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山﨑努さんとハグ!?『長いお別れ』中野量太監督舞台挨拶

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(2019年5月17日(金)大阪商工会議所国際ホール)

ゲスト:中野量太監督



蒼井優×竹内結子×松原智恵子×山﨑努
日本映画界が誇る豪華実力派俳優の共演!

日本アカデミー賞他 国内映画賞34部門受賞『湯を沸かすほどの熱い愛』
中野量太監督 最新作『長いお別れ』

 

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~認知症の父親と共に紡ぐファミリー・ヒストリー~

 

2016年公開の商業映画デビュー作『湯を沸かすほどの熱い愛』の大ヒットでいきなり映画賞総なめの快挙を遂げた中野量太監督。オリジナル脚本にこだわってきた中野監督が、最新作の『長いお別れ』では直木賞受賞作家の中島京子の同名小説を映画化。元校長を務めていた厳格な父が認知症になったと告げられ家族の7年に及ぶファミリー・ヒストリーを、蒼井優、竹内結子、松原智恵子、山﨑努という日本映画界が誇る豪華キャストで贈る、笑って泣いて、前に進んでいく、愛おしいほど家族愛にあふれたヒューマンドラマである。


「認知症はゆっくり記憶を失っていく病気で、家族にとっては悲しいことも多いが、“記憶は失っても、愛は失わない”ということを丁寧に撮ったつもりです」という中野監督。さり気なく自慢話をしては笑いをとる辺りは、さすが関西人!ソフトな語りながら、創意工夫に満ちた演出方法は熟練の大ベテラン俳優の山﨑努をも魅了したようだ。そんな才気あふれる中野量太監督が、5月31日(金)の公開を前に、試写会の舞台挨拶に登壇した。
 



nagaiowakare-bu-o-240-3.jpg――最初のご挨拶。
『長いお別れ』を監督しました中野量太です。こんなに沢山の方に来て頂いて驚いています。昨日大阪入りしまして串揚げを食べ、先ほどはたこ焼きを食べました。実家は京都なんですが、大阪は久しぶりでしたので美味しく頂けました。


――初めて原作本を映画化されましたが?
元々オリジナル脚本で映画を撮ってきたのですが、今回は本を薦められて読んでみたら凄く面白くて、認知症の父親を問題を抱えた家族が一所懸命支える姿が可愛らしかったり、クスッと笑えたりと、僕の好きなテーマと一致したのです。元々家族が苦しい状況で右往左往している姿が愛おしかたり、滑稽だったりする作品を作ってきましたからね。皆さんも、認知症だからと言って構えずに、クスッと笑って観て下さいね。


nagaiowakare-500-2.jpg――高齢化社会にふさわしい作品ですね?
今や65歳以上の5人に1人は認知症になる時代です。僕の祖母も認知症ですし、決して他人ごとではありません。本を読み終えて、いま撮るべき映画だと思ったのです。


nagaiowakare-bu-o-240-4.jpg――キャスティングは?
山﨑努さんは、以前に原作を読んでおられて、その時から「この役は自分に来るだろう」と予想されていたそうです。オファーされてみて、運命を感じたとか!?  演じる自信があるからこそ予想できたのだと思います。そんな方を引き当てたのも僕の強運のお陰ですね~(笑)。


――大ベテランの山﨑努さんと演技のことで食い違う点などはなかったのですか?
山﨑さんのような偉大な俳優さんとお会いする機会などなかったのですが、私の脚本を読んで下さって、とても気に入って頂けたのです。それから鉄板焼きを食べに行った際に、僕の過去の作品も観て、「本当にいい作品を撮っているね!」ととても褒めて下さいました。お酒が回りあまり覚えていないのですが、聞くところによると、最後はハグしていたらしいです、あの山﨑勉さんと!?(笑)ご自宅にも招待して下さって、役柄や作品についてよくお話させて頂きましたので、現場での食い違いはなかったですね。


nagaiowakare-500-1.jpg――女優の皆さんとは?
それぞれの役を演じてもらうというよりは、4人が家族に見えるように心掛けました。例えば、映画は70歳の誕生日で父親の認知症を告げられるシーンから物語は展開していきますが、そこで認知症になる前の67歳のお誕生日会を撮影前にやってもらったのです。元気な父親を知っていたからこそ、認知症のことを聞いて本当にびっくりするようにね。


――7年という間は?
認知症はどんどん症状が進んでいきます。でも、順撮りはできなかったのですが、山﨑さんはさすがです!演技プランのようなものをご用意されていたようで、そのプラン通りに演じておられました。


nagaiowakare-500-5.jpg――心がホッと軽くなるような映画ですね?
認知症の映画といっても重苦しいものではなく、全く新しい映画にしようと最初から思って撮りました。認知症になると人はどこか少しずつ変化していくけど、それは全体のほんの数パーセントだけ。90パーセント以上は変わらないのです。悲しいですが、家族の名前も忘れてしまうのは仕方のないことです。でも、「この人は自分にとって大切な人である」ということは忘れない。「記憶は失っても、愛は失わない」…そのことを丁寧に撮ったつもりです。


(この日は、マスコミによるフォトセッションの後、会場のお客様にも撮影が許可された。)


――最後のご挨拶。
認知症を扱った作品ですが、そんなに重苦しい映画ではないので、肩の力を抜いてお楽しみ下さい。気に入って頂けたら、せっかく僕の写真を撮られたのですから(笑)、SNSなどでご家族、ご親戚・ご近所の方々におススメ頂ければ嬉しいです。どうぞよろしくお願い致します。

 


『長いお別れ』

名優・山﨑努の存在感と、可憐な松原智恵子の健気さに魅了される感動作

【STORY】

8c8c13e03a9a2146.jpg父(山﨑努)の70歳の誕生に久しぶりに実家にもどった姉の麻里(竹内結子)と芙美(蒼井優)の姉妹は、母(松原智恵子)から父が認知症になったことを告げられる。元校長まで務めた厳格な父が…とショックを受けるが、少しずつ記憶を失っていく現状を受け止めざるを得なくなる。麻里は、夫の研究のためアメリカで息子と3人で暮らしているが、慣れない海外生活の上に寡黙な夫に反抗期の息子と、両親を気遣いながらもジレンマを抱えていた。そして、芙美の方は、いずれは自分のカフェを開きたいと思っているが、仕事にも恋にも行き詰まりを感じている。海外にいる姉の代わりに母を助ける芙美。


認知症が進み記憶を失っていく父が、ある日行方不明になる。それは、家族にとってかけがえのない思い出を呼び起こすことになる。「記憶は失っても、愛は失わない」…変わらぬ愛情でもって父を支える母の姿を見て、娘たちにも少し変化がおとずれていく……。
 

・監督:中野量太 
・出演:蒼井優 竹内結子 松原智恵子 山﨑努 北村有起哉 中村倫也 杉田雷麟 蒲田優惟人
・脚本:中野量太 大野敏哉 
・原作:中島京子『長いお別れ』(文春文庫刊)
・主題歌:優河「めぐる」
・企画:アスミック・エース Hara Office 
・配給・制作:アスミック・エース 

・©2019『長いお別れ』製作委員会 ©中島京子/文藝春秋

・公式サイト:http://nagaiowakare.asmik-ace.co.jp/
・公式Facebook:www.facebook.com/nagaiowakaremovie/ 
・公式twitter:
@nagaiowakare_mv 

2019年5月31日(金)~ 全国ロードショー



(河田 真喜子)