(左から、朝井大智、金子隼也、菊川怜、清水くるみ、篠原哲雄監督)
15年ぶりの映画出演となる菊川怜主演、日本の第一次産業を応援する映画『種まく旅人』シリーズ最新作『種まく旅人~醪のささやき~』が10月10日(金)より全国公開いたしました。
人間の生命を維持するために最も大切とされる「食」。その食を支える日本の第一次産業を応援するために、「映画を通して第一次産業の素晴らしさや豊かさを伝えていきたい」という想いのもとに製作が始まった『種まく旅人』シリーズ。シリーズ5作目となる本作は、兵庫県淡路島を舞台に、淡路島で作られる日本酒と兵庫県を代表的な産地とする酒米・山田錦にフォーカスし、そこにかかわる人々のものづくりの精神と現場で起きている問題や葛藤がリアルに描かれる。
主演は、昨年芸能活動を本格復帰し、8年ぶりのドラマ出演も話題となった菊川怜。日本酒を愛する農水省の地域調査官・神崎理恵を演じる。共演に金子隼也、清水くるみ、朝井大智、山口いづみ、たかお鷹、白石加代子、升毅、永島敏行と実力派が脇を固める。監督は、本作がシリーズで2作目の監督となる篠原哲雄。
淡路島の土地で生きる人々の営みと葛藤、そして日本の第一次産業の現状を映し出し、そこに関わる人々の未来を照らす清々しく芳醇な感動作が誕生した。
この度、公開を記念して主演の菊川怜と、金子隼也、清水くるみ、朝井大智、篠原哲雄監督が登壇の公開記念舞台挨拶を開催いたしました!
・日 時:10月11日(土)※上映後イベント
・会 場:TOHOシネマズ日比谷
・登壇者:菊川怜、金子隼也、清水くるみ、朝井大智、篠原哲雄監督
・M C:八雲ふみね (敬称略)
本作で実に15年ぶりの映画出演を果たした菊川さんは「私自身、映画出演が久しぶりで、しかも主演ということで、本当に撮影できるのかな? というくらい、忘れているような感じで、セリフは入るのかな…? という感じで、初挑戦くらいのイメージで臨みました」とふり返り「こうやって、みなさんに作品として見ていただける状態になれたのが、本当に感激で嬉しく思っています」と公開を迎えた喜びを口にする。
『種まく旅人』シリーズ第5弾となる本作だが、篠原監督がメガホンを握るのは2015年公開の第2弾『種まく旅人 くにうみの郷』以来、シリーズ2本目となる。篠原監督は「塩屋俊監督が第1弾をつくられて、日本の食に関して、これこそが人間の生活の根本であるっていうところから始まったシリーズなので、こうして続いていることがとても貴重な映画ですし、これからも続いて、日本の食に対しての思いを深めていただきたいという思いで作っておりました」と感慨深げに作品、そしてシリーズへの思いを語る。
菊川さんは、日本酒を愛する農林水産省の官僚で、淡路島の酒蔵・千年一酒造を視察に訪れる神崎理恵を演じたが「淡路島の酒蔵に行って、みんなの心に種をまいて、それが育って花を咲かせ、やがて実を結んでいくところがヒューマンドラマとして描かれていて、農作物もすごく大事だし、人と人の交流も実を結んでいくという2本立てで、素晴らしい作品になっていると思います」と本作の魅力を熱く語る。
金子さんは、自身が演じた蔵元の若き跡継ぎである孝之について「自分も含めて、いまの20代の若い人たちは、悩んでいることをなかなか周りに相談できないところがあり、自分と重なるところでもあり、意外と等身大の自分と近いと感じました」と語り、演じるにあたってはもともと大好きだという日本酒について、勉強をして臨んだと明かす。
唯一の女性の蔵人である夏美を演じた清水さんは「撮影に入る前に『とにかく体力勝負だよ』と言われていて、私はヨガもピラティスもやってるし、絶対に大丈夫だろうと思って少しだけ筋トレをして入ったんですが、重い米俵を運んだり、麹室もすごく暑くて…(苦笑)」と過酷な撮影を述懐。それでも現場は楽しかったようで「宿に帰って、みんなでごはんをつくって食べたりしていました」と明かし、朝井さんからは「寮母のようでした」と感謝と称賛の言葉を贈られていた。
朝井さんが演じた岡村は、職人ではなく、営業マンの役ということで「みなさんとは違って過酷ではなく、気楽な撮影でした」と飄々と語り、菊川さんからは「チャラい感じ(笑)」とツッコまれていたが、それでも「お酒をつくるにあたって、(酒米の)山田錦を育てるためのいろんな勉強をして、良いお米ができないと良いお酒はできないということを改めて教わりました」と真摯に語る。
「この日の登壇陣は、みんな「お酒が大好き(笑)!」(菊川さん)とのことで、それぞれにお酒がおいしいと感じるシチュエーションについて語ってもらったが、菊川さんは「(公開舞台挨拶が行われる)今日じゃないですか? 1年前にみんなで(撮影を)頑張って、こうやってお客様に見ていただき、味わっていただけることを考えながら飲む――今日ですよね。どんな味がするんだろう? という感じです」としみじみと語る。
金子さんはハイボールが大好きだと明かし「仕事が終わった後の一杯目のハイボール!」とニッコリ。一方、清水さんは「日本酒は父とよく飲みます。(撮影の時に)千年一酒造でも買って、正月に父と飲みました」と嬉しそうに明かしてくれた。
「毎日飲むタイプ」だという朝井さんは「いままでは、酔えればいいと思って飲んでいたんですが、この映画を見、こんなに大変な過程を踏んで、いろんな方が関わったお酒をそういうふうに飲むのは申し訳ないなと思って、今後一切そういう飲み方せず、酒の味を楽しむことを重視していきたいなと思っています」と語っていた。
舞台挨拶の最後に、菊川さんは「この作品のテーマである日本の農業、第1次産業の素晴らしさを改めてエンターテイメントとして、ヒューマンドラマと一緒に感じていただけたらなと思います。私自身、いままでも食に感謝してきたつもりでしたし、日本酒もおいしくいただいてきたつもりだったんですけど、上辺だけで感謝していたと反省しました。今回の作品に関わらせていただいて、どれだけの人の努力と愛情と手間ひま、汗水がかけられて、消費者の元に届くのかということを知り、そして、それは当たり前じゃなくて、この先の未来にわたって確実にあるという保証はないものであり、みんなの力で守っていきたいものだと感じました。そして改めて食は人間が生きていくエネルギー、喜びであるということを感じたので、このテーマをみなさんにも持って帰っていただければと思います」と呼びかける。
篠原監督は前作、本作と続けて淡路島を舞台に作品を撮ったが「まだまだ魅力的な土地で、南淡路もありますし、ぜひ次も淡路でやりたいです!」と宣言。「この作品は、伝統から新しい見方を模索していく映画です。日本には守っていかなくてはいけない文化があり、日本酒や食もそうですし、映画もそうです。映画はみなさんに見ていただいて、お客様によって育てられていくものだと思います。ぜひこれからも応援していただけたらと思います」と語り、会場は温かい拍手に包まれた。
監督:篠原哲雄
脚本:森脇京子
エグゼクティブプロデューサー:北川淳一
出演:菊川怜、金子隼也、清水くるみ、朝井大智、山口いづみ、たかお鷹、白石加代子、升毅、永島敏行
撮影監督:阪本善尚 撮影:小林元
製作:北川オフィス
制作プロダクション:エネット
配給:アークエンタテインメント
©2025「種まく旅人」北川オフィス
公式サイト: https://tanemaku-tabibito-moromi.com/
2025年10月10日(金)~大阪ステーションシティシネマ、TOHOシネマズ(なんば、二条、西宮OS、くずはモール)、イオンシネマ(京都桂川、加古川、明石)、元町映画館 ほか絶賛上映中!
(オフィシャル・レポートより)