「京都」と一致するもの
製作ウェイポイント・エンターテインメント×監督テレンス・マリック×撮影エマニュエル・ルベツキ
映画賞を席巻し、世界を魅了し続ける天才と豪華俳優陣が集結!
青春を引きずった大人たちが、絶望と孤独にもがきながら人生の輝きを見出していく、
エモーショナルなラブストーリー
「自分にとってはテレンス・マリック作品に出演するのは夢」
「皆、テレンス・マリック作品に出演したい、一緒に仕事がしてみたいと思っている」
マイケル・ファスベンダー、ライアン・ゴズリングが大絶賛!テレンス・マリック監督の魅力を語る。
日本での『mid90s ミッドナインティーズ』のヒットも記憶に新しく、『沈黙 ―サイレンス―』『女王陛下のお気に入り』などアカデミー賞の候補作を続々と送り出すなど、世界中の映画好きから注目の的となっている気鋭の映画スタジオ、ウェイポイント・エンターテインメントがルーニー・マーラ、ライアン・ゴズリング、マイケル・ファスベンダー、ナタリー・ポートマン、ケイト・ブランシェットら豪華俳優陣を迎えた最新作『ソング・トゥ・ソング』が12月25日(金)より、新宿シネマカリテ、ヒューマントラストシネマ渋谷ほか全国公開となります。
アメリカで指折りの音楽の街、オースティンで、それぞれに幸せを探す4人の男女の人生が交差する。個性豊かな4人を演じるのは、ルーニー・マーラ、ライアン・ゴズリング、マイケル・ファスベンダー、ナタリー・ポートマン。主役クラスの豪華な面々が奇跡の共演を果たした。さらにリッキ・リー、イギー・ポップ、パティ・スミス、ジョン・ライドン、レッド・ホット・チリ・ペッパーズなど様々なミュージシャンが出演して多彩な音楽と共に映画に彩りを与えている。
監督・脚本を手がけたのはアカデミー賞7部門ノミネート作『シン・レッド・ライン』の他、『地獄の逃避行』『天国の日々』『名もなき生涯』といった名作を生み出してきた巨匠、テレンス・マリック。これまでアカデミー賞を3度受賞した名カメラマン、エマニュエル・ルベツキとの見事なコラボレーションも冴え渡り、魔術的とも言える映像美で4人の愛と裏切りのドラマを描き出した。人生は選択の連続。愛、友情、家族、成功……何かを手に入れるために、誰かを(時には自分を)裏切らなければならないとしたらどうする?巨匠と名優たちが「人生にとって本当に必要なものは何か」とう大切なテーマを、独創的なスタイルと圧倒的な映像で描き出した本作は、感動のラストまで見るものを捉えて離さない!
マイケル・ファスベンダー、ライアン・ゴズリングが語るテレンス・マリック監督の魅力とは!?
『ソング・トゥ・ソング』で初めてテレンス・マリック監督作品に出演したライアン・ゴズリングとマイケル・ファスベンダーが、その独特な撮影方法で知られるテレンス・マリック監督について語り、互いに監督の仕事を大絶賛し合うコメントが到着した。
テレンス・マリックとの仕事について?
マイケル・ファスベンダーは「今まで経験したことのない感じだった。とても激しく、何かに挑戦する感じで、やりがいのある、面白く、恐ろしい経験でもあった。彼は常に執筆していて、特に決まった台本があるわけではないので、台詞を短時間に覚えるのは大変だった。監督は書いたセリフを読ませてくれるが、ほとんど即興でやらなくてはいけない。作品は、監督が実権を握っている即興で成り立っている。監督は唯一無二の存在で、この国の偉大な詩人のひとり。自分にとってはマリック作品に出演するのは夢であり、学校に戻っていろいろと学び直しているような感じだった」と、そのオリジナルな撮影方法に苦労しながらも監督の仕事を大絶賛。
ライアン・ゴズリングも「まったくそのとおりです。皆、マリック作品に出演したい、一緒に仕事がしてみたいと思っていて。テレンス・マリックは、作品を数秒観ただけで彼の作品だと分かる数少ない監督です。これは非常に稀有なことで、その監督作に出演するのも同じように貴重で刺激的です。ふつうの映画作りとまったく異なるやり方、アプローチで映画を作るし、常に何かを探しているというか求めていて、毎日自分がそれのお手伝いができるのが嬉しい。全く新しい未知の経験でした。例えば、突然パティ・スミスが現われて数日一緒に過ごしたり、撮影したり。ユニークな経験の連続で、今まで培ってきたものや知ったり学んだりしてきたことをすべて置き去りにして、ただただ飛び込んでいく。本当に素晴らしい経験でした」と作品に参加できて喜びを語った。
プロデューサーの二人が語る撮影裏話&出演者についての
『フリーダ』で第75回アカデミー賞主演女優賞など6部門にノミネート経験を持つサラ・グリーンは、本作でテレンス・マリック監督と6作品目のタッグとなる。サラ・グリーンは、音楽フェスでの撮影について「私たちは長年少数のクルーで仕事をしてきた。その撮影スタイルが音楽祭の撮影によく合っていたの。少人数で会場に入ることができたから。できるだけ人数を減らし、そっと出入りしたの。照明も当てず自然光で撮影したわ。私たちのチームは自然光を使った撮影が得意だし、撮影は成功したわ。自由なスタイルの少人数での撮影と制作が合っていたのよ」と、その撮影方法を評価した。ルーニー・マーラのキャスティングに関しては「テレンスが気に入ったのは彼女の柔らかな雰囲気だと思う。彼はこんな人物を描きたがっていた。純真そうでかわいらしいけれど、うまく自分を制御できていない女性。何かを感じたくて極度の経験をする、世界とつながるためにね。ルーニーとは何度か話し合いをしたわ。彼女は興味深い人物で非常に深みがあり、彼女自身も矛盾を抱えていた。彼女ならすばらしいキャラにできると思ったわ」と明かした。
もう一人のプロデューサー、『mid90s ミッドナインティーズ』『沈黙 -サイレンス-』『女王陛下のお気に入り』などで知られるケン・カオは、パティ・スミスの出演について「パティは独創的だ。私たちは彼女の音楽と共に育ってきた。彼女の音楽も好きだけど「ジャスト・キッズ」を読んで大好きになった。彼女と仕事ができてよかった。彼女は皆に刺激を与えたんだ。ルーニーもフェイのように影響を受けたと思う」と語った。
大物スター俳優たちも魅了するテレンス・マリック監督の最新作『ソング・トゥ・ソング』は12月25日より全国公開。ぜひ劇場でお楽しみください!
【STORY】
音楽の街、オースティン。何者かになりたいフリーターのフェイ(ルーニー・マーラ)は、成功した大物プロデューサーのクック(マイケル・ファスベンダー)と密かに付き合っていた。そんなフェイに売れないソングライターBV(ライアン・ゴズリング)が想いを寄せる。一方、恋愛をゲームのように楽しむクックは夢を諦めたウェイトレスのロンダ(ナタリー・ポートマン)を誘惑。愛と裏切りが交差するなか、思いもよらない運命が4人を待ち受けていた…。
監督・脚本:テレンス・マリック 製作総指揮:ケン・カオ 撮影:エマニュエル・ルベツキ
美術:ジャック・フィスク 衣装:ジャクリーン・ウェストー音楽:ローレン・マリー・ミクス 編集:ハンク・コーウィン
出演:ルーニー・マーラ、ライアン・ゴズリング、マイケル・ファスベンダー、ナタリー・ポートマン、ケイト・ブランシェット、ホリー・ハンター、ベレニス・マルロー、ヴァル・キルマー、リッキ・リー、イギー・ポップ、パティ・スミス、ジョン・ライドン、フローレンス・ウェルチ、レッド・ホット・チリ・ペッパーズ
2017年/アメリカ/128分/シネマスコープ/カラー/5.1ch/PG12
原題:SONG TO SONG
配給:AMGエンタテインメント 提供:キングレコード、AMGエンタテイメント
© 2017 Buckeye Pictures, LLC
公式HP:songtosong.jp
公式TWITTER:@SONGTOSONG_JP
2020年12月25日(金)~新宿シネマカリテ、ヒューマントラストシネマ渋谷、シネ・リーブル梅田、なんばパークスシネマ、神戸国際松竹、アップリンク京都、ほか全国公開
(オフィシャル・リリースより)
ゲスト:三浦翔平、西川貴教、森川葵、田中光敏監督(敬称略)
メッセージ映像:吉村洋文大阪府知事
日本の未来を切り開いた英傑・五代友厚を三浦春馬が颯爽と快演
激動の幕末から明治にかけて、東の渋沢栄一、西の五代友厚と評される功績を挙げながらも、長らく歴史に埋もれていた五代友厚(ともあつ)。NHK朝ドラ「あさが来た」ではディーン・フジオカが演じて一躍脚光を浴びたが、大阪経済の礎を築いた大立役者である。才能豊かで先見の明のある薩摩藩出身の五代は、攘夷論者から命を狙われながらもヨーロッパの文化や産業を取り入れ、日本の産業革命に貢献した人物である。
そんな日本の未来を切り開いた英傑・五代友厚の知られざる半生を、同時代を駆け抜けた坂本龍馬や岩崎弥太郎や伊藤博文らとの交流を交えながら描いた映画『天外者』(てんがらもん)が12月11日(金)から全国公開される。今夏、惜しくも亡くなった三浦春馬が演じる五代友厚の、青年期から49歳で生涯を閉じるまでの熱き闘いの日々を追った力作である。
公開を前に、商都大阪の基礎を作り上げた五代友厚の本拠地である大阪商工会議所の国際ホールにて、坂本龍馬を演じた三浦翔平、岩崎弥太郎を演じた西川貴教、遊女はるを演じた森川葵、そしてメガホンを執った田中光敏監督の4人による完成披露イベントが行われた。今回は、観客のいない会場での舞台挨拶となった。
――公開を前にした今の率直なお気持ちは?
三浦(坂本龍馬):まもなく幕が開くということで少しだけホッとしております。全国の皆様にお届けるのを楽しみにしております。
西川(岩崎弥太郎):この作品をこのタイミングでお届けすることに大変な意味を感じております。いろんな角度でいろんな事を投げかけてくれる作品ですし、しかもこの大阪でスタートできるのを嬉しく思います。我々が勝手に初めておりますが、きっとどこかで春馬も見てくれていると思います。
森川(はる):素直に嬉しいです。来年になるかもしれないというお話もありましたので。公開を前にドキドキしながら、皆さんがどう思われるのか感想をお聴きしたいです。そして、関西で舞台挨拶できるのを嬉しく思います。
田中監督:全国公開できることは感無量です!沢山のことを乗り越えてやっとここに辿り着けたと実感しております。
――坂本龍馬と岩崎弥太郎という近代日本建設には欠かせない人物を演じたことについて?
三浦:まずは、五代友厚がいてこそ成り立った坂本龍馬であり岩崎弥太郎なので、それを演じた三浦春馬君には感謝してもしきれない思いでいっぱいです。役作りに関してはプレッシャーもあり大変でしたが、このメンバーだからやれたと思っています。
――役作りに気を付けたことは?
三浦:とにかく竜馬という人間は「自分は間違ってない!」という自信家で、そこを突いてくるのが岩崎弥太郎であり、そして同じ志を持った五代が居て、その関係性が僕たち3人にも出来上がっていました。
西川:教科書でしか知らなかった人物を演じるなんて思ってもいなかったし、そんなチャンスを頂けたことに感謝しています。僕なりの弥太郎像に挑戦させて頂いた訳ですが、そんな僕の試みを監督を始めスタッフの皆さんがどんと温かく受け止めて下さいまして、心から感謝しております。思い出すだけで胸が熱くなってくるようです。短い撮影期間でしたが、一瞬一瞬がとても楽しくて、春馬君を始め皆さんと過ごせた時間が宝物のように感じられます。
田中監督:三人(西川・翔平・春馬)はよく飲みに行ってたんですよ。
三浦:撮影が終われば、「今夜どこ行こう?」「ジム行く?」とか言ってね。ホント、毎日が楽しかった!
――劇中、食べるシーンが多かったですね?
三浦:皆で鍋料理を食べるシーンですが、リハーサルを含め、本当にあのシーンは楽しかったですね。
――本番では緊張もあったのでは?
西川:勿論、緊張もあるのですが…
三浦:緊張してた?(笑)
西川:いやいや、緊張してましたよ!でも、純粋に鍋が美味しかったんです!
――俳優さんたちは時代劇が初めて?
田中監督:彼らが時代劇が初めてと聞いて驚きました。撮影前日に京都にやって来た三浦翔平君は、坂本龍馬のお墓へ行って、龍馬を感じ取っていたみたいで、気持ちから入る役者さんなんだと驚きました。西川君は、衣装合わせにやって来た時、少しぽっちゃりしてたんですよ。時代を経て恰幅のいい弥太郎を演じるために体重を増やしてきたんですよ。今じゃ、滋賀県を代表するボディビルダーになってますが!?(笑)
西川:違います!目指してません!(笑)
田中監督:葵ちゃんも、後半病気になっていくシーンのために、劇中で体重落としていってました。本当に皆さん、こう見えてもストイックなんです!
西川:どう見えてんでしょうか?不安ですけど…(笑)
田中監督:京都松竹撮影所の人たちも、彼らが時代劇初めてとは思えないと、口々に言ってました。それほど真剣に役に向き合ってくれたし、度胸も据わっていましたね。
――森川葵さんは、とてもお綺麗でしたね?
森川:監督がとても素敵なシーンがあるから早く見て欲しいと仰って、私も最初見て、自分でもドキッとしました。自分で言うのもおかしいのですが、キレイに撮って頂いてとても嬉しかったです。遊女として顔を上げるシーンです。
――役作りで工夫した部分は?
森川:はるという女性を掘り下げてみると、気の強い女性から、五代さんと出会ってからどんどん変わっていく女性を意識しました。
――五代友厚もはるとの出会いで変わっていくという大事な役ですよね?
田中監督:はいその通りなんです。はるだけでなく、他の男たちとの出会いによって五代が変化し成長していく物語ですので、みんなの役柄は絶対に必要な存在だったんです。
五代友厚が、維新後の新政権下で、参与・外国事務局判事を経て、大阪府知事の旧職名である大阪府県判事を務めていたこともあり、本作にも出演している吉村洋文大阪府知事からコメントが寄せられた。「時代の先駆者でありながら、見返りも名声も求めなかった五代友厚さんに、今後も切れ目のない大阪の成長を見守って頂きたい」。
最後に田中監督から、「可能性のある素晴らしい俳優さんたちの本気の芝居、魅力的な芝居に僕も引き込まれました。スタッフも皆一緒に前に進むことができて、とても印象深い作品となりました。夢のある街作り、国作りをして頂きたいです。そして、このような時代だからこそ、前向きに生きて行こうという想いを感じ取って頂ければ嬉しいです」と締めくくった。
(河田 真喜子)
【ストーリー】
江戸末期、ペリー来航に震撼した日本の片隅で、新しい時代の到来を敏感に察知した若き二人の青年武士が全速力で駆け抜ける――。五代才助(後の友厚、三浦春馬)と坂本龍馬(三浦翔平)。二人はなぜか、大勢の侍に命を狙われている。日本の未来を遠くまで見据える二人の人生が、この瞬間、重なり始める。攘夷か、開国か――。五代は激しい内輪揉めには目もくれず、世界に目を向けていた。そんな折、遊女のはる(森川葵)と出会い「自由な夢を見たい」という想いに駆られ、誰もが夢見ることのできる国をつくるため坂本龍馬、岩崎弥太郎(西川貴教)、伊藤博文(森永悠希)らと志を共にするのであった―。
【出演】 三浦春馬 三浦翔平 西川貴教 森永悠希 森川葵 /蓮佛美沙子 生瀬勝久 ほか
【スタッフ】 監督:田中光敏 脚本:小松江里子
【配給】ギグリーボックス
【コピーライト】Ⓒ2020 「五代友厚」製作委員会
【公式 HP】 https://tengaramon-movie.com/
2020年12月11日(金)より、TOHOシネマズ日比谷ほか全国ロードショー!
2020年12月1日(火) 大阪にて
◆はぐれ者がたどる裏の昭和史
久しぶりに対面した井筒監督は少々ご機嫌斜めだった。その日、取材が立て続けだったせいもあっただろうが、先に取材した質問者から「これが100パーセントですか」と聞かれた、という。井筒監督からすれば新作公開を前にして「何ちゅうこと聞くんや」という気持ちだったんだろう。
質問者の気持ちは分からなくもない。デビュー作「ガキ帝国」(68年)以来、「岸和田少年愚連隊」(96年)、「パッチギ!」(04年)など一貫してはみ出し者、はぐれ者たちを描いてきた井筒監督が昭和を生き抜いた無頼の徒たちに焦点を当てて描きあげた一作。昭和から平成、令和と時は移っても「貧困や差別、孤立の構造は何も変わっていない」。そんな“無頼の男”を2時間20分間にわたりみっちり描いたのは井筒監督の気概=反骨精神にほかならないだろう。
主演に初代EILEのパフォーマーで現在は俳優の松本利夫を抜擢、並みのスターシステムにはない、新顔の投入も新たな“井筒監督の試み”。見るからに“昭和の匂い”のするキャスティング=顔ぶれもまた、井筒戦略だろう。
「世間の良識から排除された“ネガ画像”を敢えて描いてみせた僕なりの昭和史。あらゆる抑圧に対して、1歩も引かなかった無頼の彼らの生き方を通した男たちがいたことを見せたかった」。確かに、無頼派・井筒監督の集大成と言ってもおかしくない。
◆アウトロー映画へのオマージュ
映画には東映任侠映画、という裏街道の輝かしい伝統、遺産がある。オールドファンには“鶴田浩二、高倉健らそうそうたる任侠スターの記憶”が色濃く残る。だが井筒監督は「まだ中学、高校の時代。俺はほとんど見てない。あの頃はアメリカン・ニューシネマに(関心が)行ってた」という。だから「無頼」は伝統の任侠映画否定でもない。
ただ任侠映画が終焉を迎える頃、深作欣二監督らによる実録映画「仁義なき戦い」には影響を受けたそうで、実際、「仁義~」に出演した松方弘樹の“素晴らしいセリフ”も「無頼」で再現される。井筒監督はわざわざ作家協会に連絡し許可も得たという。マフィア映画「ゴッドファーザー」へのオマージュといい、アウトロー映画作りに命をかけてきた異端児監督にはより深い繋がりがあるのだろう。
最近はテレビのドキュメンタリーに時間を取られていた、という。映画では沖縄を舞台にした“沖縄ヤクザ戦争”を構想、さらに次の映画として九州の炭鉱地帯を題材に、“川筋もの”の歴史をと構想を膨らませている。異端派・井筒和幸監督作品「無頼」は「100%達成」どころか、まだまだ異端の羽を伸ばして行く「予感の映画」と言えそうだ。
(安永 五郎)
『無頼』
・(2020年 日本 2時間26分 R15+)
・監督:井筒和幸 脚本:佐野宜志、都築直飛、井筒和幸
・主題歌:泉谷しげる
・松本利夫、柳ゆり菜、中村達也、清水伸、松角洋平、遠藤かおる、佐藤五郎、久場雄太、阿部亮平
・公式サイト: http://www.buraimovie.jp
・配給:チッチオフィルム
・(C)2020「無頼」製作委員会/チッチオフィルム
◆映画『無頼』作品紹介(安永五郎)⇒こちら
2020年12月12日(土)~K’scinema、12月19日(土)~第七藝術劇場、12月18日(金)~京都みなみ会館、出町座 他全国順次公開
「トゥームレイダー」「エクスペンダブルズ2」
サイモン・ウェスト監督最新作
そこは、世界で最も熱く最も危険なテーマパーク。
ハリウッド随一のアクション映画の名匠とアジアを代表する豪華キャストが集結!!
メガホンをとるのは、監督デビュー作の『コン・エアー』でいきなり世界的大ヒットを記録し、その後も『トゥームレイダー』『エクスペンダブルズ2』等で成功を収めたアクション映画の名匠サイモン・ウェスト。主演は、数々の受賞歴がある中国の演技派俳優ワン・シュエチー。そして、『スカイスクレイパー』での女暗殺者役でドウェイン・ジョンソンと対決したハンナ・クィンリヴァンがヒロインを演じる。
成長目まぐるしい中国映画産業と、ハリウッドが誇るアクション映画の名匠サイモン・ウェストがタッグを組み放つ、灼熱のパニック・アクション超大作『ボルケーノ・パーク』は11月20日(金)より公開。
撮影:アラン・カウディージョ『ガン シャイ』
音楽:パイナー・トプラク『キャプテン・マーベル』、
編集:ポール・マーティン・スミス『STAR WARS エピソードI/ファントム・メナス 3D』、
主題歌:「我是如此相信」ジェイ・チョウ
公式HP:volcanopark.jp
2020年11月20日(金)~シネ・リーブル梅田、イオンシネマ京都桂川、イオンシネマ加古川 他全国ロードショー
(オフィシャル・レポートより)
黒木瞳監督、
三吉彩花を伴って第二の故郷である関西で舞台挨拶!
【日時】11月14日(土)
【場所】なんばパークスシネマ・スクリーン10 12:20の回、上映終了後
【登壇】三吉彩花・黒木瞳監督
現代のフリーターが突然『源氏物語』の世界へタイムスリップ!?
現代では居場所がなくネガティブ思考だった若者が、平安時代の紫式部が描いた『源氏物語』の世界へ突然タイムスリップする。宮中で我が子を帝にするために恐れ嫌われても強く生きる弘徽殿女御(こきでんのにょうご)や、その息子で心優しい春宮、誠心誠意宮仕えする人々、そして無償の愛を捧げてくれる倫子(りんし)などに影響されて成長する物語、『十二単衣を着た悪魔』が11月6日(金)より全国公開されている。第二週目を迎え、堂々たる風格で弘徽殿女御を演じた三吉彩花と、長編映画第二作目となる黒木瞳監督が、大阪なんばパークスシネマでの舞台挨拶に登壇した。
関西の温かい拍手で迎えられた三吉彩花と黒木瞳監督。三吉彩花は、前髪ぱっつんボブのヘアスタイルに、白地にクローバーが散りばめられたロングのシフォンドレスで軽やかに登場。黒木瞳監督は、アイボリーの生地全体にコード刺繍があしらわれた膝丈ワンピースでこれまた優雅に登場。美女ふたりによる舞台挨拶は、稀に見ぬ華やいだものとなった。
映画を観終わったばかりの観客に、先ずは三吉彩花から「今日はたっぷりと裏話などができればと思います」。そして黒木監督からは「今日は映画をご覧下さいまして誠にありがとうございます。関西は第二の故郷ですので気持ちもとても和やかになります」とご挨拶。
黒木監督:内館先生が、『源氏物語』の中であまり良く描かれていない弘徽殿女御(こきでんのにょうご)は「本当は志をもって強く生きるとても素晴らしい人」という長年の想いを異聞としてまとめ、そこに登場した現代の若い男性が弘徽殿女御や倫子などから影響を受けて成長するという物語を拝読して、とてもスカッとしました。これは映像にしたら面白いだろうなと思って映画化したのです。
Q:強い弘徽殿女御を演じた感想は?
三吉彩花:ここまで強い女性を演じたのは初めてでした。徐々に年齢を重ねていきますし、母親としての優しさと力強さをどう表現しようかと迷っていたら黒木監督から猛特訓して頂き、やっと弘徽殿女御が見えてきました。黒木監督に作って頂いたようなものです。
黒木監督:そんなことはないです!どんどん三吉さん独自の弘徽殿女御が出来上がっていくのを目の当たりにして、若い人の強い吸収力というか息吹にとてもワクワクして頼もしかったです。
Q:このように、三吉彩花の成長ぶりを大絶賛する黒木監督から学んだことは?
三吉彩花:頬骨の筋肉が痛くなる位、セリフの言い回しを何度も何度も練習しました。どの作品でも言えることですが、地道な練習の結果はスクリーンに現れるもので、とても大事なことだと学びました。
Q:一番好きなセリフは?
三吉彩花:悩みますね…(笑)。最初の登場シーンで述べる「能書きは要らぬ。男は能力を形にして示せ!」というセリフを今見るととても幼く感じられて、最後に「やれることも、やれぬこともやって、私は生きる!」というセリフに重みがあり、その違いがとても面白いなと感じたので、その最初と最後のセリフが好きです。
Q:三吉彩花の女優としての素晴らしさは?
黒木監督:「“悪魔”は強い人」という一面だけなく、本当は悩みや葛藤を内面に抱えながらも「強くあらねば」と生きているのだと思います。そうした内面と外面の両方の強さを美しく品良く演じて下さったので、私は大満足です。
Q:ロック調の曲を使われた理由は?
黒木監督:最初から、弘徽殿女御は「ロックで行く!」と決めていました。ほとばしるパッションを描こうと思ってロックにしたのです。OKAMOTO’Sの「ブラザー」を聞いた時にハートを射抜かれて、弘徽殿女御が初めて登場するシーンに「ブラザー」を使いました。そして、エンディングの主題歌「History」は書き下ろして頂きました。
三吉彩花:今日もさらに思ったのですが、女性だからとか男性だからとかこだわらない、ブレない意志を持っている女性でありたいなと思いました。
――最後のご挨拶。
黒木監督:内館先生の「弘徽殿女御って本当はこういう品格のある人だったのでは?」という想いを映像化できて本当に嬉しく思います。そして、コロナ禍でも公開できたことに深く感謝いたします。一人でも多くの方に観て頂きたいと思いますので、どうかよろしくお願いいたします。
★背が高く颯爽として美しい富士額の女優をと、三吉彩花をキャスティンした黒木監督。その期待に十二分に応えた三吉彩花の貫禄の弘徽殿女御ぶりは本作の大きな見どころとなっている。また、一番先にキャスティングしたのは、なんと笹野高史だったそうだ。宮中を警備する“38歳”という設定の滝口の武士を演じた笹野高史は、突然現れた奇妙な格好の若者が所持していた携帯を舐めてしまう!? それは彼のアドリブだったそうだが、さらにイヤホンを鼻に突っ込んでしまう芝居は黒木監督の指示だったそうだ。さすが名バイプレイヤー!
【三吉彩花プロフィール】
1996 年 6 月 18 日生まれ、埼玉県出身。2010年、ファッション誌『Seventeen』でミスセブンティーン 2010 に選ばれて以降、同誌のトップモデルとして人気を誇り、“女子高生のカリスマ”とも呼ばれた。女優としては、映画『グッモーエビアン!』(12)『 旅立ちの島唄~十五の春~』(13)に出演し、第 35 回ヨコハマ映画祭最優秀新人賞を受賞。映画では 500 人の応募者の中からヒロインに抜擢された『ダンスウィズミー』(19)や大ヒットホラー『犬鳴村』(20)など主演作が次々と公開している。
【黒木瞳プロフィール】
福岡県出身。1981 年宝塚歌劇団に入団、入団2 年目で月組娘役トップとなる。85 年退団以降も、数多くの映画、ドラマ、CM、舞台に出演し、『嫌な女』(16)で監督デビュー。『化身』(86) では第 10 回日本アカデミー賞新人俳優賞を受賞。『失楽園』(97)では第 21 回日本アカデミー賞最優秀主演女優賞、第 10 回日刊スポーツ映画大賞主演女優賞、第 22 回報知映画賞最優秀主演女優賞と数々の賞を受賞。その他また、エッセイや絵本の翻訳など、執筆活動も行い、著書『母の言い訳』では日本文芸大賞エッセイ賞を受賞。
『十二単衣を着た悪魔』
出演:伊藤健太郎 三吉彩花 伊藤沙莉
原作:内館牧子 「十二単衣を着た悪魔 源氏物語異聞」 (幻冬舎文庫)
監督:黒木瞳 脚本:多和田久美 音楽:山下康介 雅楽監修:東儀秀樹
配給:キノフィルムズ © 2019「十二単衣を着た悪魔」フィルムパートナー
公式サイト:https://www.juni-hitoe.jp/
2020年11 月6日(金)~大阪ステーションシティシネマ、なんばパークスシネマ、MOVIX京都、神戸国際松竹他 全国絶賛公開中!
(河田 真喜子)
■映画づくりの原点は自身の葛藤。
■まあちゃんと接することで、今まで知らなかった自分が出てきた。
■喧嘩した時のまあちゃんの姿に、コミュニケーションを絶ったかつての自分が重なって。
■自分がマジョリティになったと感じた時に生まれた戸惑いも、映画の中に。
■「友達やめた」は友達を続けるために必要な言葉だった。
FELLINI’S CASANOVA © 1976 Alberto Grimaldi Productions S.A. All Rights Reserved.
10月31日(土)から京都文化博物館で開催中の《第12回京都ヒストリカ国際映画祭》で、イタリア映画3作品が上映されます!
イタリア文化会館ー大阪連携企画では、今年生誕100年を迎え、代表作が特集上映されているイタリアの巨匠、フェデリコ・フェリーニ の作品より歴史映画の『カサノバ』、『サテリコン』が上映される。京都文化博物館学芸員の森脇清隆さんは、「フェリーニはチネチッタという大きな撮影所で、その奇想天外なイメージから大きなセットを作り上げた。フェリーニの根城であり、そのイマジネーションを支えたのがチネチッタで、東映京都撮影所、松竹京都撮影所がある京都でご紹介する意義があると思っています。豪華なセットとゴージャスな衣装で表現主義的権威をデフォルメしており、歴史劇だからこそできる懐の深さを衣装からも見ていただけるのではないでしょうか」とその魅力を解説した。
Images courtesy of Park Circus/MGM Studios
また、ヴェネツィア・ビエンナーレービエンナーレ・カレッジ・シネマでは、若手育成プログラムのビエンナーレ・カレッジ・シネマより昨年制作された作品を紹介する。今年は、イタリア山間部の過疎地を舞台に、今の若者がどう向き合うのかを描いたイタリア映画『愛することのレッスン』を上映。キアラ・カンパラ監督のビデオメッセージあり!