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『魔女と呼ばれた少女』トークイベント

majo-s500.jpgアカデミー賞
®ノミネート作品 『魔女と呼ばれた少女』
連続トークイベント「私が見たコンゴとその希望」


① 3/22(金) 18:25 の回上映前
渡部陽一氏 [戦場カメラマン] + リサ・シャノン氏 [国際NGO 代表]
@シネマート新宿SCREEN2 (新宿区新宿3-13-3 新宿文化ビル7F)


 

公開中の映画『魔女と呼ばれた少女』のトークイベントに、戦場カメラマンの渡部陽一氏が登場。アメリカから来日中の国際NPO 代表でジャーナリスト、リサ・シャノン氏とともに、映画の舞台となったコンゴ民主共和国での実体験を語った。

majo-1.jpg映画は、12 歳で拉致され反政府軍の兵士にされた少女が、過酷な現実を生きながらも未来への希望を掴む感動作で、ベルリン国際映画祭では主人公を演じたラシェル・ムワンザがアフリカ女性として初の主演女優賞を受賞、アカデミー賞外国語映画賞にもノミネートされ話題を呼んだ。

渡部氏は、学生時代に旅をしたアフリカ、ルワンダ紛争の只中で見た子供たちの涙に衝撃を受け、言葉でなく写真で現実を日本に伝えようと戦場カメラマンを志したというエピソードを披露。ルワンダ紛争が飛び火した隣国コンゴ(94 年当時はザイール)を訪れた経験から「この映画は、ドキュメンタリーの味わいを感じるほどリアル。主演の少女をはじめ、出演者はみな現地で私が出会った人々のようです」と、映画の魅力を紹介。中央アジアやアフリカで今なお続く戦場に言及しながら、「この映画には、戦争の犠牲者は、いつも子供たちだというメッセージが込められています」と締めくくった。

シャノン氏は、コンゴの女性を支援するチャリティ・ラン活動についてまとめた著書『私は、走ることに決めた』(英治出版刊)から、家族と片足を奪われたひとりの女性の物語を紹介し、「映画の主人公の少女のように、彼女らは決して希望を失わない。一人の人間ができることは大きい、ということを覚えておいてください」と訴えた。

来週3/28(木)には鈴木宗男氏、ムルアカ氏を迎え、コンゴをめぐるトークイベントの第2 弾が開催される。

映画『魔女と呼ばれた少女』は、上映中のシネマート心斎橋に続き、3/30(土)~千葉劇場、4/6(土)~名演小劇場、4 月下旬~第七藝術劇場ほか全国順次公開される。

★作品紹介はこちら

 



【渡部陽一 プロフィール】 戦場カメラマン。
1972 年生まれ。大学在学中にアフリカ・コンゴ民主共和国キンサシャへ旅行へ行くが、ルワンダ紛争で混迷を極めていた当時、子ども兵士に身ぐるみをはがされ、そのまま帰国。家族や友人にその事件を話すも、子どもが兵士という事実がまだ一般的ではなかったため、信じてもらえなかったことから、戦場カメラマンを志す。
【リサ・シャノン プロフィール】 国際NGO 代表、ジャーナリスト。
取材で訪れたコンゴ民主共和国の窮状を救いたいと、チャリティ・ラン(募金目的のマラソン大会)運動を広める。この運動は全米に広まり、一年間で1 億ドルを超える募金が集まった。その顛末を書いた「私は、走ろうと決めた」は、日本でも出版され、イベント後の3/24(日)にはさいたまマラソンに参加予定。


『魔女と呼ばれた少女』 原題: R E B E L L E ( W A R W I T C H )
監督・脚本:キム・グエン 出演:ラシェル・ムワンザ、セルジュ・カニンダほか 2012 年/カナダ映画/90 分/デジタル作品 [R-15]
提供・配給:彩プロ 後援:ケベック州政府在日事務所 協賛:英治出版 © 2012 Productions KOMONA inc.

 

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