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『ひゃくえむ。』公開初日舞台挨拶@TOHOシネマズ日比谷


hyakuemu-9.19-main550-1.JPG(左から、岩井澤健治監督、高橋李依、松坂桃李、染谷将太、笠間淳)


hyakuemu-pos.jpg絶賛上映中の劇場長編アニメーション『ひゃくえむ。』。原作は、「チ。―地球の運動について―」で手塚治虫文化賞マンガ大賞を史上最年少受賞した新鋭・魚豊の連載デビュー作『ひゃくえむ。』(講談社刊)。陸上競技の世界で、「100m」という一瞬の輝きに魅せられた者たちの情熱と狂気を描いた物語は、「心が熱くなる」「スポーツ漫画で感じたことない感覚」と多くの共感と驚きを呼び、完結後も熱狂的な人気を集めている。監督は、長編1作目の『音楽』で「アニメ界のアカデミー賞」と名高い米アニー賞ノミネートをはじめ、国内外の多数の映画賞で高い評価を受ける気鋭のクリエーター・岩井澤健治が手掛ける。


声の出演には、生まれつき足の速い“才能型”のトガシを松坂桃李、トガシとの出会いから、100m走にのめり込んでいく“努力型”の小宮を染谷将太。さらに、「100m」の熱き世界で主人公のトガシと小宮を取り巻くキャラクターに内山昂輝、津田健次郎ら総勢12名の豪華声優陣が命を吹き込む。主題歌はOfficial髭男dismの8か月ぶりのリリースとなる書き下ろし最新曲「らしさ」。メンバーが原作に感銘を受けたことからコラボレーションが実現し、最大の熱量で作品を彩る。豪華キャストとスタッフによる、今年一番の興奮がトップスピードでスクリーンを駆け抜ける!
 


【日時】9月19日(金)

【会場】TOHOシネマズ日比谷 スクリーン12(千代田区有楽町1-1-3 東京宝塚ビル地下 )

【登壇者】松坂桃李、染谷将太、笠間淳、高橋李依、岩井澤健治監督


手塚治虫文化賞マンガ大賞を史上最年少受賞した新鋭・魚豊によるコミックをアニメーション映画化した、劇場アニメ『ひゃくえむ。』がついに全国公開!公開初日の9月19日にはTOHOシネマズ 日比谷にて初日舞台挨拶が実施され、声優を務めた松坂桃李、染谷将太、笠間淳、高橋李依、そして岩井澤健治監督が、駆けつけた大勢のファンの拍手に迎えられながら、登壇した。

 

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満員御礼で実施されたこの日、生まれつき足が速い“天才型”の主人公・トガシを演じた松坂は「色々な映画が公開される中、本作を選んでくれてありがとうございます!上映前とのことですが、まもなくとんでもない至極の10秒が始まります。最後まで体感してください」と挨拶。“努力型”のスプリンター・小宮を演じた染谷も「大きなスクリーンとスピーカーから臨場感が迫って来ます」と予告した。

 

背景のスクリーンには本作に寄せられた様々な絶賛感想コメントが。「陸上の知識が1ミリもなくても楽しめた」との感想に松坂は「陸上の根本がわからなくても登場人物や物語に引き込まれて面白かったというのは、作った側としても嬉しい」と喜色満面。染谷は「岩井澤監督が作り上げる唯一無二のアニメーション」との絶賛に「自分もそう思いました。実写をアニメに落とし込むロトスコープという技法で撮られた場面は、実写でもないしアニメでも観たことのない映像で、走るシーンでのカメラの手持ち感が臨場感を訴えてきました」と岩井澤監督の尋常ならざる表現力に舌を巻いた。

 

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100m元日本代表の親を持つ中学陸上界のスター選手・仁神役の笠間は「10秒という時間の中に生き様、根性を詰め込んで一気に発散させるパッションが物凄い!その描き方によってただの10秒が今まで感じたことのない10秒になった。時間の描き方に痺れました」と絶賛。トガシの通う鰯第二高校陸上部の先輩部員・浅草役の高橋は「声優が良過ぎる!」との評価に触れて「確かにそれぞれのキャラクターの表情と人相に声がピッタリ!過去を描かずとも、そのキャラクターの人生が滲んでいるお声をしている!あ、これじゃ自分で自分を褒めているみたい!?」と自画自賛に照れていた。

 

競技場面のアフレコでは、独特な息遣いに驚いたという。松坂は「陸上関係の方に実際の呼吸法を教えて頂いた。走っているシーンは今まで吐いた事のないような息の吐き方をして、後半辛かった」と苦笑い。これに笠間も「吸って吐いての息継ぎで一番辛い呼吸をしました」とリアルなこだわりを回想した。

 

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陸上競技に熱中する学生の姿を描いた内容にちなんで、学生時代に熱中したことを松坂と染谷が発表。松坂は「ミニ四駆」と独特な回答を披露し、「手の平サイズの車をただただ走らせて、どれくらい速くできるかを追求しました。本体に穴を開けて軽くしたり、モーターの種類を変えたり、タイヤをスポンジにしてみたり、色々と熱中しました」と童心に返って熱弁。走らせるコースについては「買ってもらえなかったので、コロコロコミックやコミックボンボンなどの分厚いコミックを重ねて並べてコースを作っていました」と嬉々として解説した。一方、染谷は「散歩」と明かして松坂から「なんだかもう歳をとっている…。大人の趣味ですねえ」と驚かれながら「電車で20分くらいの所を歩いて映画を観て、そして歩いて帰る。3、4時間ぶっ通して歩いて帰る事に熱中していて楽しかった」と染谷らしさ全開の趣味を懐かしんでいた。

 

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たった10秒という一瞬に懸ける男たちの物語にちなんで、10秒体感チャレンジ企画に挑戦。10秒に最も近いと思ったタイミングでストップウォッチを止めて、体内時計の正確さを競った。本格的な陸上競技を思わせるタイマー、さらには「オン・ユアマークス」「セット」の合図でリアルな真剣勝負が開始される中、松坂は「9秒68」、高橋は「9秒75」、染谷は「10秒65」、笠間は「18秒…!」ということで、高橋が岩井監督からトップ賞の金メダルを授与された。高橋は「今日が人生で一番良い日!メダルをもらうって大人になってなかなかない事だから」と喜ぶと、松坂は「確かに~。我々の仕事でメダルをもらう事ってないので」と羨ましそうだった。
 

 

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最後にキャストを代表して、W主演の松坂と染谷から言葉が贈られた。染谷は「誰が観ても心に刺さる言葉があり、臨場感がありますし、ぜひ味わって欲しいです。哲学的でありながら実はシンプルでたくさんの素晴らしいものを持ち帰ってもらえるはずです。ぜひ周りの方にも勧めてもらえれば嬉しいです!」とアピール。現在開催中の『東京2025世界陸上』の男子100m決勝を観戦したという松坂は「それと同じくらいこの作品は凄いです!静寂と興奮と情熱が詰まった10秒を本作で体感する事が出来ますし、ぜひ味わっていただきたいです。映像と音を存分に体感していただき、その臨場感から自分が実際に劇中にいるかのような感覚になれると思います!」と力強く語っていた。

 


『ひゃくえむ。

<STORY>

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生まれつき足が速く、「友達」も「居場所」も手に入れてきたトガシと、辛い現実を忘れるため、ただがむしゃらに走っていた転校生の小宮。
トガシは、そんな小宮に速く走る方法を教え、放課後2人で練習を重ねる。打ち込むものを見つけ、貪欲に記録を追うようになる小宮。
次第に2人は100m走を通して、ライバルとも親友ともいえる関係になっていった。
数年後、天才ランナーとして名を馳せるも、勝ち続けなければいけない恐怖に怯えるトガシの前にトップランナーの一人となった小宮が現れるー。


松坂桃李 染谷将太
笠間 淳 高橋李依 田中有紀
種﨑敦美 悠木 碧
内田雄馬 内山昂輝 津田健次郎
原作:魚豊『ひゃくえむ。』(講談社「マガジンポケット」所載)
監督:岩井澤健治
脚本:むとうやすゆき
キャラクターデザイン・総作画監督:小嶋慶祐
音楽:堤博明
主題歌:Official髭男dism「らしさ」(IRORI Records / PONY CANYON)
美術監督:山口渓観薫 色彩設計:松島英子 
撮影監督:駒月麻顕 編集:宮崎 歩 
音楽ディレクター:池田貴博 サウンドデザイン:大河原 将 
キャスティング:池田舞 松本晏純 音響制作担当:今西栄介
プロデューサー:寺田悠輔 片山悠樹 武次茜
アニメーション制作:ロックンロール・マウンテン
製作:『ひゃくえむ。』製作委員会(ポニーキャニオン/TBSテレビ/アスミック・エース/GKIDS)
配給:ポニーキャニオン/アスミック・エース 
 ©魚豊・講談社/『ひゃくえむ。』製作委員会

公式サイト:https://hyakuemu-anime.com
公式X: https://x.com/hyakuemu_anime

2025年9月19日(金)~全国公開

<原作情報>

『ひゃくえむ。』(講談社「マガジンポケット」所載)著:魚豊
コミックス全5巻、新装版全2巻:好評発売中


(オフィシャル・レポートより)

 

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