「京都」と一致するもの





この度、2024 年 2 月9日 ( 金 ) より、新宿ピカデリー他にて全国公開される、エストニア・イギリス合作映画『Firebird ファイアバード』の本予告編が完成。

公開直前の 2 月 6 日にはエストニア出身のペーテル・レバネ監督と主演のトム・プライヤーと、ウクライナ・キーウ出身の主演俳優オレグ・ザゴロドニーの来日も決定いたしました。特にオレグ・ザゴロドニー氏の来日は、ウクライナが戦禍にある現在、海外渡航が非常に困難な中での訪日となります。


本作はロシアの無名の俳優セルゲイ・フェティソフが書き遺した回想録『ロマンについての物語』を、ペット・ショップ・ボーイズの “Together” や Mody の “Wait for Me”、BBC ワールド制作のライブドキュメンタリー『Robbie Williams:Fans Journey to Tallinn』の監督・プロデューサーとして知られている、エストニア出身のペーテル・レバネが映画化。『ブロークバック・マウンテン』や『アナザー・カントリー』を彷彿とさせる “秘められた愛” が、繊細かつ壮大なスケールで描かれています。


主演には東西欧州の新星イケメン俳優が競演。『博士と彼女のセオリー』『キングスマン』の “英国出身のアップカミングスター” トム・プライヤーと、“ウクライナの正統派二枚目俳優” オレグ・ザゴロドニーが、冷戦時代ソビエト占領下のエストニアを舞台に、当時決して許されるものではなかった愛の物語をリアルに演じています。


FB などの SNS を媒介にして、国籍性別を問わず世界の映画業界人たちが隠れた名作として拡散したことでも話題となった本作です。

 


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『ファイアバード Firebird』

ペーテル・レバネ監督・脚色作品 
共同脚色 : トム・プライヤー / セルゲイ・フェティソフ 
原作 : セルゲイ・フェティソフ 
出演 : トム・プライヤー / オレグ・ザゴロドニー / ダイアナ・ポザルスカヤ
[ 2021 年 | エストニア・イギリス合作 | 英語・ロシア語 | 107 分 | 1.85:1 | 5.1ch | DCP & Blu-ray ]
配給・宣伝 : リアリーライクフィルムズ 
宣伝デザイン : HYPHEN 
予告編監督 : 株式会社ココロドル 日本語字幕翻訳 : 大沢晴美 
関西地区営業・宣伝 : キノ・キネマ 
北海道地区営業・宣伝協力 : palmyra moon

公式サイト:https://www.reallylikefilms.com/firebird

2024年2月9日(金)~新宿ピカデリー、なんばパークスシネマ、MOVIX堺、MOVIX京都、kino cinema 神戸国際、MOVIXあまがさき 他全国ロードショー

 

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日時:1月26日(金) 16時40分の回上映後(18時31分頃から)

場所:新宿武蔵野館 スクリーン1(新宿区新宿3-27-10 武蔵野ビル3F)

登壇者:アンソニー・ウォン(黄秋生/62)

聞き手:江戸木純



hakujituseishun-pos.jpg香港の名優アンソニー・ウォンが主演し、香港に住む難民の少年と心を通わす姿を描く、感動のヒューマンドラマ『白日青春-生きてこそ-』が公開中です。


本作では、『インファナル・アフェア』(2002)『ハムナプトラ3 呪われた皇帝の秘宝』(2008)『淪落の人』(2018)等に出演する香港を代表する名優アンソニー・ウォンがワケあって息子と距離のある孤独なタクシー運転手チャン・バクヤッ(陳白日)を演じ、台湾の第59回金馬奨で最優秀主演男優賞を受賞している。


このベテランの大スターを相手に堂々とした芝居をしたのが、本作が初めての映画出演となるパキスタン出身で香港在住の少年サハル・ザマン。難民申請をしたパキスタン人の両親の下、香港で生まれた少年ハッサン(香港名:莫青春(モク・チンチョン))役を演じ、第41回香港電影金像奨最優秀新人俳優賞を10歳で獲得している。

この度、公開を記念して主演を務めたアンソニー・ウォン(黄秋生)登壇の初日舞台挨拶を実施いたしました。
 



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「金馬奨で僕が受賞した時は、サハル(子役)を連れて壇上に上がったのに、彼が金像奨を受賞した時には、壇上に連れて行ってくれなかったんだ(笑)」

香港の名優アンソニー・ウォン、5年ぶりに来日、初日舞台挨拶行われる!

 

アンソニー・ウォンが登壇する貴重な舞台あいさつということもあり、この日の上映は満員。映画上映後、映画の余韻に浸っていた観客の前に立ったアンソニーは日本語で「コンバンワ!」とご機嫌にあいさつ。そして「まずこの場を借りて、皆さまにお礼を言いたいと思います。今日はわざわざ『白日青春-生きてこそ-』を観に来てくださいまして本当にありがとうございます」と観客に謝辞を述べた。


hakujituseishun-bu-240-2.jpg孤独なタクシー運転手と難民の少年の交流を描き出した本作になぜ出演することとなったのか。その質問を受けたアンソニーは「実はこの映画は、(アンソニーの前作で、高い評価を受けた)『淪落の人』と同じ制作会社がつくった作品なんです。彼らとは以前に一緒に仕事をしていて、とても信頼できる人たちだと思っていたので。彼らから『こういう新人の監督がいて、こういう脚本があるんですが』とオファーがあって。それで脚本の話をするようになったんです。ちょうどその頃はコロナの時期で、暇だったということもあり、自分としてもこれ以上、映画に出ないということになると、もう演技ができなくなるんじゃないかという心配もあって。それで話に応じたということです」とその経緯を説明。その後、監督と脚本について話し合いを持ったとのことだが、「監督は本当に礼儀正しい人で。一緒に仕事をするにも申し分のない人だった」と振り返った。


アンソニーが演じるバクヤッは、いろいろな悩みを抱えた複雑なキャラクター。そんな役を演じるにあたり、「この映画で注意しなければいけなかったことは、考えすぎないということ。例えばブルース・リーだと、相手を一発で倒しますよね。でも倒す前にあれこれと余計なカンフーを見せたりする、ということはしないと思うんです。だから自分も同じようにして撮影に挑んだ」という。


hakujituseishun-bu-240-1.jpgまた、本作の撮影現場について「とても和やかな感じでした」と振り返ったアンソニーは、「実際の共演相手は3人。その中に(主人公が交流を深める難民の少年役の)サハル(Sahal)がいたわけですが、実は広東語で“天ぷら(Za ha)”という意味だったんです。だから彼のことを“天ぷら”という愛称で呼んでいました。彼とはゲームをやったりとひたすら遊びましたし、時には子どもが歌っちゃいけない歌を教えたりもしたんです」とちゃめっ気たっぷりに告白し、会場を沸かせた。


そして司会者からのいくつかの質問を受けた後は、アンソニーのたっての希望により、会場の観客からの質問を受け付けることに。最初に観客に向けて「これから皆さんに質問をしてもらうわけですが、条件があります。質問をした方は、家に帰ってから10人の友だちにチケットを買ってもらって、お客さんを劇場まで呼び込んでください。それができない人は質問しちゃダメですよ」と冗談めかして会場を沸かせたアンソニー。


hakuseishun-500-1.jpg本作は第59回台湾金馬奨で、アンソニーが最優秀主演男優賞を獲得。さらに第41回香港電影金像奨では、サハル・ザマンが最優秀新人賞に輝いている。そのことを踏まえてひとりの観客からは「台湾金馬奨の授賞式で二人(アンソニーとサハル)が一緒に立っている様子が印象的でした。その時のお気持ちをお聞かせください」という質問が。


それに対してアンソニーは「実は台湾金馬奨では、天ぷらくん(サハル)も新人賞にノミネートされていたんですけど、彼は受賞を逃してしまって。泣いていたんです。その後、自分の番になって受賞することができたわけです。その時は何も考えていなかったけど、直感として、小さい子どもが盛大な授賞式に参加するのは、人生で1度か2度あるかどうかだろうと。せっかくだから彼も壇上に連れて、その気分を味わってもらおうと思ったわけです。続く香港電影金像奨では彼が新人賞をとることになったんですけど、彼が受賞した時は僕をステージに連れてあがらなかったんですよね」とジョークを交えながら、当時の様子を振り返ると、会場は大笑い。香港映画界のスターながら、気さくな人柄で観客を魅了し続けたアンソニーだった。
 


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【STORY】

香港は難民の国際中継地であり、毎年、数千人の難民がこの街で政府の承認を待っている。この長いプロセスには10年以上かかることもある。ハッサンはパキスタンから香港にやって来た両親の下に生まれ、香港で育ったが、自分の将来がここには絶対にないことを知っていた。彼の唯一の夢は家族とともにカナダに移住すること。だが、突然の交通事故で父親が命を落としてしまい、彼の夢も打ち砕かれた。

チャン・バクヤッ(陳白日)は1970年代に中国から香港に密入境し、現在はタクシー運転手として働いている。香港で警察官になった息子のチャン・ホン(陳康)とは、あまりうまくいっていない。父親を失ったハッサンは、難民で構成されたギャングに加わるしかなかったが、警察によるギャング対策に巻き込まれ、追われる身となってしまう。バクヤッはハッサンの逃亡を手伝うことを決心し、二人の間には絆が芽生え始める。しかしハッサンは、バクヤッが父親の死亡した事故を引き起こした運転手であることを知る。ハッサンとバクヤッの関係、そして逃避行はどうなるのか…。


監督・脚本:ラウ・コックルイ 撮影監督:リョン・ミンカイ
プロデューサー: ヴィーノッド・セクハー(Vinod Sekhar) ソイ・チェン(鄭保瑞) ウィニー・ツァン(曾麗芬) ピーター・ヤム (任硯聰)
出演:アンソニー・ウォン サハル・ザマン エンディ・チョウ インダージート・シン キランジート・ギル 
2022年/香港・シンガポール/広東語・ウルドゥ語/カラー/DCP/シネマスコープ/ステレオ/111分
原題:白日青春/英題:The Sunny Side of the Street
日本語字幕:橋本裕充/字幕協力:大阪アジアン映画祭/PG12
配給:武蔵野エンタテインメント株式会社
PETRA Films Pte Ltd © 2022

公式サイト: https://hs-ikite-movie.musashino-k.jp

X:@hs_ikite_movie

2024年1月26日(金)~新宿シネマカリテ、なんばパークスシネマ、MOVIXあまがさき、3月15日(金)~京都シネマ、順次~神戸元町映画館 他全国順次公開


(オフィシャル・レポートより) 

 

 

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日時:1月18日(木)18:00~18:30(30分)※本編上映前の舞台挨拶

会場:テアトル新宿 (東京都新宿区新宿3丁目14−20 新宿テアトルビル B1)

登壇者:前田敦子(32)、カルーセル麻紀(81)、哀川翔(62)、坂東龍汰(26)、三島有紀子監督 ※敬称略
 



『繕い裁つ⼈』『幼な⼦われらに⽣まれ』『Red』など多くの作品を⼿掛け、国内外で⾼い評価を受ける三島有紀⼦監督の⻑編10作⽬となる最新作『⼀⽉の声に歓びを刻め』が、2⽉9⽇(⾦)に劇場公開する。


ichigatukoe-pos.jpg本作は、監督⾃⾝が47 年間向き合い続けた「ある事件」をモチーフに⾃主映画からスタートしたオリジナル企画。「性暴⼒と⼼の傷」をテーマに、⼼の中に⽣まれる罪の意識を静かに、深く⾒つめる映画である。


⼋丈島の雄⼤な海と⼤地、⼤阪・堂島のエネルギッシュな街と⼈々、北海道・洞爺湖の幻想的な雪の世界を背景に、3 つの罪と⽅⾈をテーマに、⼈間たちの“⽣”を圧倒的な映像美で描いていく。


船でやってきた者を前⽥敦⼦、船を待つ者を哀川翔、そして船で向かう者をカルーセル⿇紀が演じ、さらに、坂東⿓汰⽚岡礼⼦宇野祥平原⽥⿓⼆とよた真帆らが脇を固める。


いよいよ来月に公開となる『⼀⽉の声に歓びを刻め』。1月18日に完成披露上映会イベントが開催。俳優陣が全員顔を揃えるのはこの日が初でありながら、和やかな雰囲気で舞台挨拶は進行。前田敦子は「キャストの皆さんと今日初めてお会いすることが出来て凄く嬉しくて。楽屋でキャッキャしていました」と笑顔。それに対しカルーセル麻紀は、81歳にして13センチのヒールを履いて美しい脚線美を披露しつつ「入り口でこけたら偉いことになる」と自虐を飛ばした。哀川翔と坂東龍汰、三島監督とともに、始終和気あいあいとイベントは進行した。
 


【以下、レポート全文】

三島有紀⼦監督自身に起こった経験にインスパイアされた映画『⼀⽉の声に歓びを刻め』(2月9日公開)。その完成披露上映会が1月18日にテアトル新宿で行われ、前⽥敦⼦、カルーセル⿇紀、哀川翔、坂東⿓汰、そして三島有紀⼦監督が参加した。


自主制作スタイルで本作を製作した三島監督。「私を含めてたった二人で映画を作ろうと決めて、お金も集まってない、配給も公開も決まってない中でキャスト・スタッフの皆さんが一緒にこの映画を作ろうと言ってくださった。それが本当に嬉しくて、このように完成披露上映会を迎えることが出来て感慨深いです」とソールドアウトの会場を見まわして感激の言葉を紡いでいた。


ichigatukoe-bu-maeda-240-2.jpg3つの島を舞台に物語が構成される本作は、別々の話が一つの物語へと繋がっていくため、撮影自体も別々に敢行された。それゆえに俳優陣が全員顔を揃えるのはこの日が初。大阪編でれいこを演じた前田は「キャストの皆さんと今日初めてお会いすることが出来て凄く嬉しくて。楽屋でキャッキャしていました」と笑顔。洞爺湖編でマキを演じたカルーセルは、13センチのヒールを履いて登壇し「入り口でこけたら偉いことになる」と自虐を飛ばしつつ「今日はあっちゃんに会えて嬉しくて、楽屋であっちゃんとお喋りが弾みました」と語った。


三島監督からのオファーを一ヵ月悩んだ末に引き受けたという前田。「メッセージ性のある役をオファーしていただいたものの、こんなに真剣に悩んだのは初めて。でも三島監督は懐の深い方だったので待ってくださってくれて、私はその胸に飛び込ませてもらいました」と感謝。これに三島監督は「一ヵ月悩んで答えを出してくれたことに誠実さを感じました。役と真剣に向き合ってくださって、やりますと言ってくれた時は思わず台本を抱きしめました」と念願叶ったようだった。


一方、カルーセルは昨年1月に行われた洞爺湖ロケについて「空港に着いたらマイナス20度で大雪。スタッフが迎えに来られず、タクシーでホテルに行こうと思ったら高速道路も通れず、途中で降りて3時間半かけてホテルまで辿り着きました。撮影は早朝からなので焼酎を飲んでパックして寝たけれど全然寝れない。しかも化粧をして撮影現場に行ったら猛吹雪で何も撮ることが出来なかった」とヘビーすぎる状況回想。映画『八甲田山』を引き合いに出して「あの映画はマイナス16度の撮影らしいけれど、こっちはマイナス20度よ。座ったらおしりがやけどするくらい寒かった。わたし81歳ですよ!?」と過酷さを訴えていた。


ichigatukoe-メイン2_カルーセル麻紀.jpgそんな中、実家が洞爺湖町にある坂東が「僕の実家が近いので、映画の中には見慣れた景色が広がっていた」などと感想を述べると、すかさずカルーセルは「地獄でした」とバッサリ。「地元を地獄だなんて言われるとは…」と絶句する横でカルーセルは「でも楽しかった。殺されると思ったけれど」と饒舌で舞台挨拶を大いに盛り上げていた。


三島監督はカルーセルについて「テストまでは寒さで震えているのに、本番になると体の震えが止まる。カルーセルさんが雪原を歩くシーンがありますが、それを撮った時はスタッフ一同感動。命懸けで挑んでくださっている大女優の姿に感激しました」と感謝しきり。


ichigatukoe-メイン3_哀川翔.jpg八丈島編で誠を演じた哀川は「八丈島は行き慣れた場所なので、知り合いの島民もいて良くしてもらった。長いセリフもあったけれど、心情的にもスッといけた。画作りが監督の中で明確だったので俳優としてやりやすかった」と回想。大阪編でれいこ(前田)と出会うレンタル彼氏トト・モレッティ役の坂東は「撮影は2日間と短いものでしたが、濃い撮影で無駄のない時間を過ごしました。前田さんとも三島監督とも密に話し合いが出来たうえで撮影出来たのは嬉しかった」と手応えを得ていた。


ichigatukoe-サブ_前田敦子+坂東龍汰_203.jpgカルーセルのサービス精神によって終始明るい雰囲気となった舞台挨拶も、終了の時間に。最後に三島監督は「劇中には何人かのれいこが出てきます。それは特定の人とは限らず、もしかしたら皆さんの中にもいるかもしれない。そんな気持ちで映画を観ていただき、それぞれのれいこを見つけてほしいです」とアピール。前田も「⿇紀さんから始まり、哀川さんと私と繋がって。色々なものを受け取ってもらえる作品であり、三島監督の映画愛が詰まった気持ちのいい作品です。美しい世界が広がっているので、五感を使って最後まで堪能してください」と充実した表情で呼び掛けていた。
 


<STORY>

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北海道・洞爺湖。お正月を迎え、一人暮らしのマキの家に家族が集まった。マキが丁寧に作った御節料理を囲んだ一家団欒のひとときに、どこはかとなく喪失の気が漂う。マキはかつて次女のれいこを亡くしていたのだった。一方、長女の美砂子は女性として生きるようになったマキに複雑な感情を抱えている。家族が帰り静まり返ると、マキの忘れ難い過去の記憶が蘇りはじめる……。


東京・八丈島。大昔に罪人が流されたという島に暮らす牛飼いの誠。妊娠した娘の海が、5年ぶりに帰省した。誠はかつて交通事故で妻を亡くしていた。海の結婚さえ知らずにいた誠は、何も話そうとしない海に心中穏やかでない。海のいない部屋に入った誠は、そこで手紙に同封された離婚届を発見してしまう。


大阪・堂島。れいこはほんの数日前まで電話で話していた元恋人の葬儀に駆け付けるため、故郷を訪れた。茫然自失のまま歩いていると、橋から飛び降り自殺しようとする女性と出くわす。そのとき、「トト・モレッティ」というレンタル彼氏をしている男がれいこに声をかけた。過去のトラウマから誰にも触れることができなかったれいこは、そんな自分を変えるため、その男と一晩過ごすことを決意する。やがてそれぞれの声なき声が呼応し交錯していくーー。
 


出演:前田敦子、カルーセル麻紀、哀川翔  坂東龍汰、片岡礼子、宇野祥平
    原田龍二、松本妃代、長田詩音、とよた真帆
脚本・監督:三島有紀子
配給:東京テアトル
© bouquet garni films
公式ウェブサイト:ichikoe.com 
公式X:@ichikoe_movie
公式Instagram:@ichikoe_movie

2024年2月9日(金)~テアトル新宿ほか全国公開


(オフィシャル・レポートより)

 
 

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大都会ニューヨークの片隅で懸命に生きる移民家族に訪れた

悲劇と成長を優しいまなざしで描いたヒューマンドラマ。


NYOA-pos.jpg安定した生活を求めて祖国ペルーからアメリカへ渡り、ニューヨークで不法移民として暮らすデュラン一家。母ラファエラはウェイトレスの仕事をしながら2人の息子を1人で育て、息子たちも配達員として家計を支えている。街から疎外された自分を“透明人間”だと憂う息子たちは、謎めいた美女クリスティンと出会い恋に落ちる。一方、ラファエラは白人男性からの誘いに乗って飲食店を開業するが……。


2人の息子役にはオーディションで選ばれたペルー出身の双子アドリアーノ&マルチェロ・デュランが抜てきされ、「悲しみのミルク」のマガリ・ソリエルが母ラファエラを演じた。短編「ボン・ボヤージュ」が第89回アカデミー賞短編映画賞にノミネートされたマーク・ウィルキンス監督が、オランダの作家アーノン・グランバーグの小説「De heilige Antonio」を原作に長編初メガホンをとった。


下記にマーク・ウィルキンス監督のインタビューをご紹介します。
 



希望は私たちを無防備で愚かにし、私たちの最大の欠陥になり得ると同時に、人間の最大の美徳の一つでもあります。『ニューヨーク・オールド・アパートメント』は、希望の表と裏を両方描いています。より良い生活を願う。受け入れられることを願う。愛されることを願う。あるいは、初めて性体験をして、性愛の神秘を体験する。


NYOA-500-1.jpg前作の短編『BON VOYAGE』は、ヨットで休暇中に沈没する難民船に遭遇するという物語でした。つまり、「特権」と生き残ろうとする人間の「意志」の対峙です。長編デビュー作においては、移民をただ「見る」だけでなく、内側から「観察」するようにして描く作品にしたいと思っていました。


ニューヨークに引っ越してから数年後、私はアーノン・グランバーグの小説『THE SAINT OF THE IMPOSSIBLE』を発見しました。ウィット、ユーモア、詩的な美しさに満ちたこの移民の物語に、私が「アメリカン・ドリームの首都」に感じ続けてきた疑問が集約されていると感じました。


NYOA-500-2.jpg本作は甘美な物語です。純朴そのもののティーンエイジャーの双子「ポールとティト」ミステリアスなクロアチア人女性「クリスティン」、兄弟の母親「ラファエラ」スイス人の恋人「エヴァルト」。これらの登場人物たちは、私自身が「見知らぬ人」「部外者」として扱われた体験に由来する拒絶の感情や、住んでいる場所に属せていなく「愛され、受け入れられたい」と切望した、かつての体験による産物です。

 
ポールとティトの中には、私自身と弟のルカが投影されています。ポールとティトと同じように、私たちはすべてを一緒に経験しました。母親の新しい恋人について、歓迎されていないと感じていた新しいコミュニティについて、そして十代の頃に気になっていた女の子について、考えや感情を交換しました。

 
NYOA-500-3.jpg素晴らしい国際的なスタッフとキャストとともに、私たちは責任の所在を問いかけたり、いたずらに哀れみを誘発するだけではない「移民の物語」を制作することに挑戦しました。主人公たちの等身大な姿を描くことで、実存を保証されたいという私たちの普遍的な欲求を深掘りしました。あなたが、不法滞在しているペルー人の自転車配達人であろうと、自暴自棄なクロアチア人の恋人であろうと、孤独なスイスの大衆小説家であろうと、人々は「自分の人生」を受け入れられながら生きたいという願望に突き動かされているという点では、同じなのです。

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私たちはにぎやかなニューヨークの路上で『ニューヨーク・オールド・アパートメント』を撮影しました。道路を封鎖して撮影するのではなく、町が私たちの映画の中に入り込んでくるのをそのまま撮影しました。俳優とスタッフにとって、主要な撮影場所であるマンハッタンとブロンクスの忙しない雑踏の予測不能な動きに対処するのは大きな挑戦でした。ポールとティトがニューヨークで「透明」であると感じたのと同じように、私たち撮影クルーも町に紛れるように努めました。ニューヨークという都市が、本作の 6 番目の主人公、あるいは敵対者であるということです。


NYOA-500-7.jpgポールとティトを演じたアドリアーノとマルチェロに最大の賛辞を送りたいと思います。二人とも本作が演技デビューです。ペルーのキャスティング・ディレクター、ホルヘ・ビジャフェルテはあらゆる手段を講じて、ペルー全土でポールとティトを演じられる若い俳優を探しました。アンデス山脈の高地・クスコで、彼はアドリアーノとマルチェロを発見しました。私が初めて彼らに会ったとき、二人まだ16歳でした。彼らはギターを弾き、英語を話しましたが、これまで映画界に足を踏み入れたことも、自分たちの街を離れたこともありませんでした。しかし、彼らの演技の才能は素晴らしく、詩的なカリスマ性がポールとティトに非常に近かったので、彼らに「ニューヨークに来て一緒に撮影しないか」と頼むに至ったのです。
 


【マーク・ウィルキンス監督の略歴】

受賞歴のある短編映画やテレビCMを長年監督し、本作が長編映画デビュー作となる。前作の短編映画『BON VOYAGE』は、地中海における深刻な移民問題に焦点を当てたストーリーで、世界中の70の映画祭で上映され、第89回アカデミー賞の最終選考に残り、スイス映画賞など46の賞を受賞した。

『HOTEL PENNSYLVANIA』(原題)は 2012年 栄誉あるクレルモン・フェラン映画祭(フランス)でプレミア上映された。『ニューヨーク・オールド・アパートメント』と同様に、アメリカン・ドリームとその夢追い人を観察する作風の作品だ。

マルクはスイスで生まれたが5歳のときに両親とギリシャ・クレタ島に渡り、コミューンで暮らす。その後、母親とその新しい恋人に付いていきドイツに渡り、フライブルクで教育を受ける。早々に学校を辞め、独学で映画製作の技術を身につけ、ヨーロッパ中で10本以上の長編映画製作に携わり、さまざまなポジションを経験する。

ニューヨークに8年間住んだ後、現在はウクライナ・キーウ在住。
 


監督:マーク・ウィルキンス
製作:ジョエル・ジェント
原作:アーノン・グランバーグ「De heilige Antonio」
脚本:ラ二=レイン・フェルタム
撮影:ブラク・トゥラン
編集:ジャン・アルデレッグ
音楽:バルツ・バッハマン ブレント・アーノルド
出演:マルチェロ・デュラン、アドリアーノ・デュラン、マガリ・ソリエル、タラ・サラー、サイモン・ケザー
2020年製作/97分/PG12/スイス
原題:The Saint of the Impossible
配給:百道浜ピクチャーズ
©2020 - Dschoint Ventschr Filmproduktion / SRF Schweizer Radio und Fernsehen / blue
公式サイト:https://m-pictures.net/noa/

2024年1月12日(金)~シネマカリテ新宿、シネ・リーブル梅田、アップリンク京都、シネ・リーブル神戸、2月16日(金)~シネマート心斎橋 他全国順次公開


(オフィシャル・レポートより)

 

 

 
 
 
 
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三倉茉奈、地元大阪弁へのこだわりを役に反映「熊本出身と思われるぐらいきちんと話したかった」『女優は泣かない』舞台挨拶
(2023.12.16シネ・リーブル梅田)
登壇者:三倉茉奈、有働佳史監督 
 
「働かざる者たち」「おしゃれの答えがわからない」など数々の人気ドラマを手がけてきた有働佳史監督の映画初長編作で、崖っぷちの女優と若手ディレクターの再起をかけた奮闘を描く『女優は泣かない』がシネ・リーブル梅田、アップリンク京都にて現在絶賛公開中、12月23日よりシアターセブン、12月29日よりジストシネマ和歌山、1月5日よりkino cinēma神戸国際にて公開される。
 有働監督の出身地である熊本県荒尾市を舞台に、スキャンダルで仕事を失った女優、園田梨枝は蓮佛美沙子、密着ドキュメンタリーの現場をひとりで取り仕切る若手ディレクター・瀬野咲は、乃木坂46一期生メンバーで、クリエイター、俳優として活躍している伊藤万理華が演じている。また、何かと対立する梨枝と咲のロケ中の運転係を買って出た梨枝の同級生タクシードライバー猿渡拓郎(通称サンタク)には、『CHAIN/チェイン』の上川周作が扮し、何かと火花を散らすふたりの緩和剤となり、どこかトボけた魅力がある存在だ。
父(升毅)の反対を押し切り女優の夢を叶えるため上京して以来、10年ぶりに故郷に戻った梨枝には、ずっと地元で暮らしている姉と弟がいるが、特に姉とは衝突してばかり。正反対の境遇の姉妹の溝が埋まる日がくるのか。ドキュメンタリーとして受けた仕事なのに、やらせを演出と言い換え、意味のないことをさせる咲のいうことを聞くのもストレスに。梨枝は、崖っぷち女優のレッテルを返上できるのか…。
 

 
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 12月16日の本作上映後に行われた舞台挨拶では、梨枝の姉、真希を演じた三倉茉奈と有働佳史監督が登壇。まずは三倉から観終わったばかりの観客に映画が楽しかったかどうかを問いかけ、大きな拍手が沸き起こると大阪の観客は笑いに厳しいことから舞台挨拶の中でも一番緊張するという有働監督もホッとした様子。大学時代にヤングシナリオ大賞に応募し、最終選考まで残ったことから、一度映画を撮ったら諦めがつくと故郷の熊本県荒尾市を舞台にした映画を作ることを決意したそうで、「そこから映画を完成させるまで17年かかりました。脚本を書き、撮影2日目にコロナで撮影が中断し、しきり直しをしてと6年がかりで作ったので、観てもらえるだけで感無量です」と映画のいきさつを説明。
 三倉とは2017年に企画・脚本・演出した舞台「結婚なんて、クソくらえっ!」に出演してもらったことから、いつか映画でご一緒したいと話していたという有働監督。三倉が演じた故郷から離れて何年も女優業を続けてきた妹、梨枝のことを理解できない姉役に「真逆の役は、俳優の力が発揮できる」と力説。三倉は、最初演じられるか不安だったそうだが、「わたしは大阪出身で大阪の言葉を大事にしたいと思っているので、地元を大事にしたい気持ちはわかります」と言葉をとっかかりに梨枝の役作りに向き合ったことを明かした。
 
 
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  大阪弁にこだわるのと同じように、熊本出身と思われるぐらいきちんと話したいという気持ちから、有働監督と何度も読み合わせをしたという三倉。梨枝とある場所で壮絶な言い合いを繰り広げるシーンの撮影前日に、地元にいる有働監督のいとこから言葉の違和感を指摘され、地元の人がしっくりくる言葉に語尾を修正。三倉は内心動揺しながらもLineでボイスメッセージを送り合いながら、本番までに修正した熊本弁の発音を入念にチェックしたというエピソードも披露した。
 映画の見所は何と言ってもメインの蓮佛美沙子、伊藤万理華、上川周作が素敵だとその演技を賞賛した三倉。「それでも役者にすがりつきたいという言葉を台本で読んだとき、自分自身もこの仕事をやり続けていいのかなと思うこともありますが、もうちょっとやってみようと思えました」とこの作品の魅力を語ると、有働監督も「この作品のテーマはリスタート。僕の半生のようですし、見てくれた人にも重なるところがあると思います。一度倒れた人が起き上がりにくい社会ですが、勇気を持てるようになれば」と本作への想いを語った。
 
 
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  映画館からほど近い梅田芸術劇場で出演中のコンサートを終えたばかりの三倉佳奈も舞台挨拶にかけつけ、客席後方からエールを送ると舞台上の三倉茉奈から「急遽決まった舞台挨拶で友達に声をかけたら、何人か先約ありと断られて。実はそれが佳奈のコンサートだったんです」と友達かぶりのエピソードを披露する一幕も。最後には地元大阪で舞台挨拶ができたことへの歓びを語り、本作への応援を呼びかけた。
 

 
  子育てをしながら父親の世話をし、現実の生活で日々追われている真希と、家族にどんなことが起こっても女優の仕事に命がけでいどむ梨枝との対比から仕事と家族のバランスについて考えたくなるだろう。また、若手ディレクター・瀬野咲と東京から様々なヤラセ指示を出す上司とのやりとりも、業界の悪しき風習を少し毒のあるコメディとして描き出している。それぞれのキャラクターの「リスタート」を、ぜひ目撃してほしい。
(江口由美)
 
 
 
<作品情報>
『女優は泣かない』
(2023年 日本 117分)
監督・脚本:有働佳史 
出演:蓮佛美沙子、伊藤万理華、上川周作、三倉茉奈、吉田仁人、青木ラブ、幸田尚子、福山翔大、緋田康人、浜野謙太、宮崎美子、升毅 
シネ・リーブル梅田、アップリンク京都にて現在絶賛公開中、12月23日よりシアターセブン、12月29日よりジストシネマ和歌山、1月5日よりkino cinēma神戸国際にて公開
(C)2023「女優は泣かない」製作委員会
 

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 歴史映画にフォーカスした第15回京都ヒストリカ国際映画祭が、2024年1月23日(火)~1月28日(日)に京都文化博物館 3Fフィルムシアター、6F和室、1Fろうじ店舗にて開催される。映画ファンだけでなく、映画の作り手やアニメ、VRなどのクリエイターが集い、交流し、新たなクリエイティブへの力にしてもらうことを主眼においている映画祭として国内外から注目を集めており、今年は新たにポーランドのNNW国際映画祭とも連携企画がスタートする。
 
 京都ヒストリカ国際映画祭、今回のテーマは「LOOK」。映画の質感を表現し、ひと目で違いが歴然のLOOKを持つ歴史映画を新旧織り交ぜて紹介する。毎年オープニング上映として高い注目を集めるヒストリカスペシャル。今回は、大ヒットアニメ『ONE PIECE』の中でも、シーズン上映が終了したばかりのTVアニメ『ONE PIECE』ワノ国編をフューチャー。時代劇映画の記憶をふんだんに潜ませた江戸時代を舞台にし、そこでの冒険を描いたクリエイターたちが集合し、ワノ国編の舞台裏を語る。
 
 
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 毎年映画ファンが注目のヒストリカ・ワールドでは、今回も日本初上映の4本がラインナップ。『マーティン・エデン』(19)のピエトロ・マルチェッロ監督最新作、イタリア映画『スカーレット』(画像上)は100年前のサイレント映画を着色して使用するなど、とてもユニークなLOOKにも注目したい作品。マルチェッロ監督もゲストで登壇予定だ。また、第二次世界大戦下が舞台のポーランド映画『Filip』は、初となるNNW国際映画祭連携作品。同映画祭のプログラムディレクター、スワヴォミール・チォク氏も来場する。
 さらに、ルネサンス時代のLOOKを変えた画家の人生を描く『カラヴァッジョの影』では、日本のカラヴァッジョ研究第一人者の宮下規久朗氏によるトークも。アルノー・デ・パリエール監督のフランス映画『パーティー・オブ・フールズ』も上映される。
 
 

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ヒストリカ・フォーカスでは、「LOOKが違う、世界が違う、刺激のレベルが違う挑戦者たち!」と題し、黒澤明監督の『用心棒』をはじめ、全8本がラインナップ。現在絶賛公開中の『ウォンカとチョコレート工場のはじまり』と見比べたい、ティム・バートン監督×ジョニー・デップの黄金コンビによる大ヒット作『チャーリーとチョコレート工場』も久々スクリーンで鑑賞できる。全て上映後にトーク開催予定だ。
●上映作品
・『用心棒』 監督:黒澤明 日本|1961|110分
・『ツィゴイネルワイゼン』 監督:鈴木清順 日本|1980|144分
・『デッドマン』 監督:ジム・ジャームッシュ アメリカ|1995|121分
・『チャーリーとチョコレート工場』 監督:ティム・バートン アメリカ|2005|115分
・『ベンジャミン・バトン 数奇な人生』 監督:デビッド・フィンチャー アメリカ|2008|167分
・『シャーロック・ホームズ』 監督:ガイ・リッチー アメリカ|2009|128 分
・『十三人の刺客』 監督:三池崇史 日本|2010|141分
・『ノースマン 導かれし復讐者』 監督:ロバート・エガース アメリカ|2021|137分
 
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イタリア文化会館‒大阪企画プログラムではボローニャ復元映画祭連携企画として、ルキーノ・ヴィスコンティが没落貴族を描いた豪華絢爛な代表作『山猫』4K復元版を上映。
さらに、ヴェネツィア・ビエンナーレ ビエンナーレ・カレッジ・シネマ連携企画では、俳優として出演もしているモニカ・ドゥーゴ監督の『カメのように』(画像下)、キアラ・トロイージ監督のVR短編作品『MONO』を上映。両監督も来場予定だ。
 
 
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 他にも
●松竹下加茂撮影所100年記念上映 上映作品『狂った一頁』 監督:衣笠貞之助
●京都フィルムメーカーズラボ連携企画 「カムバックサーモン・プロジェクト」 上映作品『桜色の風が咲く』 監督:松本准平
●第14回京都映画企画市 優秀映画企画作品 上映作品『うつつの光、うつる夜』(パイロット版映像) 監督:鹿野洋平 
を上映。
 
 最後に、京都文化博物館6F和室を使ってトークの場を設けた「ヒストリカ お座敷」(参加無料)は、今回の新たな目玉企画。映画『つるばみ色のなぎ子たち』を制作中の片渕須直監督をお招きしてのトークや関連展示も行われる。
 
【開催概要】
第15回京都ヒストリカ国際映画祭(KYOTO CMEX 2023公式イベント)
期間:2024年1月23日(火)~1月28日(日)
会場:京都文化博物館 3F フィルムシアター、6F 和室、1F ろうじ店舗
 
前売券販売:2024年1月13日(土) チケットぴあにて販売開始
※「ヒストリカ・スペシャル」は入場無料、事前申込制
 
映画祭公式 WEB サイト: https://historica-kyoto.com/
 
 


国政から地方選、海外まで、選挙取材歴は 25 年を超え、候補者全員を取材することを記事を書く上での信条とし、選挙の面白さを伝えるフリーランスライター・畠山理仁(50)。2022年7月の参院選・東京選挙区で 34 人の候補者全員への取材を試みる畠山に文字通りの”密着取材“敢行したドキュメンタリー映画『NO選挙、NO LIFE』

いよいよ 12月 16 日(土)より、第七藝術劇場/元町映画館ほか全国順次公開となります。

そんな本作の公開に先立ち、12月8日(金)に大阪・なんばパークスシネマにて〈大阪上陸イベント〉として先行上映会が行われ、前田亜紀監督主演の畠山理仁さん、大阪のみのゲストとして、日本中学生新聞を創刊した大阪市在住の中学1年生・川中だいじさん、司会進行として本作のプロデューサーを務める大島新さんが登壇し、舞台挨拶を行いました。
 


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まずは、監督が「畠山さんの書かれた「黙殺」を読んで、私の全く知らなかった選挙の世界がこんなに豊かなんだと驚きまして、ぜひ肩越しにカメラを置かせてくださいとお願いしたことから始まりました」と映画の成り立ちを明かし、畠山さんは「今日は先行上映なので、選挙と同じで広げていかなきゃいけないんです。だから選対会議みたいな感じでこの映画が大ヒットするように皆さんにお願いしたい」と挨拶。


川中さんは「リスペクトする人を取り上げる授業で畠山さんのことを英語で紹介して、学校で『NO 選挙,NO LIFE』のチラシも配りました」と中学生ならではのコメントを披露し、場内は盛り上がりを見せていました。そして、畠山さんの良いところを聞かれた川中さんは「畠山さんの選挙マニュアル 10 か条の中に「良いと思う候補者は批判的に見よ」と書いてあるんですが、そこが本当に素晴らしいと思う。後は心優しいところ」と称賛していました。


それを受けて畠山さんは「マニュアルの中には、「応援する候補者ほど厳しい目で見るべし」というのもある」と前置きし、「いろんな候補者を取材すると、今の選挙に出てる人は特殊な人が多い。選挙は勝ち負けを争う競争の社会だけど、実は競争原理が働いてない。それは投票率 50%前後で半数の人が参加してないから。そもそも、私たちの代わりに政治のことを専門にやってくれる代理の人なのに、競争のない社会で批判もないと堕落しかない。だからこそ、応援する候補者ほど厳しい目で見て、応援する人が育ててほしい」と、候補者への思いを熱弁。


nosenkyo-bu-500-1.jpgさらに、畠山さんから見た川中さんについては「僕より情報の感度が高い」と称賛し、「今年の 4 月に、「広島サミットの取材をしたいけど取材許可が降りない」と川中だいじ記者から連絡をもらって、僕はそこで初めて広島でサミット!と思うぐらいだった(笑)」と笑わせ、取材のアドバイスをしたことを明かし、「取材能力もあるし、完全に記者だと思っているので、僕は川中だいじ記者と呼んでいます。僕よりアウトプットも上手」と褒めたたえていました。


すると、監督も「川中記者にパンフレットへ寄稿をお願いしたら、締切をピタッと守ってくださった」と川中さんを称賛した上で、「かたや畠山さんはある雑誌の締切をかなりなぎ倒していた」と明かすと、畠山さんは「締切を守ることは記者として大切なことですね」と苦笑い。


nosenkyo-pos.jpgまた、監督が畠山さんに「この映画を作って皆さんに喜んでもらって、「これじゃ辞められない」と言っていたのに、月日が経つと「やっぱりどうしようかな?」と言う時があるので、ビシッと言ってほしい」と要望すると、川中さんも「畠山さんが取材しない選挙の現場なんてあるんですか。死ぬ 1 か月前まで取材に行かないと」と追い打ち。


すると、「この映画を観て、フリーの記者で取材するのって大変だと思いませんでした?」と畠山さんが逆質問。川中さんは「大変だと思ったけどフリーでやりたいと思った」と返し、畠山さんは「皆さんからいろんなアイデアをもらって考えているので、選挙全員取材をしても食べていけるように次の世代に伝えていきたい。それまで待ってください」と思いを伝えていました。


最後に、監督が「この映画は映画にしようかどうか迷った作品でした。お客さんに来てもらえるんだろうかといつも不安になって、難しいかな?と思うたびに大島プロデューサーに背中を押してもらいました。今日が全国へと広がる 1 歩です。皆さん応援していただけると嬉しいです」と語り、イベントは終了しました。

 


前田 亜紀(監督)
ドキュメンタリー監督、ディレクター、プロデューサー。フリーランスのディレクターとして、2012 年より大島と組み、「ETV 特集」(NHK-E テレ)、「情熱大陸」(MBS)、「ザ・ノンフィクション」「NONFIX」(CX)など、テレビドキュメンタリーを多数制作。衆議院議員の小川淳也の 17 年の活動を追いかけた『なぜ君は総理大臣になれないのか』(20 年)、小川とともに自民党の平井卓也と日本維新の会の町川順子の陣営も描いた『香川 1区』(22 年)のほか『劇場版 センキョナンデス』(23 年 2 月)、『シン・ちむどんどん』(23 年 8 月)、『国葬の日』(23 年)と、5 本続けて政治や社会をテーマにした映画のプロデューサーを務めた(共同含む)。


畠山 理仁
フリーランスライター。早稲田大学第一文学部在学中の 1993 年より、雑誌を中心に取材、執筆活動を開始。第 15 回開高健ノンフィクション賞受賞作「黙殺 報じられない“無頼系独立候補”たちの戦い」(17 年・集英社)著者。他の著作に「コロナ時代の選挙漫遊記」、「記者会見ゲリラ戦記」(扶桑社新書)、「領土問題、私はこう考える!」などがある。


川中だいじ(日本中学生新聞) 【X(旧 Twitter)】@nihonchushinbun 【Note】 https://note.com/chuushin/
大阪市の中学1年生。NOTE 上で今年3月“中学生がつくった民主的読み物”「日本中学生新聞」を創刊。夢洲カジノの問題を調べたり、堺市市長選や統一地方選挙の大阪市議会選挙を取材したりしながら、自ら発刊した新聞や note、SNS で発信している。


大島新(プロデューサー)
ドキュメンタリー監督、プロデューサー。2007 年、ドキュメンタリー映画『シアトリカル 唐+郎と劇団唐組の記録』を監督。2009 年、映像製作会社ネッゲンを設立。2020 年、映画『なぜ君は総理大臣になれないのか』を監督。2021 年、衆議院選挙に焦点をあて、全国最注目の「香川 1 区」を与野党両陣営、有権者の視点も織り交ぜ、民主主義のあり様を描いた『香川 1 区』を監督。



監督:前田亜紀  プロデューサー:大島 新
編集:宮島亜紀  整音・効果:高木 創
音楽: The Bassons(ベーソンズ)
製作:ネツゲン 配給:ナカチカピクチャーズ
2023|日本|カラー|DCP|5.1ch|109 分 Ⓒネツゲン
公式サイト: https://nosenkyo.jp/#modal

12/16(土)~第七藝術劇場/元町映画館
12/15(金)~京都シネマ
※11/18~ポレポレ東中野より全国順次公開


(オフィシャル・レポートより)

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芸舞妓の舞踊ではんなりと始まり、

OSK日本歌劇団による華麗なる歴史絵巻に魅了され、

類稀な石見神楽に圧倒される、大興奮の光と舞踊の祭典!

 

12/7㈭から12/11㈪までの5日間、京都先斗町歌舞練場で開催中の《ZIPANGU光が彩る演舞祭 IN 京都》。

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1時間半というコンパクトな時間で、日本の伝統芸能を誰でも分かりやすく気軽に楽しんでもらおうと企画された、全く新しい試みである。公演は三部に分かれており、第一部が芸舞妓による舞踊第二部が「OSK日本歌劇団」によるレビュー第三部が「万雷」による石見神楽で構成されている。従来の演舞にLEDライトを使った電飾やエキゾチックなライティングなどを駆使し、演じ手も奏者も観客も一体となって、異次元の歴史絵巻の世界を堪能できる斬新な体験型エンタテイメントとなった


zipangu-bu-osk-500-1.jpg第一部は、「〽︎月はおぼろに東山~」でお馴染みの「祇園小唄」を三味線と小唄に合わせた舞妓さんの舞ではんなりと始まる。第二部のOSK日本歌劇団のレビューでは、宮簀姫(みやずひめ)の「草薙の剣(くさなぎのつるぎ)」(皇位継承のための三種の神器のひとつ)を巡る日本武尊(やまとたけるのみこと)や源義経・織田信長といった三人の英雄たちとの時を超えた歴史絵巻を歌と踊りで華麗に魅了する。そして、小休止を挟んだ第三部では、島根県西部の石見地方で古くから伝わる伝統芸能の石見神楽「万雷」による大蛇伝説「ヤマタノオロチ」が登場!大太鼓・小太鼓・銅拍子(手打ち鉦)・横笛の奏楽が舞台上の舞手との息詰まる大迫力のセッションは、圧巻!!! (奏楽の皆様、45分にも及ぶ、ぶっ通しの力強い演奏、本当にお疲れ様でした!)


zipangu-bu-gakusou-500.jpg神楽で演じられるのは、大蛇伝説「ヤマタノオロチ」をベースに、天照大神(あまてらすおおみかみ)より命を受けた倭姫が、日本武尊に変装して闇堕ちした宮簀姫と「草薙の剣」を奪還するという冒険譚。人間の男が鬼の棲み処にやって来た時、鬼女は男の血を酒にして肉は酒の肴にしてやろうと企むが、その男があまりにも見目麗しかったため、喰らわず仲間にする。そして、男が持参した酒で宴を催すことに…鬼も大蛇も泥酔した隙に討ち取ろうと死闘を繰り広げ、見事大成功を収める。鬼女もイケメンには弱かったようだ(笑)。


zipangu-bu-iwami-500-1.jpg最終幕では、出演者総出で華やかなフィナーレを飾り、大興奮の内に演舞祭は幕を閉じた。先斗町歌舞練場を出た多くの観客は興奮冷めやらぬ状態で、先斗町始め木屋町や河原町界隈へと散って行ったが、その足取りも気持ちも軽くなっていたのは確か。筆者も、久しぶりに「志る幸」で利休弁当にお酒を1本を付けて、京都の新たな愉しみに想いを馳せながら戴いて、大満足で帰路に着いた♪


zipangu-bu-iwami-500-2.jpg関係者のひとりは、「今回は5日間だけの公演だが、今後はさらにブラッシュアップして、演劇ファンは勿論、国内外からの観光客にも気軽に楽んで頂けるような、日本の新たな名物公演になっていくようにしたい」とホーフを語ってくれた。今後の《ZIPANGU》の活躍にも注目していきたい。
 


【オマケ】

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〈スペシャル体験チケット〉では、公演の前に神楽鈴を持った神官やいたずら邪鬼が木屋町や先斗町界隈を案内してくれるというので参加してみた。まだまだ知らないことの多い京都の伝説などを紹介してくれるのかと思いきや、ZIPANGUの“光るはっぴ”を着た参加者全員でパワースポットを巡っては、神官のリードで輪になってパワーを体得するという、一風変わった街歩きとなった。途中、3匹の邪鬼が参加者にちょっかいを出そうとするも神官たちに咎められ、街行く人々も「何事や?」と突然現れた怪しい集団に驚いていた。まるで仮装して街を練り歩いているようなワクワクする面白い体験となった。そう感じられたのもパワーを体得した証なのかな?


zipangu-machiaruki-500-3.jpgさらに、先斗町歌舞練場の会場内でも、公演が始まる前や小休止の時、それに最終幕の総出のフィナーレでは、神官たちも邪鬼たちも客席で踊り回って、観客も一体となって大興奮の演舞祭を盛り上げた。まさに体験・体感型エンタテイメントとなった。


(河田 真喜子)

・オフィシャルレポートはここちら⇒ http://cineref.com/report/2023/12/zipangu.html

「ZIPANGU 光が彩る演舞祭」詳細はこちら→https://www.shochiku.co.jp/pj/zipangu-kyoto/#

 
 

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12月27日(木)より、京都市中京区の先斗町歌舞練場にて、全身で感じる“光のエンターテインメントショー”をキーワードにした完全オリジナルの新作公演「ZIPANGU 光が彩る演舞祭」の初日を迎えました。

当日は芸舞妓さんOSK日本歌劇団石見神楽、3種の舞の舞台と、LEDの光がコラボレーションし、満席の歌舞練場は大きく盛り上がりました!熱気に包まれた公演の様子をお届けいたします。


◆ 「ZIPANGU 光が彩る演舞祭」概要 ◆

・公演期間:
 2023年12月7日(木)~12月11日(月)

・場所:先斗町歌舞練場
(京都府京都市中京区先斗町通三条下ル橋下町130)

・出演:①芸舞妓(先斗町お茶屋営業組合)

 ②OSK日本歌劇団:千咲えみ、華月奏、椿りょう、
    純果こころ、柊湖春、南星杜有、奏叶はる

 ③万雷(石見神楽)

製作:松竹株式会社
企画:松竹株式会社 / MPLUSPLUS株式会社
後援:京都市 / 公益社団法人京都市観光協会 / 先斗町お茶屋営業組合
協力:株式会社OSK日本歌劇団
協賛:株式会社イープラス
チケット:販売中(全4種)

<一般チケット> 当日8,800円 前売り7,040円
<スペシャル体験チケット> 当日12,100円 前売り8,470円
<VIPチケット 先着限定オリジナルはっぴ付> 当日33,000円 前売り16,500円
<VIPチケット> 当日33,000円 前売り16,500円

公式サイト: https://www.shochiku.co.jp/pj/zipangu-kyoto/#
公式X(Twitter): https://twitter.com/zipangu_kyoto
公式Instagram: https://www.instagram.com/zipangu_kyoto/ (メモURK要確認)



本公演は、新作歌舞伎などを数多く手掛ける戸部和久が作・演出を、日本舞踊家の尾上菊之丞が演出・振付を担当。光の演出とイマーシブ体験が初めて日本の伝統文化に融合した、圧巻の舞台となりました。


zipangu-bu-maiko-500.jpg公演のはじまり、第一場を飾るのは、会場となる先斗町歌舞練場で日本の伝統を継承されている芸舞妓さんです。地方さんが奏でる三味線に合わせ、6人の芸舞妓さんたちが美しい舞を披露。その伝統的な美しさに酔いしれ、観客も一気にZIPANGUの世界に引き込まれました。


zipangu-bu-osk-500-1.jpg第二場では、力強く堂々とした曲調の「ZIPANGU」が流れ、ドローン幕の日本武尊のイラストをバックに、OSK日本歌劇団の娘役トップスターの千咲えみと、華月奏、椿りょうが登場。レベルの高い踊りと、幻想的な光が包む演出が相まって、観客たちも思わず息を吞む。

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今回のストーリーは、宮簀姫(みやずひめ)を中心に、日本武尊・源義経・織田信長といった三人の英雄が時を超えて草薙の剣を巡り繰り広げる壮大なストーリーです。千咲えみ演じる宮簀姫の思いが溢れる切なくも美しい独唱から物語は始まります。


その後、舞台の雰囲気は打って変わり、燃え盛る炎のシーン。燃えるドローン幕をバックに力強く舞うのは日本武尊役の椿りょう。2本のLEDフラッグを両脇に抱えての高速ターンには会場から拍手が沸き上がりました。椿さんの息を吹きかける動作に合わせ、舞台上だけでなく、会場中のLEDポールが赤から青に変わるパフォーマンスは圧巻です。


zipangu-bu-osk-240-2.jpg再び「ZIPANGU」の音楽が流れ花道から現れたのは、織田信長役の華月奏。宮簀姫と心を通わせ、草薙の剣を解き放つシーンは歌の掛け合いからも気持ちが高鳴ります。第二場ラストには7人のフルコーラスが会場を流れ、舞台は最高潮を迎えます。激しい光の照明とドローン幕には数々の年号が映し出されます。そしてその後ろに浮かび上がるのは、第三場で登場する巨大な大蛇の姿。どのような展開になっていくのか、OSK日本歌劇団の力強くも美しい演技と光の演出が融合した舞台に、観客は舞台の魅力に引き込まれました。


zipangu-bu-iwami-500-1.jpg第三場は、島根県西部の石見地方で古くから伝わる伝統芸能の石見神楽「万雷」のステージです。解 き放たれた草薙の剣によって、その魂が闇へと落ち、大蛇の姿に変貌した宮簀姫。天照大神より命を受けた倭姫が、男を装い日本武尊のうつし身となって、大蛇を退治 し、草薙の剣を取り戻す冒険譚。


zipangu-bu-iwami-240-1.jpg壮大な物語を、石見神楽らしい華やかな衣裳と独特のお面を身につけた神楽師たちや、会場に響く和楽器を用いた生演奏に、光の演出が加わることで、更に倭姫たちの神々しさが増し、神秘的な雰囲気に包まれました。


倭姫が4匹の大蛇を順番に倒していく、最大の見せ場を迎え、クライマックスでは会場全体を支配するかのような存在感の全長約17メートルの光る大蛇が登場し、観客を圧倒させました。体にはLED5,000個が巻き付いており、16色に点灯します。神楽師たちの力強いパフォーマンスと光り輝く大蛇の存在感が混ざり合い、観客はまるで神話の世界に迷い込んだかのような感覚を味わっていただきました。

 



また今回の公演は、伝統芸能にイマーシブの要素を加えた初めての公演です。よりイベントを楽しみたい方向けの「スペシャル体験チケット」は、神官や妖怪に扮したイマーシブ体験キャストがご案内する特別な京都の街歩き体験ができるものです。また、会場の最前列で舞台を楽しむことができます


zipangu-machiaruiki-500.jpg体験演出を手掛けるのは、イマーシブシアターを多数制作してきたノーミーツ主宰の広屋佑規。物語の世界とお客様をつなぎ、ZIPANGUの世界へと誘うキャストたちと、MPLUSPLUSが新開発した光るはっぴを身にまとい京都の町を練り歩く様子はまるで光る百鬼夜行のよう。光る集団が街歩きしている様子は体験している人々も、街中の通りすがりの人々も「ZIPANGU」の世界に引き込まれていました。


zipangu-machiaruiki-240-1.jpg会場に到着した後も、寂しがり屋な妖怪たちは観客にちょっかいを出しに客席に遊びに来ます。幕間では、イマーシブキャストの踊りに合わせ、第三場後、ショーのラストを飾るのは、会場全体で行う「舞上げ」パート。会場を包むまばゆい光の中、万物への感謝の気持ちを表す喜びの舞を踊ります。舞台にはこれまでの全出演者たちが登場し、クライマックスは熱気に包まれ最高潮。お祭りのような雰囲気で会場全体で踊りを通して喜びを分かち合う様は、まさにノンバーバル。日本発の唯一無二のエンターテイメントショーとなりました。


今回の光の演出を担うのは、MPLUSPLUS。テクノロジーを駆使し、光や音によるステージ演出を特徴とするクリエイティブ集団です。東京2020パラリンピック開会式をはじめ、国内外問わず数々のステージ演出で、パフォーマーやミュージシャンなど演者のためのツールとしてプロダクトやシステムを多数開発し、アート&テクノロジーを総合芸術として拓いています。アメリカズ・ゴット・タレントにも参加し、20,000組の応募者から55組に絞られたセミファイナルでパフォーマンスを披露しました。


zipangu-bu-iwami-500-2.jpg今回の映像は全て新作となり、伝統芸能と最新のテクノロジーを駆使した光の演出はこれまでの「伝統芸能」を全く新しいものに感じるのではないでしょうか。演者の動きと空間が連動した光の演出は、MPLUSPLUSだからこそできるもの。芸舞妓の舞踊、OSK日本歌劇団、石見神楽の格式ある優美さと本物の良さはそのままに、鮮やかな光に彩られた新しい舞の舞台はインバウンドの方々でも、国内在住の方でもお楽しみいただける内容となっています。国内外問わず、日本の伝統芸能が何を選択して観劇していいか分からない人が多いので、1時間半ほどのコンパクトなショーを目指し完成した「新しい伝統芸能」の形を目指します。
 


「ZIPANGU 光が彩る演舞祭」の

・詳細はこちら⇒ https://www.shochiku.co.jp/pj/zipangu-kyoto/#

・体験レポートはこちら⇒ http://cineref.com/report/2023/12/zipangu-in.html


(オフィシャル・レポートより)

 

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妻への疑念から、隠しカメラを設置し…

モノクロームの世界観が観る者を異世界へと誘う、

新感覚の日本映画『ホゾを咬む』


「後悔する」という意味のことわざ「臍ホゾを噛む」からタイトルをとった映画『ホゾを咬む』は、本作ヒロインの小沢まゆが主演する短編映画『サッドカラー』が PFF アワード 2023 に入選するなど、国内映画祭で多数入選・受賞している新進気鋭の映像作家・髙橋栄一脚本・監督の最新⻑編映画


髙橋監督自身が ASD(自閉症スペクトラム症)のグレーゾーンと診断されたことに着想を得て、独自の切り口で「愛すること」を描いた本作。モノクロームの世界観が怪しさと品格を放ち、独特な間合いや台詞が観る者を異世界へと誘う、新感覚の日本映画が誕生した!


主人公・茂木ハジメを演じるのは、主演するコメディアクション『MAD CATS』(2022/津野励木監督) から、『クレマチスの窓辺』(2022/永岡俊幸監督)、『とおいらいめい』(2022/大橋隆行監督)など、幅広い役柄をこなすカメレオン俳優・ミネオショウ


映画『少女〜an adolescent』(2001/奥田瑛二監督) で国際映画祭で最優秀主演女優賞受賞の経歴を持つ俳優・小沢まゆがプロデューサーとヒロイン役を務め、木村知貴、河屋秀俊ら実力派の面々が脇を固めているほか、『百円の恋』(2014)など武正晴監督作品に数多く参加し、『劇場版アンダードッグ』(2020)で第 75 回毎日映画コンクール撮影賞を受賞した西村博光が撮影監督を担当した。
 


本作は、
12 月 2 日(土)〜12 月 8 日(金)に新宿 K’s cinema にて連日 14:10〜、
12 月 15 日(金)〜12 月 21 日(木)に池袋 HUMAX シネマズにてレイトショー、
12 月 16 日(土)〜12 月 22日(金)に大阪シネ・ヌーヴォ、
12 月 23 日(土)〜12 月 29 日(金)にシネ・ヌーヴォ X にて連日 11:00〜、
1 月 20 日(土)〜1 月 26 日(金)に横浜 シネマ・ジャック&ベティ、
来年に名古屋・シネマスコーレ、神戸・元町映画館ほか全国順次公開される。

 


【大阪・シネ・ヌーヴォ 舞台挨拶の登壇者】

◯12/16(土):髙橋栄一監督
◯12/17(日):小沢まゆ(出演・プロデューサー)
◯12/23(土):小沢まゆ(出演・プロデューサー)


◆<ミネオショウ プロフィール>

東京都出身。美容師から俳優に転身し、映画、ドラマ、CM、MV等数々の映像作品に出演。

近年の出演作品に、映画『クレマチスの窓辺』(永岡俊幸監督/2022)、『とおいらいめい』(大橋隆行監督/2022)、『PARALLEL』(田中大貴監督/2022)、『ラーゲリより愛を込めて』(瀬々敬久監督/2023)などがある。

2023 年は『ホゾを咬む』と『MAD CATS』(津野励木監督/2022)の2 本の主演作を含む複数の出演映画やネット配信ドラマが公開。



hozokamu-main-500.png◆ハジメをどのような人物と捉えましたか?

最初どういう風に切り込んでいこうか悩んだんですけれど、脚本を読んで、ハジメは相手にうまく感情が伝えられない人だと思いました。妻のミツに対して話す内容を、家に帰る間に予習しておくみたいなシーンがあります。僕は、舞台挨拶などの際に、事前にどういうことを話そうか、うまく喋れるかなと考えたりするんですが、それが日常に出るのがハジメなんだなと思いました。自分に自信がないのかなとも思ったので、それを表現できたらと思いました。


妻の浮気を疑って監視カメラを買ってしまうなど、ハジメの行動は私は理解できたのですが、演じていていかがでしたか?

実際にやるかは別として(笑)、気持ちはわかりました。不安な気持ちというのは、パートナーだったとしても感じてしまうこともあると思ったので、すごい行動に出たなとは思いますが、理解はできました。


ご自身だったら、普段とは全く違う格好のパートナーを街で見かけたら、どうしますか?

やっぱり追っかけちゃいますよね。(笑)昔、実際にそういうことがあったんです。付き合っていた人が、朝方、知らない男の人と歩いているのを見て、それを追いかけようかなと思って。結局それは本人でした。そういう気持ちをちょっと思い出しました。(笑)


hozokamu-500-1.png妻・ミツ役の小沢まゆさんとはご一緒していかがでしたか?

ミツもそうなんですけれど、包み込んでくれる人なんだろうなと感じました。こっちが何をやっても許してくれるというか、母性というか優しさを感じる人だなと思いました。


木村知貴さんが演じた主人公の同僚・月見里とのシーンの撮影はいかがでしたか?

木村さんとは、同じシーンでお芝居をするというのは初めてでした。すごく独特の、面白い間でやってくるんで、一緒にやっていて、吹き出してしまいそうになる瞬間もありました。木村さんがやった役がトイレで吐くシーンがあるんですけれど、全力でやるんで、毎回カットがかかる度に顔色が悪くて、「本当に吐いたのかな?」と思うくらいでした。自分が画面に映っていなかったとしても、声が入っているからと全力投球しているのは、見習わなくちゃなと思いました。


牧田夫妻とのシーンの撮影はいかがでしたか?

あの二人組は異質でしかなかったです。昔の日本映画の登場人物が現代映画に紛れ込んできたような異質感を感じました。こっちが何か言ったら、小津映画の登場人物が返してくるというようなおかしさがありました。


hozokamu-500-6.png一卵性双子のフクリ・シッタとのシーンの撮影はいかがでしたか?

フクリ・シッタ役のミサ・リサさんは、今回お芝居が初めてだったみたいで、撮影中に吹き出しちゃうことが多くて、一緒にやるのが新鮮でした。初めてということで、楽しんでやってもらいたいなと思いながら、リアクションをしました。


◆河屋秀俊さん演じる野老(ところ)との撮影はいかがでしたか?

河屋さんは、映画『れいこいるか』を拝見したことがあって、まさかご一緒できるとは思っていなかったので、嬉しかったです。そこにいるだけで、漂っている風情、河屋さんが持っている人柄が出ていて、ああいう雰囲気を出すのはどうやるんだろうと思いながら見ていました。楽しんでご一緒できました。


hozokamu-500-2.png福永煌くん演じるコゾウとのシーンは、大人びたツッコミをする子供とのセリフのやりとりが面白かったのではないかと思いますが、撮影はいかがでしたか?

煌くんとの撮影は本当に楽しかったです。カットがかかる度に、煌くんが虫を探しに行っちゃうんです。僕も一緒について行って、話して、すごく仲良くなれたので、その雰囲気も出ているかなと思います。ハジメが劇中で一番心を許して話している人物がコゾウだったので、いっぱい喋ってコミュニケーションを取りました。


髙橋栄一監督はご一緒していかがでしたか?

変わった方だなと思いました。こだわりがあるというか、やりたいことがはっきりしている方でした。自分がやりたいのはこうだというのを諦めないでちゃんと伝えてくれるので、やりやすかったです。信頼できる方でした。


読者へのメッセージをお願いします。

この映画は、変わった映画です。僕は、映画を観た時に、自分のための映画だと感じる時があるんです。この映画が、どなたかにとっての「自分のための映画」になってくれるといいなと思っています。
 


【あらすじ】

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不動産会社に勤める茂木ハジメは結婚して数年になる妻のミツと二人暮らしで子供はいない。ある日ハジメは仕事中に普段とは全く違う格好のミツを街で見かける。帰宅後聞いてみるとミツは一日外出していないと言う。ミツへの疑念や行動を掴めないことへの苛立ちから、ハジメは家に隠しカメラを設置する。自分の欲望に真っ直ぐな同僚、職場に現れた風変わりな双子の客など、周囲の人たちによってハジメの心は掻き乱されながらも、自身の監視行動を肯定していく。

ある日、ミツの真相を確かめるべく尾行しようとすると、見知らぬ少年が現れてハジメに付いて来る。そしてついにミツらしき女性が誰かと会う様子を目撃したハジメは...。


出演:ミネオショウ 小沢まゆ 木村知貴 河屋秀俊 福永煌 ミサ リサ 富士たくや 森田舜 三木美加子 荒岡龍星 河野通晃 I.P.U 菅井玲
脚本・監督・編集:髙橋栄一
プロデューサー:小沢まゆ
撮影監督:⻄村博光(JSC)
録音:寒川聖美
美術:中込初音
スタイリス:タカハシハルカ ヘアメイク:草替哉夢
助監督・制作:望月亮佑 撮影照明助手:三塚俊輔
音楽:I.P.U
エンディング曲:James Bernard – Growth (I.P.U Recycle)
製作・配給:second cocoon
配給協⼒:Cinemago
⽂化庁「ARTS for the future!2」補助対象事業
2023 年/日本/4:3/モノクロ/108 分/DCP/5.1ch
(c)2023 second cocoon

公式サイト: https://www.second-cocoon.com/work/hozookamu/

公式 X アカウント:https://twitter.com/hozookamu

公式 Facebook: https://www.facebook.com/hozookamu

12 月 2 日(土)より新宿 K’s cinema ほか全国順次公開

◆髙橋栄一監督インタビューはこちら

◆小沢まゆ インタビューはこちら


(オフィシャル・レポートより)

 

 
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