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戦争について考えるキッカケになれば!『あの花が咲く丘で、君とまた出会えたら。』公開記念舞台挨拶@大阪ステーションシティシネマ

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◆日時:2023年12月17日 (日) 11時50分~12時10分

会場:大阪ステーションシティシネマ
(大阪市北区梅田3丁目1番3号ノースゲートビル11F)

登壇者:福原遥(25)、水上恒司(24)(敬称略)


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~現代の女子高生と明日をも知れぬ特攻隊員との恋~


現代の女高生が1945年の特攻の町にタイムスリップして、明日をも知れぬ特攻隊員と恋をする。戦争に負ける史実を知りながらも、死に急ぐ彼らを止めることはできないもどかしさ。ユリの花が丘一面に咲く美しい光景を二人で眺めながらも、未来を思い描くことができない切なさ…もうこれだけで泣けてくる。


SNSを中心に「とにかく泣ける」と話題になり、シリーズ累計発行部70万部を突破した汐見夏衛によるベストセラー小説「あの花が咲く丘で、君とまた出会えたら。」(スターツ出版文庫)の映画化。主役の現代の女子高生・百合を演じたのは、NHK朝の連続TV小説「舞いあがれ」で主役を演じた福原遥。そして、心優しい特攻隊員を演じたのは現在放送中のNHK朝の連続TV小説「ブギウギ」で主役・スズ子の最愛の人を演じている水上恒司。丁度朝ドラに登場したタイミングでの映画の公開とあって、水上恒司の人気も爆上がり!


12月8日(金)の公開から大ヒットを記録しているが、特にここ大阪ステーションシティシネマでの観客動員数は日本一だそうだ。公開を記念した舞台挨拶に主演の福原遥と水上恒司が満席の観客に迎えられて登壇。二人ともNHK大阪制作のドラマに出演していたということで、大阪に因んだ話や作品に関する質問にも答えてくれた。今回は観客からの質問にも答えるというサービスぶりを見せてくれた。


おっとりと柔らかい雰囲気の福原遥に対し、好奇心旺盛な上に率直な物言いで笑いをとる水上恒司、中々いいコンビでの楽しい舞台挨拶となった。

(詳細は以下の通りです。)


――最初のご挨拶。

福原:お忙しい処をお出で下さいまして誠にありがとうございます。楽しい時間を過ごせたらいいなと思っております。

水上:公開されてまだ1週間ですが、このように沢山の方に観に来て頂いて本当にありがとうございます。また、数ある作品の中でこの映画を選んで下さいましてありがとうございます。今日は短い間ですがどうぞよろしくお願いいたします。


――大ヒットしておりますが、今のお気持ちは?

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福原:本当に嬉しいです。こんなに沢山の方に観て頂けるとは、とても驚いております。周りの方に感想を伺うと、「とても良かったよ~」とか「戦争のことを勉強するようになった」とか「色々考えるキッカケになった」とか色んな感想を頂けて、みんなで頑張って作って良かったと思っています。

水上:この作品だけでなく、一人でも多くの方に心を動かして日常を忘れてもらえるようエンタテイメントとして質の高い作品を常に目指してはいますが、結果が伴うかどうかは分からないので、こうして沢山の方に観て頂けるのは大きな驚きと歓びでいっぱいです。


――水上さんは昨日大阪で共演者の嶋﨑斗亜さんと一緒に5回舞台挨拶をされたのですが、今日は朝から福原さんとアポロシネマで舞台挨拶をされました。お二人とも大阪には大変ゆかりがあるということですが、お気に入りの場所とかは?

水上:僕はもう「メッセンジャーの黒田さん(メッセンジャーの黒田有)」ですね(笑)。現在放送中のNHK朝の連ドラ「ブギウギ」でご一緒させて頂いているのですが、昨日も来て下さって映画の感想も聞かせて下さいました。夜には焼肉食べに連れて行って下さいました。

福原:私もご馳走になりました。

水上:僕らにとっては黒田さんが“大阪のおじさん”ですね。優しくて面白いおじさんです(笑)

福原:私はNHK朝の連ドラ「舞いあがれ」の撮影で1年間大阪に住んでいたのですが、ありとあらゆる所へ行きましたよ。それと、お好み焼きやたこ焼きもいっぱい食べましたし、大阪は焼肉がめちゃめちゃ美味しいので、8店舗ぐらい行ったと思います。ひとりでも食べに行きました。

水上:昨日は焼肉をたらふく食べて、「もうしばらくは肉イイヤ!」と思える程です。店員さんに「サンチュ下さい」って言ったら、「えっ、サンチュって何ですか?」と言われ、「よく焼肉屋さんで働いてるな」と思いました(笑) 入ったばかりのバイトの子だったようですが、店長さんに「厳しく、よろしくお願いしますよ」という気持ちになりました(笑)


――お二人とも大阪にゆかりがあるせいでしょうか、大阪での観客動員数が一番多いそうです。そこで、今日はお客様からの質問をお受けしたいと思います。


Q1:普段あまり映画を観る機会がないのに、本作は原作をしっかり読んで、初日に《109シネマズ二子玉川》へ観に行きました。今までグッズを買うなんてことなかったのですが、パンフを買いました。お二人は映画のグッズにまつわる思い出とかありますか?

水上:小さい時に、映画館に置いてあるパンフを全部持ち帰ってました。まだ字も読めなくて興味もないのに、なぜだか持って帰ってましたね…(笑)

福原:私もあまりグッズを買うタイプではないです。実は私も《109シネマズ二子玉川》へこの映画を観に行ってたんですよ。グッズ売り場に沢山の人がいらして、パンフや色んなグッズを買われるのを見て、とても嬉しかったです。それと、二子玉川の映画館では、終映後拍手して下さったんですよ! グッズとは関係ない話ですが、それがとても嬉しくて、感謝しかなかったです。


――お陰様でパンフレットもとても売れていて、増刷・増刷になっているようです。


Q2:つるや食堂のアジ天がとても美味しそうでしたが、それ以外で美味しかった物とかありましたか?

福原:つるさんが最初に食べさせてくれた麦ごはんとお味噌汁ですね。いつも食べているのより美味しくて、いっぱい食べちゃいました。

水上:見た目はすごく質素なんですが、消え物の係の方がちゃんと考慮して、味付けもしっかりした美味しい物を作って下さってました。僕は、かき氷のみぞれと雪ですね。砂糖水を掛けただけなんですけど、とっても美味しかったですね。

福原:「美味しい!」、まさに劇中の通りの感激の美味しさでしたね。

水上:カットが掛っても食べ続けてましたよね(笑)。今日の服はかき氷のイメージですか?

福原:ユリです、ユリのイメージです!かき氷ではないですね(笑)


Q3:登場人物ひとりひとりの演技が素晴らしくて、とても良かったです!私には付き合って8ヶ月になる彼氏がいるのですが、クリスマスに彼氏とこの映画を観にいきたいのですが、どうでしょう?

水上:8ヶ月なんですね…何とも言えない数字ですけどね。

福原:ええっ?メチャいい数字じゃないですか~。

水上:黒田さんも言ってました。「ボケは8という数字を使え!」って(笑)

福原:よくわからないですけど…(笑)

水上:僕たちも、大事な人とまた観に行きたいなと思ってもらえるように作っていますので、8ヶ月の彼氏とまた観に行きたいと思ってもらえたら凄く嬉しいです。

福原:映画館へ観に行った時、カップルで観に来られている方が多くて、帰りには手を繋いで帰っておられましたよ。それがとてもステキだなと思ったので、是非ご一緒に観に行って下さい。


(「ご質問は?」という呼び掛けに、毎回「はいっ!」と声を出して手を挙げ続けていた観客に、水上がそっと「声を出さない方がいいですよ」とアドバイスしていたところ…)


――それでは、ずっと手を挙げておられる前の方に…

水上:ほらっ、ほらね! 僕が先生だったら当てたくないなと思ってたんで…(笑)

Q4:ありがとうございます(笑) 僕は映画も朝ドラも大好きで、ずっと記憶に残るシーンとかを友達と話したりしています。この映画のかき氷のシーンでは二人は何を話すんだろうとドキドキしながら観てました。大満足の作品となりました。お二人にとってこの映画の満足度は?

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水上:僕らに限らず、大先輩の方々にお聞きしても同じことを仰るのですが、自分が出た作品は自分では評価できないと思っています。「自分の悪い処も良い処も次の作品に活かす」という人種というか職業なので、皆さんの方が冷静に作品を評価して下さっているのかなと思います。満足度で言えば、観て下さった方々の声が答えだと思っています。自分が良かろうが悪かろうが、常に客観的に評価と対峙するようにしています。


福原:私も未だに自分のお芝居をまともに観られないです。でも、この作品は原作も素晴らしいですし、スタッフやキャストなど多くの方々が力を合わせて作って下さっているので、こうしてこの映画を愛して下さる方がいらっしゃることが何よりも嬉しいことです。この映画に携われて本当に幸せでした。


――最後のご挨拶。

水上:こうして僕らが舞台挨拶ができたり皆様が映画館に足を運んで下さることが平和な証拠だと思っています。実際にウクライナやガザなど世界では紛争や戦争が起きている中で、それらに巻き込まれていない今だからこそ、冷静に戦争というものを見ようとする目が持てるのかなと思います。この映画が、被害者と加害者がはっきり分かれていない戦争でどんなことが起こったんだろう?と見直したり、調べ直したり、考え直すキッカケになれば、この作品を世に送り出した意味があったのかなと思います。今日は帰られてから、ご家族や大切な方へ「愛のある言葉」を掛けてあげて下さい。今日は本当にありがとうございました。


福原:公開されてまだ10日ですが、4回も5回も観て下さっている方がおられて、こんなにも愛して下さっていることに嬉しく思いました。私自身この映画を観て、日々暮らしていることが当たり前ではなく、1日1日丁寧に、大切な人をもっと大切にしたいなと思える作品だったので、そんな想いが少しでも届けられたらいいなと思っております。これからも応援よろしくお願いいたします。
 



日本が平和に暮らせる今だからこそ、戦争について考えてほしい。


anohana-pos.jpg誰しも今の幸せに気付かない…戦争中の人々の恐怖や絶望、悲哀を思えば、今がどれほど恵まれた世の中なのか。戦場へ駆り出された若者をはじめ、何十万、何百万人の一般の人々が爆撃で亡くなり、特攻隊員に至っては自爆するために飛び立って行ったのだ。もっと学びたいことや、やりたいことがあっただろう、子供の成長を見たかっただろう、恋もしたかっただろう…やろうと思えば何でもできる現代の若者には想像もつかないような厳しい時代があったことを、この映画は教えてくれる。

 

【STORY】
進路を巡って思い悩む高校生の百合(福原遥)は、学校でもイライラ、特に父親を早くに亡くし母子家庭の窮状に不満を募らせていた。ある日、昼も夜も働きづめの母親の幸恵(中嶋朋子)への怒りから家を飛び出して、雨の中、防空壕跡に逃げ込んだ百合は寝入ってしまう。朝目が覚めると、そこは見知らぬ人々が行き交う旧い街並みが目の前に広がっていた。

一体どうなってるんだ?――身も心も疲れ果てていたところを助けてくれたのが、偶然通りかかった彰(水上恒司)だった。彰は行きつけの軍指定の「つるや食堂」へ連れて行き、女将のツル(松坂慶子)に百合の世話を頼むのだった。どうやら百合は太平洋戦争末期の鹿児島の知覧に迷い込んだようだ。食堂の手伝いをしながらそこに集う明日をも知れぬ若い兵隊たちと交流する内に、彰への想いが特別なものとなっていくのだが……。



■出演:福原遥、水上恒司、伊藤健太郎、嶋﨑斗亜、上川周作、小野塚勇人、出口夏希、坪倉由幸、津田寛治、天寿光希、中嶋朋子 / 松坂慶子
■原 作:汐見夏衛『あの花が咲く丘で、君とまた出会えたら。』(スターツ出版文庫)
■監督:成田洋一 
■脚本:山浦雅大 成田洋一 
■音楽:ノグチリョウ 
■主題歌:「想望」福山雅治(アミューズ/Polydor Records)■製作:「あの花が咲く丘で、君とまた出会えたら。」製作委員会
■2023年 日本 2時間8分■配 給:松竹
Ⓒ2023「あの花が咲く丘で、君とまた出会えたら。」製作委員会
■公式サイト:https://movies.shochiku.co.jp/ano-hana-movie/
■公式X(旧Twitter):@ano_hana_movie
■公式Instagram:@ano_hana_movie
■公式TikTok:@ano_hana_movie

2023年12月8日(金)~全国にて絶賛公開中


(河田 真喜子)


 

 
 

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