作『センターライン』 (2019)にて、国内映画祭 9 冠及びサンフランシスコインディペンデント映画祭・審査員賞、ロンドン国際フィルムメイカー映画祭・最優秀編集賞、および、芸術文化選奨新人賞を受賞し、自身も現役AIエンジニアである下向拓生監督の最新作 『INTER::FACE 知能機械犯罪公訴部』が1月10日(金)に初日を迎え、翌1月11日に公開記念舞台挨拶を池袋HUMAXシネマズシネマにて実施いたしました。


■実施日時:1月10日(土)15:30の回上映終了後(16:55~17:15)

■実施場所:池袋HUMAXシネマズシネマ シネマ2

■登壇者:下向拓生監督、吉見茉莉奈、大山真絵子、合田純奈、澤谷一輝、平井夏貴(MC)


《以下レポート全文》

AIの“殺意”を立証する裁判の行方を3部作で描く近未来サスペンス映画『INTER::FACE 知能機械犯罪公訴部』の第1話「ペルソナ」の公開を記念して、1月11日(土)に東京・池袋の池袋HUMAXシネマズにて舞台挨拶が開催。下向拓生監督、主演の吉見茉莉奈、大山真絵子、合田純奈、澤谷一輝が登壇した。


INTERFACE-bu-下向監督1.JPG本作は2017年に公開された『センターライン』の続編となるが、下向監督は「(『センターライン』の)最後に“To Be Continued”と入れたんですけど、その時は全然、続編を作ると決めてなかったんです。『続きが見たければ応援してね』という思いを込めて入れさせてもらったんですが、そうしたら『(続編は)いつ上映するんですか?』と言ってもらうことが多くて『これは作らねばあかんな!』と思い、6年をかけてお届けすることができました」と続編公開にいたるまでの経緯を明かす。


主人公の米子検事を演じた吉見さんは「実は、『センターライン』を撮影した時、私は映画の経験がほとんどなかったんですが、撮影して公開されて、いろんな方に嬉しい言葉を掛けていただいて、『続編を作りたい』という話は下向監督とずっとしていました。念願かなって続編を撮影することになって、(『センターライン』撮影)当時は未熟な部分が多かったという反省点もあったので、“リベンジ”という裏テーマを掲げて、『いま演じるなら、米子検事も自分も成長しているはずなのでこう演じたい』と胸に秘めて演じました!」と今回の続編三部作への強い思いを口にする。


INTERFACE-550.jpg知犯部のドジな庶務・阿倍野を演じた大山さんは、「下向さんやよしみん(=吉見さん)とは、映画祭で『センターライン』が上映されてる時に出会って『またやるんですか? 出してください!』という話をしてたんです。同い年だし、仲良くなっておこうと(笑)。そうしたら『次作をやります』というご連絡をいただけて『やったー!』と思ったんですけど、こんなかわいらしい阿倍野という役をやらせていただけるとは思っていなかったです」と本作への出演の喜びを語る。セリフには専門用語も多く、苦労があったようで阿倍野さんは「難しい言葉ばかりで『?』となってました」と苦笑い。下向監督から「知能機械犯罪公訴部って言えなかったですもんね(笑)?」といじられると「メチャクチャNG出してました。すみません(苦笑)」と明かし笑いを誘っていた。


澤谷さんはアプリ開発者の役に加えて、米子が着用するしゃべる検察官バッジの“テンちゃん”の声も担当しているが、実は普段は名古屋を拠点に声楽家として活動し、オペラやミュージカルに出演しており、本作が映画初出演。「最初はアプリ開発者の役だけって話で、(撮影が終了して)『終わった!よかった!』と思っていたら、再度連絡があって『テンちゃんの声を入れてほしい』と(笑)。大丈夫かな? 思いつつやらせていただきました」と振り返る。下向監督は、これまで面識のなかった澤谷さんの起用について「声が特徴的で素敵だなと思って、声だけでも出てもらいたいなと思いました」と明かした。


ちなみに、テンちゃんの声は撮影終了後に収録されているので、撮影時には現場はテンちゃんの声はない状態だったが、吉見さんは「(澤谷さんが担当すると)知らなくて、映画を観て澤谷さんの声で『えー!?』ってなりました。現場ではテンちゃんの声が男か女かもわからなかったので…」と述懐。大山さんも「(誰がやるのか)決まってないのにテンちゃんのシーンが多かったので、スタッフも含めて一丸になって、みんなで代役をやっていました」と現場の様子を説明してくれた。


合田さんは自死した山田佳奈江という女性の人格と外見をコピーしたAIである“AIカナエ”を演じたが「前作の『センターライン』と私のデビュー作の『カメラを止めるな!』の公開時期が近くて名前は知っていたんですが、拝見しておらず、今回お話をいただいて拝見して『この世界に入るんだ!?』とワクワクしました。『どんな役ですか?』と聞いたら『AIです』と言われまして…。私のイメージだとすらっとした人間離れした人というイメージだったので『私で大丈夫ですか?』と思ったんですが、脚本を読んで『こういうことか! どうすればいいんだ…?』と。生身の人間でやるということで、ロボットの動きを研究しながらやらせてもらいました」と振り返る。


完成した映画のAIカナエを見た人の中には、CGなのではないか? と思う人も多いそうだが、合田さんは「そう思ってもらえたら嬉しいです! 撮影監督のおうちにグリーンバックを張って、(体の向きをスムーズに動かすために)ダイエット器具に乗って……めちゃくちゃアナログな撮影でした(笑)」と意外な撮影の様子を明かしてくれた。


INTERFACE-bu-吉見さん4.JPG撮影はかなりタイトなスケジュールだったようで、吉見さんは「三部作で1話、2話、3話と(順撮りで)撮影しましたと言いたいところですが……低予算の作品で、しかも監督は長野に住んでサラリーマンをしてるので、ゴールデンウィークやシルバーウィークにためた有給をくっつけて時間を確保して、2週間ずつに分けて撮りました」と明かす。当然、効率よく撮影するために、同じ場所のシーンはまとめて撮影することになり「執務室のシーンも今日は第1話で明日は第3話みたいな感じで、同じ日の午前は第1話で午後は第3話みたいなこともあって『いま、何の事件の捜査してるんだっけ?』と大混乱しながらなんとか撮りきりました」とキャスト、スタッフ一丸となっての苦難の撮影の日々を振り返った。


ちなみに、この日の舞台挨拶のMCを務めた平井夏貴は、1月24日公開の“歌詞生成AI”を題材とした第2話「名前のない詩」に出演しており、さらに2月7日には“贈収賄”をテーマにした第3話「faith」も公開となる。下向監督は苦労を重ねつつ三部作という形式にした理由について「前作の『センターライン』を何度も観ていただいたという方も多くて、嬉しい反面、新しい物語を届けたいなという思いがありました」と説明。「(2話、3話と)毛色の違う作品になっておりますので、ぜひお越しください!」と呼びかけた。


【STORY】『INTER::FACE 知能機械犯罪公訴部』

個人の趣味嗜好を学習した分身AI(デジタルツイン)が普及した平成39年。
AIを被告人として起訴可能とする法律が施行され、知能機械犯罪公訴部に配属された新任検事 米子天々音。
米子の相棒となる、 喋る検察官バッジ“テン”、少々ドジな庶務“阿倍野”と出会い、ともにAI犯罪事件の捜査を開始する・・・。


【キャスト】
吉見茉莉奈 大山真絵子 入江崇史 澤谷一輝 大前りょうすけ / 津田寛治
合田純奈 冥鳴ひまり(VOICEVOX)
松林慎司 みやたに 長屋和彰 荻下英樹 星能豊 南久松真奈 青山悦子 小林周平 中山琉貴 小松原康平 アビルゲン 松村光陽 辻瀬まぶき 澤真希 涼夏 美南宏樹 藤原未砂希 平井夏貴 長屋和彰 松本高士 香取剛 星能豊 松林慎司 もりとみ舞 橋口侑佳 長坂真智子 井上八千代 原田大輔 小川真桜

【スタッフ】
監督・脚本・編集:下向拓生
撮影監督:名倉健郎 撮影:名倉健郎 山縣幸雄 水島圭輔 照明:水島圭輔 
録音:風間健太 ひらつかかつじ   合成協力:山縣昌雄
スタイリスト:SHIKI ヘアメイク:伊藤佳南子 
美術:酒井拓人 スチル:内田綾乃 岡本ミヤビ 
音楽:髙木亮志 劇中歌:ワスレナ 小野優樹 青地徹 
エンジニア:平崎真澄
制作:美南宏樹 松田将大郎 倉橋健 村瀬裕志 涼夏 
法律監修:弁護士 鈴木成公 
衣装協力:国島株式会社  
名古屋空撮映像協力:前原桂太 宣伝デザイン:大井佳名子
ロケーション協力:いちのみやフィルムコミッション
岡崎市観光推進課 旧本多忠次邸 東海愛知新聞社
日本陶磁器センター 料亭菊水
知多半島フィルムコミッション 南知多ビーチランド 津島市シティプロモーション課
製作:Production MOZU / NAGURA TEAM
配給:サンタバーバラ・ピクチャーズ 制作年:2022年
公式HP:interface2027.com
クレジット:©2025 INTERFACE

2025年1月10日(金)より池袋HUMAXシネマズシネマ、TOHOシネマズなんば、松本シネマライツほか全国絶賛公開中


(オフィシャル・レポートより)

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 『心の傷を癒すということ 劇場版』(2021)を契機に、港町・神戸から世界へ響く映像作品を届けるため立ち上げられた「ミナトスタジオ」の船出作品で、神戸で暮らす人びとへの膨大かつ綿密な取材を基に、震災後をリアルに描くオリジナルストーリー『港に灯がともる』が、1月17日(金)よりテアトル梅田、第七藝術劇場、なんばパークスシネマ、シネ・ヌーヴォ、MOVIX堺、MOVIX八尾、MOVIX京都、京都シネマ、キノシネマ神戸国際、シネ・リーブル神戸、MOVIXあまがさき、元町映画館、シネ・ピピア、洲本オリオン他全国公開される。
 本作の安達もじり監督に、お話を伺った。
 

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■安克昌先生の著書と弟、安成洋さんとの出会いがすべてのはじまり

――――前作『心の傷を癒すということ 劇場版』や、モデルとなった安克昌さんとの著書を通じての出会いが、本作に大きく影響していますが、遡ってお話いただけますか。
安達:阪神・淡路大震災発生時、私は京都で暮らしていたので、カイロなどをリュックに詰めて被災地に運び、大変な光景を目の当たりにする一方、対岸の火事を見るような位置にいたことを自分の中で引け目に感じることがありました。
震災のことを自分の経験で描けないとずっと思ってきたし、今でも思っている部分はありますが、本作のプロデューサーでもある京田光広から薦められた安克昌先生の著書「心の傷を癒すということ 神戸…365日」を読むうちに、安先生のことを描いてみたいと強く思うようになりました。安先生は2000年に亡くなられているので、まずは弟の安成洋さんにご著書をもとに安先生の人生をドラマ化させてもらえないかとお願いに行ったことがすべてのはじまりです。安先生のご家族にも本当によくしていただき、2020年にNHKの土曜ドラマ(全4回)『心の傷を癒すということ』を放送することができました。このドラマをもっと色々な人に観ていただき、著書に触れる機会を増やしたいと考えた成洋さんが、1年後の2021年に劇場版として映画化してくださり、今でも全国の学校や自主上映会場で上映が続いています。成洋さんも可能な限り会場へ足を運んで観客との対話を続けていらっしゃいます。
 
――――映画を観た後に対話をすること自体が、ある種のケアになっていますね。
安達:そうですね。成洋さんがそういう活動の意義を感じる中で、「1本で終わるのはもったいない」というお声が多方面から寄せられたそうです。あるとき成洋さんから「震災から30年のタイミングで公開する、心のケアをテーマに、神戸を舞台にした映画を作ってもらえないか」と相談を受けました。成洋さんは本作を作るための会社「ミナトスタジオ」を一人で立ち上げ、その会社から正式に依頼を受け、私がNHKエンタープライズに在籍中に製作しました。
 
 

■30年という時間を通して描こうとしたことは?

――――完全オリジナル作品ですから何を取っ掛かりにするのか悩まれたのではないですか?
安達:『心の傷を癒すということ』を作ったことで成洋さんを含め様々なご縁が繋がっていったことを大事にしたかったし、原点となった安先生の著書を改めて紐解きながら、震災30年で描くべきことは何かを考えました。安先生が書かれているように「街はどんどん復興していくけれど、心の傷は簡単に癒えるものではない」ということを、30年という時間を通して描けないか。30年を見つめるなら、震災の年に生まれた人を主人公にしたら、その人をめぐる様々な人とのやりとりから、多くのことが見えてくるのではないかという仮説を立て、そこから話を考えていきました。
 
――――次は神戸のどこを描くかですね。
安達:一番被害の多かった長田地区は様々なルーツを持つ方が暮らしておられ、震災のときは垣根なく助け合ったという話をお聞きしましたし、丸五市場の雰囲気にも魅了され、ここを物語の核に設定しようと思いました。在日ベトナム人や華僑の方も多くいらっしゃいますが、在日コリアンの方が一番多く住んでおられるし、その歴史が長いので、在日コリアンの家族という設定にしました。また、世代によって悩みが違うとお聞きすると、そういう世代を描くこともキーポイントになり得ると感じました。
 

■世代間の体験や悩みの違いから構想を広げて

――――世代間の体験の差は大きいと思います。
安達:神戸の方とお話していると、ふとした時に「震災前は」とか「震災後」というこう言葉が出てきて、いくつで震災を体験したかも含めて、すごく大きなことだったと感じました。一方で震災後に生まれた人にも取材をすると、中には震災は教科書の中の話だとか、学校で教えられることというお話もある。いつ、どこで、幾つの時に経験するかによって、人というのは考えることや悩みが違うことを改めて感じ、そういう人たちが交差する物語にしていきたいと構想を広げ、最終的には「心のケア」に集約していきました。
 
――――心の傷をずっと抱えたまま生きている人たちの物語を丁寧に描いておられます。
安達:お話を聞いていると震災のことに触れたくない方も当然たくさんいらっしゃいます。ドキュメンタリーで撮ってもカメラの前になかなか出てこないのではないかという感情を大切に描いていきたい。劇映画だからこそ描けることを表現していきたい。そこは今回大事にした部分ですね。
 
 

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■主人公、灯役の富田望生の演出は「神戸で暮らしてみる」

――――今回は震災の1ヶ月後に生まれた灯が主人公ですが、富田望生さんの起用も含めてその狙いを教えてください。
安達:『心の傷を癒すということ』は精神科医の方の目線で描く物語でしたが、今回は心に傷を抱えた人の側から描いてみたいと思い、『心の傷~』の時にお世話になった精神科医の方にご相談しながら、登場人物の感情の流れを作っていきました。3きょうだいの設定ですが、ほんの少し生まれた時期が違ったり、性別や震災を経験したか否かで、それぞれの居住まいが違ってきます。姉の美悠は自分の思いをはっきり言うタイプなのに対し、次女の灯はちょっと家族の状況を一歩引いて見ているような女性なのではないかと思い、台本を作っていきました。
灯が自分のルーツや震災に関わることについて、知るのを避けてきたという設定でしたから、富田さんにはそれらについて事前に勉強することをお願いはしませんでした。一方で撮影の1〜2週間前から神戸に来ていただき、神戸の人と一緒にご飯を食べたり、神戸の人と一緒に日常を過ごしてもらい、灯がどのような空気を吸って生きてきたのかを感じ、体に落とし込んでいただきました。ほぼシーン順の撮影(順撮り)で、灯が30歳になるまでの人生を1ヶ月半ぐらい時間をかけて撮りましたので、灯がどういう場所で、どんな人と出会い、そこで何を感じるかを一つずつ確認しながら、灯のことを一緒に感じて撮っていきました。
 
――――きょうだい間の性格の違いもよく出ていました。震災当時大変だったという話をずっと聞かされてきた灯は家族の中で、迷惑をかけないように気づかずないうちに頑張りすぎていたのではないかと。
安達:灯はとても優しい子だと思うのです。他人の気持ちをすごく受け入れてしまうからこそ拒絶してしまうという彼女の心の機微を富田さんがすごく繊細に演じてくださり、こちらはほとんどその場で演出をすることがなかったぐらいです。富田さんはデビュー作の『ソロモンの偽証』(2015)からずっと拝見しており、素晴らしい芝居をされる方ですし、実際にお会いしてみるとすごく感受性の豊かな方で、繊細でありつつ真っ直ぐなピュアさがあり、いつかご一緒したいと思っていました。灯はすごく難しい役ではありましたが、年齢的にもちょうど当てはまりますし、思い切ってオファーをし、快諾していただけました。
 
――――神戸暮らしをされた富田さんの感想は?
安達:神戸のことをとても好きになっておられました。富田さんにご紹介した神戸の方のお話なども聞き、みなさんが神戸を離れたくない気持ちも伝わっていたみたいです。私の想像ですが、人の温かさの中にも港町ならではのほどよい距離感があり、外から来る人がいて当たり前という文化が形成されているのではないか。だからすごく居心地のいい場所と感じておられた気がします。
 
 

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■「少しだけ歩み寄る」ことの大事さ

――――在日三世の灯と在日二世の父、それぞれの想いがぶつかり合うシーンは、世代間のルーツに対する意識の差やコミュニケーションを取るのが難しい父娘関係という普遍的な問題を見事に映し出していましたね。
安達:在日コリアンの家族を描いたドラマは以前演出したことがあるので、当時も様々な方にお話を伺ってきましたが、今回新たに気づいたことがありました。映画でウクライナから来られた小さいお子さんのいる若いご夫妻に出演していただいたのですが、彼らは当然戦争が終われば母国に帰って子どもを育てたいと思っておられます。一時的に日本に来ただけで、もちろん子どももウクライナ人だという生のお声を聞いたとき、在日一世の方々の話を聞いたときに、わたし自身が昔語りとして聞いていたなと反省もしましたし、そこから在日二世や三世の人の想いも、その人が生きている事に対してちゃんと想像を馳せていかなくてはいけないということを痛感しました。灯も父の生き様にほんの少しですが想いを馳せることができたことで、少しですが父との折り合いをつけることができた。物語はそこで終わりますが、少しだけ歩み寄るという感じがすごく大事だなと、今回作りながら改めて感じました。
 
――――灯が不安に打ちのめされながら、何度も息を整えて父に向き合おうとする姿がとても印象的で、「呼吸」を大事にした作品であることが灯のロングショットからも伺えました。富田さんの芝居を切らない編集にその意気込みを感じたのですが。
安達:台本には「深呼吸をする」と書いてはいましたが、編集する際に富田さんの演じる灯の呼吸がとても繊細に表現されていることに気づき、これはもしかしたら灯がちょっとだけ息ができるようになる物語なのではないかと感じたのです。そこから呼吸を軸に編集し、灯の呼吸をとても大事に扱っていきました。通常なら息を吸って吐いたときをカット点にするのが観客から見ても気持ちいいと思うのですが、今回は息を吸ったところでカットをしたり、細かい作業をたくさんやっていますし、灯が父と口論をしている途中、お手洗いに駆け込んで息を整えるシーンもほとんど切らずに使用しています。
 
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■シンプルに父と娘の物語を紡ぐ

――――在日二世の父は、子ども世代とは違う在日一世の両親の苦労をリアルに見て、感じて来た世代ですが、演じた甲本雅裕さんにはどんな演出をしたのですか?
安達:甲本さんも最初はどうしたらいいのかと身構えていらっしゃるところがあったのですが、わたしからは一つだけ、「お父さんを演じてください」とシンプルなお願いをしました。あくまで父と娘の物語を紡いでいきたいと思っていましたから。
 
――――まさにコミュニケーションが苦手な父と娘が、どのように歩み寄っていくのかが作品を通底する軸ですね。
安達:灯が少しずつ自分と折り合いをつけようとしていく物語ではありますが、その中で父の一雄は本当に変わらない。物語の最後に、灯が少しだけきっかけを与えていると思うのですが、この先変わるかどうかはわからない。そういう生き方をしてきたことが、彼が自分で立って生きていられる唯一の根拠なのではないでしょうか。結局灯と似た者同士だからこそぶつかる一面があると思います。
 

■灯の居場所になった設計事務所のふたり

――――灯の転職先である設計事務所の建築士、青山勝智(山中崇)も心の中にトラウマを持つキャラクターです。コロナ時のビジネスが苦しくなる状況と重ねた描写は、自分のことで手一杯だった灯に大きな影響を与えますね。
安達:普段は明るくて普通に接することができる人でも、何らかの悩みを見えないところで抱えています。青山さんも設計事務所の桃生さんも、灯がこの場所だったら居ることができるという居場所になってくれたふたりですから、彼らの裏にはそれぞれ苦しんできたことがあり、だからこそ灯のしんどさがわかる。そういうことを描けたらと思っていました。青山役の山中崇さんと桃生役の中川わさ美さんがとても素敵に表現して下さいました。最高のおふたりでした。
 
――――設計事務所を通じて丸五市場の再建という案件に灯が携わることになりますが、改めて安達監督が感じた市場の魅力とは?
安達:まずは画になるということに魅力を感じました。最初は丸五市場に入るのにちょっとドキドキしましたが、取材で通ううちに、すごく居心地がいい場所で、気楽に立ち話ができるようになって。この居心地の良さは何なのだろうと考えるうちに、丸五市場はきっと灯にとっても居心地のいい場所になるし、そういう表現にしていきたいと思いました。写真展のシーンは、実際に大勢の方にご協力いただき、写真を提供していただいたのですが、あれだけの丸五市場や長田の昔の写真が集まると、それだけで説得力がありますね。写真展当日のシーンも多数の地元の方に登場していただきました。
 
――――『港に灯がともる』というタイトルについて教えてください。
安達:神戸の街を六甲の方から見下ろすと、山と海がキュッと近いんです。夕方から街に灯がともる様子を見ていると、すごく人が生きている感じがして好きな光景なので、そのままタイトルにしました。
 

■新しい対話が生まれるきっかけに

――――灯のように心の傷を抱えた人も多い中、震災30年の映画であるとともに、心のケアの映画だなと強く感じる作品ですね。
安達:いまだに震災の映画を観ることができないというお声もいただいていた中、震災30年のタイミングで作りましたが、心のケアの物語という入り口で観ていただけたらいいなと思っています。この映画を観たことがきっかけで、少し誰かに自分自身のことを話したくなるなど新しい対話が生まれていけば、そんな幸せなことはありません。
 (江口由美)
 

<作品情報>
『港に灯がともる』
2024年 日本 119分 
監督:安達もじり
出演:富田望生、伊藤万理華、青木柚、山之内すず、中川わさ美、MC NAM、田村健太郎、土村芳、渡辺真起子、山中崇、麻生祐未、甲本雅裕
1月17日(金)よりテアトル梅田、第七藝術劇場、なんばパークスシネマ、シネ・ヌーヴォ、MOVIX堺、MOVIX八尾、MOVIX京都、京都シネマ、キノシネマ神戸国際、シネ・リーブル神戸、MOVIXあまがさき、元町映画館、シネ・ピピア、洲本オリオン他全国公開
公式サイト:https://minatomo117.jp
配給:太秦
(C)Minato Studio 2025.
 

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国連平和維持警察隊「FPU」(フォームド・ポリス・ユニット)の激闘をリアルに映し出す超本格アクション映画『FPU 〜若き勇者たち〜』が、1月10日(金)よりTOHOシネマズ 日比谷ほか全国公開いたします。この度、ワン・イーボーが中国公開時のプレミア上映で語った“過酷なロケ現場”、初日プレゼント情報についてご紹介いたします。


『インファナル・アフェア』の大ヒットメーカー アンドリュー・ラウ製作総指揮!

大ブレイク中の俳優ワン・イーボーとホアン・ジンユーが夢の競演


中韓ボーイズグループUNIQのダンサー&ラッパーとしてデビューし、大ヒット時代劇ドラマ「陳情令」で世界中を虜にしたワン・イーボーが、人命救助に情熱を燃やす青年を熱演。過酷なハードアクションや困難な感情表現を自分のものにし、精悍なビジュアルとハイスペックな身体能力を披露している。さらに、高校生の青春BLドラマ「ハイロイン」の主役で鮮烈なデビューを飾ったホアン・ジンユーが、モデル時代に培った圧倒的オーラでリーダー役を好演。ミリタリーアクションを完璧にやり遂げ、若手トップ俳優の実力を証明した。またチョン・チューシージュー・ヤーウェングー・ジアチェンオウ・ハオなど人気俳優が脇を固める。


国連平和維持警察隊に派遣された中国の軍人が、現地の平和を取り戻すために奮闘する姿を描く本作は、『マトリックス』でキアヌ・リーブスのアクションコーチを担当した武術監督出身のリー・タッチウが監督を務め、VFXに頼らない臨場感のあるアクションを作り出した。さらに、香港映画『インファナル・アフェア』三部作の監督・製作・撮影で知られる巨匠アンドリュー・ラウが製作総指揮に名を連ね、戦場を舞台にした男たちの緊迫した生き様を活写する。臨場感あふれる銃撃戦、疾走感に満ちたカーチェイス、パルクールによる追走劇、ダイナミックな大爆破などド迫力な映像満載なアクション大作に仕上がっている。
 

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「この役が出来て、非常に光栄に思う」「フル装備で動き回るのは大変だった」ワン・イーボーが語る撮影秘話

本作は映画化の準備と撮影に3年以上の歳月を費やし、実際の中国平和維持警察にも取材を敢行したという。ワン・イーボーは「実際に国連平和維持警察隊に参加したことがあるベテランの警察の方を招いて撮影全体を指導してもらったんです。あまり知られていない特殊な警察なので、演じる前に色々と学ぶ必要があった」と語る。警察という職業に対し、ずっと尊敬と親しみの感情をいだいてきたそうで「小さい時から警察が好きでした。今回この国連平和維持警察隊の役ができて、非常に光栄に思います」と映画初主演作に本作を選んだ理由を明かす。また、コロナ禍での撮影ということもあり、広西チワン族自治区北海市に一から大掛かりなセットが建てられ、FPU隊員らしさを身につけるため撮影前から本格的なトレーニングを受けたという。「僕が演じたヤンという役は直接敵と殴り合う様な場面は少なかったのですが、ワイヤーなしで屋根から建物へと飛び移る様なシーンが多く、フル装備で動き回るのは大変でした」と撮影時の苦労を語る。しかし、「この撮影はオールロケだったのですが、出演してくれたアフリカの方々は謳ったり踊ったりするのが大好きで、本当に楽しそうだなと思いました」と語り、過酷な撮影の中にも楽しみを見出して取り組んだ様子がうかがえる。

ワン・イーボーが香港先鋭スタッフの指導のもと、血気盛んなスナイパー役を演じた『FPU 〜若き勇者たち〜』は、1月10日(金)よりTOHOシネマズ 日比谷ほか全国公開。


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初日プレゼント情報!

初日プレゼントでは、青をポイントとしたFPUの制服に身を包んだスナイパー役のワン・イーボーが凛々しく佇むポストカードを先着限定で配布します!制服の胸部分には役名である“ヤン・ジェン”と中国の国旗が誇らしく輝く、ファン必見のレアな姿をぜひ、劇場にて手に入れてほしい。
 


【STORY】我々は英雄ではない。すべき事をしているだけだ。

反政府武装集団と政府軍の武力紛争が続くアフリカの某国へ、国連の要請を受けた中国の国連平和維持警察隊「FPU」が派遣された。チームワークを重んじる分隊長ユー(ホアン・ジンユー)や人一倍正義感が強い狙撃手ヤン(ワン・イーボー)ら精鋭メンバーたちは、一触即発の雰囲気が漂う最も危険なエリアに向かう。大量虐殺、テロ攻撃、暗殺、大暴動、人質事件…。幾度となく危機に直面する彼らだったが、人々に平和な日常を取り戻すため、命がけの任務に邁進する。しかし、ユーとヤンの間にはある因縁があり、その対立は日に日に深まっていた。そんな中、予期せぬ凶悪事件が勃発して・・・。
 

監督:リー・タッチウ 
製作総指揮:アンドリュー・ラウ 
出演:ホアン・ジンユー、ワン・イーボー、チョン・チューシー、オウ・ハオ
2024年/中国映画/中国語/カラー/5.1chデジタル/101分
配給:ハーク 
公式サイト:www.hark3.com/FPU
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2025年1月10日(金)~TOHOシネマズ 日比谷ほか全国公開


(オフィシャル・レポートより)

 

 

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