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天才子役・新津ちせ初主演映画『駅までの道をおしえて』舞台挨拶 in 大阪

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(2019年10月19日(土)@なんばパークスシネマ)

ゲスト:新津ちせ、坂井真紀、滝藤賢一、橋本直樹監督(敬称略)



9歳になった新津ちせ、座長の貫禄十分!

「亡くした大切な人やペットを静かに思い出す映画です」と

アピールする姿がいじらしい。

 

マイク片手に手を大きく振りながら作品を語る姿はミュージカル女優のようだ。2歳からドラマやCM、映画に舞台と大活躍の新津ちせ。10月18日から全国公開された映画『駅までの道をおしえて』で初主演を果たし、両親役の坂井真紀と滝藤賢一に橋本直樹監督らと共に、東京に続いて大阪でも舞台挨拶を行った。質問者の方へ顔を向けて大きくうなずき、体全体で語る姿は座長の貫禄十分!1回でセリフを覚えたり、シーンの心情を的確に捉えたりと、天才子役の名をほしいままに、この日も観客の心も掴んでいた。

eki-550.jpg伊集院静原作の「駅までの道をおしえて」を橋本直樹監督が脚色・監督。可愛がっていた白柴のルーを亡くした少女サヤカが、思い出いっぱいの原っぱで不思議な犬ルースを連れたおじいさん(笈田ヨシ)と出会う。少女が悲しみを乗り越えて成長する姿を、長期に渡る撮影で丁寧に綴った感動作。白柴の仔犬を探す間にサヤカ役のオーディションを行い、第4次審査を勝ち抜いたのが新津ちせ。仔犬だったルーとは1年半も一緒に暮らして役作りしただけあって、愛犬との相性もぴったり。


「大切な人や大切なペットを静かに思い出す映画です。皆さんの大切な記憶に残る映画になったら嬉しい」と舞台挨拶の最後を締めくくった新津ちせ。可愛らしい顔立ちや立ち居振る舞いとは対照的な大人顔負けのしっかりとした受け答えに、共演者も観客もすっかり魅了されてしまった。

以下は、上映後の劇場にて舞台挨拶の詳細について紹介しています。



ekimadeno-chise-240-1.jpg新津:皆様に観て頂いてとても嬉しいです。今日はよろしくお願い致します。

坂井:大阪に来られてとても嬉しいです。

滝藤:マキタスポーツです!(笑)東京でもしっかり滑ってきました。今日はお忙しい中観に来て下さいましてありがとうございます。

橋本監督:本日は遅い時間まで、どうもありがとうございます。


――サヤカを演じてみて楽しかったですか?

新津:この映画の撮影はとても楽しかったです。


――大阪へはよく来られますか?

新津:舞台のお仕事でよく来ています。たこ焼きもお好み焼きも大好きです。

坂井:たこ焼きが大好きで、今回は食べて帰れるかどうかドキドキしています(笑)。

滝藤:僕はあまり大阪には来ないんですけど、串カツは大好きです。それと551の肉まんとかも。通天閣や梅田へも行ってみたいですね。


――おススメのシーンは?

新津:どのシーンも楽しかったのですが、ルーと一緒に駆け回った冬の雪の原っぱのシーンが特に印象に残っています。ルーとは1年半一緒に暮らしていました。


ekimadeno-takitou-240-2.jpg――「犬を飼いたい」とサヤカが言った時の両親の反応がとても印象的でしたが?

滝藤:親子3人の最初のシーンでは、午前中3人だけにして頂いて、3人でいろいろ話したり遊んだりしました。お陰で割と自然に家族として入っていけました。その時はまだちせちゃんはまだ“ザ・コドモ”だったのですが、9か月後に会ったらまるで別人のように成長していました。その間、監督とは密に語り合っていたようで、いいものを身に付けて豊かな表情になっていました。お父さんのような立場で見守る感じでしたね。

 


――オーディションで4次選考の末選ばれたちせちゃんですが、その魅力は?

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橋本監督:う~ん、あまり褒めたくないんだよね~(笑)。

坂井:褒めてあげて下さいよ。

橋本監督:オーディションには最初200人位しか集まらず、「一般オーディションもしなきゃいけないのかな」と思いました。僕は書類選考で落とすということはしないので一人一人と会っていたのですが、ちせに会って、「やはり“出会い”ってあるんだな」と思いました。

――何かお褒めの言葉が欲しいですよね?

橋本監督:観て頂いたお客様が彼女の演技で何かを感じて頂けたら、それが答えだと思っています。僕は身内なので自分の娘が「可愛い」とか言うのは気が引けますが、皆さんに褒めて頂く分については凄く嬉しいです。勿論そのことは分かっていますが、それを言うと調子に乗っちゃうんで…(笑)。


――犬のルーとルースはどうやって決まったのですか?

橋本監督:ルーはちせより先に決まっていました。白い柴犬はとても珍しくて仔犬を探してもらって、その間にオーディションをして、2か月後にちせとルーと会わせてみました。名前もまだなかったので「ルー」と名付けられたのです。ルースの方は、野犬だったのを保護されていた犬で大阪出身です。最初に預けられていた所を2回も脱走したようで、今いる所に落ち着いてからトレーニングを受けた犬なんですが、何となく雰囲気のある犬だなと思って決めました。

新津:ルーとルースは(どちらもメス)撮影の時にとても仲良くなって、このまま別れさせるのは可哀そうだということで、今は一緒に飼われています。


ekimadeno-sakai-240-1.jpg――両親役の滝藤さんと坂井さんから見たちせちゃんは?

坂井:可愛さが詰まっていますよね。見た目も性格も本当に可愛らしくて、ちせちゃんがママと思ってくれたから、私もお母さんになれたような気がします。ありがとうございました。

滝藤:凄くしっかりしている。挨拶もしっかりしているし、キャンペーンでも「こんな事言うとネタバレしちゃうから言わないでおこう」とか、ウチの次男坊と同じ小学3年生ですけど、全く違う!ウチの次男坊は、今朝なんか「ババ抜き」トランプで負けて泣いてましたからね(笑)全く別の生き物のようですよ。さすが女優さんだなと思います。


――自分がサヤカと似ている点は?

新津:サヤカが原っぱで走り回るシーンがよく登場するのですが、私も走るのが大好きなので似ているかなと。それと、ルーもよく走り回るので、よく「飼い主によく似る」と言われますが、私に似たのかなと思います。


――もう一度観て欲しいシーンは?

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新津:マキタスポーツさんと滝藤さんと3人で犬小屋を作るシーンはホントに面白かったです。ペンキを塗るシーンは全部アドリブで、イラストも描きました。ルーの絵は勿論、叔父さんの家はお豆腐屋さんだったので、おからや冷奴やねぎを描きました。


――脇役の俳優さんたちも豪華ですが?

橋本監督:大手の大作でなくても脚本が良ければ出演して下さる俳優さんは大勢いらっしゃいます。今回もそんな俳優さんたちに恵まれたと思っています。


――最後のご挨拶。

新津:この映画は大切な人や大切なペットのことをゆっくり思い出す映画だと思います。観て下さった方の大切な記憶になれたらとても嬉しいです。本日は観に来て下さって本当にありがとうございました。

 


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【出演者と監督について】

◆新津ちせ(主人公のサヤカ役):映画『3月のライオン』のモモ役や、米津玄師がプロデュースした「パプリカ」を歌うユニット Foorin の最年少メンバーとしてブレイク中。オーディションで受かった直後から愛犬ルーとの特別な絆を表現するため、自宅でルーとの共同生活を開始。その後、一年にわたる丹念な撮影を通してサヤカの心身の成長をカメラに刻み付けた。


◆笈田ヨシ(サヤカの友人となるフセ老人役):約半世紀にわたってヨーロッパの演劇界で俳優・演出家として活躍し、マーティン・スコセッシ監督の『沈黙—サイレンス—』など映画でも強烈な印象を残してきた。


その他、サヤカの両親に坂井真紀と滝藤賢一、伯父夫婦にマキタスポーツと羽田美智子、祖父母に塩見三省と市毛良枝、医療関係者に柄本明と余貴美子が扮し、あたたかくヒロインを見守る。また 10 年後のサヤカを有村架純がモノローグ(声)で表現。


◆橋本直樹(監督と脚色):『トニー滝谷』『そこのみにて光輝く』をはじめ数多くの秀作を送り出してきた制作プロダクションウィルコ代表。『臍帯』に続く長編監督第2作となる本作は、15年前に原作を読んで以来、映画人としてのキャリアを全てつぎ込んだ渾身作。


【出演】 新津ちせ 有村架純/坂井真紀 滝藤賢一 羽田美智子 マキタスポーツ /余 貴美子 柄本明/市毛良枝 塩見三省/笈田ヨシ
【原作】:伊集院静「駅までの道をおしえて」(講談社文庫)
【脚色・監督】:橋本直樹 
【主題歌】:「ここ」コトリンゴ
【企画・製作】:GUM、ウィルコ
【配給・宣伝】:キュー・テック  シネマスコープ/ 5.1ch/DCP/125 分
©2019 映画「駅までの道をおしえて」production committee
【公式サイト】:https://ekimadenomichi.com/

2019年10月18(金)~なんばパークスシネマ、MOVIX京都、神戸国際松竹 他全国ロードショー!


(河田 真喜子)

 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

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