映画祭シネルフレ独自取材による映画祭レポートをお届けします。

2019年3月アーカイブ

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3 月 8 日(⾦)18 時 30 分から⼤阪市北区の阪急うめだホールにて、第 14 回⼤阪アジアン映画祭(OAFF)のオ ープニング・セレモニーと、オープニング作品である日本映画『嵐電』の世界初上映が⾏われた。

オープニング・セレモニーでは、『嵐電』の鈴⽊卓爾監督、出演の井浦新さん、⼤⻄礼芳さん、⾦井浩⼈さん、 特集企画<ニューアクション!アジア>『群山:鵞鳥を咏う』のチャン・リュル監督、特集企画<Special Focus on Hong Kong 2019>『⼥は⼥である』のメイジー・グーシー・シュン監督、ミミ・ウォンプロデューサー、主演の トモ・ケリーさん、インディ・フォーラム部門『ココロ、オドル』の岸本司監督、主演の尚玄さん、同部門『WHOLE』 の川添ビイラル監督、出演の川添ウスマンさん、海・星野・サンディーさん、特別招待作品部門『ピア〜まちをつ なぐもの〜』の綾部真弥監督、同部門『いつか、どこかで』のリム・カーワイ監督、コンペティション部門『浜辺 のゲーム』に出演の⼤塚奈々穂さんが登壇。

登壇者を代表して『群山:鵞鳥を咏う』のチャン・リュル監督から「今回、初めて⼤阪を訪問しました。この 10 年間はアジアフォーカス・福岡国際映画祭に来ていました。皆さんが私の映画を気に⼊ってくだされば、私はこれ から⼤阪に 10 年、通うつもりです。映画祭の期間中、たくさんの喜びと楽しみと幸せな時間を過ごしてください」 と挨拶があった。 

 

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引き続き⾏われたオープニング上映『嵐電』の舞台挨拶では、出演の⽯⽥健太さん、窪瀬環さん、福本純⾥さん、 川島千京さん、町⽥愛さん、若井志門さん、上原優⼈さん、早川聡さん、および⾳楽のあがた森魚さんも登壇し、 チーム『嵐電』で舞台が“満員”に。

京都・嵐山を⾛る市街電⾞、通称“嵐電”を舞台に、3組の各年代に分かれたラ ブストーリーが展開するこの作品。 鈴⽊監督は、「⻄日本にあまり縁のない⼈⽣だったので、⼤阪アジアン映画祭のオープニングに⽴っているとい うことにかなり驚いています」と最初に挨拶した後、「(僕のように)京都の外からやってきた⼈間と、京都の中 にいる⼈が出会い、何が⽣まれるのかを描いたラブストーリーです。皆さんに、もっとニコニコしていただきたい という思いでつくりました」と作品への思いを語りました。

東京から京都にやってきた役者を演じた⾦井浩⼈さんは、「現実の中に突如ファンタジーが出てくるのですが、 台本を読んだ時も物語として気持ちよく⼊ることができましたし、観客の皆さんにもそう感じてもらえるのではな いかと思います。近くや遠くにいる誰かを思いたくなるような映画です」と作品について語りました。 ⾦井さんの相⼿役となる、嵐電沿線在住の⼥性を演じた⼤⻄礼芳さんは、「(京都造形芸術)⼤学時代4年間を京 都で過ごし、あちらこちらにいっぱい思い出がある街で撮影できたので、特別な気持ちになりました。在学中より もこの作品の撮影を終えた時の方が、京都のことを好きになりましたし、皆さんも、もっと京都のことが好きにな ってもらえると思います」と撮影を振り返りました。

そして鎌倉からやってきたノンフィクションライターを演じた井浦新さんは、「これから嵐電の世界を⾃由に楽 しんでいただきたいです」と話した後、「今⼀緒に登壇している両サイドの若者たちは鈴⽊卓爾監督のもとで映画 を学んでいる⽣徒で、この作品に参加しています。彼らと⼀緒にこの映画をやらせてもらえたのが⼀番の宝です」 と語り、登壇者⾃身が役名と名前を順番に紹介し、世界初上映ならではの感動的なシーンとなりました。

最後に鈴⽊監督は「⼤阪アジアン映画祭では日頃なかなか⾒る機会がない映画がたくさん上映されます。きっと 忘れられない記憶、⾃分だけの物語が⽣まれるいい機会になるはずです」と多様な映画を⾒ることの意義についても触れた。

第 14 回⼤阪アジアン映画祭は 3 月 17 日(日)までシネ・リーブル梅⽥(梅⽥)、ABC ホール(福島)などで 51 作(うち、世界初上映 10作、海外初上映6作)を上映。 チケットはチケットぴあでの前売券販売終了後は、各劇場にて順次販売。

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