ゲスト:三浦翔平、西川貴教、森川葵、田中光敏監督(敬称略)
メッセージ映像:吉村洋文大阪府知事
日本の未来を切り開いた英傑・五代友厚を三浦春馬が颯爽と快演
激動の幕末から明治にかけて、東の渋沢栄一、西の五代友厚と評される功績を挙げながらも、長らく歴史に埋もれていた五代友厚(ともあつ)。NHK朝ドラ「あさが来た」ではディーン・フジオカが演じて一躍脚光を浴びたが、大阪経済の礎を築いた大立役者である。才能豊かで先見の明のある薩摩藩出身の五代は、攘夷論者から命を狙われながらもヨーロッパの文化や産業を取り入れ、日本の産業革命に貢献した人物である。
そんな日本の未来を切り開いた英傑・五代友厚の知られざる半生を、同時代を駆け抜けた坂本龍馬や岩崎弥太郎や伊藤博文らとの交流を交えながら描いた映画『天外者』(てんがらもん)が12月11日(金)から全国公開される。今夏、惜しくも亡くなった三浦春馬が演じる五代友厚の、青年期から49歳で生涯を閉じるまでの熱き闘いの日々を追った力作である。
公開を前に、商都大阪の基礎を作り上げた五代友厚の本拠地である大阪商工会議所の国際ホールにて、坂本龍馬を演じた三浦翔平、岩崎弥太郎を演じた西川貴教、遊女はるを演じた森川葵、そしてメガホンを執った田中光敏監督の4人による完成披露イベントが行われた。今回は、観客のいない会場での舞台挨拶となった。
――公開を前にした今の率直なお気持ちは?
三浦(坂本龍馬):まもなく幕が開くということで少しだけホッとしております。全国の皆様にお届けるのを楽しみにしております。
西川(岩崎弥太郎):この作品をこのタイミングでお届けすることに大変な意味を感じております。いろんな角度でいろんな事を投げかけてくれる作品ですし、しかもこの大阪でスタートできるのを嬉しく思います。我々が勝手に初めておりますが、きっとどこかで春馬も見てくれていると思います。
森川(はる):素直に嬉しいです。来年になるかもしれないというお話もありましたので。公開を前にドキドキしながら、皆さんがどう思われるのか感想をお聴きしたいです。そして、関西で舞台挨拶できるのを嬉しく思います。
田中監督:全国公開できることは感無量です!沢山のことを乗り越えてやっとここに辿り着けたと実感しております。
――坂本龍馬と岩崎弥太郎という近代日本建設には欠かせない人物を演じたことについて?
三浦:まずは、五代友厚がいてこそ成り立った坂本龍馬であり岩崎弥太郎なので、それを演じた三浦春馬君には感謝してもしきれない思いでいっぱいです。役作りに関してはプレッシャーもあり大変でしたが、このメンバーだからやれたと思っています。
――役作りに気を付けたことは?
三浦:とにかく竜馬という人間は「自分は間違ってない!」という自信家で、そこを突いてくるのが岩崎弥太郎であり、そして同じ志を持った五代が居て、その関係性が僕たち3人にも出来上がっていました。
西川:教科書でしか知らなかった人物を演じるなんて思ってもいなかったし、そんなチャンスを頂けたことに感謝しています。僕なりの弥太郎像に挑戦させて頂いた訳ですが、そんな僕の試みを監督を始めスタッフの皆さんがどんと温かく受け止めて下さいまして、心から感謝しております。思い出すだけで胸が熱くなってくるようです。短い撮影期間でしたが、一瞬一瞬がとても楽しくて、春馬君を始め皆さんと過ごせた時間が宝物のように感じられます。
田中監督:三人(西川・翔平・春馬)はよく飲みに行ってたんですよ。
三浦:撮影が終われば、「今夜どこ行こう?」「ジム行く?」とか言ってね。ホント、毎日が楽しかった!
――劇中、食べるシーンが多かったですね?
三浦:皆で鍋料理を食べるシーンですが、リハーサルを含め、本当にあのシーンは楽しかったですね。
――本番では緊張もあったのでは?
西川:勿論、緊張もあるのですが…
三浦:緊張してた?(笑)
西川:いやいや、緊張してましたよ!でも、純粋に鍋が美味しかったんです!
――俳優さんたちは時代劇が初めて?
田中監督:彼らが時代劇が初めてと聞いて驚きました。撮影前日に京都にやって来た三浦翔平君は、坂本龍馬のお墓へ行って、龍馬を感じ取っていたみたいで、気持ちから入る役者さんなんだと驚きました。西川君は、衣装合わせにやって来た時、少しぽっちゃりしてたんですよ。時代を経て恰幅のいい弥太郎を演じるために体重を増やしてきたんですよ。今じゃ、滋賀県を代表するボディビルダーになってますが!?(笑)
西川:違います!目指してません!(笑)
田中監督:葵ちゃんも、後半病気になっていくシーンのために、劇中で体重落としていってました。本当に皆さん、こう見えてもストイックなんです!
西川:どう見えてんでしょうか?不安ですけど…(笑)
田中監督:京都松竹撮影所の人たちも、彼らが時代劇初めてとは思えないと、口々に言ってました。それほど真剣に役に向き合ってくれたし、度胸も据わっていましたね。
――森川葵さんは、とてもお綺麗でしたね?
森川:監督がとても素敵なシーンがあるから早く見て欲しいと仰って、私も最初見て、自分でもドキッとしました。自分で言うのもおかしいのですが、キレイに撮って頂いてとても嬉しかったです。遊女として顔を上げるシーンです。
――役作りで工夫した部分は?
森川:はるという女性を掘り下げてみると、気の強い女性から、五代さんと出会ってからどんどん変わっていく女性を意識しました。
――五代友厚もはるとの出会いで変わっていくという大事な役ですよね?
田中監督:はいその通りなんです。はるだけでなく、他の男たちとの出会いによって五代が変化し成長していく物語ですので、みんなの役柄は絶対に必要な存在だったんです。
五代友厚が、維新後の新政権下で、参与・外国事務局判事を経て、大阪府知事の旧職名である大阪府県判事を務めていたこともあり、本作にも出演している吉村洋文大阪府知事からコメントが寄せられた。「時代の先駆者でありながら、見返りも名声も求めなかった五代友厚さんに、今後も切れ目のない大阪の成長を見守って頂きたい」。
最後に田中監督から、「可能性のある素晴らしい俳優さんたちの本気の芝居、魅力的な芝居に僕も引き込まれました。スタッフも皆一緒に前に進むことができて、とても印象深い作品となりました。夢のある街作り、国作りをして頂きたいです。そして、このような時代だからこそ、前向きに生きて行こうという想いを感じ取って頂ければ嬉しいです」と締めくくった。
(河田 真喜子)
【ストーリー】
江戸末期、ペリー来航に震撼した日本の片隅で、新しい時代の到来を敏感に察知した若き二人の青年武士が全速力で駆け抜ける――。五代才助(後の友厚、三浦春馬)と坂本龍馬(三浦翔平)。二人はなぜか、大勢の侍に命を狙われている。日本の未来を遠くまで見据える二人の人生が、この瞬間、重なり始める。攘夷か、開国か――。五代は激しい内輪揉めには目もくれず、世界に目を向けていた。そんな折、遊女のはる(森川葵)と出会い「自由な夢を見たい」という想いに駆られ、誰もが夢見ることのできる国をつくるため坂本龍馬、岩崎弥太郎(西川貴教)、伊藤博文(森永悠希)らと志を共にするのであった―。
【出演】 三浦春馬 三浦翔平 西川貴教 森永悠希 森川葵 /蓮佛美沙子 生瀬勝久 ほか
【スタッフ】 監督:田中光敏 脚本:小松江里子
【配給】ギグリーボックス
【コピーライト】Ⓒ2020 「五代友厚」製作委員会
【公式 HP】 https://tengaramon-movie.com/
2020年12月11日(金)より、TOHOシネマズ日比谷ほか全国ロードショー!