「京都」と一致するもの

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筒井真理子、脚本を読んで「深田監督はどこまで市子をいじめるのかと思った」
『よこがお』大阪舞台挨拶
(2019.7.28 テアトル梅田)
登壇者:深田晃司監督、筒井真理子 
  
 『淵に立つ』で高い評価を得た筒井真理子を主演に迎え、ある事件をきっかけに加害者扱いをされ、全てを失う女の絶望とささやかな復讐、そして再生を描いた深田晃司監督最新作『よこがお』が、2019年7月26日(金)~テアトル梅田、なんばパークスシネマ、シネ・リーブル神戸、MOVIX京都他全国ロードショー中だ。
 
 公開2日目の7月28日(日)テアトル梅田で開催された舞台挨拶では、名古屋の舞台挨拶を終えて駆けつけた深田晃司監督と主演の筒井真理子が登壇。筒井が演じた市子とリサの物語の余韻に浸っている観客を前に、「まだ心の整理がつかない時に、生身の私が出てきてすいません」と前置きした後、いよいよ映画が公開され「公開を心待ちにしてくださった方と一緒に過ごせるのはうれしい」(筒井)、「映画は作り終わって完成というより、見ていただいて完成という気持ちが強く、ようやく映画が生まれたなという感じです」(深田)と挨拶。8月に開催されるロカルノ国際映画祭国際コンペティション部門に正式出品されることが決定したことに触れた深田監督は、「ロカルノは格式ある映画祭。ここ数年、品質重視の選考がされていますし、自分の信頼している監督もそこで世界で向き合っている」と喜びを表現した。
 

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■「筒井さんならやってくれる」

深田監督が、筒井真理子を信頼し、ブレーキをかけずに描いた注目シーン秘話。

 
 今回、筒井は天使のような看護師市子と、ある計画を企んでいるリサという全く違うタイプの女性を熱演しているが、台本を読んだ時の感想を、
「監督はどこまで市子をいじめるのかと思いました。犬のシーンが出てきた時に素敵と思ったけれど、自分が演じるのかと思うと…」と語り、一抹の不安がよぎったことを明かした。
 
犬になりきり公園まで駆けていく、女優で世界初の四足歩行アクションシーンでは、大阪の名物番組「探偵!ナイトスクープ」で取り上げられた四足歩行ギネス記録保持者にお願いして実技指導をしてもらったという。
 
「簡単そうに見えるけれど、かなり体が痛いんです。それを言えずに黙ってやっていましたが、指導してくださったプロの方が本番の時にも来てくださり、走って見せてくださった時、あっ痛い!と言ってくれたので、私も痛いと言えるようになりました」と苦労話を披露。深田監督も「映画監督は自分でできないことを人にさせる仕事だから」とサラリと言いながらも、その裏には筒井に対する絶大なる信頼があったそうだ。
 
「脚本を書く前に筒井さんの出演が決まっていたのは、監督としてすごく恵まれていた。映画はスタッフも俳優もいる総合芸術。脚本を書く時に、多面性があり、精神状態も違ってくる役を書くとなると、俳優が演じられるのかを心配してブレーキをかけてしまうのだが、筒井さんならやってくれるだろう。髪を緑に染め、湖の中に入ったりということも、彼女ならやってくれるだろうと、ブレーキをかけずに書くことができました」
 
一方、実際に雪が舞うような氷点下の湖に何度も入水したという筒井は、「待っている間は車で暖かくさせてもらっていましたが、スタッフの人は土砂降りの中でも、誰1人中に入らず、(この映画は)愛でできていると思いました」と苦労を分かち合ったスタッフを讃えた。
 
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■筒井真理子さんと孤独がモチーフ。

日常のふとしたきっかけで孤独を感じる瞬間に『よこがお』を思い出してほしい。(深田監督)

 
 観客から公園のシーンが多いことに対する狙いを問われた深田監督は、
「人間は半分は社会的で、半分は動物的部分を持っています。今回、市子の社会的な部分が削がれ、個人の孤独にまで削ぎ落としていければと思いました。どんなに社会性が剥奪されてもそれが完全に失われるものではありません。(公園という)パブリックスペースの方が、砂漠の中に1人でいるより、孤独感が際立つのではないか」
 
この「孤独」は、本作をはじめ、深田監督作品に通底するモチーフだという。
「映画はモチーフと世界観からできていると思っていて、今回は筒井真理子さんが大きなモチーフでした。そして自分の中に毎回あるモチーフは孤独です。人間は生まれてから死ぬまでの孤独であり、孤独のままだと生きているのは辛いから、家族や会社に属して生きる。そんな日常の中でもふとしたきっかけで孤独を感じる瞬間があるけれど、そんな時にこの映画を思い出してくれれば」
 

 

■試写では、市子の気持ちになって泣いてしまった。(筒井)

 

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 劇団時代に鍛えられ、客観的に自分の芝居を見る訓練ができていたという筒井は、『よこがお』の試写で、未だかつてない感情に見舞われたという。
「市子の気持ちになってずっと泣いてしまい、試写室では一番最後、フラフラになって出てきました。今回は自分の演技を見る時、こんな風になるんだと思いました」
 
 さらに、今でも思い出す作品として遠藤周作の小説「わたしが・棄てた・女」を挙げ、
「読んだ時は全然わからなかったけれど、ズシンと残る作品。後々、後ろめたさがふっと思い出され、この作品がベストセラーなら、読者はみなそう感じているのかと思うと、孤独ではないな」と感じたという。筒井は最後に、「座談会でも開いて感想をお聞きしたいです。ぜひ、感想を書いてつぶやいていただけたら、まめに見にいきます。お話をお聞かせください」と船出したばかりの本作への反応に期待を寄せた。
 

 

■自分が思った以上に今の社会に重なる作品。(深田監督)

 
 前作同様、鑑賞後にズドンとした気持ちになるという観客から、人間関係の揺らぎを痛切に描いた深田作品ならではの世界観について話が及ぶと、
「自分にとって家族や人間の関係性は移ろいやすいという認識があります。『淵に立つ』では浅野さんがくることで、家族が変わってしまう。天災と同じで、私たちの生活は良くも悪くも揺らぎやすいものです。『海を駆ける』にも、その世界観が繰り返し出てきています」
 
  最後に、昨今の嘘を鵜呑みにするマスコミや世間の風潮を引き合いに出しながら、深田監督は、
 
「自分が思った以上に今の社会にフィットしていると思っています。政治の汚職や闇営業など、ものすごいスピードで事件が起き、作り手からすればすごく重なって見えます。また、音にもこだわっていて、クラクションは映画館ギリギリのボリュームで設定しているので、ぜひ映画館で見ていただきたい映画です」
と、時代に重なる本作の魅力と、こだわりの音作りについて語った。
 
 
 どん底に突き落とされることもあれば、光がさすこともある。誰にでも起こりうる人生の転落と圧倒的な孤独感だけでなく、様々な形の愛と再生をも描いたヒューマンドラマ。各登場人物の揺らぎから、いくつもの物語を紡いでほしい。
(江口由美)
 

<作品情報>
『よこがお』(2019年 日本 111分) 
監督・脚本:深田晃司
出演:筒井真理子、市川実日子、池松壮亮、吹越満、須藤蓮、小川未祐他
公式サイト⇒https://yokogao-movie.jp/ 
(C) 2019 YOKOGAO FILM PARTNERS & COMME DES CINEMAS

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この度、映画『田園の守り人たち』が 7/19(金)よりテアトル梅田、7/20(土)京都シネマ、8/16(金)シネ・リーブル神戸にて公開するのを記念し、京都のレストラン【BARMANE】にてタイアップを開催いたします。

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レストラン【 BARMANE 】

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京都のフレンチ&スパニッシュのレストラン【BARMANE(バルマーネ)】では、映画に出てくるようなフランスの素朴な田舎の料理をイメージしたタイアップ特別メニュー“plats des gardiennesプラ デ ギャルディエンヌ”(フランス語で“守り人たちの料理)”のセットが登場します!


また、京都シネマでご鑑賞になった本作の半券をご持参いただくと、お食事の際にドリンク1杯のサービス(ワイン赤/白、コーヒーH/I)が受けられます。

さらに、お会計の際にお渡しするチケットを京都シネマにご持参いただくと、当日一般1800円のところを1500円にてご鑑賞いただけます。

京都シネマとレストラン【BARMANE】は行ったり来たりできるご近所さん♪ 映画ご鑑賞の前後においしいお料理と共にゆったりとした時間をお過ごしください。

 

タイアップ特別メニューセット“plats des gardiennes” 1280円(税込)

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・白インゲン豆とジャガイモのポタージュ
・季節の野菜サラダ
・自家製天然酵母パン


◆期間:7月19日(金)~8月16(金)
   ※京都シネマでのチケット割引は7月20日(土)開始
   ※お店でのチケット配布は8月13日(火)まで

BARMANE

朝から心と身体が喜ぶ美味しいものを。季節を感じるフレンチ&スパニッシュのお店。

住所:京都市下京区杉屋町295カーサデ河原町1F(柳馬場松原下ル・郵便局南隣)
TEL/FAX:075-353-5977

営業時間:8:00-14:00(L.O.)、dinner 完全予約制
定休日:水曜、木曜   FB:BARMANE / Instagram:barmane_

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『田園の守り人たち』

公式サイト⇒ http://moribito-movie.com/

 

カンヌ国際映画祭グランプリ監督
グザヴィエ・ボーヴォワ最新作

母なる大地で女たちは、愛の種を撒き、人生の実を刈り取っていく――

 

1915年、第一次世界大戦下のフランス。ミレーの絵画を思わせる美しい田園風景。2人の息子を西部戦線に送り出した農園の未亡人オルタンスは、やはり夫を戦場にとられている娘ソランジュとともに、冬を前に種まきに備えなければならない。オルタンスは若い働き手フランシーヌを雇い入れる。誠実な彼女は女主人の信頼を得て、家族同然に暮ら始める。女たちだけでなく、前線から一時休暇で帰ってくる次男ジョルジュもまた慎ましやかなフランシーヌに惹かれてゆくが・・・。監督は『神々と男たち』でカンヌ国際映画祭グランプリを受賞したグザヴィエ・ボーヴォワ。出演はフランスを代表する女優ナタリー・バイとその娘ローラ・スメット、そして本作で発掘された新星イリス・ブリー。撮影監督には名手カロリーヌ・シャンプティ、音楽監督は惜しくも今年1月に逝去したミシェル・ルグラン。男たちの銃後を守る女たちの戦いと、寡黙な彼女たちの胸に渦巻く思いを静謐な田園風景の中に鮮やかに浮かび上げた傑作。
 

監督:グザヴィエ・ボーヴォワ『神々と男たち』『チャップリンからの贈り物』
原作:エルネスト・ペロション|撮影:カロリーヌ・シャンプティエ|音楽:ミシェル・ルグラン
出演:ナタリー・バイ、ローラ・スメット、イリス・ブリー
2017年|フランス・スイス合作|仏語|シネスコ|原題:Les Gardiennes|135分|日本語字幕:岩辺いずみ
提供:ニューセレクト 配給:アルバトロス・フィルム 
© 2017 - Les films du Worso - Rita Productions - KNM - Pathé Production - Orange Studio - France 3 Cinéma - Versus production - RTS Radio Télévision Suisse


7/19(金)テアトル梅田、7/20(土)京都シネマ、8/16(金)シネ・リーブル神戸 にて公開!!
 


(オフィシャル・リリースより)

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誰もがグレーゾーンの中で生きている。
『よこがお』深田晃司監督インタビュー
 
 前作の『海を駆ける』では全編インドネシアロケを敢行し、ディーン・フジオカや仲野太賀の新たな一面を引き出した深田晃司監督。『淵に立つ』で凄まじい演技をみせ、高い評価を得た筒井真理子を主演に迎え、ある事件をきっかけに加害者扱いをされ、全てを失う女の絶望とささやかな復讐、そして再生を描いた最新作『よこがお』が、2019年7月26日(金)~テアトル梅田、なんばパークスシネマ、シネ・リーブル神戸、MOVIX京都他全国ロードショーされる。
 
 終始張り詰めた雰囲気の中、美容師和道(池松壮亮)の前に現れるリサと、訪問看護先で基子(市川実日子)ら娘たちの勉強を教えてあげるほど信頼関係を深めている市子。同一人物だが真逆の境遇の二人が交互に描かれ、リサと名乗るようになった市子の企みや、結婚を目前に幸せだったはずの市子がなぜ全てを失ったのかが、じわりじわりと明かされていく。無実の加害者と言い切れない市子のグレーゾーンも描かれ、多面的な人物描写と、想像させる余白のある演出に、観終わった後、様々なことが頭の中を巡ることだろう。まさに登場人物の一挙一動から目が離せないサスペンスタッチのヒューマンドラマだ。本作の深田監督に、お話を伺った。
 

 

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■『淵に立つ』のプロデューサーと、「筒井真理子さんの主演で映画を作りたい」。

――――オリジナル脚本で、助演がメインのベテラン女優を主演に据える企画は、今の日本映画界では実現が難しいというイメージがありますが、企画から映画化までの経緯は?
深田:『淵に立つ』の時に声をかけてくれたプロデューサーと、また筒井真理子さんを主演で映画を作りたいという気持ちが一致し、企画を立ち上げました。KADOKAWAの方も筒井さんを主演にした映画に賛同してくれ、プロデューサーの尽力もあってトントンと話が進みましたね。日仏合作ですが、フランス側は役者としての技量を重視しているので、筒井さんのことを絶賛してくださり、スムーズに進みました。
 
 
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■努力家の筒井さんは、すごく信頼できる女優。

――――深田監督からみた筒井さんの魅力とは?
深田:すごく信頼できる女優です。天才的な演技センスや高い経験値、長年培った勘だけではなく、とにかく準備をして現場に臨まれる努力家なので、信頼感が生まれ、今回のように感情の振り幅の大きい役を安心して書けるのです。
筒井さんは、脚本の自分が演じるシーンにびっしりと書き込みをされていましたし、今回看護師を演じてもらいましたが、僕が訪問看護を取材する際も同行したり、筒井さんだけで訪問看護の現場を見学に行くこともありました。また、ある動物の動きをするシーンでは、専門のトレーナーに動きを教えてもらい、自宅で練習を積んだそうです。
 
――――深田監督が絶大な信頼を寄せていらっしゃるのがよく分かりました。『歓待』ではプロデューサーでもあった杉野希妃さんが主演を務めていましたが、今回筒井さんは脚本段階から関わったそうですね。
深田:全体のプロット(構成)ができた段階で、筒井さんに読んでもらい、ざっくばらんに感想や雑談を語り合いました。動物園で市川実日子さん演じる基子が市子に語った子どもの頃のエピソードは、筒井さんとの雑談の中で聞いたご自身の子ども時代の実体験から取り入れたりもしました。実際に脚本を書き始めてからは、こちらに任せていただきました。
 
――――本作では天使のような女から奔放な女、幸福な女から不幸な女 あらゆる状況を演じきった筒井さんですが、演じてみてどんな感想をお持ちになったのでしょうか?
深田:映画のほとんどのシーンに出演していますから、本当に体力的にも大変だったと思います。精神的に負荷の高い役を、器用にこなすのではなく、全力で向かってこられるので、試写会で初めて観た時は、「撮影の大変だったことを思い出しながら観て、疲れたわ」とおっしゃっていました(笑)。肌のハリや疲労具合にまで、細かな役作りもしっかりされていましたから。
 
 
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■私たちの生きている世界は、これだけ不確かで不安定なものという事実をベースに描く。

――――作品ごとに新しいことにチャレンジしておられますが、この作品のテーマは?
深田:映画というのはモチーフと監督の世界観から成り立っていると思っています。今回は筒井真理子をメインモチーフに、私たちの生きている世界はこれだけ不確かで不安定なものであるというポジティブでもネガティブでもないことを、今までの作品同様に描いたつもりです。『淵に立つ』では突然やってきた不審者によって家族が崩壊し、『海を駆ける』では自然災害に見舞われます。私たちは日常が変わりなく続くという期待を持って生きているけれど、日常は変わってしまうものであり、それこそが事実であるという世界観をベースに、物語ができていると感じますね。
 
――――リサが誘惑する美容師、和道を演じた池松壮亮さんは、深田監督作品初参加ですね。思わぬ気づきを与える存在でもありました。
深田:脚本段階で、和道はもう少しチャラく薄っぺらい若者。それ以上でもそれ以下でもない役にしていました。理由も分からないままリサのデートに巻き込まれていく展開を考えていたのです。それでは構成に厚みがないと思っていた時に、池松さんがキャスティングの候補に上がり、オファーさせていただきました。現場でも実年齢以上の落ち着きを感じる方で、池松さんに演じてもらったことで、和道がリサと対等に向き合う、大人のデートのシーンになりました。一方で、市川さんが演じる基子は若々しく、感情の幼さを持った役なので、いい対比になったと思っています。
 
 
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■一人の人間を多面的に見せる時間進行に。

――――ある思惑を腹に秘めて和道に接近するリサと並行して、リサと名乗る前の市子の穏やかな日常が映し出されます。悲劇へと向かう市子の運命が予想できるだけに、よりヒリヒリするサスペンス効果を高めていました。このような構成にした狙いは?
深田:『ブルージャスミン』(ウディ・アレン監督)のように、現代と過去が同時進行する物語にヒントを得た部分もありますし、チェコスロバキアの作家ミラン・クンデラの小説「冗談」の復讐の入れ子構造にもインスパイアされました。どうしても回想シーンを入れるとそこで物語が止まってしまうので、一人の人間を多面的に見せる時間の進行ができないかと考えた結果、二つの時間が同時進行で進み、最後に重なり合う構造になりました。
 
 
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■誰もがグレーゾーンの中で生きている。 

――――深田作品では主人公が不条理な目に遭う場面が度々描かれます。本作も加害者扱いされる市子は何もかもを奪われる不条理が描かれますが、一方、その状況に至るプロセスでは市子の潔白とは言い切れないグレーゾーンの行動も描かれ、観る者も立ち止まって考えさせられます。

 

深田:市子は「無実の加害者」とは言い切れないと思っています。基子に促されたとはいえ、真実を被害者家族や自分の家族に伝えなかったのは市子自身ですし、甥の辰男が幼い頃に性的トラウマになるかもしれないことをしてしまったことも事実です。市子自身は「辰男は覚えていない」と言いますが、被害者は往々にして覚えているものです。誰もが被害者、加害者で分けられるものではなく、グレーゾーンの中で生きている。そういう部分を映画でも描いていきました。そしてあくまでも三人称で語ることも大事にしました。
 
 
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■人が人を好きになること難しさを一番体現したキャラクター、基子。

――――グレーゾーンと言えば、基子の市子へ対する気持ちも単なる恋愛感情だけではなく、母親的愛情を求めているようでもあり、看護師という人生の目標をくれた憧れの存在とも映ります。映画の中でもキーとなる存在ですね。
深田:当初は市子と基子、道子という女性3人の運命が絡み合うような群像劇を考えていたのですが、筒井真理子さん主演の映画を撮りたいという思いから市子にフォーカスする形になっていきました。市川さんが演じる基子は、人が人を好きになることの難しさを一番体現しているキャラクターです。人が人を好きになればなるほど、誰もが孤独に生きている存在であることを実感します。市子も和道もそうですが、彼氏がいながら市子を好きになった基子はそれを際立たせています。
 
――――市子/リサの夢を映し出すシーンが意図的に挿入され、どれも非常に大きなインパクトを与えます。心象風景を鮮やかに映し出しているようにも見えましたが。
深田:僕の場合は映画で夢を描写しても、特別にぼやかしたような加工はせず、夢と現実を等価に描きたい。前半で社会性を失い動物の状態にまで剥き出しになったリサを夢の中で見せておけば、そのイメージは夢であっても観客にとっては映像の一片であって、観客の中ではずっと頭の片隅にその姿が残り続けます。その記憶はまだ市子が幸せな時のシークエンスにも影響を与えていく。それは映画におけるモンタージュの醍醐味ですね。
 
 
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■夢とも現実とも解釈できる湖のシーンは「一番自由に感じていただけるシーン」

――――突然、市子が青い髪をなびかせ、湖畔にいるシーンは現実離れしているけれど、ひたすら美しく、まさにフランス映画を見ているようでした。
深田:意図的に、夢でも現実でも解釈できるようなさじ加減にしています。脚本ではもう少しイメージを書き込んでいたのですが、編集で見直しました。彼女の人生のどこかで、あのような時間があったかもしれないと思ってもらうのも良し、市子の内面の世界と思ってもらうのも良し。一番自由に感じて頂いて構わないシーンです。
 
――――今回は見事な女優映画でしたが、筒井さん主演作はまだ続きそうですか?
深田:実は、筒井さんはコメディエンヌの面もあるのです。最近の岩松了さんの舞台「空ばかり見ていた」でも一番笑いをさらっていましたから。コメディエンヌの筒井さんを撮ってみたいですね。
 
――――筒井真理子さん主演のコメディ映画、期待しております。それでは、最後にこれからご覧になるみなさんにメッセージをお願いします。
深田:筒井さん、池松さん、市川さんをはじめ、本当に隅から隅まで、いい俳優がたくさん出演しているので、ぜひ『よこがお』の俳優たちに会いに来てください。
(江口由美)
 

 
<作品情報>
『よこがお』(2019年 日本 111分) 
監督・脚本:深田晃司
出演:筒井真理子、市川実日子、池松壮亮、吹越満、須藤蓮、小川未祐他
公式サイト⇒https://yokogao-movie.jp/ 
(C) 2019 YOKOGAO FILM PARTNERS & COMME DES CINEMAS

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見る人が自由に解釈し、「自分の映画だ」と思ってもらえる映画づくりを目指したい。
『僕はイエス様が嫌い』奥山大史監督インタビュー
 
 第66回サンセバスチャン国際映画祭で最優秀新人監督賞を受賞した他、海外の映画祭で高い評価を得ている奥山大史監督の初長編作『僕はイエス様が嫌い』が、7月5日(金)~大阪ステーションシティシネマ、7月12日(金)〜シネ・リーブル神戸、8月17日(土)〜京都シネマほか全国順次公開される。
 
 東京から雪深いミッション系の小学校に転校した小学生のユラは、慣れない祖母の家から登校すると、初めての礼拝でちいさなイエス様と出会う。友達ができないときも、やっとカズマという友達ができたときも、ユラだけに見えるイエス様はひょっこり現れるが…。
 
 自身の体験を反映させ、奥山監督は21歳の青山学院大学在学中に本作を撮影。自身で脚本・編集・撮影も手掛けている。初監督作品でありながら、非常に客観的な視点で、少年ユラに起こる出来事やユラの心の動きを、セリフではなく、シンプルなショットの積み重ねで静かに、でも確実に観客に見せていく。誰でも子どもの頃に考えたことがある神様について、そして大事な人との別れについて、その記憶を思い起こさせてくれるような優しくも切ない作品。抑制された中でキラリと光る何かをたくさん感じることができる秀作だ。ユラを演じる佐藤結良の自然な演技にも注目したい。
 現在は大手広告会社に勤めながら映像系の仕事を手掛けている奥山大史監督に、映画に込めた狙いや、初監督作でチャレンジした点についてお話を伺った。
 

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■初めて宗教に触れる時の違和感を表現する「主の祈り」エピソード

―――キリスト教の小学校に転校してきたユラにとって、最初の衝撃的な体験はチャペルでのお祈りの時間です。そこで暗唱する主の祈りのエピソードが非常に大きな意味を持ちますね。
奥山: 主の祈りは、最初に宗教に触れた記憶として強く印象に残っています。僕自身、小さい頃にキリスト教の幼稚園へ転園したのですが、賛美歌は、聖書があれば譜面や歌詞が載っているので歌えるのですが、主の祈りはみんなが暗唱しているのに、自分だけその存在すら知らないことがすごく不思議に思えたのです。初めて宗教に触れる時の違和感を表すのに、一番いいと思い、映画に取り入れています。また、まだ主の祈りを覚えていない時は、皆が目をつむって暗唱している間、つい目を開けてソワソワしながら周りを見てしまうのですが、そういう時に小さいイエス様を見つけると面白いのではないか。そこからアイデアが浮かんだのです。
 
 
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■幅広い年代に楽しんでもらうために生まれた小さなイエス様、しゃべらないキャラクターの原点は、カートゥーンネットワークのアニメたち。

―――主人公ユラだけに見える小さいイエス様が色々な仕草をするのが意外性も相まってとても斬新かつユーモラスでしたが、企画当初からのアイデアですか?
奥山: 僕の小さい頃に亡くなってしまった親友に捧げる映画を作りたいという思いから始まった企画なので、小さなイエス様は想定していませんでした。ただ、企画を練り始めると、やはり重くなりすぎてしまい、一体誰が楽しめるのかと立ち止まって考えたのです。子どもから大人まで幅広い方に楽しんでいただける映画にするにはどうすればいいのかと悩んだ過程で、小さいイエス様というアイデアが生まれました。
 
―――イエス様がしゃべらないのも、サイレント映画っぽくていいですね。
奥山: 昔からケーブルテレビのカートゥーンネットワークで放送されていたアニメをよく観ていたのですが、ピンクパンサーやスヌーピー、トム&ジェリーなど、しゃべらないキャラクターが大事なポジションを務めている作品が好きでした。言葉で説明せずに、キャラクターの動きで色々なものを子どもの視点で映していく感じがとても好きなので、今回もユラの視点に合わせてカメラを回し、イエス様も全然しゃべらないようにしています。
 
 
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■電話の音一つでも映画の印象を変えることができる。

―――登場人物もセリフを最小限に抑え、絵で見せる演出が魅力的でしたが、その意図は?
奥山: 言葉では伝わりづらいものを、絵の流れで見せる方が伝わることもある。だから、なるべく状況を説明するのは、セリフではなく、絵や音でつけるようにしました。例えば電話の音一つでも、いくらでも映画の印象を変えることができるのです。最初にカズマからユラにかかってきた電話の音と、嫌な出来事でかかってきた電話の音とでは若干音を変えているんです。今回はそういう音一つ一つの調整をとても大事にしています。
 
僕は『家族ゲーム』が好きなのですが、あの映画もヘリコプターの音だとか、音がすごく良いのです。一回も音楽が流れなくて、「音楽ではなく、音で全てを説明する」という覚悟が見えて、そこもすごく素敵ですよね。それぐらいこの作品も言葉では説明しないように心がけました。
 
―――雪の世界が舞台であることも相まって、静かに、丹念に積み上げられた物語をそっと覗いているような、心がほっと暖かい気持ちになる仕上がりでした。
奥山: どうしても入社前に映画を撮りたいと思うと冬の時期しか時間を取れず、それなら折角だから雪を映したいということで雪の中での撮影に挑みました。撮影中は曇ったり吹雪いたりすることなく、天気に恵まれて本当にラッキーでした。また、最初の方に軽井沢の別荘でユラとカズマが遊ぶシーンを撮ったのが良かったですね。
 
―――映画の冒頭に登場する、障子に穴を開けるのが好きなユラのおじいちゃんも、実際には亡くなっていますが強烈な印象を残します。
奥山: この映画のファーストカットだったのですが、おじいさん役の二瓶鮫一さんと、どんな気持ちで(障子の穴から)覗くかとか、色々な話ができました。この映画を満足いくような形で完成させることができたはじまりだった気がしますね。どんな優秀な監督の現場でも、ファーストカットの直前は皆ピリッと緊張するのですが、そんな中で二瓶さんのような経験のある役者さんがすっと座って、粛々と芝居をしてくれることは、僕らのような自主映画の体制の中で、とてもいい効果を産んでくれたと思っています。
 
―――映画を作るにあたって、心がけた点は?
奥山: 主演者に15歳から25歳の年代は入れないことを、少し意識していました。その年代でお芝居を目指している人はギャラが低くても出演してくれますし、コミュニケーションも取りやすい。上手い役者さんもたくさんいるのですが、そんな方ばかりが出演することで、自主映画っぽさが増してしまうこともあります。身近な学生映画をたくさん見てきたから分かるのですが、あえてそこをしっかり外すと学生映画っぽさをなくせると思ったのです。もちろん子役を起用すると親御さんの交通費もかかりますし、撮影時間の制限もあるのですが、それに勝る映画的なものが撮れると思い、今回は挑んでいます。
 
 
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■子どもに寄りかかりすぎない、年相応のことをしてもらえる演出に。

―――なるほど、すごく納得する部分があります。幅広い年齢層にアプローチすることにもつながりますね。主演、ユラ役の佐藤結良さんについて教えてください。
奥山: 既に演技経験もある子役ですが、ワンテイクの後、「次はこうしてほしいんだけど」と指示を出しても、「うん」とニコッとしてもう一度始まるのを待っている感じでした。でもいざもう一度やると、完璧にこなしてくれる。かと思えば子どもらしいサッカーシーンもすっとやってくれますし、こちらの意図を汲んで芝居をしてくれるんです。撮影時は11歳だったのですが、もう少し大きくなると男の子は大きくなるし、声変わりもしてしまう。だから『誰も知らない』とか『リリイ・シュシュのすべて』など、一瞬の少年のその時代にしかない儚さを捉えたような映画は好きですね。
 
―――演技経験がありながらも、自然な演技で「演じている」ことを意識させないのが、物語のトーンに合って良かったです。
奥山: 子どものお芝居が良くない意味で気になってしまう映画もありますが、それは作っている側が子どもに頼りすぎてしまっている気がするのです。この映画でも頼っている部分はもちろんありますが、子どもに寄りかかりすぎないように、年相応のことをしてもらえるように調整していきました。最初は泣くシーンもあったのですが、撮影していくうちに泣かないことにすることもありました。背中だけでお芝居をすることができる子だったので、なるべく抑えた芝居で一貫させた方がいい。それで感情がふと触れてしまうことが最後に出てくればいいなと思って、演出しました。
 
 
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■食卓シーンの構図で浮かび上がる「おじいちゃんの不在」

―――他にも、ユラのご両親とおばあちゃんを囲んでの食卓シーンが度々登場し、友達ができたのか気になって仕方がない大人たちと、その中で少し居心地が悪そうなユラの姿が、子ども時代の食卓を思い出させてくれました。
奥山: 食卓のシーンの構図では、おじいちゃんの不在感を出せたらと思っていました。4人なので二人ずつ向かい合わせて座ればいいのに、なぜかユラが真ん中のお誕生日席で、おばあちゃんの隣の席が空いている違和感を出せないかなと。僕もおじいちゃんが先に亡くなったので、おばあちゃんの家に行くとおじいちゃんの座る椅子は誰も座らなかったんです。もういなくなってしまった人の椅子をなんとなく残しておく感じは、僕以外の誰か共感できる人がいるのではないかと思って、あえて説明することなく、取り入れています。
 
―――『僕はイエス様が嫌い』というタイトルもセンセーショナルですが、英題は『JESUS』とシンプルですね。
奥山: 僕は今、コピーライターでもありますが、『僕はイエス様が嫌い』というタイトル自身がコピーみたいですよね。タイトルのことで印象的だったのは、マカオの映画祭で中国人の方が非常に熱心に質問してくださり、それに答えた後、ふと気になってタイトルのことを聞いたことがあったんです。というのも、普通は英題を訳すのですが、中国はなぜか日本語タイトルをそのまま中国語訳にしていたので。その時の答えが「『僕はイエス様を信じない』なら嫌だけれど、嫌いになるぐらいイエス様を好きだったということが映画を見て伝わったので、『僕はイエス様が嫌い』でいいと思うし、自分もそう思うことがある」と言ってくださったんです。海外の映画祭で色々なお客さんの反応をいただいていますが、質問は出ても拒絶されることはなかったというのは、イエス様がユラの想像であり、都合の良い神様の象徴でしかないと受け取ってくださっているからだと思っています。
 
 
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■今いるところから死後の世界を覗き見るような行動を、映画全編で表してみる。

―――亡くなった親友に捧げる映画を作り上げた今、改めて思うことはありますか?
奥山: どこかで、友達が死んでしまったことが自分の中で整理できていなかったということに、気づきました。今も整理できたかどうかは分かりませんが、死んでしまったらどこに行くの?とか、なぜ死んでしまうのだろう?とか、なぜいつか死んでしまうことを皆知っているのに普段は忘れて生きることができるんだろう?と。誰もが考えることだと思いますが、僕の場合、早い時期に親友が死んでしまったことで、変に考え込んでしまった時期があり、どこかでそれを引きずっていたことを自覚できた気がします。
 
―――遅かれ早かれ誰もが体験することですが、奥山監督にとって映画を作るということが、自分の体験を捉えなおすきっかけになったのですね。
奥山: もう一つ、映画を撮る過程で思ったのは、死のことを考えるのが怖いから宗教があるのかなとか、自分では操作できないことを受け入れる文化ができたのかもしれないということ。何かを信じるというのはどういうことなのかも考えましたし、宗教とは何なのだろうと。ただ、子どもに「宗教とは?」を語らせる訳にはいかないので、今いるところから死後の世界を覗き見るようなことを、行動としてこの映画全編で表せないかと思い、車の中から外を見たり、踊り場から外を眺めたり、障子に穴を開けたりを繰り返し入れています。誰もが一度は経験したことがあることだと思いますので、映画を見て、何かを感じていただけたらうれしいですね。
 
 
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■見る人が自由に解釈し、「自分の映画だ」と思ってもらえる映画づくりを目指して。

―――ユラが親友のカズマを家に呼んで人生ゲームで遊んだり、ちょっと懐かしい昔あるあるのシーンも楽しかったですが、どんな層にみていただきたいですか?
奥山: 僕はできれば子どもに観ていただきたい、さらに言えば親子で観て、色々話してもらえればうれしいなと思いますし、ゆくゆく映画公開やDVD発売が落ち着いたら、学校の授業でも使ってもらえたらうれしいなと思いますね。
 
障子の先に何が見えたかとか、なぜサッカーの途中でユラが帰ってしまったのかとか、余白を少しずつ残していくことで観る人が自由に解釈し、自分の中で映画を完成させてもらえたら、きっと見た人が「自分の映画だ」と思ってもらえるのではないか。僕自身、映画を観てそう思いましたし、これから、そう思ってもらえる映画作りを目指していきたいです。
(江口由美)
 

 

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<作品情報>
『僕はイエス様が嫌い』(2019年 日本 76分)
監督・撮影・脚本・編集:奥山大史
出演:佐藤結良、大熊理樹、チャド・マレーン、佐伯日菜子
2019年7月5日(金)~大阪ステーションシティシネマ、7月12日(金)〜シネ・リーブル神戸、8月17日(土)〜京都シネマほか全国順次公開
公式サイト: https://jesus-movie.com/
©2019 閉会宣言
 

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6/20(木)~23(日)の期間に開催された「フランス映画祭2019 横浜」は大好評のうちに閉幕し、上映時に配布したアンケートによって集計される「エールフランス観客賞」は、ミッシェル・オスロ監督の『ディリリとパリの時間旅行』が見事受賞した。ベル・エポックの美しいパリを散歩するような楽しさと、主人公ディリリたちと真相を究明する探偵もののようなスリリングさ、そしてクライマックスのエッフェル塔で繰り広げられる幻想的なシーンなど、見どころ満載。名匠ミッシェル・オスロ監督のアニメーションが持つ魅力を存分に堪能した観客に大いに支持された、本作は、8月24日からYEBISU GARDEN CINEMAほか全国順次公開される。

ベル・エポック時代のパリ散歩を楽しんで!『ディリリとパリの時間旅行』ミッシェル・オスロ監督トークショーはコチラ

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満席となったオープニング作品『シンク・オア・スイム イチかバチか俺たちの夢』の上映を皮切りに、長編15作品と短編1作品を上映。6/21(金)夜には、フランス代表団・団長のクロード・ルルーシュ監督の新作『男と女 人生最良の日々』の上映に、横浜生まれで女優の岸惠子さんが登場。ルルーシュ監督とトークを繰り広げ、名匠と名女優の共演に会場は大いに盛り上がった。

「二人の老い方がとっても素敵だと思いました。日本でも若い人の話ばかり作らないで、年寄りがたくさんあふれているのですから、大人が観るのに耐えうる映画を作ってほしいと思います」と本作の魅力と共に日本映画界への本音を語った岸恵子さん。幸運なことに、82年間私は映画に恋をし、人生に恋をし、この2つを愛し続けてきました。この二重のラブストーリーのおかげで、私は50本の映画を作ることができたのだと思います」と映画の力について語ったルルーシュ監督。実に若々しい名匠の魂の言葉に会場全体が大きな拍手に包まれた。

ルルーシュ監督をはじめ、来場ゲストが横浜市立大学、東京藝術大学、早稲田大学で学生に向けたマスタークラスを開催し、若い世代と交流したのも非常に意義深い。劇場未公開作品も多数上映され、社会派の作品がいつになく多かったのも今年の特徴だった。

 

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関連企画として横浜赤レンガ倉庫1号館で「ミッシェル・オスロ『ディリリとパリの時間旅行』展」を開催。制作の裏側や登場人物のキャラクターデザイン、スケッチが展示され、映画の魅力をより感じられる企画だった。京都会場での上映や劇場で、「フランス映画祭2019 横浜」で上映されたフランス映画をぜひ楽しんでほしい。

(江口由美)


フランス映画祭2019 横浜

期間:620日(木)~623日(日)

会場:みなとみらい地区中心に開催

(横浜みなとみらいホール、イオンシネマみなとみらい)

主催:ユニフランス

公式サイト:http://unifrance.jp/festival/2019/

mimiai-bu-550.jpgNON STYLE 石田明・脚本、井上裕介・初主演で仕掛けた

本格ミステリー・コメディ、ついに公開!


絶大な人気を誇る実力派お笑いコンビNON STYLEの石田明が脚本を手掛け、相方の井上裕介が映画初主演を果たしたミステリー・コメディ『耳を腐らせるほどの愛』。

いきなり主人公が死んでいるといる衝撃のプロローグから始まることに加え、石田自身が得意とする緻密に計算し尽くされた漫才のネタ同様、会話劇の妙やクセのある登場人物たちを複雑に絡み合わせ、次々と波乱が巻き起こる怒涛の展開と驚きの結末が待ち受けている本作の公開を記念し、6月15日(土)、NON STYLEの石田明と井上裕介、そして『手裏剣戦隊ニンニンジャーTHE MOVIE』の山谷花純が登壇し、大阪ステーションシティシネマで舞台挨拶が行われました。


日時:6月15日(土)
場所:大阪ステーションシティシネマ
◆登壇者:石田明 (NON STYLE) 、井上裕介 (NON STYLE) 、山谷花純


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【舞台挨拶レポート】
無人島のリゾートホテルでサークルの合宿で来ていた部長の鈴木の死体が発見された。携帯も通じず、電話線も切られている中、偶然ホテルに居合わせた探偵は殺人だと判断し、捜査を開始すると次々に知られざる事実が明らかになっていく。果たして、犯人は誰なのか?鈴木の死の真相とは?


脚本を手がけた石田は、本作を観たばかりの観客に「悩み事とかバカらしくなったでしょ? この作品を見終わった後に何も残らへんっていうのがテーマやったんです。何も持って帰らへん作品になったと思いますし、今日はビールよりも発泡酒がうまいやろうなっていう作品ができたと思います」とアピール。


一方、本作で初主演を務めた井上は「僕は終始死体役なんですが、実は半分ぐらいほんとに寝てます。睡眠状態を監督がいい感じに撮ってくれました。ふかふかのカーペットの上で眠ってしまったことで、血糊がカーペットに固まり、頭がカーペットから離れないというトラブルもありまして、髪の毛を少し切りました(笑)」と死体役ならではの苦労を語っていた。

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また、「たとえ話サークル」の一員である福山朱音役を演じた山谷花純は「物事を例えて話すことが日常生活でほとんどないですし、今までやらせていただいたお仕事でもこういう台詞はほとんどなかったので、演じていてそれが新鮮だと感じました。お笑い芸人さんって頭の回転が早いんだなぁと改めて尊敬しました」と役柄について述べた。


そして、脚本を書いた石田から見たキャストの印象について「皆さん完璧ですよ。でも、サークルなので上手すぎても困るんですよ。素人さんの中でたとえ話を研究している設定なので、ちょっと上手いぐらいがちょうどいいんです。だから皆さんすごく良かったですね。井上さんも含め(笑)」と石田がさりげなく話すと、すかさず井上が「えっ!?上手すぎたら困るから?」とつっこむと、石田は何気ないふうで「ちょうど良かったですね(笑)」と返答。すると井上は「敢えて落とすという、僕の演技力が光ったということですね」と、どこまでも前向きに受け止め、場内からは笑い声がもれていた。

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また、当初は井上に対して「眠っていればお給料が入る」という夢のような話だったそうで、井上曰く「演技なんかするつもりもなかった」そう。石田も「井上の台詞を減らそう、減らそうとしたんです。最初は本当に井上は死んでいるだけで、ずっと見切れているだけやったんです(笑)。でも、監督から台詞を増やしてくださいと。井上さんを主役にしたいのでと言われたんですが、ふたを開けてみると井上は全然主役じゃなかったでしょ?」と客席に尋ねると、場内からは大きな笑い声が。


さらに石田は井上のシーンに対して、「喫茶店で、井上が「水出しコーヒーなんですか?」と聞いてから別のものを頼むシーンがあるんですが、あのシーンだけ、どの会場でもスベってます」と力強くクレーム。井上が「うけてるわ」と返すものの、山谷も会場も爆笑。石田は「あれは俺の脚本じゃないですから。あそこだけくそおもんない。いつもあそこだけ舌打ちしてんねん」と主張。井上と石田がお互いにスベッた原因のなすり付け合いをしていた。

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さらに、井上に撮影時の裏話を聞くと「森川葵ちゃんに近づいてひとりでしゃべるシーンがあるんですが、その時に耳を食べられるぐらいの距離まで寄ったんです。そしたら監督に「離れてください」って言われました(笑)」と述べ、石田が「リアルに耳が腐ってしまいますから」とつっこむと、井上は「リアルにキスする寸前までいこうと思ったら怒られたわ」と話し、場内からは失笑がもれていた。


最後に、石田が「人生で最も無駄な1時間半やったと思います。ぜひ皆さん“まじ、くだらんで”と宣伝してください」、山谷が「宣伝するのがすごく難しい作品なんですが、それもある意味魅力的だと思っています。何も考えずに楽しいと思いながら見られる作品です。また、この楽しさを体験しに劇場に来てもらえたら嬉しいです」、井上が「たくさんの方に見てもらって笑ってもらえると我々芸人としては本望です。ただ、どれだけヒットしても「2」はありません。「1」のみで終わる映画ですから」と言うと、石田が「エピソード「0」があります」と返し、井上が笑いながら「それが実現できるぐらいヒットすることを願っています」と挨拶し、舞台挨拶は終了した。


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 【ストーリー】  
無人島のリゾートホテルで男の死体が発見された。死んでいたのは「たとえ話サークル」の合宿で島にやって来た部長の鈴木鈴吉(井上裕介)。死体には何者かにガラス製の大きな灰皿で殴打された痕跡があった。警察を呼ぼうとするも、携帯の電波も入らない場所であり、ホテルの電話線も何者かによって全て切られていた。偶然ホテルに居合わせた探偵の真壁(八嶋智人)は、宿泊客の誰かが鈴木を殺害したと見て、助手の納冨(菅原永二)とともに捜査を開始する。ホテルには、鈴木とともにサークルで来ていた倉敷純一(黒羽麻璃央)と葉山瑠奈(森川葵)、  福山朱音(山谷花純)、小倉由愛(信江勇)の3人の女性、自殺のために来た白木みどり(長井短)、謎の男の黒柳哲(小木茂光)、鈴木の彼女と言う豊橋千秋(MEGUMI)、そして管理人の出口誠二(村田秀亮)といった面々。真壁の事情聴取から、鈴木がサークルの女子たちと複雑な関係であったことが判明し、他の宿泊者にも知られざる事実が明らかになって行く。果たして犯人は誰なのか?鈴木の死の真相とは?


島ぜんぶでおーきな祭  第 10 回沖縄国際映画祭」正式出品作品。  「京都国際映画祭2018」正式出品作品

公式サイト⇒ http://mimiwokusaraseruhodonoai.official-movie.com/
◆出演:井上裕介(NON STYLE) 森川葵 黒羽麻璃央 山谷花純 信江勇 長井短 村田秀亮(とろサーモン) 菅原永二 石田明(NON STYLE)  小木茂光    MEGUMI  八嶋智人
◆脚本:石田明(NON STYLE)    監督:豊島圭介  配給:KATSU-do
◆2018 年/日本/1 時間 30 分  配給:KATSU-do     
◆Ⓒ2019『耳を腐らせるほどの愛』製作委員

 6月14日 (金)より 大阪ステーションシティシネマ ほか 全国ロードショー


(オフィシャル・レポートより)

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《英国ロイヤル・オペラ・ハウス シネマシーズン 2018/19》 バレエ
『ウィズイン・ザ・ゴールデン・アワー』/『メデューサ』/『フライト・パターン』試写会(東京)プレゼント!


◎提供:東宝東和

◎日時:2019年6月20日(木)18:00
 上映時間:3時間3分(予定)

◎場所:東宝東和試写室
(〒102-8537 東京都千代田区一番町18 Kawakita Memorial.Bldg.1F)
 地下鉄半蔵門線「半蔵門」駅下車5番出口より徒歩3分
 http://tohotowa.co.jp/company/access.html

◎招待人数:5組10名様

※開映後のご入場は固くお断りさせていただきます。

◎締切日:2019年6月14(金)

『ウィズイン・ザ・ゴールデン・アワー』/『メデューサ』/『フライト・パターン』公式サイト⇒ こちら 

2019年6月28日(金)~ TOHOシネマズ 日比谷、TOHOシネマズ 日本橋、大阪ステーションシティシネマ、ほか全国公開


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スクリーンに、喝采を。カーテンコールに、心からの拍手を。
夢へ誘われる、幻想的なバレエに。心を奪われる、情熱的なオペラに。

 

バレエ、オペラともに世界最高の名門歌劇場、英国ロイヤル・オペラ・ハウスの人気公演の舞台映像を『英国ロイヤル・オペラ・ハウス シネマシーズン 2018/19』と題し、東宝東和株式会社配給の元、TOHOシネマズ系列を中心とした全国の映画館で今年も順次上映致します。

『英国ロイヤル・オペラ・ハウス シネマシーズン 2018/19』シーズンのバレエ最新作は、世界中で引っ張りだこの現代振付家3人による話題のトリプル・ビル『ウィズイン・ザ・ゴールデン・アワー』 / 『メデューサ』 / 『フライト・パターン』。


ROHB-W.png「ウィズイン・ザ・ゴールデン・アワー」は、「不思議の国のアリス」、「冬物語」、「パリのアメリカ人」と大ヒットを飛ばした現代の名匠、クリストファー・ウィールドンの2008年の作品。サンフランシスコ・バレエの75周年を記念して創作され、純粋なダンスの美しさが楽しめる。衣装はジャスパー・コンランによるもので、弦楽による音楽はイタリアの作曲家エツィオ・ボッソとヴィヴァルディ。平野亮一、ローレン・カスバートソン、サラ・ラム、ワディム・ムンタギロフらによる3つのパ・ド・ドゥを中心に、7組のダンサーが華麗に踊り、ウィールドンのアンサンブルの使い方の巧みさが光る。


ROHB-M.png新作「メデューサ」で初めてロイヤル・バレエに作品を創作して話題を呼んでいるシディ・ラルビ・シェルカウイは、日本でも「TeZukA」や「プルートゥ」などを演出し、大の日本の漫画好きとしても知られている。フラメンコのマリア・パヘスからアクラム・カーン、さらに少林寺の武僧たちともコラボレーションし、多様なバックグラウンドを持つ異才で、現在はロイヤル・フランダース・バレエの芸術監督を務めながら世界中でプロジェクトを同時進行させている。ギリシャ神話のメデューサの物語に基づく本作は、現代作品にも才能を発揮しているナタリア・オシポワをメデューサ役に起用し、マシュー・ボールが演じるペルセウス、平野亮一によるポセイドンなど彼女を取り巻くキャラクターが、独特のうねるようなスタイルで鮮やかに描かれる。


ROHB-F.png「フライト・パターン」は、カナダ出身の女性振付家クリスタル・パイトによる2017年初演の作品。パリ・オペラ座に振付けた「シーズンズ・カノン」がブノワ賞を受賞するなど、今最も注目を集める振付家の一人で、アソシエイト・コレオグラファーを務めるNDT(ネザーランド・ダンス・シアター)の6月に予定されている来日公演でも作品が上演される。「フライト・パターン」は、戦乱から逃れようと困難な旅を続ける難民たちの姿を描いたパワフルで心に訴えかける作品で、ローレンス・オリヴィエ賞を受賞するなど高い評価を得た。パイト作品に多く見られる群舞を巧みに使い、36人のダンサーたちが忘れがたい印象を残す。


いずれも全く違った個性をもつ3本の作品は刺激的で、ロイヤル・バレエのトップスターによる最先端で、クオリティの高いダンスを堪能できるトリプル・ビル。ダンスの最前線を大画面で体験してほしい。



ロイヤル・バレエ 『ウィズイン・ザ・ゴールデン・アワー』/『メデューサ』/『フライト・パターン』 作品情報>

■『ウィズイン・ザ・ゴールデン・アワー』

【振付】クリストファー・ウィールドン 
【音楽】エツィオ・ボッソ、アントニオ・ヴィヴァルディ 
【衣装】ジャスパー・コンラン 【指揮】ジョナサン・ロ
【出演】ベアトリス・スティクス=ブルネル/フランチェスカ・ヘイワード/サラ・ラム/ワディム・ムンタギロフ/ヴァレンティノ・ズケッティ/アレクサンダー・キャンベル/ハナ・グレンネル/金子扶生/マヤラ・マグリ/アナ=ローズ・オサリヴァン/アクリ瑠嘉/デヴィッド・ドネリー/テオ・ドゥブレイル/カルヴィン・リチャードソン


■『メデューサ』

【振付】シディ・ラルビ・シェルカウイ 
【音楽】ヘンリー・パーセル 【電子音楽】オルガ・ヴォイチェホヴスカ
【衣装】オリヴィア・ポンプ 【指揮】アンドリュー・グリフィス
【出演】メデューサ:ナタリア・オシポワ/アテナ:オリヴィア・カウリー/ペルセウス:マシュー・ボール/ポセイドン:平野亮一
(ソプラノ)エイリッシュ・タイナン/(カウンターテノール)ティム・ミード/(ヴィオラ・ダ・ガンバ)市瀬礼子/(テオルボ)トビー・カー


■『フライト・パターン』

【振付】クリスタル・パイト 
【音楽】ヘンリク・ミコワイ・グレツキ 【指揮】ジョナサン・ロー
【出演】クリステン・マクナリー/マルセリーノ・サンベ/カルヴィン・リチャードソン/ジョセフ・シセンズ/イザベラ・ガスパリーニ/ベンジャミン・エラ/アシュリー・ディーン
(ソプラノ)フランチェスカ・チエジナ

 

メイン写真(『フライト・パターン』): (c) ROH, 2017. Photographed by Tristram Kenton
■『ウィズイン・ザ・ゴールデン・アワー』(c) ROH, 2019. Photographed by Tristram Kenton.
■『メデューサ』:(c) ROH, 2019. Ph by Tristram Kenton.
■『フライト・パターン』:(c) ROH, 2017. Photographed by Tristram Kenton


(オフィシャル・リリースより)

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クローゼットに閉じこめられて世界旅行!?

驚きに満ちた旅のなかでアジャが見つけた大切なものとは──

 

この度、映画『クローゼットに閉じこめられた僕の奇想天外な旅』が 6/7(金)より全国公開するのを記念し、大阪【カンテグランデなんばCITY店】でのタイアップが決定いたしました。
 


 

【CanteGrande カンテグランデ なんばCITY店】

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チャイを大阪に広めたカンテグランデなんばCITY店では、『クロ旅』をイメージしたタイアップメニューのカラフルな【スペシャルロティ】が登場!!!


本作の映画チケットご提示で、全メニュー100円オフのサービスもございます!また現在、店内では主人公アジャが旅した都市の映画シーンを集めたパネル展も開催中!!!なんばパークスシネマから各線なんば駅までの間にあるカンテグランデなんばCITY店。映画ご鑑賞の帰りに旅の続きをお楽しみください♪

 

 

 

 

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◆期間:6月7日(金)~7月15(月・祝)

CanteGrande カンテグランデ なんばCITY店

大阪市中央区難波5-1-60 (なんばCITY本館B1F)
TEL 06-6644-2536
営業:AM10:00〜22:00(LOフード21:00、ドリンク21:30)
40席喫煙6席
 


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クローゼットに閉じこめられて世界旅行!?

驚きに満ちた旅のなかでアジャが見つけた大切なものとは──

ありえない 世界旅行へ!


憧れのインテリアショップがあるパリへやってきたインド人青年アジャ。閉店後、店内のクローゼットで一晩を明かすことを決めたが、そのクローゼットがトラックで搬出されてしまう!知らぬうちに奇想天外な旅へと巻き込まれたアジャの運命やいかに…!?


世界を知らない青年が、ハプニング連続の世界旅行を続けるなかで様々な出会いを通じ成長していく本作は、30ヵ国以上の出版社に翻訳権が売れた人気小説が原作。『人生、ブラボー!』のケン・スコットが監督を務め、実際に世界各国を飛び回り撮影が行われた。主人公アジャを演じるのはインド期待の星、ダヌーシュ。共演にベレニス・ベジョ、エリン・モリアーティ、バーカッド・アブディ、ジェラール・ジュニョなど15ヶ国からが集結し、観る人を世界旅行へいざなう。はちゃめちゃな旅の終わりに待っている最高のハッピーエンドは観る人の心を輝かせること必至!

 



『クローゼットに閉じこめられた僕の奇想天外な旅』 

【監督】ケン・スコット(『人生ブラボー!』) 
【出演】ダヌーシュ、ベレニス・ベジョ(『アーティスト』)、エリン・モリアーティ(『はじまりへの旅』)、バーカッド・アブディ(『キャプテン・フィリップス)、ジェラール・ジュニョ(『バティニョールおじさん』) 
【原題】The Extraordinary Journey of the Fakir 
【原作】ロマン・プエルトラス「IKEAのタンスに閉じこめられたサドゥーの奇想天外な旅」(小学館文庫/吉田恒雄 訳)
96分 / フランス、ベルギー、インド / 英語 / 配給:東北新社 STAR CHANNEL MOVIES

©2018 Copyright BRIO FILMS-SCOPE PICTURES-LITTLR RED CAR-TF1 AUDIOVISUELS-SONY PICTURES ENTERTAINMENT FRANCE All rights reserved.    

公式サイト⇒ http://clotabi-movie.jp/

2019年6月7日(金)~なんばパークスシネマ、大阪ステーションシティシネマ、MOVIX京都、神戸国際松竹、MOVIXあまがさき 他全国ロードショー


 

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★『パピヨン』特製コースター & 非売品プレスシート  プレゼント!

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■提供:トランスフォーマー

■プレゼント数: 3名様

■締切:2019年6月30日(日)

公式サイト: http://www.transformer.co.jp/m/Papillon/



公開日:2019年6月21日(金)~大阪ステーションシティシネマ、TOHOシネマズなんば、京都シネマ、TOHOシネマズ西宮OS、6月28日(金)~シネ・リーブル神戸 他全国順次公開

 


  

チャーリー・ハナム×ラミ・マレック 

脱獄映画の金字塔が 45 年ぶりに蘇る! 


無実の罪を着せられた終身刑囚パピヨンの13年間に及ぶ、命をかけた脱獄劇は、作家アンリ・シャリエールの壮絶な実体験が基になっており、名匠フランクリン・J・シャフナー監督と、ハリウッドの異端児と呼ばれた脚本家ダルトン・トランボのタッグにより、1973 年に映画化・公開された。絶望の淵に追いやられても自由を求めることを諦めない“パピヨン”スティーブ・マックイーンの鬼気迫る熱演と、ダスティン・ホフマン演じる偽札作りの天才・ドガと深く結ばれる熱い友情は、多くの人々の共感と感動を呼び大ヒットを記録した。 そして 45 年の時を経て、再び『パピヨン』が戻って来る! 


papiyon-pos.jpgマックイーンのあとを継ぎ、主人公パピヨンを演じるのは『パシフィック・リム』で主演を務めた人気スター、チャーリー・ハナム。ホフマンが演じたドガ役には『ボヘミアン・ラプソディ』で主役のフレディ・マーキュリーを演じ、大ブレイクし、見事、本年度アカデミー賞主演男優賞にノミネートを果たした若手演技派NO.1 のラミ・マレック。 

最旬キャスト×『プリズナーズ』の脚本家×『ウルフ・オブ・ウォールストリート』『スター・ウォーズ』のプロデューサー陣が贈る実話を基に壮大なスケールで描く冒険活劇! 
 
<STORY>
すべてを失っても、俺たちから、希望だけは奪えない――。

1931 年、パリ。「狂乱の時代」の終焉。胸に蝶の刺青を入れていることから “パピヨン”と呼ばれた 男は、無実の罪で終身刑を言い渡され、フランス領・南米ギアナの刑務所(ルビ:デビルズ)島に送られる。周 囲を海に囲まれた、この島は脱出不可能な場所として知られ、囚人達は人権をはく奪され、過酷な強制労働を科 せられていた。絶望と死が支配する場所で、自由と希望を求めて足掻くパピヨンは、志を同じくする紙幣偽造の 天才ドガと出会い、やがて二人は奇妙な絆で結ばれてゆく…。 
 


出演:チャーリー・ハナム『パシフィック・リム』 / ラミ・マレック『ボヘミアン・ラプソディ』/トミー・フラナガン『エイリアン VS プレデター』 / イヴ・ヒューソン『ブリッジ・オブ・スパイ』
監督:マイケル・ノアー 脚本:アーロン・グジコウスキ『プリズナーズ』
2017 年/アメリカ・セルビア・モンテネグロ・マルタ合作
英語・スペイン語/133 分/シネスコ/DCP/カラー/5.1ch/原題:Papillon/G/日本語字幕:松浦美奈
配給:トランスフォーマー/提供:トランスフォーマー+シネマライズ
© 2017 Papillon Movie Finance LLC. ALL RIGHTS RESERVED. TWITER:
 

2019年6月21日(金)~大阪ステーションシティシネマ、TOHOシネマズなんば、京都シネマ、シネ・リーブル神戸、TOHOシネマズ西宮OS 他全国ロードショー!



 (プレスリリースより)

 
 
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