
「京都」と一致するもの
累計発行部数250万部突破のメガヒット大人気漫画「パリピ孔明」(講談社「ヤングマガジン」連載中)。23年秋にテレビドラマで実写化されるや、キャラクターの濃さや本格的な楽曲とライブシーンが話題を呼び、最終話ではSNSトレンド1位を獲得するなど大きな反響を得た。そんな本作がスケールアップした『パリピ孔明 THE MOVIE』は大ヒット公開中。
三国志の天才軍師・諸葛孔明(向井理)が、なぜか現代の渋谷に転生。アマチュアシンガー月見英子(上白石萌歌)の歌声に心奪われた孔明は、英子とともに音楽の力で<天下泰平>を目指す。そんな中、日本を代表する3大音楽レーベルが頂点を競う、史上最大の音楽バトルフェスの開幕が決定!各レーベルから多彩な強者アーティストが集結する中、孔明と英子も参戦することに。だが、そんな2人の前に三国時代の孔明の最大のライバル司馬懿の末裔・司馬潤(神尾楓珠)とshin(詩羽)の兄妹が立ちはだかる。
先週末に公開を迎えると同時に日本中で話題が沸騰、“パリピフィーバー”が巻き起こる中、その熱は海を越え、5月3日(土)には、ヨーロッパ最大規模のアジア映画の祭典、第27回ウディネ・ファーイースト映画祭(以下、FEFF)のクロージング作品として上映。舞台挨拶には海外映画祭初参加となる向井が“孔明姿”で登壇し、「映画を愛しているオーディエンスの方がたくさんいて、それがすごく誇らしい気持ち」など喜びを語った。さらに、5月4日(日・祝)には大阪コミコンのシネマステージに劇中衣装を着用した向井と、スーパーアーティスト 前園ケイジ役の関口メンディーが堂々登壇。さらにはその後、なんばパークスシネマで行われた舞台挨拶にメンディーが登壇し会場を“爆アゲ”した。

【ウディネ・ファーイースト映画祭】クロージング上映で拍手喝采!
向井理、初の海外映画祭参加に感無量
イタリア北部の都市ウディネで開催され、東アジアや東南アジアの作品を対象とした【ウディネ・ファーイースト映画祭】。過去には、興行収入40億円超えを記録した大ヒット映画『テルマエ・ロマエII』などの作品がクロージング上映を飾ってきたが、今年のフィナーレを華やかに締めくくったのが本作だ。1200席を誇るオペラハウス<テアトロ・ヌォーヴォ>での上映となり、会場は満席に。場内では、作品が終わると同時に割れんばかりの拍手が巻き起こり、観客の感動と興奮が会場中に広がった。
その熱気冷めやらぬ中、孔明の衣装をまとい満を持して登場したのは向井理。
拍手と歓声に包まれながら壇上に立った向井は、「これはコスプレではありません。本気でやっています!音楽に力を入れている作品なので、この劇場ととてもマッチしていると思いますし、この劇場は作品の力を最大限に引き出してくれる音響設備になっていると思います」と感無量の面持ちでコメントし、満員の観客と心を通わせた。俳優歴19年にして、今回が自身初の海外映画祭参加となった向井は、異国の地で自身の主演作が大きな喝采を浴びたことについて、「初めての経験がウディネで本当に良かったと思います。映画を愛しているオーディエンスの方がたくさんいて、それがすごく誇らしい気持ち」と語り、その喜びと感動をじっくりと噛みしめた。さらに、「映画祭の最後にふさわしいフェスティバル向けの作品になっていますので、最後まで楽しんで下さい」と海外のファンに向けても誠実な言葉でメッセージを贈った。エンターテインメントとしての完成度の高さに加え、<フェス×映画>を巧みに融合させたその世界観が現地でも熱狂的な反響を呼んだ本作。アジア映画の新たな魅力を世界に示した一本として、記憶に残るクロージング上映となった。

【大阪コミコン】に向井理、関口メンディーが劇中衣装で登壇!
ガチャピン・ムックと奇跡のコラボが実現
漫画やアニメ、ゲームといったポップカルチャーを愛する人々が集まるイベント・【大阪コミコン】。今年で3回目の開催となった大阪コミコンは、5月2日(金)から5月4日(日)にかけて行われた。最終日の4日には『パリピ孔明THE MOVIE』ガチャピン・ムックスペシャルコラボステージが開催。日本を代表する人気キャラクターのガチャピンとムックが、孔明姿の向井理、前園ケイジ姿の関口メンディーとトークをする企画が繰り広げられた。
実は劇中で向井と共演しているムック。映画を観たガチャピンは「大事な役割だったよね!?」とムックの登場シーンを称賛しつつ、「僕は何で出られなかったんですか?」と悔しさをにじませると、向井から「(孔明のイメージカラーである緑との)色被りです(笑)」と悲しい回答が。 本作が劇場公開を迎えてから約1週間。周囲からの反応を聞かれると、向井は「ついさきほどイタリアの映画祭から帰ってきまして、この格好で登壇したんですけど、イタリアの方にもかなり好評で良いリアクションをいただいて、海を越えたことが嬉しかったですね」と告白。メンディーは「ドラマの時はケイジは孔明の宿敵として出てくるんですけど、映画だとちょっと変わるんですよ。”ケイジが改心したところも描かれるのがエモい”と言って下さる方も多くて、嬉しかったですね!」と嬉々として語った。
本作の舞台は、3大音楽レーベルが熾烈な争いをくり広げる音楽バトルフェス【ミュージックバトルアワーズ2025】。総勢50名以上のミュージシャン&ダンサーが大集結し6000人の観客を動員した圧巻のライブシーンが見所のひとつだ。向井は「最初からずっと歌が流れたり、後半はフェスのシーン。今回はライブチームのカメラで臨場感のあるシーンを撮っていただいたので、本当のフェスに参加しているような体験ができると思います」と力を込めた。
そんな豪華アーティストのひとりに名を連ねる、メンディー演じるケイジ。メンディーは「前園ケイジはドラマではソロアーティストだったんですけど、その後海外に挑戦して、海外のアーティストグループ(タイタン5)に入るんです」と説明すると、向井から「海外を意識してパンプアップしすぎて衣装入らなかったもんね(笑)」と暴露される微笑ましい一幕も。役作りについて、向井は「時代を超越した存在に見せることは意識していました。監督に『大河ドラマっぽくやってほしい』と言われたので、台詞回しをゆっくりにしたり重厚感を出したりしました」と明かす。そんな孔明の衣装についての話が挙がると、向井から「最高到達点は2m10㎝です!」とまさかの事実が明かされ、背の高いムックも驚愕した様子。
ドラマでも、孔明がいつかは元の世界へ戻ってしまうのでは…という展開が描かれ、視聴者をハラハラさせてきた本作。向井は「上白石萌歌さん演じる英子さんに孔明が軍師として仕える、性別を超えた主従関係にも注目していただきたいです。”2人のお別れ”というのがどうなっていくのか…というのも見どころかなと思います」と熱弁した。
最後にメンディーは「色んな音楽が出てくるフェス映画としても楽しめますし、その中にある人間ドラマも注目です。最後はグッときて感動する見応えのある作品になっています。ぜひ劇場でご覧ください!」、向井は「音楽の力を信じている人たちで集まって作った作品です。ライブシーンも本当に圧巻ですし、音環境の良い劇場でぜひご覧いただけたら嬉しいです!」と語り、大盛況の中ステージは終了した。

関口メンディー(スーパーアーティスト・前園ケイジ役)登壇
“爆アゲ”大阪舞台挨拶開催!!!

大阪コミコン後、なんばパークスシネマで実施された舞台挨拶には、関口メンディーが登壇。大きな拍手で迎えられたメンディーはポップコーンを持って登場し、食べた瞬間「うメンディー!」と持ちネタを披露し会場を沸かせた。舞台挨拶前に大阪コミコンに参加したことに話が及ぶと「昨日、ニコラス・ケイジさんが立った舞台に‟前園・ケイジ”が立つという2人のケイジが登場する奇跡のステージでした」とハイテンションに語り、笑いを誘うなど終始賑やかな雰囲気の中イベントがスタートした。
ドラマでは孔明と英子の宿敵として、映画では“タイタン5”の一員として圧巻のパフォーマンスを披露するスーパーアーティスト・前園ケイジを演じたメンディー。そんな前園ケイジという役柄について、メンディーは「持っている心は純粋で音楽やパフォーマンスに真摯に向き合っているが、ちょっと拗らせているところがある」と語り、「自分もエンターテインメントに関わる身として、その部分に共感する部分がある。演じ難いということはなく、もし自分が拗らせていたら、こうなっていたかもと想像力を働かせて芝居をさせていただいた」とキャラクター作りで意識したことを明かした。「フェス映画」としての音楽の本格感や、ドラマとして「意外と泣ける」など、多くの感想が寄せらせている本作。
メンディーから見た“映画の推せるポイント”を聞かれると、「EIKOが歌う「Count on me」の歌詞が自分と重なる部分があり、グッときた。共感できる方は沢山いると思う」と告白。そして最後に、メンディーから「前園ケイジというキャラクターを自分と重ねて役作り、体作りをしてきました。こうして皆さんにエンターテインメントとしてお届けられたことを嬉しく思います。ストーリーは勿論、登場するアーティストも今をときめく方、大御所の方などがいて各世代に楽しんでいただける音楽を届けている。作品の中で生まれた大切な音楽もあります。皆さんと是非盛り上げていければと思います」と作品愛がこもった熱いメッセージが贈られ、舞台挨拶を締めくくった。
超豪華ミュージシャン&ダンサーが集結し、史上最大スケールで描かれる音楽バトルフェス。心揺さぶられる18曲と、6,000人の観客を動員した圧巻のライブシーンが見所の映画『パリピ孔明 THE MOVIE』!この度爆誕した<フェス×映画>のかつてないエンタメを、是非劇場で体感してほしい。
『パリピ孔明 THE MOVIE』
■出演:向井理 上白石萌歌 神尾楓珠 詩羽 宮世琉弥 八木莉可子 関口メンディー 森崎ウィン 休日課長 石崎ひゅーい ELLY / アヴちゃん(女王蜂) 菅原小春 くっきー! DJ KOO 和田聰宏 長岡亮介 / 岩田剛典 亀井聖矢 &TEAM / 宮野真守 菊地凛子 ディーン・フジオカ 森山未來
■原 作:『パリピ孔明』 原作・四葉夕ト 漫画・小川亮(講談社「ヤングマガジン」連載)
■監 督:渋江修平
■脚 本:根本ノンジ
■製 作:フジテレビジョン 松竹 講談社 FNS27社
■配 給:松竹
■©四葉夕ト・小川亮/講談社 (C)2025「パリピ孔明 THE MOVIE」製作委員会
【公式HP】https://movies.shochiku.co.jp/paripikoumei-movie
【公式X】https://twitter.com/paripikoumei_cx
【公式Instagram】https://www.instagram.com/paripikoumei_cx/
【公式TikTok】https://www.tiktok.com/@paripikoumei_cx
2025年4月25日(金)~大阪ステーションシティシネマ、なんばパークスシネマ、あべのアポロシネマ、MOVIX京都、YOHOシネマズ二条、T:ジョイ京都、kino cinema 神戸国際、OSシネマズHAT神戸、MOVIXあまがさき ほか全国絶賛公開中!
(オフィシャル・レポートより)

●日程: 5月1日(木) 18:30~19:00 ※本編上映後
●会場: TOHOシネマズなんば スクリーン①
●登壇者: 丸山隆平(41)(SUPER EIGHT)、古川豪監督(48)(敬称略)
刑務所や拘置所に収容された人への差入を代行する「差入屋」という稼業をご存知だろうか。厳しい審査や検閲がある差入の商品を扱い、様々な事情から面会に行くことができない人たちに代わって、面会室へ出向くこともある仕事である。「あやまちの数だけ希望を届ける、何度つまずいても立ち上がれると信じて──」をキャッチフレーズに、二つの殺人事件に絡まれることによって、自らの過去の過ちや嫌悪する母親との関係性や、特殊な稼業ゆえの偏見などに抗いながらも懸命に生きる姿を繊細なタッチで感動的に描いた秀作。
〈SUPER EIGHTスーパーエイト〉のメンバー、丸山隆平が8年ぶりに映画の主役を務め、さらに本作が長編映画監督デビューとなる古川豪が脚本・監督を務める。寺尾聰をはじめ名取裕子や岸谷五朗、根岸季衣、甲本雅裕などのベテラン勢に、真木よう子や北村匠海などの豪華俳優陣が集結して作品を盛り上げている。
理不尽な事件や不合理な環境に身をやつしながらも懸命に生きようとする人々――家族の絆を今いちど見直す勇気をくれるような感動のヒューマンサスペンス映画『金子差入店』が、いよいよ5月16日(金)から全国一斉に公開される。公開を前に開催された大阪ABC主催の試写会の舞台挨拶に、主演の丸山隆平と古川豪監督が登壇した。45倍の倍率を勝ち抜いたラッキーな観客を前に、作品について忌憚なく語ってくれた。
丸山隆平も古川豪監督も京都府の出身で、地元である関西で初披露となる上映会について聞かれると、丸山は「いよいよ皆さんの元に届くんだなぁ、とにかく沢山の方に観て頂きたい。今日も今までにない数の単独取材や関西のいろんな番組に出させて頂いて、本作をアピールすることができました。沢山の方に観て頂けるチャンスが作れたのではないかと思って、今夜はよく寝られそうです」。京都からご両親も駆け付けたという古川監督は、「感無量です!」と初監督作品のお披露目に感慨深いご様子。
「差入店」を扱ったオリジナル脚本について古川監督は、「まず犯罪はドラマになりやすいことと、特殊稼業はチャンスに繋がるのではないかと思いました」。古川監督は2008年の『おくりびと』にも助監督として参加しており、「特殊稼業は未知の世界を知ることができる上に、自分にとってもチャンスになるのではないかと思い、ひたすら物語を練り上げて時間を掛けて作りました」。
本作を初めて聞いた時の感想を丸山は、「まず初めて聞いた差入屋という職業があることに驚きました。そして、その家族の物語だったり社会からの見え方だったり、どんどん世界が広がっていって、思わずサスペンスやヒューマンドラマを巻き起こしていく脚本でした。情報量の多さから、古川監督が今の日本に伝えたいことが心にガツン!と響く台本だったので、参加させて頂けるなら是非に!とお願いした次第です」。
金子真司という主人公の人物像について丸山は、「古川監督のオリジナル脚本ですから、人物像も監督自身の中にヒントがあるのではないかと思い、いろんな機会で監督を観察しながら役を構築していき、日常の中にも金子真司を少しずつ浸潤させながら目指していきました」。また「特に今回は生々しい表現だったり心の中の機微みたいなものが身近に感じられたりしたので、撮影に入る前に監督のマインドや家族への接し方や想いなども教えて頂きました」。
丸山隆平を起用した理由について古川監督は、「私はもう48歳なので、『若手の監督と違って単館系の作品から始めるような歳ではないだろう』とある方からお叱りを受け、『ウチの隆平を使え!』と丸山さんを息子のように思っていらっしゃるプロデューサーからご提案を頂きました。そこから丸山さんと偶然に飲み屋さんで出会う機会がありまして、芝居に対するただならぬ熱意を感じたのです。それでも丸山さんは巨大なチームで20年以上も活躍されている方なので不安でしたが、プロデューサーの推薦もありオファーしてみたらご快諾頂いて、本当に嬉しかったです。今でもその瞬間のことは忘れられません。本当にありがとうございました。」と丸山の出演に感謝する古川監督。
『泥棒役者』以来8年ぶりの映画主演について丸山は、「僕にも両親や友人いますが、この撮影が終わって、親ともう一回向き合ってみようかなと思って会いにいきました。ただ実家に帰るというのではなく、僕の中のわだかまりに向き合うというか、年齢的にも両親と話した方がいいだろうと、この作品がキッカケで家族との絆を改めて感じられました。両親はとても元気そうにしていて、僕の活躍も喜んで観てくれているようでした。これからご覧になる皆さんにこの作品がどのように作用するのか楽しみです。取り敢えず「X」で確認しようと思っています。(笑)」
「名取裕子とのシーンも最高でしたね。」と言われ丸山は、「ありがとうございます。あれは長回しのシーンですね。」続いて古川監督が、「あのシーンはかなりこだわって撮りました。1シーン1カットでごまかしが効かないので、かなり準備して撮ったシーンです」。
名取裕子をはじめベテランの豪華俳優陣だが、古川監督から注目してほしい役は?と訊かれ、「主演の丸山さんだけでなく、奔放な男性たちに翻弄されるいろんな世代の女性たちにも注目してほしいです」。丸山は、「子を持つ女性が対決するいくつかのシーンに僕も出ているのですが、男として何もできない情けなさを感じました。特に凄いシーンがあるのですが、撮り終えてすぐに監督と『凄いな~ヤバいな~』と素晴らしいシーンが撮れたことを喜んでいました。女性側の立場や感情を細かに丁寧に描いているので共感して頂ける部分もあるのではないかなと思います」。
「息子役の綺羅君、可愛かったですよね?」と訊かれ丸山は、「撮影中、僕は我慢するのが大変でした!可愛いので”ワーッ“てしたかったのですが、シリアスな現場に悪い影響を及ぼしてはいけないと、それに彼もプロの俳優なので一線を引いた方がいいだろうと我慢していました。でも、打ち上げの時はずっと触ってました。髪がさらさらでツルツルなんですよ~めちゃくちゃ可愛いんですよ!でも、ただ可愛いだけではない大人びた魅力があるんですよ」。古川監督も、「あのキラキラお目目は本当に可愛かったですね。」と三浦綺羅を大絶賛。
最後のメッセージに古川監督は、「初めての長編作品です。いろいろとつたない処もあるかも知れませんが、誠心誠意作りました。素晴らしいキャストやスタッフたちと後世に残せるような作品を作ったつもりですが、今はただただ皆さんに楽しんで頂けたら嬉しいです。ありがとうございます!」
丸山は、「僕は普段は〈スーパーエイト〉というスーパーアイドルをやっております。そこでは他のメンパーと一緒に綺麗な景色や日常を忘れるような仕事をしておりますが、この作品では素晴らしいキャストやスタッフの方々と一緒に、目を背けてはいけない現実を見つめながら、その中に希望を見つけられるような作品ができあがったのではないかと思っております。より沢山の方に観て頂いて、今の時代もそんなに悪くないんじゃないかとか、周りの大切な人に気付く機会を届けられたらいいなと思っておりますので、拡散、よろしくお願いいたします!」と舞台挨拶を締めくくった。
【Story】
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金子真司(丸山隆平)は気丈で優しい妻の美和子(真木よう子)と共に伯父の星田(寺尾聰)から引き継いだ差入店を営んでいる。住居兼店舗では、10歳になる息子の和真(三浦綺羅)と引退した星田とも一緒に平和に暮らしていた。
ところがある日、和真の幼馴染の花梨が男に殺害されるという悲惨な事件が起きてしまう。被害者家族と親しい真司たちも悲嘆と怒りに苛まれていたが、そこへ犯人の小島(北村拓海)の母親(根岸季衣)から差入の代行と手紙の代読を依頼される。真司は差入屋として淡々と仕事をこなそうとするが、常軌を逸した小島を前に激情を制御できずに精神的に追い詰められていく。さらに、差入屋という犯罪者を支援する稼業のせいで世間から偏見の目で見られ、今回の事件から真司の前科も知られてしまい、和真が学校でいじめに遭ってしまう。真司は消すことのできない過ちへの後悔や世間の偏見に抗いながらも、家族のために人間としての責務を果たそうとしていく。
そんな真司は、自分の母親を殺した男(岸谷五朗)に何度断られても面会を希望する女子高生に目を向けて、事件の真相に迫ることによって二人を救おうとするが…。
出演:丸山隆平
真木よう子/三浦綺羅、川口真奈
北村匠海、村川絵梨、甲本雅裕、根岸季衣
岸谷五朗、名取裕子/寺尾 聡
監督・脚本:古川 豪
音楽:Benjamin Bedoussac
撮影:江﨑朋生 (JSC)
主題歌:SUPER BEAVER「まなざし」(ソニー・ミュージックレーベルズ)
配給:ショウゲート ©2025「金子差入店」製作委員会
公式サイト:https://kanekosashiireten.jp/
2025年5月16日(金)~TOHOシネマズ日比谷、TOHOシネマズ(梅田、なんば、二条、西宮OS)、他MOVIX系、イオンシネマ系、T・ジョイ系など全国公開!
(河田 真喜子)

この度、終戦80年になる現代の広島を舞台にアメリカ人観光客と広島の若者たちが出会い、過去と現在が交錯する不思議な物語。映画『惑星ラブソング』が6月13日(金)に全国公開(5月23日(金)より広島先行公開)となります。
主人公のモッチを演じるのは、本作で初めて映画主演を務める、若手実力派俳優として数々のドラマで存在感を発揮している曽田陵介。ヒロインのアヤカ役には映画、ドラマ、舞台と順調な活躍をみせる秋田汐梨。モッチとアヤカに広島で出会う謎めいたアメリカ人観光客のジョン役は、ロサンゼルスを拠点に俳優、作家、音楽プロデューサーとして活躍するチェイス・ジーグラー。UFO博士役には、映画「容疑者 室井慎次」、ドラマ「不適切にもほどがある!」などで高い人気と幅広い演技に定評のある八嶋智人、ミュージカルなど明るいイメージが強いが本作で個性的な悪役を演じる川平慈英が脇を固める。その他、谷村美月、さいねい龍二、バイキング西村瑞樹ら豪華キャストも参加している。
監督・脚本は、国際映画祭で数々の賞を受賞し、『彼女は夢で踊る』『鯉のはなシアター』『シネマの天使』『ラジオの恋』などの実績のある時川英之。広島に活動拠点を置く彼が終戦80年にあわせて手掛けた、若者たちと謎めいたアメリカ人旅行者との出会いをきっかけに繰り広げられる不思議で壮大なオリジナルストーリーとなっています。プロデューサーは、広島でアナウンサーでありながら多才な活躍を続ける横山雄二が務めます。
本イベントには、ユニークなUFO博士役を演じた八嶋智人、広島県出身で小学校教諭:山本先生役のさいねい龍二に加え、アナウンサーでありながら本作のプロデューサーを務めた横山雄二、そして監督、脚本、企画の時川英之が登壇し、映画の舞台である広島での撮影や作品にかける想いを満員の観客を前にたっぷりと語っていただきました。
■日時:4月22日(火)18:30~19:00 ※上映前舞台挨拶
■会場:MOVIX広島駅 スクリーン2 (広島県広島市南区松原町2番37号ミナモア7階)
■登壇者(敬称略):八嶋智人(54歳/UFO博士役)、さいねい龍二(43歳/山本先生役)、
横山雄二(58歳/プロデューサー)、時川英之監督(52歳)
■司会:横山雄二
冒頭、横山さんが完成したばかりの劇場で新作を届けられる喜びを述べ、観客に向けて心からの感謝を伝え、他の登壇者を迎えて。登壇したのは、出演者の八嶋智人さん、さいねい龍二さん、そして時川英之監督。
八嶋さんは「この新しい劇場に来るのは今日が初めて。皆さんもそうですよね? そんな記念すべき日にこの映画を選んでもらえて、本当にうれしい」と話し、広島に14年通ってきた身として、交通の便がいい広島駅に新しく立派な映画館ができたことに感動している様子を見せた。
司会の横山さんが「本作はどんな映画か」と尋ねると、八嶋さんは「これから皆さんが見るからあまり詳しく話せないけど、これは“ファンタジー映画”なんです」と説明。「広島から“平和”を発信するメッセージが込められていて、それがとても自然に伝わる作品だと思います」と語った。
さらに、「広島で実際に撮影された現在の風景が映画のリアリティを高めていて、昔の広島と融合して映画の中で生き生きと描かれている」と述べた。また「海外からのキャストやスタッフが多く、英語が飛び交う国際的な現場でした」と振り返り、「現場はちょっとおしゃれでしたね。監督もカメラマンもイケメンだし」と冗談も交えた。
さいねい龍二さんは「脚本をもらって読んだときに“これは新しい平和映画だな”と感じた」と語り、広島出身として強い共感を抱いた様子だった。「戦後80年を迎える中で、この作品が新しい“平和学習教材”になれば」と期待を述べた。
時川監督は「この作品は、“戦争や被爆を直接描かない平和映画”を目指しました。平和を祈る気持ちは込めつつも、堅苦しさは排して、誰にでも届く物語にしたかった」と制作の意図を明かした。
さらに、本作に協力していただいた「みどりグループ」から「マリーナホップ」や「マリホ水族館」の映像を残してほしいと依頼があったことを紹介。すでに閉館してしまったその場所を、映画に記録として残す意義についても語り、「過去の風景を未来に繋ぐという、映画の大事な役割を果たせたと思う」と述べた。
八嶋さんは撮影中の思い出として、街の人々の協力や、撮影の合間で共演者との食事の席で演技について語り合ったことを振り返り、役者同士の交流が作品に深みを与えたと語った。特にヒロインの秋田汐梨さんとは以前に舞台で共演したことがあり、「舞台では緊張していた彼女が、今回は堂々と演じていた」と感慨深げに話し、温かい現場の空気が伝わった。
最後に時川監督から「平和を祈る気持ちを込めて、だれもが楽しく見られる作品を目指した」と改めて語り、広島で撮影し、広島で上映される意味の重さを伝え、舞台挨拶を締めくくった。
【STORY】
ある日、広島の若者モッチとアヤカは、謎めいたアメリカ人旅行者、ジョンに出会い、広島の街を案内することになる。ジョンには奇妙な力があり、街の至る所で何かを見つけていく。一方、小学校で広島の歴史を学び怖くなった少年ユウヤはその夜夢を見る。夢の中の少女はユウヤを戦時中の広島へと誘う。彼らに起こる不思議な物語は混ざり合い、一つの大きな渦となる。広島の過去と現代が交錯し、幻と現実が融合し始める。やがて忘れられていた歌が街に響き、人々はひとつの奇跡を見つめる。広島から放つ愛と平和のファンタジー。
■『惑星ラブソング』 (英語表記:Love Song from Hiroshima)
■キャスト:曽田陵介/秋田汐梨 Chase Ziegler 八嶋智人
西川諄 Raimu 谷村美月 佐藤大樹(友情出演)/川平慈英
さいねい龍二 塚本恋乃葉 西村瑞樹 キコ・ウィルソン
松本裕見子 田口智也 HIPPY
監督・脚本・編集:時川英之
プロデューサー:時川英之 横山雄二
特別協賛:みどりグループ
協賛:オタフクソース モースト 津谷静子 にしき堂 やまだ屋
プローバホールディングス ウメソー 広島電鉄
生活協同組合ひろしま Y-HOTEL薬研堀 ボートレース宮島
ひろぎんホールディングス フューレック
後援:広島県 広島市 広島市教育委員会 広島ユネスコ協会
国連ユニタール協会 鶴学園 広島大学
配給:ラビットハウス 宣伝:ブラウニー 協力:広島フィルムコミッション
企画・制作:TimeRiver Pictures
製作:「惑星ラブソング」製作委員会
コピーライト:©映画「惑星ラブソング」製作委員会
◇公式サイト:https://wakuseilovesong.com
◇X(旧Twitter):https://twitter.com/wakuseilovesong (@wakuseilovesong)
◇instagram: https://www.instagram.com/wakuseilovesongfilm (@wakuseilovesongfilm)
2025年5月23日(金)よりMOVIX広島駅ほか広島県先行公開
2025年6月13日(金)よりシネマート新宿、池袋シネマ・ロサ、イオンシネマ(シアタス心斎橋、京都桂川、和歌山)ほか全国ロードショー
(オフィシャル・レポートより)
EUに加盟する全27カ国のアニメーション作品が集結!
最先端3Dアニメーションから現存する最古の⻑編影絵アニメー ション
まで、⻑編13、短編31の全44作品を⼀挙上映!!
EUフィルムデーズは、欧州連合(EU)加盟国の在日大使館・文化機関が選んだ自国の注目作品を一挙上映するユニークな映画祭。EUに加盟する全27カ国が勢ぞろいする本年は、本映画祭では初となる「アニメーション」にフォーカスし、各国が厳選した短編および長編アニメーション作品を上映。ヨーロッパでは歴史的に、芸術性が高く、洗練されたアニメーションが数多く作られ、世界的な評価を得てきた。その手法はドローイングからストップモーション、または最先端の3Dアニメーションまで多岐にわたり、個人の内面世界から社会的な問題まで様々なテーマが扱われている。
この度解禁したポスタービジュアルは、日本画を彷彿とさせるタッチのイラストレーションで心温まる親子の絆を描き、カンヌ国際映画祭2022批評家週間審査員賞を受賞したポルトガルの監督ジョアン・ゴンザレス作『氷商人』の一幕を採用。本作は、断崖に建てられた極寒の家で暮らし、パラシュートで遠く離れた村に氷を売りに行く親子が主人公のイマジネーション溢れる物語だ。
長編の注目作としては、英国のバンド、ザ ・プロディジーのミュージッククリップや異色のパペットアニメ『愛しのクノール』を手がけたオランダのマッシャ・ハルバースタット監督による長編第2作『キツネのフォスとウサギのハース~森を救え~』、
ヒッチコック、ピカソ、ウォーホルなどへのオマージュに彩られたハンガリーのミロラド・クルスティッチ監督によるサイコスリラーで、ロカルノ国際映画祭でプレミア上映された『名画泥棒 ルーベン・ブラント』などが挙げられ全て本邦初公開となる。
また、『マロナの幻想的な物語』で知られるルーマニアのアンカ・ダミアン監督の最新作で、時事問題を不条理なユーモアで詩的に表現したアニメーションミュージカル『アイランド』も本邦初公開。一方、「千夜一夜物語」を基にドイツのロッテ・ライニガー監督が創作した大作『アクメッド王子の冒険』は1962年に製作の現存する最古の長編影絵アニメーションで、貴重な上映となる。
2003年から続くEUフィルムデーズで初の試みとなる「アニメーション」にフォーカスしたEUフィルムデーズ2025。これまでとは違う角度でヨーロッパを再発見していただきたい。
【長編上映作品】※「★」印の作品は日本初公開
●『アクメッド王子の冒険』 The Adventures of Prince Achmed
監督:ロッテ・ライニガー/1926/ドイツ/66分(右)
★『イカロスとミノタウロス』 Icarus and the Minotaur
監督:カルロ・ヴォーゲレ/2022/ルクセンブルク/76分
●『イヌとイタリア人、お断り!』 NO DOGS OR ITALIANS ALLOWED
監督:アラン・ウゲット/2022/フランス/70分
●『スルタナの夢』 Sultana's Dream
監督:イサベル・エルゲラ/2023/スペイン/86分
★『アイランド』 The island
監督:アンカ・ダミアン/2021/ルーマニア/85分
★『ドンとDJの大冒険 ~セントラルパークの仲間たち~』 The Inseparables
監督:ジェレミー・デグルソン/2023/ベルギー/85分(右)
★『名画泥棒』 ルーベン・ブラント Ruben Brandt, Collector
監督:ミロラド・クルスティッチ/2018/ハンガリー/93分
●『農民』 The Peasants
監督:DKウェルチマン、ヒュー・ウェルチマン/2023/ポーランド/113分
★『キツネのフォスとうさぎのハース~森を救え~』Fox and Hare Save the Forest
監督:マッシャ・ハルバースタット/2024/オランダ/71分
★『ビッグ・マン』 Big Man
監督:ラデク・ベラン/2024/チェコ/73分
●『フリー』 Flee
監督:ヨナス・ポーヘア・ラスムセン/2021/デンマーク/88分
★『ニコ 〜サンタのそりを救え!〜』 Niko: Beyond the Northern
監督:カリ・ユーソネン、ヨルゲン・レルダム/2024/フィンランド/85分
★『心の法』 Law of the Heart
監督:ロゼ・スティエブラ/2024/ラトビア/65分
(*『アクメッド王子の冒険』©Primrose Productions)
(*『ドンとDJの大冒険 ~セントラルパークの仲間たち~』© nWave – Octopolis-ACF 2023)
【開催会場】
大阪 (テアトル梅田):5/9(金)~5/29(木)
東京 (シアター・イメージフォーラム) : 6/28(土)~7/11(金)
名古屋 (キネマノイ):7月下旬
福岡 (福岡市総合図書館映像ホール・シネラ):8/20(水)~8/24(日)、8/27(水)~8/30(土)(9日間・予定)
京都 (京都文化博物館):9月(予定)
【EUフィルムデーズ2025】
主催:駐⽇欧州連合代表部、在⽇EU加盟国⼤使館・⽂化機関
共催:イメージフォーラム
公式サイト:https://eufilmdays.jp/
(オフィシャル・リリースより)
(左から、株式会社浅田飴 代表取締役社長 玉木卓、岡﨑育之介監督、研ナオコ、梅沢富美男)

映画界に新たな風を吹き込む注目株俳優・中尾有伽×認知症の祖母・紀江役に芸能生活55周年・研ナオコがW主演を果たす映画『うぉっしゅ』が、2025年5月2日(金)新宿ピカデリー/シネスイッチ銀座 他 全国公開いたします。本作の企画・脚本・監督を務めたのは、永六輔の孫・岡﨑育之介。
この度、公開に先駆けて「浅田飴presents映画『うぉっしゅ』×研ナオコデビュー55周年記念トークイベント付き試写会」が4月1日(火)にて開催。55周年のお祝いで親友・梅沢富美男さんも駆けつけ、花束を贈呈し、さらに劇中での研さんの演技について「認知症の役、ピッタリ!」と親友ならではの息の合った冗談で会場を沸かせました。
◆日時:4月1日(火)18:30~19:00 約30分)
◆会場:新宿ピカデリー・シアター6(新宿区新宿3-15-15)
◆登壇者 :研ナオコ(71歳)、岡﨑育之介監督(31歳)
◆特別ゲスト:梅沢富美男(74歳)、株式会社浅田飴 代表取締役社長 玉木卓
芸能生活55周年の研ナオコが9年ぶりに主演した映画『うぉっしゅ』(5月2日全国公開)。4月1日には都内映画館で完成披露上映&研ナオコ デビュー55周年記念イベントが実施され、主演の研ナオコ、監督の岡﨑育之介、さらに研の友人・梅沢富美男が参加した。
満員御礼で迎えたこの日、認知症の祖母・紀江を演じた研はデビュー55周年の節目でもあることから、客席から祝福の声を受けながら「今日はお足元の悪い中、沢山の方に来ていただきありがとうございます。本当ならば天気の良い日に普通に来ていただくのが良かったけれど、岡﨑監督が雨男だから…」と笑わせながら感謝を述べた。
一方、祖父・永六輔さんの私物であるジャケット着用で登壇した岡﨑監督は「今日の雨模様は僕のせい!?すみませんでした」と冗談めかして観客に頭を下げながら「悪天候を僕のせいにされてプレッシャーですが…今日はお越し下さりありがとうございます!」と笑顔を見せた。
改めて研は、オファー快諾の理由について「監督は無名だけれど、内容は面白いし、これから伸びていくのではないかとの期待も込めて出演させていただきました」と岡﨑監督のセンスに着目したといい「ただそれには条件があって『私の演技に妥協するなら出ない』と。監督にはご自身が納得いくまで撮って欲しかったから」と明かした。
これに岡﨑監督も「恐れ多いお話しではありましたが、私としても望むところですと。仰せの通りに徹底してこだわりぬいて、最高級の一番いい形を目指して撮影しました」と気合十分。撮影を通して研とはすっかり意気投合したようで「撮影の合間に研さんから『よかったらうちの娘と結婚しない?』と言われて。もしかしたら映画公開初日を迎える時には僕の苗字も変わって本当の意味でケンズファミリーになっているかも!?そんな冗談も交わさせていただきました」と研の個人事務所の社名にかけてジョーク。研も「うちの娘と性格的に合うかなと思って言ってみたら『ぜひ!』と答えてきたので『…マジか!?』と思った」とかぶせるように笑いを取っていた。
また岡﨑監督は「私は女優じゃないので役作りが出来ない。だから普段のままでやりました」という研の演技について「達者なお芝居をしていただいて、歴史に残る名演をされています」と太鼓判を押すと、研は「お?狙っちゃう?日本アカデミー賞主演女優賞!?」とノリノリ。さらに研は、永六輔さんが浅田飴のCMキャラクターを30年以上務めていた縁から株式会社浅田の玉木卓社長より芸能生活55周年を祝した花束&賞状を贈呈されると「『うぉっしゅ』を世界に羽ばたかせて、岡﨑監督を世界に連れて行きます!」と意気込んでいた。
さらに研と20年以上の付き合いという梅沢富美男も駆け付けて花束贈呈。梅沢は「今日4月1日が研ナオコさんのデビュー記念日だとは知らずビックリ」と驚きながら「今から遡ること48年前の1977年、研さん主演の『美女放浪記』という映画があります。…それが見事にスベりました!だから今回の映画はスベるわけにはいかない、芸能生活55周年に泥を塗るような映画は作らせません!」と宣言した。
そんな梅沢は本作を先んじて鑑賞しており「認知症の役、ピッタリ!見事なもので、この人こんなに凄い演技が出来るのかと。私の舞台でいつも女優として使っているけれど、ここまで感動したのは初めて。何故あれを舞台でやらないのか!?」とまくし立てて研を爆笑させつつ「この映画で日本アカデミー賞主演女優賞を狙っております。愛しくて切ない映画であり、観終わったらきっと家族や友人と出会いたくなる作品です」と大絶賛した。ただ岡﨑監督には一つだけ文句があるそうで、梅沢は「どうして私をソープ嬢の客として使ってくれなかったのか?『うぉっしゅ』パート2があるのならば、是非ともお客さん役でお願いします」と自らを売り込んでいた。
漫才のようなやり取りで場内大爆笑の中、舞台挨拶もあっと言う間に終了の時刻に。最後に主演の研は「肩の力をふっと抜いてご覧ください。観終わった後に誰かに会いたいとか連絡したいなと言う気持ちになってもらえたらとても嬉しいです」とアピール。岡﨑監督も「本作を観終わった帰り道に家族や友達の事を思い出して、連絡を取ってみたり会いに行ってみたり、そんな行動のきっかけに繋がったら『うぉっしゅ』を作った意味があると思っています」としみじみ語りかけていた。
<あらすじ>
ソープ店で働く主人公・加那(中尾有伽)。ある日、母から電話が。「一週間だけ、おばあちゃん の介護してくれない?」 仕事のことを隠していた加那は、ソープ嬢ということを秘密に、翌日から祖母宅⇔ソープ店を行き来して、“人 の身体”を洗い続ける二重生活〈ダブルワーク〉をすることに。認知症が進み、名前すら覚えていない祖母・紀江(研ナオコ)の介護に奮闘する加那。
会うたびに“初対面”を繰り返してゆく毎日。「どうせ忘れる」相手に対し加那は、祖母との暮らしの中で、本当の事を素直に打ち明けられている自分に気付く。そして祖母の知らなかった、これまでの人生と孤独が垣間見えてきて…。
出演:中尾有伽 研ナオコ
中川ゆかり 西堀文 嶋佐和也(ニューヨーク)
髙木直子 赤間麻里子 磯西真喜
監督・脚本・編集 岡﨑育之介
企画:岡﨑育之介 音楽:永太一郎
撮影:江成隼 照明:西野正浩
制作プロダクション:役式 宣伝協力:浅田飴
©役式
配給:NAKACHIKA PICTURES
2023年|115分|カラー|DCP
2025年5月2日(金)~大阪ステーションシティシネマ/なんばパークスシネマ/MOVIX京都/kino cinema 神戸国際/OSシネマズミント神戸 ほか全国公開!
(オフィシャル・レポートより)

韓国観客動員数5週連続第1位、韓国観客動員数750万のメガヒット(2024.12.26/KOFIC調べ)映画『베테랑2』(英題:I,THE EXECUTIONER)が、邦題を『ベテラン 凶悪犯罪捜査班』とし日本公開が決定、4月11日(金)より公開いたします。

本作は、2015年に公開され韓国で1340万人を動員し大ヒットした痛快アクション『ベテラン』の第二弾となる。韓国を代表するヒットメーカーで『密輸 1970』『モガディシュ 脱出までの14日間』などを手掛けてきたリュ・スンワン監督、 『密輸 1970』に続く、2作品連続の来日!『ソウルの春』『工作 黒金星と呼ばれた男』「ナルコの神」など話題作に次々と出演し、韓国映画を代表する俳優と名高いファン・ジョンミンが満を持し9年の時を経てベテラン刑事ソ・ドチョル役で再び主演、前作以上にキレのある激しいアクションを披露する。さらに新たに凶悪犯罪捜査班に加わる新人刑事パク・ソヌ役に、『ソウルの春』「D.P.-脱走兵追跡官-」「となりのMr.パーフェクト」で人気の注目俳優チョン・ヘインがW主演し最強タッグを組み、前作以上にパワーアップして帰ってきた。さらに凶悪犯罪捜査班のメンバーとしておなじみの「イカゲーム2」のオ・ダルス、「涙の女王」のチャン・ユンジュ、『デビルズ・ゲーム』のオ・デファン、「ラブレイン」のキム・シフ、さらに「財閥×刑事」「ユミの細胞たち」のアン・ボヒョンと豪華メンバーが集結した!
この度、リュ・スンワン監督、W主演を務めるファン・ジョンミンとチョン・ヘインの来日!日本公開決定の喜びを、本作の見どころと共に、熱く、たっぷり語っていただきました!
本日のイベントは二部構成。第一部は、マスコミの皆様を対象とした【記者会見(質疑応答あり)】、第二部は、一般のお客様も入れた【ジャパンプレミア/上映前舞台挨拶】を実施いたしました。
■日時:4月3日(木)
■場所:新宿ピカデリー スクリーン1(新宿区新宿3丁目15−15)
■登壇者(予定):リュ・スンワン監督(51歳)、ファン・ジョンミン(54歳)、チョン・ヘイン(37歳)
■MC: 古家正享 ■通訳:根本理恵 ヨン・ジミ
第一部:緊急来日記者会見 16:10~16:35 来日記者会見
第二部:ジャパンプレミア(上映前 舞台挨拶)17:00~17:25 ジャパンプレミア(有観客舞台挨拶)
【第一部:緊急来日記者会見】
この日は二部構成で行われた本イベントだが、第一部では報道陣を対象とした来日記者会見を実施。
会場にやってきたリュ・スンワン監督が「皆さんこんにちは。今日は貴重な時間を割いて来てくださってありがとうございます」とあいさつ。続いてファン・ジョンミンが「このように日本に来て、映画を紹介できること、そしてこの場を設けてくださったことに感謝しております」と語ると、チョン・ヘインも日本語で「皆さんにお会いできてうれしいです。韓国俳優のチョン・ヘインです。少し緊張しますね。今日は頑張りますので、よろしくお願いします」と会場に呼びかけた。
本作は、2015年に韓国で動員1340万人という記録的大ヒットを記録した映画『ベテラン』の9年ぶりの続編となる。そのことを踏まえてリュ・スンワン監督が「前作は国内外で成功をおさめることができました。それは予想以上のことでしたが、当然ながらファン・ジョンミンさんを迎えて続編をつくろうと思いました。でも前作よりもいい作品をつくらなければというプレッシャーがあったので、着手するまでに時間がかかってしまいました。ただ9年もかかったとは思っていなくて。撮影をした時も9年ぶりというよりは、9日ぶりに撮っているような感覚でいました」と振り返る。
ファン・ジョンミンも「前作が終わった後に2を撮りたいねという話はしていたけど、1を超えるような、もっといい作品をつくろうということで監督は悩まれていて。それで時間がかかったんです。ただ監督とは、その間にほかの作品でもご一緒していたので、顔を合わせた時もやりづらさはなかった。やはり『ベテラン』という作品に込められたストーリーが観客の皆さんに支持を集めたわけで。まわりにも映画を観たという方も多かったんです。韓国ではお正月やお盆などに地上波で放送されていたので、あれからもう9年もたったのかという方も多かったと思います。自分たちとしても前作のすぐ後に撮ったんじゃないかという気がしています」としみじみと語った。
さらにチョン・ヘインも「やはり前作が多くの方に愛された作品なので、作品に入る前から緊張していましたが、ファン・ジョンミン先輩のおかげで早く現場に溶け込むことができましたし、作品に対するプレッシャーを感じることなく、演技のことだけに集中できるよう助けていただけました。心より感謝しています」と語ると、「とにかく1日1日、シーンを撮り進める中で、プレッシャーはなくなっていきました。とにかくベストを尽くして、与えられた仕事に集中しようと思い、撮影に挑みました」と振り返った。
そんな後輩の姿を温かなまなざしで見守っていたファン・ジョンミンは、「監督からも、ヘインさんが参加されると聞いて、私は両手を大きく掲げて拍手をしたことを思い出します。やはり前作は韓国でも大成功した作品ということで、作品自体に大きなエネルギーがあるわけです。我々は前作から参加しているため、それまでの継続性や、築き上げたものがあるけど、ここから新たに参加するのはやりづらさやプレッシャーもあったと思う。彼は(ドラマ「となりのMr.パーフェクト」の原題である)“お母さんの友達の息子”というイメージが強い人なので、そういう人が難しい役どころを演じるということのプレッシャーもあったと思う。ただ映画を観ていただければ分かると思うんですけど、そんなプレッシャーを乗り越えて、非常に見事な演技をされているので。われわれは心からの拍手を送りたいと思います」と語った。
さらに「アクションシーンで印象に残っているところは?」という質問を受けたチョン・ヘインは、「とにかく今回はアクションシーンが多くて。記憶に残っているのは、私が演じたパク・ソヌの大事なところを、ソ・ドチョル刑事に加撃されたところですね。それはとても苦しかったですし、撮影の時も困った記憶があります」と語って会場を沸かせると、ファン・ジョンミンも「この作品はとにかく冬の寒い時期に撮影をしていたんですが、屋上に水をまいてのアクションシーンがあって。とにかくあまりにも寒すぎて、うまく撮れるかどうかという意識はなくなってしまい。とにかく早く帰ってシャワーを浴びたいと。そのことばかり考えていました。あのシーンだけで5日間、夜通し撮っていたんです」と明かし、会場の記者を驚かせた。
そして本作のタイトルにかけて「あなたが思う理想のベテランは?」という質問も。それに対してリュ・スンワン監督が「こういった質問にうまく答えられるのがベテランだけど、私はまだうまく答えられないですね」と笑うと、チョン・ヘインが「僕が考えるベテランというのは、二つあるような気がします。まずはアクションや犯罪アクションができる人。まさにこの作品がシリーズとして多くの人に愛されてほしいと思います。そしてもうひとつの意味でのベテランというのは、それぞれの居場所で自分の仕事を一生懸命頑張って。そして他人にとって規範になる人。ほかの人を助けられる人がベテランだと思います」とコメント。
その言葉を聞いたファン・ジョンミンが「その話、僕が言おうと思っていたのに先に言われてしまいましたね」とおどけながらコメントし、会場を沸かせると、「こういう人がベテランなんですよ」と笑ったリュ・スンワン監督。そしてあらためて「理想的なベテラン像……難しい質問ですね。でもヘインさんが言った通り、自分の居場所の中で仕事をしている人たち、さらにはここにいらっしゃる方もそうだと思うんですが、仕事を離れた場所であっても、自分の人生の中で、主婦の方なら主婦として、父親ならば父親として、学生ならば学生としてと、自分のやるべきことをしっかりとやりながら、自分の人生をしっかりと生きる。まさにここにいる皆さんすべてがベテランなんじゃないかと思います」と呼びかけた。
【第二部:ジャパンプレミア】
続いて第二部では、観客を入れてのジャパンプレミア・イベントが行われ、映画上映前に舞台あいさつを実施。あらためて3人がステージに登壇すると、会場からは大きな歓声がわき起こった。
そしてあらためて9年ぶりの新作ということにリュ・スンワン監督も「9年という時間は非常に長い時間ですが、私たちはいつも続編をつくろうと話し合っていました。ただお互いに家で育てている子どもたちが大きくなっていく姿を見て、時間がたったなとは思うけど、私たちの時間はまったく別でした。9年という時間は、この作品がさらに発展して、主人公のすてきな成長を見せたいと思って悩んだ時間なんです。今日、皆さんに映画を観ていただいて、その9年という時間を十分に感じていただき、それに見合った楽しさを皆さんに届けられるんじゃないかと思います」とあいさつ。
ファン・ジョンミンも「『ベテラン』という作品は我々にとってもそうですが、韓国映画に従事する人たちにとっても非常に重要な作品なのです。それはコロナ禍によって、韓国の映画産業が打撃を受け、劇場で映画を観られない状況に陥っていたからです。だからこそこの映画で映画館、および韓国映画界に活力を取り戻したい。元気になってほしい。映画館に観客が戻ってきてほしいと思い、つくった作品です。幸いなことに本当に多くのお客さまに映画館に足を運んでいただき、応援していただき、韓国映画界もまた少し良くなって。活況を取り戻してきたわけで、そのおかげでこうして我々も日本に来ることができたのではないかと思っています」と力強くコメント。さらに「私が皆さんにお伝えしたいことは、まずはこの場にお招きいただきありがとうございますということと、皆さんに楽しんでご覧いただきたいということ。見終わった後は私まで連絡をいただけたらと思います。電話番号は010-000-0000です」と冗談めかして付け加え、会場を笑いに包んだ。
またチョン・ヘインは「学生の頃に前作を観ていたので、この作品のオファーを受けた時は夢のようでした。ただプレッシャーもありましたが、ファン・ジョンミン先輩が自ら私に声をかけてくれて、普段お酒はお飲みにならないのに『一杯やろう』と誘ってくれた。ですからとても気が楽になって、楽しく撮影ができました」と感謝すると、ファン・ジョンミンも「彼もプレッシャーは大きかったと思いますが、それにもかかわらずスポンジのように吸収して受け止める、本当にすばらしいエネルギーを持つ俳優さんだと思いました。とにかく彼が人に接する時の姿や、作品への取り組み方などは、逆に自分の方が学ばせていただいた」とコメント。さらにチョン・ヘインの手をとって「私はチョン・ヘインさんが大好きです!」と宣言すると、会場も大喝采となった。
韓国では350回ほどの舞台あいさつを行ってきたというファン・ジョンミン。「やはりお客さまに直接触れあえる機会は大きなものですよね」という司会者の言葉に「もちろんです!」と力強くうなづくと、「今日もここにいる皆さまと、映画を通じてコミュニケーションをとりたいという願いを持ってやってきました。皆さまと目を合わせてごあいさつをしながら、『こんな映画を撮りました』『これからこんな映画をご紹介します』といった具合にお披露目するこの時間が、俳優の私たちにとって、本当に大きな時間であり、思い出に残るもの。それはとても光栄なものなんです。ですから、舞台あいさつの最中というのはとても楽しい時間を過ごしてたので。350回という回数を聞くと、かなりの数だなと思いますが、その最中は楽しんでやっていました」とコメント。
チョン・ヘインも「日本には何回も来ていますが、本業である俳優として、出演した作品をもってごあいさつできることが一番胸が熱くなる瞬間です。韓国では舞台あいさつをたくさんしたわけですが、実はその舞台あいさつを通じて健康になったんです。なぜかというと、舞台あいさつでは階段をのぼったり下りたりということを何度もするので。自然と下半身が強くなりました」と笑いつつも、「でもここに立っていると舞台あいさつをした時の瞬間や思い出がよみがえってきます。それは僕にとって本当に大きなプレゼントとなりました。本当にありがとうございます」と語ると会場からは大きな拍手がわき起こった。
そしてその後、写真撮影の時間となったが、その間もファンからの歓声は鳴りやまずに大盛り上がり。その様子を見たファン・ジョンミンが、隣のチョン・ヘインに「客席を一周してきたらどうですか?」と提案すると会場は大喝采。その言葉を受けたチョン・ヘインが客席の間を練り歩くと会場内も興奮のるつぼに。この日のイベントは終始、大盛り上がりとなった。
監督:リュ・スンワン
脚本:リュ・スンワン、イ・ウォンジェ
出演:ファン・ジョンミン、チョン・へイン、アン・ボヒョン、オ・ダルス、チャン・ユンジュ、オ・デファン、キム・シフ、シン・スンファン
2024年/韓国/韓国語/118分/カラー/シネマスコープ/5.1ch/
字幕翻訳 根本理恵
提供:KADOKAWA Kプラス MOVIE WALKER PRESS KOREA
配給:KADOKAWA、KADOKAWA Kプラス
ⓒ 2024 CJ ENM Co., Ltd., Filmmakers R&K ALL RIGHTS RESERVED
公式サイト:https://veteran-movie.com/index.html
公式X: https://x.com/veteran_movie
2025年4月11日(金)~新宿ピカデリー、大阪ステーションシティシネマ、なんばパークスシネマ、MOVIX京都、Kino Cinema神戸国際 ほか全国ロードショー
『ベテラン 凶悪犯罪捜査班』公開記念
4/4(金)~『ベテラン』期間限定カムバック上映!!
詳細は公式HPへ
公式サイト veteran-movie.com
公式X https://x.com/veteran_movie

■「なぜ桐島聡はわざわざ本名を名乗ったのか」を考え続けて

■逃げる闘いを続ける人へのメッセージではないか

■若い頃の桐島役に入れ込んでいた杉田雷麟

■中年以降の桐島を演じた古舘寛治

■ラッキーを呼び込んでいた桐島の人となり

■現代の閉塞感との共通性を捉え、桐島世代の人々の生き様がもう一度広く論議されれば
激しく、美しく、破滅的 心揺さぶるラブ・サスペンス

「現実に生きるキャラクターたちの葛藤と生存の物語を描きたかった」
ネイサン・スチュワート=ジャレットとジョージ・マッケイW主演で贈る、心揺さぶるラブ・サスペンス『FEMME フェム』が、3月28日(金)より新宿シネマカリテほか全国公開となります。
ナイトクラブのステージで観客を魅了するドラァグクイーン、ジュールズ。ある夜、ステージを終えた彼は、タトゥーだらけの男プレストンと出会う。だが、その出会いは突然、憎悪に満ちた暴力へと変わり、ジュールズの心と体には深い傷が刻まれる。舞台を降り孤独な日々を送りながら、彼は痛みと向き合い続けていた。数ヶ月後、偶然立ち寄ったゲイサウナでジュールズはプレストンと再会。ドラァグ姿ではない彼を、プレストンは気づかぬまま誘う。かつて憎悪に駆られジュールズを襲った男が、実は自身のセクシュアリティを隠していたことを知ったジュールズ。彼はその矛盾を暴き、復讐を果たすため、密会の様子を記録しようと計画する。ところが、密会を重ねるたび、プレストンの暴力的な仮面の奥にある脆さと葛藤が浮かび上がる。プレストンの本質に触れるたび、ジュールズの心にもまた説明のつかない感情が芽生え始める。待ち受けるのは復讐か、それとも──。
ベルリン国際映画祭で初披露され、英国インディペンデント映画賞で11部門ノミネートされるなど、賞レースを賑わせた。主演には『キャンディマン』のネイサン・スチュワート=ジャレット、最新作『けものがいる』が日本公開を控えるジョージ・マッケイ。差別的な動機による暴力で心身に深い傷を負ったドラァグパフォーマーが、自らを襲撃した男と危うい駆け引きの渦に引き込まれていく。支配と服従が交錯する先に待つのは、復讐か、それとも赦しか──。
本作のメガホンをとったサム・H・フリーマンとン・チュンピンからコメントが到着しました。
『FEMME フェム』の発端となったのは、ネオノワール・スリラーというジャンルに根付く「ハイパー・マスキュリニティ(過剰な男らしさ)」の概念を覆したいという思いから始まった。私たちはこのジャンルを愛しているが、そこにクィアな視点が欠落していることを以前から感じていた。そこで、リベンジ・スリラーの中心にクィアの主人公を据えることで、新たな価値観を提示できると考えた。
しかし、制作が進むにつれ、本作は単なる復讐劇にとどまらず、セクシュアリティ、マスキュリニティ(男らしさ)、家父長制、アイデンティティといったテーマを深く掘り下げる物語へと発展していった。私たち自身の経験や恐怖、怒りを見つめ直すことで、よりリアルで観客に共鳴する物語が形作られたのだ。
最終的に、この映画は「ドラァグ」そのものについての物語だと確信した。ジュールズが纏うフェミニンな「ドラァグ」はもちろん、本作に登場するすべてのキャラクターが何らかの「ドラァグ」を纏い、それを通じて自らの力や社会的地位を築いていることに気づいたからだ。本作は、その仮面が剥がれたときに生じる変化を描いている。
また、映画の道徳的な枠組みに縛られることなく、善人が正しい道を歩み、悪人が報いを受ける──そんな単純な構造ではない、現実に生きるキャラクターたちの葛藤と生存の物語を描きたかった。この映画を作ることは、私たち自身にとってもエキサイティングで、カタルシスをもたらす経験となった。観客の皆さんにも、ぜひこの旅に加わってもらいたい。
観る者の心をかき乱すラブ・サスペンスの傑作『FEMME フェム』は、3/28(金)より新宿シネマカリテ、テアトル梅田、アップリンク京都、シネ・リーブル神戸 ほか全国公開。
STORY: 誘惑こそ復讐
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ヘイトクライムの標的にされたドラァグクイーンのジュールズは、自分を襲ったグループの一人プレストンとゲイサウナで顔を合わせる。性的指向をひた隠しにしているプレストンに復讐するチャンスを得たジュールズは、巧みに彼に接近していくが、徐々に説明のつかない感情が芽生え始める。待ち受けるのは復讐か、それとも──。
監督・脚本:サム・H・フリーマン、ン・チュンピン
製作:ヘイリー・ウィリアムズ&ディミトリス・ビルビリス
撮影:ジェームズ・ローズ 編集:セリーナ・マッカーサー
出演:ネイサン・スチュワート=ジャレット、ジョージ・マッケイ、アーロン・ヘファーナン、ジョン・マクリー、アシャ・リード
2023年/イギリス/英語/98分/カラー/シネマスコープ/5.1ch
原題:FEMME/字幕翻訳:平井かおり/映倫R18+
配給:クロックワークス
© British Broadcasting Corporation and Agile Femme Limited 2022
公式サイト:https://klockworx.com/movies/femme/
2025年3月28日(金)~新宿シネマカリテ、テアトル梅田、アップリンク京都、シネ・リーブル神戸 ほか全国公開。
(オフィシャル・レポートより)

数々の話題作を世に送り出し、国内外で高い評価を得ている柚木麻子の小説『早稲女、女、男』が映画化され、昨日より『早乙女カナコの場合は』として全国公開されている。
主人公・早乙女カナコ役を橋本愛、長津田役を中川大志が演じる。そして監督には『三月のライオン』『ストロベリーショートケイクス』などで知られる矢崎仁司。その他に山田杏奈、臼田あさ美、中村蒼、根矢涼香、久保田紗友、平井亜門、吉岡睦雄、草野康太、のんといった若手から実力派まで幅広い俳優陣らが出演する。
本日3月15日(土)に主演の橋本愛、中川大志、山田杏奈、臼田あさ美、矢崎仁司監督が登壇する『早乙女カナコの場合は』公開記念舞台挨拶を行った。
■日時:3月15日(土)
■会場:新宿ピカデリー スクリーン1(新宿区新宿3ー15−15)
■登壇者(敬称略) 橋本愛、中川大志、山田杏奈、臼田あさ美、矢崎仁司監督(計5名)
<以下、レポート全文>
映画上映後、ステージにキャスト、監督が登壇すると満席の会場からは大きな拍手が。そんな観客に向かって橋本が「映画どうでしたか?」と尋ねると、会場からは大きな拍手が。その様子に笑顔を見せた橋本は「ありがとうございます。最後まで楽しい時間を過ごしましょう」と呼びかけた。続く中川も「1年前に撮影を終えて。そこから1年たって、こうして多くのお客さまの顔を見る時間がしあわせで、パワーをもらえる時間なので。とてもうれしく思います。今日も皆さんからたくさんパワーをいただけたらと思います」と続けた。
前日は、第 48 回日本アカデミー賞の授賞式が行われ、山田は新人俳優賞と優秀助演女優賞を受賞したばかり。そのことについて水を向けられた山田は「あのきらびやかな場所で緊張しましたけど、やはり映画に出るのっていいなということをすごく感じた一日で。とてもしあわせでした」と感慨深い様子で語ると、会場からは祝福の拍手が送られた。
そんな山田との共演について橋本も「ずっと山田杏奈さんのファンだったので、一緒に共演できてうれしかった。だからわたしが山田杏奈さん自身をかわいいと思う気持ちと、カナコが麻衣子に対して思う気持ちと重なるような気がしました。ただ難しかったのは、お互いに同じ相手を好きな2人なんですけど、お互いがお互いをエンパワーメントしあう関係なので。わたしが演じるカナコは、麻衣子にとってちゃんと魅力的な人に見えているのだろうか、という不安があって。麻衣子からどう見られているんだろうかということを考えながら演じていました」と語った。
一方の臼田は、「亜依子という役はいつも準備をしていて。未来をちゃんと思い描いて着実に一歩ずつ歩いていく人なんだろうと思って現場に入ったんですけど、現場に入ったらカナコの力がすごすぎて。わたしが思ったよりもちゃんと立てず、足元がグラグラするような気持ちにさせられて、少しその気持ちに触れたような感じがしました」と橋本との共演を振り返ると、「はじめての共演だったので緊張していました。でも(橋本)愛ちゃんがすごくチャーミングな人だというのが現場でも垣間見えて安心しました」と笑顔。その言葉に「こちらこそです」と返した橋本も「わたしにとって昔からあこがれの人だったので、実際にお会いできてうれしかったですし、ご本人が親近感があるというか。日常を生きている感じがして。わたしも最初は緊張していたんですけど、その雰囲気のおかげでほぐれることができた。役柄同士の関係性で現場でもいられたかなと思います」と続けた。
3月といえば卒業シーズン。そして4月になれば新生活をはじめる人も多いということで、この日のイベントでは「新しくチャレンジしようと思っていること」について登壇者がそれぞれにフリップで回答するというコーナーも。それに対してまずは「けんちん汁」と回答した「けんちん汁」と回答した中川は、総ツッコミを受け、「最近、自分が通っているジムの食堂で食べたけんちん汁が本当においしくて。おみそ汁や豚汁はつくったことがあるんですが、けんちん汁はつくったことがないので。これから研究をして、あれを越えるけんちん汁づくりにチャレンジしたいと思います」と決意のコメント。
続く山田の答えは「日記」。その理由として「わたしは何度もトライしようとして日記を書き始めるんですけど、毎年これくらいの時期に途中で断念してしまう。途中で書いているうちにちょっと恥ずかしくなってきちゃって。客観的に見て、これが遺(のこ)るのかと思ってしまうんです」と明かした山田に、橋本も「確かに。遺品みたいにね」とたたみかけて会場は大笑い。さらに中川が「もう遺品の話をするんですか」と会場を沸かせた。
さらに臼田は「百名山」と回答。「山にたまに登るんですが、ハイキングと登山の間くらいの感じでやっているんですが、百名山は筑波山だけは頑張って登りました。ちょうどいい疲労感と、山頂ではすばらしい景色が見ることができたので、ここからチャレンジしていきたいなと思っています。わたしは体力はないんですけど、それでも景色と自然に囲まれて気持ち良く登れるんでオススメです」とその理由について語った。
そして最後に「もともと踊りが好きなんです」と語る橋本が「ヒップホップダンス」と回答。「コンテンポラリーという分野はやっていたんですけど、今はヒップホップと日本舞踊と、いろんな踊りをはじめていて。楽しんでいます。わたしは基礎練が大好きなので、ずっとリズムトレーニングをやりながらやってます」と明かした。
そしてイベントも終盤。最後のコメントを求められた山田は「カナコたちの人生を通して、自分自身はどうやって生きていこうかなと顧みられるような映画で、すごくハートフルな作品になっているなと思いました。すてきだなと思ったらぜひまわりの方にも広めていただけたら」とあいさつ。臼田も「わたしもこの映画を観たときに、誰のことも嫌いになれなくて。みんなダメなところがあって、でもたまらなく魅力的なところもあって。『全員抱き締めてやりてーぞ!』という気持ちになったんですが、そういう風に皆さんもこの映画を愛してくれたらうれしいです」と語った。
中川が「この作品の脚本をいただいて、どんな風に演じられるかなと現場でも考えていたんですが、観てくださるお客さまにとって、生きている世界と、映画の世界とが地続きであってほしいなと思いました。完成した作品を観て、映画の中に特別な時間が流れているなと感じました。皆さんも日々めまぐるしく、追われることもあると思うけど、映画館という場所は誰にも邪魔されずに、2時間座れますので。また疲れた時にでも、ゆっくり観てもらって。忘れないでいただけたら」とあいさつ。
さらに橋本が「劇場を見渡してみても、いろんな年代の方に観ていただいているなと感じました」と切り出すと、「臼田さんもおっしゃっていた通り、自分では欠点だな、人間的に未熟だな、ダメだなと思っているところも、それ自体が美しかったり、いとおしかったりと描いてくれている映画ってわたしも好きで。駄目なところも、未熟なところも、みんな抱き締めてあげられるような映画になればと思います。SNSも映画サイトも全部見てるので。辛口でもいいから投稿してください」とメッセージ。
そして最後に、矢崎監督が「ラストシーンを未完のように思う人もいるかもしれませんが、ラストシーンの続きは皆さんにバトンタッチをしたいと思います。ここにいる新しくできた友だちを、まわりの人に紹介するような形で、この映画を薦めていただけたら、元気がなくなった時にはこの人たちに会いに来たいなと思えるような、そんな映画にしたつもりです」と語ると、最後に「ありがとね」と会場に呼びかけた。
【あらすじ】

大学進学と同時に友達と二人暮らしを始めた早乙女カナコ。入学式で演劇サークル「チャリングクロス」で脚本家を目指す長津田と出会い、そのまま付き合うことに。
就職活動を終え、念願の大手出版社に就職が決まる。長津田とも3年の付き合いになるが、このところ口げんかが絶えない。⻑津田は、口ばかりで脚本を最後まで書かず、卒業もする気はなさそう。サークルに入ってきた女子大の1年生・麻衣子と浮気疑惑さえある。そんなとき、カナコは内定先の先輩・吉沢から告白される。
編集者になる夢を追うカナコは、長津田の生き方とだんだんとすれ違っていく。大学入学から10年―それぞれが抱える葛藤、迷い、そして二人の恋の行方は―
・出演:橋本愛 中川大志 山田杏奈 根矢涼香 久保田紗友 平井亜門 /吉岡睦雄 草野康太/ のん 臼田あさ美 中村蒼
・監督:矢崎仁司
・原作:柚木麻子『早稲女、女、男』(祥伝社文庫刊)
・脚本:朝西真砂 知 愛 音楽:田中拓人
・主題歌:中嶋イッキュウ「Our last step」(SHIRAFUJI RECORDS)
・製作:石井紹良 髙橋紀行 宮西克典
・プロデュース:中村優子 金 山 企画・プロデューサー:登山里紗 プロデューサー:古賀奏一郎
・撮影:石井勲 照明:大坂章夫 音響:弥栄裕樹 美術:高草聡太 装飾:杉崎匠平
・配給: 日活/KDDI 制作:SS工房 企画協力:祥伝社
・2024/日本/DCP/2:1/5.1ch/119min 映倫区分:G
・(C)2015 柚木麻子/祥伝社 (C)2025「早乙女カナコの場合は」製作委員会
・公式サイト:saotomekanako-movie.com
・公式SNS(X、Instagram)@wands_movie #早乙女カナコの場合は
2025年3月14日(金)~新宿ピカデリー、大阪ステーションシティシネマ、なんばパークスシネマ、MOVIX京都、kino cinema 神戸国際 ほか全国公開
(オフィシャル・レポートより)


