「京都」と一致するもの

 

pecoros-okano1.jpg『ペコロスの母に会いに行く』原作者岡野雄一さんインタビュー
(2013年 日本 1時間53分)
監督:森崎東
原作:岡野雄一 『ペコロスの母に会いに行く』西日本新聞社
出演:岩松了、赤木春恵、原田貴和子、加瀬亮、竹中直人、大和田健介、松本若菜、原田知世、宇崎竜童、温水洋一他

★作品紹介はこちら 

★公式サイト→http://pecoross.jp/

2013年11月16日(土)~新宿武蔵野館、ユーロスペース、梅田ガーデンシネマ、シネマート心斎橋、京都シネマ他全国ロードショー
(C) 2013『ペコロスの母に会いに行く』製作委員会

 


 

~認知症の母の瞳に映る若き日の思い出。男やもめ、笑いと涙の介護日記~

「ボケるとも、悪い事ばかりじゃなかかもしれん」
生まれ故郷の長崎で、認知症の母を介護しながら介護エピソードを4コマ漫画で書き綴り、
2度の自主出版の後、西日本新聞社から発行した『ペコロスの母に会いに行く』が大反響を呼んだフリーライター、漫画家の岡野雄一さん。この実話を、『生きているうちが花なのよ死んだらそれまでよ党宣言』、『ニワトリはハダシだ』の名匠森崎東監督が映画化。監督のもと、同じく長崎県出身の岩松了、原田貴和子や89歳で初めて主演を務める赤木春恵、そして日本映画界を代表する名スタッフが集結し、岡野親子の可笑しくも切ない介護の日々を綴る、感動的な人情喜劇が誕生した。

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岩松了演じる主人公ゆういちと、赤木春恵演じる認知症の母みつえとの日常のエピソードがユーモラスに綴られ、従来の認知症を題材とした映画とは一線を画す。息子が介護するのも新鮮ならば、みつえが亡くなった夫(加瀬亮)をはじめ、自分が子育てに奮闘していた若き日のことを思い出し、みつえの歩んできた人生も描かれていく。若き日のみつえを演じたのは久しぶりの映画出演となる原田貴和子。戦後、酒癖の悪かった夫のもとで必死に生きてきた母親を熱演し、原作とは違った映画ならではの見せ場を作り上げていく。全編長崎ロケで、坂の多い、ちんちん電車の走る街の風景や、長崎の風物詩である「ランタンフェスティバル」が映し出され、郷愁を呼ぶことだろう。観終わったとき長崎弁の心地よさと、母の認知症と対峙することで、過去の自分に戻った母親の姿に自分の子供の頃を重ねた主人公ゆういちの気持ちが、じんわりとからだを包む。

本作の原作者であり、主人公ゆういちのモデルである岡野雄一さんに、原作ができるまでの経緯や、認知症の母親と対峙することで見えてきたこと、そして映画化された本作への想いについて、お話を伺った。

 



―――40歳で長崎に戻られてから、お仕事のかたわらマンガを描き続けてきて、自主出版ののち、今これだけ『ペコロスの母に会いにいく』がヒットした要因は何だと思いますか?
時代に合ったとしか言いようがないですね。昔だったら売れなかったし、今だからヒットしたのです。団塊の世代は親が生きるか死ぬかの時期で、私のような介護パターンが多いんですよ。読書カードを見てもほぼ同じ世代で、40代後半から60代にかけての女性が多いです。親を看ているのは女性の方が圧倒的に多いのでしょう。「介護はこんなに甘いものではないんだけど」と断りながらも、介護をがんばって疲れたり、余裕がなくなったときに、この本を見てほっとするというお声が多いです。シビアさから目をそらす時間がほしいというときにこの本を見てくださるようですね。

 

―――お母様が認知症を発症されてから、岡野さんがマンガを書き始めるまで、さまざまな葛藤があったのではないですか?
pecoros-2.jpg母は、百姓の娘で10人兄弟の長女で典型的なしっかり者で、常に父の後ろにいる印象でした。家計をしっかり守り、世間的にもきっちりした家庭を作るというところから解放されてボケていく感じがしました。よその家の花壇に入って植木鉢を全部持ってきたり、現実にはどんどん汚れたままになっていくんです。介護するのが娘だったら、もっときちんと汚れにも対処するのでしょうが、僕はある程度のところで会社に行かなければならないので、折り合いをつけてやっていました。家の中もだんだん臭くなってきましたが、その時はまだ、時間はかかっても一人でお風呂に入れるぐらいのボケでとどまっていたんです。
でもだんだん「火事が怖い」等と近所から言われ、苦になる部分や、施設に入れることを決めても親戚から「え~母親ば施設に入れるとや?」と言われたりしました。8年前でもまだそんな風潮だったんですね。こうやって映画に取り上げていただいて「まあよかったのか」と思うようになったのですが、今だに後ろめたいところはあります。後ろめたさがありながらというのが、正解なのかなと思います。マンガにするという作業は面白い風に解釈して、8コマ目で落とすという作業ですから、自分の精神的にも良かったですね。

 

pecoros-pos.jpg―――映画は原作に忠実にエピソードを盛り込んでいますね。 
ここまで忠実に描かなくてもいいのにというぐらいですね。でもそれは途中までで、そこからは映画独自の世界に入っていくので、そこがいい映画の特徴だし、この映画の醍醐味だと思いました。

―――度々物語で笑いを誘う「ハゲ」ですが、岩松さんのハゲぶりは見事でした。
僕は岩松さんのインテリっぽい白髪の感じが好きなのですが、原作が原作だけにカツラをつけていただきました。3時間かけてカツラをつけ、撮影が終わって外すのにも2時間かかったそうです。本当はとにかくかっこいいのですが、役作りのためよく僕と飲んでくださったんです。私が出張のときも「君の行きつけのところで飲んでいるから」と連絡を下さって、遅い時間から何回か飲んだりしました。やはり役作りする前と後では全然違っていたので、撮り直したシーンもあったそうです。

 

―――赤木さんの母役も見事に認知症の症状の進行を演じ分けていましたね。
赤木さんはご自身も現在車いすで生活をされているので、長いセリフは無理だとのことだったのですが、私の母も車いすなので、リアル感がありますね。脳梗塞で入院してから、認知症が進行してグループホームに入所する頃までの様子を上手く演じていただいています。今、母は生きているのがやっとの状態なので、この映画を見せたいけれど、もう映画を観ても、分からないでしょう。それでも見せたいですね。

 

―――加瀬亮が演じたお父さんは、岡野さんのお父さんの事実をかなり反映しているのでしょうか?
pecoros-okano2.jpg父はすごく酒に弱かったんですよ。精神安定剤のような感じで短歌を始めたのですが「いつの頃からか自分は精神を病んでいる」という歌があるように、いつも追いつめられているような感じで、定時以前に父がガクガク震えながら帰ってきて、「電信柱の影におるけん」と隠れたりしていました。
日本酒は大好きで、「三杯目から砂糖水に変わる」と言っていました。砂糖水に変わった瞬間から暴れ始めるらしく、一番被害を受けたのは母でした。僕が覚えているだけでも何度か実家に帰っていますが、結婚していない妹がたくさんいるので、長女が失敗して帰ってきたとなったら世間体がよくないと帰らされるのです。父が「一緒に死んでくれ」と言って、包丁を持って母を追いかけまわしていたちょうどその時期に、僕は長崎を出ました。このままいたら自分もおかしくなるし、父の血が自分に流れていると実感する瞬間があって、東京へ出てきたのですが、一番父がひどいときに母をおいて出てきた申し訳なさがずっと心の中にあるんです。

40歳で離婚して長崎へ戻ってきたのも、そういう過去をもう一度やり直すという気持ちがどこかであったと思います。こうやって取材を受けてうれしいのは、そうだったんだと、もう一度自分を振り返ることができたことですね。

 

―――若い頃、辛い目に遭わされたお母様ですが、認知症になってから「帰ってきてほしい」とご主人の帰りを待ちわびている姿に、夫婦の絆を感じますね。
子供心には母が弱者に見え、父がひどい男という簡単な見方しかできていませんでしたが、自分が父の年に近づいてみると、実は母の方が強かったということが分かってくるんですよ。母は父が弱い男と分かって、叩かれていたりします。母が認知症になり始めた頃、父のことを聞くと「とにかく弱いけど、いい人だった」とよく言っていました。シナリオライターの阿久根君にも、「あれだけ酒で叩かれた妻がなぜ酒を買いに行って用意して待っているのか」と聞かれました。そのとき監督も一緒にいたのですが、まずそのころは世間体が強くて、それに合わせていたことや、父がちゃんとお金を稼いできてくれていたこと、父が弱いということも分かっていて、その上で酒を買いに行っている。今と違うそのころの男と女の愛情や、主人をたてるというところがあったんでしょうね。

 

―――映画ができて一番思ったことは?
いい映画のもっている高揚感や、高いところに持っていってくれるところをこの映画が持っていたのが、すごくうれしかったですね。いい映画ができたという実感がうれしかったです。

 

―――「昔に戻っていく」ことがテーマなっていますが、この作品によって認知症に対するマイナスイメージを払拭しているのでは?
面白いことに、森崎監督は「記憶は愛だ」がテーマなんですよ。私の本にある「忘れるのも悪いことばかりではない」という言葉とは相反するので、どうなるのかと思っていましたが、両方ともきちんと融合したラストになっていました。しかも、いい感じに楽観的でしたね。

 

―――どんな人に見ていただきたいですか?
同年輩の人たちは何回か見る人も多いと思いますが、もっと幅広い年代や若い人たちにも見ていただきたいです。たぶん、若い人も見て面白いと感じる人が多いのではないでしょうか。
(江口由美)

R100-s550.jpgSMネタQ&Aトークに爆笑!『R100』松本人志監督、大森南朋舞台挨拶&ティーチイン  (13.10.5 梅田ブルク7)
登壇者:松本人志監督、大森南朋 MC:倉本美津留
(2R100-1.jpg013年 日本 1時間40分)
監督:松本人志
出演:大森南朋 、大地真央、寺島しのぶ、片桐はいり、佐藤江梨子、冨永愛、渡辺直美、松尾スズキ、前田吟、渡部篤郎他
2013年10月5日(土)~新宿バルト9、梅田ブルク7、なんばパークスシネマ、OSシネマズミント神戸、MOVIX京都他全国ロードショー
公式サイト→http://www.r-100.com/
(C) 吉本興業株式会社

 

~「『そして父になる』と『そして父、Mになる』の二部構成で観て!」 松本人志監督、大ヒット舞台挨拶も舌好調!~

 

 日本での公開に先立ちワールドプレミア上映されたトロント国際映画祭では賛否両論を巻き起こし、劇場公開前から話題沸騰の松本人志監督最新作『R100』。大森南朋演じるサラリーマン片山が謎のSMクラブ「ボンデージ」に入会したことから繰り広げらる女王様にいたぶられる非日常と、日常生活にまで浸食し、更に予測不可の事態に巻き込まれていく様子を独特の映像美で描く。まさに全く新しいエンターテイメントだ。


R100-550-2.jpg 趣向を凝らしたSMの数々を披露する「女王様」を演じるのは、大地真央、寺島しのぶ、片桐はいり、佐藤江梨子、冨永愛、渡辺直美といったゴージャスな面々。快感を超えた恐怖まで感じる片山が、ドMを極めた先にどのような境地に達するのか。物語は、最後まで観る者の想像を裏切り続ける。

R100-2.jpg 公開初日に行われた地元大阪での大ヒット舞台挨拶&ティーチインでは、松本人志監督と主演の大森南朋さんが登壇。MC倉本美津留さんによる「ゲストのお二人がどんな質問にも答えます。松本監督はジョニー・デップよりもNGが少ない方ですから」という呼びかけに次々と質問の手が上がり、観客を交えての『R100』トークは大いに盛り上がった。普通のティーチインよりどこか親密で、SMというプライベートな趣向をあっけらかんと語り尽くす公開SM談義のようなユニークさが印象的だった。このティーチインの模様をご紹介したい。

 


(最初のご挨拶)
松本:どうだったでしょうか?コメディー映画ではないのですが、人それぞれ楽しむところや、ひょっとしたら笑いのこぼれるところがあるのではないかと思っています。みなさんのリアクションを見ることができなかったのですが、「割と良かったんじゃないかな」とよく分からない通行人が言っていました。
MC:それはスタッフの人ですね。それでは大森さん、お願いします。
大森:大森南朋です。今回は宣伝もたくさんやらせていただいたので、お客様がいっぱい入ってくれるとうれしいなと思っています。(自身が演じた)あの姿を見られてうれしいのかな?(会場、笑)とにかく、今日は大阪に来ることができてよかったです。今日はよろしくお願いいたします。

 

R100-matsu-1.jpg―――映画面白かったです。相方の浜田さんは映画には起用しないのですか?
松本:毎回のように聞かれて、ずっと「ありえない」と言い続けてきたのですが、最近それも言い疲れ、一周回って「逆に出演してもいいのではないか」と思ったりもしていますが、なかなかギャラが高いので、事務所をうまく通してやらないと、事務所が厳しいですから。
大森:僕はそういう(浜田さんがいる)現場を見てみたいですけどね。
松本:浜田を緑に塗って、実写版『シュレック』をやらせたらと(場内大爆笑)

―――とても変わった映画で楽しく拝見しました。松本さん自身はテレビやラジオでご自身がMだと公言されていますが、今回の映画は自身の願望がアイデアのもとだったのでしょうか?
松本:(映画で描かれているようなことを)されたいとまでは思いませんが、されてもいいかな。
大森:僕は普段したことのない経験をさせていただき、現場で縛られながら「監督はこういうことをされたいのかな」と思ったりしました。さすがに直接監督に聞くことはできませんでしたが。プロの縛り師が待機して、少しゆるめにしてくださったり、寄りで撮るときはきつめに締めたりしてもらいました。

 

R100-Omori-1.jpg―――松本さんや大森さんの父親もMですか?
大森:父親(麿赤児)がMやSと考えたことはないですが、MもSも越えている父なので、両方お持ちではないかと思います。
松本:僕は小学校高学年のときに親父のタンスからSMの本を見つけたことがあります。読んでいるとずっと縛られている女の人ばかりで、完全に親父はSだと思いました。他にも「あれは何だったんだろう」と思った経験があります。母親と和気藹々と団らんしていたときに「人志、お父さんはすごく噛んでくるんやで」と言われ、そのときは意味が分からなくて「お母ちゃんが悪いことしたから?」と聞くと、「いや、そういう意味じゃないねん。そのうち分かるわ」と。そんなことをなぜ僕に言ったのかいまだに分かりませんが、親父は相当なSだったと僕は思います。

 

―――私は大学生で、まだ自分がSかMかが分からないのですが、自分がSやMだと気づいたのはいつ頃ですか?
大森:役者は監督の指示を受けて動いているので、そういう意味ではMではないかと思います。仕事をしていて気付かされたところもありますね。
松本:本当に高校ぐらいのときだとよく分からないですね。自分はSかなと思っていたのですが、この仕事を選んでコンビを組んでお笑いをやっていくと、だんだんとボケ役がMとなっていくのは仕方がないかなと。笑いを追求していくときに、ツッコミ役はどんどん「もっとやれ!」と駆り立ててくるし、ボケ役は追い込まれた中からアウトプットするというところがあって、気が付くと相方の浜田はSとなり、僕はどんどんMになっていきました。もともと持っていたものなのか僕はよく分からないのです。
職業や相手によってもSやMは変わる部分があって、映画を撮っているとやはりSじゃないと役者さんに指示をだすのは難しいです。監督はSではないとダメで、編集するときはMになっているというか、悩んで自分で首を絞めているという仕事かなと思います。

 

R100-matsu-2.jpg―――主人公の家をみていると昭和テイストを感じました。バロムワンやレインボーマンの影響を受けているような女王様や、劇中流れるダウン・タウン・ブギウギ・バンドの『サクセス』などは、松本さんの思い出から盛り込まれているのでしょうか?
松本:映画監督をするということは、自分の内面、自分のワガママや自分の経験したもの、考えを出していかなければいけません。どうしても子供の頃の体験が知らず知らずのうちに出ているし、それを隠すつもりもないので、僕の思い出から来ているのでしょうね。
「この映画は懐かしい感じがした」とおっしゃっていただきましたが、そもそもこれが僕の好きなテイストであることと、この映画はパロディーではなく、むしろシリアスな怖い緊張感があります。その感じを出すために、ちょっと昔のイメージが必要でした。少なくともこの映画に関しては、携帯電話やパソコンが出てくると緊張感がなくなると思ったのです。
車が疾走するシーンのBGM用には2曲候補があり、もう一つが『身も心も』という同じくダウン・タウン・ブギウギ・バンドの曲でした。だからといってコンビ名を「ダウンタウン」にした訳でもないのですが、どこか惹かれるものがあるのでしょうね。

 

R100-Omori-2.jpgMC:大森さんは様々な映画に出演されていますが、監督松本人志は他の監督と比べていかがですか?
大森:存在感というか、監督が一番上に立って、スタッフや役者が皆同じ方向を向いて、一つの作品を作ろうとする。監督が悩めば、スタッフや役者もちょっと待ったりする。すごくいい空気というか、巨匠の空気がありました。
松本:マジですか?巨匠の風味が!?
MC:じゃあ、今日から巨匠の空気と呼びましょう!
松本:あまりいい感じじゃないですね(会場、笑)。

 

R100-s2.jpgMC:それでは最後のご挨拶をお願いします。
大森:今日は皆様ご足労いただき、ありがとうございました。初日、ついに来ました。みなさん、初日に見ちゃった人はお友達にちゃんとこの映画を観るように紹介してください。「あいつがあんなひどいことになってたぞ」と。よろしくお願いします。
松本:この映画を観て、友達にどうだったって聞かれたら、「嵐ががんばっていた」「嵐、パンツ一丁で走り回ってたよ」って言うと、ダマされて見に来る人もいるでしょう。嘘じゃないですから(笑)。『そして父になる』を観て、それから『そして父、Mになる』を観る二部構成と考えていただければ、抱き合わせでいけるのではないかと思っております(会場爆笑)。これからも機会があれば、新しいことにどんどん挑戦していきますし、一人ぐらいこんなおかしな監督がいてもいいのかなと思っておりますので、もし応援していただけるなら、次回作があるかもしれません。よろしくお願いします。

 


 

ティーチイン後に行われたマスコミによるフォトセッション時には、会場から「松ちゃん、面白かった!」「R100Ⅱはあるんですか?」と次々に声がかかり、「写真を撮られているときにこんなに話かけられるのもあまりない!」と松本監督が驚いた一幕も。大阪の観客に暖かく迎え入れられた舞台挨拶&トークショー、最後の挨拶で松本監督の目にうっすらと涙が浮かんでいたように見えた。従来から「SとM」の世界観にこだわり続けてきた松本監督が振り切った作品を目指して作り上げた『R100』。鑑賞した後、話したくなるネタも満載だ。(江口由美)

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 女優だけでなく、プロデューサーとしてリム・カーワイ監督『マジック&ロス』(10)、深田晃司監督『歓待』(10)、イム・テヒョン監督『大阪のうさぎたち』(11)、内田伸輝監督『おだやかな日常』(12)などを世に送り出し、国内外を問わず精力的な活動を続け、映画界で独自の存在感を放つ杉野希妃さん。『歓待』以降の作品はいずれも東京国際映画祭や東京フィルメックスのコンペティション部門(『大阪のうさぎたち』はアジアの風部門コンペ対象作)入賞を果たし、今年の台北映画祭では杉野希妃特集上映「Filmmaker In Focus: Kiki Sugino」が組まれ、日本未公開作品をはじめとする全7本が上映されるなど、海外の映画祭でも高い評価を得ている。

 来年1月、二階堂ふみを主演に迎えたプロデュース兼出演作『ほとりの朔子』(14)の公開も待望される杉野希妃さんが、自身が主演する最新作「女による女のためのR18文学賞」シリーズ第三弾『マンガ肉と僕』で、いよいよ監督デビューを果たす。主演に三浦貴大さんを迎え、三浦さん演じる青年ワタベと杉野さん演じるサトミをはじめとした3人の女の8年に渡る関係を描く、女の本音が満載の本作は、ほぼ全編京都ロケで京都の名所が多数登場するのも大きな見どころだ。

 

manga4.jpg 9月後半、12日間をかけて行われた撮影のうち、私は物語の大きなターニングポイントとなるシーンの撮影に立ち会うことができた。今まで『歓待』、『大阪のうさぎたち』、『おだやかな日常』と来阪のたびにインタビューさせていただいた杉野希妃さんが、プロデューサー、主演をしながら今回は監督業にもチャレンジ。記念すべき初監督姿をぜひ現場で見てみたい!その一心で早朝の撮影に合流し、まずは現場の緊迫した空気に圧倒された。杉野監督は、自身もずっと現場で登場するシーンのため、自ら「用意、スタート」と言った途端に演技に入り、演技を終えて「カット!」と声をかける。カット後は、真剣な表情で早速モニターチェックをし、三浦さんやワタベの恋人サヤカ役のちすんさんに細かな演出を行い、まさにフル回転だ。開店前の店舗を借り、時間に限りのある撮影だったため、杉野監督の「もう1回やらせてください」の声に周りもどんどん集中力が高まる。ちょっとした間合いや、顔の角度など納得のいくまでテイクを繰り返すこだわりぶりをみせた杉野監督をバックアップする周りのスタッフの声掛けも見事で一体感のある現場だった。

 朝一の撮影を終了し、次の現場に向かう移動の車中で、初監督作となった本作への想いや、杉野監督が表現したい女性像、初挑戦したプロデューサー兼監督兼主演のメリット、デメリットについてお話を伺った。


━━━長編監督デビュー、おめでとうございます。20代のうちに監督デビューというのは予定通りですか?
杉野:30歳までにデビューできればいいなと思っていました。昨年釜山国際映画祭のAPMという企画マーケットに日本、韓国合作映画の企画を提出し、それを長編一作目にしたいと考えていたのですが、合作ですし時間もかかるし、監督デビューは三十路をすぎるかもしれないなと思っていました。ちょうどそのとき本作のお話をいただき、タイミングがよかったです。

 

━━━今まで杉野さんはオリジナル脚本にアイデアを出され、脚本に対するこだわりを見せていましたが、今回杉野さんが携わる作品としては初めての原作ものとなりましたね。
杉野:今まで原作ものはやったことがないのですが、今回お話をいただいて5作品ほどの短編小説を読みました。その中で圧倒的に『マンガ肉と僕』が面白いと思ったら、そのすぐ後に「R18文学賞」大賞を受賞したので、この作品をやりなさいということだなと(笑)。
原作は原作の面白さがあるのですが、その設定をそのまま映画に持っていくと、マンガ的になってしまいます。結構突拍子もない設定なので、それをどう映画的に置き換えていくか、リアルに持っていくかというところから考え始めました。
一番原作で惹かれた点は、主人公のワタベとヒロインのサトミの関係性が人間の食物連鎖的なものを描いている感じがして、その構図が面白かったことです。ちょうどその頃、橋下知事の慰安婦問題の発言が取りざたされていて、原作が持っている「男にあらがう女たち」というテーマでやれるのではないかと思ったときに、すごく面白い映画になる直感が働きました。「男にあらがう女たち」ということで3人の女性を登場人物にし、全員関西弁をしゃべらせることにし、彼女たちの設定や背景を少しずつ変えていきました。

 

manga1.jpg━━━最初から監督、主演の両方をされるつもりだったのですか?
杉野:製作の吉本興業さんから、私が監督でヒロイン役もやれば面白いのではないかという案をいただき、そこから話が進んでいきました。ただヒロインのサトミが太ったり痩せたりしなければいけないので、そこが悩みどころでした。本気で20kgぐらい太ろうかと思ったのですが、コンパクトに撮影しなければならなかったので、10日間で20kgも太ったりやせたりするのは現実的に無理ですよね。そして、20kgの増減では見た目がそんなに変わらないという指摘もありました。結局は特殊メイクで毎回3時間かけて太ったサトミを演じています。

 

━━━役者としてもチャレンジですね。太って卑屈になってしまう気持ちなど、杉野さんに今まで無縁の感情だと思いますが。
杉野:人間って誰でも卑屈な部分は持っていると思いますし、私も「自分のこの性格を直したい、自分の身体のここが嫌い」とコンプレックスの塊ですよ。でもその悔しさをバネにして人間は生きている部分があると思うので、自分の中の自虐的だったり、あらがう感情みたいなものから役作りをしていった感じですね。サトミの場合は、卑屈さよりも反抗心の方が強く、そういう部分も自分と近いかもしれないです。
 

━━━今までプロデューサーや女優として様々な監督と仕事をされてきた杉野さんですが、ご自身が監督をされるにあたり、作品づくりや現場演出で影響を受けている監督は?
杉野:私が尊敬する溝口健二監督も「男にあらがう女たち」というテーマでずっと京都で撮影されていましたし、この作品も、ある種溝口健二監督を意識した形で、京都で撮ったら面白い作品になるのではないかと考えたんです。また、フランソワ・トリュフォーやウディ・アレンは「女に翻弄される男」を描くことが多いですよね。主人公のワタベに関してはウディ・アレンからインスパイアされた部分があります。ワタベ役の三浦さんやサヤカ役のちすんさんには『アニー・ホール』を観てもらうように言いました。

実際の現場では、今まで一緒にお仕事をしてきた監督さんの影響はやはり受けています。例えば深田晃司監督はある程度役者の個性を生かしつつ、「動詞」で演出されます。形容詞を使わないで「もっと攻撃してください」という風にアクションで演出される方です。それが私もすごくやりやすかったし、形容詞を使われるとイメージが制限されてしまうので、私もなるべく役者のイメージを膨らませるような演出ができればいいなと思っています。

先日福岡で撮影した『sala』の和島香太郎監督の現場も勉強になりました。ものすごく役者の気持ちや考えをリスペクトし、役者のタイミングを最優先される方だったので、そういうところも影響を受けていますね。本作では私の「どういう作品にしたい」「どういうキャラクター像にしたいか」「どういう台詞を言わせたいか」を全部伝えた上で、脚本を書いて下さっています。

 

━━━朝の撮影では、細かい間合いや顔の角度など演出のこだわりを感じました。
杉野:ここはこの構図にこだわりたいという部分と、ワンシーンワンカットでエネルギー重視の部分を決めて撮影しています。例えばフォーカスが合わなかったり、役者がフレームアウトしたとしてもその画面の中におさまるエネルギーみたいなものが凝縮していることが大事なシーンもあります。そこはバランスを取りながらやっていきたいです。(早朝のシーンは)視線が交差するので、結構こだわりました。

 

━━━監督と主演を兼ねることで、プラスになっていることや新たな発見はありますか?
杉野:「自分だったらどういわれたら動きやすいか」とか、「自分だったらどう考えるか、想像を膨らませるか」というところまで考えて、演出をするというのがすごく楽しいです。そういう自問自答や、こちらが説明した後の役者さんの反応を見るのも刺激的です。でもそれは、今回携わって下さっているスタッフやキャストのみなさんが、人間的にもすばらしい方々なので余計にそういうことがやりやすいのだと思います。予想した以上にやりやすい現場を作っていただいている感じですね。

 

manga6.jpg━━━今までと違い、自分で自分の演技をつけることについては、いかがですか?
杉野:テストやテイクごとにモニターチェックをしなければいけないのですが、チェックすることで自分の演技を客観的に直していけるので、自分の中でバランスを保ってコントロールをしなければいけないという感じが、新しいチャレンジだと思えますね。これまでは常に役に寄り添って、監督のおっしゃることを聞いていくというスタンスだったのが、もっと俯瞰的でいられるという感じがします。

 

━━━監督、主演だけでなく今まで通りプロデューサーもされていますね。
杉野:監督とプロデューサーを一緒にするのはかなり矛盾していることなので、大変ですね。まだ役者とプロデューサーとか、監督と役者ならバランスを取りやすいのですが、プロデューサーと監督はお金を管理する側とわがままを言いたい側なので、できる限り現場では監督で居続けたいという気持ちが強いですね(笑)。

 

━━━「女による女のためのR18文学賞」シリーズの映画化は今まで男性監督が手がけてこられましたが、今回杉野さんが監督されることで初めて女性の手で完結します。女性監督にしか出せない「女性のえぐみ」が出るのではないかと期待しています。
杉野:出せるといいなと切実に思いながら作っています。「女による女のためのR18文学賞」は元々エロスの要素を入れるようにという規定がありましたが、昨年ぐらいから女の目線の小説を描けばいいという風に変わりました。映画界でも例えばベッドシーンを描くとき、そのシーンだけのために物語を持っていかなければならず、そこだけ急にミュージカルが始まるような雰囲気にすごく違和感を感じていたんです。男目線という部分を変えていきたいと思っています。女性が感じるエロスは男目線のものとは少し違って、行為をすることだけがエロスではなく、ふとした横顔だとか普段着替えをしたり顔を洗ったりするときの裸の方がすごくにナチュラルで美しく、ドキリとするのではないでしょうか。性行為だけを強調してエロスと言ってしまう風潮に違和感があるので、今回の作品もそういうものは避けて、もっと女性目線で撮りたいと思っています。

 

manga5.jpg━━━共演の三浦貴大さんは「女に惑わされる男」ワタベ役ですが、キャスティングの理由は?
杉野:三浦さんと初めての顔合わせの時に、脚本を読んで何でも言ってくださいとお願いしたのですが、「いや、ないんですよ。ワタベに共感してしまって、聞くことがないです」と言われたのが意外でした。三浦さんをキャスティングしたのは単純に一緒に仕事がしたかったということが一番大きいです。色々な出演作を拝見し、陽の要素も陰の要素も持っていて、どちらにも振り切れる役者さんだと感じました。今回のワタベ役は19歳から27歳までを描いていて、はじめ純粋のように見えたワタベがサトミの影響を受けて、今度は別の女性たちに影響をもたらしていく非常に難しい役で、感覚の鋭さを持っていて、頭もちゃんと使える役者さんと考えたとき、三浦さんは絶妙なバランス感覚を持っているんですよね。こちらが指示したこともすぐに修正してくれ、びっくりするぐらい吸収力もいいですし、とても信頼しています。

 

━━━女性監督で、影響を受けたり、目指している人は? 
杉野:ヤスミン・アフマド監督(マレーシア)ですね。彼女の包容力や愛の深さ、人間の大きさは言葉では表現できないくらいで、ものすごく影響を受けている方です。例えば草の上で男女が横たわっているところを切り取っただけでも、愛や感情の深さを描けてしまう。宇宙レベルで人間が大きいんだなと思います。これまで日本や韓国、東南アジアなどでの沢山の女性監督たちとお会いしていますが、結構男化してしまう方が多い気がします。正に男にあらがいすぎているように見受けられるのですが、自分はそうなりたくはないという思いが強いです。本作では男にあらがう女たちを描いていますが、男に対抗するのではなく、生まれ持ったものを大事にしたいよねということを、簡単にいえば一つのテーマにしているので、自分もそういう感覚は忘れたくないですね。

 

━━━杉野さんは国際的に多彩なキャリアを積まれていますが、自分でしかできない表現方法や出していきたい「杉野色」はありますか?
杉野:役者も人間なのでちょっとしたことで動揺することもありえますし、緊張を強いるのではなく、リラックスして望めるような環境を作りたいです。誰もが絶対ではないし、常にディスカッションできるようなオープンな雰囲気を大切にしつつ、撮影現場の中でもしきたりや慣習に囚われず、枠を超えた新しいやり方を見出していけたらと思っています。あとこの作品に関しては、女の静かな狂気が過剰ではなく、ふとしたところで出てくる作品になればと思っています。

 

━━━監督業の体験を踏まえて、これからはどの方面に軸足を置いて活動したいと考えていますか?
杉野:今回監督をして、役者の演技を見ながら自分がめまいを起こしそうになることがあるんです。役者の演技を、自分が演じているかのように観てしまうので、2人で演じるシーンなら2人共の感情を交差させながらモニターで見ていると、ぐっときてしまうんです。もちろん今後の活動でプロデューサーや監督もやっていきたいと思いますが、演技そのものが好きで、演技を見るのも自分が演じるのもやはり好きなのだと、監督をしながら改めて感じていますね。そもそも人間の感情や動作の起源に興味があるのかもしれないですね。ただ何でも挑戦していきたいという気持ちは今後も変わらないです。

 

━━━最後に、『マンガ肉と僕』はどんな方に観ていただきたいですか?
杉野:ほぼ全編京都で撮影している作品です。特に女性に観ていただきたいですし、昔の映画が好きな方にも観ていただきたいです。いろいろなことにチャレンジをしていて、うまくいっているかどうかまだ分かりませんが、全身全霊で作りますのでぜひ観に来てください!


車中でインタビューさせていただいている間に、次の現場である哲学の道に到着。まだ夏のような陽気の日だったが、さっと日焼け止めを塗り、帽子をかぶって軽やかにワゴンから飛び出していく杉野監督を見送った。初体験の監督業も「楽しい!」と語り、監督をすることで吸収できることを、自身の演技にも生かしている“杉野希妃パワー”は全開だ。女性だからこそ描ける世界観や、男にあらがう女たちをどう表現するのか。作品が完成するまで、楽しみにしていたい。(江口由美)

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今年で9回目を迎える『ブラジル映画祭2013』が、全国6都市で開催される。関西は10月26日(土)から大阪:シネ・ヌーヴォ、11月16日(土)から京都:元・立誠小学校特設シアターで上映される。

全8本の上映作品で長編作品部門では、ブラジル音楽史に大きく名を残すルイス・ゴンザーガ、コンサギーニャ親子の実話に基づく話題作『ゴンサーガ~父から子へ~』や、ダウン症の主人公3人をダウン症の俳優たちが演じる異色コメディー『ぼくらは”テルマ&ルイーズ”』他1本が上映される。

ドキュメンタリー部門でも、ブラジル史に名を残すミュージシャンやサッカー選手、サントスのドキュメンタリーのほか、砂糖の過剰摂取問題を取り上げた社会派ドキュメンタリー『世界中の子どもが危ない』を上映。ブラジルの息吹を映画から感じてみて!

『ブラジル映画祭2013』公式サイト http://www.cinemabrasil.info/

 

busikon-550.jpg『武士の献立』 

『恋するリベラーチェ』試写会プレゼント(10/15〆切)

 

liberace-1.jpg■ 日時:2013年10月24日(木) 
    18:20開場/18:40開映■  


■ 会場:なんばパークスシネマ
  ・南海電鉄 「なんば駅」中央口・南口直結
  ・ 地下鉄御堂筋線 「なんば駅」南改札口より徒歩約7分
   ・ 地下鉄千日前線 「なんば駅」改札口より徒歩約8分
   ・ 地下鉄四つ橋線 「なんば駅」北改札口より徒歩約9分
   ・ 阪神なんば線 「大阪難波駅」東改札口より徒歩約9分
   ・ 近鉄難波線(奈良線)「大阪難波駅」東改札口より徒歩約9分                               ・・・・  
 ■ 募集人数: 5組 10名様


 ■ 締切:2013年10月15日(火)

 

★公式サイト⇒ http://liberace.jp/ 
  
2013年11月1日(金)~なんばパークスシネマ、T・ジョイ京都 他全国ロードショー


 

 

   2013年カンヌ国際映画祭コンペティション部門上映作品~ 

すべてを手にした男が、本当に欲しかったものとは――。これは、美しくも儚い真実のラブトーリー。                             
 

【STORY】

 

エルヴィス・プレスリーからレディー・ガガまで多大な影響を与え、1950~70年代にかけてラスベガスのショーなどで活躍したリベラーチェ。
「世界が恋したピアニスト」と言われ、天賦の才能を持つ斬新奇抜なエンターテイナー、そして舞台やTVでは派手な衣装に身を包むスターであった。
そんな彼の当時決して明かされることのなかった私生活と、生前に必死に隠そうとした同性愛者であるという事実、そして後に彼の愛人となり運転手を務めることとなる1977年のスコット・ソーソンとの出会いから、1987年のリベラーチェの死の床での告白までの、ほろ苦い関係に苦悩する姿を描き出した本作。
主演には、本作が彼の経歴中、最高の演技とも評されているマイケル・ダグラス。
そしてもう一人の主演には、『オーシャンズ11』などソダーバーグとは7作目のタッグとなるマット・デイモンを迎える。
監督は、本作を撮り終えた後、長期休暇に入ると宣言したアカデミー賞受賞監督スティーヴン・ソダーバーグ。
13年前から企画していたという本作について、「これが最後の作品だとは言えない。でも、もしそうなったとしてもとても誇りに思う」と記者会見で発表した。

 


 

監督:スティーヴン・ソダーバーグ 脚本:リチャード・ラグラヴェネーズ

出演:マイケル・ダグラス、マット・デイモン、ダン・エイクロイド、スコット・バクラ、ロブ・ロウ、デビー・レイノルズ

2013年/アメリカ/118分/R-15/配給:東北新社  © 2013 Home Box Office, Inc. All Rights Reserved

 

 

 

kyouaku-b550.jpg『凶悪』山田孝之、白石和彌監督舞台挨拶(2013.9.6 なんばパークスシネマ)
(2013年 日本 2時間8分)
kyouaku-2.jpg監督:白石和彌 
原作:新潮45編集部編『凶悪−ある死刑囚の告発−』新潮文庫刊
出演:山田孝之、リリー・フランキー、ピエール瀧、池脇千鶴、白川和子、吉村実子
2013年9月21日(土)~新宿ピカデリー、大阪ステーションシティシネマ、なんばパークスシネマ、神戸国際松竹、T・ジョイ京都他全国ロードショー
公式サイト⇒
http://www.kyouaku.com/
 (C) 2013「凶悪」製作委員会

~「パーティーの前には絶対に観ないで!」
山田孝之、破壊力のある主演作『凶悪』を語る~

 凶悪そのものの犯人像に肉薄する一方、ふとしたきっかけから事件にとりつかれたように真実の追求に執念を燃やす記者と、その目に光る熱意を超えた危うさが脳裏に焼き付く。実話をもとに、闇に葬り去られた犯罪を暴いた新潮45編集部のベストセラーノンフィクション「凶悪-ある死刑囚の告発-」 を『ロストパラダイス・イン・トーキョー』の白石和彌が映画化。未解決事件を一人で調べることになった記者と、事件を告白した死刑囚、死刑囚が復讐を訴える通称「先生」死の錬金術師の3人が事件の全貌と共に交錯する。お金が人を凶悪に駆り立てる現代社会が露わに映し出されると共に、3人がお互いの運命を左右していく様はスリリングで、人間のエゴのぶつかり合いにも映るだろう。

 本作の劇場公開に先駆け、なんばパークスシネマで開催された有料上映会では主人公の雑誌記者藤井役の山田孝之と白石和彌監督が舞台挨拶に登壇。満席の客席横通路から観客前を通って登場したゲスト二人に、最初から場内の熱気は最高潮となった。本年度屈指の骨太な社会派エンターテイメント作品『凶悪』の舞台挨拶の模様をご紹介したい。


kyouaku-b2.jpg(最初のご挨拶)
 山田孝之(以下山田):結構ドシンとくる作品なのですが、映画として楽しんでもらって、この映画には今社会が抱えている問題点がすごく多く提示されています。そういうところを観て、感じて、答えは出なくてもいいので、そういうことを考えるのが大事だと思います。考えるきっかけになればいいなと思っています。
白石和彌監督(以下監督):確かに観終わった後すっきりすることは何一つないです。ただ、映画の力は観た後すっきりすることがそんなに必要なのかと思っているところがあります。そういう意味では、今なかなかこういう映画が邦画の中ではないので、今まで観たことのない映画体験ができるのではないかと思っています。よく「観終わった後おもしろいと言いづらい」と言われるのですが、いや面白がっていいんです世と言いたいです。今日はありがとうございます。

 

kyouaku-b3.jpg━━━脚本を読まれて、一番感じたことは何ですか?
山田:一番というのは難しいですね。いろいろとありますから。あくまでもフィクションで、映画としてすごく面白いし、藤井というキャラクターが最初から最後まで、人としてどうなっていくのかという変化をすごく意識しましたので、その点も観てもらいたいです。この後、食事とかタイミング悪く誕生日パーティーがある人には本当に申し訳ないですが、今まで宣伝期間の間に「パーティーの前には絶対にみないでください」と注意をしてきたので、その後友達関係がどうなろうとあなた方の責任です(会場笑)。そのぐらい破壊力があるので、すごく面白いですし、意味がある作品ですし、今日はタダですし。 <有料上映会と知り>あ、ちょっと態度を改めます(会場爆笑)。試写会かと思っていました。すいませんでした。

━━━観終わった後、お友達と話を深めていただくといいですね。
山田:そうですね。こういうものを観た後で、ちゃんと話ができる関係性こそ、大事な関係だと思います。

kyouaku-b6.jpg━━━撮影のエピソードは?
 監督:リリー・フランキーさんは普段から自然体で飄々とした人なのですが、自分がやる役を「こいつ、ひどいですよね。でも淡々と面白おかしく殺せばいいですよね」と、現場でもそんな感じだったんです。でも撮影がだいぶん終わりかけたとき、「監督、昨日飲みに行ったんですけれど、マスターに『そいつぶっこんじゃえよ(殺しちゃえよ)』と言ってたんだ」と聞かされ、リリーさんでもそれだけ入り込んでいらっしゃるんだと思いました。

━━━リリー・フランキーさんとピエール瀧さんは仲がいいそうですね。
監督:20年来のお付き合いで、よくお酒を飲んだりされているそうです。撮影中も、こちらで人を殺しながら、休憩になると控え室に行って、二人で「動物の森」をやっていたそうです。
山田:僕も誘われました。 ゲームには興味がなかったのですが、一歩引いて見てみると、リリー・フランキーさんとピエール瀧さんに「動物の森」を勧められるのはすごく面白い状況だなと思って、迷いはしましたね。

 

kyouaku-5.jpg━━━撮影のとき、お二人とは離れていたのですか?
山田:いえ、三人で大部屋だったので、くだらない話をしたり、ちょうどそのとき現場でAmazonでWii Uを買ったので、「山田くんも一緒にドラクエ10やろうよ、買いなよ」と言われて。一日渋って、翌日の面会室のシーンを撮影しているときにそんな話をしたのですが、再びAmazonを見ると値段が上がっていたんですよ。ピエール瀧さんには「だから言ったじゃん、早く買わないとまた値段が上がるから、買いな」と言われてWii Uを買ったわけです。でも連絡先を交換してやろうよと言われたけどまだ一回もやっていなくて、家のインテリアになっています。

 

kyouaku-4.jpg━━━一緒に演じるという意味では、リリー・フランキーさんやピエール瀧さんと共演するのは初めてですか? 
山田:お二人とも共演するのは初めてです。今までいろいろな作品でいろいろな役者さんと共演した中で感じたことがない新鮮なものがありました。 

━━━女性陣では池脇千鶴さんと共演されましたが、いかがでしたか? 
山田:楽しかったです。芝居をやっていて、興奮しましたね。「あ~楽しい、あ~!」みたいな。

━━━大阪は山田さんにとってそんなになじみはないですか?
山田:今日は日帰りですが、大体こういうプロモーションは泊まりで、知り合いがいるので飲んだり、ミナミを歩いたこともあります。たこ焼き~とか。 

━━━やはり大阪といえば、たこ焼きですか?
山田:あまりそういうのは好きではないのですが、プロモーションで来たとき、気を遣ってたこ焼きやお好み焼きを出してくれたりすると食べてしまうし、そうするとまた違うたこ焼きも食べたくなってしまう。結局、「大阪=たこ焼き」みたいになってしまうんですね。
監督:僕も仕事で大阪に何ども来たことがありますが、食べるのは串カツですね。ソース二度づけ禁止は大阪で教えてもらいました。

  

kyouaku-b5.jpg━━━では、最後のメッセージをお願いいたします。  
監督:凄惨な事件を描きつつも、これぞエンターテイメントというつもりで作りました。確かに観終わったあと、観始めるときと自分の感情が違ったところに行くかと思いますが、その感情をどこに置いたらいいか、皆さんも観終わった後考えてみてください。今日は、ありがとうございました。
山田:人それぞれ好みがあるので、この映画を観て合わない人はいると思います。それで「これはあまり・・・」と言われたら、もしかしたらこの映画が合うかもしれない人がその評判を聞いて観に行かなくなることが出てくるかもしれません。好みが合わなければ心に留めておいて、もしかしたら好きかもという人には勧めていただけるとありがたいですね。本当にこういう作品だからこそ、多くの人に観てもらいたいので、どうかよろしくお願いいたします。
(江口由美)

Venetias-550.jpg『ベニシアさんの四季の庭』ベニシア・スタンリー・スミスさんインタビュー
(2013年 日本 1時間38分)
監督:菅原和彦
出演:ベニシア・スタンリー・スミス他
2013年9月14日(土)~シネスイッチ銀座、テアトル梅田、京都シネマ、10月~シネリーブル神戸他全国順次公開
公式サイト⇒
http://www.venetia.jp/
(C) ベニシア四季の庭製作委員会

 

~どんな時も心穏やかに過ごす、ベニシア流自然と共生する生活の極意とは?~

Venetias-s1.jpg 庭仕事も、古民家で暮らすことも、憧れはするけれど日常の手入れが大変だと、物ぐさな私はつい諦めてしまう。でも、そのエッセンスをほんの少しでも生活に取り入れられたら、リラックスできて、さらに力をもらえるかもしれないと思った。
  京都新聞での連載を経て、テレビ番組「猫のしっぽカエルの手 京都大原ベニシアの手づくり暮らし」でハーブを使用したレシピや、大原の自然と共生した暮らしが話題を呼んでいるベニシア・スタンリー・スミスさん。その暮らしぶりに憧れる女性ファンも多いというベニシアさんと家族に密着し、大原の四季を背景にベニシアさん自身の人生を浮き彫りにしたドキュメンタリーが公開される。テレビで見る以上に心癒されるベニシアさんが育て上げた庭や、丁寧に手入れをした築百年のベニシアさんの自宅をはじめ、山々に囲まれ四季折々の自然が残る大原の風景は、日本の美しさを再発見した思いがする。
  一方、テレビでは深く触れられることのなかったベニシアさん自身の生い立ちや、次女ジュリーが統合失調症を患っていること、そして夫、正との心の擦れ違いなど、家族の問題にも切り込んでいる。イギリス貴族出身のベニシアさんが日本にたどり着いてから、切り拓いてきた自らの人生を振り返る様子や彼女が作った詩が紹介され、ベニシアさんの内面に触れることができる。

 京都での合同インタビューでは、昔からの職人が作った天然素材の服に身を包んだベニシアさんに、自然のある暮らしや子育て、人生について語っていただいた。


Venetias-4.jpg━━━ご自身のことが映画になった感想は?
まだちょっと信じられません。今、日本の様々な場所から講演会に呼ばれているのですが、番組を見ていつも元気になっている方もいるし、いろんなアイデアを実行していると言う方もいらっしゃるし、皆感動してくださって、私にとってもありがたいです。そんな中で映画ができたので、「ベニシアはただいつも庭の中に座って、平和な感じでゆっくりお茶を飲んでいる」というイメージしかない人も、別の面を見てもらえるでしょう。私の人生はハプニングが多いので、映画の中にはまだ入りきらないぐらいです。小さい時に私の母は、4回結婚したんです。すると4人の父がいるわけですが、いい人ばかりで、皆から愛をもらいましたし、それぞれ違う生き方をしていることも覚えました。その経験で、男の人の考えがわかりました。人生は勉強になると思ったら、いいことでも悪いことでも何かの理由があると思います。この映画でもそんな部分がでてきますね。

Venetias-s3.jpg━━━現在お庭に150種類のハーブを植えていらっしゃいますが、元々ハーブを生活に取り入れようと思ったきっかけは?
初めて日本に来たときは、あまりハーブはなかったですね。借家にいたときには植木鉢でお料理のためにハーブを育てて使っていました。でも長男の悠仁を妊娠したとき、40歳の出産でちょっと心配だったので、妹にハーブの本を送ってもらいました。その本からハーブを使えばどんな病気でも治ることを習い、使い方もいろいろあることを知り、ハーブを使った生活をするようになりました。そこから英会話でハーブレッスンを行っています。

━━━大原のご自宅でもハーブレッスンをされていたのですか?
悠仁が小さい時は、小学校から帰ってきたときできるだけ家にいてあげたかったので、10年ぐらいハーブを自宅で教えていました。若いときの母としての経験と、年をとってからの母としての経験は違います。自分の子どもを見たら、若い頃忙しくしていたときの子どもは、今38歳になりますが、まだまだ大人になっていません。絶対に仕事をしなくてはいけないという状況でなければ、3歳までは母は家にいる方がいいと思います。自分が若い頃仕事し過ぎたので、そう実感します。日本のことわざ「三つ子の魂、百まで」は本当ですね。

━━━今回ご家族も出演されていますが、ずいぶん話し合われたのでしょうか?
1人出演を拒んだ娘はいますが、後の息子2人は応援してくれました。ジュリーは病気ですが、私がテレビにでると喜んでくれ、自分が出演するときもすごくうれしいのです。病気になっても隠したりしていません。例えば娘が統合失調症なのでお店の中でも大きな声でしゃべったりするのですが、お店に入るとき「病気を持っているから心配しないで」と声をかけています。統合失調症は今100人に1人かかっていますし、この映画で統合失調症のことも理解してもらえればと思います。

Venetias-2.jpg━━━自然と共生する丁寧な暮らしを営むベニシアさんですが、子供の頃どのような生活をされてきたのでしょうか?
私が6歳の時に、母とジャージー島の大きな家に引っ越しました。召使いはたくさんいたのですが、母は自分で庭をつくるのが好きで、私が学校から帰ると「鶏の世話をしなさい」と私たちに仕事を与えたのです。ハーブや野菜を植えている場所に水をあげたり、草を抜いたりという仕事もしました。学校から帰ってくると「宿題をしなさい」ではなく、「庭を見てきて、水をあげなさい」だったのです。だから大原で庭を造ったときも、自分の子どもに宿題をする前に庭仕事をするようにしつけました。子どもにとって、土をそのまま触るのはいい経験です。悠仁は日本で生まれたので反発しましたが「イギリスではそうしているのよ」と言うと、渋々納得していました。

━━━なぜ大原に惹かれたのですか?
絶対に田舎に住みたいと思い、一年間かけて悠仁をベビーカーに乗せて探し回りました。大原の今すんでいる家に初めて入ったのは冬だったので、暗いし、寒いし、ご先祖様の写真がたくさん飾られていて、なぜか「ここが最後の場所ではないか」というカンが働いたのです。今まで20回ぐらい引っ越しましたが、初めてそう思ったんですよね。

Venetias-s2.jpg━━━「庭は人生」とおっしゃる言葉に感動しました。
植物も春夏秋冬で変わるじゃないですか。人間も若い女の人は、水仙やチューリップのように春に咲くかわいい花です。夏の花はカラフルで赤や大柄な40歳の女性のような雰囲気で、秋になると60歳の私のような落ち着いた感じの花となります。最後、冬はおばあちゃんの髪が白くなるように雪に包まれます。私たちも春夏秋冬のように変わっていくんですね。植物にとって台風がきたら、私の庭もめちゃくちゃになってしまいます。でもそのときは、落ち込むのではなく、今までの場所がダメになったからもう一度作り直す。それが楽しいです。人生も泣きそうなことはあるけれど、そこから新しいものが始まると思います。

━━━ご主人が家を出ていって大変なときに、ベネシアさんは「祈った」そうですが、実際どのようにその状況を克服されたのでしょうか?
メディテーションをしていました。私たちは何も考えずに呼吸していますが、意識してゆっくり呼吸するのです。象はすごくゆっくり呼吸するのですが、長生きです。人間も同じで、ゆっくり息をする人の方がストレスが少なく、長生きするのです。「ひとつひとつの呼吸を意識してゆっくり呼吸すれば、長生きするよ」とインドで教えてもらったのを思い出して、イヤなことがあるとパニックにならないようにゆっくり呼吸をします。朝30分ぐらい座禅を組んでゆっくり呼吸すると、一日そのゆっくりした空気が続きます。家族のこと、庭のこと、仕事と忙しいですが、忙しい日々のチューニングのような役割を果たしているので、逆に私の家族にもいい影響を与えていると思います。

━━━なぜ旅先のインドでとどまらず、日本に来られたのですか?
小さいとき、祖父の家に博物館があり、伊万里の壷をはじめとした日本の器などがあるのを見て、日本に対して興味を持ちました。また高校生のときには尺八のレコードを聞き、その音色もすごく印象がありました。その後インドからネパールを訪れたとき出会った日本の学生から、「今学生運動をやっていて、若い人ががんばっている」と聞いたので、日本に行こうと思ったのです。鈴木大拙さんの書かれた禅の本や、桜沢如水さんの書いた玄米食の本をイギリスで読んだことも影響しています。

Venetias-3.jpg━━ベニシアさんの古いものを大事にし、ハーブに囲まれた暮らしが日本で支持されるのはなぜだと思いますか?
自宅でティーバーティーをしたときに、みなさんは英国的部分と和の部分がすごくマッチしていることに驚かれます。「古い家を持っていたのに、壊しちゃったわ」と、後悔したような感じですね。古いものに関連して言えば、古いものは自然のものでできていて、自分の使ったものが最後どうなるか考えると、土に戻せないものはゴミになってしまうのね。だから、いつも買い物をするときは、土に戻るかどうか考えます。

 

 

━━━映画の最後に、「心の贈り物は心の庭にある」と詩を読んでおられましたが、その意味は? 
自分の頭の中に考えている場所があって、呼吸すればすごく気持ちが庭みたいに静かになり、暖かい気持ちになるのです。それを私は内側の庭と呼んでいます。外側の庭がある人はいいですが、ない人も自分の心の中に庭はあるのです。
(江口由美)

 

『夏の終り』 “特製てぬぐい” プレゼント

natuowari-p.jpgクロックワークス提供

・募集人員: 3名様

・締切:2013年9月20日(金)

★公式サイト⇒  http://natsu-owari.com/ 

 

2013年8月31日(土) ~テアトル梅田、シネマート心斎橋、京都シネマ、シネ・リーブル神戸  ほか全国ロードショー


 

 瀬戸内寂聴原作

ひとりの女とふたりの男の、センセーショナルな愛の物語

 

映画『夏の終り』の公開を記念し、本作の中で満島ひかりが演じる、型染め染色で生計を立てている主人公にちなみ、、劇中でも使用された型デザインを使用した“特製てぬぐい”をご用意いたしました。

本作は、発表以来これまでに100万部を超えるロング・セラーとなっている瀬戸内寂聴の代表作で、自身の体験をもとに書いた小説「夏の終り」を、出版50周年となる節目の年に映画化した作品です。熊切和嘉監督が男女の三角関係を描いたラブストーリーに初めて挑み、重厚で静寂な中に溢れ出るような登場人物たちの情熱を見事に描き出しました。

 

【STORY】

年上の男との包み込むような穏やかな愛の生活———

年下の男との激しい愛欲———

natuowari-1.jpgどちらも私を満たし、そして心を乱す妻子ある年上の作家・慎吾と、長年一緒に暮らしている知子。慎吾は妻のいる家と知子の家を週にきっちり半々、行ったりきたりしている。妻と別れて欲しいと考えたこともなく、知子はこの平穏な生活に、自分が満足していると思っていた。しかしある日、木下涼太が訪ねてきて、知子の生活は微妙に狂い始める。涼太は、昔、知子が結婚していた頃、どうしようもなく恋に落ち、夫と子供を捨て駆け落ちをした男だった。知子は慎吾との生活を続けながら、涼太と再び関係を持ってしまう。そして涼太の知子を求める情熱はやがて、知子が心の底に仕舞い込み、自分自身も気づいていなかった本当の気持ちを揺さぶり起こしていく。

出演:満島ひかり 綾野剛 / 小林薫
監督:熊切和嘉 脚本:宇治田隆史
原作:瀬戸内寂聴「夏の終り」(新潮文庫刊)
(2012年/日本/アメリカンビスタ/114分)
配給:クロックワークス  ©2012 年映画『夏の終り』製作委員会

2013年8月31日(土) ~テアトル梅田、シネマート心斎橋、京都シネマ、シネ・リーブル神戸  ほか全国ロードショー

 

 

rikyu-550.jpg『利休にたずねよ』

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