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『DON'T STOP(ドント・ストップ)』小橋賢児監督インタビュー

dontsop-s1.jpg(2011年 日本 1時間49分)
監督:小橋賢児
出演:高橋歩、CAP
2012年9月8日(土)~新宿武蔵野館、立川シネマシティ、9月15日(土)~テアトル梅田 にて公開
公式サイトはコチラ
© 2011「DON’T STOP!」製作委員会

【写真説明】監督デビュー作「DON’T STOP」への思いを熱く語る小橋賢児監督

~“不良オヤジ”と走ったルート66~

俳優出身ながらドキュメンタリー映画「DON’T STOP」(9月15日公開)を撮って監督デビューした小橋賢児監督(33)が8日来阪、自作にかけた熱い思いを語った。映画は“車椅子の不良おやじ”CAP(キャプテン)の夢だったアメリカ横断旅行に同行し、そのまま映画にするという大胆な試み。テキサス・エルパソからアリゾナ・サンタモニカまで10日間で全4200キロ「ルート66」を走る夢を実現した小橋監督は「自分の心もドント・ストップです」と熱かった。


dontsop-1.jpg━━━これが初映画だが、これまで経験は? なぜ監督をやることに?
映画作りの経験はまったくない。8歳から芸能界入って10代は多忙だった。20代半ばになってホントにやりたいことは何か? と考えた。このまま物理的な幸せでいいのか、と思って27歳の時に俳優業を休業してアメリカへ行き、自分のリアルを見つめた。作家で旅人でもある高橋歩さんのトークライブで「車椅子の元不良オヤジがアメリカに行く。ルート66を行く」という話を聞いて、すっごいワクワクした。映画に残したい、と思い立ち「撮らせてください」ととっさに手を挙げた。もし僕が料理人だったら料理している。映画作りなどしたことはなかったが、どんな名監督も最初は初めてなんだ、と自分に言い聞かせた。

dontsop-2.jpg━━━撮影はいつ? カメラは?
一昨年9月、正味10日間だった。その前に1カ月間、CAPの実家(北海道・名寄市)で一緒に暮らした。撮影はハイビジョンの一眼レフで1クルー4人。照明とかは入れたくなかった。1日900キロ走った日もあったが、映画にも入れたが、予定通りいったことは1日もなかった。脚本は一切なし。いろんな想定はしたが、旅に出るときはすべてを捨てた。動物的に、直感的に作った。本当に全然予定通りにはいかなかったが、それが結果的には良かった。

dontsop-3.jpg━━━ドキュメンタリーの勉強は? 
いろんな本を読んだ。一番、ぴったりきたのは想田和弘監督の本だった。本屋でたまたま手に取って、想田監督の“観察映画”が一番ぴったり合った。いろんな本を読んで参考に、というより参考にしてたらそれにしばられる。ナレーションも最初は入れてみたが、答えを押しつけることになってしまうので、見た人がそれぞれ人生の中で答えを出して感じてもらいたいと思って、こういう形にした。何百時間も撮って、編集では大変な苦労をした。行き詰まったこともあった。

dontsop-s2.jpg━━━キャンピングカーで、20代から70代まで総勢11人で行く旅は物理的にも大変。ルート66を走って、モニュメントバレーやグランドキャニオンに回り道もしたが――?
大型キャンピングカーに寝泊まりして、僕は監督なのでいつでもカメラを回せるように床に寝袋敷いて寝る生活だった。旅のルートは決めてなかった。旅をしていると、いろんなものが自然に引き寄せられてくる。それが自然とドラマになった。CAPには人を呼ぶ力があると思った。彼は障害を言い訳にして自分の可能性にフタをしていた。「ハーレーでルート66を走りたい」という彼の素敵な夢を、こうして実現出来て、僕らにも大きな可能性を開いてくれたように思う。自分が本当にやりたいと思ってハードルを上げれば出来るんだなって…。(安永 五郎)