「京都」と一致するもの

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製作ウェイポイント・エンターテインメント×監督テレンス・マリック×撮影エマニュエル・ルベツキ

映画賞を席巻し、世界を魅了し続ける天才と豪華俳優陣が集結!

青春を引きずった大人たちが、絶望と孤独にもがきながら人生の輝きを見出していく、

エモーショナルなラブストーリー

 

「自分にとってはテレンス・マリック作品に出演するのは夢」

「皆、テレンス・マリック作品に出演したい、一緒に仕事がしてみたいと思っている」

マイケル・ファスベンダー、ライアン・ゴズリングが大絶賛!テレンス・マリック監督の魅力を語る。

 

日本での『mid90s ミッドナインティーズ』のヒットも記憶に新しく、『沈黙 ―サイレンス―』『女王陛下のお気に入り』などアカデミー賞の候補作を続々と送り出すなど、世界中の映画好きから注目の的となっている気鋭の映画スタジオ、ウェイポイント・エンターテインメントがルーニー・マーラ、ライアン・ゴズリング、マイケル・ファスベンダー、ナタリー・ポートマン、ケイト・ブランシェットら豪華俳優陣を迎えた最新作『ソング・トゥ・ソング』が12月25日(金)より、新宿シネマカリテ、ヒューマントラストシネマ渋谷ほか全国公開となります。
 


 

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アメリカで指折りの音楽の街、オースティンで、それぞれに幸せを探す4人の男女の人生が交差する。個性豊かな4人を演じるのは、ルーニー・マーラ、ライアン・ゴズリング、マイケル・ファスベンダー、ナタリー・ポートマン。主役クラスの豪華な面々が奇跡の共演を果たした。さらにリッキ・リー、イギー・ポップ、パティ・スミス、ジョン・ライドン、レッド・ホット・チリ・ペッパーズなど様々なミュージシャンが出演して多彩な音楽と共に映画に彩りを与えている。


監督・脚本を手がけたのはアカデミー賞7部門ノミネート作『シン・レッド・ライン』の他、『地獄の逃避行』『天国の日々』『名もなき生涯』といった名作を生み出してきた巨匠、テレンス・マリック。これまでアカデミー賞を3度受賞した名カメラマン、エマニュエル・ルベツキとの見事なコラボレーションも冴え渡り、魔術的とも言える映像美で4人の愛と裏切りのドラマを描き出した。人生は選択の連続。愛、友情、家族、成功……何かを手に入れるために、誰かを(時には自分を)裏切らなければならないとしたらどうする?巨匠と名優たちが「人生にとって本当に必要なものは何か」とう大切なテーマを、独創的なスタイルと圧倒的な映像で描き出した本作は、感動のラストまで見るものを捉えて離さない!


songtosong-500-2.jpgマイケル・ファスベンダー、ライアン・ゴズリングが語るテレンス・マリック監督の魅力とは!?


『ソング・トゥ・ソング』で初めてテレンス・マリック監督作品に出演したライアン・ゴズリングとマイケル・ファスベンダーが、その独特な撮影方法で知られるテレンス・マリック監督について語り、互いに監督の仕事を大絶賛し合うコメントが到着した。


テレンス・マリックとの仕事について?

マイケル・ファスベンダーは「今まで経験したことのない感じだった。とても激しく、何かに挑戦する感じで、やりがいのある、面白く、恐ろしい経験でもあった。彼は常に執筆していて、特に決まった台本があるわけではないので、台詞を短時間に覚えるのは大変だった。監督は書いたセリフを読ませてくれるが、ほとんど即興でやらなくてはいけない。作品は、監督が実権を握っている即興で成り立っている。監督は唯一無二の存在で、この国の偉大な詩人のひとり。自分にとってはマリック作品に出演するのは夢であり、学校に戻っていろいろと学び直しているような感じだった」と、そのオリジナルな撮影方法に苦労しながらも監督の仕事を大絶賛。


songtosong-500-4.jpgライアン・ゴズリングも「まったくそのとおりです。皆、マリック作品に出演したい、一緒に仕事がしてみたいと思っていて。テレンス・マリックは、作品を数秒観ただけで彼の作品だと分かる数少ない監督です。これは非常に稀有なことで、その監督作に出演するのも同じように貴重で刺激的です。ふつうの映画作りとまったく異なるやり方、アプローチで映画を作るし、常に何かを探しているというか求めていて、毎日自分がそれのお手伝いができるのが嬉しい。全く新しい未知の経験でした。例えば、突然パティ・スミスが現われて数日一緒に過ごしたり、撮影したり。ユニークな経験の連続で、今まで培ってきたものや知ったり学んだりしてきたことをすべて置き去りにして、ただただ飛び込んでいく。本当に素晴らしい経験でした」と作品に参加できて喜びを語った。
 



プロデューサーの二人が語る撮影裏話&出演者についての

『フリーダ』で第75回アカデミー賞主演女優賞など6部門にノミネート経験を持つサラ・グリーンは、本作でテレンス・マリック監督と6作品目のタッグとなる。サラ・グリーンは、音楽フェスでの撮影について「私たちは長年少数のクルーで仕事をしてきた。その撮影スタイルが音楽祭の撮影によく合っていたの。少人数で会場に入ることができたから。できるだけ人数を減らし、そっと出入りしたの。照明も当てず自然光で撮影したわ。私たちのチームは自然光を使った撮影が得意だし、撮影は成功したわ。自由なスタイルの少人数での撮影と制作が合っていたのよ」と、その撮影方法を評価した。ルーニー・マーラのキャスティングに関しては「テレンスが気に入ったのは彼女の柔らかな雰囲気だと思う。彼はこんな人物を描きたがっていた。純真そうでかわいらしいけれど、うまく自分を制御できていない女性。何かを感じたくて極度の経験をする、世界とつながるためにね。ルーニーとは何度か話し合いをしたわ。彼女は興味深い人物で非常に深みがあり、彼女自身も矛盾を抱えていた。彼女ならすばらしいキャラにできると思ったわ」と明かした。

もう一人のプロデューサー、『mid90s ミッドナインティーズ』『沈黙 -サイレンス-』『女王陛下のお気に入り』などで知られるケン・カオは、パティ・スミスの出演について「パティは独創的だ。私たちは彼女の音楽と共に育ってきた。彼女の音楽も好きだけど「ジャスト・キッズ」を読んで大好きになった。彼女と仕事ができてよかった。彼女は皆に刺激を与えたんだ。ルーニーもフェイのように影響を受けたと思う」と語った。

 

大物スター俳優たちも魅了するテレンス・マリック監督の最新作『ソング・トゥ・ソング』は12月25日より全国公開。ぜひ劇場でお楽しみください!


【STORY】
songtosong-pos.jpg音楽の街、オースティン。何者かになりたいフリーターのフェイ(ルーニー・マーラ)は、成功した大物プロデューサーのクック(マイケル・ファスベンダー)と密かに付き合っていた。そんなフェイに売れないソングライターBV(ライアン・ゴズリング)が想いを寄せる。一方、恋愛をゲームのように楽しむクックは夢を諦めたウェイトレスのロンダ(ナタリー・ポートマン)を誘惑。愛と裏切りが交差するなか、思いもよらない運命が4人を待ち受けていた…。


監督・脚本:テレンス・マリック 製作総指揮:ケン・カオ 撮影:エマニュエル・ルベツキ 
美術:ジャック・フィスク 衣装:ジャクリーン・ウェストー音楽:ローレン・マリー・ミクス 編集:ハンク・コーウィン
出演:ルーニー・マーラ、ライアン・ゴズリング、マイケル・ファスベンダー、ナタリー・ポートマン、ケイト・ブランシェット、ホリー・ハンター、ベレニス・マルロー、ヴァル・キルマー、リッキ・リー、イギー・ポップ、パティ・スミス、ジョン・ライドン、フローレンス・ウェルチ、レッド・ホット・チリ・ペッパーズ
2017年/アメリカ/128分/シネマスコープ/カラー/5.1ch/PG12
原題:SONG TO SONG 
配給:AMGエンタテインメント 提供:キングレコード、AMGエンタテイメント 
© 2017 Buckeye Pictures, LLC 

公式HP:songtosong.jp 
公式TWITTER:@SONGTOSONG_JP

2020年12月25日(金)~新宿シネマカリテ、ヒューマントラストシネマ渋谷、シネ・リーブル梅田、なんばパークスシネマ、神戸国際松竹、アップリンク京都、ほか全国公開


(オフィシャル・リリースより)

DSC04967 (2).JPG2020年12月3日(木)大阪商工会議所 国際ホールにて

ゲスト:三浦翔平、西川貴教、森川葵、田中光敏監督(敬称略)

メッセージ映像:吉村洋文大阪府知事
 


 


日本の未来を切り開いた英傑・五代友厚を三浦春馬が颯爽と快演
 

激動の幕末から明治にかけて、東の渋沢栄一、西の五代友厚と評される功績を挙げながらも、長らく歴史に埋もれていた五代友厚(ともあつ)。NHK朝ドラ「あさが来た」ではディーン・フジオカが演じて一躍脚光を浴びたが、大阪経済の礎を築いた大立役者である。才能豊かで先見の明のある薩摩藩出身の五代は、攘夷論者から命を狙われながらもヨーロッパの文化や産業を取り入れ、日本の産業革命に貢献した人物である。


tengaramon-main.jpgそんな日本の未来を切り開いた英傑・五代友厚の知られざる半生を、同時代を駆け抜けた坂本龍馬や岩崎弥太郎や伊藤博文らとの交流を交えながら描いた映画『天外者』(てんがらもん)が12月11日(金)から全国公開される。今夏、惜しくも亡くなった三浦春馬が演じる五代友厚の、青年期から49歳で生涯を閉じるまでの熱き闘いの日々を追った力作である。


公開を前に、商都大阪の基礎を作り上げた五代友厚の本拠地である大阪商工会議所の国際ホールにて、坂本龍馬を演じた三浦翔平、岩崎弥太郎を演じた西川貴教、遊女はるを演じた森川葵、そしてメガホンを執った田中光敏監督の4人による完成披露イベントが行われた。今回は、観客のいない会場での舞台挨拶となった。
 



――公開を前にした今の率直なお気持ちは?

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三浦(坂本龍馬):まもなく幕が開くということで少しだけホッとしております。全国の皆様にお届けるのを楽しみにしております。

西川(岩崎弥太郎):この作品をこのタイミングでお届けすることに大変な意味を感じております。いろんな角度でいろんな事を投げかけてくれる作品ですし、しかもこの大阪でスタートできるのを嬉しく思います。我々が勝手に初めておりますが、きっとどこかで春馬も見てくれていると思います。

森川(はる):素直に嬉しいです。来年になるかもしれないというお話もありましたので。公開を前にドキドキしながら、皆さんがどう思われるのか感想をお聴きしたいです。そして、関西で舞台挨拶できるのを嬉しく思います。

田中監督:全国公開できることは感無量です!沢山のことを乗り越えてやっとここに辿り着けたと実感しております。


――坂本龍馬と岩崎弥太郎という近代日本建設には欠かせない人物を演じたことについて?

三浦:まずは、五代友厚がいてこそ成り立った坂本龍馬であり岩崎弥太郎なので、それを演じた三浦春馬君には感謝してもしきれない思いでいっぱいです。役作りに関してはプレッシャーもあり大変でしたが、このメンバーだからやれたと思っています。

――役作りに気を付けたことは?

三浦:とにかく竜馬という人間は「自分は間違ってない!」という自信家で、そこを突いてくるのが岩崎弥太郎であり、そして同じ志を持った五代が居て、その関係性が僕たち3人にも出来上がっていました。


DSC04955 (2).JPG西川:教科書でしか知らなかった人物を演じるなんて思ってもいなかったし、そんなチャンスを頂けたことに感謝しています。僕なりの弥太郎像に挑戦させて頂いた訳ですが、そんな僕の試みを監督を始めスタッフの皆さんがどんと温かく受け止めて下さいまして、心から感謝しております。思い出すだけで胸が熱くなってくるようです。短い撮影期間でしたが、一瞬一瞬がとても楽しくて、春馬君を始め皆さんと過ごせた時間が宝物のように感じられます。

田中監督:三人(西川・翔平・春馬)はよく飲みに行ってたんですよ。

三浦:撮影が終われば、「今夜どこ行こう?」「ジム行く?」とか言ってね。ホント、毎日が楽しかった!


――劇中、食べるシーンが多かったですね?

三浦:皆で鍋料理を食べるシーンですが、リハーサルを含め、本当にあのシーンは楽しかったですね。

――本番では緊張もあったのでは?

西川:勿論、緊張もあるのですが…

三浦:緊張してた?(笑)

西川:いやいや、緊張してましたよ!でも、純粋に鍋が美味しかったんです!


――俳優さんたちは時代劇が初めて?

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田中監督:彼らが時代劇が初めてと聞いて驚きました。撮影前日に京都にやって来た三浦翔平君は、坂本龍馬のお墓へ行って、龍馬を感じ取っていたみたいで、気持ちから入る役者さんなんだと驚きました。西川君は、衣装合わせにやって来た時、少しぽっちゃりしてたんですよ。時代を経て恰幅のいい弥太郎を演じるために体重を増やしてきたんですよ。今じゃ、滋賀県を代表するボディビルダーになってますが!?(笑)

西川:違います!目指してません!(笑)

田中監督:葵ちゃんも、後半病気になっていくシーンのために、劇中で体重落としていってました。本当に皆さん、こう見えてもストイックなんです!

西川:どう見えてんでしょうか?不安ですけど…(笑)

田中監督:京都松竹撮影所の人たちも、彼らが時代劇初めてとは思えないと、口々に言ってました。それほど真剣に役に向き合ってくれたし、度胸も据わっていましたね。


――森川葵さんは、とてもお綺麗でしたね?

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森川:監督がとても素敵なシーンがあるから早く見て欲しいと仰って、私も最初見て、自分でもドキッとしました。自分で言うのもおかしいのですが、キレイに撮って頂いてとても嬉しかったです。遊女として顔を上げるシーンです。

――役作りで工夫した部分は?

森川:はるという女性を掘り下げてみると、気の強い女性から、五代さんと出会ってからどんどん変わっていく女性を意識しました。

――五代友厚もはるとの出会いで変わっていくという大事な役ですよね?

田中監督:はいその通りなんです。はるだけでなく、他の男たちとの出会いによって五代が変化し成長していく物語ですので、みんなの役柄は絶対に必要な存在だったんです。
 



五代友厚が、維新後の新政権下で、参与・外国事務局判事を経て、大阪府知事の旧職名である大阪府県判事を務めていたこともあり、本作にも出演している吉村洋文大阪府知事からコメントが寄せられた。「時代の先駆者でありながら、見返りも名声も求めなかった五代友厚さんに、今後も切れ目のない大阪の成長を見守って頂きたい」。


最後に田中監督から、「可能性のある素晴らしい俳優さんたちの本気の芝居、魅力的な芝居に僕も引き込まれました。スタッフも皆一緒に前に進むことができて、とても印象深い作品となりました。夢のある街作り、国作りをして頂きたいです。そして、このような時代だからこそ、前向きに生きて行こうという想いを感じ取って頂ければ嬉しいです」と締めくくった。

(河田 真喜子)


【ストーリー】

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江戸末期、ペリー来航に震撼した日本の片隅で、新しい時代の到来を敏感に察知した若き二人の青年武士が全速力で駆け抜ける――。五代才助(後の友厚、三浦春馬)と坂本龍馬(三浦翔平)。二人はなぜか、大勢の侍に命を狙われている。日本の未来を遠くまで見据える二人の人生が、この瞬間、重なり始める。攘夷か、開国か――。五代は激しい内輪揉めには目もくれず、世界に目を向けていた。そんな折、遊女のはる(森川葵)と出会い「自由な夢を見たい」という想いに駆られ、誰もが夢見ることのできる国をつくるため坂本龍馬、岩崎弥太郎(西川貴教)、伊藤博文(森永悠希)らと志を共にするのであった―。
 

【出演】 三浦春馬 三浦翔平 西川貴教 森永悠希 森川葵 /蓮佛美沙子 生瀬勝久 ほか
【スタッフ】 監督:田中光敏 脚本:小松江里子
【配給】ギグリーボックス
【コピーライト】Ⓒ2020 「五代友厚」製作委員会
【公式 HP】 https://tengaramon-movie.com/

2020年12月11日(金)より、TOHOシネマズ日比谷ほか全国ロードショー!

 

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2020年12月1日(火) 大阪にて



◆はぐれ者がたどる裏の昭和史


久しぶりに対面した井筒監督は少々ご機嫌斜めだった。その日、取材が立て続けだったせいもあっただろうが、先に取材した質問者から「これが100パーセントですか」と聞かれた、という。井筒監督からすれば新作公開を前にして「何ちゅうこと聞くんや」という気持ちだったんだろう。


質問者の気持ちは分からなくもない。デビュー作「ガキ帝国」(68年)以来、「岸和田少年愚連隊」(96年)、「パッチギ!」(04年)など一貫してはみ出し者、はぐれ者たちを描いてきた井筒監督が昭和を生き抜いた無頼の徒たちに焦点を当てて描きあげた一作。昭和から平成、令和と時は移っても「貧困や差別、孤立の構造は何も変わっていない」。そんな“無頼の男”を2時間20分間にわたりみっちり描いたのは井筒監督の気概=反骨精神にほかならないだろう。


burai-500-1.jpg主演に初代EILEのパフォーマーで現在は俳優の松本利夫を抜擢、並みのスターシステムにはない、新顔の投入も新たな“井筒監督の試み”。見るからに“昭和の匂い”のするキャスティング=顔ぶれもまた、井筒戦略だろう。


「世間の良識から排除された“ネガ画像”を敢えて描いてみせた僕なりの昭和史。あらゆる抑圧に対して、1歩も引かなかった無頼の彼らの生き方を通した男たちがいたことを見せたかった」。確かに、無頼派・井筒監督の集大成と言ってもおかしくない。

 

◆アウトロー映画へのオマージュ


IMG_20201201_174053 (2).jpg映画には東映任侠映画、という裏街道の輝かしい伝統、遺産がある。オールドファンには“鶴田浩二、高倉健らそうそうたる任侠スターの記憶”が色濃く残る。だが井筒監督は「まだ中学、高校の時代。俺はほとんど見てない。あの頃はアメリカン・ニューシネマに(関心が)行ってた」という。だから「無頼」は伝統の任侠映画否定でもない。


ただ任侠映画が終焉を迎える頃、深作欣二監督らによる実録映画「仁義なき戦い」には影響を受けたそうで、実際、「仁義~」に出演した松方弘樹の“素晴らしいセリフ”も「無頼」で再現される。井筒監督はわざわざ作家協会に連絡し許可も得たという。マフィア映画「ゴッドファーザー」へのオマージュといい、アウトロー映画作りに命をかけてきた異端児監督にはより深い繋がりがあるのだろう。


最近はテレビのドキュメンタリーに時間を取られていた、という。映画では沖縄を舞台にした“沖縄ヤクザ戦争”を構想、さらに次の映画として九州の炭鉱地帯を題材に、“川筋もの”の歴史をと構想を膨らませている。異端派・井筒和幸監督作品「無頼」は「100%達成」どころか、まだまだ異端の羽を伸ばして行く「予感の映画」と言えそうだ。


(安永 五郎)
 


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『無頼』

・(2020年 日本 2時間26分 R15+)
・監督:井筒和幸 脚本:佐野宜志、都築直飛、井筒和幸 
・主題歌:泉谷しげる
・松本利夫、柳ゆり菜、中村達也、清水伸、松角洋平、遠藤かおる、佐藤五郎、久場雄太、阿部亮平
公式サイト: http://www.buraimovie.jp
・配給:チッチオフィルム
・(C)2020「無頼」製作委員会/チッチオフィルム

◆映画『無頼』作品紹介(安永五郎)⇒こちら

2020年12月12日(土)~K’scinema、12月19日(土)~第七藝術劇場、12月18日(金)~京都みなみ会館、出町座 他全国順次公開

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「トゥームレイダー」「エクスペンダブルズ2」

サイモン・ウェスト監督最新作

そこは、世界で最も熱く最も危険なテーマパーク。

 
「トゥームレイダー」「エクスペンダブルズ2」の監督が放つ、灼熱のパニック・アクション超大作『ボルケーノ・パーク』が11月20日(金)より全国ロードショー致します。
 
世界初の火山テーマパーク「天火島リゾート」。そこでは、活火山を間近で感じ未体験のスリルが楽しめる。しかし、賑わう人々の真下では、マグマが目覚めようとしていた。そして今、史上最大の大噴火の時が近づく―。迫り来る火砕流!!降り注ぐ火山弾!!孤島のテーマパークが、紅蓮の地獄と化す―。
 

ハリウッド随一のアクション映画の名匠とアジアを代表する豪華キャストが集結!!


volcano-pos.jpgメガホンをとるのは、監督デビュー作の『コン・エアー』でいきなり世界的大ヒットを記録し、その後も『トゥームレイダー』『エクスペンダブルズ2』等で成功を収めたアクション映画の名匠サイモン・ウェスト。主演は、数々の受賞歴がある中国の演技派俳優ワン・シュエチー。そして、『スカイスクレイパー』での女暗殺者役でドウェイン・ジョンソンと対決したハンナ・クィンリヴァンがヒロインを演じる。
 
アクション映画の名匠サイモン・ウェストの初めての災害映画であり、初となる中国で手掛けた本作。中国での撮影を経た感想などを語るインタビューが到着した。


 

 

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Q:『ボルケーノ・パーク』は、あなたにとって最初の災害映画ですね。通常、あなたが作るアクション映画とどう違いますか? 
 
災害映画の場合、災害を背景として良い人間関係を描き出さないといけないんだ。観客は、危険な状況に置かれている人々に対して関心があってこそ、そこで展開するアクションを見たいと思うものだ。だから、本作の中心にあるのは父親と娘の関係で、とても強い絆があって感情に訴えるんだ。炎が燃えさかるし、火山も爆発するし、車が溶岩に追いかけられたりするんだけど、中心にあるのは、人の心を揺さぶる家族の物語なんだ。だから、災害映画というと、炎が炸裂するスリル満点なものを創造するけど、その中に素晴らしい人間模様があってこそ楽しめるんだよ。
 
 
Q:外国語の映画を監督してみて、いかがでしたか?
 
外国語で仕事をするのはかなり苦労するだろうと思っていた。でも思ったほど大変ではなかった。なぜなら、感情というのは言語を超えるし、アクションも同様だから。ワクワクするような内容ならば、言語にかかわらずワクワクするし、感情に訴えかける内容ならば、言語に関係なく、感動する。中国語の映画の監督は、思ったより簡単だったよ。とても経験のある有能な俳優たちで、感情がうまく表現されていることがよくわかる。セリフも、僕には英訳文があったから、どんなセリフかわかる。でも細かい部分に関しては、すばらしいアシスタントたちや通訳の人たちの助けを借りて、感情や態度の微妙な違いを演出した。でも英語を話せる俳優たちとは、直接、話しができたから助かった。大体は、シーンに関して最初に僕が英語で説明して、それから彼らのそのシーンに対する理解と、どんな演技をするかを僕に英語で話して、その後で、彼らが中国語で演技した。中国語しか話さない俳優の場合は、通訳を通して同じ会話をした。時間はかかるけど、実際にはそんなに大変じゃないんだよ。
 
 

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Q:中国語の映画作品に関わるようになったきっかけは?
 
とてもエキサイティングなきっかけだった。中国の映画産業は今、急速に発展していて、それ自体がとてもエキサイティングなんだ。こういう急成長を遂げている産業に関わるのはいつの時にも楽しい。欧米の業界はマンネリ化していて、少し低迷しているところがあるから、あまり期待されていないんだ。でも、ここ中国の映画産業に関しては期待が大いに高まっている。だからその産業や、偉大な映画を作ることに対してみんなが情熱を傾けている環境で仕事ができるのは、最高の気分なんだよ。
 
 
Q:中国の映画業界に関心を抱いている外国の映画製作者たちにアドバイスはありますか?
 
ハリウッドでの仕事と、とても似ているよ。でも違いは、さっきも言ったように、関わる人々から感じられる熱意とエネルギーだ。だから、欧米の映画監督には、ぜひここにきて仕事をするように勧めたい。自分の仕事ができることをとても喜んでいる人たちと一緒に仕事ができるわけだからね。彼らは、映画製作に携われることを恵まれていると考えているんだ。映画産業で働けることは特権で、中国の制作スタッフや俳優たちは、それを実感している。自分の仕事に対して感謝の気持ちがあるんだよ。そういう人たちの近くにいられることは素晴らしいことなんだ。欧米の監督にとって、そういうポジティブな環境で働くのはとても健全なことだと思う。
 
 
Q:中国で独自の原作コンテンツ(IP)を開発することは、アメリカより簡単ですか?
 
ああ、世界中にあらゆる原作コンテンツが存在していて、アメリカの原作コンテンツの多くはもうよく知られている。だから、ここに来て、新しい原作コンテンツに触れられてとても新鮮だ。中国の観客は、本やグラフィック・ノベル、あるいは前の映画作品とかで知っているかもしれないが、僕にとっては新しい。だから、全く新しい素材の宝庫なんだよ。
 

成長目まぐるしい中国映画産業と、ハリウッドが誇るアクション映画の名匠サイモン・ウェストがタッグを組み放つ、灼熱のパニック・アクション超大作『ボルケーノ・パーク』は11月20日(金)より公開。
 

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【STORY】
火山学者のタオは、「天火島」と呼ばれる火山島を訪れ調査にあたっていた。しかし、その最中に突如火山が噴火し、妻が犠牲になってしまう。それから20年後―。実業家のハリスによって「天火島」に一大リゾートが建設される。その触れ込みは、「活火山の上に建つ世界初の火山テーマパーク」だった。タオはその危険性に警鐘を鳴らすが、その一方でタオの娘シャオモンは、父に抗いハリスの元で火山学者として働いていた。待望のオープンを控え出資者たちがパークを訪れる中、観測チームがマグマの不穏な動きを発見する。シャオモンはパークの閉鎖を訴えるが、ハリスは全く取り合わない。時を同じくして、噴火の前兆を察知したタオも「天火島」へと向かっていた―。
 
出演:ワン・シュエチー『孫文の義士団』、ハンナ・クィンリヴァン『スカイスクレイパー』、ショーン・ドウ『最後のランナー』、ジェイソン・アイザックス『ハリーポッター』シリーズ
監督:サイモン・ウェスト『トゥームレイダー』『エクスペンダブルズ2』 
撮影:アラン・カウディージョ『ガン シャイ』
音楽:パイナー・トプラク『キャプテン・マーベル』、
編集:ポール・マーティン・スミス『STAR WARS エピソードI/ファントム・メナス 3D』、
主題歌:「我是如此相信」ジェイ・チョウ
2019年/中国映画/中国語・英語/94分/シネスコ/5.1ch/字幕:江﨑仁美
原題:天火/英題:Skyfire/提供:ニューセレクト/配給:アルバトロス・フィルム 映倫G
© 2020 Meridian Entertainment (Foshan) Co. Ltd. All Rights Reserved  
公式HP:volcanopark.jp
 

2020年11月20日(金)~シネ・リーブル梅田、イオンシネマ京都桂川、イオンシネマ加古川 他全国ロードショー


(オフィシャル・レポートより)
 

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黒木瞳監督、
三吉彩花を伴って第二の故郷である関西で舞台挨拶!

【日時】11月14日(土)
【場所】なんばパークスシネマ・スクリーン10 12:20の回、上映終了後
【登壇】三吉彩花・黒木瞳監督


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現代のフリーターが突然『源氏物語』の世界へタイムスリップ!?


現代では居場所がなくネガティブ思考だった若者が、平安時代の紫式部が描いた『源氏物語』の世界へ突然タイムスリップする。宮中で我が子を帝にするために恐れ嫌われても強く生きる弘徽殿女御(こきでんのにょうご)や、その息子で心優しい春宮、誠心誠意宮仕えする人々、そして無償の愛を捧げてくれる倫子(りんし)などに影響されて成長する物語、『十二単衣を着た悪魔』が11月6日(金)より全国公開されている。第二週目を迎え、堂々たる風格で弘徽殿女御を演じた三吉彩花と、長編映画第二作目となる黒木瞳監督が、大阪なんばパークスシネマでの舞台挨拶に登壇した。

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関西の温かい拍手で迎えられた三吉彩花と黒木瞳監督。三吉彩花は、前髪ぱっつんボブのヘアスタイルに、白地にクローバーが散りばめられたロングのシフォンドレスで軽やかに登場。黒木瞳監督は、アイボリーの生地全体にコード刺繍があしらわれた膝丈ワンピースでこれまた優雅に登場。美女ふたりによる舞台挨拶は、稀に見ぬ華やいだものとなった。


映画を観終わったばかりの観客に、先ずは三吉彩花から「今日はたっぷりと裏話などができればと思います」。そして黒木監督からは「今日は映画をご覧下さいまして誠にありがとうございます。関西は第二の故郷ですので気持ちもとても和やかになります」とご挨拶。


黒木瞳監督 (2).JPGQ:内館牧子原作の同名小説を映画化した理由について?

黒木監督:内館先生が、『源氏物語』の中であまり良く描かれていない弘徽殿女御(こきでんのにょうご)は「本当は志をもって強く生きるとても素晴らしい人」という長年の想いを異聞としてまとめ、そこに登場した現代の若い男性が弘徽殿女御や倫子などから影響を受けて成長するという物語を拝読して、とてもスカッとしました。これは映像にしたら面白いだろうなと思って映画化したのです。


Q:強い弘徽殿女御を演じた感想は?

三吉彩花:ここまで強い女性を演じたのは初めてでした。徐々に年齢を重ねていきますし、母親としての優しさと力強さをどう表現しようかと迷っていたら黒木監督から猛特訓して頂き、やっと弘徽殿女御が見えてきました。黒木監督に作って頂いたようなものです。

黒木監督:そんなことはないです!どんどん三吉さん独自の弘徽殿女御が出来上がっていくのを目の当たりにして、若い人の強い吸収力というか息吹にとてもワクワクして頼もしかったです。



三吉彩花さん (3).jpgQ:このように、三吉彩花の成長ぶりを大絶賛する黒木監督から学んだことは?

三吉彩花:頬骨の筋肉が痛くなる位、セリフの言い回しを何度も何度も練習しました。どの作品でも言えることですが、地道な練習の結果はスクリーンに現れるもので、とても大事なことだと学びました。


Q:一番好きなセリフは?

三吉彩花:悩みますね…(笑)。最初の登場シーンで述べる「能書きは要らぬ。男は能力を形にして示せ!」というセリフを今見るととても幼く感じられて、最後に「やれることも、やれぬこともやって、私は生きる!」というセリフに重みがあり、その違いがとても面白いなと感じたので、その最初と最後のセリフが好きです。

 

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Q:三吉彩花の女優としての素晴らしさは?

黒木監督:「“悪魔”は強い人」という一面だけなく、本当は悩みや葛藤を内面に抱えながらも「強くあらねば」と生きているのだと思います。そうした内面と外面の両方の強さを美しく品良く演じて下さったので、私は大満足です。


Q:ロック調の曲を使われた理由は?

黒木監督:最初から、弘徽殿女御は「ロックで行く!」と決めていました。ほとばしるパッションを描こうと思ってロックにしたのです。OKAMOTO’Sの「ブラザー」を聞いた時にハートを射抜かれて、弘徽殿女御が初めて登場するシーンに「ブラザー」を使いました。そして、エンディングの主題歌「History」は書き下ろして頂きました。

 

 


DSC04946 (2).JPGQ:理想とする女性像はありますか?

三吉彩花:今日もさらに思ったのですが、女性だからとか男性だからとかこだわらない、ブレない意志を持っている女性でありたいなと思いました。


――最後のご挨拶。

黒木監督:内館先生の「弘徽殿女御って本当はこういう品格のある人だったのでは?」という想いを映像化できて本当に嬉しく思います。そして、コロナ禍でも公開できたことに深く感謝いたします。一人でも多くの方に観て頂きたいと思いますので、どうかよろしくお願いいたします。

 


背が高く颯爽として美しい富士額の女優をと、三吉彩花をキャスティンした黒木監督。その期待に十二分に応えた三吉彩花の貫禄の弘徽殿女御ぶりは本作の大きな見どころとなっている。また、一番先にキャスティングしたのは、なんと笹野高史だったそうだ。宮中を警備する“38歳”という設定の滝口の武士を演じた笹野高史は、突然現れた奇妙な格好の若者が所持していた携帯を舐めてしまう!? それは彼のアドリブだったそうだが、さらにイヤホンを鼻に突っ込んでしまう芝居は黒木監督の指示だったそうだ。さすが名バイプレイヤー!
 


【三吉彩花プロフィール】

1996 年 6 月 18 日生まれ、埼玉県出身。2010年、ファッション誌『Seventeen』でミスセブンティーン 2010 に選ばれて以降、同誌のトップモデルとして人気を誇り、“女子高生のカリスマ”とも呼ばれた。女優としては、映画『グッモーエビアン!』(12)『 旅立ちの島唄~十五の春~』(13)に出演し、第 35 回ヨコハマ映画祭最優秀新人賞を受賞。映画では 500 人の応募者の中からヒロインに抜擢された『ダンスウィズミー』(19)や大ヒットホラー『犬鳴村』(20)など主演作が次々と公開している。


【黒木瞳プロフィール】

福岡県出身。1981 年宝塚歌劇団に入団、入団2 年目で月組娘役トップとなる。85 年退団以降も、数多くの映画、ドラマ、CM、舞台に出演し、『嫌な女』(16)で監督デビュー。『化身』(86) では第 10 回日本アカデミー賞新人俳優賞を受賞。『失楽園』(97)では第 21 回日本アカデミー賞最優秀主演女優賞、第 10 回日刊スポーツ映画大賞主演女優賞、第 22 回報知映画賞最優秀主演女優賞と数々の賞を受賞。その他また、エッセイや絵本の翻訳など、執筆活動も行い、著書『母の言い訳』では日本文芸大賞エッセイ賞を受賞。


『十二単衣を着た悪魔』

出演:伊藤健太郎 三吉彩花 伊藤沙莉
原作:内館牧子 「十二単衣を着た悪魔 源氏物語異聞」 (幻冬舎文庫)
監督:黒木瞳 脚本:多和田久美 音楽:山下康介 雅楽監修:東儀秀樹
配給:キノフィルムズ © 2019「十二単衣を着た悪魔」フィルムパートナー
公式サイト:https://www.juni-hitoe.jp/

2020年11 月6日(金)~大阪ステーションシティシネマ、なんばパークスシネマ、MOVIX京都、神戸国際松竹他 全国絶賛公開中!


(河田 真喜子)

 
 
 
 
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あなたの常識と私の常識は違う。コミュニケーションの壁に向き合うため自身にキャメラを向けて。
『友達やめた。』今村彩子監督インタビュー
 
  コロナ禍でリアルに友達と会う機会も減り、改めて本当に会いたい友達って誰だろうと思い浮かべたり、どこか人恋しくなっている人も多いのではないだろうか。11月13日(金)から京都シネマ、11月14日(土)から第七藝術劇場、今冬元町映画館他全国順次公開される『友達やめた。』は、友達とのコミュニケーションの壁に全力で向き合う姿を映し出すドキュメンタリー映画だ。
 
 監督は、自ら自転車で日本一周に挑む様子とその葛藤を描いたドキュメンタリー『Start Line』(16)の今村彩子。生まれつき耳のきこえない今村監督が、自作の上映会で知り合い友達になったアスペルガー症候群のまあちゃんとの関係性を自身のキャメラで映し出す本作では、二人の日常や旅行での出来事を通じて、お互いに対する気持ちの変化や、距離感に対する本音が次第に溢れ出す。友達、家族、夫婦とどんな関係でも一番のベースになるコミュニケーションについて考えるきっかけが詰まった一本。障害を作っている原因や、それを超えるきっかけについても考えたくなる作品だ。
本作の今村彩子監督に、お話を伺った。
 

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■映画づくりの原点は自身の葛藤。

――――本作を撮ろうと思ったきっかけは?
今村:まあちゃんとはお互いに本好きで、家も近いし、年齢も近い。さらに二人とも独身という共通点があり、最初に親しくなった時は話も合うし、すごくいい友達ができたと思ってうれしかった。だけど、一緒に過ごしている時間が長くなってくると、えっと思うことや自分にとって嫌なことをされることが増え、その度に「彼女はアスペだから仕方がない」と気にしないようにしていました。それが我慢できなくなって喧嘩になることもあり、そんな葛藤を一人で抱えているのが嫌になりました。だからみんなを巻き込んで、この映画を作りました。どうしたらまあちゃんと仲良くなれるかを考えたかったのです。
 
――――前作の『Start Line』に続いてのセルフドキュメンタリーで、再び自身にカメラを向けていますが、ドキュメンタリーの被写体として自分にカメラを向けるのは勇気がいる作業では?
今村:『Start Line』の時は初めてのセルフドキュメンタリーだったので、すごく勇気が要りました。でも、今回は私よりもまあちゃんの方が大変だったと思います。まあちゃんが最初「いいよ」と言ってくれた時は私が途中で映画制作をやめるだろうと思っていたそうで、まさか本当に映画になるなんてと今は驚いているみたいです。
 
――――今村監督の周りには今までアスペルガー症候群をはじめとする発達障害を持つ友人はいなかったのですか?
今村:自分がそうだと打ち明けてくれたのは、まあちゃんが初めてです。その時はびっくりするというより、逆にまあちゃんと仲良くなれると思ったし、マイノリティ同士ということで、すごく親しみを感じました。
 
――――シリアスになりがちな題材ですが、飄々とした音楽がとても効果的でした。
今村:『Start Line』を一緒に作った山田進一さんは、とても気が合い、いいアドバイスをもらえて信頼できる人なので、今回も山田さんから音楽や整音担当の方に私のイメージを伝えてもらいました。やはり音楽で感情を煽るドキュメンタリーにはしたくないので、最低限必要なところに入れるようにしました。
 
――――感覚が敏感なまあちゃんにカメラを向けることは、彼女にとってプレッシャーになっていたのでは?
今村:まあちゃんが学校の給食室で働いているシーンがありますが、撮影するときは「撮られるのはいいんだけど、許可をもらうために校長先生とやりとりするのが疲れる」と言われましたね。交渉するのが苦手なまあちゃんに、校長先生にアポイント取りや日程調整をしてもらい、だいぶん負担をかけていたと思います。まあちゃんは本音を言ってくれるので拒否されない限り、手間をかけて申し訳ないと思いつつ「よろしくね」とお願いしていました。
 
――――撮影を通じて、そこまで言い合える仲になったということですね。
今村:実は最初にまあちゃんと仲良くなった時からおもしろいな、撮ってみたいなと思い、映画化を考える前にもキャメラを回したことがあったんです。ただ、まあちゃんが私のことを信頼してくれているからとはいえ、ひたすら自分のことばかりを打ち明けられるとやはりしんどい。気持ちをぶつけられる友達は私しかいないのかなと思うと、それも重荷でした。今、まあちゃんにとってTwitterが本音を吐き出す場所で、吐き出したらスッキリすると言っているので、全て私が抱えなくてもいいんだなと安心しました。
 
――――思いを吐き出すといえば、長野旅行で二人が本音で語りあい、喧嘩ごしになっていくシーンがありますが、あれも自然とそうなったのですか?
今村:なんの断りもなく私の茶菓子をまあちゃんが食べてしまったことから始まったんです。 それが初めてのことなら怒りませんが、度々起こっていて、私も我慢し続けてきた。その積み重ねの結果、あの時に感情が爆発してしまった。周りから見たらお菓子でと思うでしょうが、本当に真面目に喧嘩しましたね。
 
 
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■まあちゃんと接することで、今まで知らなかった自分が出てきた。

――――友達といっても、あそこまで言い合えるのはベースに信頼関係があることの証でもありますね。
今村:私もまあちゃん以外の人とあそこまでの喧嘩をしたことはありません。喧嘩になる原因がないし、あったとしても喧嘩になる前に自分の気持ちを整理して、冷静に自分の気持ちを伝えています。だから今回は、自分でもびっくりしたんです。私はこんなに怒る人ではないと思っていたのに、彼女と接することで今まで知らなかった自分が出てきてしまった。そんな自分を見たくないけれど、どうしたらいい関係を築けるかを考えるためには自分を見つめ直さなくてはいけない。それがすごい葛藤だったし、この映画のエネルギーになりました。
 
――――映画で出てくる二人の日記の文章から、二人の本音が浮かび上がっていましたね。
今村:お互いにずっと日記を書いているんです。私は小学生の時からずっと書いていて、今92冊目ですし、まあちゃんは34歳でうつ病と診断された時、医者からマインドフルネスプログラムの一環として日記を書き始めたそうです。まあちゃんの日記を映画に使わせてと伝えたら、すんなりOKしてくれたのには驚きました。普通は嫌がるところですが、そのあたりの感覚は彼女独自のものだと思います。まあちゃんのOKは裏表がない本気のOKなので、そういうところは好きだし、楽なんですよね。だから旅行もこちらから誘うことができた。疲れたら素直にそう言うだろうし、気を遣わず、旅行を楽しめると思ったんです。
 

■喧嘩した時のまあちゃんの姿に、コミュニケーションを絶ったかつての自分が重なって。

――――まあちゃんとの喧嘩の中で、今村監督が「自分から弱者の立場に立ってるよ」とおっしゃったのがすごく印象的でしたが。
今村:『Start Line』で日本縦断の自転車旅をしていた5年前の自分の姿が、「わかりあうなんてきれいごと、排除でいい」と言い放ったまあちゃんと重なりました。当時の私は自転車旅の初心者で疲れもあって、やるべきことができなかったりして、伴走者にたくさん叱られました。それがだんだん嫌になってきて、伴走者を無視することが増え、コミュニケーションを絶っていたこともあったんです。その時伴走者に「コミュニケーションの映画を撮ると言っているのに、あなた自身がコミュニケーションを切っている」と言われました。その時の私がまあちゃんと重なったんです。ただ今回の私は向き合うことから逃げたくなかった。だから「弱者の立場に立ってるよ」とまあちゃんに投げかけたのです。
 
――――お二人の会話の中には優生思想への考え方や思いがあることに気づかされます。
今村:まあちゃんは元々読書好きで優生思想についても詳しいですし、やまゆり園事件のことも本を読んでいて私以上に詳しい。だからまあちゃんに優生思想について聞いてみたのです。彼女は自分でも優生思想を持っているし、本を読むことでその気持ちをコントロールしていると話していたのが印象に残っています。おそらくまあちゃんは本に救いを求めているのだと思います。自分を救ってくれる言葉を探すために、たくさんの本と出会うのですが、読んでも読んでもその言葉がない。だからすごく切ないし、それだけまあちゃん自身が生きづらさを感じているのだと思います。
 
 
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■自分がマジョリティになったと感じた時に生まれた戸惑いも、映画の中に。

――――生きづらさについても二人の見解は違いますね。
今村:私は障害も自分だけの問題ではなく、人と人の間にあるという考え方なんです。まあちゃんは映画の中でアスペルガー症候群という障害は自分の問題であると言うように、自分の中にも原因があると考えています。発達障害はどこまでが性格で、どこまでが障害なのかが自分でもわからない。そのあたりが同じマイノリティでもすごく違うなと感じます。また、まあちゃんと一緒にいると、私がマジョリティになっていると感じることがあり、それに気づいた時はすごく戸惑いました。マジョリティである自分が我慢すればいいんだ、我慢した方が波風が立たないので楽だとそちらへ流れてしまった。映画を撮りながら本当に色々なことを考えました。
 
――――どのあたりで映画の着地点が見えてきたのですか?
今村:お菓子のことで大喧嘩をした後、二人の常識を考える会を開いたのですが、そこでまあちゃんの行動に関して初めて知ることがたくさんあった。これは一区切りになるなと思いました。
 
――――「二人の常識を考える会」は名案でしたね。人それぞれの常識は違いますから。
今村:私が発案し、自分でもいいなと思って映画を作ったのですが、その後パンフレットに寄せられたまあちゃんの文章を読んで、もしかしたら私の自己満足だったかもしれないと思いました。映画の中で描かれている喧嘩は、私の中では感情が積み重なった結果の行動なのですが、まあちゃんは私がいきなり怒りはじめたように感じる。まあちゃんにとって私はいつ爆発するかわからない“時限爆弾”なので、喧嘩のショックもそれだけ大きかったのです。それでも依然としてまあちゃんは普通にLINEもくれるし、映画制作も応援してくれているので、逆に私の方がまあちゃんの言葉に囚われすぎないようにしようと。目に見える言葉はやはり強いけれど、それよりもまあちゃんの今の行動や表情を信じようと思いました。
 

■「友達やめた」は友達を続けるために必要な言葉だった。

――――タイトルの『友達やめた。』という言葉はとてもインパクトがあるだけでなく、本当に色々なことを考えさせられますね。
今村:この言葉は私が一番悩んでいた時に生まれた言葉です。映画としてはそこが山場になりますが、とにかくまあちゃんに会いたくないし、離れたいし、なんなら映画を撮るのもやめたい。それぐらい本当に葛藤していた時、日記に書いたのが「友達やめた。」という言葉でした。するとすごく気持ちが軽くなったんです。今までの自分は、まあちゃんにとっていい友達でいたいとか、自分がこんな嫌な人間だと認めたくないという気持ちがあったのですが、そんながんじがらめな状況から、一度抜け出すことができたんです。すると心に余裕が生まれて、自然に「まあちゃんと仲良くやっていくにはどうすればいいか」と考えられるようになった。そうやって自分を赦せると楽になりましたね。だからこの言葉は友達を続けるために必要な言葉だったのです。
(江口由美)
 

<作品情報>
『友達やめた。』
(2020年 日本 84分)
監督:今村彩子 
出演:今村彩子、まあちゃん他 
11月13日(金)〜京都シネマ、11月14日(土)~第七藝術劇場、今冬元町映画館他全国順次公開。期間限定でネット配信も実施中
※京都シネマ、11/14(土)今村彩子監督による舞台挨拶あり
 第七藝術劇場、11/15(日)石橋尋志さん(「さかいハッタツ友の会」主宰)、今村彩子監督によるトークショーあり
公式サイト → http://studioaya-movie.com/tomoyame/
(C) 2020 Studio AYA
 
 
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坂本龍一や松任谷由実らが愛した世界的な名スタジオを通して、もの作りの醍醐味を映し出す。『音響ハウス Melody-Go-Round』相原裕美監督インタビュー
 
坂本龍一、松任谷由実、矢野顕子、佐野元春、葉加瀬太郎からヴァン・ヘイレンのボーカル、David Lee Rothまで、国内外問わずアーティストたちが信頼を置き、最高の音楽を追求し続けている銀座のレコーディングスタジオ「音響ハウス」。昨年、創立45周年を迎え、さらに新しい音楽を生み出し続ける音響ハウスにスポットを当てた音楽ドキュメンタリー『音響ハウス Melody-Go-Round』が、11 月 14 日(土)より渋谷ユーロスペース、11月20日(金)よりシネ・リーブル梅田、12月18日(金)より京都シネマ、今冬元町映画館他全国順次公開される。
 
 監督は『SUKITA 刻まれたアーティストたちの一瞬』の相原裕美。音響スタジオのもの作りを支え続けている各種エンジニアの仕事に密着する他、子連れでレコーディングに臨んだ時のエピソードを語る矢野顕子や、1年間スタジオをおさえ、スタジオに住んでいたと当時の様子を振り返る坂本龍一をはじめ、音響スタジオで自身のキャリアを確立させる名盤を生み出したアーティストたちが続々登場。サディスティック・ミカ・バンドの「WA-KAH! CHICO」や大瀧詠一の多重コーラスが秀逸な「朝日麦酒三ツ矢サイダー`77”」、伝説の忌野清志郎+坂本龍一「い・け・な・いルージュマジック」など音響ハウスで生まれた名曲秘話も続々披露される。
 
 
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 さらに、長年の名コンビである佐橋佳幸、飯尾芳史が本作の主題歌「Melody-Go-Round」をプロデュース。大貫妙子が作詞を担当、ドラムの高橋幸宏やバイオリンの葉加瀬太郎をはじめ、音響ハウスを愛するミュージシャンたちが集まり、レコーディングする風景も挿入され、もの作りの現場を垣間見ることができるのも本作の醍醐味だ。ベテランミュージシャンに混じり、ボーカルとして奮闘する13歳の新鋭シンガー、HANAの存在感がひときわ光る。
本作の相原裕美監督に、お話を伺った。
 
 
 
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――――テーマ曲「Melody-Go-Round」のレコーディング時に、作曲、編曲、そしてプレーヤーでもある佐橋さんが「みんなで顔を見合わせて(レコーディング)するのが80年代っぽくていいよね」と語っておられましたが、逆に今のレコーディングの主流は?
相原:今はほとんどコンピューターでサウンドを打ち込み、しかもそれを一人でこなしているケースも多いので、みんなでスタジオに集まり、一緒に音を出して作るというのはなかなかないでしょうね。実際に音響ハウスのような大きなスタジオはどんどん潰れてしまい、サンプリングの音を使って誰でも簡単にレコーディングできるようになっています。ただし、生音ではないということですね。
 
――――松任谷正隆さんも、家でレコーディングができるけれど自分の枠を飛び出したいならスタジオに行けとおっしゃっていましたね。
相原:音響ハウスに限らずですが、他のミュージシャンと一緒にレコーディングをすることで新しいアイデアをもらうこともあるし、自分の考えていたものとは違うけれどもっと面白いものができる。それがものづくりの醍醐味でもあります。
 
――――音響ハウスを支える人、音響ハウスで音楽をつくってきたミュージシャンや彼らと共にその楽曲を世に送り出してきたプロデューサーなど、多くの人たちのインタビューが満載ですが、どうやって人選をされたのですか?
相原:プロデューサーでもある音響ハウス社長の高根護康さんが音響ハウスの技師や、音響ハウスでレコーディングしていたミュージシャンの皆さんをリストアップしてくれました。主題歌「Melody-Go-Round」は、この映画を作るにあたって佐橋さんとミーティングをしているうちに曲を作った方がいいのではという話が浮上し実現したもので、レコーディングに参加したミュージシャンたちは、佐橋さんが人選してくださいました。
 
 
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――――「Melody-Go-Round」のボーカルに13歳のHANAさんを抜擢しています。ボーカル選びは一番の肝だったと思いますが、HANAさんを選んだ理由は?
相原:この映画は決して懐古主義の作品ではありません。スタジオの歴史を振り返って賞賛するだけではつまらないし、音響ハウスはまだこれからも続いていくわけですから。今も続いているものを入れるということで主題歌を作ることにし、そのミュージシャンとしてドラムの高橋幸宏さんをはじめ音響ハウスをよく利用し、音響ハウスをすごく好きな方々に集まってもらいました。ただそこにベテランのボーカルを入れてしまうと一気に古い感じになってしまうので、そこに新しい血を入れて未来に繋げる形にしたいという狙いで若いボーカルを探し始めたんです。HANAさんは「Melody-Go-Round」を佐橋さんと共同編曲した飯尾芳史さんの事務所に所属しているシンガーで、一度歌ってもらったのを聞いてオファーしました。
 
――――多くの方のインタビューを通して、相原監督ご自身が音響ハウスに対して見出したことは?
相原:劇中でも終盤のコメントに出てきますが、音も含めてすごく真面目なスタジオなんですよね。音楽業界は派手な印象がありますが、冒頭登場する音響ハウスのベテランメンテナンスエンジニアの遠藤誠さんのような職人のみなさんがしっかり業界の土台を支えているのです。
 
――――音響ハウスでレコーディングすると「エンジニアの作業が狂わない」というコメントもありました。
相原:音響ハウスに限らず、最終的に音楽は録音後ミックスという作業が入ります。歌やギター、ドラムなどチャンネルがバラバラなものを、最終的にステレオにしてバランスを取る作業なのですが、よくあるのがラジオで聞くと歌が小さいとか、全体的なレベルが小さいという現象です。そういう部分が「狂わない」ということで、スタジオで聞いたものと、一般的に聞くものとの差があまりないという意味でしょうね。
 
――――音響ハウスが海外の有名ミュージシャンにも愛されていることがよくわかるエピソードとして、ヴァン・ヘイレンのボーカル、David Lee Rothさんも登場しています。
相原:映画のために収録したのではないのですが、David Lee Rothさんが音響ハウスでレコーディングをしていた時のことを自身のYoutubeチャンネルにアップしていたんです。音響ハウスから映画に入れることを許可していただいて、実現したシーンですね。
 
 
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――――最後に「いい音とは?」という質問を投げかけた時、みなさんそれぞれの個性が滲む言葉が紡がれ、非常に興味深かったです。特に佐野元春さんが「売れる音」と即答したのにはプロだなと目を見開かされました。
相原:強力だし、すごくいい言葉で、ある意味本当に素直ですよね。映画の構成として、いい音を聴かせることを後半にまとめています。曲を作る過程をみせる。今までの音響ハウスのエピソードを語ってもらうということに加えて、ミュージシャンのいい音を聴かせる。ただ実際に「いい音」と言われても漠然としていますよね。だからこそ、その人の本質が出やすいのではないかと思い、そのような質問を投げました。坂本龍一さんは本気で悩んでいましたし、本当に多様な「音」への思いが出てきたと思います。
 
――――登場したミュージシャンのみなさんは音響ハウスのレコーディングを振り返る時非常にうれしそうに語っておられましたが、特に壁のシミになるぐらいずっと住んでいたという坂本さんは、本当に嬉々としておられましたね。
相原:坂本さんは今ニューヨーク在住ですが、来日した時にお時間をいただき、インタビューをするなら音響ハウスのスタジオが絶対にいいと思い、当時使っていたスタジオで撮影させていただきました。松任谷正隆さん、由実さんも第一スタジオに入ると当時のことが思い出されるようでしたね。
 
 
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――――最後に、これからご覧になるみなさんにメッセージをお願いいたします。
相原:もの作りは音楽業界に限らず、映画や絵画のようなアート系から町工場で作るような産業系まで様々ありますが、共通しているのはものを作るクリエイティブな気持ちだと思います。若い人にも観ていただき、クリエイティブなところに飛び込んでほしい。一人でもの作りをするのもいいけれど、大勢と何かを作る場所に飛び込んでほしい。そういうことの大事さが伝わればうれしいです。
(江口由美)
 

 
<作品情報>
『音響ハウス Melody-Go-Round』
(2019年 日本 99分)
監督:相原裕美
主題歌 Melody-Go-Round / HANA with 銀音堂
作詞:大貫妙子 作曲:佐橋佳幸 編曲:佐橋佳幸、飯尾芳史 ブラス編曲:村田陽一 
出演:佐橋佳幸、飯尾芳史、高橋幸宏、井上鑑、滝瀬茂、坂本龍一、関口直人、矢野顕子、吉江一男、渡辺秀文、沖祐市、川上つよし、佐野元春、David Lee Roth、綾戸智恵、下河辺晴三、松任谷正隆、松任谷由実、山崎聖次、葉加瀬太郎、村田陽一、本田雅人、西村浩二、山本拓夫、牧村憲一、田中信一、オノセイゲン、鈴木慶一、大貫妙子、HANA、笹路正徳、山室久男、山根恒二、中里正男、遠藤誠、河野恵実、須田淳也、尾崎紀身、石井亘 <登場順> 
11 月 14 日(土)より渋谷ユーロスペース、11月20日(金)よりシネ・リーブル梅田、12月18日(金)より京都シネマ、今冬元町映画館他全国順次公開!
公式サイト →:onkiohaus-movie.jp
©2019 株式会社 音響ハウス
 

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FELLINI’S CASANOVA © 1976 Alberto Grimaldi Productions S.A. All Rights Reserved.

 

10月31日(土)から京都文化博物館で開催中の《第12回京都ヒストリカ国際映画祭》で、イタリア映画3作品が上映されます!

 

イタリア文化会館ー大阪連携企画では、今年生誕100年を迎え、代表作が特集上映されているイタリアの巨匠、フェデリコ・フェリーニ の作品より歴史映画の『カサノバ』『サテリコン』が上映される。京都文化博物館学芸員の森脇清隆さんは、「フェリーニはチネチッタという大きな撮影所で、その奇想天外なイメージから大きなセットを作り上げた。フェリーニの根城であり、そのイマジネーションを支えたのがチネチッタで、東映京都撮影所、松竹京都撮影所がある京都でご紹介する意義があると思っています。豪華なセットとゴージャスな衣装で表現主義的権威をデフォルメしており、歴史劇だからこそできる懐の深さを衣装からも見ていただけるのではないでしょうか」とその魅力を解説した。

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Images courtesy of Park Circus/MGM Studios


また、ヴェネツィア・ビエンナーレービエンナーレ・カレッジ・シネマでは、若手育成プログラムのビエンナーレ・カレッジ・シネマより昨年制作された作品を紹介する。今年は、イタリア山間部の過疎地を舞台に、今の若者がどう向き合うのかを描いたイタリア映画『愛することのレッスン』を上映。キアラ・カンパラ監督のビデオメッセージあり!
 

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