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草彅剛、ジャニーさんを偲び「YOUやっちゃいなよ」精神で生まれたダンスシーンを明かす『台風家族』完成披露大阪舞台挨拶@TOHOシネマズ梅田

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(2019年9月4日(水)TOHOシネマズ梅田)

登壇者:草彅剛、市井昌秀監督

  
taifukazoku-pos.jpg『クソ野郎と美しき世界』(18)のヒットも記憶に新しい草彅剛と、『箱入り息子の恋』(13)の市井昌秀監督が初タッグ!市井監督が 12 年間あたためてきた“両親への想い”をヒントにしたオリジナル脚本を映画化した『台風家族』9月6日(金)よりTOHOシネマズ梅田他で3週間限定ロードショーされる。


両親が銀行強盗で2000万円を奪い、失踪してから10年が経ち、いまだに行方知れずの両親の仮想葬儀のために集まった、長男の小鉄(草なぎ剛)と妻の美代子(尾野真千子)、娘のユズキ(甲田まひる)、長女の麗奈(MEGUMI)、次男の京介(新井浩文)。末っ子の千尋(中村倫也)が現れぬまま始まった葬儀は、何事もなく終わり、財産分与が始まるかのようにみえたが…。両親失踪の謎を抱えながら、財産は譲らないと主張する小鉄の兄弟も呆れるクズっぷりをはじめ、次々に新たな展開を呼ぶ本作の珍騒動から、それでも憎めない家族の姿が浮かび上がる。
 



taifukazoku-bu-500-3.jpg9月4日、TOHOシネマズ梅田で開催された『台風家族』舞台挨拶付先行上映会では、主演の草彅剛と市井昌秀監督が登壇し、「ツヨポン」という大歓声に感動の面持ち。公開の嬉しさで空回り気味だという草彅は、「カミカミ王子のつよっちゃんです」と場を和ませながら、「お客さんに見てもらって映画が完成するので、いつも以上に歓声を噛み締めています」と感動が止まらない様子で挨拶。市井昌秀監督も「無事9月6日から公開できることになり、スタッフだけでなく、この公開を応援してくださったみなさんのおかげです。こんなにたくさんの人がいらっしゃるということが当たり前ではないことを身に沁みて感じています」と感無量の表情で、一言一言噛み締めながら挨拶した。

 

 


taifukazoku-bu-di-240-2.jpg昨年の夏、栃木で最高気温を記録する酷暑の中撮影したという本作。「やっているときはこの映画大丈夫かなと心配でした。内容をよくわからずやっていたパターンだったけれど、出来上がった作品を見ると、市井監督すごいじゃないかと思って、監督を誤解していたことを反省しました」と草彅が言えば、市井監督は「天才役者の草彅さんがいますから。ちょっとどころじゃない喧嘩のシーンを、長回しで撮ったのですが、だんだん本人自身が喧嘩をしているみたいで、脂汗が出てくるのを狙っていました」と演出の手の内を明かした。

 

 

 

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原作および脚本も執筆した市井監督は、草彅がキャスティングされてからは主人公、小鉄を当て書きしていることに触れ、「草彅さんが演じたことがないのではないかという、人間誰もが持っている汚い部分も書いています。セリフも、こんなセリフを草彅さんが言ったら面白いなというものを書きました」。草彅も小鉄役は今までで一番クズでめちゃくちゃしつこい役と断言しながら「そのクズさが、最後に大きな感動を生み出すような流れになっています。一番しつくこて、憎たらしい。その辺は大いに笑っていただけると思います」と愛すべきクズっぷりの小鉄役に自信をにじませた。


 

 

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くしくも、この日は東京ドームでジャニーズ事務所社長・ジャニー喜多川さんのお別れ会が開催されたが、草彅は映画公開の喜びを語ると同時にそのことに自ら切り出し、

「今日は東京でジャニーさんのお別れ会があります。今の僕があるのはジャニーさんのおかげだと思っています。それぞれの場所からジャニーさんへの感謝の気持ちを忘れずに……(少し声を詰まらせ)たくさんのことを学んだので、これからもジャニーさんの教えを胸に抱いて、エンターテイメントの世界を歩んでいきたいと思います。ジャニーさん、本当に安らかにお眠りください。気持ちを強くもって、これからもエンターテイメントの世界で頑張っていきます!」と感謝の言葉を述べた。

 

 


taifukazoku-bu-500-1.jpgさらに、『台風家族』の劇中で、小鉄が一人、個性的なダンスを踊るシーンについて「映画もすごくエンターテイメントになっていた、監督に打ち合わせで考えてきてと何度も言われていましたが、(ジャニーさんの)YOUやっちゃいなよ精神で、その場で考えて踊りました。小さい時からポンとステージに出されて頑張ってきた僕らなので、監督の要求に応えられると思ったんです」。市井監督も、「僕は考えてきたと思っていたんですけど(笑)本当に素晴らしいダンスでした」と絶賛。最後に「公開できたことが本当にありがたいです。いよいよ公開ですが、12年間ずっと待ちに待った日が9月6日になるので、本当に多くの人に見ていただきたいと思っています。よろしくお願いします」と公開にこぎつけた本作への思いを熱く語った。先が読めない展開にハラハラドキドキの、ブラックユーモア溢れる家族映画『台風家族』。最後に出るのは笑いか、涙か。ぜひ、劇場で確かめてほしい。
 



taifukazoku-550.jpg『台風家族』

(2019年 日本 108分)
監督・脚本:市井昌秀
出演:草彅剛、MEGUMI、中村倫也、尾野真千子、若葉竜也、甲田まひる、長内映里香、相島一之、斉藤暁、榊原るみ、藤竜也他
公式サイト → http://taifu-kazoku.com/

9月6日(金)よりTOHOシネマズ梅田他で3週間限定ロードショー


(文:江口由美、写真:河田真喜子)

 
 

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