『エル ELLE』ポール・ヴァーホーヴェン監督、主演イザベル・ユペールトークショー@フランス映画祭2017
「見るのが大変なシーンは多いが、私にとって大変なシーンはない」
イザベル・ユペール、唯一無二のヒロインの内面を語る。
9月1日(金)公開の映画『トリガール!』とその主題歌を担当している ねごと 、そしてFM802『ROCK KIDS 802-OCHIKEN Goes ON!!-』(毎週月~木 21:00-23:48)とのコラボレーションイベントが開催された。スペシャルトークのゲストは、映画『トリガール!』主演の土屋太鳳と間宮祥太朗。トークの後には、主題歌『空も飛べるはず』を歌った4人組のガールズバンド ねごとのライブも行われた。
200人の若いファンの大歓声に迎えられたスペシャルゲストによるトークは、俳優になったキッカケや映画『トリガール!』撮影中の秘話、さらにリスナーからの想定外の質問に答えるなど、二人の一挙手一投足に歓声が上がる熱気ムンムンの公開収録となった。
【イベント概要】
●日時=2017年8月18日(金) 18時40分~
●場所=放送芸術学院専門学校ドリームホール
●ゲスト=土屋太鳳(22)、間宮祥太朗(24) (TALKゲスト)
ねごと(LIVEゲスト)
●MC=DJ落合健太郎(42)
●イベント詳細URL= https://funky802.com/i/s5017
●映画公式URL = http://torigirl-movie.com/
そして、今回の収録の模様は以下の番組でオンエアとなります。
【番組情報】 「ROCK KIDS 802-OCHIKEN Goes ON!!-」
●放送日時=8月31日(木) 21時~
●DJ=落合健太郎
●詳細URL= https://funky802.com/rockkids/
●オフィシャルSNS= @RK802STAFF
●写真提供:FM802
【スペシャルトーク】
絶叫のような黄色い歓声響く中迎えられた土屋太鳳と間宮祥太朗。高めのスタンドチェアに戸惑う土屋太鳳を気遣う間宮祥太朗に、さらにお互いを「太鳳」「祥太朗」と名前で呼び合う度に会場からは歓声が沸き上がる。人力で飛行する「鳥人間コンテスト」に挑戦する大学生の奮闘を描いたラブコメで主演した二人。ライバル意識から始まり、切磋琢磨しながら目標達成へと協力していく。悪態つきながらもいつしかお互いを認め合う仲に……。そんなホッとな青春映画を全力で駆け抜けた二人が、撮影の様子や主題歌「空も飛べるはず」、挿入歌「ALL RIGHT」について語ってくれた。
DJ:お二人はいつ頃から俳優になりたいと思われたのですか?
土屋:10歳位から俳優を目指してオーディションを受けました。それまでは、保育士さんや看護師さんになりたいと思っていました。ある日新聞で「ミス・フェニックス・オーディション」という文字が目に入り、私の名前の「鳳」と同じ「鳳凰=フェニックス」を見て、「私だ!」と思って応募したら、審査員特別賞を頂いたんです。
間宮:僕は15歳からです。元々映画が好きで、映画に関係する仕事をしたいなと漠然と思っていたら、ある日先輩から「食堂の裏に来い!」と言われ、「やばい!」と思いながら行くと、「今度の土日、空いてる?」って聞かれ、「はあ?」。その先輩が雑誌の編集者に紹介してくれて、中学生向けの雑誌を作っていたプロデューサーに見い出されたんです。
DJ:人生どこにキッカケがあるか分からないので、いろんな努力が必要ですね。映画『トリガール!』でも努力、努力で「鳥人間コンテスト」に挑む大学生を演じていましたね。撮影はかなり過酷だったのでは?
土屋:暑さと、台詞のタイミングが難しかったです。卓球のラリーのように本能で言葉を返していた感じでした。
DJ:凸凹コンビと言われながらも二人の掛け合いが最高に面白かったのですが、アドリブもあったのでは?
間宮:監督からはアドリブの指示というより、ゆきなと坂場との関係性において、僕が強く言ったことに対し必死で食らい付いてくるゆきなの様子を撮りたいので、「できるだけ太鳳ちゃんを困らせてほしい」とか、「思い付いたことをどんどん掛けていけば、絶対面白いことになるから」と監督に言われました。
DJ:突然台本にないようなことが飛んで来たんですか?
土屋:はい、飛んできました。私はできるだけ台本を大事にしようと思っていたので、祥太朗にもセリフ合せを頼んだら、「あ、分かった」と低い声で答えて…(笑)。
間宮:オレ、そんな怖い言い方してないよ、「あ、いいよ♪」って軽く言ったと思うよ(笑)。
土屋:でも、祥太朗は本番ではその場面に合った心にマッチしたアドリブを出してくれました。
DJ:どこまでが台本で、どこからがアドリブか分からない程、二人の掛け合いが素晴らしかったので、是非ご覧になられる時には気を付けてお楽しみ頂きたいと思います。
DJ:これからはラジオで繋がったラジ友からの質問です。
Q1:お二人に似ている動物は?
土屋:カピバラに似てると言われます。この間も「温泉に行きたい!」と言ったら、そこに丁度カピバラが温泉に浸かってる写真があって、「似てる~!」って(笑)。
間宮:ご覧の通り、僕は濃い顔をしているので、猛禽類だと言われます。猛禽類でもどの鳥ということもなく、類でくくられて、しかも人間じゃないんだ~(笑)。よく古い友人にそう言われます。
DJ:確かに、自然界にいたら何か獲物を狙ってるような?
間宮:いつも獲物を狙ってる訳じゃないんですけどね(笑)。
Q2:撮影地の滋賀県にいる時、何かしました?
土屋:花火観ましたね。撮影が終わってから、彦根城の近くから琵琶湖の花火大会を観ました。とても綺麗でした。
Q3:限界を感じる時ってどんな時ですか?
間宮: 『トリガール!』に関しては、限界は越えていたように思います。特に、最後の方では暑さと体力の限界を超えて朦朧としてしまいました。
土屋:本当に暑さと体力の限界の中でセリフの応酬をするのですが、祥太朗は声がとても大きくて、最後のセリフの掛け合いでは、その声の大きさに引っ張ってもらいました。とても大きなお芝居をなさっておられました!
間宮:そう、「お芝居をなさっておられます!」(笑)。リアルな汗を感じられる『トリガール!』、4Dなら汗が飛んでくると思います。
【ねごと によるライブ】
ねごと:スピッツの曲「空も飛べるはず」をカバー。素晴らしい映画に惹き込まれて、是非やらせて頂きたいと。私たちなりの空が飛べたらという気持ちを込めて「空も飛べるはず」が完成しました。
土屋:この曲は、はじめて覚えたギターのコードだったので思い入れもあり、ねごとさんに歌って頂いてとても嬉しかったです。夢を追い駆けていると迷ったり挫折したりすることがあると思うけど、これから何かあったらこの歌を聴こうと思いました。
間宮:優しい曲ですね~。この曲が流れるエンドロールもとても可愛らしいので、是非最後まで楽しんで観て頂きたいです。
DJ:最後にラジオのリスナーへ向けて?
間宮:去年の夏に撮影しました。その前に「鳥人間コンテスト」を初めて観て、今まではただ楽しくお祭りのようだと思っていましたが、とてもシビアでストイック、そのためだけに努力を重ね、みんなの情熱が詰まっていることを初めて知りました。仲間と何かを創り上げることはとても大切で幸せなことだと感じ取って頂けたら嬉しいです。
土屋:観て頂いた方の心に翼を与えてくれるパワーあふれる作品となりました。キラキラした青春の中でも、挫折であったり、迷いであったりする部分も描いております。フィクションですがリアルな青春があり、とても感動できる作品です。『トリガール!』、どうかよろしくお願いいたします!
土屋太鳳(つちやたお)
1995年2月3日生まれ、東京都出身。主な出演作:『PとJK』、『兄に愛されすぎて困ってます』、『フェリシーと夢のトゥシューズ』、『8年越しの花嫁』(12月16日公開)、『となりの怪物くん』(2018年公開)など
間宮祥太朗(まみやしょうたろう)
1993年6月11日生まれ、神奈川県出身。主な出演作:『帝一の國』、『お前はまだグンマを知らない』、「僕たちがやりました」、『全員死刑』(11月18日公開)、『不能犯』(2018年公開)など
ねごと
様々なジャンルの音楽にインスパイアされ、自由な音楽を奏でる実力派エレクトロニックロックバンド・ねごとは、蒼山幸子(Vo.&Key)、沙田瑞紀(Gt.)、藤咲佑(Ba.)、澤村小夜子(Dr.)からなる4人組。唯一無二の独自の世界観で10代の頃から注目を集め、大型フェスにも多数出演。これまでに、11枚のシングル、2枚のミニアルバム、4枚のフルアルバムをリリース。映画『トリガール!』主題歌/挿入歌のダブルA面シングル「空も飛べるはず / ALL RIGHT」は8月30日発売。
落合健太郎(おちあいけんたろう)
1974年11月17日生まれ、茨城県出身。13年間海外で生活。大学生の時に演劇とラジオに出会い、役者を目指すもラジオDJオーディションに導かれ、見事合格。2000年より名古屋でレギュラースタート。FM802開局当時からの看板番組のひとつである「ROCK KIDS 802」は、2012年から担当。
『トリガール!』
■出演:土屋太鳳、間宮祥太朗、高杉真宙、池田エライザ、矢本悠馬、前原 滉、佐生 雪 / ナダル(コロコロチキチキペッパーズ) 羽鳥慎一、轟 二郎、ひこにゃん
■原作:中村 航「トリガール!」(角川文庫)
■監督:英 勉 ■脚本:高橋 泉 ■音楽:遠藤浩二
■制作プロダクション:ダブ ■配給:ショウゲート
■製作:博報堂DYミュージック&ピクチャーズ 読売テレビ KADOKAWA 日本テレビ 中京テレビ 読売新聞社 ダブ 福岡放送 札幌テレビ ミヤギテレビ 静岡第一テレビ 広島テレビ テレビ新潟 テレビ信州 テレビ金沢 西日本放送 熊本県民テレビ 鹿児島読売テレビ
■(C)2017「トリガール!」製作委員会
■公式サイト⇒ http://torigirl-movie.com/
■2017年9月1日(金)~TOHOシネマズ 新宿他、全国ロードショー!
(河田 真喜子)
アニメ作品も大ヒットした赤城大空が手がけた小説が遂に実写映画化!二度と来ない今年の夏を締めくくる青春純愛ストーリー、映画『二度めの夏、二度と会えない君』が9月1日(金)より公開となります。公開を迎えるにあたり映画の舞台挨拶を下記日程にて実施致しました。数多くの映画に引っ張りだこの若手実力派俳優で本作の主演を務めました、村上虹郎さんが登壇された舞台挨拶の模様を下記にて紹介いたします。
【開催概要】
日時:8月3日(木)~
会場:T・ジョイ京都 スクリーン3
ゲスト(敬称略):村上虹郎
会場からのはち切れんばかりの拍手の中、颯爽とした身のこなしでステージに登壇したのは、映画『二度めの夏、二度と会えない君』にて主演を務めた、今大注目の新鋭実力派俳優の村上虹郎だ。
ファンからの熱い声援に迎えられて登壇した本作の主役、村上虹郎。 「朝、早いですよね」と集まってくれた観客を気遣いながらも「実は僕も、夜型なんですけど(笑)。昨日、朝映画も良いよ!ってツイートしたんです。今日は、みなさんと楽しい時間がすごせればと思います。と、笑顔で舞台挨拶をスタートさせた。
Q関西にはよく来られるのですか?
村上:昨日からイベントや取材があって京都にいたんですが、プライベートでも、京田辺の同志社の方に友達が結構いるのでよく来ます。まぁ、うちの両親(父・村上淳、母・UA)が関西出身なので、家では普通に関西弁で喋ってます。両親とは、お芝居の話は一切しないんですが、母親は僕の出演した映画をよく観てくれてまして、とってもホメてくれます。なのに、舞台ものだと、超辛口。かなりダメだししてきます(苦笑)。
Q今まで様々な役柄を演じられて来たと思いますが、今までの作品と比較してみて、智を演じられる上で難しかった点などはありますか?
村上:この映画のキャラクターたちはみんな、どこか不器用なんですが、僕自身あまり器用な方ではないので、主人公の智には親近感を持っています。ただ、役柄とはいえ「好きな人が死ぬ」って、計り知れない感情を抱くはずで、そういう感情を表現するために、ある意味「最高のハッタリ」をかまさなくちゃならなくて。でも、実人生で起こったとしたら、自分がどうなってしまか正直、わからないですよ。
Q本作中では、ヒロインの燐に誘われてバンドを組んでいらっしゃいますが、実際にみなさなんとバンドで演奏されてみていかがでしたか?またかなりギターがお上手でいらっしゃいますが撮影にあたりどれ程練習されたのですが?
村上:もともと、アコギは弾いたりしましたけど、バンドをやるのは初めてで。で、こんなに楽しくていいのか!?って。この映画は、めちゃくちゃ音楽が素敵なんです。「たんこぶちん」っていうガールズバンドが担当していて、そのヴォーカルの吉田円佳さんがヒロインの燐役を演じてるんですけど、彼女の存在感に救われました。
Qお気に入りのシーンを挙げるとすれば?
村上:うーん。ここ!と、1つだけ挙げるのは難しいですね。学園祭のライブシーンは無論、素敵なんですが、結構笑えたり、チャーミングなシーンも・・・。クライマックスの、智が燐に思いを伝えるシーンは、実は撮影2日目に撮ったんですが、あのシーンで「エンジンがかかった」感触はいまも、忘れられません。
村上は自称エセな感じの関西弁だと苦笑しつつ、「朝やし、うまくしゃべれんかったけど、今日はありがとう!」と、舞台挨拶を締めくり、温かい拍手の鳴りやまぬ中、T・ジョイ京都を後にした。
本作のヒットと彼の今後の活躍に期待が高まる舞台挨拶となった。
【村上 虹郎(むらかみ にじろう)】
1997年3月17日生まれ、東京都出身、父は村上淳、母はUA。
カンヌ国際映画祭コンペティション部門出品『2つ目の窓』(14)で主演を務め、俳優デビュー。この作品で高崎映画祭最優秀新人男優賞を受賞。翌年2015年2月には連続ドラマ『天使のナイフ』でテレビドラマ初出演、また同年9月、スペシャルドラマ『あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。』でテレビドラマ初主演を果たす。寺尾聰主演『日曜劇場 仰げば尊し』(16)に出演し、民放ゴールデンタイム連続ドラマに初出演。最近では、映画『武曲 MUKOKU』(17年6月3日公開)にて綾野剛と共演。羽田融役を見事に演じ切った、期待値急上昇中の新鋭・実力派俳優。
『二度めの夏、二度と会えない君』
出演:村上虹郎、吉田円佳、加藤玲奈、金城茉奈、山田裕貴、本上まなみ、菊池亜希子
原作:赤城大空(「二度めの夏、二度と会えない君」小学館「ガガガ文庫」刊/ガガガ文庫10周年記念作品)
脚本:長谷川康夫 監督:中西健二
配給:キノフィルムズ/木下グループ/2017年/日本/106分
(C)2017 赤城大空・小学館/「二度めの夏、二度と会えない君」パートナーズ
公式サイト⇒ http://nido-natsu.com/
2017年9月1日(金)~梅田ブルク7、なんばパークスシネマ、T・ジョイ京都、MOVIXあまがさき ほか 全国公開!!
(オフィシャル・レポートより)
『英国王のスピーチ』の製作陣が贈る、世界で一番心温まる奇跡の実話!
映画『ボブという名の猫 幸せのハイタッチ』
世界中が感動したベストセラー自伝「ボブという名のストリート・キャット」を実写化した映画『ボブという名の猫 幸せのハイタッチ』が、8月26日(土)新宿ピカデリー、シネスイッチ銀座ほか全国公開となります。
本作の公開を記念し、原作者のジェームズ・ボーエンと猫のボブ、ジェームズとボブへ歓迎の意を表して、動物大好きな天才子役・新津ちせをゲストに迎えたジャパンプレミアを開催致しました。
<日 程> 8月2日(水) 18:40~19:10
<会 場> 新宿ピカデリー スクリーン6 (東京都新宿3-15-15)
<登壇者> 原作者:ジェームズ・ボーエン(38) 主演:猫のボブ 、スペシャルゲスト:新津ちせ(7)
ロンドンでプロのミュージシャンを目指すが夢破れ、家族にも見放されてホームレスとなった青年ジェームズ。人生に目的も目標も持てないまま、薬物治療中で精神的に不安定な彼の間に突然現れた、一匹の茶トラ猫ボブ。運命的に出会ったストリートミュージシャン・ジェームズと野良猫・ボブの実話を描いた原作ノンフィクション小説を実写化した本作。
本日のジャパンプレミアには、ファン待望の初来日を果たした原作者のジェームズ・ボーエン氏と猫のボブが登場。ステージに登壇したボブは早速、ジェームズに餌をおねだり。観客から「かわいい」と歓声があがった。
ジェームズはボブとの出会いを振り返り、「2007年に移り住んだ建物の周りにいました。怪我をしていたので獣医に連れて行って治療し、飼い主を捜していました。そうしているうちに、ずっと自分の後をついてくるようになりました。それ以来、一緒に暮らすようになって11年になります。」と回顧。ボブとの出会いと絆を描いた原作ノンフィクション小説は全英で150万部を超えるベストセラーとなり、世界30ヵ国以上で出版され、続編2冊とあわせて1,000万部以上の売上を記録。さらに実写映画と奇跡のような出会いと人生を重ねるジェームズは「世界中の方々からサポート、愛を返していただきました。3冊の原作を読んでくださったことがきっかけで、社会的にこんなにインパクトがあったことが驚きです。本を読んでくださった方、映画を観てくださった方、みんなにお礼を言いたいです。」と感謝を述べた。
ロンドンプレミアでは、あのキャサリン妃とご対面したボブとジェームズ。その様子についてジェームズは「社会復帰の様々なプログラムについて、お話させていただきました。ボブと会った時、キャサリン妃はボブの耳の裏を書いてくださいまして、それに対してボブもニャーと鳴きました。わざわざ自分たちの作品に試写に来てくださったこと自体、光栄に思いましたし、僕たちにとっても特別な夜でした」と振り返った。
本作でボブは映画デビューをしているが、「完全なる映画スターでした!超プロでしたよ、撮影中ずっと!最高の演技を現場で見せてくれました。」と話していると、ステージ上でボブがジェームズに餌をおねだり。「はるばるロンドンから来たので勘弁してください」と笑わせると、ジェームズとボブは映画の象徴でもあるハイタッチ披露し、観客から拍手が起きた。撮影中はクリームチーズのステッカーがお気に入りだったといい、あまりにも好きなので、全員がスナッククリームチーズを潜ませていたという。
そしてジェームズとボブを歓迎し、子役の新津ちせが登場。猫ガールに扮した新津はジェームズに花束を、ボブに和柄の赤いスカーフをプレゼント。ジェームズは「赤はボブに似合っているので、とてもうれしいです」とお礼を述べ、新津を笑顔で見つめた。ステージ上でボブと対面した新津は「映画の中のボブはすごくかわいかったです。すごくふわふわして、目がキラキラしていて賢かったです。音楽を聴いても逃げないんだなと思いました」と同じ役者の先輩として、映画デビューのボブの名演技をたたえた。
そしてジェームズは新津に、ボブについて書かれた3冊目の英語版の本をプレゼント。本を開いた新津は「かわいい~」と感激し、「英語を勉強しているので、頑張って英語で読もうと思います」と優等生の片鱗のぞかせ、ジェームズと観客を驚かせた。
今回が日本初来日となるジェームズとボブに日本のお薦めの場所を聞かれた新津は「日本の食べ物はお寿司と和菓子がおいしいので食べてみてください。あと、場所だと代々木公園の噴水が高く上がったり低くなったりするのでずっと見ていても飽きないから、ボブたちにも気に入ってほしいです」とお勧め。「お寿司はきっとボブも気に入ると思います!」とジェームズは期待を胸に膨らませていた。
新津は映画について「この映画はとても温かい、いいお話です。いろんな人が観てくださったらいいなと思います。」と観客にメッセージを寄せ、舞台挨拶は終了した。
映画『ボブという名の猫 幸せのハイタッチ』
監督:ロジャー・スポティスウッド 『007/トゥモロー・ネバー・ダイ』『シックス・デイ』『ターナー&フーチ/すてきな相棒』
製作総指揮:ポール・ブレット 『英国王のスピーチ』、ティム・スミス『英国王のスピーチ』、ダミアン・ジョーンズ『マーガレット・サッチャー 鉄の女の涙』、ローラ・デイヴィソン『マニフィセント』
出演:ルーク・トレッダウェイ『タイタンの戦い』『アタック・ザ・ブロック』、ジョアンヌ・フロガット『おみおくりの作法』「ダウントン・アビー 華麗なる英国貴族の館」(TV)、ルタ・ゲドミンタス「ストレイン 沈黙のエクリプス」(TV)、アンソニー・ヘッド『チャタレイ夫人の恋人』『マーガレット・サッチャー 鉄の女の涙』
2016年/イギリス/英語/103分/© 2016 STREET CAT FILM DISTRIBUTION LIMITED ALL RIGHTS RESERVED.
配給:コムストック・グループ 提供:テレビ東京、テレビ大阪、コムストック・グループ
公式サイト⇒ http://bobthecat.jp
2017年8月26日(土)~新宿ピカデリー、シネスイッチ銀座、大阪ステーションシティシネマ、なんばパークスシネマ、MOVIX京都、神戸国際松竹、ほか全国ロードショー
(オフィシャル・レポートより)
『ボン・ボヤージュ~家族旅行は大暴走~』
映画の大ヒット&夏休みの交通安全祈願イベントレポート
7月22日(土)に公開となります映画「ボン・ボヤージュ~家族旅行は大暴走~」におきまして、吉本新喜劇初の女性座長に就任予定の酒井藍さんを住吉大社にお招きしての公開直前イベントを行いました。
日時: 7月21日(金)11:00~12:00
場所: 住吉大社(大阪市住吉区住吉2丁目9-89)
11:00~11:20 ご祈祷(屋内:神楽殿にて)
11:25~11:50 映画PR、囲み(屋内:取材スペースにて)
11:50~12:00 フォトセッション(屋外:反橋を背景にして)
ブーブー、ブーブーブー、ブーブー、今日は私クルマですねん!(とブーブーネタで登場)
Q.映画の感想は?
自分も車に乗っているかのように感情移入できるすごくハラハラドキドキの映画でした。この映画に出てくる人は全員おいしいところがあって、私もこういう新喜劇を作りたいなと思いました。
ただ、私、奈良県警の交通課で働いていたもんで、高速道路を160キロで暴走する、しかもドア取れたり、警察側の目線で観させてもらったので、私ははよ捕まえてくれ!捕まえてくれたらこっちで(反則)切符を処理するのでっていう気持ちで観てしまいました(笑)
Q.家族旅行の思い出は?
昔は家族で行くこともあったのですが、最近はなかなか家族での旅行はないですね。でも奈良に住んでいる父と母は変わっていて、大阪のホテルを取って、私と3人で泊まるという謎の家族旅行をしています(笑)。
Q大暴走にまつわるエピソードについて?
先輩の座長たちにも言われるんですけど、大暴走といえばチャーリー浜さんなんですね。本当に私が一番若い座長なんですが、(舞台で)チャーリー師匠のセリフ2行くらいやったのに、7分くらい舞台におるなとか、私がうまいことチャーリー師匠を使いこなせるのか?その大暴走をうまいこと止められるのか、という心配がありますね。(会場爆笑)
Q バカンスで行ってみたいところは?
台湾に行きたいです!台湾めっちゃ好きで、ユーチューバ―の人が台湾に行ってる旅動画ばっかりを見ています。食べ物もおいしそうですし、「千と千尋の神隠し」のモデルになっているところにも行きたいんです。
Q 映画では白バイが出てきて、イケナイことをしていましたが?
コンプライアンス的に注意したいです(笑)
もっとこう回り込まんと(捕まえられないよ)など、私が指示出したいと思いました。ただ、私事務やったので、指導は一回もしたことが無いんです。指導してもらった後の書類を出してもらったら事務処理だけはできますので(会場笑い)
Q 事務処理した中で忘れられない、これはアカンやろうという違反は?
免許証の写真で、めっちゃギャルみたいに(ピースサインした)写真を添付してきた人がいて、正気か?と思ってすぐに電話しました。(爆笑)
(その人の)歳ですか?けっこういってましたよ25か26でした(笑)
Q ご祈祷の間、何を考えていました?
実は、気持ちは「ボン・ボヤージュ~家族旅行は大暴走~」と「交通安全」なんですが余裕があれば私の座長公演も(成功しますように)って、と神様にお願いしました。
神様もいろんな人にお願い事されてお忙しいと思うんですが、もしお手すきであれば私のことも、とちゃっかりお願いしちゃいました。(会場爆笑)
Q ちなみに(登場人物たちが)警察に捕まったらどのような処分になりそうですか?
そうですね、お母さん(ジュリア)が妊娠しているのでとりあえずお母さんは病院で安静にね。
子どもたちは夏休みやし、お父さんのそういう(捕まる)ところを見せたくないので、子供たちもお母さんと一緒に病院にね。お父さん(トム)だけは(警察に)来てもらって警察官に切符切ってもらって、免許取り消しですよね(笑)私が隣で再度(免許証を)取ってもらう場合は、の説明の書類を持って待ってます。
(車がぶつかって)ドアが取れてしまったり、もあるので器物破損的なことも含めて、ちょっと重い罪になると思います。(会場爆笑)
Q おじいちゃん(ベン)は?
おじいちゃんはねぇ、かわいいからなぁ。
う~ん・・・。こんだけ(10年間に30人)恋愛して振られてるんでかわいそうな気持ちもあるけど、すいませんって言って指導させてもらいますね。おじいちゃんには優しく、お父さんは逮捕の方向で(笑)。逃げ切れるのかは映画を最後まで見てもらいたいんですけど(笑)
Q おじいちゃん、飲酒運転してますけど?
だめです、もちろんだめなんですけど、こんだけ振られているので情が入っちゃうんですけど、だめなんですよ。飲酒運転絶対ダメです!だから、(免許証)返納って感じになるんですかね。(会場爆笑)やっぱり高齢者なんで。取り消しというか返納した方がいいよ、とお話しさせてもらうことになると思います(笑)
など映画 同様、爆笑の会見となりました。
<STORY>
待ちに待った夏休み!整形外科医の父・トム、妊娠中の母・ジュリア、ちょっと不思議な9歳の娘・リゾン、とても活発な7歳の息子・ノエ、四人家族のコックス一家は、おじいちゃんと共に、トムの自慢の最新テクノロジーを搭載したピッカピカの真っ赤な新車でバカンスへ。しかし出発直後、なんとブレーキが制御不能に・・・時速160㎞でハイウェイを大暴走!! 役立たずの無能警官、能天気なカーディーラー、追走する怒り心頭男、さらには後部座席に隠れていた謎の●●??
そしてフランス全土を巻き込み、車内は究極のパニック状態に!!そんな絶体絶命の“密室”で次々明かされていく“秘密”の数々に家族の絆は崩壊<ブレイク>寸前!!そして向かう先には未曾有の大渋滞が待っている! ! 果たしてコックス一家を待ち受ける運命とはいかに?!
監督:ニコラ・ブナム
出演:ジョゼ・ガルシア『グランド・イリュージョン』 アンドレ・デュソリエ『アメリ』『ミックマック』、カロリーヌ・ヴィニョ
製作:トマ・ラングマン『アーティスト』
配給:ギャガ
2016年/フランス /92分/シネスコ/原田りえ/原題:À fond
© 2016 Chic Films – La Petite Reine Production – M6 Films – Wild Bunch
公式サイト⇒ http://gaga.ne.jp/bon-voyage/
2017年7月22日(土)~シネ・リーブル梅田、京都シネマ、シネ・リーブル神戸 他全国順次ドライヴ開始!
(オフィシャル・レポートより)
映画『ダンサー、セルゲイ・ポルーニン 世界一優雅な野獣』公開記念イベントレポート
2017年7月15日(土)よりBunkamuraル・シネマ、新宿武蔵野館ほかにて公開中の『ダンサー、セルゲイ・ポルーニン 世界一優雅な野獣』。公開初日より連日満席が続出するなど、大反響をいただいております。本作の公開を記念し、女優の草刈民代さんと舞踊評論家の乗越たかおさんが登壇、満席のBunkamuraル・シネマにてトークが繰り広げられました。
【イベント概要】
■日時:2017年7月17日(月・祝)10:30の回上映後
■会場:Bunkamura ル・シネマ(東京都渋谷区道玄坂2丁目24−1)
■ゲスト:草刈民代(女優) [聞き手]:乗越たかお(舞踊評論家)
女優の草刈民代が17日、都内・Bunkamura ル・シネマで行なわれた映画『ダンサー、セルゲイ・ポルーニン 世界一優雅な野獣』の公開記念イベントに出席。「こんな天才ダンサーが現れたことがあっただろうか」と熱いコメントを寄せた草刈が、自身のバレリーナ時代の経験を重ねながら、ポルーニンへの思いを語った。なお、この日は、舞踊評論家の乗越たかおが聞き手を務めた。
本作は、孤高の天才ダンサー、ポルーニンの知られざる素顔に迫るドキュメンタリー。19歳で名門・英国ロイヤル・バレエ団の史上最年少プリンシパルに選ばれるが、人気絶頂期に電撃退団。果たしてその真意とは?全身にタトゥーを纏い、決して型にはまらないバレエ界きっての異端児ポルーニンの生き様を、本人や家族、友人、関係者らのインタビューを交えながらひも解いていく。
映画の予告編でポルーニンの美しい舞に魅せられ、YouTubeで彼のパフォーマンスを何度も観たという草刈。「小さい画面で観てもその凄さがわかった。若いダンサーで素晴らしい人はたくさんいますが、その中で群を抜いている。ミハイル・バリシニコフやルドルフ・ヌレエフに次ぐ才能」と絶賛し、本作を観てさらにその思いは確信へと変わったという。
ポルーニンに才能を持て余す危うさがあるのでは?という指摘に対して草刈は、「危ういというよりも、出来上がるのが早過ぎたのでは?もともとのポテンシャルが高い上に、努力も群を抜いていたので、スタートラインが全く違う。だから、子供の頃からバレエだけをやってきた彼が、『踊ることに何の意味があるのだろう?』とふと気付いたところから、自分自身の模索が始まったのだと思う」と分析。
中でも印象に残っているのが、本番前、楽屋で大量の薬を飲むシーンを挙げる。「痛み止めの薬を飲むとか、注射をするとか、栄養剤で気合いを入れるとか、私も何度も経験がありますが、心臓の薬まで飲んでいるのには驚きました。普通、怖さが先に立つものですが、彼は、そこまでやらないと自分の納得した踊りができないから平気で飲める。現在は危険だからやめたそうですが、踊りと身体のバランスを取るために自問自答する時間が必要なんでしょうね。モーツァルトと同じ、あまりにも早熟過ぎたがゆえの悩みですね」
また、時代の違いにも触れた草刈は、「昔のダンサーは、国を背負って踊っていたので、『やめる』という選択肢はなかったと思う。ところが、ポルーニンの時代はロシアも自由になり、才能があれば中学生や高校生でもロイヤル・バレエ団に留学することもできる。彼の苦悩は、自由の中で育ってきたからこその模索のように思います。私の時代もそうでしたが、身体が衰えて、本当に踊れなくなる時期が来て、初めて踏ん切りがつく。それが普通だと思うんですよね」
「僕はダンサーであるよりは、1人のアー ティストでありたい」とポルーニンは語っているが、早くも12月公開の映画『オリエント急行殺人事件』に出演し、俳優としての活動をスタートさせている。現役時代、『Shall we ダンス?』で映画デビューを果たした草刈にとって、そんな彼の活動はどう映っているのだろうか?「『Shall we ダンス?』に出演する前は、バレエ以外のお仕事はノイズでしかなかったけれど、主人(周防正行監督)に、『たくさんの人に知ってもらうことの大切さ』を教えられ、考え方が180度変わりました。ただ、私の場合、現役時代はあくまでもバレリーナを貫きましたが」と述懐する。
ダンサーとして、あるいはアーティストとして、10年後のポルーニンが楽しみだと言う草刈。「1度映画に出たからといって芝居がわかるわけでもない。映画を経験して、そこに何を見出だして、何を目指していくのか。あるいは芝居ではなく、やはり自分には踊りしかないと思って、バレエをさらに深めていかもしれない。10年後、彼がどの立ち位置にいるのかをぜひ見届けたい」と、最後は期待を込めて締めくくった。
【草刈民代(くさかり・たみよ)プロフィール】
1984年に牧阿佐美バレエ団に入団。以降同バレエ団の主役を数多く務める。国立モスクワ音楽劇場、レニングラード国立バレエなど海外のバレエ団へのゲスト出演も数多い。'81年頃から広告、TVCMなどにも起用されるようになり注目を浴びていたが、'96年に映画「Sall Weダンス?」(周防正行監督)に主演。社会的現象になるほど話題作品となり、女優として数々の賞も受賞した。'99年、故ローラン・プティ氏により「若者と死」死神役に選ばれ、プティ氏から厚い信頼を受ける。これ以降プティ作品は最も得意なレパートリーとなり、その数は11作品に及ぶ。'09年、自ら企画・構成・プロデュースした舞台を最後にバレリーナを引退。日本のバレエを一般に広めることに大きく貢献し、日本人バレリーナに新たな可能性を示した。2009年以降、本格的に女優として活動。最新作は2017年10月公開、映画『月と雷』が控えている。
【映画『ダンサー、セルゲイ・ポルーニン 世界一優雅な野獣』作品情報】
<ヌレエフの再来>と謳われる類まれなる才能と、それを持て余しさまよう心――
19歳で英ロイヤル・バレエ団の史上最年少プリンシパルとなるも、人気のピークで電撃退団。バレエ界きっての異端児の知られざる素顔に迫ったドキュメンタリー。
ウクライナ出身で、19歳の時、史上最年少で英国ロイヤル・バレエ団のプリンシパルとなったセルゲイ・ポルーニンは、その2年後、人気のピークで電撃退団。そのニュースは国内メディアのみならず、世界中に報道された。
スターダムから自滅の淵へ――様々な噂が飛び交う中、彼が再び注目を集めたのは、グラミー賞にもノミネートされたホージアのヒット曲『Take Me To Church』のMVだった。写真家のデヴィッド・ラシャペルが監督し、ポルーニンが踊ったこのビデオはyoutubeで2,000万回以上再生され、ポルーニンを知らなかった人々をも熱狂の渦に巻き込んだ。
<ヌレエフの再来>と謳われる類い稀なる才能と、それを持て余しさまよう心。本人や家族、関係者のインタビューから見えてくる彼の本当の姿とは…?
監督:スティーヴン・カンター
『Take Me To Church』演出・撮影:デヴィッド・ラシャペル
出演:セルゲイ・ポルーニン、イーゴリ・ゼレンスキー、モニカ・メイソン他
配給:アップリンク・パルコ
(2016年/イギリス・アメリカ/85分/カラー、一部モノクロ/16:9/DCP/原題:DANCER)
★公式サイト⇒ http://www.uplink.co.jp/dancer/
★作品紹介⇒ こちら
★セルゲ・ポルーニン インタビュー⇒ こちら
2017 年7 月15 日(土)~Bunkamura ル・シネマ、新宿武蔵野館、シネ・リーブル梅田、7/22(土)~シネ・リーブル神戸、8/19(土)~京都シネマ、9/30(土)~豊岡劇場 ほか全国順次公開
(オフィシャルレポートより)
『ダンサー、セルゲイ・ポルーニン世界一優雅な野獣』セルゲイ・ポルーニン インタビュー
7 月15 日(土)よりBunkamura ル・シネマ、新宿武蔵野館ほかにて公開となる映画『ダンサー、セルゲイ・ポルーニン 世界一優雅な野獣』。
映画の公開を記念し4 月に、5 年ぶりに来日を果たしたセルゲイ・ポルーニンは、日本テレビ朝の人気情報番組「スッキリ!!」への生出演や、瞬く間にチケットが完売してしまったジャパンプレミアイベントのパフォーマンス披露など大きな話題をよびました。公開に先駆け行われた、先行試写会での感想も「こんなにも切なく苦しく心かきむしられる作品は初めて!」「いつまでも踊る姿をみていたいと思った」「言葉が追いつかない。踊ることでしか伝わらない言語があるのだと感じた」と熱い感想が続出いたしました。この夏、セルゲイ・ポルーニン旋風が巻き起こること間違いなし!
――ご自身のドキュメンタリーをご覧になって、いかがでしたか?
正直に言えば、最初は見たくなかった。ロサンゼルスでデヴィッド・ラシャペルと一緒にいた時に、彼が「これからあの映画を観ることになっている」と言ったんだ。僕はビールを9本も飲んで、彼の隣に座った。本当に緊張して、彼の脚を蹴ってしまったよ。自分を客観的に見てみたかったんだけど、できないね。画面に映し出された自分を見るとそのときの感情が蘇るし、自分の素の部分を呼び覚ましてしまう。まるで感情のジェットコースターに乗ってるような気分だったよ。
――映画の中で『Take Me To Church』をダンスとの惜別と考えていると言っていました。なぜ続ける気になったのですか?
『Take Me To Church』をラストダンスのつもりで踊った。あの時はダンスが好きじゃなかったし、バレエ界に腹も立ててたから、とにかく終わらせたかった。これで何もかも終わりなんだという気持ち――臨終の感覚のような中で踊っていると、自分の中のもやもやとした霧のようなものが少しずつ晴れていくような気がしたんだ。空っぽになって、感情の赴くままに踊った。すると、僕が捨て去ろうとしているもののことばかりが頭に浮かんで、とても悲しかった。それで思ったんだ、僕は何かを見失っているのかもしれない、と。
撮影が終わって、すぐにゼレンスキーに話したんだ。「ギャラはいらない、ダンスが好きだから踊りたい」とね。“ダンスを愛しているから踊りたいんだ”ということを、僕はきちんと自覚しなくてはならなかったんだ。その後のYouTube の反響を見て、すごく驚いたよ。子供が僕の真似をして踊ってくれたり…バッドボーイでも人々に受け入れてもらえるんだ、僕の踊りは人々になにかを与えることができるんだと改めて感じたんだ。
それに、このMV を監督した写真家のデヴィッド・ラシャペルは素晴らしいアーティストで、楽曲、振付、環境、ビジュアル…すべてが整った、これこそ新たなものを作り出す体験だと思ったよ。もちろんクラシックバレエ(古典)はとても大事なもので、伝統は保たなければならないと思っている。その一方で、創造性をもってただ踊る道具になるのではなく、生み出すことができるアーティストにならなければいけないと思ったんだ。
――“プロジェクト・ポルーニン”を始められたきっかけを教えてください。
ダンスを通して現状を変えたい、という思いが今の僕を動かしているんだ。自分のためだけなら、僕はもうバレエを続けていなかったと思う。だけどこのプロジェクトで、ダンサーたちに発言権を与え、踊りに集中できる環境を整えたい。スポーツ選手にはエージェントがついているけれど、バレエにはそれがない。やったことがないことを始めるのはとても怖いもの。一人きりでそんな思いをする必要はないと思う。みんなが助けてくれるようなチームを構築することで、若いダンサーが道を間違えることなく進めるシステム、チームをつくっていきたいんだ。
バレエは常に誰かが誰かのポジションを狙っているような境遇にある。誰かが怪我をしたらデビューできる、というようなね。つねに競争なんだ。だから喜びや聴衆のためという大切なものが置き去りになってしまう。若いダンサーの中には、紆余曲折してそのまま引退してしまう人もいっぱいいる。だからエージェントや広報や収入に関しても交渉してくれる人がいるチームがあれば、ダンサーは演技だけに集中できる。航空券やホテルのブッキングなど、雑務に邪魔されずにダンスだけに集中できる環境にしたい。だから僕らはダンサーを支援する“プロジェクト・ポルーニン”という組織を作ったんだ。
資金提供者や法律家が協力してくれたおかげで、取締役会を作って組織を拡大できた。これからファションや映画や音楽といった他の分野とダンサーをつなぐ役目もする。ダンサー全員に参加してほしいな。僕らの旅は始まったばかりなんだ。
――『ダンサー、セルゲイ・ポルーニン 世界一優雅な野獣』はあなたの人生のターニングポイントを描いていますね。ロンドンにバレエを学びに行って、ロイヤル・バレエを辞めて、ロシアに移り住んで…。そういった決断で後悔されていることはありますか?
だいたい僕は後悔をしない人間なんだ。良くても悪くても、あらゆることを楽しんでいる。ただ、もし可能だったのなら、あんな風に壊すんじゃなくて、作り上げられればよかったなって。誰かアドバイザーや良き指導者がいたら、違ったのかもしれない。あれは僕の僕だけの考えだったんだ。壊さずにやれたらよかったと思うよ。
――映画で描かれているように、多くの練習をして、バレエに人生を捧げて、世界有数のダンサーになったわけですが、そこにたどり着いた先では「次は何をする?」ということになりますよね。今もそんな気持ちですか?
自分の心に正直になった時、出てきたのがアーティストになりたいってことだった。自分自身に「僕はダンサーじゃない。僕は俳優じゃない」と言った途端、自由になれて何でもできるようになったんだ。自分を駆り立てないで、何も怖がらないで、「時間がない」とか、「あれとかこれをやらない」なんて言わずにね。
アーティストとして、選択権は自分にあるんだ。だからやりたいことをやる自由が生まれる。1日中踊ることもできるし、映画に出たり、振付をしたり、またいろんな写真家とファッションの写真を撮ったり、別のアーティストと仕事をしたりね。途方に暮れることはない。別のレベルに行くんだよ。何でも吸収するんだ。自分を閉じちゃダメさ。何でも試さないとね。僕はまた子供になったような気分なんだ。アーティストは子供なんだ。6才児の気分かな。
19 歳で英ロイヤル・バレエ団の史上最年少プリンシパルとなるも、人気のピークで電撃退団。バレエ界きっての異端児の知られざる素顔に迫ったドキュメンタリー。
途方もない才能に恵まれ、スターになるべく生まれたセルゲイ・ポルーニン。しかし彼はその運命を受け入れなかった。バレエ界のしきたり、天才ゆえの重圧、家族の関係。スターダムから自滅の淵へ――様々な噂が飛び交う中、彼が再び注目を集めたのは、グラミー賞にもノミネートされたホージアのヒット曲『Take Me To Church』のMV だった。写真家のデヴィッド・ラシャペルが監督し、ポルーニンが踊ったこのビデオはYouTube で2000 万回以上再生され、ポルーニンを知らなかった人々をも熱狂の渦に巻き込んだ。<ヌレエフの再来>と謳われる類い稀なる才能と、それを持て余しさまよう心。本人や家族、関係者のインタビューから見えてくる彼の本当の姿とは…?
監督:スティーヴン・カンター/『Take me to church』演出・撮影:デヴィッド・ラシャペル
出演:セルゲイ・ポルーニン、イーゴリ・ゼレンスキー、モニカ・メイソン他
配給:アップリンク、パルコ (2016 年/イギリス、アメリカ/85 分/カラー/16:9/DCP/原題:DANCER)
★作品紹介⇒ こちら
★草刈民代 ポルーニンを絶賛!!⇒ こちら
2017 年7 月15 日(土)~Bunkamura ル・シネマ、新宿武蔵野館、シネ・リーブル梅田、7/22(土)~シネ・リーブル神戸、8/19(土)~京都シネマ、9/30(土)~豊岡劇場 ほか全国順次公開
(オフィシャルレポートより)