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戸田恵梨香「幅広い女性に共感いただける映画」、大泉洋は「離婚したい人の後押しに」で大爆笑!『駈込み女と駆出し男』大阪舞台挨拶

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戸田恵梨香「幅広い女性に共感いただける映画」、大泉洋は「離婚したい人の後押しに」で大爆笑『駈込み女と駆出し男』舞台挨拶@大阪ステーションシティシネマ(2015.4.24)
登壇者:原田眞人監督、大泉洋、戸田恵梨香
 

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今より2倍もの離婚があったという江戸時代に、離婚を望む女たちが駈込む寺があった。政府公認の縁切り寺を舞台に繰り広げられる、新しい人生を夢見る女たちとそうはおかない男たちの運命は?井上ひさし原作の『東慶寺花だより』を『わが母の記』の原田眞人監督が映画化。原田監督が俳優として出演した『ラスト サムライ』の舞台にもなった姫路・円教寺の厳粛な佇まいや、日本の四季を織り交ぜながら、ユーモアや艶っぽさのある人情時代劇に仕立て上げた。
 
大阪ステーションシネマで行われた先行上映会の舞台挨拶には、原田眞人監督をはじめ、
主役の戯作者志望医者見習い・信次郎を演じた大泉洋と、鉄ねりのじょごを演じた戸田恵梨香が登壇。姿を現した途端、会場からは「洋ちゃん」コールが巻き起こる人気ぶりで、最初から会場に熱気があふれた。最後まで笑いっぱなしだった舞台挨拶の模様をご紹介したい。
 

 
<最初のご挨拶>

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大泉:こんにちは。大阪の皆さんのじわじわと盛り上がってくる感じがいいじゃないですか。ありがとうございます。まず皆さんに観ていただいて、大いに宣伝していただければと思います。この後、アホみたいにしゃべろうと思っていますので、どうぞ楽しんでいってください。
 
戸田:この作品は幅広い女性たちに共感していただける作品だと思います。きっと男性は「こんなことをしてはいけないんだな」とか「女性にはこうした方がいいんだな」ということが分かるし、もう少し女性が(一人で)立っていけるような時代になればいいなとこの作品を観て思いました。楽しんでいただければと思います。
 
原田監督:素晴らしいキャストとスタッフに恵まれて、初めての時代劇を本当に思い存分撮ることができました。主役の大泉さんと戸田さんに感謝、感謝です。今日は皆さんに十分に楽しんでいただきたいと思います。
 
 

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―――初めての時代劇ですか?
原田監督:出演する方では12年前に『ラスト サムライ』で悪役を演じましたが、姫路の円教寺と巡り合い、今回、東慶寺のメインの舞台として使わせていただいています。
 
―――関西を中心に撮影されたそうですね。
大泉:京都、滋賀、奈良のあたりですね。京都で撮ると聞いていたので、京都のホテルに詰めていたのですが、京都と言ってもほとんど滋賀か奈良でしたね。毎日毎日ものすごい移動でした。
 
原田監督:伸次郎の出番は奈良が多かったですね。奈良の柳生街道を歩いてもらったり。
 
大泉:あの山の中ですか?寒くて、寒くてね。京都の松竹撮影所でカツラを被って、そこから車で移動すると、だんだんズレてくるんですよ。また直さなくてはいけなくて。
 
戸田:ホテル変えてほしかったですね。
 
―――戸田さんは兵庫のご出身ですが、姫路の円教寺の撮影はいかがでしたか?
戸田:行ったことがあるかもしれませんが、記憶になくて。でも神戸にこんな素晴らしいところがあるんだと、誇らしい気持ちになりました。
 

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―――原田監督は今回大泉さんとお仕事をするのは初めてだったそうですが、実際に仕事をしてみていかがでしたか?

原田監督:今日はサービス精神が旺盛ですが、すごく真面目で天才的な俳優、芝居はすごいです。僕が彼を初めて観たとき(舞台『ドレッサー』)、楽屋へ行って、時代劇の主役を是非してほしいと伝えて、脚本を送ったのです。

大泉:びっくりしましたね。観に来ていただいてすぐに、脚本と主演のオファーをいただいたので、「私で大丈夫かしら」と。ワクワクするような江戸時代の活気に溢れた脚本で、アホみたいな長ゼリフがあって、よほど断ろうかと思いましたが(笑)。やってみると楽しくて。
 
原田監督:全てが絵になって。大泉さんの場合、NGを出すとそれが絵になって、脚本よりも良くなるんですよ。
 
大泉:それを言うと、どこがNGか分かるじゃないですか!NGを使うんですよ、この人(会場大爆笑)。堤真一さんに「(原田)監督はNG使うからな。気を付けた方がいいよ」と言われていたのですが、バッチリ使われました。ですから、どこかな?と楽しみながら観ていただければ。
 
―――戸田さんとも初めてだそうですが、原田監督から見てどんな女優さんですか?
原田監督:今回は二人の全く性格も育ちも違うヒロインがいます。もう一人の満島ひかりの方はコテコテに作っているのですが、戸田さんの場合はそのまんまの自然児で出てねとお願いしました。戸田さんは舞台『寿歌(ほぎうた)』の演技が素晴らしかった。その時の堤真一、橋本じゅんと全員が本作に出演しています。撮影している最中に、すごい目力だなと思いました。彼女の見た目で作品を作っていけるなという感覚が、途中からどんどん出てきましたね。
 
―――撮影中辛いことはなかったですか?
戸田:いやあ、寒さとの闘いでしたね。2月から4月まで撮影させてもらいましたが、着物で、しかも素足だったので、素足で冬を過ごすのは辛かったです。
 
<最後のご挨拶>

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原田監督:僕自身映画を作っていく中で、逆境を生き抜くという、辛い思いや悲しい思いをした人が生きていくドラマにすごく惹かれます。時代劇の場合は、女性は生きているだけで虐げられていた部分があります。今回大泉さんが演じる主人公は戯作者見習いとして弾圧されており、今の時代とどこか通じるところがあります。戸田さんや満島さんが演じた役も、駈込み女は本当に辛い思いをしながら、いかに自分の道を開くために努力し、女たちの連帯でそれを勝ち取っていくという話です。ですから、今を闘う女性たちや、家庭で虐げられた男性たちに共通する部分があると思います。この映画を観た後清々しい気持ちになって劇場を出て、それが自分の生きていく明日につながるような作品になってくれればと思います。是非、応援してください。
 
戸田:今日は久しぶりに家族や親せきが見に来ていて、ずっとソワソワしています。久しぶりに照れくさいなと思ってこの場に立っているのですが、時代劇といえば堅いなとか難しいというイメージがあるかもしれません。そうではなくて、もっと新しい時代劇になっていますし、楽しんでいただけると思います。今日はありがとうございました。
 
大泉:そうですか・・・。戸田さんのご家族がいると思うと、少し緊張してまいりました。おかしなことを言えないなと(会場笑)。私は大阪のことが大好きでして、今日も大阪のテレビにいっぱい出ました。「ミヤネ屋」にも出まして、「何回くるねん」と言われました。前回は1分でしたが、今回はビシッと40分も出ました。離婚特集で、夫婦離婚度チェックもやらされ、結局妻への不満を書く羽目になりましたが、宮根さんも、かなり気に入ってくださいました。先ほどは戸田さんと「マルコポロリ」に出て、ポロリバスにここまで送ってもらいました。このように、大阪では何でも出たいと頑張っております。
 
本当に見どころ満載の映画となっておりまして、今まさに、会場の中に家庭が上手くいっていない方、離婚したい方が多いでしょう(会場大爆笑)。そんな方のちょっとした後押しになればと思っております。どんどんみなさん離婚していただいて、新しい人生を目指していただければと思います。この映画を観て、たくさん宣伝してください。今日はみなさん、ありがとうございました!ありがとう!また会おう!僕のNGシーンを観て、ここだ、ここだと言わないように!
(江口由美)

 
<作品情報>

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『駈込み女と駆出し男』
(2015年 日本 2時間23分)
監督:原田眞人 
原作:井上ひさし『東慶寺花だより』新潮文庫刊
出演:大泉洋、戸田恵梨香、満島ひかり、樹木希林、山崎努、堤真一、武田真治、キムラ緑子、内山理名、陽月華他
2015年5月16日(土)~丸の内ピカデリー、新宿ピカデリー、大阪ステーションシティシネマ、なんばパークスシネマ、神戸国際松竹、OSシネマズ神戸ハーバーランド、MOVIXあまがさき、TOHOシネマズ西宮OS、MOVIX京都他全国ロードショー
公式サイト⇒http://kakekomi-movie.jp/
(C) 2015「駆込み女と駆出し男」製作委員会
 
<ストーリー>
江戸時代、縁切り寺として名高い東慶寺には、様々な事情で離縁を求める女たちが、駆け込んでくる。顔に火ぶくれを持つじょご(戸田恵梨香)や、堀切屋(堤真一)の囲われ女だったお吟(満島ひかり)は、聞き取りをする柏屋で戯作者志望の医者見習い・信次郎(大泉洋)に出会う。信次郎は、さまざまなトラブルに巻き込まれながら、訳あり女たちの人生の再出発を後押ししていくのだったが・・・。
 
 

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