『バイロケーション』
原作:法条遥(「バイロケーション」角川ホラー文庫)
監督・脚本:安里麻里
出演:水川あさみ 千賀健永(Kis-My-Ft2) 高田翔(ジャニーズJr.)、滝藤賢一 浅利陽介/酒井若菜/豊原功補 (2014年 日本 1時間59分)
★『バイロケーション 裏』2014年2月1日(土)~角川シネマ新宿、TOHOシネマズ(梅田、なんば、二条、西宮OS)ほか全国ロードショー ★『バイロケーション 表』2014年1月18日(土)~角川シネマ新宿、TOHOシネマズ(梅田、なんば、二条、西宮OS)ほか全国ロードショー
公式サイト⇒ http://www.bairoke.jp/
(C)2014「バイロケーション」製作委員会
~もうひとりの自分が殺しにやって来る! 衝撃の結末2パターンの新感覚ホラー~
突然、もうひとりの自分が目の前に現れ、自分を攻撃してきたらどうするだろう? 人間が相反する感情で精神的に引き裂かれた時に発生するもうひとりの自分のことをバイロケーション(通称:バイロケ)というらしい。しかもバイロケは、自分の近くに現れ、自分を敵視し、自分が傷つくと傷付き、凶暴化しやすく、鏡には映らない。新感覚ホラーの世界観で未体験の恐怖を植え付ける『バイロケーション』は、結末の違う2タイプ『バイロケーション 表』と『バイロケーション 裏』が同時期公開されることでも話題となっている。
【STORY】
画家を目指す忍(水川あさみ)は、最後のチャンスであるコンクール目指してキャンバスに向かって格闘していたが、思うような絵が描けず日々自分を追い詰めていた。そんなある日、階下に引っ越して来た高村勝(浅利陽介が)挨拶に訪れる。そこから忍の人生は大きく変わっていった。
その後高村と結婚した忍は、ある日スーパーのレジで偽札を使ったとして捕まる。すぐさま加納(滝藤賢一)という刑事が現れ、忍は訳の分からぬまま飯塚(豊原功補)が主催する会へ連れて行かれる。そこで初めてバイロケの存在について知り、同じようにバイロケに苦しめられている仲間と出会う。それからというもの、凶暴なバイロケに怯える日々が始まるが、忍の場合、飯塚が忍を特別にかばうある秘密が隠されていた。その秘密の鍵を握るのが加賀美(高田翔)という少年だった。
本作で主役を務める水川あさみは、軽妙なコメディが似合うキャラを一変させ、攻撃的なもうひとりの自分と闘うエキセントリックな女性像を繊細に演じていた。本人も、「いろんな仕掛けがありとても見やすい映画」で、バイロケと対峙するシーンでは「想像を膨らませて演じたので感情的に繋がっているのか不安だったが、完成版を見て安心した」と。また、「自分と同じ格好をした人間が襲ってくるので恐怖は倍増」。さらに共演者については、「わけ合いあいと楽しく過ごせたが、滝藤賢一さんは特に凶暴な役柄だったので、顔、声、演技のすべてが恐かった」とも。そして、「ある意味ひとりの女性の物語なので、女性ならではの視点と心情に寄り添いながら見てもらって、驚いてもらえたら嬉しい」と締めくくった。
(河田 真喜子)