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第17回京都ヒストリカ国際映画祭、12/2より開催!阪東妻三郎の『雄呂血<4K デジタル修復版>』をスペシャル上映

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 日本と世界の歴史映画にフォーカスし、最新歴史映画を紹介する第17回京都ヒストリカ国際映画祭(以降ヒストリカ)が、2025年12月2日(火)から12月7日(日)まで京都文化博物館3Fフイルムシアター、6F和室にて開催される。
 

<ヒストリカスペシャル>

〝阪妻”の愛称で多くの人に愛された大スター・阪東妻三郎が京都に撮影所を開いてから2026年で100年の節目を迎えることから、阪妻の『雄呂血<4K デジタル修復版>』を片岡一郎さんによる活弁、重森三果さんによる唄と三味線、滝本ひろ子さんによる和笛、鳴り物付きのスペシャル上映を行う。上映後には、阪東妻三郎さんの孫、田村幸士さんと安田淳一監督によるトークも開催される。
 
 

<ヒストリカ・ワールド>

 

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 最新の世界各国の歴史映画を上映するヒストリカ・ワールドでは、
・19世紀に書かれたアルフレッド・ジャリーの戯曲が原作のポルトガル映画『UBU』(日本初上映、監督来場)
・1930年代のフランコ軍事独裁政権下で起きた悲劇を孫の世代が紐解くスペイン映画『海を約束してくれた先生』(日本初上映)
・フィリピンの巨匠、ラヴ・ディアスとガエル・ガルシア・ベルナールのタッグで16世紀の名冒険家マゼランの旅の真実を明らかにする『マゼラン』(関西初上映、ゲストトークあり)
・若い娘と首に賞金を懸けられたカウボーイが繰り広げるイタリア荒野の逃避行を描く『裏か表か?』(関西初上映、監督のオンライントークあり)
 
の4本を上映する。
 
 

<ヒストリカ・フォーカス>

 

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「アンチ・カタルシス」をテーマにした今年のヒストリカ・フォーカスでは、
・中村錦之助主演の今井正監督作『仇討』、封建社会の下級武士が背負うしきたりや重圧を描き出す今井正監督作『夜の鼓』(いずれもトークゲストは片山慎三監督)
 
・今年3月に逝去した篠田正浩監督の代表作『はなれ瞽女おりん』、森田芳光監督が松田優作を主演に迎え、夏目漱石の原作を映画化した『それから』(いずれもトークゲストは横浜聡子監督)
 
・新撰組に入隊した若侍を大川橋蔵がノーメイクで演じた加藤泰監督作『幕末残酷物語』、公開当時はセンセーショナルを巻き起こした大島渚監督作『御法度』(いずれもトークゲストは批評家の佐々木敦さん)
の6本を上映する。
 
 

<ボローニャ復元映画祭提携企画/ヴェネツィア・ビエンナーレ ビエンナーレ・カレッジ・シネマ連携企画>

 

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 ボローニャ復元映画祭―チネテカ・ディ・ボローニャ提携企画では、ロベルト・ロッセリーニの神の道化師、フランチェスコデジタル・リマスター版をゲストトーク付きで上映。
また、ヴェネツィア・ビエンナーレ ビエンナーレ・カレッジ・シネマ連携企画では、ヴィンチェンツォ・カヴァッロ監督のVR短編作品『ルイージ・ブローリオの再打ち上げ』を京都文化博物館6F和室で無料上映する。監督も来場予定だ。
 
 

<京都フィルムメーカーズラボ関連企画>

 

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 国内外の若手映像作家が太秦の撮影所で短編時代劇製作を行う時代劇ワークショップが人気の京都フィルムメーカーズラボでは、マスターズセッションに樋口真嗣監督が登壇。深作欣二監督のSF大作『宇宙からのメッセージ』の上映とアフタートークが開催される(一般の方の鑑賞可)。
 
また、ワークショップ参加者の商業作品を紹介する「カムバックサーモンプロジェクト」では、真田幹也監督の青春ドラマ『尾かしら付き。』をヒストリカで凱旋上映する。
 
 

<ヒストリカ お座敷>(参加無料)

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 12月6日(土)、7日(日)京都文化博物館6F和室で、ゲストやクリエイター、観客が交流する「ヒストリカ お座敷」では、新作を準備中の片渕須直監督や、2026年に公開が決定している『LOST LAND/ロストランド』の藤元明緒監督をはじめ、トークゲストが多数来場する。歴史映画のみならず、これからの映画についてヒントを掴める場としてぜひ活用してほしい。
 

 

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第17回京都ヒストリカ国際映画祭
2025年12月2日(火)~12月7日(日)まで京都文化博物館(3Fフイルムシアター、6F和室)で開催 
映画祭公式 WEB サイト: https://historica-kyoto.com/