~占領軍に立ち向かった瀬長亀次郎を通して沖縄戦後史に目を向ける~
■本土が知らなかった、沖縄にある不条理に、いつも取材の中で出会っていた。
■筑紫哲也さんが大事にした「自由の気風」。議論の大切さやメディアの果たす役割を追求する姿勢を学ぶ。
■瀬長亀次郎さんを通して沖縄戦後史を見ると、今まで取材した点と点が繋がって線になる。
■沖縄は戦争が終わって、平和も民主主義も来なかった。だからこそ声を上げ続けている。
『あさがくるまえに』カテル・キレヴェレ監督インタビュー
(2017年6月24日 大阪・九条のシネ・ヌーヴォにて)
是枝裕和監督の『誰も知らない』(2004年)や小津安二郎監督の『父ありき』(1942年)の世界観が、自分の描きたいものに似ているというフランス新進気鋭の女性監督カテル・キレヴェレ、37歳。脳死状態になった17歳のシモンをめぐる残された人々の再生を、移植タイムリミットの24時間の物語として描いた心に沁みる感動作『あさがくるまえに』を創り上げた。「言葉で説明するより、映像や俳優のエモーションで表現したい」と、リアルな映像と抒情性を巧みに融合させることができる、グザヴィエ・ドランやミア・ハンセン=ラブと並び期待される映像作家である。
突然最愛の息子を失う不幸に見まわれ、離れかけていた夫婦の絆を取り戻す両親。静かに横たわるシモンと両親の気持ちを尊重しようとする移植コーディネーターのトマ。若くもない自分が臓器提供を受けることに迷いを感じる二人の息子の母・クレール。この三者を結びつけるのはシモンの心臓。恋にトキメキ、大きな波のうねりにも挑み、あらゆる可能性を秘めた未来を生きようとしていたシモンの心臓は、強く逞しく活発に躍動していたのだ。「“生きたい!”という衝動に駆りたてられる力強さを表現したかった」と語る監督。
「映画は“生”を写し撮るものだから、死者より生きている者を描きたくて、残された人々に光を当てるストーリー展開にした」――― 臓器提供を決心し、シモンとの最後の別れをする両親や、心臓を摘出される直前のシモンに波の音を聴かせる医師のトマ、そして、感情を排除したようなオペ室の中で、人の生と死を司る儀式のような手術の模様を真上から捉えた映像など、“命の連携”の神々しさを表現。早朝、シモンが彼女の部屋の窓から抜け出す時のふと振り返ったその表情は、シモンの魂が別世界へ飛び立とうとするかのように、新たな息吹を観る者の心にも刻み込む。
「脚色は、原作を尊重しながらも自分らしい作品にしたかった。原作を超えていく難しさもあれば面白さもある」――― 映画化争奪戦となった話題のベストセラー小説を基に、キャラクターを生きる実力派俳優をキャスティングし、印象的な深みのある映像で残された者の心に寄り添うキレヴェレ監督。『聖少女アンナ』『スザンヌ』とオリジナル脚本で製作してきたが、長編3作目にして早くも普遍的テーマを打ち出せる実力が発揮された。その躍進ぶりについて、「私も人生と共に変化していく訳で、生きている経験が深みとなって出ているのかも。撮影監督と協議しながら撮っているので、一作毎に学べることも多い」。
「人生を描くためには、理性的に考えて決断する力が重要。様々な流れの中に身を置くことは多いが、必ずしも時系列に表現する必要はない。ひとつひとつの出来事を受け止める力や、情緒的な要素やミステリアスな人間関係を映画で表現していきたい」と、エモーションを秘めた思慮深さがキレヴェレ監督の特徴と言えよう。大胆な編集から繰り出される生命力あふれるタッチや、ひと目でキャラクターがどんな生き方をしている人物かを理解させる描写力と、その映像からは片時も目が離せなくなる。
(河田 真喜子)
『あさがくるまえに』
◆Reparer les vivants 2016年 フランス・ベルギー 1時間44分(PG12)
◆監督:カテル・キレヴェレ
◆出演:タハール・ラヒム、エマニュエル・セニエ、アンヌ・ドルヴァル、ブリ・ラレーヌ、クウール・シェン、モニア・ショクリ
◆公式サイト: https://www.reallylikefilms.com/asakuru
◆(C)Les Films Pelleas, Les Films du Belier, Films Distribution / ReallyLikeFilms
◆2017年9月16日(土)~ヒューマントラストシネマ渋谷、シネ・リーブル梅田、近日~京都シネマ、神戸アートビレッジセンター、シネピピア 他にて心揺さぶるロードショー!
【STORY】
ル・アーブルの早朝。恋する彼女と一夜を共にしたシモン(ギャバン・ヴェルデ)は、部屋の窓から抜け出して二人の友人と合流して車で海岸へ向かう。冷たいうねりもものともせず、血気盛んな若者はサーフィンに興じる。だが、その帰り自動車事故を起こし、シートベルトをしていなかったシモンだけが脳死状態となる。突然の悲報にうろたえる母親(エマニュエル・セニエ)は、ようやく連絡がついた別居中の夫(クール・シェン)と共に医師からシモンの脳死宣告を受ける。さらに、気持ちの整理のつかぬ内に、移植コーディネーターのトマ(タハール・ラヒム)から臓器提供の依頼を受けてショックを受ける。
「まだ生きている。心臓が動いている。今にも起きてきそう」。最愛の息子・シモンを抱きしめる父と母。臓器提供の承諾を受けて動き出す移植ネットワーク。その適合者はパリに住む音楽家のクレール(アンヌ・ドルヴァル)だった。2人の息子が心配する中、もう若くもない自分が貴重な移植を受けて良いものか、と弱りつつある心臓を危惧しながらも迷っていた。だが、かつての恋人・アンヌ(アリス・タグリオーニ)との再会がクレールの背中を押す。「生きたい!」と…。
■提供: 松竹
■プレゼント人数: 3名様
■締切日:2017年9月30(土)
■公式サイト: http://namiya-movie.jp/
2017年9月23日(土)~大阪ステーションシティシネマ、なんばパークスシネマ、MOVIX京都、神戸国際松竹 ほか全国ロードショー
2012年の発売以来、謎めいたストーリーと、ファンタジックな展開のラストに訪れる深い感動が瞬く間に話題を呼び、「東野圭吾史上最も泣ける感動作」として高い支持を得ている「ナミヤ雑貨店の奇蹟」が満を持して実写映画化。主人公の敦也役には、Hey! Say! JUMPのメンバーで、映画・テレビドラマなど幅広いフィールドで活躍中の山田涼介。また、ナミヤ雑貨店の店主で、人々からの悩みにこたえる浪矢雄治役に日本映画界を代表する演技派俳優の西田敏行。メガホンをとるのは廣木隆一監督。そして、主題歌を担当するのは山下達郎。人間の絆と奇蹟を描いた東野圭吾ベストセラーが豪華キャストと最強スタッフ陣が総力をあげた作り上げた作品です。
【STORY】
2012年。幼馴染の敦也、翔太、幸平の3人は、ある日夜を明かすため1軒の廃屋に忍び込む。そこはかつて悩み相談を受けることで知られていた「ナミヤ雑貨店」だった。今はもう廃業しており、自分たち以外誰もいないはずの店内に、突然シャッターの郵便口から手紙が落ちてくる。なんとその手紙は32年前に書かれた悩み相談だった。敦也たちは戸惑いながらも、当時の店主・浪矢雄治に代わって返事を書く――。
そして、敦也たちがある人物からの"最後の手紙"を受け取ったとき、彼らの運命が大きく動きだす。
―全ての繋がりの謎が明らかになる時、思いもよらない驚きと感動のラストが待ち受ける。
彼らの回答で人生が変わっていく相談者たち。次第に明らかになっていく雑貨店の秘密と、相談者たちと敦也たちの共通点。彼らがこの雑貨店に忍び込んだのは偶然ではなかったのかー?
『ナミヤ雑貨店の奇蹟』
■原 作:東野圭吾 『ナミヤ雑貨店の奇蹟』(角川文庫刊)
■出 演:山田涼介 村上虹郎 寛 一 郎 成海璃子 門脇麦 林遣都 萩原聖人 尾野真千子 / 西田敏行
■主題 歌:「REBORN」山下達郎(ワーナーミュージック・ジャパン)
■監 督:廣木隆一
■脚 本:斉藤ひろし
■配 給:KADOKAWA/松竹 (共同配給)
■公式サイト: namiya-movie.jp 公式twitter:https://twitter.com/namiya_movie
■©表記:©2017「ナミヤ雑貨店の奇蹟」製作委員会
2017年9月23日(土)~大阪ステーションシティシネマ、なんばパークスシネマ、MOVIX京都、神戸国際松竹、他全国ロードショー
(プレスリリースより)
9月1日(金)公開の映画『トリガール!』とその主題歌を担当している ねごと 、そしてFM802『ROCK KIDS 802-OCHIKEN Goes ON!!-』(毎週月~木 21:00-23:48)とのコラボレーションイベントが開催された。スペシャルトークのゲストは、映画『トリガール!』主演の土屋太鳳と間宮祥太朗。トークの後には、主題歌『空も飛べるはず』を歌った4人組のガールズバンド ねごとのライブも行われた。
200人の若いファンの大歓声に迎えられたスペシャルゲストによるトークは、俳優になったキッカケや映画『トリガール!』撮影中の秘話、さらにリスナーからの想定外の質問に答えるなど、二人の一挙手一投足に歓声が上がる熱気ムンムンの公開収録となった。
【イベント概要】
●日時=2017年8月18日(金) 18時40分~
●場所=放送芸術学院専門学校ドリームホール
●ゲスト=土屋太鳳(22)、間宮祥太朗(24) (TALKゲスト)
ねごと(LIVEゲスト)
●MC=DJ落合健太郎(42)
●イベント詳細URL= https://funky802.com/i/s5017
●映画公式URL = http://torigirl-movie.com/
そして、今回の収録の模様は以下の番組でオンエアとなります。
【番組情報】 「ROCK KIDS 802-OCHIKEN Goes ON!!-」
●放送日時=8月31日(木) 21時~
●DJ=落合健太郎
●詳細URL= https://funky802.com/rockkids/
●オフィシャルSNS= @RK802STAFF
●写真提供:FM802
【スペシャルトーク】
絶叫のような黄色い歓声響く中迎えられた土屋太鳳と間宮祥太朗。高めのスタンドチェアに戸惑う土屋太鳳を気遣う間宮祥太朗に、さらにお互いを「太鳳」「祥太朗」と名前で呼び合う度に会場からは歓声が沸き上がる。人力で飛行する「鳥人間コンテスト」に挑戦する大学生の奮闘を描いたラブコメで主演した二人。ライバル意識から始まり、切磋琢磨しながら目標達成へと協力していく。悪態つきながらもいつしかお互いを認め合う仲に……。そんなホッとな青春映画を全力で駆け抜けた二人が、撮影の様子や主題歌「空も飛べるはず」、挿入歌「ALL RIGHT」について語ってくれた。
DJ:お二人はいつ頃から俳優になりたいと思われたのですか?
土屋:10歳位から俳優を目指してオーディションを受けました。それまでは、保育士さんや看護師さんになりたいと思っていました。ある日新聞で「ミス・フェニックス・オーディション」という文字が目に入り、私の名前の「鳳」と同じ「鳳凰=フェニックス」を見て、「私だ!」と思って応募したら、審査員特別賞を頂いたんです。
間宮:僕は15歳からです。元々映画が好きで、映画に関係する仕事をしたいなと漠然と思っていたら、ある日先輩から「食堂の裏に来い!」と言われ、「やばい!」と思いながら行くと、「今度の土日、空いてる?」って聞かれ、「はあ?」。その先輩が雑誌の編集者に紹介してくれて、中学生向けの雑誌を作っていたプロデューサーに見い出されたんです。
DJ:人生どこにキッカケがあるか分からないので、いろんな努力が必要ですね。映画『トリガール!』でも努力、努力で「鳥人間コンテスト」に挑む大学生を演じていましたね。撮影はかなり過酷だったのでは?
土屋:暑さと、台詞のタイミングが難しかったです。卓球のラリーのように本能で言葉を返していた感じでした。
DJ:凸凹コンビと言われながらも二人の掛け合いが最高に面白かったのですが、アドリブもあったのでは?
間宮:監督からはアドリブの指示というより、ゆきなと坂場との関係性において、僕が強く言ったことに対し必死で食らい付いてくるゆきなの様子を撮りたいので、「できるだけ太鳳ちゃんを困らせてほしい」とか、「思い付いたことをどんどん掛けていけば、絶対面白いことになるから」と監督に言われました。
DJ:突然台本にないようなことが飛んで来たんですか?
土屋:はい、飛んできました。私はできるだけ台本を大事にしようと思っていたので、祥太朗にもセリフ合せを頼んだら、「あ、分かった」と低い声で答えて…(笑)。
間宮:オレ、そんな怖い言い方してないよ、「あ、いいよ♪」って軽く言ったと思うよ(笑)。
土屋:でも、祥太朗は本番ではその場面に合った心にマッチしたアドリブを出してくれました。
DJ:どこまでが台本で、どこからがアドリブか分からない程、二人の掛け合いが素晴らしかったので、是非ご覧になられる時には気を付けてお楽しみ頂きたいと思います。
DJ:これからはラジオで繋がったラジ友からの質問です。
Q1:お二人に似ている動物は?
土屋:カピバラに似てると言われます。この間も「温泉に行きたい!」と言ったら、そこに丁度カピバラが温泉に浸かってる写真があって、「似てる~!」って(笑)。
間宮:ご覧の通り、僕は濃い顔をしているので、猛禽類だと言われます。猛禽類でもどの鳥ということもなく、類でくくられて、しかも人間じゃないんだ~(笑)。よく古い友人にそう言われます。
DJ:確かに、自然界にいたら何か獲物を狙ってるような?
間宮:いつも獲物を狙ってる訳じゃないんですけどね(笑)。
Q2:撮影地の滋賀県にいる時、何かしました?
土屋:花火観ましたね。撮影が終わってから、彦根城の近くから琵琶湖の花火大会を観ました。とても綺麗でした。
Q3:限界を感じる時ってどんな時ですか?
間宮: 『トリガール!』に関しては、限界は越えていたように思います。特に、最後の方では暑さと体力の限界を超えて朦朧としてしまいました。
土屋:本当に暑さと体力の限界の中でセリフの応酬をするのですが、祥太朗は声がとても大きくて、最後のセリフの掛け合いでは、その声の大きさに引っ張ってもらいました。とても大きなお芝居をなさっておられました!
間宮:そう、「お芝居をなさっておられます!」(笑)。リアルな汗を感じられる『トリガール!』、4Dなら汗が飛んでくると思います。
【ねごと によるライブ】
ねごと:スピッツの曲「空も飛べるはず」をカバー。素晴らしい映画に惹き込まれて、是非やらせて頂きたいと。私たちなりの空が飛べたらという気持ちを込めて「空も飛べるはず」が完成しました。
土屋:この曲は、はじめて覚えたギターのコードだったので思い入れもあり、ねごとさんに歌って頂いてとても嬉しかったです。夢を追い駆けていると迷ったり挫折したりすることがあると思うけど、これから何かあったらこの歌を聴こうと思いました。
間宮:優しい曲ですね~。この曲が流れるエンドロールもとても可愛らしいので、是非最後まで楽しんで観て頂きたいです。
DJ:最後にラジオのリスナーへ向けて?
間宮:去年の夏に撮影しました。その前に「鳥人間コンテスト」を初めて観て、今まではただ楽しくお祭りのようだと思っていましたが、とてもシビアでストイック、そのためだけに努力を重ね、みんなの情熱が詰まっていることを初めて知りました。仲間と何かを創り上げることはとても大切で幸せなことだと感じ取って頂けたら嬉しいです。
土屋:観て頂いた方の心に翼を与えてくれるパワーあふれる作品となりました。キラキラした青春の中でも、挫折であったり、迷いであったりする部分も描いております。フィクションですがリアルな青春があり、とても感動できる作品です。『トリガール!』、どうかよろしくお願いいたします!
土屋太鳳(つちやたお)
1995年2月3日生まれ、東京都出身。主な出演作:『PとJK』、『兄に愛されすぎて困ってます』、『フェリシーと夢のトゥシューズ』、『8年越しの花嫁』(12月16日公開)、『となりの怪物くん』(2018年公開)など
間宮祥太朗(まみやしょうたろう)
1993年6月11日生まれ、神奈川県出身。主な出演作:『帝一の國』、『お前はまだグンマを知らない』、「僕たちがやりました」、『全員死刑』(11月18日公開)、『不能犯』(2018年公開)など
ねごと
様々なジャンルの音楽にインスパイアされ、自由な音楽を奏でる実力派エレクトロニックロックバンド・ねごとは、蒼山幸子(Vo.&Key)、沙田瑞紀(Gt.)、藤咲佑(Ba.)、澤村小夜子(Dr.)からなる4人組。唯一無二の独自の世界観で10代の頃から注目を集め、大型フェスにも多数出演。これまでに、11枚のシングル、2枚のミニアルバム、4枚のフルアルバムをリリース。映画『トリガール!』主題歌/挿入歌のダブルA面シングル「空も飛べるはず / ALL RIGHT」は8月30日発売。
落合健太郎(おちあいけんたろう)
1974年11月17日生まれ、茨城県出身。13年間海外で生活。大学生の時に演劇とラジオに出会い、役者を目指すもラジオDJオーディションに導かれ、見事合格。2000年より名古屋でレギュラースタート。FM802開局当時からの看板番組のひとつである「ROCK KIDS 802」は、2012年から担当。
『トリガール!』
■出演:土屋太鳳、間宮祥太朗、高杉真宙、池田エライザ、矢本悠馬、前原 滉、佐生 雪 / ナダル(コロコロチキチキペッパーズ) 羽鳥慎一、轟 二郎、ひこにゃん
■原作:中村 航「トリガール!」(角川文庫)
■監督:英 勉 ■脚本:高橋 泉 ■音楽:遠藤浩二
■制作プロダクション:ダブ ■配給:ショウゲート
■製作:博報堂DYミュージック&ピクチャーズ 読売テレビ KADOKAWA 日本テレビ 中京テレビ 読売新聞社 ダブ 福岡放送 札幌テレビ ミヤギテレビ 静岡第一テレビ 広島テレビ テレビ新潟 テレビ信州 テレビ金沢 西日本放送 熊本県民テレビ 鹿児島読売テレビ
■(C)2017「トリガール!」製作委員会
■公式サイト⇒ http://torigirl-movie.com/
■2017年9月1日(金)~TOHOシネマズ 新宿他、全国ロードショー!
(河田 真喜子)