「京都」と一致するもの


Dear Stranger-9.12-550-2.jpg

(左から、真利子哲也監督、西島秀俊、グイ・ルンメイ)

ニューヨークで暮らすとあるアジア人夫婦。ある日、息⼦の誘拐事件をきっかけに夫婦が抱える秘密が浮き彫りとなり、崩壊していく家族を描いたヒューマンサスペンス『Dear Stranger/ディア・ストレンジャー』(英題:『Dear Stranger』)が9月12日(金)より全国公開中です。
 

Dear Stranger-pos.jpg

主演は、米アカデミー賞で最優秀国際長編映画賞に輝いた『ドライブ・マイ・カー』や、A24製作のシリーズ『Sunny』など国際的な活躍の場を拡げる俳優・西島秀俊。その妻役には、ベルリン国際映画祭の最優秀作品賞を受賞した『薄氷の殺人』や『鵞鳥湖の夜』に出演するなど、人気と実力を兼ね備えた、台湾を代表する国民的女優のグイ・ルンメイ。日本と台湾、それぞれの国を代表する俳優2人が夫婦役で共演します。


監督は、社会問題を鋭くえぐり、予測不可能な展開で観客を魅了する映画監督・真利子哲也。2016年に『ディストラクション・ベイビーズ』 でロカルノ国際映画祭の最優秀新進監督賞を受賞。同作は2022年、『宮本から君へ』 とともにフランスで劇場公開され、好評を博しました。


新作が待ち望まれていた真利子監督の6年ぶりの最新作となる本作は、全世界に向けて各々の文化圏の人々に届く濃密なヒューマンサスペンス。撮影は、多国籍のスタッフが集結し、2024年11月~12月末までオールNYロケを敢行。ブルックリンを中心に、チャイナタウンやハーレム等、リアルなNYの日常を映しています。


【日程】 9月12日(金) 14:00 ※上映後

【場所】 TOHOシネマズシャンテ SCREEN1(千代田区有楽町1-2-2)

【登壇者】西島秀俊、グイ・ルンメイ、真利子哲也(敬称略)


<以下、レポート全文>

Dear Stranger-9.12-西島秀俊様.jpg

本日9月12日に公開初日を迎えた『Dear Stranger/ディア・ストレンジャー』。まず西島は「お足元の悪い中ありがとうございます。今日はルンメイさんも来ているので、たくさんお話したいと思います」と笑顔であいさつ。8月の完成報告会見に引き続き来日したルンメイは「新しい作品を携えて皆さんにお会いできてとてもうれしいです。皆さんの感想をお聞きするのがとても楽しみ」と声を弾ませ、真利子監督も「大変な挑戦だったので、今日上映できることが本当にうれしい。仲間を一人ずつ見つけながら、ようやくこの日を迎えられた」と感慨深げに言葉を重ねた。


初日を迎えた心境について、西島は「本当に嬉しいです。しかもこの劇場(TOHOシネマズシャンテ)でいうのがとても嬉しい。先月もここに映画を観にきたんですが、ちょうど『Dear Stranger/ディア・ストレンジャー』の予告編も流れていて」と話し、ルンメイは「まるで学生が宿題をようやく提出したような気持ちです。もし気に入っていただけたら、ぜひ周りの方々にお薦めしてほしいと思います。」と呼びかけた。日本・台湾・アメリカの合作で、オリジナル脚本かつ日本人監督がニューヨークで全編ロケを行ったというチャレンジングな制作で公開を迎えたことについて真利子監督は、「どうなるかわからないスタートではあったので、西島さん、ルンメイさんをはじめキャストが集まってくれて、ようやくこうやって上映ができることになって本当に嬉しく思っています」と振り返った。


Dear Stranger-9.12-真理子哲也監督.jpg本作は「言語の壁」が物語のテーマの一つとなっている。その理由を問われると、真利子監督は「自分が見てきた映画や生活などいろんなことが糧となり、この映画に至ったと思います。1年ほどアメリカに滞在していて、帰国した直後にコロナによる非常事態宣言が出て、日常が一変してしまいました。でもアメリカにいた友人とコミュニケーションを取り合って作っていきました。本作で大事にしていたのは賢治とジェーンの関係性。肉体的な暴力や激しい出来事ではなく、日常の中で積み重なる小さなズレを描きたかった。」と語り、西島も「日常にある小さな感情の波、相手への思いやりと苛立ちが混ざり合う瞬間、誰もが経験するような感覚が脚本に詰まっている」と共感を込めて話した。ルンメイも「脚本の中の哲学性というものをすごく感じました。お互いに愛し合っているという前提のもとで、言語が通じない、コミュニケーションが取れない中で、どうやってこの関係を維持していくかということが大きなテーマになっていると思います」と振り返る。


また約9割が英語のセリフという本作について、西島は「監督は決して英語を綺麗に発音することを求めていたわけではなく、感情があふれて、うまく言えないところを喜んでくれたのが印象的でした。またルンメイさんが目の前でリアルな感情を表現してくださるので、自然と自分の内面的なものが引き出されました」と語る。それに対してルンメイは「西島さんは私にすごく大きなエネルギーを与えてくれて、そのおかげで演技というものに対する考え方が大きく変わったと思っています。私にとって西島さんは大きな木のような存在でした。私はその下で転ぶのも恐れずに楽しく遊んでいる子供のような感覚でした。」とユーモアを交えて語ると、西島は少し照れた様子で会場に笑いが起きた。


Dear Stranger-9.12-グイ・ルンメイ様.jpg続いて本作のタイトル“Dear Stranger”=直訳すると“親愛なる他人”に込められた想いをどう解釈するかという質問について、西島は「1番愛情を持っている人だからこそ、自分自身の愛情も見失ってしまう瞬間というのはあると思うんです。つまり最も身近な人だからこそ、全くの他人のようなわからない存在という意味なのかなと思いました」と語り、ルンメイは「たとえ親子や夫婦、親しい友人同士でも、心の奥に隠した秘密や言えない言葉は存在し、完全に分かり合うことはできない。しかし愛の力によって関係をつなぎ、新しい愛を育む環境を作ることは可能で、“Dear Stranger”という言葉には、親しみと他者性の両面が含まれているのだと思っています」と話した。


さらに本作は釜山国際映画祭と台北金馬映画祭への出品のほか、台湾とフランスでの上映も決定している。西島は「日本だけでなく海外の観客にも観てもらえるのはとても嬉しいです。観客の皆さんが鑑賞することで完成する映画だと思っているので、どんなふうに感じてもらえるか楽しみです」と期待を寄せた。またルンメイも「いろんな国や文化を持った観客の皆さんが、どんなものを持って帰ってくれたか、どんな感覚を持ったかが気になりますし、それこそが映画を撮る上で1番素晴らしいところだと思います」と話し、真利子監督は「この作品を通して、いろんな方に触れ合えるのが自分の中でとても楽しみです」と笑顔を見せた。


そしてトーク終盤。劇中で夫婦が抱えてきたある“秘密”が明らかになる展開にちなみ、「今まで秘密にしてきたことは?」という質問に対して、西島は「最近は、けん玉にハマってます」と話すと、「ぜひルンメイさんにもプレゼントしたいので、釜山映画祭に持って行きます」と宣言し、会場からは拍手が。ルンメイも「楽しみにしています」と喜びを露わにした。一方のルンメイは、撮影中の西島の“秘密”を暴露。「西島さんは現場でずっとおやつを食べていて、机の上にいっぱいお菓子が置いてあるんです。しかも劇中の引き出しの中にもお菓子を隠してました」と暴露し、会場は大きな笑いに包まれた。


最後に西島は「深い愛情は必ず試される瞬間があると思います。悩みや苦しみを乗り越えた先にまた新しい試練が訪れる。そんな経験をしている方にこそ、この映画を観てほしいです。ラストに残るわずかな光や希望を感じてもらえたら嬉しいです」と観客に呼びかけ、ルンメイは「この映画は私の人生の中でも、素晴らしい思い出と経験を残してくれました。皆さんも本作を観ていろんな考えを持って、生活の中で素晴らしい反応を起こしてくれることを期待しています」と語った。真利子監督は「ようやくこの場所に辿り着けたという心境です。本作はやるべきことを丁寧にやった映画。ラストシーンでは皆さん思うところがそれぞれあると思いますが、答えは1つではなく、何かが間違っているわけでもない。映画を観た後に誰かと喋って楽しめる経験にしていただけたらいいなと思います」と深々と頭を下げ、大盛況の中初日舞台挨拶は終了した。
 


【物語】

ニューヨークで暮らす日本人の賢治(西島秀俊)と、台湾系アメリカ人の妻ジェーン(グイ・ルンメイ)は、仕事や育児、介護と日常に追われ、余裕のない日々を過ごしていた。ある日、幼い息子が誘拐され、殺人事件へと発展する。悲劇に翻弄される中で、口に出さずにいたお互いの本音や秘密が露呈し、夫婦間の溝が深まっていく。ふたりが目指していたはずの“幸せな家族”は再生できるのか?

【作品情報】
作品タイトル:『Dear Stranger/ディア・ストレンジャー』 (英題:『Dear Stranger』)
公開日:9.12 Fri TOHOシネマズ シャンテほか 全国ロードショー
出演: 西島秀俊 グイ・ルンメイ
監督・脚本:真利子哲也
配給:東映
公式サイト: https://d-stranger.jp/   
公式Xアカウント: @d_stranger_mv   
公式Instagram:@d_stranger_mv

2025年9月12日(金)~ TOHOシネマズ シャンテ、大阪ステーションシティシネマ、なんばパークスシネマ、京都シネマ、シネ・リーブル神戸ほか 全国ロードショー


(オフィシャルレポートより)


tanemakutabibito5-8.30-550-1-1.jpg


●日時:2025年8月30日(土)15:00~

●場所:大阪・関西万博2025関西パビリオン

●登壇者:菊川怜、篠原哲雄監督、斎藤元彦兵庫県知事(敬称略)



菊川怜の女優としての新たな魅力に注目!

篠原哲雄監督は兵庫県担当!?

シリーズ2度目の舞台となった兵庫県の斎藤元彦知事も登場!

 

皆の心に幸せの種をまく旅人――日本各地の第一次産業に携わる人々の人生に寄り添い、諸々の問題を解決して去っていく、まるで「シェーン」のような農林水産省の役人の活躍を描いた映画『種まく旅人』シリーズは本作で5作目となる。しかも淡路島が舞台となるのはシリーズ第二作『種まく旅人~くにうみの郷~』(2015)以来2回目で、引き続き篠原哲雄監督がメガホンをとったオリジナル企画。前作では養殖海苔と玉ねぎ生産に従事する兄弟の物語だったが、今回は伝統的な酒造技術の継承や経営に苦労する親子の物語。淡路島の美しい自然や豊潤な銘酒の香りが安らぎを与える心温まるヒューマンドラマである。


tanemakutabibito5-pos.jpg久しぶりのスクリーン復帰となった菊川怜が農林水産省の役人となって淡路島にある酒蔵の危機を救う。熱く日本酒を語り美酒に浸るシーンや、本気で酒造りを学ぼうと低姿勢で臨む姿、また、確執を抱えた親子に割って入っては壁を取り除こうとする姿など、エリート官僚という役柄ながら、以前の菊川怜のイメージを覆すような熱意ある人間臭さに親しみを感じた。篠原監督をして「菊川怜の女優としての新たな魅力に注目してほしい」と言わしめるほどの変貌ぶりに驚かされた。


10月10日(金)からの公開を前に、8月30日(土)に大阪・関西万博2025内の関西パビリオンで開催されたイベントと記者会見が開催された。主演の菊川怜と篠原哲雄監督登壇に加え、淡路島を2度も舞台にしてくれたお礼にと兵庫県の斎藤元彦知事が駆けつけて、映画と兵庫県の豊かさのPRにつとめた。


〈詳細は下記の通りです〉


tanemakutabibito5-8.30-550-2.jpg

―なぜ再び淡路島が舞台になったのか?

tanemakutabibito5-8.30-shinohara-1.jpg

篠原監督:『種まく旅人』シリーズは、日本の第一次産業を応援するために農林水産省の役人が各地へ赴き、そこでの問題点を見つけるのが第一目的として物語が始まります。淡路島は海の幸山の幸が豊富で、僕はこのシリーズの第二弾『種まく旅人~くにうみの郷~』でも撮っています。その時に淡路島に「千年一酒造」という古き良き素晴らしい酒造屋さんがあるの知って、今度はお米からお酒が造られる過程を丁寧に撮りたいと思っていたのです。兵庫県はその原料となる酒米の山田錦の重要な産地だったので、農産物に結び付く映画が作れるんじゃないかということで、今回も淡路島を舞台に撮らせて頂きました。

 

――何年前からの企画ですか?

篠原監督:10年前に淡路島の海苔と玉ねぎ生産者の物語を撮った時から、「千年一酒造」のことは印象に残っていました。また淡路島に行けるんだったら是非撮りたいと思っていたのです。その間『種まく旅人』シリーズは各地で撮られていたので、今回の企画自体は10年前からということになりますね。

 

――昨年9月の2週間に及ぶ撮影時の印象やエピソードは?

tanemakutabibito5-8.30-kikukawa-1.jpg

菊川:淡路島はとても有名な所ですが、今回初めて撮影で訪れました。自然が素晴らしさは勿論ですが、とにかく居心地が良くて、安らぐというかホッとするというか、ちょっとわくわくもしつつ…そういう環境で撮影できたことは映画の中でも反映されていると思いますし、とても嬉しいことでした。

今回は日本酒の製造過程も丁寧に描きたいという監督のこだわりもあって、「千年一酒造」さんの本物の酒蔵で撮影できたことにとても感謝しております。本物の材料を使って本物の発酵をリアルに見て感動しました。本当に素晴らしい体験でした。

苦労話といえば、とても狭い醗酵室にキャストやスタッフがひしめき合って撮っていた時は、とても暑かったですね。でも、そんな中でも皆の結束力が高まったかなと思います。氷嚢を当てながら演じてました。

 

――とても美味しそうにお酒を飲んでおられましたが、お酒はお好きなんですか?

菊川:元々大好きで、お酒が飲める年齢になって大学の先輩に渋谷のお店に連れていって頂いた時にいろんなお酒を試させて頂きました。お酒ってこんなに味がバラエティ豊かで違うんだと初めて知りました。初めての体験でした。それ以来ずっとお酒は大好きで、日本各地のロケへ行く楽しみのひとつになっています。

 

――そんなにお酒がお好きなら撮影中わくわくされたのも無理もありませんね?

菊川:でも撮影中お酒は飲めないので残念でしたね。お酒を飲むシーンでは水を飲んで、普段のお酒の味を思い出しながら演じていました

 

――斎藤兵庫県知事をお迎えしております。

斎藤知事:このような素晴らしい映画を撮って頂いて改めてお礼申し上げます。兵庫県はお酒の原料となる山田錦の発祥の地であり最大の産地でもあります。日本酒は地場産業のひとつでもありますので、それをテーマに撮って頂いて光栄です。『種まく旅人』シリーズで淡路島を舞台にされるのは2回目ということで、前回は水産業と農業に従事する人々の苦労を題材にしておられましたが、今回は酒造りという兵庫県にとっても大切なものを撮って頂いています。地方は人口減少で産業も深刻な問題を抱えており、こうして映画に取り上げて頂くことは、各地の皆さんにとっても大変励みになります。多くの方に観て頂けるよう我々も頑張ります。

 

tanemakutabibito5-8.30-chiji-240-1.jpg

――映画の感想は?

斎藤知事:「千年一酒造」を舞台に酒造りや米造りの大切さ、そして官僚という視点から兵庫県の代表的産業の一つでもある日本酒に焦点を当てて頂き本当にありがたいなと思いました。

 

――兵庫県の酒造りについて?

斎藤知事:私もお酒は大好きです。兵庫県は灘の酒が有名ですが、酒米の王者である山田錦の一大産地である播磨や、淡路島但馬兵庫北などの各地の酒蔵で心をこめて生産しております。それを是非多くの皆さんに知って頂きたいです。

 

――菊川さんの一番印象に残ったシーンは?

菊川:『種まく旅人』の第一産業を応援するというとても意義深いテーマの作品に携わらせて頂き光栄に思っております。とてもやりがいのある作品でした。そして、改めて食べるということは凄い喜びだし、凄いエネルギーだし、それが明日への活力になるということを、自分自身が原点に立ちかえって認識しました。普段私たちがお店や家庭で飲んでいるお酒ですが、そこに至るまで沢山の人々の手間暇かけて、愛情込めて、美味しく作られていることに想いを馳せて頂くことでより美味しくも感じられるし、感謝の気持ちも生まれるし、これらを守って続けてほしいという願いにも繋がっていくと思いました。

食を通していろんなことが学べるなと思ったので、それをメッセージとして感じて頂けたら嬉しいです。

 

tanemakutabibito5-8.30-550-4.jpg

――淡路島滞在中に食べた物で特に美味しかった物は?

菊川:過密スケジュールで朝昼晩ロケ弁当ばかりだったのですが、早目に撮影が終わった時に美味しい魚介類を食べられるお店に行きました。淡路島の美味しい海の幸を堪能したり、道の駅へも食べに行ったりしました。

 

――今度また兵庫県で映画を撮るとしたらどこがいい?

篠原監督:兵庫県はとても広いので、北には城崎温泉がありますし、日本海側のお話もできるんじゃないかなと思っています。でもこのシリーズは各地を回って映画を撮っているので、直ぐには無理でしょうが、僕は兵庫県担当なんで(笑)、また兵庫県が舞台となれば是非撮ってみたいです。

今回酒造所で代々継承している父親の世代と息子の世代で作り方の違いでいろいろ確執が生じていくのですが、そこには親子の断絶があって、父親にはこういう語り方、息子にはこういう語り方でと、彼等に対する菊川さんの話の機微が面白くて、菊川さんのこれからの女優さんとしての魅力が表れているのではないかと、僕なりに思っているところです。その辺りも是非観て頂きたいです。

 

――監督から兵庫県には素晴らしい所がいっぱいあるというお話がありましたが、それについて知事は?

斎藤知事:素晴らしいお言葉、どうもありがとうございます。兵庫県は東西南北とても広い県で、それぞれに魅力あふれる県でもありますので、もしまた情報発信して頂けるなら、是非にお願いしたいと思います。

 

tanemakutabibito5-8.30-240-1.jpg

――最後に。

篠原監督:この映画は10月10日から全国公開されます。兵庫県ではかなり多くの映画館で公開されると決まっております。農林水産省のお役人のお話で結構硬そうなイメージがあるかも知れませんが、実はエンタテイメントな心温まるお話になっておりますので、是非お楽しみ頂きたいです。

菊川:タイトルの『種まく旅人~醪のささやき~』とありますが、種をまくのは私が演じた役・理恵なんですね。理恵はどういう風にしてその土地の人々と交流して、どういう風にして心に種をまいたのか、そしてどういう形で実ったのか、心温まるヒューマンドラマとしてエンタテイメントに仕上がっておりますので、その辺りを楽しんで頂けたら嬉しいです。
 


監督:篠原哲雄
エグゼクティブプロデューサー:北川淳一
出演:菊川怜、金子隼也、清水くるみ、朝井大智、山口いづみ、たかお鷹、白石加代子、升毅、永島敏行
製作:北川オフィス
制作プロダクション:エネット
配給:アークエンタテインメント
©2025「種まく旅人」北川オフィス

公式サイト: https://tanemaku-tabibito-moromi.com/

2025年10月10日(金)~大阪ステーションシティシネマ、TOHOシネマズ(なんば、二条、西宮OS、くずはモール)、イオンシネマ(京都桂川、加古川、明石)、元町映画館 ほか全国ロードショー


(河田 真喜子)

 
 


kowlongr-0829bu-550.jpg(左から、花瀬琴音、梅澤美波(乃木坂46)、⻯星涼、吉岡里帆、水上恒司、栁俊太郎、フィガロ・ツェン、池田千尋監督)



累計発行部数 160 万部超え、「恋は雨上がりのように」の眉月じゅん最新作にして人気漫画「九龍ジェネリックロマンス」(集英社 / ヤングジャンプ連載)がアニメ化に続き、待望の実写映画化!! 本作の舞台となる、かつて香港に存在した美しくも妖しい街“九龍城砦”。その風景を再現するため、狭く雑多な路地裏の商店など、誰もがなぜか懐かしさを感じるような古い街並みを残す台湾にて真夏のロケを敢行。ノスタルジーに溢れる世界で、切ないミステリーと極上のラブロマンスが描かれる。


kowlongr-pos.jpg鯨井令子役には、映画『正体』(24)で第 48 回日本アカデミー賞最優秀助演女優賞を受賞した吉岡里帆、工藤発役に『あの花が咲く丘で、君とまた出会えたら』(23)で第 47 回日本アカデミー賞優秀主演男優賞を受賞した水上恒司の配役で W 主演を果たす。巨大製薬会社の社⻑・蛇沼みゆき役に⻯星涼、喫茶店・金魚茶館の店員タオ・グエン役に栁俊太郎、靴屋の店主で令子の親友になる楊明役に乃木坂 46 の梅澤美波、九龍のあらゆる店でアルバイトをしている小黑役に花瀬琴音、蛇沼と行動を共にし、九龍の街を調べるユウロン役にフィガロ・ツェンら豪華俳優陣が集結!


この度、映画の公開を記念し8月29日(金)に初日舞台挨拶を実施いたしました!イベントには、W 主演の吉岡里帆、水上恒司をはじめ、⻯星涼、栁俊太郎、梅澤美波(乃木坂46)、フィガロ・ツェン、花瀬琴音、池田千尋監督ら豪華キャストが登壇!初日を迎えての喜びを語ったほか、本作で重要なキーワードである「過去」にちなみ、キャスト陣が忘れられない大切な過去を明かしました。
 


【日時】 8月29日(金)17:10〜17:50 ※上映後イベント

【会場】TOHO シネマズ 日比谷 スクリーン 12 (東京都千代田区有楽町 1-1-3 東京宝塚ビル地下 1F)

【登壇者】吉岡里帆、水上恒司、⻯星涼、栁俊太郎、梅澤美波(乃木46)、フィガロ・ツェン、花瀬琴音、池田千尋(監督)



kowlongr-0829bu-吉岡様.JPG

九龍の街で働き、先輩社員・工藤に恋をするも過去の記憶がないことに気づく鯨井令子を演じた吉岡。華やかな着物姿で登壇して、初日を迎えられた喜びを口にしながら「この夏は終わらない、をスローガンに本作をより多くの方にお届けできたら」と大ヒットを祈願。令子の先輩社員で九龍の街を誰よりも愛しながらも、誰にも言えない過去を抱える工藤発を演じた水上も「実年齢よりも9つ上の工藤を生きた時間は大切な財産です。無事に初日を迎えられてホッとしています」と封切りを喜んだ。先日行われた香港国際映画祭での上映に立ち会った池田監督は「2回の上映共に満席で、現地の沢山の方が気に入ってくれて、沢山の感想や質問を頂きました」と海外での手応えを報告した。


 

kowlongr-0829bu-水上様.JPG

映画本編内でも物語の核心を突くシーンで『田園』を熱唱している水上。撮影地・台湾での思い出を振り返って、「撮影がはじまってすぐに僕と栁さん、池田監督たちとカラオケスナックに行きました。僕も下手なりに歌っていざ最後に栁さんの歌う番になったら、栁さんはカウンターの中に入って僕らに背を向けてブルースを歌われた。先輩ながらもその哀愁漂う姿が可愛らしかった」と思い出し笑い。

 

 

 

 

 

kowlongr-0829bu-栁様.jpg

栁が人前で歌うのは珍しいそうで、竜星が「それは奇跡に近い!」と驚くと、栁は「海外に行った開放感があって歌っちゃった。酔っていたから、何を歌ったのか?覚えていない。」と羽目を外し過ぎたと反省していた。一方、竜星の思い出もカラオケにあるようで「撮影初日にご飯屋さんに連れて行ってもらって、その流れで池田監督と吉岡さん達とカラオケになった」と報告し、吉岡は「あの時の竜星君は凄かった!矢沢永吉さんを歌ってくれて、『ここで竜星涼の生き様が見られるのか!?』と嬉しかった」と盛り上がっていた。


 

 

 


kowlongr-0829bu-フィガロ様.jpgそんな中、フィガロは「台湾では今日が旧暦の七夕で、恋人たちの記念日として大切な人と過ごす日です。そんな日に、皆さんと本作の初日を迎える事が出来て嬉しいです」と明かし、吉岡は「素敵!ロマンチック!」と大喜びしていた。


「過去」が重要なキーワードになっている本作にちなんで「大切に思っている忘れられない過去」をそれぞれ発表。花瀬は「お母さんの手作り焼きそば」、梅澤は「舞台公演中に弟からサプライズでもらった手紙」、フィガロは「20年前の初来日の際に食べたラーメンの味」、栁は「小学生の時に観戦したワールドカップ」と答えた。

 

 

kowlongr-0829bu-花瀬様-2.JPGkowlongr-0829bu-梅澤様-2.jpg


 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


kowlongr-0829bu-竜星様.JPG竜星は、とある撮影の際に宿泊したホテルで起きた「人生初の怪奇現象」と言い「部屋のライトがチカチカして、怖くなって栁君に僕の部屋まで付いてきてもらいました。すると今度は栁君が『僕も怖くて帰れない』と言い出した。仕方がないのでシングルベッドに大きい男二人で寝ました」と爆笑をさらい、まるで蛇沼とグエンのような仲睦まじいエピソードを披露した。


水上は「小学校4年の夏休みに経験した野球の練習風景が、僕の努力の始まりのような感触があります」と振り返った。吉岡は「現地スタッフさん達とのカラオケ」と言い、竜星から「カラオケ好きだね~!」と笑われながら「私たちへのおもてなしとして日本の曲を歌ってくれて、感動しました」と現地スタッフの気配りに感謝。


kowlongr-0829bu-監督.JPG最後に池田監督は「謎の多い作品。その謎は人と近づくことで深まっていくし、わからないこともたくさんあるけれど、諦めずに進んでほしい。その先に人を好きなることを愛おしいと思っていただけたら嬉しいです。」と作品の魅力を語り、主演の水上は「多くの方々の力のお陰で、このように無事に初日を迎えることが出来ました。本作を鑑賞した方の中には、人を好きになる気持ちっていいなと思ってくださったら嬉しいです。今後も本作を応援してください」とPR。吉岡も「原作漫画は今も続いていてミステリーとして読み応えがありますし、映画は映画としての解釈があって皆さんに楽しんでいただけるよう一生懸命作りました。多くの方に届くよう、これからもお力添えを宜しくお願いいたします」と呼び掛けていた。
 


『九龍ジェネリックロマンス』

kowlongr-550.jpg

 

【STORY】過去を明かせば、想いは消えるー。

懐かしさで溢れる街・九龍城砦の不動産屋で働く鯨井令子は先輩社員の工藤発に恋をしていた。工藤は九龍の街を知り尽くしており、令子をお気に入りの場所に連れ出してくれるが、距離は縮まらないまま。

そんな中、九龍で靴屋を営む楊明、あらゆる店でバイトをする小黒らと意気投合。令子は、九龍でゆっくりと流れる日常にそれなりに満足していた。しかしある日、工藤と立ち寄った金魚茶館の店員タオ・グエンに工藤の恋人と間違われる。さらに、令子は偶然1枚の写真を見つけるのだが、そこには工藤と一緒に自分そっくりの恋人が写っていた。困惑する令子の元に大企業の社長・蛇沼みゆきと謎めいた男ユウロンが現れる。思い出せない過去の記憶、もう 1 人の自分の正体、九龍に隠された秘密。核心に迫る令子は、工藤が抱える切ない過去を知ることになるー。


キャスト:吉岡里帆 水上恒司 
      栁俊太郎 梅澤美波(乃木坂46) 曾少宗(フィガロ・ツェン) 花瀬琴音
                諏訪太朗 三島ゆたか サヘル・ローズ 
                関口メンディー 山中 崇 嶋田 久作
      竜星涼
原作:眉月じゅん「九龍ジェネリックロマンス」(集英社「週刊ヤングジャンプ」連載)
監督:池田千尋
脚本:和田清人 池田千尋
音楽:小山絵里奈
主題歌:Kroi「HAZE」(IRORI Records / PONY CANYON INC.)
制作プロダクション: ROBOT
制作協力: さざなみ
企画・配給: バンダイナムコフィルムワークス
©眉月じゅん/集英社・映画「九龍ジェネリックロマンス」製作委員会

原作情報
原作「九龍ジェネリックロマンス」眉月じゅん(集英社「週刊ヤングジャンプ」連載)
単行本1巻〜11巻好評発売中。

︎TVアニメ情報
Blu-ray BOX 全1巻が2025年9月29日(金)に発売!
各種プラットフォームにて全13話配信中!

作品公式サイト&SNS
公式サイト:https://kowloongr.jp/
公式X:https://x.com/kowloongr_jp
公式Instagram:https://www.instagram.com/kowloongr_jp/
 公式TikTok:https://www.tiktok.com/@kowloongr_jp
ハッシュタグ:#九龍ジェネリックロマンス  #九龍GR

2025年 8月29日(金)~全国ロードショー!


(オフィシャル・レポートより)


meisoukazoku-bu8.26-550-2.jpg(前列左から、永野宗典、戸田菜穂、三浦理奈、秋庭悠佑、後列左から、坂東さかえ、熊切和嘉監督、金田敬監督)


■日時 :8月26日(火)18:00~18:30 

■会場 :テアトル梅田(大阪市北区大淀中1丁目1−88 3・4階)

■登壇者(敬称略):戸田菜穂、永野宗典、三浦理奈、秋庭悠佑、熊切和嘉監督、金田敬監督

■MC :坂東さかえ



三部構成からなる『メイソウ家族』は、母親が完璧な家庭を維持する緊張がキレたように迷走していく「YUI」、家族に構ってもらえず愛されることを求める一方の娘の迷走が思わぬ遭遇で変化していく「MONOS」、喪失感と孤独感で失声症になった少女がほのかな恋心で変化していく「UMI」と、“愛の渇望”が通底にある家族の物語である。しかも3篇は全く異なる情景で展開されながらもある繋がりを見せていくという、実にユニークな迷走ぶりで観る者を惹き込んでいく。


meisoukazoku-pos-550-2.jpg8月29日(金)からの全国公開を前にテアトル梅田にて先行上映舞台挨拶が行われ、『メイソウ家族』のキャスト、戸田菜穂、永野宗典、三浦理奈、秋庭悠佑の4人と、熊切和嘉監督、金田敬監督が登壇して、作品への想いや撮影中の秘話について語ってくれた。タイトル同様、撮影現場でもかなりのメイソウぶりを見せていたという現役芸大生の秋庭悠佑のハイテンションに会場が笑いに包まれる一方、かつてないクレイジーさで度肝を抜いた戸田菜穂や永野宗典のベテラン俳優の落ち着いた語りが作品への関心をさらに高める舞台挨拶となった。


本作は、大阪芸術大学が映像企業との産学協同で作られた作品で、4年に一度制作されており、映像学科だけでなく他の学科からもキャストやスタッフとして参加。今回は全国公開となり、映画制作だけでなく宣伝や興行についても学ぶ機会となっている。学生が書いた100本以上の脚本の中から選ばれた3本をさらに脚色し、大阪芸術大学の卒業生でもある熊切和嘉監督(『658km、陽子の旅』『ゼンブ・オブ・トーキョー』)と、金田敬監督(『校庭に東風吹いて』)の二人が監督。「YUI」「UMI」は熊切監督が、「MONOS」を金田監督が担当しているが、脚本の完成度が高かった「YUI」については両監督が取り合いになったという。

(詳細は以下の通りです。)
 


meisoukazoku-bu8.26-550-3.jpg

――脚本を初めて読んだ感想は?

meisoukazoku-bu8.26-kumakiri-240-1.jpg

熊切監督3本とも面白い脚本だったのですが、特に「YUI」が元々『メイソウ家族』というタイトルの脚本で、とても完成度が高くて、実は金田監督と取り合いになった程でした。でも、あまりにもまとまり過ぎていたので、逆に破綻させたいという思いで撮りました。「UMI」は元々あまり完成度は高くなかったのですが、うまく直していったらシンプルでいい映像作品になるのではと思いました。


金田監督「YUI」は先に熊切監督に獲られちゃったんで(笑)…「MONOS」はちょっと変わった話で、自分では絶対に選ばない企画でしたが、この機会にチャレンジしようと思いました。また、大阪芸大の客員教授で世界的造形作家であるスクリーミング・マッド・ジョージ先生が造形を担当されることもキッカケにはなりました。


meisoukazoku-bu8.26-toda-240-1.jpg戸田:不思議な台本。不思議な人も登場しますし、どういう映画になるのかなと思いました。とてもエキセントリックでハイになるシーンもあり、実際そういう風になって恐ろしいなと感じました。


永野:歯車が咬み合わなくなってきた家族の様子がとても丁寧に書かれているなと、素直に面白いと感じました。先ほど熊切監督が破綻させたと仰ったので、原型はどうだったんだろうと気になりまた。普段コミカルな役が多いのですが、今回はそうじゃないので、役に集中しようと思えるような魅力的な脚本でした。


三浦:とても不思議な物語。撮影が進むにつれてどんな風な作品かと分かってきました。最初台本読んだだけでは、頭がはてな(?)でした。特に「MONOS」はパンチが効いていて、演じながらわくわくした気持ちでいっぱいでした。


秋庭:芸大らしいなと思いました。僕はミュージカル学科の4回生で芸大大好き“芸大ラブ”なんですよ。僕は「MONOS」しか出てませんが、こういう変わった作品にも出たいなと思っていたので、この役は僕に似ている部分が多くて、やりがいがあると思いました。

永野:映画の中でも疾走感ありますよね。立ってても疾走感があり、凄い存在感でしたね。(笑)


meisoukazoku-bu8.26-nagano-240-1.jpg――大阪芸術大学の学生とのコラボについて?

戸田:撮影中はアシスタントやメイクも学生さんにしてもらって、天王寺駅から学生さんと一緒に電車に乗って大学へ通っていたので、とても楽しくて新鮮な気持ちになれました。私がエキセントリックになるシーンでも真剣に見てくれて、とても嬉しかったです。


永野:他の現場と変わらない快適さだったので、普段からの学習や経験が活かされていたと思います。ただ一点違うのは、スタッフの瞳のピュアさでしょうか。目の奥がキラッと未来を見据えている瞳でしたね。共演したキャストもアドリブ的呼吸も合っていて、とても頼もしく感じました。


三浦:皆さんとても真剣に取り組んでおられて、それが刺激的で自分ももっと頑張ろうと喝が入りました。


――現役学生の秋庭さんは、全国公開となったお気持ちは?

meisoukazoku-bu8.26-akiba-240-1.jpg

秋庭:天にも昇る気持ちです。入学時、自分の名前が大学に残るような4年間を過ごそうと思っていたので、実現できて凄く幸せです。僕の口癖は「芸大楽しい!」なんで、それが体現できて嬉しかったです。撮影中、スタッフに「じっとしといてください!」と言われたり、スタッフや金田監督にいっぱい迷惑かけちゃいました(笑)。監督の目から湯気が出てるぐらい熱気が凄かったです。その熱気で演じ切ることができました。


金田監督「MONOS」は全部大学内で撮り終えてます。それは秋庭君がどこ行くか分からないので、大学内でやる必要があったのです(笑)。もう顔見知りの学生がいると、いちいち「ワ~!」って興奮するんで、それを抑えるのが大変でした。お芝居がどうのこうのより、「とにかく落ち着け!」と、動物の調教師になったみたいでしたわ(笑)。でも、いざスイッチが入ると、さすがに舞台芸術学科の本領を発揮してくれました。迷惑は掛けられたけど、楽しい現場でした。


meisoukazoku-bu8.26-kaneda-240-1.jpg秋庭:金田監督から学んだことは、テストでは60~70%の力でいいと…ケガするから。

金田監督君はテストで150%出してきてどんどん興奮してくるから、「抑えて抑えて、60%どころか40%でええし!本番でパーンとやってくれたらいいから…」(笑)


――熊切監督は大阪芸大での撮影は如何でしたか?

熊切監督もう30年位前になりますが、僕が学生の時は毎日のように自主映画を撮っていたので、その頃撮り損ねていた場所で今回撮影できて良かったです。学生とのコラボは普段より時間はかかりますが、一生懸命やってくれるんで、僕も負けじと頑張れました。


――見どころについて?

meisoukazoku-bu8.26-miura-240-1.jpg

秋庭:「MONOS」での三浦さんとの掛け合いがとても自然な感じのカップル感が出ていると思います。最後にあっと驚くような仕掛けがあるんで、それもお楽しみに!

金田監督:あんまりハードル上げんなよ!(笑)

三浦:自分に足りないものを満たしたいと思う時迷走しまいがちだけど、それでもどこかで繋がるんだなと思いました。ずっと役に集中して取り組んできたので、多くの人に観て頂きたいです。

永野:ともすれば自分にも身内にも実際に起こり得る話で、三話の関連性を探しながら観るのも楽しいかなと思います。それと、現在大ヒット中の日本映画『○○』でも登場するロケ地で撮影されています。どこだか気を付けてご覧ください。

戸田:家族であってもそれぞれが大切に思っていることや考えの違いがあることを改めて実感しました。学生さんたちの映画愛にあふれた作品です。是非ご覧ください。

 


◎監督『YUI』・『UMI』:熊切 和嘉、『MONOS』:金田 敬  
◎脚本『YUI』: 三田村 裕真(メイソウ家族) 、『MONOS』: 阪上 彰馬(モノス) 、『UMI』: 幸田 遼太朗(UMI)  
◎脚色『YUI』: 菊田 涼乃、『MONOS』: 村岡 楓太、『UMI』: 長瀬 南海  
◎撮影監督:佐々木原 保志 
◎音楽:池永 正二(あらかじめ決められた恋人たちへ)
◎出演
『YUI』:戸田 菜穂、永野 宗典、三浦 理奈、高村 佳偉人 、
『MONOS』:三浦 理奈、秋庭 悠佑、
『UMI』:西岡 奏、木村 了  
◎特別出演 :久保田 磨希、タージン、島田 珠代、真凛、板東 さえか、谷村 美月
配給:日活
製作総指揮:塚本 邦彦  製作統括:田中 光敏
エグゼクティブプロデューサー:濱名 一哉
協賛:大成建設株式会社  日本電設工業株式会社
企画:大阪芸術大学  芸術学部  映像学科  製作吉著作:大阪芸術大学
©︎大阪芸術大学

公式 HP: https://www.osaka-geidai.ac.jp/topics/meisoukazoku
公式 X:@meisou_movie

2025年8月29日(金)~ヒューマントラスト渋谷、テアトル梅田、アップリンク京都、ほか全国順次公開!


(河田 真喜子)

 


kowlongr-0814bu-550.jpg

累計発行部数 150 万部超え、「恋は雨上がりのように」の眉月じゅん最新作にして人気漫画「九龍ジェネリックロマンス」(集英社 / ヤングジャンプ連載)がアニメ化に続き、待望の実写映画化!!

本作の舞台となる、かつて香港に存在した美しくも妖しい街“九龍城砦”。その風景を再現するため、狭く雑多な路地裏の商店など、誰もがなぜか懐かしさを感じるような古い街並みを残す台湾にて真夏のロケを敢行。ノスタルジーに溢れる世界で、切ないミステリーと極上のラブロマンスが描かれる。鯨井令子役には、映画『正体』(24)で第 48 回日本アカデミー賞最優秀助演女優賞を受賞した吉岡里帆、工藤発役に『あの花が咲く丘で、君とまた出会えたら』(23)で第 47 回日本アカデミー賞優秀主演男優賞を受賞した水上恒司の配役で W 主演を果たす。巨大製薬会社の社⻑・蛇沼みゆき役に⻯星涼、喫茶店・金魚茶館の店員タオ・グエン役に栁俊太郎、靴屋の店主で令子の親友になる楊明役に乃木坂 46 の梅澤美波、九龍のあらゆる店でアルバイトをしている小黑役に花瀬琴音、蛇沼と行動を共にし、九龍の街を調べるユウロン役にフィガロ・ツェンら豪華俳優陣が集結!


この度、8月14日(木)に「夕涼み試写会」と称し、公開直前イベントを実施いたしました!W主演の吉岡里帆、水上恒司が浴衣姿で登壇!作品の魅力を語るほか、本作の内容にちなみ事前に募集した“恋の悩み”にキャストがアドバイスするコーナーや、大ヒットを記念してスイカ割りに挑戦する企画も!
 


【日時】8月14日(木)18:30〜19:00  ※上映前イベント

【会場】国際フォーラム ホールD7

    (東京都千代田区丸の内3丁目5番1号)

【登壇者】吉岡里帆、水上恒司



kowlongr-0814_yoshioka.jpg九龍の街で働き、先輩社員・工藤に恋をするも、過去の記憶がないことに気づく鯨井令子役の吉岡は「見ていただいてもいいですか?」とくるっと一回転し、金魚がデザインされた浴衣をキュートにお披露目。「TVアニメ『九龍ジェネリックロマンス』で(金魚の)サクセス役の声を担当させていただいている縁で金魚柄にしてみました。そして頭には朝顔、背中にはバラが咲いて…。咲き乱れている人になっています」と照れながら紹介。令子の先輩社員で九龍の街を誰よりも愛しながらも、誰にも言えない過去を抱える工藤発役の水上もくるっと一回転したものの「涼やかではあるけれど、吉岡さんの浴衣姿を見たスタイリストさんから『吉岡さんが華やかだから水上さんが質素に見える』と言われた。いやいやこの浴衣、あなたが持って来たんでしょう(笑)?と。」とぶっちゃけると会場は笑い声に包まれました。


吉岡と水上は初共演吉岡について水上は楽な道を決して選ばず、あえて自分がこれだと思う道を突き進む様は先輩として頼りになるし、素敵だなと思ってずっと見ていました」とリスペクト。吉岡も水上について「青年としての美しさや凛としている繊細な感じが印象的でしたが、一緒に撮影をしていくとどんどん頼りがいのある所を見せてくれた。年齢差はあるけれど前に進む原動力を与えてくれるような。初めは『私がお姉さんとして引っ張っていくぞ!』という気持ちで現場入りしたけれど、結果的には私の方が引っ張ってもらったと思います」と頼りがいある後輩だと称えていた


kowlongr-0814_mizukami.jpg撮影は、かつて香港に存在した“九龍城砦”の風景を再現するため、昨年夏に台湾で行われた。水上は吉岡ら撮影チームをオススメの水餃子屋に連れて行ったというが…。吉岡は「撮影初日にみんなで食べに行って、本当に美味しい水餃子で感動していたら、水上君が真顔で食べていた。どうしたのかな?と思ったら『最初食べた時のような感動はないっすね…』と言っていました。自分で誘ったのに〜(笑)!」と回想。これに水上は「毎日長蛇の列ができるくらいの美味しい店で、僕が初めて台湾に行った時も2、3度行っていて、そこに皆さんをお連れしたものの、真夏の暑さもあったのか僕が色々とマヒしており、無になっていましたね」と理由を説明し、吉岡は「そのリアクションが面白くて。水上君は表裏一体な感じがある人なのかなと。そんな姿が垣間見える瞬間でした」と思い出し笑いだった。
 

恋に悩む鯨井と工藤にちなんで、SNSに寄せられた恋のお悩み相談を実施。

これに吉岡は「悩み相談は聞くけれど、その人がすでに答えを持っている事があるので、答えたところで『…違う』と切り捨てられないか心配です」と苦笑いし、水上も「確かに…。僕らの回答は話半分で聞いてください」と言うものの、いざ悩み相談が始まると想定外の盛り上がりを見せた。


「最近小中の同級生の男の子と頻繁に会ってデートしています。わたしも好きだし、ほぼ確実に向こうも好きだと思うのですが、お相手がなかなか告白してくれません。どうしたら告白してくれるでしょうか?」このお悩みに吉岡が「それは確実に男性側が好きなのかな?」と疑問を呈すると、水上は「好きだと思う。ただその状況に男が甘えているだけ。まさに工藤のように現状に甘んじているので、そこは女性の強さで『おら!』と行かなくちゃ」と女性側からのアプローチを熱弁。これに吉岡が「いやいや水上君、相談内容を聞いていましたか?告られたい派なんですよ?」と意見すると、当の相談者が客席にいる事が判明!会場にはいない意中の男性に向かって、水上は「お前、何をやっているんだ!?(恋は)男が決めないといけない瞬間がある!」、吉岡は「男を見せた方が良いんじゃない?伝えられる時に伝えないと後悔しますよ?」とエールを送っていた。


kowlongr-0814_スイカ割り.jpg令子の大好物として本作に登場するスイカにちなんで、最後は大ヒットを祈願して夏の定番・スイカ割りに挑戦

水上はアイマスク装着で5回回転し、吉岡のアシストを頼りに「行きますよ!」と大きなスイカに見事一撃を喰らわせた。吉岡は「良い振り切りでした」と絶賛するも、クールな水上は割れたスイカを見て「普通に切って食べた方が美味しい」と言い、吉岡から「そんな元も子もない事を言わないで!!」と笑顔を魅せた。最後に水上は「本作はなかなかないミステリーラブロマンスになっているので、どなたでも楽しめるはずです」とPR。吉岡は「映画を観れば、恋とは理屈ではないという気持ちになってもらえるはずです。人を愛するのはその人が目の前にいるからこそできることで、好きな人がいる事、好きだと伝えるチャンスがある事は本当に素敵な事だと思います。映画の世界にどっぷり浸かっていただけたらと思います」と呼び掛けていた。
 


『九龍ジェネリックロマンス』

【STORY】過去を明かせば、想いは消えるー。

懐かしさで溢れる街・九龍城砦の不動産屋で働く鯨井令子は先輩社員の工藤発に恋をしていた。工藤は九龍の街を知り尽くしており、令子をお気に入りの場所に連れ出してくれるが、距離は縮まらないまま。

そんな中、九龍で靴屋を営む楊明、あらゆる店でバイトをする小黒らと意気投合。令子は、九龍でゆっくりと流れる日常にそれなりに満足していた。しかしある日、工藤と立ち寄った金魚茶館の店員タオ・グエンに工藤の恋人と間違われる。さらに、令子は偶然1枚の写真を見つけるのだが、そこには工藤と一緒に自分そっくりの恋人が写っていた。困惑する令子の元に大企業の社長・蛇沼みゆきと謎めいた男ユウロンが現れる。思い出せない過去の記憶、もう 1 人の自分の正体、九龍に隠された秘密。核心に迫る令子は、工藤が抱える切ない過去を知ることになるー。


キャスト:吉岡里帆 水上恒司 
      栁俊太郎 梅澤美波(乃木坂46) 曾少宗(フィガロ・ツェン) 花瀬琴音
                   諏訪太朗 三島ゆたか サヘル・ローズ 
                   関口メンディー 山中 崇 嶋田 久作
      竜星涼
原作:眉月じゅん「九龍ジェネリックロマンス」(集英社「週刊ヤングジャンプ」連載)
監督:池田千尋
脚本:和田清人 池田千尋
音楽:小山絵里奈
主題歌:Kroi「HAZE」(IRORI Records / PONY CANYON INC.)
制作プロダクション: ROBOT
制作協力: さざなみ
企画・配給: バンダイナムコフィルムワークス
©眉月じゅん/集英社・映画「九龍ジェネリックロマンス」製作委員会

原作情報
原作「九龍ジェネリックロマンス」眉月じゅん(集英社「週刊ヤングジャンプ」連載)
単行本1巻〜11巻好評発売中。

︎TVアニメ情報
Blu-ray BOX 全1巻が2025年9月29日(金)に発売!
各種プラットフォームにて全13話配信中!

作品公式サイト&SNS
公式サイト:https://kowloongr.jp/
公式X:https://x.com/kowloongr_jp
公式Instagram:https://www.instagram.com/kowloongr_jp/
 公式TikTok:https://www.tiktok.com/@kowloongr_jp
ハッシュタグ:#九龍ジェネリックロマンス  #九龍GR

2025年 8月29日(金)~全国ロードショー!


(オフィシャル・レポートより)


Dear Stranger-8.5bu-550.jpg

ニューヨークで暮らすとあるアジア人夫婦。ある日、息⼦の誘拐事件をきっかけに夫婦が抱える秘密が浮き彫りとなり、崩壊していく家族を描いたヒューマンサスペンス『Dear Stranger/ディア・ストレンジャー』(英題:『Dear Stranger』)が9月12日(金)に公開いたします。


Dear Stranger-pos.jpg主演は、米アカデミー賞で最優秀国際長編映画賞に輝いた『ドライブ・マイ・カー』や、A24製作のシリーズ『Sunny』など国際的な活躍の場を拡げる俳優・西島秀俊。その妻役には、ベルリン国際映画祭の最優秀作品賞を受賞した『薄氷の殺人』や『鵞鳥湖の夜』に出演するなど、人気と実力を兼ね備えた、台湾を代表する国民的女優のグイ・ルンメイ。日本と台湾、それぞれの国を代表する俳優2人が夫婦役で共演します。


監督は、社会問題を鋭くえぐり、予測不可能な展開で観客を魅了する映画監督・真利子哲也。2016年に『ディストラクション・ベイビーズ』 でロカルノ国際映画祭の最優秀新進監督賞を受賞。同作は2022年、『宮本から君へ』 とともにフランスで劇場公開され、好評を博しました。


新作が待ち望まれていた真利子監督の6年ぶりの最新作となる本作は、全世界に向けて各々の文化圏の人々に届く濃密なヒューマンサスペンス。撮影は、多国籍のスタッフが集結し、2024年11月~12月末までオールNYロケを敢行。ブルックリンを中心に、チャイナタウンやハーレム等、リアルなNYの日常を映しています。
 


【日程】 2025年8月5日(火) 16:00 ※上映・観客無し

【場所】 丸の内TOEI① (中央区銀座3丁目2−17)

【登壇者】西島秀俊、グイ・ルンメイ、真利子哲也(敬称略)


<以下、レポート全文>

2025年7月27日に閉館を迎え、すでに営業が終了した丸の内TOEI。本作では主人公が「廃墟」を研究していることから、「廃墟」さながらの会場で会見が行われ、主演の西島秀俊、台湾から来日したグイ・ルンメイ、そして真利子哲也監督が登壇した。


Dear Stranger-8.5bu-西島秀俊様.JPG登場した西島は「力強い作品が完成しました」と堂々たる挨拶をし、監督は「西島さんとルンメイさんと日本でこうして舞台に立てることが嬉しい」と感動を表現。そしてルンメイは「みなさんこんにちは、私はルンメイです、どうぞよろしくお願いします」と流暢な日本語で挨拶をして会場を驚かせた。


本作のオファーを受けた時の印象、出演の決め手について聞かれた西島は「真利子監督のファンだったのでとにかくご一緒したいと思いました。脚本を読んで、文化の衝突や家族の関係の難しさという、今社会が直面している問題、だけど解決方法が見つかっていないというテーマが多く含まれていて、自分自身もこの作品と向き合ってみたいという思いが生まれました」と、本作への強い熱意を明らかにし、ルンメイは「監督からオファーがあった時に光栄に思いました。今回の脚本には、廃墟というモチーフや、人形を用いて登場人物たちの内面を特別な方法で表現しようとしている素晴らしさを感じました。二人は国籍も言葉も違うけれども愛があるから結ばれた。しかしそこには隔たりがあって、どう向き合っていくのか、乗り越えていくのかというところにとても心惹かれてこの作品に参加したいと思いました。」と、二人ともが監督と作品への信頼を示した。


Dear Stranger-8.5bu-真利子哲也監督.JPGさらに、三人は初タッグであったことについて、真利子監督は西島に対して「西島さんは好きな俳優さんだったのでオファーさせていただいたのですが、映画に対する愛情がすごく強いという印象で、信頼できる方だと感じていました。ボロボロになる役が似合う印象があって、言語が何であっても、言葉に頼らず役を生き抜いてくれる印象がありました」と印象を語り、ルンメイに対しても「ルンメイさんも一映画ファンとして映画にご出演されるところを見て、繊細なことができる女優さんであり、強さも持っていらっしゃるのでお願いしたいと思った」と想像しながら、実際に撮影した際には「何事にも感謝して過ごしている方だと思いました。全てのことに献身的で全力でやってくれる、何もかも空っぽで挑んでくれるすごい俳優さんです」と映画ファンとして、監督としての感謝を伝えた。

また、西島のことを「追い込まれてボロボロになる役が似合う」と評する真利子監督だが、本作でも追い込まれていく西島の姿について「共に同年代で、同じように映画を観てきた信頼できる相手ということで、“どこまでいけるか”ということを西島さんと共有できました。信頼関係があったからできたことですが、そもそも英語の脚本なので、最初から追い込んでいる自覚はありましたが…(笑)そういう負担はあるだろうと思っていたので、西島さんともルンメイさんともコミュニケーションは取るように努めましたが、二人とも普通にそれをお芝居として成立させていたのはさすがでした。」と撮影の様子を振り返った。


Dear Stranger-8.5bu-グイ・ルンメイ様.JPGまた西島は共演したルンメイの印象を聞かれると「(ルンメイさんは)アジアを代表する素晴らしい俳優さんだと思います。とにかく全てを作品に投げ出す方で、1ヶ月半の撮影期間中、休みの日も含めて準備を丁寧にやっていらっしゃっていました。こんなにナチュラルに演技をする方がいるんだと感動しました。何度テストや演技をやっても集中力を切らさない方で、改めて自分がどういう演技が、どういう俳優が理想だったのかということを、見つめ直す機会を与えてくださった、本当に素晴らしい俳優さんです」と感謝と尊敬しきり。

それを受けルンメイは「そのようにおっしゃってくださってありがたいです。西島さんとご一緒することはとても光栄なことでした。西島さんはとても落ち着いていて冷静なのですが、心の中には無尽の情熱が渦巻いていると思うんです。例えば、芝居自体は変わっていないんですが、演技やリアクションが毎回微妙に違うんです。西島さんは大きな木で、その下で私は思う存分遊ぶことができる。毎回異なるエネルギーを受けさせていただいて、俳優として共演ができることはとても幸せです。だから私は準備を万全にして、現場ではエネルギーを浴びながら自由に演技させていただいたんです」と西島の俳優としての度量を褒め称えた。


続いて真利子監督の現場について西島は、「人間の根源的なエネルギー、本能みたいなものを突き詰めていて、それが哲学的に感じる瞬間がありました。監督は、今作では今まで描かれてきた肉体のぶつかり合いや暴力ではなく、社会のようなものにぶつかって向かったんだなと思いました。またもっと先へ進んでいくんだろうなと思います。また現場ではテストを繰り返して全てが揃う形を望んでいるのではなく、常に何か新しく生まれる、生々しい瞬間を捉えようとしていると感じました」と監督との仕事を述懐し、ルンメイは「監督は素晴らしい耳を持っていると思いました。今まで様々な監督とご一緒しましたが、我々が喋っているトーンや体現して成長しているところを監督はどこかでわかっている。“違うやり方でやって”と言われることもあって、その時は私たちの発しているセリフから人間の情感の表現を全部感じ取っている。こういう調整を通して我々の演技を引き出してくれるやり方は新鮮でした」と稀有な存在であったことを語った。


Dear Stranger-8.5bu-ビックカイ.JPG本作が生まれたきっかけを問われた監督はコロナ禍になって世界が一変して、全てが失われて変わった経験をみなさんされていると思うんです。それをきっかけに夫婦を通して『愛』を描きたいと思った」と本作のテーマを語った。さらに本作で描かれる象徴的な廃墟と人形劇に関しては、「様々な場所をロケしながら、西島さん演じる賢治が、廃墟が自分の過去と紐づくことで惹かれていくところに絡めたいと思いました。さらに、滞在時に大きな人形で演じる大人向けの人形劇がカルチャーショックでした。身体的な表現が素晴らしいルンメイさんなので、ぜひ取り入れてみたいと思ったんです」と自身の経験から生まれた設定を明かした。


そして、全編NYロケという撮影に関して西島は「雪が降っているシーンは本当に降っていて、寒さが想像以上でした。皆さんがイメージするNYとは違って、片隅で一生懸命生きる家族の姿、古いチャイナタウンなど、人がかつて生きていた、これからは忘れ去られていくであろう場所でロケをしていたのは非常に印象深いです」と語り、ルンメイは「るつぼのような街。なんでも受け入れるような街だと思いました。でもその反面、人間一人一人が孤独なんだと思います。この夫婦ふたりもそうなんだなと思いました。NYを舞台にして英語を共通語として話しますが、心のコミュニケーションはなかなか取れない、そういう意味でロケーションとしてはピッタリだったと思います。」と振り返った。


さらに、全編ほぼ英語でのセリフを選んだ経緯について真利子監督は「夫婦の中でお互いの思いやりがすれ違ってしまうという関係を描きたくて、その中で第三ヶ国語を入れることによって、その少しのすれ違いを描くのに有効でした。」と明かした。そんな英語での演技について西島は「研究が評価されてNYに呼ばれている役なので、ネイティブである必要がなかったこともありますが、目の前にルンメイさんがナチュラルな感情のままにいてくださったので、現場に入った瞬間に不安はなくなりました。内面に集中してその後に言語がついてくる感じになりましたし、“映画を撮る”という共通言語があってそれは世界中変わらない。みんなが監督をリスペクトして撮影する、同じ方向を向いていたので、改めて海外の企画で様々な国の人が集まることは挑戦のしがいがありましたし、豊かで分かり合える時間が過ごせるんだと思いました」と国境や言語の壁を超えた作品作りがあったことを明かした。ルンメイは「英語の脚本を読んでいたのですが、そもそも日本語からの英訳なので元々の日本語の意味などをお伺いしたんです。日本語はニュアンスが微妙な表現、行間の表現を重んじる表現だと思いますので、監督の本当に言いたかった内容をキャッチして英語の中に溶け込むようにさせていたと思います。」と、言葉の奥深くまで理解をする努力を語った


Dear Stranger-550.jpg最後に監督は「アメリカという地で、西島さんもルンメイさんも素晴らしい演技でやりきってくれました。不思議なことに観る人の立場によって印象が変わる映画なので、観た人と一緒に語り合ってくれると嬉しいです。自分の中でもラストが震える映画になっていますのでどうぞお楽しみください」と語り、ルンメイは「久しぶりの来日で、集まってくださった日本の皆さんに感謝します。本作での二人の関係性において様々な課題、問題を提起して崩れても、結局は愛がある。それぞれの立場から見て感じ取っていただけたらと思います」と伝えた。西島は「過去に囚われてなかなか抜け出せない人、自分が生きていくうえでかけがえのないものが周りから理解されない人、やりたいことと実際の生活のバランスが取れない人。今、懸命に生きている人にぜひ観ていただきたいです。ある人には希望の光に見えるかもしれないし、ある人には何も解決しないように見えるかもしれないけれど、ラストは不思議な爽快感がある映画だと思います。映画の中での登場人物たちも生々しく生きて、困難を乗り越えていきます。ぜひ劇場に足を運んでそんな姿をご覧になって欲しいです。」と締め括った。
 


【物語】

ニューヨークで暮らす日本人の賢治(西島秀俊)と、台湾系アメリカ人の妻ジェーン(グイ・ルンメイ)は、仕事や育児、介護と日常に追われ、余裕のない日々を過ごしていた。ある日、幼い息子が誘拐され、殺人事件へと発展する。悲劇に翻弄される中で、口に出さずにいたお互いの本音や秘密が露呈し、夫婦間の溝が深まっていく。ふたりが目指していたはずの“幸せな家族”は再生できるのか?

【作品情報】
作品タイトル:『Dear Stranger/ディア・ストレンジャー』 (英題:『Dear Stranger』)
公開日:9.12 Fri TOHOシネマズ シャンテほか 全国ロードショー
出演: 西島秀俊 グイ・ルンメイ
監督・脚本:真利子哲也
配給:東映
公式サイト: https://d-stranger.jp/   
公式Xアカウント: @d_stranger_mv   
公式Instagram:@d_stranger_mv

2025年9月12日(金)~ TOHOシネマズ シャンテ、大阪ステーションシティシネマ、なんばパークスシネマ、京都シネマ、シネ・リーブル神戸ほか 全国ロードショー


(オフィシャルレポートより)
 
 


bababa-8.1bu-main-550-2.JPG

吉沢亮のふり幅の大きな演技力に、笑えてくるくらい感銘!

笑ってキュンとしてクセになる前代未聞のバンパイア・ラブコメディ!


■日時:8月1日(金)19:35~20:00(上映終了後舞台挨拶)

■会場:大阪ステーションシティシネマスクリーン1

(大阪市北区梅田3丁目1番3号ノースゲートビル11F)

■登壇者:吉沢亮、浜崎慎治監督(敬称略)

■MC :遠藤淳



映画『ババンババンバンバンパイア』は「別冊少年チャンピオン」(秋田書店)にて連載中の奥嶋ひろまさ氏による大人気コミックの映画化作品で現在全国にて絶賛公開中!


bababa-pos.jpg現在、優美さと繊細さで歌舞伎役者の波乱万丈の一代記を大胆に演じた映画『国宝』が大ヒット中の吉沢亮だが、7月4日から公開されているバンパイア・ラブコメディ映画『ババンババンバンバンパイア』では全く別の顔で魅了している。違い過ぎて思わずケラケラ笑えてくるくらい面白いのだ! 昨年公開の『ぼくが生きてる、ふたつの世界』では華やかさとは無縁のナイーブな演技で心に沁みる感動に惹き込まれてしまった。そして、今年の大躍進をみても、改めて吉沢亮という俳優の底知れぬ演技力に驚きを隠せない。


主演の吉沢亮をはじめ、役名と同じ名前の“りひと”の板垣李光人に、原菜乃華眞栄田郷敦満島真之介関口メンディーら豪華キャストが贈る、クセ強で愛すべきキャラクターたちが繰り広げる、すれ違いまくりの恋愛模様にドハマりする人が続出!


監督にはKDDI au「三太郎」シリーズなど話題のCMを多数手掛ける浜崎慎治。主題歌には、imaseが昭和の名曲をアレンジカバーした「いい湯だな2025 imase×mabanuaMIX」。豪華キャスト・スタッフが揃った、笑ってキュンとしてクセになる前代未聞のバンパイア・ラブコメディ映画『ババンババンバンバンパイア』で、この厳しい夏を超り越えよう!
 



bababa-8.1bu-500-2.JPG今回、初の大阪での舞台挨拶が開催され、主演を務めた、450歳のバンパイア・森蘭丸役の吉沢亮と本作のメガホンをとった浜崎慎治監督が、観客からの拍手に迎えられ登壇。


【大阪での思い出は?】

bababa-8.1bu-yosizawa-240-5.JPG

本作初の大阪での舞台挨拶ということで、大阪での思い出を問われた吉沢は、今まさに大阪で別作品を撮影中だそうで、「大阪は本当に良い所ですよね。今撮影している場所の近くで、やきそばが有名なお店があって、やきそばとお好み焼きを一緒にいただいたのですが、東京ではあまりない食べ方なので、関西を感じています」と、大阪グルメを満喫している様子。


鳥取出身の浜崎監督は、都会的な大阪に憧れをもっていたといい、「“かに道楽”でかにが動いているだけでびっくりした記憶があります」と、子供の頃に訪れた大阪の思い出を懐古。

笑いの本場と言われる大阪での舞台挨拶に少し緊張気味の吉沢は、「上映後のお客さんのテンションが低かったらどうしようと不安で(笑)。喜んでくださっていますよね?(会場大きな拍手)皆様の笑顔を見てちょっと安心しました」と、バンパイア・コメディが大阪でも受け入れられたことに、ほっとしたようだ。


【2度目のタッグとなったお互いの印象は?】

bababa-8.1bu-shimasaki-240-3.JPG

2020年公開の映画『一度死んでみた』以来のタッグとなった2人だが、改めてお互いの印象を問われると、吉沢は「前作も映像の強さやカメラワークのかっこよさを感じましたが、今回も笑いがありつつ、映像作品としてのクオリティが高く、素晴らしい。蘭丸と長可(眞栄田郷敦)が対峙するシーンなんかは、急に本気のバンパイア映画が始まったなと思って」とコメント。


一方、浜崎監督も、「ご一緒した5・6年前より経験を積まれた顔をしていた。今回は座長として現場にいらっしゃって、吉沢さんを見て皆さんの芝居のレベルがあがったと思います」と、吉沢の座長ぶりを明かし、お互いに絶賛していた。



【細かすぎるババクイズ?】

ここで、クセになる笑いでリピーターも多い本作から、映画を何度も観ないとかわらない、細かすぎる「バババクイズ」に2人が挑戦することに!

bababa-8.1bu-yosizawa-240-1.JPG

Q1:劇中、蘭丸が李仁(板垣李光人)を、何度も「李仁くん!」と呼ぶシーンが出てくるが、合計何回「李仁くん!」と言ったか?

吉沢は「むずかしい!」と頭を抱えながら「12回」と回答。浜崎監督は「35回」と、回答が分かれたが、正解は「33回」ということで、ここは浜崎監督の勝利!


Q2:李仁も、何度も「森さん!」と呼ぶシーンがあり、合計何回言ったか?

浜崎監督が「47回」で、吉沢が「56回」と回答。正解は「81回」と発表されると、あまりの多さに壇上の2人のみならず会場からも驚きの声が。


Q3:蘭丸がまとっていたバンパイアの衣裳の重さは?

浜崎監督は「3.8kg」で、吉沢は「5.2kg」という回答。正解は「6kg」と発表されると、実際に衣裳を着用していた吉沢は、正解に近い回答を出しながらも「そんな重かったんだ!」と改めて驚きの表情を見せていた。


【最後のご挨拶】

bababa-8.1bu-yosizawa-240-4.JPG

終始笑顔の絶えない和やかなムードで行われた舞台挨拶もいよいよ終わりが近づき、

浜崎監督は、「公開して一か月経ちますが、嬉しいコメントをたくさんいただいています。『鬼滅の刃』の“鬼”もいますが、吸血鬼という“鬼”もいますので(笑)、こちらもよろしくお願いします。先日東京で応援上映がありましたが、そういうイベント上映会のようなものに向いている作品だと思いますので、大阪や九州の方にも広がっていくといいなと思っています」と思いを込めて語った。


吉沢は「大阪のお客様に楽しんでいただけて嬉しく思いますし、是非、このコメディ映画を本場の皆様が共に盛り上げてくださると作品にとって嬉しいことだなと思います」と観客にメッセージを送った。そして、最後は大阪弁で「みなさん、本当に・・・なんでやねん!」と大阪弁でツッコミを入れ最後まで会場の笑いを誘っていた。
 


【STORY】

bababa-main-550.jpg

瀕死のところを、「ぼくんち来る?」というあどけない純粋無垢な少年に救われた森蘭丸(吉沢亮)。以来、450歳のバンパイアであることを隠して(いや相当怪しいのだが気付かれずに)銭湯で働くことになる。バンパイアにとって至高の味わいである「18歳童貞の血」を求め、救ってくれた銭湯のひとり息子である15歳の李仁(板垣李光人)の成長と純潔をそばで見守る日々を送っていた。だが、高校進学で李仁がクラスメイトの葵(原菜乃華)に一目惚れ!恋に浮かれる李仁をよそに、童貞喪失という絶体絶命のピンチを切り抜けようと、蘭丸による決死の童貞喪失阻止作戦が幕を開ける!

ところが、バンパイアオタクである葵から逆に恋心を抱かれてしまうは、さらには蘭丸の命を狙うバンパイアハンター・坂本(満島真之介)、葵の兄である脳筋番長・フランケン(関口メンディー)が次々登場、全員の勘違いとすれ違いにより、恋の矢印が大混線!

そして、そんな蘭丸のもとへ因縁の相手である兄・長可(眞栄田郷敦)の影が忍び寄る――。


出演:吉沢亮
板垣李光人
原菜乃華、関口メンディー/満島真之介
堤真一
音尾琢真、映美くらら
笹野高史
眞栄田郷敦
原作:奥嶋ひろまさ『ババンババンバンバンパイア』(秋田書店「別冊少年チャンピオン」連載)
監督:浜崎慎治  脚本:松田裕子
主題歌:imase「いい湯だな2025 imase×mabanuaMIX 」(Virgin Music / ユニバーサルミュージック)
製作幹事:松竹テレビ朝日
製作:「ババンババンバンバンパイア」製作委員会
制作プロダクション:ダーウィン
配給:松竹
©表記:©2025「ババンババンバンバンパイア」製作委員会©奥嶋ひろまさ(秋田書店)2022

公式サイト:https://movies.shochiku.co.jp/bababa-eiga/
公式X:https://x.com/bababa_eiga/
公式TikTok:https://www.tiktok.com/@bababa_eiga
公式Instagram:https://www.instagram.com/bababa_eiga

2025年7月4日~大阪ステーションシティシネマ、なんばパークスシネマ、MOVIX(堺・京都・あまがさき)ほか全国にてバンバン絶賛公開中!


(河田 真喜子)

 

デルタフォース×JTAC(統合末端攻撃統制官)共同作戦、発動!

“空の眼”は孤立無援のチームを救えるか――想像を絶する脱出作戦が始まる!

LAND_OF_BAD_LOGO.jpg
LAND_OF_BAD-550.jpg

『ランド・オブ・バッド』

マルチタイプステッカー プレゼント!

LAND_OF_BAD-pre.jpg


◆提  供: AMGエンタテインメント

◆募集人数:10名様(1名様につきステッカー2枚)

◆締め切り:2025年8月30日(土) 

◆公式サイト:https://land-of-bad.jp/
 
 
 

2025年8月15日(金)~TOHOシネマズ日比谷、大阪ステーションシティシネマ、TOHOシネマズなんば、MOVIX堺、MOVIX京都、イオンシネマ京都桂川、イオンシネマ茨木 ほか全国公開

 



ミッションは拉致されたCIAエージェントの奪還――しかしそれは、地獄の入り口だった。“闘う男”ラッセル・クロウが無人戦闘機操縦士の葛藤を熱演!

全米2週連続TOP10入りスマッシュヒット&米レビューサイト「ロッテントマト」で驚異の満足度94%!

 

LAND_OF_BAD-pos-2.jpg

全米でスマッシュヒットを記録した、ラッセル・クロウ×リアム・ヘムズワースのW主演で贈る極限のサバイバル・アクション『ランド・オブ・バッド』が8/15(金)より、TOHOシネマズ 日比谷ほか全国公開致します。


精鋭揃いの米軍特殊部隊デルタフォースが、極秘任務のさなか凶悪な反政府ゲリラに遭遇し、壊滅寸前の危機に!実戦経験がほとんどないまま作戦に参加したJTAC(統合末端攻撃統制官)の若手軍曹は戦場で孤立し、遥か上空から支援するMQ-9リーパー(無人戦闘機)とベテラン操縦官だけを頼みの綱に、決死の逃避行と逆襲に挑む!


絶体絶命の危機に陥った若き同胞を後方から支える無人機MQ-リーパーの操縦官を演じるのは、これまで数々のアクション大作で「闘う男」を演じてきた国際的スター、ラッセル・クロウ。孤独な戦いを強いられるJTAC軍曹に扮するのは、クロウの監督作『ポーカー・フェイス/裏切りのカード』にも出演したリアム・ヘムズワース。彼の実兄ルーク・ヘムズワースもデルタフォース隊員役で出演している。


監督はSFスリラー『アンダーウォーター』の俊英、ウィリアム・ユーバンク。アメリカ海軍全面協力のもと、米軍人同士の会話から激しい銃撃戦に至るまで、入念な取材に基づくリアリティを重視し、現代の軍事作戦行動をリアルに活写しつつ、不測の事態に直面した兵士のサバイバル・ミッションを生々しく描く、緊迫のミリタリーアクションを完成させた。同時に人間味豊かなキャラクター描写で見応えあるドラマを構築し、凡百のミリタリーアクションとは一線を画した骨太の力作だ。

 


【STORY】

 イスラム過激派の温床、スールー海。そこに浮かぶ緑豊かな島で、米軍特殊部隊デルタフォースによる極秘任務が行われようとしていた。彼らの目的は、誘拐されたCIAエージェントの救出と回収。その作戦に、JTAC=統合末端攻撃統制官のキニー軍曹(リアム・ヘムズワース)も航空支援の連絡役として参加する。百戦錬磨の最強軍団に囲まれ、経験の浅い新兵であるキニーは戦々恐々。だが、彼らが目的地に着いた直後、思いもよらない「来客」が出現!壮絶な大銃撃戦が展開し、巻き込まれた部隊は壊滅寸前に陥ってしまう。孤立した新人兵キニーの唯一の希望は、遠隔地から作戦を支援する米空軍の無人戦闘機オペレーター「リーパー」(ラッセル・クロウ)だった。通信、支援、武器は限られ、極限の48時間が始まる――。

 

監督・脚本 :ウィリアム・ユーバンク 
出演:ラッセル・クロウ、リアム・ヘムズワース、ルーク・ヘムズワース、マイロ・ヴィンティミリア、リッキー・ウィットル
2025年/アメリカ/113分/シネスコ/5.1chサラウンド/字幕翻訳:白取美雪
原題:Land of Bad/PG12 
提供・配給:AMGエンタテインメント 
© 2025 JTAC Productions LLC. All Rights Reserved.
◆公式サイト:https://land-of-bad.jp/

2025年8月15日(金)~TOHOシネマズ日比谷、大阪ステーションシティシネマ、TOHOシネマズなんば、MOVIX堺、MOVIX京都、イオンシネマ京都桂川、イオンシネマ茨木 ほか全国公開
 


(オフィシャル・リリースより)


集合写真.JPG

(左から、 南沙良、馬場ふみか、本田望結、基俊介、井樫彩監督 


「響け!ユーフォニアム」で知られる武田綾乃の同名小説が原作の映画『愛されなくても別に』が、日本最年少でカンヌ国際映画祭への出品を果たした井樫彩監督の最新作が、絶賛公開中である。毒親、虐待、性暴力など家族間で生じる問題から社会のひずみに切り込みつつ、その世界をサバイブする女性たちの清々しさと、「不幸中毒」からの脱却までを鮮やかに描いた本作。

浪費家の母親に依存される主人公・宮田陽彩(みやた・ひいろ)役南沙良、過酷な家庭で育つ過去を持ち、陽彩と徐々に心を通わせていく江永雅(えなが・みやび)役馬場ふみか。そして過干渉の母親から逃れるため、宗教にのめり込む木村水宝石(きむら・あくあ)役本田望結、三人が働くコンビニの同僚・堀口順平(ほりぐち・じゅんぺい)役をIMP.の基俊介が演じた。


本日75日(土)に南沙良、馬場ふみか、本田望結、基俊介、井樫彩監督が登壇する公開記念舞台挨拶を行った。イベントでは、撮影エピソードやキャスト&監督の「抜け出せない」ことを披露した。


◆日程:7月5日(土)

◆会場:新宿ピカデリー スクリーン1(新宿区新宿3丁目15−15)

◆登壇者:南沙良、馬場ふみか、本田望結、基俊介、井樫彩監督(計5名)(敬称略)


<以下、レポート全文>

aisarenakutemobetuni-bu7.5-南沙良様.JPG

毒親のもとで生まれ育ち、人生を奪われてきた3人の大学生の姿を描き出した本作だが、主人公・陽彩を演じた南は、最初に脚本を読んだ時について「脚本を読む前に原作を読ませていただいたんですが、悲壮感がなくて。登場人物が抱えているものって重たいものではあるんですが、ちゃんとその先に救いがある物語だなと思って。意外とポップな感じがしました」と述懐。


過酷な家庭で育った雅を演じた馬場は「わたしは自分が雅を演じるという視点で読んだので、これは大変だぞと思ったのですが、一見、ドライで冷たそうに見える雅も、実はやさしさとか愛がたくさんあるところがすごくかわいいなと思いました」とコメント。さらに過干渉の母親から逃れるため、宗教にのめり込む水宝石(あくあ)を演じた本田は「役としては水宝石に本田望結を連想してくださったのがなんでなんだろうというのがすごく気になっていたんですが、監督からは家族とか愛とかに(悩んでいる)イメージがない人にこそ演じてほしいと言われたので。それならわたしがやらせていただく意味があるのかな、と思いました」とコメント。さらに「これだけ本田望結を封印した役ははじめて。素直に言いますが、私生活から何のヒントも得られないというか。本田望結として経験したことを生かせるのは、役者として大事だと思うんですが、なかなかそう思える部分がなくて。でもそれが監督の狙いなんじゃないかなと思ったので、本当に監督には助けてもらいました」と明かした。


aisarenakutemobetuni-bu7.5-馬場ふみか様.JPGそんな本田に対して、なぜかクスクス笑いが止まらない南。「沙良さん、今日ずっとわたしの顔を見て笑っているんですよ!」という本田に対して、「1年間くらい、ずっと聞きたいなと思っていたことがあるんですよ」と告白した南。「撮影当時に、わたしがその時ハマっていたゲームを入れてくださったんです。友だちの島にも遊びに行けるゲームなんですけど、そこに遊びに行ったら、本田さんのペットの名前が『沙良』だったんですよ。もうビックリしちゃって。『どういうこと?』って。でもわたしの『沙良』じゃないかもしれないし……なんでペットの名前が『沙良』なんだろう?ってすごく気になっていました」と語ると、本田も「それは沙良さんに教えていただいたゲームだから。しかも沙良さんの漢字で『沙良』です」と説明。本田の律儀な行動に南も思わず「やばい!やばいですね!」と興奮気味。そんなふたりを笑いながら見ていた馬場は「わたしはそんなやり取りがあったなんて知らなくて。ふたりが仲よさそうにしゃべっているなと微笑ましく見てました」と振り返った。


aisarenakutemobetuni-bu7.5-基修介様.JPGまた宮田と江永が働くコンビニの同僚・堀口を演じた基は「僕自身は撮影が短かったんで。皆さんとほとんどお話もできていないんですよ。だから今、その話を聞いて、そんなことがあったのかとビックリしています」と語ると、「実は今日ビックリしたことがあって。控え室に座っていて、今日は何をしゃべろうかなと考えていたら、『どうもー!』という声があって。IMP.のメンバーの影山拓也と松井奏が、白Tとデニムに野球帽という、双子コーデでいきなりカメラ回しながら入ってきて。一瞬、迷惑系YouTuberかなと思ってビックリしましたけど、わざわざ朝早くに準備して、カメラを持って突撃してきてくれて。メンバーってすごくいいなと思いました」と述懐。その様子を井樫監督も「微笑ましい光景でした」と見ていたというが、「でも本当はたぶん監督にあいさつするのが目的だったと思うんで。もう、そうなんじゃないかなと思うくらい、僕の方にはヘラヘラしてて。監督の前ではすごい丁寧に頭を下げていましたから」と冗談めかして会場を沸かせた。

aisarenakutemobetuni-bu7.5-井樫彩監督.JPG
そんなキャスト陣について井樫監督は「ふたりは、原作から想像していたイメージをさらに乗せて表現してくれたなという印象があるので、本当に感謝しております。本田さんに関しては、さっきも言いましたけど、あまり見たことがない本田さんを出してくださって。たぶん大変だったと思うんですけど、陽彩と雅とはまた違った、キーになる人物としてすごく印象的になったんじゃないかなと思います。そして作品を観るとそうだと思うんですが、結構しんどいシーンが続く中で、基さんが出てくるとちょっとホッとするというか。そこがすごくいいなと思いました」と語った。


 

 


aisarenakutemobetuni-bu7.5-本田望結様.JPG今まで生きてきた生活や、毒親からなかなか抜け出せないキャラクターたちが多い本作にちなみ、イベントでは登壇者たちの「抜け出せない」エピソードについての質問も。まずは基が「僕は観に来てくださってる皆さんの顔を見ちゃうんですよ。ライブでも結構、皆さんの顔見てるんです。今日も、映画館なのに双眼鏡で観ている人がいたりして。僕も舞台挨拶がはじめてなんで、新鮮ですね。皆さんを見ると「キュンです」とやってくれたり。なんかおもしろいですよね。ついつい見ちゃいます」と語ると、本田も「わたしは沙良さんの観察が抜け出せないですね。撮影の時からもうずっと、なんか沙良さんのことが気になってて。それもあってゲームされていた時も気になっちゃったんですよ」と語ると、「それで(ゲームの名前が)沙良に」と返した南は、「そんなことはじめて言われました!」と笑ってみせた。


aisarenakutemobetuni-pos.jpg続く馬場は「わたしは寝るのが信じられないぐらい遅くて。絶対にはやく寝たほうがいいに決まってるじゃないですか。撮影も朝早くて、4時とか5時とかに起きたりするんですけど、基本寝る時間が変わらないんですよ。今日も4時ぐらいまで起きてて、寝れないですよね。寝れるようになりたいなと思っています」と明かす。そして南は「わたしは最近、ガチャガチャにハマっていて。“めじるしアクセサリー”というのがあるんですけど、狙いのものが出るまで回したいんですよ。だから出るまで何十回もやっちゃうんです」とハマっているものについて告白した。


そして最後のコメントを求められた南は「わたしは本当に、日々生きづらいなと思って生きているんですけど、そう思っている方って、わたし以外にもきっとたくさんいらっしゃって。こうやって陽彩みたいな環境に置かれている方もたくさんいらっしゃると思うし。そういう方に寄り添えるような映画になっているんじゃないかなと思うので、たくさん見ていただけると嬉しいです」とメッセージ。井樫監督も「毒親っていう、ちょっと重たいワードから始まる映画ではあるんですけれども、自分の人生を確かに生きていこうとする、力強い二人の物語だと思っておりますので。その物語を見ていただいて、何か見ていただいた方の心に引っかかるものがあればいいなと思っております。公開は始まったばかりですので、ぜひ口コミ等々よろしくお願いいたします」と会場に呼びかけた。
 


【Story】

aisarenakutemobetuni-550.JPG

宮田陽彩(みやた・ひいろ)(19)は、“クソ”のような大学生活を送っていた。
大学に通い、それ以外の時間のほとんどを浪費家の母に変わっての家事とコンビニでのアルバイトに費やし、その中から学費と母と2人暮らしの家計8万を収める日々。遊ぶ時間も、金もない。
何かに期待して生きてきたことがない。親にも、友人にも・・・。
いつものように早朝にバイトを終えた宮田は、母のために朝ご飯を作り、家事をした後に大学に登校していた。そこで大学の同級生であり、バイト先の同僚でもある 江永雅(えなが・みやび)(24)のひょんな噂を耳にする。威圧的な髪色、メイク、ピアス──バイト先ではイヤホンをつけながら接客する、地味な宮田とは正反対の彼女の噂。
「江永さんのお父さんって殺人犯なんだって」
他の誰かと普通の関係を築けないと思っていたふたり。ふたりの出会いが人生を変えていくー。

【クレジット】

出演:南沙良  馬場ふみか 本田望結  基俊介 (IMP.)  伊島空  池津祥子  河井青葉
監督:井樫彩 
原作:武田綾乃『愛されなくても別に』(講談社文庫)
脚本:井樫彩/イ・ナウォン
主題歌:hockrockb「プレゼント交換」(TOY'S FACTORY)
企画・プロデュース:佐藤慎太朗
製作幹事・制作プロダクション:murmur
配給:カルチュア・パブリッシャーズ
Ⓒ武田綾乃/講談社 Ⓒ2025 映画「愛されなくても別に」製作委員会
公式HP:aisare-betsuni.com  
公式X&Instagram:@aisare_betsuni

2025年7月4日(金)~ 新宿ピカデリー、大阪ステーションシティシネマ、なんばパークスシネマ、MOVIX(八尾、堺、京都、あまがさき)、kino cinema神戸国際 ほか全国ロードショー!


(オフィシャル・レポートより)

 
毎熊さまphoto(シネルフレ江口).JPG
 
『夜明けまでバス停で』の脚本家、梶原阿貴と再タッグを組み、東アジア反日武装戦線「さそり」の元メンバー・桐島聡の半生を映画化した高橋伴明監督最新作『「桐島です」』が、2025年7月4日(金)よりなんばパークスシネマ、MOVIX京都、MOVIXあまがさき、イオンシネマ和歌山、京都シネマ、7月5日(土)より第七藝術劇場、元町映画館にて公開される。
 本作で半世紀に渡る桐島の逃亡人生を一人で演じきった主演、毎熊克哉さんにお話を伺った。
 
 
1毎熊克哉、伊藤佳範、奥野瑛太スクリーンショット 2024-11-30 000109.png

 

■ピースを少しずつ集めて埋めていくイメージの役作り

――――キャスティングの経緯について教えてください。
毎熊:2024年1月に桐島聡と名乗った男性の死亡を伝えるニュースが流れ、その数ヶ月後には脚本ができたぐらい、撮影まですごくスピード感があった企画でした。桐島役で声をかけていただき、迷わず「やらせてください」と伝えました。
 
――――大役ですが、役作りをはどのようにされたのですか?
毎熊:役作りは無限にある。つまり正解がないものだし、どこに突破口があるのかと、どの役でも毎回試行錯誤しています。桐島の場合、「さそり」として活動していたのがどんな時代だったのかを調べました。「ウチダヒロシ」として生きていた時代は情報も少なく、また人によってウチダに対する印象も変わるわけです。自宅にギターがあり、音楽が好きだったという証言もあったので、ギターの練習をするのも役作りの一つでした。そういう風に、今回はピースを少しずつ集めて埋めていくようなイメージの役作りになっていました。
 
――――ちなみに、桐島のニュースを聞いたときの印象は?
毎熊:みんながずっと気になっていた人物がやっと捕まったというより、昔埋めたタイムカプセルがやっと見つかったという感覚でした。リアルタイムにその事件を目の当たりにしたわけではないので、何をやったのか詳細はわかっていなかったけれど、指名手配写真によって桐島のことが頭の中に勝手に刷り込まれていたのでしょう。ニュースを見た時も「まだ桐島は生きていた、しかも(自分の)近くで」と思いましたね。
 
――――しかも桐島は毎熊さんと同じ広島出身ですね。
毎熊:ちょうど地元も同じで、桐島が登場する20代最初のころは、まだ方言の名残があってもいいのではないか。より地方出身者の雰囲気が出ればと思い、伴明監督に相談して序盤は備後弁という広島市内の安芸弁とは少し違う方言を取り入れました。
 
――――広島弁も場所によって違いがあるんですね。
毎熊:僕も出身が岡山のすぐ隣の福山市だったので、岡山弁が少し混じっているんですよ。後半にウチダが出身地の話で桃太郎に言及するシーンがありましたが、広島の福山とは言わず、岡山を代表する桃太郎を持ってくるあたりがなんだか可愛らしいし、序盤の備後弁が効いてくるんですよ。
 
――――台本を読んで、桐島の印象は変わりましたか?
毎熊:ものすごく淡々と出来事が起きていくのに、桐島の優しさや、時代に取り残されていく寂しさ。さらに、ウチダとして約50年生きてきたからこそ、現代に対するやり場のない怒りも感じましたね。
 
 
2北香那、毎熊克哉スクリーンショット 2024-12-03 005829.png

 

■桐島役の醍醐味とは?

――――無口なキャラクターなので、動きや歩き方など、全身で桐島がウチダとして生きた人生を表現されていましたね。後ろ姿も儚い感じがしました。
毎熊:俳優として、セリフで何かを伝えるために声に意識を向けてトレーニングをすることもあります。一方、映画はスクリーンで観ることを前提にしていると思っていますから、スクリーンで鑑賞をすると圧倒的にセリフよりも表情や姿の方が強烈に情報として入ってくるのです。例えば高倉健さんは、出演作でそんなにしゃべらないけれど、その姿をスクリーンで観る側が自然とその演技から情報を受け取るわけです。
 
今回の場合、セリフよりも人の話に対するリアクションで心情の変化を見せるところが、この役の醍醐味だと思いました。外でウチダとして仕事をしたり、音楽バーにいる姿と、ひとりで家にいる姿は全然違います。家では淡々とルーティーンが繰り返されるだけですが、その中でも毎朝、窓を開けて外を眺めるときの心情の変化は一番大事にしていましたね。
 
――――特に最晩年の桐島は演じるのが難しかったのでは?
毎熊:伴明監督は75歳ですが、その後ろ姿に生きてきた長さだけではない色々なもの、雰囲気を感じ取るところがありました。この桐島聡が生きてきた70年という長さを、歩く足取りの重さでちゃんと表現できれば、セリフよりもその哀愁を感じていただけるのではないかと思っていました。
 
――――桐島を演じてみて、彼に共感を覚える部分はありましたか?
毎熊:ふと闘争の道に足を踏み入れてしまった人のような気がするのです。元々過激な思想を持ち、自らが先頭に立ってというタイプではなく、たまたまそういう仲間と出会い、爆弾闘争の道に入ってしまったというイメージがあります。僕はずっと映画をやりたいと思い、気づいたら20年近く俳優をやっていますが、このまま続けて70代になったとき、「他の人生があったかも」と思うかもしれない。だからやり続けるという気持ちと、どこかで足を止めるという気持ちが桐島には両方あったのではないでしょうか。僕も他に趣味があるわけでもなくて、毎朝、今日も(俳優を)やるか…という感じなので、そこは共感する部分かもしれません。
 
 
6毎熊克哉_指名手配スクリーンショット 2024-12-03 004829.png

 

■ “名乗り出るシーン”に込めた想い

――――高橋伴明監督とは撮影前や撮影中にどんな話をしたのですか?
毎熊:撮影前はオファーを受けるかどうかで、わざわざ監督が時間を作ってくださり、桐島ら「さそり」のメンバーが爆破事件を起こした当時、どう思っていたのかなど1時間ぐらいお話をしました。ただ桐島をどのように演じてほしいというような具体的な指示は現場に入ってもほとんどなかったです。
 
特に病棟で看護師に「桐島です」と名乗るところは、撮影の旅の間、どういう感じで言えばいいのかとずっと考えていました。中盤で撮影メンバーが晩御飯を一緒に食べる機会があり、伴明監督にそのことを相談してみたのです。桐島のそれまでの人生を踏まえ、いろいろな考えがある中で「闘いに勝った」という気持ちや、最後ぐらい自分の名前を公にしたいなど、さまざまな気持ちがあったはずです。でも、あまりどれかに寄らない方がいいとその段階では思っていることを伝えました。すると伴明監督も「俺もそう思っているんだよね」と。
 
――――ある意味、ご自身で自由に桐島像を作り上げていかれたと?
毎熊:演じる環境はきちんと用意されていますから。しかも伴明監督は場合によってはリハーサルもしないぐらい、撮るのが速いんです。特に問題がなければ、大体ほぼ一発撮りでした。まさに、さらっと撮る感じですね。「桐島です」と名乗るところは、お客さまからすれば肩透かしになるかもしれませんが、映画としてはいろいろなものを受け取ってほしいと思って演じました。感情を煽るような形でウエットな言い方は嫌だなとか、逃げ切ったという気持ちの強さを出すとウエットな部分が弱くなってしまうなとか。あくまでもいろいろなことがあった上で、桐島が意識朦朧の中で、ただ「さそりの桐島です」と言ったように聞こえてくると、お客さまが映画の中で見た光景の中から、それぞれ感じ取ってもらえるのではないかと思っています。
 
 

5毎熊克哉、和田庵DSC_0562.JPG

 

■高橋伴明監督自身の想いでもある「やさしさを組織せよ」

――――劇中の桐島の信念は50年間変わらなかったけれど、その間世の中は大きく変化し、人々の価値観や行動倫理も変わってしまいました。だからこそ桐島にはそういう世の中に対する怒りもあったのではと思ったのですが。
毎熊:若い頃は搾取に対する正義感があったし、もっと他のやり方があったはずですが、彼らはあのときは爆弾しか思いつかなかった。そこからどんどん時代が進み、自分たちが具体的に活動していた頃より、さらにダメな世界になっていないかというすごく残念な気持ちを抱いていた気がします。後半、人種差別の言葉を吐く若い同僚に対して怒るシーンがありますが、彼に怒っているのではなく、彼のような青年がいる現実に対して、なぜなんだ!という気持ちが渦巻いていた。映画でも「やさしさを組織せよ」という言葉が登場しますが、なぜやさしい世界はないのかと、より感じていた気がします。そして、それは前作の『夜明けまでバス停で』と同様に伴明監督自身の想いでもあると思います。
 
――――最後に、本作は第20回大阪アジアン映画祭のクロージング上映作品となりましたが、暉峻プログラミングディレクターはインタビューで、この作品が毎熊さんの代表作になるのは間違いないと太鼓判を押しておられましたが、毎熊さんにとってどんな作品になりそうですか?
毎熊:僕も20代は俳優の仕事がなく、アルバイトで食いつなぐ生活でそれでも辞めずに続けてきた結果、30代直前に自主映画『ケンとカズ』で人に自分の名前を知ってもらえるような名刺代わりの作品ができました。そこからいろいろな役を演じ、いろいろな経験を積み重ねてきました。その上で演じた『「桐島です」』は、僕自身がまた違う何かになる可能性を秘めた作品だと思っています。それがいいのか、悪いのか、どれぐらいの大きさのものなのかはわからないけれど、僕自身は伴明監督が撮る映画で、最初から最後までずっと出演している大当たりの役をいただいたと思っています。
(江口由美)
 

<作品情報>
『「桐島です」』
2025年 日本 105分 
監督:高橋伴明 脚本:梶原阿貴、⾼橋伴明
出演:毎熊克哉
奥野瑛太 北⾹那 原⽥喧太 ⼭中聡 影⼭祐⼦ テイ龍進 嶺豪⼀ 和⽥庵
伊藤佳範 宇乃徹 ⻑村航希 海空 安藤瞳 咲耶 ⻑尾和宏
趙珉和 松本勝 秋庭賢二 佐藤寿保 ダーティ⼯藤
⽩川和⼦ 下元史朗 甲本雅裕
⾼橋惠⼦
2025年7月4日(金)よりなんばパークスシネマ、MOVIX京都、MOVIXあまがさき、イオンシネマ和歌山、京都シネマ、7月5日(土)より第七藝術劇場、元町映画館にて公開
 
公式サイト→https://kirishimadesu.com/
©北の丸プロダクション
 
2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 32 33 34 35 36 37 38 39 40 41 42 43 44 45 46 47 48 49 50 51 52 53 54 55 56 57 58 59 60 61 62 63 64 65 66 67 68 69 70 71 72 73 74 75 76 77