藤原竜也に操られたい!『MONSTERZ モンスターズ』舞台挨拶レポート
(2014年5月13日(火)18:30~梅田ブルク7にて)
ゲスト:藤原竜也(32歳)、中田秀夫監督(52歳)
(2014年 日本 1時間52分)
監督:中田秀夫
出演:藤原竜也、山田孝之、石原さとみ、田口トモロヲ、落合モトキ、太賀、三浦誠己、藤井美菜、松重豊、木村多江
2014年5月30日(金)~丸の内ピカデリー、大阪ステーションシティシネマ、梅田ブルク7、なんばパ-クスシネマ、MOVIX京都、神戸国際松竹 ほか全国ロードショー
公式サイト⇒ http://wwws.warnerbros.co.jp/monsterz-movie/index.html
(C)2014「MONSTERZ」FILM PARTNERS
~藤原竜也×山田孝之、ふたりのモンスター俳優が仕掛けるガチ勝負の恐怖~
2年前公開の韓国映画『超能力者』は、目で人を操るという超能力を持つが故に孤独に生きる男が主役の怖くてせつない映画だった。カン・ドンウォン演じる超能力者が初めて操れない男コ・スと出逢い、運命の歯車が大きく狂い出すという衝撃的なサスペンスホラー。それを『リング』でハリウッドデビューを飾った中田秀夫監督が、「彼をおいて他にいない!」と言わしめた藤原竜也をモンスターにしてこの世に送り出す。
さらに、唯一操れない男を、これまた若手演技派のひとり山田孝之が演じる。同世代ながら初共演となった藤原竜也(32)と山田孝之(30)がダブル主演。どちらがモンスターを演じてもおかしくないキャラクターだ。このふたりの対決とあっては、何かが起こるに違いない!実際、実の親からも恐れられ、超能力を使う度に手足が壊死してしまう超能力者の哀れさと、何があってもすぐに回復する不死身という超能力を持つ操れない男もまたモンスターといえる。アクションだけではない、悲しい運命を背負ったモンスターの内面を、ふたりの若き演技派俳優の目ヂカラの演技に注目してご覧頂きたい。
いよいよ5月31日より全国公開される映画『MONSTERZモンスターズ』。公開を前に、主演の藤原竜也と中田秀夫監督の舞台挨拶が、大阪は梅田ブルク7で開催された。
【舞台挨拶詳細】 (敬称略)
――― 最初のご挨拶を。
藤原:大阪の皆さん、こんにちは。1年位前に一月半かけて一所懸命に撮影しました。面白いエンターテインメント作品になったと思います。
中田監督: (ここで、客席に向かって)男性の方は手を挙げて? 女子率高いな~。竜也君が来るのが分かっていた人? 少ないな~、はい以上です。(笑)
――― 何なんですか、それ?
中田監督:自分だけのアンケートです。
――― この映画のどこに一番の魅力を感じましたか?
藤原:韓国映画の『超能力者』がベースになっているのですが、その映画を見てから脚本を読んで、中田監督の得意分野の映画に呼んで頂けて嬉しく思いました。目で人を操るという設定なんですが、視界に入った人なのか、ピンポイントで見た人なのか、僕もそのルールがイマイチよく分かりませんでした。でも、それは気にせずに見て頂けたらと思います。
――― その辺りも含めて、藤原竜也さんを起用した理由は?
中田監督:竜也君とは『インシデルミ 7日間のデスゲーム』でも一緒に仕事したのですが、プロデューサーと竜也君主演のサスペンス・スリラーを作りたいという話が出ました。そこで、韓国映画『超能力者』が挙がり、世界を敵に回しても孤独の中で闘えるダークでクールなカッコイイ役は、藤原君をおいて他にいないだろうと思いました。
(ここでまた、客席に向かって) 藤原君に操られてみたいと思う方?(笑)
藤原:どうしたんですか?
中田監督:映画はダークな面もありますが、面白がって見て頂ければいいかなと(笑)。
――― 人を操っている時の藤原さんの目にとても魅了されたのですが、何か工夫は?
中田監督:山田君が演じた操れない男と出会ったことで、初めて生きていると実感します。彼とのバトルを通して、生きる証しを感じていきます。何千人ものエキストラが山田君一人に襲い掛かって行くのですが、それに似合った眼力が必要でした。お芝居プラス、それまでの人生が反映されているエフェクトが必要だったのです。
―――人を操る目の演技について?
藤原:目だけをいっぱい撮ってもらいました。「もういいんじゃないですか?」というぐらい沢山。
――― 目だけ撮られる感じは?
藤原:その時は分からなかったのですが、作品を見て、うまく編集されているなと納得しました。
――― 今日は、ここ大阪ということで、大阪についてお聞きしたと思います。
藤原:年に2回位お芝居で来ています。大好きですね~住みたいくらいです。僕は西武ライオンズのファンですが、阪神タイガースも大好きですし、人は温かいし、大阪の空気が好きですね。
――― 先月、大阪城ホールでのワールドプレミアムボクシング、長谷川穂積選手の試合を観戦しに来られていたらしいですね?
藤原:はい、長谷川穂積さんが大好きで、彼の大事な試合でしたから「これは見届けなくてはいけない」と勝手に思い込んで観に行きました。
――― ええ?バレないんですか?
藤原:バレてたんでしょうね~(笑)
――― 声を掛けられたりしないんですか?
藤原:皆さん試合に集中されてましたので、それはないです。
――― 本作では格闘家の川尻達也さんを操っていましたが?
藤原:僕は操るだけなので、2時間位で撮り終わりましたが、後は山田君らのアクションシーンに10時間位かかったんです。「すみません!お先に失礼します」と毎日謝りながら帰っていました(笑)。
――― 川尻さんと闘ってみたかったのでは?
藤原:いや~、操るだけで十分です。
――― ご存じの方も多いと思いますが、来る5月15日は藤原竜也さんのお誕生日なんです!そこで、中田監督からスペシャルプレゼントが用意されています。どうぞ!
(黄金のミニビリケンさん登場! 中田監督から藤原竜也へ手渡された。)
――― ビリケンさんの足の裏をなでると願いが叶うということですので、映画のヒットを祈願して触り放題でございます。家のどの辺りに飾りますか?
藤原:寝室です。(笑)
――― 最後のご挨拶を。
藤原:誕生日を皆さんに祝って頂いて、心から感謝しております。『MONSTERZモンスターズ』は中田監督のもと、皆で頑張って撮った作品です。いよいよ5月31日から公開されますが、ひとりでも多くの方に見て頂けたらなと思っております。本当に今日はありがとうございました。
中田監督:この映画の見せ場は、アクションに次ぐアクションですが、「生きていくことは闘いの連続である」がテーマということだと思います。山田君が群衆と闘うシーンも去ることながら、藤原君と山田君が直接ボディコンタクトをしながら闘うシーンは、この物語の大きなポイントとなりますので、その辺りを注意してご覧になるとお楽しみ頂けるのではないかなと思います。
中田監督に、「藤原君に操られてみたい方?」と聞かれ、思わず手を挙げそうになった筆者。舞台や映画にと大活躍の藤原竜也の成長ぶりは、今年公開の4本の出演映画からもお分かり頂けるだろうが、自信と共に貫禄が付いてきたように感じる。どの作品にも言えることは、声が違う!以前に比べ、太く大きくなっている。さらに、物語のテーマを象徴したキャラクターを全身で生きているから、存在感が違う! 明らかに他の若手俳優と違うところだろう。7月から始まる連続TVドラマ『ST警視庁科学捜査班』で13年ぶりに主演を務めるという。まだ32歳。40歳過ぎてからの藤原竜也を見るのが、今から楽しみでならない。
(河田 真喜子)