「京都」と一致するもの

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(左から、石橋義正監督、伊藤主税プロデューサー、山田孝之さん(主演・共同プロデューサー)、下京慶子共同プロデューサー)


竹野内豊、山田孝之ダブル主演映画『唄う六人の女』(2023年公開予定)

現在、奈良県内を中心に、京都・大阪でも撮影中!


6月17日には奈良県奈良市のピアッツァホテル奈良で、映画『唄う六人の女』と地域活性及びシティープロモーションに関する記者発表会が行われ、山田孝之さんプロデューサーの伊藤主税氏共同プロデューサーの下京慶子氏、そして本作のメガホンをとった石橋義正監督が出席。奈良県で行われている撮影の近況を語るほか、映画『ゾッキ』や「∞ゾッキシリーズ」、「MIRRORLIAR FILMS PROJECT」など、これまで数多くの作品において地域の自治体や民間団体と共に映画をきっかけとした地域活性化プロジェクトを行ってきた彼らが今後、民間及び自治体とどういった形で取り組みを進めていきたいか、といった展望を語る機会となりました。
 


(以下、会見抜粋より)

――最初にあいさつを。

石橋義正監督: 

自然豊かな場所で撮影するという。自然を“自然に”“当たり前のように”感じるということがテーマとなっている映画なので。豊かな自然の中で撮影をすることが大事だったんですけど、今回、奈良、京都、大阪というロケーションで撮影をさせていただけたことが非常に幸運でした。まだ撮影の最中なんですが、より多くの人に届くように作って参りたいと思います。

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伊藤主税氏(プロデューサー):

僕たちはいろんな地域で、行政と民間の方と一緒に(映画製作の)実行委員会を作ったりと、地元民の方と深くつながって映画を作ってまいりました。監督がおっしゃった通り、今回の映画も奈良・京都・大阪で撮影をしました。映画をきっかけとした地域のつながりや、映画の新しい形の発表の仕方などを考えています。

 

 


 


 

山田孝之さん(主演・共同プロデューサー):

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今回は一応キャストではあるんですが、共同プロデューサーという立ち位置でもあります。具体的に映画作りを進める中で、プロモーションの段取りをふくめて、いろいろとアイデアを話し合ったりしています。(伊藤プロデューサーが代表を務める)《and pictures》さんは昔から地方創生に力を入れていて、地域と一体になって映画を作っているわけですが、どこかの地域の方が言っていたんですけど、大人になってから映画作りに入るのは文化祭をやっているような感覚で、みんなすごくワクワクしているんだと。そうやって地方で撮影をすることで、他県の方にその地域の素晴らしさ、美しさを伝え、さらに普段、日常的に見慣れていて目が届かないようなところの、あらためて自分たちが住んでいるところの良さが伝わるといいなと思っています。

僕たちは公開をしたタイミングで、舞台あいさつとかで戻ってくるんですけど、毎回どこでやっても「ただいま」と言うし、「おかえり」と言ってくれる。ひとつの映画ですけど、人とのつながりが新たにできたり、再確認したりというのがすてきな取り組みだなと思っていて、いつも伊藤さんとこういうことをしています。

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下京慶子氏(共同プロデューサー)

今回は共同プロデューサーだけでなく、ドローンパイロットとしても参加しております。日々、現場で見ている地上からの景色と違って、上から見る景色というのはまた違う魅力があって。空からの魅力も詰まった作品かなと思っております。

 

 


――今回の撮影場所で良かった点について教えてください。

石橋監督:今は撮影中なので、具体的な場所をお伝えするのはなかなか難しいんですが、奈良では、宇陀市、大和郡山市、そして奈良市と撮影させていただきまして。古い建物、大変貴重な文化財などで撮影をさせていただきましたし、京都の南丹市の深山では、原生林での撮影を許可していただきました。なかなか原生林での撮影は難しいですが、人の手がついてない場所なので、貴重な植物や生き物がいる。そうした場所で撮影をさせていただけるということは、わたしにとっても大変重要な経験になりました。

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――この地域をロケ地として選んだ理由は?

石橋監督:まずわたしが京都在住でして、生まれてからずっと関西に住んでいるんですが、こういう映像やメディア関係の仕事をしていながらも関西を拠点に置いている。それが大きな理由のひとつになっているかなと思います。


――心に残っている場所はありますか?

山田:やはりどこもすてきだと思いますよ。京都の深山もそうですが、昔ながらの文化、歴史が残っている地域だということは知識としてはなんとなく知っていたけど、肌で感じるということはあまりなかったので。そういったものが映画を通して伝わったらいいなと思いますね。


――撮影以外ではどんなところに行きましたか?

山田:いろいろと行っていますよ。お野菜はけっこう力を入れているところがあるので。そういうカフェやおそば屋さんにも行きましたし、いろいろと楽しんでおります。ここの食事もそうなんですけど、あるキャストの方が奈良にほれ込んで、奈良に引っ越したいと行っている人もいるくらいなので。あと、何度行っても奈良公演というのは不思議な場所ですね。あの鹿たちが。でもすごくいいところですよね。そういう奈良の魅力が映画を通じて、他県の方や海外の方に少しずつでも伝わったらいいなと思います。
 



映画『唄う六人の女』

【あらすじ】
車の事故で、美しい村に偶然迷い込んでしまった正反対の性格の二人の男 萱島と宇和島 。目がさめると、その村に住む美しくも奇妙な六人の女たちに監禁されている。二人は、本能で動く女たちの行動に次第に翻弄されていく。


公開日:2023年
監督・脚本:石橋義正『ミロクローゼ』
出演:竹野内豊、山田孝之ほか

 


(オフィシャル・レポートより)

 
 
 

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映画『アプローズ、アプローズ!囚人たちの大舞台』特別試写会へご招待!

 

◎日時:2022年6月27日(月)
    19:00~(18:40受付)

◎場所:シネ・リーブル梅田4階
 (アクセス⇒ https://ttcg.jp/cinelibre_umeda/access )

◎ご招待人数:5 名様

◎〆切日:2022年6月19日(日)
 



『アプローズ、アプローズ!囚人たちの大舞台』


2020年カンヌ国際映画祭オフィシャルセレクション
2020年ヨーロッパ映画賞ヨーロピアンコメディ作品賞受賞
2021年アートフィルムフェスティバル最優秀観客賞受賞
2021年ラボール映画と映画音楽祭金のイビス(映画音楽)賞受賞
2021年カナダ・ヴィクトリア映画祭観客賞受賞
2021年フランス映画祭横浜オフィシャルセレクション


aplose-pos.jpg何をやってもうまくいかない、人生崖っぷち俳優エティエンヌ。彼にやっとめぐってきた大仕事は、塀の中のワケありクセありならず者たちに演技を教えて更生させること!このミッション、果たして彼はコンプリートさせることができるのか?


バイプレイヤーとして俳優の実績を積む傍ら、フィリップ・リオレ監督との共同脚本作品『マドモワゼル』や『灯台守の恋』などで、繊細な心理描写を巧みに描写する筆致が高い評価を得ているエマニュエル・クールコルの監督第二作。ティエリー・カルポニエとの共同脚本となる本作は、1985年、スウェーデンの俳優ヤン・ジョンソンが体験した実話をベースにしている。撮影されたのも実在する刑務所の協力の元に行われた。

 



■キャスト:カッド・メラッド ([コーラス][オーケストラ・クラス]) タヴィッド・アラヤ / ラマイン・シソコ / ソフィアン・カーム / ピエール・ロッタン / ウァビンレ・ナビエ / アレクサンドル・メドヴェージェフ / サイド・ベンシナファ / マリナ・ハンズ(世界にひとつの金メダル) / ロラン・ストーケル(セザンヌと過ごした時間)

■製作: ダニー・ブーン (ぼくの大切なともだち・俳優) 他 
■監督・脚本: エマニュエル・クールコル (アルゴンヌ戦の落としもの) 共同脚本: ティエリー・カルポニエ (パリ特捜刑事) 
■撮影: イアン・マリトー (アルゴンヌ戦の落としもの) 
■音楽: フレッド・アブリル (サウンド・オブ・ノイズ) 主題歌: “I Wish Knew How It Would Feel to Be Free” ニーナ・シモン
■原題:Un triomphe /2020年製作/105分/フランス/
■配給:リアリーライクフィルムズ
■(C)2020 - AGAT Films & Cie - Les Productions du Ch’timi / ReallyLikeFilms

公式サイト: http://applause.reallylikefilms.com/

7月29日(金)公開、シネ・リーブル梅田、なんばパークスシネマ、MOVIX堺、アップリンク京都、8月5日(金)公開、シネ・リーブル神戸


(オフィシャル・リリースより)

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“映画”を愛するすべての人へ 巨匠チャン・イーモウが贈るラブレター

「神がかっていた」・・突然の砂嵐にも動じないチャン・イーモウ監督の撮影映像 解禁

さらに井上順さん、全国のミニシアターから感動の声続々!監督から映画館にエールも。


これまで3度米アカデミー国際長編映画賞にノミネートされ、多くの映画祭で華々しい受賞歴を誇る中国の巨匠チャン・イーモウ監督の最新作『ワン・セカンド 永遠の24フレーム』が、いよいよ5月20日(金)TOHOシネマズ シャンテほか全国公開いたします

 

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フィルムの中にたった1秒だけ映し出されているという娘の姿を追い求める父親(チャン・イー)と、幼い弟との貧しい暮らしを懸命に生き抜こうとする孤独な少女(リウ・ハオツン)。文化大革命時代の中国、広大な砂漠を大胆に映し出す圧倒的な映像美を背景に、娘への父の想いを描いた本作は、長年チャン・イーモウ監督が映画化を熱望していた企画であり、作品全体にあたたかく流れるのは、チャン・イーモウ監督の確かな”映画への愛”

 

今回、映画本編の前に流れるニュース映画に1秒だけ映っているという娘の姿をみるために強制労働所から脱走したチャン・イー演じる男が、広大な砂漠を黙々と歩いていく、本作のファーストカットの撮影に臨むも突然砂嵐が発生。混乱する中、監督の判断で撮影を決行していく様子をとらえた貴重なメイキング映像が解禁なりました!
 


※メイキング映像はyoutube現在限定公開中です。



砂嵐が吹き荒れる中、撮影機材をあわててブルーシートで保護し、チャン監督も俳優に待機するよう伝えるが、一向に天候は回復しない。考慮の結果、砂嵐を利用して撮影をすることに!「撮ろう カメラ2台準備」と指示するチャン監督の声で現場が一気に撮影準備に動き、視界も悪い砂嵐の中、チャン・イーが砂漠を足早に歩く様を撮影していく。砂嵐のあとには雹まで降ってくる悪天候だったが、俳優、スタッフ一丸となり撮影を進めた結果、風がすごく強いため早歩きなのが、「迫られてる感じが生き生きとしてて、すごくいい」と映像を確認し頷く監督。そして時の運だ。映画の始まりに合う。神がかってた」とチャン・イーと話すチャン監督の表情からも自信が感じられ、本編シーンがより楽しみになるメイキング映像となっている。


さらに、「映画を愛するすべての人に捧げる」というチャン・イーモウ監督の思いを受け、本作を鑑賞した井上順さん(エンタテイナー)、そして全国のミニシアターから感動の声が続々と到着コロナ禍の2020年73歳のときにはじめたTwitterも話題の井上順さんは「映画によって、多くを学んで来た。そして、この映画の優しさに触れ、またひとつ、心のひだが増えた。ありがとう!!」と絶賛。


また、昭和28年創業、親子三代で劇場を運営し続ける三重県の進富座・水野昌光さんは「映写機の油の匂い、スプロケットの音、ランプハウスから漏れる光・・・フィルムを生き物のごとく扱っていたあの頃を思い出し、胸が熱くなった」とコメント。大正11年創業で芝居小屋から始まった歴史ある長野県の東座・合木こずえさんは「冒頭のフィルム缶を見ただけで涙がこみ上げた。「映画が観たくてたまらない」人々の渇望と歓びが全編に溢れている。」 そのほか、シアターキノ(北海道)、立川シネマシティ(東京)、センチュリーシネマ(愛知)、京都シネマ(京都)、八丁座・サロンシネマ(広島)、桜坂劇場(沖縄)と、劇中のファン電影のごとく、映画館の灯をまもり続ける方々からの感動の声が寄せられている。



チャン・イーモウ監督から、コロナ禍で大変な状況にある日本の映画館へ特別エールが届いた!
 

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コロナ禍において「人々は安心して映画館で映画を観ることができず、世界的に映画の興行収入は減少しています。その上、オンラインや動画配信サイトなどの新しいプラットフォームがもたらした映像産業が台頭し、伝統的な映画館は大きな打撃を受けています」としたうえで、「でも私は常にこう思っています。映画は映画館で観るからこそ面白いのです。皆で一か所に集まって映画を観るスタイルは最も心惹かれるものです。それは、100年以上もの間、人類と共に存在してきた生理学的な「磁場」です。映画館が今後も消えないこと、そしてこれからも続いていくことを願っています」と熱く断言。そして「映画館は、現在、これまでで最も困難な時期を迎えています。みなさんがこの困難を乗り越えられることを願っています。映画が死を迎えることはありません。映画館も消えません。たとえ違うスタイルに取って代わられたとしても、永遠に我々の傍にいつづけます。夢はどんな時にも必要なものですから」と映画館へ愛溢れるエールを送っている。
 



全国のミニシアターからのコメント(敬称略・順不同)

ほんの束の間の夢を見る。セルロイドの一コマは手に触れ光にかざすと微笑んで見える。懐かしい肌触りの物語を奏ではじめる。
◆シアターキノ 支配人 中島ひろみ

フィルムが唯一の映画を見る手段であった頃のものすごいパワーがこの物語に込められている。切れても汚れても映すことができるフィルムの強さと大きいスクリーンで一堂に会して見る映画の強さが重なりあなたのこころを揺さぶることでしょう。
◆立川シネマシティ 番組編成部 椿原 敦一郎

冒頭のフィルム缶を見ただけで涙がこみ上げた。「映画が観たくてたまらない」人々の渇望と歓びが全編に溢れている。
◆東座 代表取締役 合木こずえ

一瞬の映画を求めてひた走る主人公の熱量に圧倒される。激動の時代、雄大な風景の中で繰り広げられるドラマは慈愛深く中国映画ならではの快作として心に響く。
◆センチュリーシネマ 副支配人 脇田直佳

映写機の油の匂い、スプロケットの音、ランプハウスから漏れる光・・・フィルムを生き物のごとく扱っていたあの頃を思い出し、胸が熱くなった。
◆進富座 水野昌光

映画のために村の人たちが一丸となる姿や映画がはじまるワクワク感…。ちいさいころ、親に連れられていく映画館が一大イベントだったことを思い出して、胸が温かくなりました。
◆京都シネマ・スタッフ

『DUNE砂の惑星』か!と思わず叫ぶ。雄大な風景からはじまる一本のフィルム缶をめぐる物語は、意外にハラハラ・ドキドキ観客をさせてくれるエンターテインメント。そして、クスッと笑ってホロっと泣かせる。これぞ映画!一秒間24コマのフィルムは、一生の想い出。一本の映画がみんなの心を一つにするんだなあ。映画館で働く人間として、愛さずにはいられない映画です。
◆八丁座・サロンシネマ 支配人 蔵本健太郎

初めて一人で繋いだフィルムを上映した日、息を詰めてじっと映写室の小窓からスクリーンを見ていた。そんな気持ちを思い出しました。
◆桜坂劇場 映写技師


【STORY】

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1969年―文化大革命真っただ中の、激動の中国。造反派に歯向かい、西北部にある強制労働所送りになった男(チャン・イー)は、妻に愛想を尽かされ離婚。最愛の娘とも親子の縁を切られてしまう。数年後、22号という映画本編の前に流れるニュースフィルムに、娘の姿が1秒だけ映っているとの手紙を受け取り男は、一目娘の姿を見たいと強制労働所から脱走。逃亡者となりながらも、22号のフィルムを血眼になって探し続け、映画が上映される予定の小さな村の映画館を目指す。だがフィルムを村まで運ぶ男の隙をついて、素早くのフィルムの1缶を盗み出す子供を目撃。ボロボロの格好をした小汚い少年だと思ったその子供は、孤児の少女・リウ(リウ・ハオツン)だった。果たして、逃亡者の男は愛しい娘の姿を見られるのか?

監督・脚本:チャン・イ―モウ 『妻への家路』
出演:チャン・イー 『オペレーション:レッド・シー』 リウ・ハオツン ファン・ウェイ 『愛しの故郷』
2020年/中国/中国語/103分/シネスコ/原題:一秒钟/字幕翻訳:神部明世/配給:ツイン
© Huanxi Media Group Limited     
公式サイト onesecond-movie.com

2022年5月20日(金)~TOHOシネマズ シャンテほか全国ロードショー


(オフィシャル・レポートより)

 

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“映画”を愛するすべての人へ 巨匠チャン・イーモウが贈るラブレター

”魂の飢餓感を満たしてくれるのは映画のフィルムなのかもしれません“

辛酸なめ子のイラストコメント&フィルムを巡り出会う3人…本編映像解禁!
 

これまで3度米アカデミー国際長編映画賞にノミネートされ、多くの映画祭で華々しい受賞歴を誇る中国の巨匠チャン・イーモウ監督の最新作『ワン・セカンド 永遠の24フレーム』が、いよいよ5月20日(金)TOHOシネマズ シャンテほか全国公開いたします


この度、日本公開に先駆けて本作を鑑賞した、辛酸なめ子さん(マンガ家・コラムニスト)より本作の印象的な場面を描いたイラストコメントが到着!さらに、主人公の逃亡者の男(チャン・イー)、孤児の少女(リウ・ハオツン)、そして映画館のファン電影(ファン・ウェイ)の3人が初めて出会うシーンの本編映像が解禁となりました!


onesecond-pos.jpg文化大革命時代の中国を舞台に繰り広げられるノスタルジックで普遍的な物語と、広大な砂漠を大胆に映し出す圧倒的な映像美。フィルムの中にたった1秒だけ映し出されているという娘の姿を追い求める父親と、幼い弟との貧しい暮らしを懸命に生き抜こうとする孤独な少女。決して交わるはずのなかった2人が、激動の時代の中で運命的に出会い、そして彼らの人生は思いがけない方向へと進んでいくー。  主人公の逃亡者を演じるのは『最愛の子』『山河ノスタルジア』『オペレーション:レッド・シー』などで人気を博すチャン・イー。逃亡者と出会い奇妙な絆で結ばれていく孤児の少女・リウの娘を演じるのは、本作が記念すべきデビュー作となる若手俳優リウ・ハオツン。さらに小さな村の映画館を仕切り、人々から尊敬の念を集める人格者・ファン電影に、実力派俳優ファン・ウェイ。時代の波に翻弄されながらも、映画をこよなく愛する魅力的なキャラクターを味わい深く演じてみせた。

 

今回、本作をいち早く鑑賞した辛酸なめ子さんが注目しイラストに描いたシーンは、劇中、ある理由からフィルム缶を巡り出会うことになったチャン・イー演じる逃亡者の男とリウ・ハオツン演じる孤児の少女が、村の食堂で麺をすする場面。そして、不手際から泥だらけになってしまったフィルムをファン電影の指揮のもと、丁寧に手洗いで洗浄をする場面。麺は「とにかくおいしそう」とし、さらに「泥だらけになったフィルムを洗う場面では箸で丁寧に伸ばす様子が麺のよう」という辛酸なめ子さんは「魂の飢餓感を満たしてくれるのは映画のフィルムなのかもしれません」とイラストで解説

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さらに「娯楽が増えすぎてしまった今、映画を観られる貴重な機会に熱狂する人々が羨ましくなります。泥だらけのフィルムと一緒に、情報まみれの心が洗われました。」というコメントも寄せた。

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そしてあわせて本編解禁となったのは、辛酸なめ子さんも注目した食堂でのシーン。フィルムに1秒映っているという娘の姿をなんとしても見たい逃亡者の男が、そのフィルム缶を盗んだ孤児の少女を町の食堂(麺屋)まで追いかけてくる。空腹だった男は、少女が注文した麺を奪い取り貪るように食べ、そのすきに逃げようとした少女を力づくで座らせる。無言で悔しそうな目をむける少女。男はお構いなしに同じ食堂にいた映画館のファン電影に「来てくれ、ここにフィルムが」と呼びかけ、フィルム缶を差し出す。「『英雄子女』の6巻?」とすぐに気づいたファンは、手慣れた様子でフィルムを取りだし「確かにそうだ」と確認。「どこで?」と男に疑惑の目をむける。すると男は逃げようとするが、ファンが「待て」と捕まえ一喝!「座るんだ」と二人に向き合う。フィルム缶からハンカチを用いてフィルム取り出し確かめるしぐさや、その佇まいから、映画館を仕切るファン電影の映写技師としての誇りと責任感が感じられ、フィルムを巡り出会った3人の関係が今後どうなっていくのか、セリフが少ないが引き込まれるワンシーン


★今回解禁の本編シーン映像⇒ https://youtu.be/C5TfaA8SJO4


ちなみに、食堂で出てくる麺は、「ビャンビャン麵」といい、監督の故郷でもある中国の陝西省で一般的な幅広い手打ち麺。日本にも専門店があり、その美味しさにハマる人続出中とか。本作を観てから食べると、さらにその味わいが深まりそうだ。

長年映画化を熱望していた企画であり、チャン・イーモウ監督の”映画への愛”が溢れる、フィルムを巡るノスタルジックな人間ドラマをぜひ劇場のスクリーンでお見逃しなく。


【STORY】
onesecond-500-3.jpg1969年―文化大革命真っただ中の、激動の中国。造反派に歯向かい、西北部にある強制労働所送りになった男(チャン・イー)は、妻に愛想を尽かされ離婚。最愛の娘とも親子の縁を切られてしまう。数年後、22号という映画本編の前に流れるニュースフィルムに、娘の姿が1秒だけ映っているとの手紙を受け取り男は、一目娘の姿を見たいと強制労働所から脱走。逃亡者となりながらも、22号のフィルムを血眼になって探し続け、映画が上映される予定の小さな村の映画館を目指す。だがフィルムを村まで運ぶ男の隙をついて、素早くのフィルムの1缶を盗み出す子供を目撃。ボロボロの格好をした小汚い少年だと思ったその子供は、孤児の少女・リウ(リウ・ハオツン)だった。果たして、逃亡者の男は愛しい娘の姿を見られるのか?


監督・脚本:チャン・イ―モウ 『妻への家路』
出演:チャン・イー 『オペレーション:レッド・シー』 リウ・ハオツン ファン・ウェイ 『愛しの故郷』
2020年/中国/中国語/103分/シネスコ
原題:一秒钟/字幕翻訳:神部明世
配給:ツイン
© Huanxi Media Group Limited     
公式サイト:onesecond-movie.com

2022年5月20日(金)~TOHOシネマズ シャンテ、大阪ステーションシティシネマ、TOHOシネマズなんば、京都シネマ ほか全国ロードショー


(オフィシャル・リリースより)

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 『孤狼の血』シリーズの白石和彌監督最新作、『死刑にいたる病』が、5月6日(金)より梅田ブルク7、なんばパークスシネマ、MOVIX京都、kino cinema神戸国際他全国公開される。
 原作は、「ホーンテッド・キャンパス」の櫛木理宇。24件の殺人容疑で逮捕され、そのうちの9件の事件で立件・起訴、死刑判決を受けた榛村大和(阿部サダヲ)が、犯行当時営んでいたパン屋の客で大学生の雅也(岡田健史)に手紙で最後の1件の免罪を証明してほしいと依頼する。それまでの用意周到な犯行とは違う手口の殺人事件を追ううちに、雅也がたどり着いた衝撃の真実とは?柔和な態度と細やかな気配りで相手と信頼関係を築きながら、自らの餌食にしてしまうシリアルキラーの榛村と、彼に引き寄せられる雅也から眼が離せないサイコサスペンスだ。
 本作の白石和彌監督にお話を伺った。
 

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■とにかく魅力的なシリアルキラー、榛村大和

――――原作で一番魅力を感じた点は?
白石:原作者の櫛木理宇先生は、作家になる前にシリアルキラーのウェブサイトを作っておられた筋金入りのシリアルキラー好きなのですが、小説家としてデビューしてからあまりそこに触れる作品を手がけてこられなかった。「チェインドッグ」(「死刑にいたる病」の改題前タイトル)ではじめて登場させているので、櫛木先生が理想とし、そのとき推しのシリアルキラーを全部詰め込んでいるのが主人公の榛村大和なのです。
 実際に日本でシリアルキラーはいませんが、本当に日本という土地に根付いているかのような人物造形ですし、とにかく榛村大和が魅力的なのでまずは見てみたい。榛村に巻き込まれて話がどこに行くかわからない感じに強く惹かれ、これはやっておかないとダメだなと思いました。
 
――――今回、脚本は初タッグとなる高田亮さんですね。
白石:荒井晴彦監督の『火口のふたり』の試写に招かれたとき、偶然、高田さんも同じ回で観ておられ、試写の後、いつも東映の方に連れていってもらっているお店に、「いいとこありますから、行きましょう」とお誘いしたんです。高田さんと初めて話をするなかで、こういう面白い方と仕事をしたいなと思いました。ちょうど『死刑にいたる病』の映画化について考えていたころだったので、高田さんに脚本をお願いできてよかったです。
 
 

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■阿部サダヲの「底知れない眼」をもっと見たかった

――――高田さんに書いていただくにあたり、何かリクエストしましたか?
白石:衝撃的な24の事件を全て語ると時間がかかるので、最初は『親切なクムジャさん』(パク・チャヌク監督)のように冒頭に固めたらどうかと提案し、高田さんも了解されたのですが実際に書いてみるとうまくいかず、そこからお互いにキャッチボールを重ね、高田さんの良さが引き出せるようなものに着地していきました。原作では榛村の魅力を語る上で、彼の両親についての記述にページを割いていたのですが、今回は阿部サダヲさんの魅力があれば、それで十分観客を惹きつけられると思い、できるだけ現在の話に主軸を置きました。
 
――――なるほど。最初から榛村役は阿部さんと決めておられたのでしょうか?
白石:『彼女がその名を知らない鳥たち』で、阿部さんの眼がときどき真っ黒になり、底知れない感じを覚えました。それは阿部さん演じる陣治と蒼井さん演じる十和子が電車に乗り、イケメンを突き飛ばした後、満員電車だったのがいつの間にかふたりきりになり、陣治が十和子を見るというシーンです。「阿部さん、5分前に人を殺してきた眼で、十和子のことを見てもらっていいですか」とオーダーし、陣治の寄りのショットを撮ったときの阿部さんの眼が、僕の中でこびりついて離れなくなった。本当にときどき思い出すような眼をしていました。今回脚本で榛村のことを書いてもらっているときも、そんな阿部さんの眼が思い浮かび、あの眼をもっと見てみたいと思ったのです。
 
 
 
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■雅也とシンクロする岡田健史

――――その闇まで引き摺り下ろされるような榛村の眼に立ち向かう雅也を演じた岡田健史さんも大健闘されていました。岡田さんの代表作になりますね。
白石:この作品が初主演作です。経験豊富でこなれすぎているよりは、ちょっと戸惑いながら取り組んでもらった方が、彼が演じる雅也とシンクロするのではないかと考えました。岡田さんは青春映画にも多く出演されていますが、陽と陰のどちらかといえば、陰の要素の方が強いように感じたのです。初対面のときも、すごく真面目で、曲がったことが大嫌いで、とても頑固な雰囲気が漂っている。阿部さんが吸い寄せられるような眼なら、岡田さんの眼は真っすぐに迫ってくる。その出会いのときの感覚が大きかったですね。
 
――――教師の父の期待に応えられず、三流大学に入った雅也が、学校でも孤立する様子が強く印象付けられるシーンも何度か登場します。
白石:雅也は他の大学生と生きている時間のスピードが違うというを表現したくて、雅也が歩く時はノーマルスピードで撮影し、後ろの大学生たちはよく見るとスローモーションになっています。スローモーションのところはカメラが2倍で動かなければいけない。それをノーマルスピードに戻して雅也と同じスピードになるというとても面倒臭いことをやってました。最後にCGで合成するのですが、なんでこんなことを考えついちゃったんだろうと(笑)思うくらい大変なことになってしまって。
 
――――そんな孤独な雅也は、どんどん榛村に取り込まれたり、どこかでそれに反抗する変化を表現する演技が必要でしたが、白石監督から岡田さんにどんな演出をしたのですか?
白石:岡田さんはポイントを的確にプランニングしていて、「次はこうしたいです」と自ら提案してくれ、自分で考えをしっかり持って演技をしていました。雅也の恐る恐るという感じも非常に抑制の効いた芝居でちゃんと計算を演じていましたし、予想以上の手応えを覚えました。ほとんど僕からお願いすることはなかったです。素晴らしい役者になると思います。
映画においてイメージが固まりすぎていないということが、大きな武器になると最近感じています。阿部さんと共演経験がないというのも、出て頂く上で重要な要素でした。何度も共演の経験があるとそれはそれで、関係が出来上がっている利点はあると思いますが、面会室で久しぶりに会う緊張感は初共演の方が絶対に面白い。本人たちもお互いどんな芝居をするのかドキドキしていましたし、僕も不安と楽しみでよくわからない感情で面会室に臨んでいました(笑)。
 
 
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■中山美穂、岩田剛典が個性的な役をどう演じたのか

――――イメージが固まりすぎていない俳優が映画にもたらす力と共に強く印象付けられるのが、パブリックイメージのある俳優たちがその気配を消すかのような新境地に挑んでいることです。今回、雅也の母、衿子を演じた中山美穂さんはいかがでしたか? 
白石:子どもが母親に「土壁食べてたんでしょ?」と問い詰めるわけですが、実際、そんな会話したことないですよね。聞かれる母を中山美穂さんが演じてくださいました。中山さんは僕にとってずっと大切なアイドルなのはもちろん、頂点の景色を見た方ですよね。そんな方がこの役を演じたらみんな驚くだろうなと。松尾スズキ監督の『108〜海馬五郎の復讐と冒険〜』に出演されていたのを見て、やってくださる予感はしていました。実際に中山さんもすごく楽しんで演じてくださいましたね。榛村に触られたところは、心のかさぶたのように見えるといいなと思って演出しました。
 
――――謎の男を演じた岩田剛典さんも、贅沢な配役だなと。
白石:岩田剛典さんもスターオーラを消して、あっという間にこの作品世界に溶け込んでくれました。作り込み、彼のスキルや経験値の高さを感じました。岩田さんは『植物図鑑 運命の恋、ひろいました』で日本アカデミー賞新人俳優賞にノミネートされたとき、テーブルが同じだったのでご挨拶し、ぜひ一緒にやりましょうとお話したのです。岩田さんは「『孤狼の血』じゃないのか!」と思われたかもしれませんが、ちょっとひねりをきかせて、今回謎の男として出演していただきました。でも、こうやって出ていただけたので、次は『孤狼の血』をとオファーしやすいですよね(笑)セリフや登場シーンはあまり多くないですが、追いかけたり、肉体的なパフォーマンスが必要な箇所もあったので、さすが岩田さんだなと、より大好きになりました。
 
――――阿部さんが演じるシリアルキラー、榛村には独特のスタイルを感じますが、白石監督とお二人で作り上げたのでしょうか。
白石:要所要所は相談しながらです。原作同様に、阿部さんには今回中性っぽい雰囲気でいきましょうと、最初の衣装合わせではスカートを履いてもらったりしました。最終的には、太いラインのパンツスタイルで、榛村独特の美学を表現しています。また、小屋を建てることができ、水門のあるロケーションを見つけられたのも大きかったですね。毎回ロケ場所からイメージが湧くことが多く、そこがいい場所を見つけられれば、映画がうまくいく可能性が飛躍的に上がりますね。今回も脚本上では川の設定でしたが、水門があるし、現場のスタッフたちがどんどん作り込んでいく。榛村が被害者とお別れするシーンですが、美しく撮りたいと、結構こだわっています。
 
 
 
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■シリアルキラーだが、何周かすると笑える榛村は「完璧な人」

――――シリアルキラーの物語である一方で、雅也と父との関係だけでなく、謎の男の子ども時代に出会った身近な大人など、トラウマを植え付けてしまう関係性も描いていますね。
白石:優しく近づいてきても優しい大人とは限りません。榛村のようなシリアルキラーは中々いないだろうけど、一つひとつの事件は実際に起こっても不思議ではない。ネグレクトやDVのニュースは毎日のように目にするわけで、社会との向き合い方は考えざるを得ません。ただ、この話はスリラーでもあるけれど、榛村目線で物語を反芻すると笑えてくる。だって映画館で高校生が入ってくるのを先に入って待っているんです。どんなリサーチ力だよ!と思いますね。榛村はパン屋をワンオペで経営しながら、毎日いろんな学生たちと仲良くなる努力をしている。一方で家に獲物がいれば、その相手もするわけですから、本当に忙しい人ですよ。例えシリアルキラーであっても自分の欲望を叶えるには努力が必要なんだなと(笑)。
 
――――榛村は、手紙の字もとても美しいですよね。あの字で丁寧に手紙を書かれたら、それがたとえ殺人犯だとはいえ、説得力がありました。
白石:そうなんです。演出部の松本さんが書いてくれたのですが、本当に今までたくさん勉強してきた几帳面な人の字ですよね。今回はスタッフ内で、匿名の手紙を書いてもらってオーディションをしたのですが、段違いに美しかったです。字は人を表すといいますから、榛村はたまたま人を殺さないと生きている実感をもてないだけで、実際は優しくて人当たりが良く、自分に素直で、純粋で、嘘をつかない。完璧な人です。たまたま社会とはうまくやっていけないだけなのです。
 
――――榛村と雅也の面会室のシーンが度々登場し、だんだんとふたりの関係性が変化していきます。迫力のあるシーンも多かったですが、どのように撮影したのですか?
白石:『凶悪』の時はカメラを動かさず、面会室で向き合うそれぞれの正面のバストショットをカットバックするだけというある種ストイックな方法論で臨んだのですが、今回は逆にやれることはなんでもやろうと挑みました。カメラを感情に合わせて動かしたり、ガラスの写りを照明の強弱で調整したり、美術の今村さんがカメラが行き来できるように弧形の壁を作ってくれたり、と撮影しながらみんなでアイデアを出し合って、二人ともがその眼に吸い寄せられそうなシーンを構築していきました。
 
 

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■製作現場を健全化しなければ、観客も安心して映画を見ていただけない

――――最後に、今映画界ではセクシャルハラスメント、パワーハラスメントに対して次々に被害者から声が上がり、映画監督たちや原作者が声明を出すなど、業界の悪しき部分を変える動きが起こり始めています。白石監督は以前からハラスメント研修を取り入れておられましたが、改めて今の映画界や、これから取り組みたいことについてお聞かせください。
白石:この作品もリスペクトトレーニングをしてから撮影に臨みましたが、それをするのがマストになってほしい。また、監督やプロデューサーは映画を作るという場面においては当然権力を持っていることをきちんと認識して仕事をしなければ、当たり前の現場を作れないと自覚しなければいけません。
 本当なら、スタッフのリスペクトトレーニングという全体のものと並行して、プロデューサーや監督など権力がある人専門のトレーニングも作って受けるべきかもしれません。そういうことから始めていかなければ、一般の観客のみなさんには納得いただけないでしょう。やはり、安心して作れない映画を、観客が安心して見てくださるはずがないですから。そういうところから健全化することが必要です。
 また、性被害を受けた人が声をあげてくださったことで、ようやくこのような動きが出てきたわけですから、被害を受けた方々を孤立させてはいけないしケアを忘れてはいけません。一方、加害をした人たちには、映画会社も映画業界も厳しい態度で臨まなければ、性加害の再発につながってしまいます。
 あとフリーの俳優にはオーディションの情報がなかなか届かず、ワークショップでツテを作り、なんとかキャスティングしてもらうという状況だと思うので、フリーの俳優にも平等にチャンスを与えられるシステムを考えていくことも必要でしょう。
 これだけ様々な問題が噴出しても、大手映画会社や映連、日本映画監督協会がきちんとした声明を出したり、システムを変えようという動きが起こらないのは残念の極みですが、もはやそれでは立ち行かないところに来ています。だから、映画業界のために何か少しでも力になりたいと思っています。
(江口由美)
 

 
<作品情報>
『死刑にいたる病』(2022年 日本 129分)
監督:白石和彌  原作:櫛木理宇著「死刑にいたる病」早川書房
出演:阿部サダヲ、岡田健史、岩田剛典、宮崎優、鈴木卓爾、中山美穂他
2022年5月6日(金)より梅田ブルク7、なんばパークスシネマ、MOVIX京都、kino cinema神戸国際他全国ロードショー
公式サイト https://siy-movie.com/ 
(C) 2022映画「死刑にいたる病」製作委員会
 
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 高畑勲監督、宮崎駿監督と共に数々の名作を世に送り出してきたスタジオジブリの鈴木敏夫プロデューサー。その人生やキャリアを、影響を受けた本や映画を切り口に紐解きながら、スタジオジブリの作品作りの裏側に迫る「鈴木敏夫とジブリ展」京都展が、4月23日(土)に開幕した。(6月19日(日)まで。月曜休館※4月25日(月)、5月2日(月)は臨時開館)
 
 
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 名古屋での幼少期、青年期から、上京し、学生紛争の最中で過ごした大学時代、そして徳間書店でのキャリアや、スタジオジブリ設立にもつながった日本初の商業アニメ専門誌「アニメージュ」編集長時代、さらに初めて明かされるスタジオジブリ設立秘話と見どころが満載の4階展示。子ども時代の4畳半部屋を完全再現した他、大きな影響を受けた『大菩薩峠』(内田吐夢監督)、『ポリアンナ』(デヴィッド・スウィフト監督)や、人生初のファンレターを書いたヘイリー・ミルズの逸話を紹介。尾形英夫氏、徳間康快氏、氏家齊一郎氏ら人生のキーパーソンとの出会いやエピソードも興味深い。また、ジブリ映画の印象的なセリフを鈴木プロデューサーが筆書きした文字が立体化して展示されたフォトスポットや、湯婆婆と銭婆のおみくじスポットも出現し、ジブリファンには嬉しい仕掛けもたくさん用意されている。
 
 
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 鈴木氏個人のライフワークにスポットを当てた3階展示では、自己表現とも言える書の数々をはじめ、なんといっても圧巻なのは、人生で読んできた本、8800冊を集めた本の小道だ。鈴木氏の隠れ家「レンガ屋」で4部屋に分かれて収納されている本たちが、レンガ屋同様に、一面にウィリアム・モリスの壁紙が貼られ、とても落ち着いた雰囲気の中、知の財産に浸れる空間になっている。自身の書も展示されている本の部屋にて23日鈴木氏が取材に応じた。
 

■本に囲まれた中にいる幸せ

 

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「この夏で74歳になりますが、人生を振り返るような展示です。今まで自分から何かしたいと言ったことはなかったけど、『自分が今まで読んできた本を一堂に介したい。子どもの頃から70年ぐらいの本を並べて、真ん中に立ちたい』という希望があったので、今回実現してうれしいし、本に囲まれた中にいるのが幸せだったんです」と喜びを表現した鈴木氏。2019年夏に長崎で開催して以来3年ぶりに京都での開催となったが、「京都と奈良は日本最大のテーマパーク。ある時代のものがあまりいじられることなくそのまま残っています。そういう街は見るものがたくさんあるわけで、そこでこの展示を企画した人は大胆だと思うし、そんな街でジブリの展示を見てもらえるかどうか、僕としてはハラハラドキドキです」。
 

■本も映画も名セリフで内容を掴む

 

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 会場でジブリ作品の印象的なセリフが展示されていることに話が及ぶと「色々な本を読むと、一冊の中のあるフレーズをまるごと覚えるのが得意なのですが、同様に映画も、セリフで映画の印象をかためたりするので、名セリフが好きでしたね。ドイツの劇作家、ベルトルト・ブレヒトの『英雄のいない時代は不幸だが、英雄を必要とする時代はもっと不幸だ』という言葉がすごく好きだったので、それを少し変えて引用させてもらったことがあります。『ゲバラのいない時代は不幸だがゲバラを必要とする現代はもっと不幸な時代だ』(『チェ 28歳の革命/39歳の別れの手紙』)」と名キャッチコピーを数々生み出してきた鈴木氏ならではの発想を語った。
 
本展示では、今まで読んできたほぼ全ての本を展示しているが、実は引越しなどの度に処分するか悩んだ本も多かったと鈴木氏は明かす。「『キネマ旬報』で一番古いものは大正時代からあります。戦後の昭和21年に復刊し、それ以降は持っているのですが、本当に何度も捨てるかどうか悩みました(実際には膨大なバックナンバーが並んでいる)。一方大好きだった『少年マガジン』はあるとき全て捨てたんです。悩みながら持ち続けてきた本たちを今回展示していますので、純粋に、それを多くの方にみていただければと思っています」

 

■自分の置かれた状況を楽しむ

 

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 今回の書籍展示にあたり、柳橋閑氏による15時間に渡るインタビューを刊行(その内容は会場で平日限定配布される「読書道楽」に収録されている)。書籍リストを見た柳橋氏から鈴木氏が最初に指摘されたのは、ベストセラーはあまり読んでいないということだったという。「通常プロデューサーだったら読むべきなのでしょうが、結局自分の好きな本しか読まなかった。読んだら楽しそうだなというのが基準でしたね。ふと思い出しましたが『千と千尋の神隠し』の速報を、日頃は予告編も速報も見ない宮崎駿が突然観ることになり、観終わった瞬間彼が『面白そうだね』と。自分で作っているのにと思いながらも、そう言われたらもう成功ですよね。つまり誰かを楽しませようと考えるのではなく、一緒に楽しむことですね」。簡単なようで難しい、何事も「楽しむ」のが鈴木流であることは、どんな逆境に置かれても自分の状況を客観的に見ているという姿勢にも通じる。
「自分がある危機に遭遇したとき、『今、俺大変なんだ』と客観的に見て笑っている、もうひとりの自分がいるんです。自分の置かれた状況を楽しんだ方がいい。誰でも一つや二つ、辛いことがあると思いますが、その状況をチャンスであり、次に進むステップだと考えますね」
 
 最後に鈴木氏は、「僕たちが子どもの頃は、娯楽といえば映画や本しかなかった。今はゲームをはじめいろいろな楽しいものがある中、映画に特化していく人はなかなかいないと思う。それでも今回の展示を見て、『映画をやってみよう』と思う人が現れたらうれしいですね」と期待を込めた。
 
 
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本展示を開催している京都文化博物館の3階フィルムシアターでは、4月23日(土) から6月19日(日)まで、「みんな映画が好きだった、僕も  -京都府所蔵映画作品より鈴木敏夫セレクション」を開催。鈴木氏が中学、高校時代に観た日本映画の中でも強い印象を受けたという名作を自らセレクト。日本映画で一番好きな作品に挙げた『人情紙風船』(山中貞雄監督)をはじめ、小津安二郎監督、増村保造監督他、日本を代表する監督の名作が勢揃いする。4月22 日にトークイベントとともに上映された『座頭市物語』(三隅研次監督)も5月に再上映される。
(江口由美)
 
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※会場で無料配布される「名古屋の鬼ばばあ」には鈴木氏と娘の鈴木麻美子氏、月間「アニメージュ」5代目編集長を務めた渡邊隆史氏のエッセイを収録。平日限定で無料配布される鈴木氏と柳橋氏のインタビューを収録した全287ページの「読書道楽」もお見逃しなく!
 
 

<開催概要>
展覧会名: 鈴木敏夫とジブリ展
会期   :2022年4月23日(土)〜6月19日(日)
休館日  :月曜日※ただし4月25日(月)、5月2日(月)は臨時開館
開室時間:10:00~18:00 ※金曜日は19:30まで(入室はそれぞれ30分前まで)
会場   :京都文化博物館 4階・3階展示室(京都市中京区三条高倉)
展覧会公式HP:https://suzukitoshio-ghibli.com/ 
 

2022 年 大スクリーンで観るべき、“ベスト・オブ・ザ・ベスト”の至高の 1 本!

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各界の”ベスト・オブ・ザ・ベスト”が集結!!

『トップガン』を愛してやまないおいでやすこが、

『ウマ娘 プリティーダービー』より

宣伝パイロット・マヤノトップガン役 星谷美緒、トウカイテイオー役 Machico

トップガンの”胸熱”ポイントを徹底ナビゲート!!

日本にただ一つ!"胸熱"巨大ヘルメット型スタンディも初お披露目!!

 

リアルな映像にこだわった迫力のスカイ・アクションシーンと、常識破りの伝説的パイロット・マーヴェリックと若きパイロット達が繰り広げる”胸熱”なドラマが期待を集める、全世界待望のスカイアクションムービー最新作『トップガン マーヴェリック』が、5 月 27 日(金)からいよいよ日本公開。ハリウッドのベスト・オブ・ザ・ベスト、トム・クルーズが 36 年間誰にも企画を渡さなかった渾身のハリウッド超大作が、ついに劇場に!36 年ぶりの最新作、いよいよ公開 36 日前!


この度、4 月 21 日(木)に、『トップガン』 を愛してやまない、おいでやすこがと、ウマ娘 宣伝パイロット・マヤノトップガン(星谷美緒)、トウカイテイオー(Machico)が登壇のカウントダウンイベントを実施いたしました!


イベントでは、筋金入りの映画好き・おいでやすこがのお二人が“ベスト・オブ・ザ・ベスト”アンバサダーとして登場!全世界がその公開を待望してやまない『トップガン マーヴェリック』の”胸熱ポイント”をエンジン全開で語り尽くしました! また、昨年に本作の“宣伝パイロット“就任が発表され大きな話題をさらった、「ウマ娘 プリティーダービー」のマヤノトップガン(星谷美緒)、トウカイテイオー(Machico)も参戦! 初公開のメイキング映像も公開されつつ、日本にただ一つしかない特製巨大ヘルメット型スタンディの除幕式を実施! 公開36日前を大いに盛り上げる華やかなイベントとなりました!


《『トップガン マーヴェリック』カウントダウンイベント 概要》

■日時:4月21日(木)19:00~19:40

■会場:TOHOシネマズ日比谷 スクリーン7 (東京都千代田区有楽町 1-1-2 東京ミッドタウン日比谷4F)

■登壇者:おいでやすこが、星谷美緒、Machiko(敬称略)

映画『トップガン マーヴェリック』公開カウントダウンイベント LIVE!
アーカイブ視聴<4/22(金)正午より配信・期間限定>:https://twitter.com/i/events/1512084581742047236


<イベントレポート詳細>

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前作公開から 36 年。史上最高のパイロット、マーヴェリックはなぜトップガンチームに戻り、若きトップガンたちと共に前人未到のミッションに挑むのか?―いよいよ全世界待望の続編『トップガン マーヴェリック』の公開が迫る中、日米公開 36 日前を記念して執り行われた本イベントでは、本作の【ベスト・オブ・ザ・ベスト アンバサダー】に任命された、筋金入りの映画好き、おいでやすこがのお二人が登壇。開口一番、小田が「カウントダウンイベントに、どうも皆様、おいでやす~!」と軽快に挨拶を済ませ、こがけんも「大好きなトップガンの宣伝に携われるということで興奮しております!」と感慨深げにご挨拶。


本作の魅力を最大限に伝えるために今回のアンバサダーに就任した二人だが、こがけんは生粋のトップガンファンとして、この作品が伝説たるゆえんとなる”胸熱”ポイントを語り尽くす役目を担い、小田は戦闘機のエンジン音と同程度となる約 120db の発声量を武器に、映画ファン以外にもアピールする役目を担いイベントに臨んだ。


TOPGUN-ivent-おいでやすこが-500.JPG小田が持ち前の音量全開でキーワードを叫びつつ本作にまつわる【『トップガン』のココが凄い!】のキーワードトークを繰り広げる展開に。まず初めに数々の危険なアクションに挑んできたトム・クルーズ自身が劇中で本当に戦闘機に搭乗し、撮影に臨んだ【トム・クルーズ、凄いエピソード】では、いくつもの危険なスタントを自らこなしてきたトムのとんでもなさに、こがけんが「ジャッキーチェンが、スタントをもう出来ないとスタントマンに譲ったあたりのタイミングでトム自身がスタントをしだすという…考えられないですよ!このリアルが本当に凄いなと僕は思います」と驚愕。


TOPGUN-ivent-こがけん-240.JPG続いて、【ベスト・オブ・ザ・ベストのスタッフが集結】というキーワードではトムの飽くなき情熱を支える偉大なるスタッフたちにフォーカス。途方もない費用と熱い想いをかけて作り上げられた、まさに最大級のスケールの本作に、最高級のスタッフが一堂に会したことについて、こがけんは 「ここまでのクリエイターたちが集結した本作は、絶対に間違いない作品だと思っています。まだ見ることができていないんですけど…(笑)」と述べ、“前人未到の一作”が作り上げられたことをアピールしました。


そして、続いてのキーワード【リアル追及のベスト・オブ・ザ・ベスト】では、本作に登場する戦闘機は、“実物”を使用し、トム・クルーズの徹底したこだわりによって、CG を使用せずリアルに飛行・撮影したという驚きのエピソードが。また、共演者たちにはトム監修のスペシャル訓練メニューも敢行されたことが明かされ、その徹底的なこだわりにはおいでやすこがの二人も脱帽しきり。加えて IMAX カメラを戦闘機のコックピットに6台搭載し、その万全の体制での撮影に思わず「ほかの映画にはない、特殊な体験になると思います。」とこがけん。小田も「映画の技術や CG が発達しているのに、こんなにリアルにこだわりまくって映画の歴史変わる感じしますよね」と述べ、かつてない映像体験を後押しするというエピソードの数々に思わず小田が「制作陣もトムに頭を抱えていたのでは!?でもだからこそ、これだけ凄い映画が作れたんじゃないかと思いますね!」と笑う一幕も。


TOPGUN-ivent-おいでやす小田-240.JPGその他にも、前作に登場したグースの息子・ルースターが登場するという胸熱ポイントでは、「1 作目で少し登場したあの子が!?」と小田が驚く場面がありつつ、アイスマンについての話題では、こかげんが「めちゃくちゃ好きなライバルキャラクター!」と述べ、「ヴァル・キルマーが再び登場すると知った時は本当にオーマイガー!」とステージ上で倒れこむほどに大興奮。マーヴェリックとアイスマンの関係性について「青島と室井的な感じですか?」と日本人にはおなじみとなる絶妙な例えを小田が披露し、会場に笑いを誘う場面も起こった。


数多くの胸熱ポイントをまとめてもらった後、小田がこの映画の魅力の総括を求められ「言えるか!こがけんが全部言うとるやないかい!」と気合の入った本作の数々のエピソードにタジタジの様子だった。


キーワードトークの後、つい先日解禁されたばかりの最新予告編を放映。迫力の映像においでやすこがの二人も「鳥肌がスゴイ!」と感動した様子。こがけんは「『トップガン』が公開された当時、米海軍航空隊への志願兵が増えたり、マーヴェリックの愛車kawasaki の Ninja や MA1、レイバンのサングラスなど、本当に社会現象でしたよね」と熱気を振り返ると会場も共感。


TOPGUN-ivent-ウマ娘-500.JPGそんなトークの中、こがけんの口から今話題のスマホゲーム「ウマ娘」という単語が。同ゲームに登場する名馬「マヤノトップガン」について触れられると、ここから新たなゲストとバトンタッチすることに!そうして盛大な拍手の中登壇したのは、昨年に続き今年も日本のベスト・オブ・ザ・ベストなコンテンツとして人気を博しているゲーム「ウマ娘 プリティーダービー」より、マヤノトップガン役 星谷美緒、トウカイテイオー役Machico のお二人!


TOPGUN-ivent-Machico-240.JPG登壇早々、MC より「マヤノトップガンの名前の由来は『トップガン』からですか?」と聞かれると、星谷は「はい!この名前は(マヤノトップガンの)馬主さんの好きな映画「トップガン」に由来していると言われてます!」とのこと。また、宣伝パイロット・マヤノ役の星谷をサポートするためにやってきた、トウカイテイオー役 Machico は「この映画が公開されていなかったら、私たちはこうして出会っていなかったかもしれません!繋がりというか運命のようなものを感じますね!」とステージは和気あいあいな雰囲気に!そんな中、前日 4/20 がトウカイテイオーの記念すべき誕生日だったということで、会場全体が祝福の拍手につつまれ、演じた Machico 自身も誕生日当日は SNS 上でイラストを描き祝ったと述べた。


いよいよ、本格的に宣伝活動が始動し、宣伝パイロットとしての活躍が期待される二人が「誇りを持ってつとめさせていただきます!」と宣言する中、なんとここで星谷が宣伝パイロットの任務として、本作の過酷な撮影の裏側を収めたトレーニングフィーチャレット特別映像を引っ提げてきたことを明かし、会場は大盛り上がり!豪華キャストたちが、過酷な訓練の後に実際に戦闘機に乗り、また戦闘機内での撮影は俳優自身がカメラを操作しつつ、演技も行ったというもので、二人はそのエピソードに触れ「私たち、声優が自分でマイクなどを調整しつつ演技するようなもの。凄いです!」と驚きの表情を浮かべ、本当に鳥肌がとまらない様子を見せた。


TOPGUN-ivent-星谷美緒-240.JPGまた、星谷は「これからも情報を発信していきます!5 月には、また特別な発表やスペシャルなコラボ企画をお届けできたらと思います!是非お楽しみに!」と、このコラボレーションに更なるサプライズがあることを匂わせ、今後の期待を煽りつつ、今後の宣伝パイロットとしての活動に意欲をみせた。1 作目ももちろん鑑賞しているという二人、星谷は「マーヴェリックがかっこよくて、イケイケな感じなのにグースとのシーンでは熱くなるものがあり…心を動かれることがすごく多かった!」と感嘆。Machico は「グースがすごく好きで、正反対の性格だからこそ、マーヴェリックとの男同士の友情やドラマに、惹かれました!」とマーヴェリックとグースが二人の推しであることが窺えた。


イベントの締めくくりには、おいでやすこがの二人が再び登壇し、4 人が勢ぞろいして賑やかなステージに。36 年越しの最新作、いよいよ公開まで 36 日となった本作から、"胸熱"仕様の巨大ヘルメット型スタンディ特別スタンディの除幕式を執り行うことに!除幕のスイッチをこの場を代表して星谷が押すと、戦闘機パイロットが被るヘルメットを模した特製スタンディが出現!ゴーグル部分から予告編が流れるという胸熱仕様のこのスタンディは、日本で唯一、TOHO シネマズ日比谷劇場ロビー内にて設置されるとのことで、会場は大いに盛り上がった。


TOPGUN-ivent-ヘルメットスタンディ02-500.jpgそんな興奮も冷めやらぬ中、Machico が「こだわり抜いたリアルを早く映画館で、大きなスクリーン、大音量で楽しみたいと私自身も思いましたので公開を楽しみにしております! そして、「ウマ娘 プリティーダービー」宣伝パイロットとしてのマヤノトップガンの 活躍にも是非、注目していただきたいです! 応援よろしくお願いいたします!」とアピール、星谷も「ウマ娘でマヤノトップガン役が決まった時にはまさか、自分がこんな素敵な公開カウントダウンイベントに立たせて頂けるなんて思わず、本当に光栄です。前作は劇場で観ることは叶いませんでしたが、今作は迫力あるスクリーンで観られると思うと本当にワクワクしています。これからも、宣伝パイロットとして頑張っていきたいと思います!テイクオーフ!」と続けて締めくくり、公開まで待ちきれなくなること間違いナシの熱気に包まれた。
 


<STORY>
TOPGUN-pos.jpgアメリカのエリート・パイロットチーム“トップガン”。しかし彼らは、ベスト・オブ・ザ・ベストのエースパイロット達をもってしても絶対不可能な任務に直面していた。任務成功のため、最後の切り札として白羽の矢を立てられたのは、伝説のパイロット“マーヴェリック”(トム・クルーズ)だった。記録的な成績を誇る、トップガン史上最高のパイロットでありながら、常識破りな性格と、組織に縛られない振る舞いから、一向に昇進せず、現役であり続けるマーヴェリック。なぜ彼は、トップガンに戻り、新世代トップガンと共にこのミッションに命を懸けるのか?大空を駆け抜ける興奮、そして“胸熱”な感動がここに!スカイ・アクション最新作がついに公開!
 

■監督:ジョセフ・コシンスキー『オブリビオン』
■脚本:クリストファー・マッカリー『ミッション:インポッシブル:フォールアウト』、他
■製作:ジェリー・ブラッカイマー『パイレーツ・オブ・カリビアン』シリーズ、トム・クルーズ、クリストファー・マッカリー、デヴィッド・エリソン
■キャスト:トム・クルーズ、マイルズ・テラー、ジェニファー・コネリー、エド・ハリス、ヴァル・キルマーほか
■全米公開:2022 年 5 月 27日(金)
■原題:Top Gun Maverick
■配給:東和ピクチャーズ
■コピーライト:(C) 2022 Paramount Pictures Corporation. All rights reserved.
■公式サイト:https://topgunmovie.jp/
■公式 Twitter:@TopGunMovie.jp
■公式 Facebook:@TopGunMovie.jp
■公式 Instagram:@TopGunMovie.jp

ベスト・オブ・ザ・ベストの胸熱スカイアクションムービー5 月 27 日(金)~全国ロードショー


(オフィシャル・レポートより)

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上の写真、前列左から、
団塚唯我(DANZUKA YUIGA)(23)『遠くへいきたいわ』
道本咲希(MICHIMOTO SAKI)(24)『なっちゃんの家族』
後列左から、
藤田直哉 (FUJITA NAOYA)(30)『LONG-TERM COFFEE BREAK』
竹中貞人(TAKENAKA SADATO)(28)『少年と戦車』



~日本映画の次世代を担う若き4人の監督の作品紹介とコメント紹介~


ndjc2021-pos-500.jpg次世代を担う長編映画監督の発掘と育成を目的とした《ndjc:若手映画作家育成プロジェクト》は、文化庁からNPO法人 映像産業振興機構(略称:VIPO)が委託を受けて2006年からスタート。昨年公開された、『あのこは貴族』の岨手(そで)由貴子監督や、『先生、私の隣に座っていただけませんか?』の堀江貴大監督、『ずっと独身でいるつもり?』のふくだももこ監督、他にも『湯を沸かすほどの熱い愛』で数々の賞に輝いた中野量太監督や、『トイレのピエタ』の松永大司監督などを輩出して、映画ファンも業界人も注目するプロジェクトです。


今回も、学校や映画祭や映像関連団体などから推薦された中から4人の監督が選出され、第一線で活躍中のプロのキャストやスタッフと共に本格的な短編映画(約30分)の製作に挑戦。コロナ禍で厳しい撮影環境の中でも完成度の高い作品が揃いました。作品紹介と共に、彼らがテーマとしたものや作品に込めた想いなどをご紹介したいと思います。
 


ndjc2021-『なっちゃんの家族』-500.jpg■監督: 道本咲希(MICHIMOTO SAKI)(24)
■作品名: 『なっちゃんの家族』

■作家推薦: PFF
■制作プロダクション: アミューズ
■CAST: 上坂美来 白川和子 斉藤陽一郎 須藤理彩 山﨑 光 
<2022年/カラー/ビスタサイズ /30分/©2022 VIPO>


【STORY】
いつもと同じ平日の朝。小学4年生のなつみは登校中に突然思い立ち家出する。ランドセルをコインロッカーに預け一人遠くに住むおばあちゃんの家に向かうなつみ。突然の訪問に驚くおばあちゃんだが、なつみの心境を察して温かく迎え入れてくれる。なつみは両親の不仲がストレスとなり疲れ切っていたのだ。おばあちゃんや気取らず楽しそうに暮らす隣人と接しながらなつみの心はほぐれていくが、翌日両親が連れ戻しにやってきて・・・


【感想】
なつみを通してしか話さない家族の異様さを端的に示したイントロと、なつみを演じた10歳の上坂美来の端正な顔立ちに先ず惹きつけられた。辟易とした様子や、一人でおばあちゃん家へ向かう不安そうな様子、そしておばあちゃん家で家族の思い出に浸る様子など、終始子供目線で捉えた映像に魅入ってしまった。白川和子演じる寛大で包容力のあるおばあちゃんは、作品全体をも優しく包み込んで、こちらまで癒されるようだ。それから、バドミントンの使い方がいい。ラリーを続けるには、二人の根気強い協力が必要だからだ。人物描写やセリフ、小物に至るまで、映像で語る要素に無駄がなくセンスがいい。


ndjc2021-michimoto.jpg【コメント】
子供が子供らしくいるべき時に周囲の環境によって子供らしくいられないというのはとても悲しいこと。分かりやすいネグレクトではなく、家庭で親が喋らないという苦痛は他人には伝えにくく、そうした中途半端に仲の悪い家族を描いてみたいと思った。

物語よりなっちゃんが生きている様子を撮りたかったので、カメラの距離感や編集の繋ぎにこだわった。現場では、俳優さんたちから出されたものと自分の考えを擦り合わせてから後はお任せした。なっちゃん役の美来ちゃんは10歳だがとても頭のいい子で、こちらの要望にちゃんと応えてくれて助かった。手の動きで心情や性格などを捉えるのが好きで、今回もなっちゃんの心情を表現するのに活かされていたと思う。

(映画製作を目指したキッカケは?)親と違うことをしたかったのと、映画を観て救われたことがあったから。ダルデンヌ兄弟や是枝裕和監督のような表現の積み重ねで物語れるような作品創りを目指したい。


【PROFILE】1997年、徳島県生まれ大阪府育ち。ビジュアルアーツ専門学校・大阪を卒業。

映画予告篇の編集を経て映像プロダクションのエルロイに制作として入社。CM などの現場に携わる。その後独立し、映像作家・横堀光範氏に師事。映画・CM・MVなど幅広い映像制作に携わるべく、日々活動中。学生時代に制作した映画『19 歳』がPFFアワード2018・審査員特別賞を受賞。
 


ndjc2021-LTCB-500.jpg■監督:藤田直哉(FUJITA NAOYA)(30)
■作品名:『LONG-TERM COFFEE BREAK』

■作家推薦:SKIPシティ国際Dシネマ映画祭 
■制作プロダクション:ジャンゴフィルム
■CAST:藤井美菜 佐野弘樹 福田麻由子 遊屋慎太郎 小槙まこ
<2022年/カラー /ビスタサイズ / 30分/©2022 VIPO>

 

【STORY】
大手企業に勤めるキャリアウーマンの優子は、ある日、直樹という男にナンパされる。職業は俳優、しかも自身の家を持たず、他人の家を転々と居候しながら暮らしているという、これまで出逢ってこなかったユニークなタイプの男・直樹に惹かれ、優子は一年後、彼と結婚する。結婚後、優子と直樹を取り巻くカップルたちに様々なトラブルが発生。優子の会社の後輩・みゆきは、上司との不倫が会社にバレて面倒なことに。直樹の親友・将太もまた、真希子という妻が居ながら不倫している様子。そんな中、直樹に対する優子の感情も徐々に変化していく…。


【感想】
まず優子のクールな人物像に魅了された。不倫や人事などの社内の雑音に振り回されることなく淡々と仕事をこなし、整然とした高級マンションで暮らしている優子。そこへ、自分とは真逆の風来坊のような若い男が現れ、意外性からか一緒に暮らすようになるという、そのギャップが面白い。情感より二人の関係性の変化を距離感のある描写でシンプルに描いているのが特徴。コーヒーにこだわりを持つ男に対し、明らかにある想いを膨らませていく優子の変化を捉えて、実にスリリングなのだ。優子を演じた藤井美菜の不気味なくらいの落ち着きと、思いを秘めた眼差しが作品に深みを出していたように思った。


ndjc2021-fujita.jpg【コメント】
普遍的な男女の関係をポップに撮りたかった。男性が女性を主人公に描くのにどう表現するかを特に考え、6人のキャラクターそれぞれの考え方、捉え方の違いを映画として多面的に描いた。観る人が誰に共感できるのか?というところに関心がある。

俳優さんたちの既に持っている佇まいがキャラクターに近い人を選んだ。意外とテーマ性に繋がる見え方が抑制や矯正に繋がっていたと思う。

(ラストの驚きのセリフの意味は?)それまで彼女の本心が見えてなかった部分を露出することで、意外性を狙った。

(落ち着いた映像については?)カメラを動かすのはあまり好きではなく、FIXで作った構図の中で動かすのにこだわった。

(映画製作を目指したキッカケは?)映画少年ではなかったのですが、大学に入ってからたまたま今村昌平監督の『神々の深き欲望』を観て、その凄みに魅了されて映画に興味を持ち始めた。最初は独学で実験映画を作っていたが、松本俊夫監督の『薔薇の葬列』などの作品を見始めてから本格的に始動。視覚的技術による感動、ストーリーテラーには興味がなくて、独自の映像表現が好き。アングラな実験映画を観たのがキッカケかな。


【PROFILE】1991年、北海道生まれ。明治大学法学部卒業。

大学時代より独学で実験映画を中心に自主映画制作を始める。芳泉文化財団より助成を受け制作された『stay』(2019)がSKIPシティ国際Dシネマ映画祭2020短編部門にてグランプリ受賞。2021年には短編映画でありながら、単独でアップリンク渋谷をはじめとした全国の映画館で上映。同年ドイツの映画祭、ニッポンコネクションに参加。ALPHABOAT合同会社所属。
 


ndjc2021-『少年と戦車』-500.jpg■監督: 竹中貞人(TAKENAKA SADATO)(28)
■作品名: 『少年と戦車』

■作家推薦:東京藝術大学 大学院 映像研究科
■制作プロダクション: 東映東京撮影所
■出演:鈴木 福 黒崎レイナ 笠井悠聖 林 裕太 松浦祐也
<2022年/カラー/ビスタサイズ/30分/©2022 VIPO>

 

【STORY】
中学二年生の田崎は鬱屈とした田舎町に息が詰まりそうだった。
内弁慶な友人、江田と過ごす退屈な日常やクラスメイトの滝口から受けるいじめにより、田崎の生活はとても窮屈なものになっていた。時々言葉を交わす少女、咲良に想いを馳せる事だけが彼の唯一の楽しみだった。そんなある日、湖に旧日本軍の戦車が沈んでいるという情報を手に入れる。田崎は戦車があればこの窮屈な日常を破壊できるのではないかと思い、捜索の旅に出る。そこで彼を待ち受けていたものは、自分自身の思春期と向き合う壮大な精神の旅だった。


【感想】
あの“福くん”がいじめられっ子!? (映画『KAPPEI カッペイ』(3/18公開)で特攻服着たヤンキー中学生の鈴木福を観たばかりだったので笑ってしまった)。執拗な暴力に耐えながらも「何とかしたい」と思う田崎が葛藤する姿をシリアスに演じている。“松本人志”に憧れる友人の江田が「学校なんて面白くなくても10年後には笑える」と励ます姿は健気。それとは対照的に、自分の中のイヤな気持ちを助長する妄想の中の美少女との最後の対峙に、弱い自分との訣別を示していて痛快だった。思春期らしいハチャメチャな妄想の中で、伝説の戦車を登場させたのは効果的だったと思う。


ndjc2021-takenaka-500.JPG【コメント】
実体験を基に、スクールカーストの底辺にいる人たちの友情をテーマにした。自分の学生時代を描きたいという気持ちと、浜名湖に戦車が沈められているという話を聞いて、これらを組み合わせて作品を作りたいと思った。

空想シーンは、夢とは違って色彩に濃度があると思うので、濃淡が徐々に変わっていくあたりにこだわった。空想の中と現実の主人公との違いを見せるために、主に照明でその変化を付けていった。

鈴木福君は年下だが大ベテランなので、沢山ディスカッションを重ねながら主人公のキャラクターを深めていった。俳優さんたちと色々話し合いながら作っていくのは初めてだったので、とても貴重な体験となった。

イタリア映画が好きだが、日本人の生活に根付いたものがしっかり映っている作品であれば、それはそれでグローバルな映画になると思う。日本人の映画を芸術として捉えるイメージが少ないのは寂しいと感じている。

(映画製作を目指したキッカケは?)小学生の頃に、周防正行監督の『ファンシーダンス』『シコふんじゃった』『Shall weダンス?』を母から勧められて観たのがキッカケ。今後目指したい作風でもある。


【PROFILE】1993年、三重県生まれ。大阪芸術大学卒業。

卒業制作である『虎穴にイラズンバ』が第28回東京学生映画祭 観客賞を受賞。その後、東京芸術大学大学院へと進み、藤田弓子を主演に迎えた『羊と蜜柑と日曜日』を監督し2021年劇場公開を果たした。
 


ndjc2021-『遠くへいきたいわ』-500.jpg■監督: 団塚唯我(DANZUKA YUIGA)(23)
■作品名: 『遠くへいきたいわ』
■作家推薦:なら国際映画祭
■制作プロダクション: シグロ
■出演: 野内まる 河井青葉 フジエタクマ 津田寛治 金澤卓哉
<2022年/カラー/ビスタサイズ/30分/©2022 VIPO>

 

【STORY】
アルバイト先へ面接にやってきた竹内(39)をひと目見て動揺を隠せなくなる紗良(21)。自転車で帰宅する道すがら、同僚で恋人の悠人から、目を瞑って車道の真ん中に立つ竹内の姿を先日目撃したことを告げられる。怒りを露わにした紗良は去ってしまい、訳も分からず取り残される悠人だった。竹内の勤務初日、開店作業を終えたふたりはオープンを待つばかりのはずだったが…。互いに亡くしてしまった母 / 娘の面影を見出し合うふたりは、束の間の逃避行に何を求めるのか。


【感想】
母親の自死という喪失感に捉われた若い女性が、現実を受け入れ、心の折り合いをつけていく様子を冷静な眼差しで描いている。沙良を演じた野内まるの演技の硬さはあるものの、竹内に母の面影を見出そうとする一途な想いの強さは伝わってくる。一方竹内を演じた河井青葉は、突拍子もない沙良の言動に戸惑いながらも、彼女の喪失感を受け止める大人の優しさを示していた。一歩先に踏み出すようなラストは再生の可能性を感じさせたが、共感するまでには至らなかった。


ndjc2021-danzuka.JPG【コメント】
テーマは喪失。作品に込めた想いは、喪失感とどう折り合いをつけながら生きていくかということ。

本格的映画製作は初めてだったので気合を入れて撮ったが、正直きつかった。見て欲しいところをひとつに絞るのは難しい。主役の野内まるさんとは本読みしたりリハーサルを重ねたりして演じてもらった。俳優さんを信頼するのが大前提だと思っている。他のスタッフの方々とも、協力してもらうという関係性ではなく、一緒に作品を作っていくという感覚だった。

好きな監督は、レオス・カラックス監督、塩田明彦監督、黒沢清監督。それぞれの作品に共通するような緊迫感のある作品を撮って行きたい。


【PROFILE】1998年、東京都生まれ。慶應義塾大学環境情報学部中退。映画美学校フィクションコース22期修了。

修了作品として制作した『愛をたむけるよ』が、なら国際映画祭、下北沢映画祭、TAMA NEW WAVE、うえだ城下町映画祭 等の映画祭で入選、受賞。
 


【上映劇場】

2/25(金)~3/3(木) 東京・角川シネマ有楽町

3/4 金)~3/10(木)大阪・シネ・リーブル梅田

3/18(金)~3/24(木)名古屋・ミッドランドスクエア シネマ


(河田 真喜子)

 

 
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 『害虫』『抱きしめたい -真実の物語』の塩田明彦監督が、前作『さよならくちびる』に出演した元さくら学院のメンバー、新谷ゆづみと日髙麻鈴を主演に書き下ろした最新長編作『麻希のいる世界』が、3月18日(金)より出町座、京都シネマ、シネマート心斎橋、3月19日(土)より元町映画館で公開される。
 
 重い持病を抱え、ただ「生きる」ことを求められてきた高校生、由希(新谷ゆづみ)は、海岸で、学校でほとんど見かけることのない同級生、麻希(日麻鈴)と運命的な出会いを果たす。麻希の歌声とその才能に魅了された麻希、由希と義理のきょうだいになるかもしれない不安を抱え、麻希に傾倒する由希に嫉妬心を覚える祐介(窪塚愛流)、そして自己肯定感を持てず、男や周りの人間を振り回してしまう麻希の3人が、孤立を恐れず、相手への自分の気持ちをぶつけ、自分の愛にまっすぐな姿は、破滅的である一方、清々しく、そして羨ましくもある。かけがえのない10代を全力で生きる彼らの姿は、自粛を強いられる今の学生たち、そしてわたしたちに強烈なメッセージを伝えているかのようだ。
強い眼差しで、映画を引っ張る新谷ゆづみ、周りを翻弄するキャラクターを歌とともに表現する日麻鈴、そして映画では本格出演作でありながら、ジャックナイフのような繊細さをみせる窪塚愛流。3人がみせる青春のひたむきさや輝きは、その強さとともに近年の青春映画の中で群を抜いている。
本作の塩田明彦監督にお話を伺った。
 

 

 

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■『さよならくちびる』でのふたりの演技に「もう一歩先に進んでもいいのではないか」

――――本作は、『さよならくちびる』のワンシーンで共演した新谷ゆづみと日麻鈴を主演に塩田監督が脚本を執筆したオリジナルストーリーですが、そこまでしたいと思わせたふたりの魅力とは?
塩田:ふたりが以前在籍していたアイドルグループ、さくら学院はその活動から派生したバンドユニットBABYMETALが生まれているので、面白そうな人たちがいると注目していたのです。演技に関しても何かいいものを持っているのではないかという直感から、新谷さんと日さんを『さよならくちびる』でキャスティングしました。小さな役ではありましたが、自分の見る目が間違っていないことを証明したかったという作り手の欲求もあったのでしょう。現場では、日さんが脚本にないのに突然歌い出したり、即興があり、それが確実に映画を面白くしてくれたという手応えがありました。
 
――――なるほど、見る目は間違っていなかったと。
塩田:そうなんです。それならばもう一歩先に進んでもいいのではないかと思ったのが動機の一つでした。もう一つは、様々な若手の女性監督から、僕の初期作で10代の若者を描いた『月光の囁き』や『害虫』が好きで、映画を撮るきっかけになったと言われることが度々あったこと。とても嬉しいし、それならば僕も歳を重ねたけれど、もう一度、今の自分に何がやれるかをふたりと共に試してみたい。そういう僕のチャレンジ精神がふたりと出会ったことでピタリと重なりました。
 
――――本作の脚本を書かれたのは、緊急事態宣言が最初に発出された2020年の春だそうですが、おそらく全ての仕事がなくなった状況下、そのことが脚本にどんな影響を与えたのでしょうか?
塩田:新谷さん、日さんを主役にした物語を書こうと思ったものの、他の仕事もあり、脚本を書くきっかけがないまま時間が過ぎていたところに、緊急事態宣言が発出され、本当に全ての仕事がストップしてしまった。何にもやることがなくなり、この先どうなるかわからない状況の中、いい機会だから懸案だった10代の少年少女たちの話に取り組もうと1ヶ月ぐらい集中して書き上げました。
 
 
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■コロナ下で考えた、人間が生きる意味

――――新谷さんが演じる主人公、由希は、病を抱え、無理をしないように医者からも釘をさされます。彼女の置かれた状況は、コロナ下で生きるわたしたちの状況ともどこか重なる気がしましたが、今だからこそ込めたキャラクターに対する設定はあるのですか?
塩田:命を大事にして生きなさいと言われている女性が、それを理由に自分の手足で色々なことを経験する機会を奪われているというのは、コロナ下の小中高校生たちの有り様そのままですよね。緊急事態宣言の時に、社会がどうあるべきかという議論があり、様々な有識者が持論を語るなかで、わたしが一番しっくりきたのは、イタリアの哲学者の方の言葉でした。イタリアでは、コロナに感染したら、亡くなって埋葬されるまで家族は患者と会うこともままならない。そんな極端な状況に異議を唱え、生きるためには感染しない生き方を第一にしていると、人間が生きる意味を失ってしまうので、そうではない道を模索するべきだと。僕も正にその通りだと思うし、その考えが本作に大きな影響を与えていますね。
 
 
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■振り回される由希は、徹底的に強い人物

――――今の若い世代は共感世代とも呼ばれ、周りと違うことを恐れる傾向にあるなか、本作では登場人物たちそれぞれが、自分の想いを全力で相手にぶつけていきます。破滅的である一方、どこか憧れを抱く部分もありました。セリフも強いものばかりですが、演じたおふたりに対して、どのような演出を行なっていったのですか?
塩田:麻希はファムファタールで、彼女の美しい歌声が、いつの間にか周りを惑わせ、破局へと導くような人です。日さんもファムファタールという言葉をご存知だったので、「すごく精神の強いファムファタールですよね」と意見が一致しました。一方、麻希からひどい目に遭いながらも彼女に食らいついていく由希を演じる新谷さんには「麻希に振り回されているからとか、病弱だからといって、弱い人では決してない」とお話ししました。
 由希が麻希と出会うことで呼び覚まされた力は、彼女が本来持っていたとても強い力であり、それは生きる力であったり、生きる手応えを掴む力かもしれない。今、自分を生きている証を掴むという意志は麻希以上に強いんです。設定的には過度なストレスで急激に健康状態が悪化してしまう人ですが、エモーションも強いし、いまどきこんな人はいないというぐらい、徹底的に強いという人物像にしました。
 
 
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■ふたつの眼差しの物語

――――眼差しの強さ、セリフの強さに圧倒されました。一度決めたことに揺らぎがないという精神面での強さですね。

塩田:ふたりに敢えて伝えなかったけれど、眼差しがとても大切だということは、脚本を書くときから映画が完成するまでずっと自分の頭のなかにありました。特に新谷さんは彼女の眼差しの奥に垣間見える感情がとても豊かで、些細な眼差しで感情表現が上手いことは『さよならくちびる』の芝居から伺い知ることができました。由希にはその眼差しが必要なのです。一方、麻希は人を吸い寄せるような眼差しで見るけれど、その瞳の奥では何を考えているのかわからない。ミステリーを感じさせる瞳なんです。日さんご自身はおっとりした方ですが、ミステリーを感じさせるルックスを持っておられる。そのふたつの眼差しの物語ですよね。
 
――――そのふたつの眼差しのなかに入ってくるのが、窪塚愛流さんが演じた祐介です。強い個性を放つふたりと関わる人物ですから、よほどの存在感がなければ食われてしまいかねない。キャスティングは難しかったと思いますが、窪塚さんをキャスティングした決め手は?
塩田:主演ふたりと祐介の父役で井浦新さんが先に決まっていて、祐介はなかなか決まらなかった。そこで窪塚愛流さんが本格的に俳優活動を始めたという情報を掴み、一度会うことになりました。もう会ったら、まさに一目惚れで、この人しかいないと思いましたね。僕としてはすごくうまくいったと思っています。祐介はマッチョなタイプではなく、繊細な心の持ち主である一方、ストイックに何かを求めている。由希は一途な眼差しですが、それとは少し違う真剣な眼差しを持っているんです。自分を律している人が持つ真剣さですね。
 
 
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■向井秀徳に託した、社会に対する情念の音楽

――――本当に、真剣さゆえの狂気も感じる、見事な存在感でした。最後に麻希の歌声が物語を大きく動かしていきますが、本作の音楽について教えてください。
塩田:脚本を書きながら、自分が思っている以上に世の中に対する静かな、言葉にならない怒りがこみ上げている気配がそこここに漂っていたので、社会に対する情念の音楽といえば、向井秀徳さんだろうとオファーを考えていました。書きあがって映画を作る段階で、すぐにメールを送りましたね。
 
――――劇中歌の「排水管」は、『さよならくちびる』のハルレオの曲とはまた違う野太さというか、突き上げる感情がありましたね。
 
塩田:『さよならくちびる』の設定は、かつて向井秀徳さんのバンド、ナンバーガールが急遽解散が決まったものだから、発表をしてから解散全国ツアーをやったときの記憶から生まれたものでした。映画が仕上がったらナンバーガールも再結成したので、映画とリンクしている気がしたのです。『さよならくちびる』のハルレオの音楽と、向井さんの音楽は違う気がしたので、あいみょんさんや秦基博さんにお願いしたのですが、今回は向井さんだろう!と。
 
――――麻希の辿ってきた人生と重なり、そして力強い曲でしたね。そして麻希の歌声と同様に由希が流す一筋の涙も美しかったです。
塩田:中森明夫さんから、「塩田さんの映画は、いつも美しい叫びなんだ」と言っていただき、とても感動したのですが、美しいのはそこに愛が込められているからなのです。麻希の歌声もある種、呪いのように響いているかもしれないけれど、それは美しい叫びです。それに応える由希の涙もまた、美しい叫びだと言いたいですね。
(江口由美)
 

<作品情報>
『麻希のいる世界』(2022年 日本 89分)
監督・脚本:塩田明彦
出演:新⾕ゆづみ、⽇⿇鈴、窪塚愛流、鎌⽥らい樹、⼋⽊優希、⼤橋律、松浦祐也、⻘⼭倫⼦、井浦新 
2022年3月18日(金)よりシネマート心斎橋、京都シネマ、出町座、3月19日(土)より元町映画館にて公開
公式サイト https://makinoirusekai.com/
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