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2019年4月アーカイブ

 

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(2019年4月28日(日)テアトル梅田にて)

ゲスト:今泉力哉監督、畳野彩加さん(Homecomings) 福富優樹さん(Homecomings)


 

一途に“好き”を邁進する、非モテ系女子の可笑しみと切なさと

 

好きな男に呼び出されれば、昼夜を問わず、仕事も何もかも放り出してスッ飛んで行く。それでも恩着せがましいことは言わない。必死で「特別な彼女になりたい!」と思いつつも、執着心を見せずにさりげなく尽くす。いくらツンデレにされようが、拒否されようが、他の彼女を紹介されようが、それでも諦めきれない。テルコは今日もマモちゃんのために生きるのだ。


aigananda-pos.jpg直木賞作家の角田光代が 2006 年に発表した「愛がなんだ」を基にした、一方通行でも恋に邁進するテルコの恋する日々を、今までにない視点で描いた“実録・片思い作戦”風のラブストーリーに、男女問わず共感すること必至。テルコを演じるのは、本作が主演二作目となる岸井ゆきの。素朴な童顔ながら少女から悪女まで演じ分ける演技派として人気急上昇の若手女優である。テルコが恋焦がれるマモちゃんを演じるのは、出演作の絶えない人気俳優の成田凌(5月31日にも『さよならくちびる』の公開を控えている)。テルコを都合よく扱いながらも“心ここにあらず”の無神経男ぶりがまたカワイイ。(そう感じた人はテルコに近いかも?)


4月19日(金)に公開されて以来、若い世代を中心に注目を集め、その大ヒット御礼として2週目に入った4月28日(日)に、大阪では平成最後となる舞台挨拶が開催された。今泉力哉監督をはじめ、主題歌を担当したHomecomingsの畳野彩加さんと福富優樹さんが登壇。上映後に3人によるトークと、Homecomingsによる主題歌が演奏され、満員の観客は一段と大きな感動と余韻に浸ることができた。

以下はトークの模様をお伝えします。(敬称略)



aigananda-bu-I-240-1.jpg――大阪では平成最後の舞台挨拶ですが?
今泉監督:平成もあっという間ですね。まだ令和を迎えられる準備ができていませんが。

福富:元号が切り替わるのは始めてなので、特別な思いはまだないですね。


――Homecomingsに曲を依頼された経緯は?
今泉監督:東京で行きつけのお店の人に勧められてHomecomingsを聞いていました。劇中歌とかいつかお願いしたいなと思っていたところ、今回プロデューサーと相談して主題歌をお願いすることになりました。Homecomingsは、映画とコラボしたイベントもやっていて、是非映画好きの人に主題歌を作ってほしいと思いました。

福富:元々『サッドティー』が好きな作品だったので、本決まりの前のふんわりオファーの段階で、『サッドティー』を見直したり、原作を読んだりして準備する期間がありました。是非やりたかったので、本決まりになってとても嬉しかったです。本編を観て曲作りに入りました。《東京国際映画祭2018》での上映ではエンドロールは無音だったので、それでイメージが湧いてきました。


aigananda-bu-500-1.jpg――作品を観てからの曲作りはどのように?
福富:作詞は僕で、作曲は畳野さんです。この作品は観る人によって共感するキャラクターが違うのかなと思ったので、皆がそれぞれ自分のことを歌っているんだなと思ってもらえるように作詞しました。

畳野:Homecomingsの4人のメンバー皆がそうなんですけど、サウンドトラックを集めるのが好きなものですから、今回主題歌を提供することになってとっても嬉しかったです。歌詞ができてから曲を付けるのですが、観終わってから余韻に浸ってもらえるような曲にしたいと思いました。


aigananda-500-3.jpg――曲ができてからの作品の印象は変わってきましたか?
今泉監督:主題歌は作品にとって相当大事なもので、どんな曲が仕上がってくるのかとても楽しみにしていました。以前からHomecomingsの曲は知っていましたが、仕上がった曲がとても良かったので、「間違いなかったな!」と安心しました。特に、テルコだけの曲とか誰かに限定した曲ではないところが良かったですね。


――本作の中で好きなシーンは?
福富:ナカハラ君が餃子を食べるシーン。この映画は食べるシーンが多いのですが、食べながらお喋りをするシーンが印象的です。

畳野:私もそのシーンが好きですが、テルコとマモちゃんが明け方に居酒屋から出てくるシーンも好きです。

今泉監督:あのシーンは、実際明け方に撮ったのですが、朝3時からスタンバイしていたのに、そのうち雨が降ってきちゃって(笑)、でも、その雨のお陰で綺麗なシーンが撮れました。


aigananda-bu-F-240-1.jpg――(観客からの質問)自分に近いと思えるキャラクターは誰ですか?
福富:僕はマモちゃんかな?(笑)でも、共感したのはナカハラ君です。恋焦がれる、ぼんやりと追いかけるような存在なのかな…。

畳野:大学生の頃の私は葉子かな(笑)。人の気持ちを考えられず、周りを巻き込んで迷惑を掛けていたような気がします。

福富:(高校の時からの同級生だという)確かに…(笑)。でも告白したことはないよね?

畳野:ありますよ!今は葉子ではないけど…。

今泉監督:私はどれにも当てはまらないです。男女入れ替われるキャラクターたちですし、諦められるか、どうか?これっという人物はいませんね。そこまで恋焦がれるテルコがとても羨ましいと思いました。会社の同僚の女子が「仕事を辞めるほど好きになれて羨ましい」と言うセリフがあります。テルコは決して褒められるべき女性ではないのですが、誰か一人だけでもテルコを肯定できる人を登場させたかったのです。


最後に、Homecomingsの畳野彩加さんにより、主題歌「CAKES」が歌われた。

 

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aigananda-500-4.jpgテルコの親友・葉子とナカハラ君の関係は、テルコとマモちゃんの逆バージョンで、ナカハラ君の情けないほどの純情がせつない。最後にナカハラ君が見せた男らしさに、「ありえない相手!」とずっとナカハラ君を軽視していた葉子の心が動く辺りが、また可笑しい!――果たして、テルコの恋の行方はどうなることやら……?
 



Homecomings】
福富優樹(Gt.)、福田穂那美(Ba./Cho)、畳野彩加(Vo./Gt.)、石田成美(Dr./Cho) 京都を拠点に活動する 4 ピース・バンド。

The Pains of Being Pure at Heart / Mac DeMarco / Julien Baker / Norman Blake(Teenage Fanclub)といった海外アーティス トとの共演、3度に渡る「FUJI ROCK FESTIVAL」への出演など、2012年の結成から精力的 に活動を展開。 2016 年 2nd フルアルバム『SALE OF BROKEN DREAMS』、2017 年に 5 曲入り EP 『SYMPHONY』をリリース。同年新たなイベント「 New Neighbors」をスタート、 Homecomings のアートワークを手掛けるイラストレーター”サヌキナオヤ”氏との共同企画で彼 女たちがセレクトした映画の上映とアコースティックライブを映画館で行っている。

 



【監督】:今泉力哉 (『サッドティー』『パンとバスと2度目のハツコイ』)
【出演】:岸井ゆきの  成田凌  深川麻衣 若葉竜也 穂志もえか 中島 歩  片岡礼子 筒井真理子/江口のりこ 
【配給】:エレファントハウス  2019年/日本/123分/ヨーロピアンビスタ
 © 2019 映画「愛がなんだ」製作委員会
【公式サイト】http://aigananda.com/

4月19日(金)~テアトル梅田/なんばパークスシネマ/シネ・リーブル神戸、 4月20 日(土)~京都シネマ にて公開中


(河田 真喜子)

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『映画 賭ケグルイ』浜辺美波&森川葵の舞台挨拶 

(2019年4月27日(土)TOHOシネマズ梅田にて)
ゲスト:浜辺美波(18)、森川 葵(23)



超人気コミック⇒アニメ化⇒TVドラマ、そして驚愕の映画化!
最旬キャストがイメージ払拭して挑む、痛快ハイテンション・ムービー!!!

 

成績でもスポーツでもなく、ギャンブルの強さだけで階級が決まるという私立百花王学園。世の政財界の子女だけが通う超名門学園を舞台に、勝つか負けるかで、人間として扱われるか、犬畜生扱いを受ける地獄を生きるか。そんなゲームに憑りつかれた高校生たちのバトルに、いま新たに「蛇喰夢子(じゃばみゆめこ)」という“賭け狂い”の女子高生が斬り込みをかける――もうこの興奮のるつぼから逃れられない。一手一手、打ち出される予想外の奇策に、身を乗り出して魅了されていくハイテンション・ムービーの登場である。


kakegurui-500-1.jpg『映画 賭ケグルイ』は、シリーズ累積500万部を突破した超人気コミックをベースに、原作者の河本ほむら氏の監修の下、オリジナル脚本で映画化に挑んだ“一か八か”の勝負作である。監督は、TVドラマで原作ファンをさらに興奮の渦に巻き込んだ英勉監督。さらにさらに、クセ者揃いのキャラクターを“超絶・顔芸”で圧倒した最旬キャストがTVに引き続いて再登場。特に、主演の浜辺美波のイメージを覆す凄みのある演技には、びっくりぽん!芯のぶれない強さを秘めた新しいヒロイン像に、この上ない痛快さと頼もしさを感じさせてくれる。


主演を務めた浜辺美波と先輩格の森川葵が、5月3日(金)の公開を前に開催された先行上映会で舞台挨拶に登壇。劇中のクールなバトルとは打って変わって、意外にも仲良し過ぎる可愛らしさを見せてくれたお二人に、会場に詰め掛けた観客も取材班も、誰もが魅了されてしまった。


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――最初のご挨拶
浜辺:みなさん、こんにちは~GW初日だというのに、こんなに大きな劇場で沢山の方に来て頂けて嬉しいです。楽しい時間を過ごせたらなと思います。どうぞよろしくお願いいします。

森川:こんなに大きな劇場で沢山の方と楽しい時間を過ごせるのをとっても嬉しく思っています。遠くから来て下さった方もおられると思います。本日はどうぞよろしくお願いいたします。


――既にTVドラマSeasonⅠ・Ⅱを経ての映画化となりましたが、感想は?
浜辺:ドラマのSeasonⅠを撮っていた時に、SeasonⅡもあったらいいね、と冗談っぽく皆で話していたら、SeasonⅡも実現して、映画化もされて、こんなに『賭ケグルイ』が大きくなっていくのが面白いなと感じています。仲のいいメンバーで撮っていますので、凄く嬉しいです。


――森川さんは今までになくアクションやダンスがありましたが、大変だったのでは?
kakegurui-b-mori-1.jpg森川:最初から「私はアクションはダメなんです!」と言っていたのですが、SeasonⅠで剣を持って走るシーンがあって、それがとっても下手くそで、唯一落ち込んだシーンだったんです。それなのに監督が、「よし、森川にアクションとダンスを!」と、今回特別なステージを用意して下さいました。ドSな監督さんなんです(笑)。

浜辺:森川さんが苦手な走るシーンがあまりにも可愛らしくて、監督さんが「森川さんはなんでもできるけど、走るのだけはダメなんだよね~」と仰っていて、「それはオンエア見なきゃですね」と話していました。

森川:えっ、そんなこと話してたの!?(笑)「3歩頑張ってくれ!」と言われたのにそれができなくて、終いには「1歩でいいから!」と言われて、その1歩を上手いこと編集して下さいました。


kakegurui-b-hamabe-3.jpg――同じ世代の出演者ばかりでしたが?
浜辺:本当に仲が良かったのに、普通なら「ごはん行こう♪」なんてことになるのですが、実は1回も行ったことないんですよ~(笑)。いろんな違うキャラクターの方々がいるのに、誰も言い出したことがなかったのです。


――休憩中は何を?
浜辺:きついスケジュールだったので、皆さん台本を読んでいるか、寝てるか、ちょっとお喋りしているかでした。全然ストイックではないのですが、集中しているか、逆にまったりしているかでした。途中からケイタリングが登場して、「どうしたんだろう!」なんて言いながら皆さん喜んでました。


――凄い表情の顔芸が話題になっていますが?
浜辺:TVのSeasonⅠで既にやっていたので、別に恥ずかしくはなかったです。

森川:逆にやらない方が恥ずかしかったかも?

浜辺:監督さんから「もっともっと」と言われるので、やらないと恥ずかしかったですね。


kakegurui-b-mori-2.jpg――お互いイメージが変わった事とは?
森川:(浜辺さんは)もっと大人しいタイプの人なのかな?と思っていたら、「みーたん」の方から寄って来てくれて、すっごくお喋りしてくれるんです。この年で「あおいたん」と呼ばれるのもどうかと思いましたが、「みーたん」に「あおいたん」と呼ばれることがとっても可愛くって、すぐに受け入れられました。

浜辺:私、そんなにお喋りする方じゃないんですが、『賭ケグルイ』の皆さんに支えられていました。森川さんは、劇中は女王様気質でクールな感じのお姉さんって感じだったのですが、「あおいたん」と呼ばせてくれて、癒し系の感じの方です。距離感が近くて話しやすい人だと思いました。


――仲の良さが伝わってきますが、大阪で行ってみたい所や食べてみたい物はありますか?
浜辺:お好み焼き、ネギ焼き、トンペイ焼き…たこ焼きは食べたことありました。中がとろとろなのが美味しくって!

森川:東京のメジャーなたこ焼きとは質感が全然ちがう!

浜辺:それと商店街が多いので、ショッピングしてみたいです。


kakegurui-b-hamabe-1.jpg――平成生まれのお二人にとって、平成の思い出は?
浜辺:平成12年生まれですが、石川県出身なので、北陸新幹線が開通したことかな?それと、『賭ケグルイ』と出会えたことです!

森川:そうそう!(笑)


――最後のご挨拶。
浜辺:今日はお集り頂きまして本当にありがとうございました。撮っているときから早く皆さんとこの楽しい時間を共有したいなと思っていましたので、今日はとても嬉しいです。私や森川さんにとっても『賭ケグルイ』にとっても、今日が平成最後の舞台挨拶ですので、皆様とご一緒できて本当に嬉しいです。多くの方に勧めて頂いて、沢山の方に観て頂きたいです。どうぞよろしくお願いいたします。

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◆監督:英 勉(『ヒロイン失格』や『あさひなぐ』『トリガール』)
◆脚本:高野水登、英 勉
◆キャスト:浜辺美波、高杉真宙、森川葵、池田エライザ、矢本悠馬、宮沢氷魚、福原遥、伊藤万理華 他 
◆配給:ギャガ 
◆©2019 河本ほむら・尚村透/SQUARE ENIX・「映画 賭ケグルイ」製作委員会
公式サイト: https://kakegurui.jp/


2019年5月3日(金)~TOHOシネマズ梅田 他 全国ロードショー

 


(河田 真喜子)

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