「京都」と一致するもの

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被災した街にある時間の層は、「写真には映らないけれど、映画にはなる」と思った。

『風の電話』諏訪敦彦監督インタビュー

 

  東日本大震災後、岩手県大槌町在住のガーデンデザイナー・佐々木格さんが設置した「風の電話」。大事な人を亡くした人たちが、もう一度語りかけたい言葉を伝える場として、3万人を超える人がこの場所を訪れているという。この「風の電話」をモチーフにした諏訪敦彦監督(『ライオンは今夜死ぬ』)の最新作『風の電話』が、2020124日(金)~なんばパークスシネマ、神戸国際松竹、MOVIX京都他全国ロードショーされる。

 

  津波で家族も家も失い、広島の伯母の家で暮らしている高校生ハルが、様々な人との出会いから生きる力を取り戻し、故郷、岩手県大槌町の風の電話を訪れるまでを、ハルの目線で描いた感動作。ハル役には、今最も注目され、出演作が目白押しのモトーラ世理奈。同世代の中でも類を見ない独特の存在感で、生きる目的すら失っていたハルの心の揺れや成長を体現している。脇を固める西島秀俊、西田敏行、三浦友和ら俳優陣に加え、クルド人一家が登場するシーンは、リアルなエピソードを取り入れ、今の日本を映し出すドキュメンタリー的側面も見せている。本作の諏訪敦彦監督に、お話を伺った。

 

 


 

生きろというメッセージは、『ライオンは今夜死ぬ』と通底している。

――――前作の『ライオンは今夜死ぬ』のインタビューで、諏訪監督は「ジャン=ピエール・レオと『生きていることは素晴らしいという映画にしよう』と話した」と語っておられましたが、本作は、「生きていることが素晴らしいと思えるまでの映画」とも言えます。 

諏訪:主人公、ハルの心は瀕死の状態で、なぜ生きているか分からなかった。でも、生きろというメッセージは『ライオンは今夜死ぬ』と通底しています。ずっとハルという少女の目の高さから、ただ見ていくわけですが、言葉で励ましても意味がないとみんな分かっているのです。三浦さんが演じる公平は、泣き疲れたハルを自宅に連れ帰り、ハルが「大槌から・・・」と言った時も、根ほり葉ほり聞かないでただ「食えよ」と言う。それは、生きていればいいんだというメッセージだと思うのです。

 

――――諏訪監督は広島ご出身で、広島でも映画を撮影されていますが(『a letter from hiroshima』)、最初から広島をスタート地点と決めていたのですか?

諏訪:僕がこのプロジェクトに参加した時点にあった原案は、一人の少女が熊本で被災して父を亡くし、風の電話の存在を知り、大槌町まで旅をするというものでした。ただ昨年は西日本豪雨が起き、日本は次々と被災地が生まれているので、当初の予定を変更し、岡山のあたりもロケハンに行きました。その時点では広島である必要はそんなに強くなかったですが、三浦さんが演じる男性の母を演じた別府康子さんは広島県出身で、面接でお会いした時に、偶然自身の原爆体験の話をされたのです。その時の罪悪感が演劇を始めるきっかけになったとおっしゃっていたので、ぜひその話を映画の中で話してほしいとお願いしました。それがある意味、広島から旅をスタートさせるきっかけになったと思います。

 

 

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被災した街にある時間の層は、「写真には映らないけれど、映画にはなる」と思った。

――――東日本大震災から8年経ったからこそ描けたと思うことは?

諏訪:日本で撮るのは久々なのですが、僕が意識していたのは日本という国の風景を撮るということでした。撮影時、西日本豪雨から1年も経っていなかったのですが、報道ではあまり語られなくなっていましたから、そこまで被害が残っているとは思わなかった。でも実際には、ただ道路が通っているだけで、あとは被害を受けた跡が生々しく残っていたのです。逆に、ハルの故郷、大槌町の場合は、震災から8年経ち、すっかり街の様子が変わってしまった。震災の傷跡自体は見えないのです。でも8年前までの体験はハル自身の中に残っているし、色々な時間の層が街にはある。これは写真には映らないけれど、映画にはなると思いました。福島でも撮影しましたが、やはり異様な風景です。繁華街を離れると、倒壊した建物は整備され、新しい建物も建っていますが、空き地が多く、スカスカで、人もいない。フェンスの向こうは帰宅困難地域になっているわけです。そのように、簡単には映らないけれど、いろいろな層があることを映画で表現できるはずだということが、僕にとって重要なポイントでした。

 

――――流された跡がそのままのハルの実家や、出会う友人の母など、大槌町でハルが体験することは、確かに時間の層を感じさせましたね。

諏訪:ハルが大槌町に帰った時、震災で亡くなった友達のお母さんと偶然出会います。8年ぶりなので成長したハルのことが一瞬分からなかったけれど、ハルだと分かった瞬間に8年前と現在が繋がった。「大きくなったね」と言った瞬間にそのお母さんにとっての8年間が押し寄せてくるのです。自分の娘は生きていたらどうなっていたのか、こんなに大きくなっているかもと思うと、見えない悲しみが押し寄せてくる。そういう見えない時間を映画で表現することは意識しました。

 

 

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傷だらけの日本でも、人々は毎日生きている。そのことを讃える視点から見ていきたかった。

――――一方、ハルが大槌町に着くまでに出会う人たちは、それぞれが傷を追っている人たちではあるけれど、ハルの心を少しずつ開く役割を果たしています。

諏訪:ヨーロッパだったらもっと危険な目に遭うと思いますが、日本は少女の旅をみんなで助けてくれる。優しいですよね。少女の旅と言えば、テオ・アンゲロプロスの『霧の中の風景』など、色々な困難を乗り超えて成長していく物語を想像しがちです。でもこの映画は悪い人が立ちはだかるような物語にはしたくなかった。こんなに傷ついている少女が、生きる力を与えていく人たちに出会う。ハルが生きる力を得ていくのに、映画が寄り添うようにしました。ロケハンで日本中を巡りましたが、どこも傷だらけ。今に始まった話ではなく、遥か前から日本は傷だらけなのです。それでも人々は毎日生きていますから、そのことを讃える視点から、日本を見ていきたいと思いました。

 

――――モトーラ世理奈さんはオーディションでのキャスティングだそうですが、その魅力は?

諏訪:モトーラさんは、西田敏行さんや三浦友和さんなどの大ベテランと共演していますが、緊張しているように見えなかった。インタビューでも共演について聞かれるそうですが、西島さんと話をした記憶がないと言うのだそうです。「ハルは話をしたけどね」と。最後の大槌町にある電話ボックスも、「私は入っていません。ハルが入ったんです」と言うのです。西田さんは「あの歳で、受けの芝居ができるのはすごい」とおっしゃっていましたし、三浦さんも「久々に映画女優を見た」と絶賛でした。

 

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西島さんが悩んだクルド人とのシーンも、モトーラさんは自然に馴染み、嘘がなかった。

――――大ベテランを唸らせる演技だったのですね。男たちに絡まれているのを助け、大槌町まで連れていった森尾を演じた西島さんは、一番長く現場で一緒だったと思いますが。

諏訪:西島さんは「彼女は嘘がない」と表現されていました。西島さんが演じた森尾は、背景が難しい役なので、森尾が震災時にボランティアで助けてもらったというクルド人一家と再会するシーンはすごく悩んでいたのです。映画でもメメットさんが入国管理局に突然連行され、1年以上帰れないと家族が話していましたが、あれは本当の話で、その中で、俳優としてどういればいいのかに悩んでいた。でもふとモトーラさんを見ると、ハルとしてそこで自然に馴染み、しかも嘘がなかったのです。

 

――――ハルと森尾がクルド人一家と思わぬ交流となるシーンでは、一家の娘さんとハルが意気投合し、今までずっと無表情気味だったハルに、笑顔が生まれるのが印象的でした。今の日本の現実を映し出すシーンでもあります。

諏訪:メメットさんは、福島にも実際にボランティアに行っていたそうです。みなさん役者ではないですから、ボランティアでお世話になった人が訪ねてくるシーンであることを説明し、一緒に1時間過ごしてもらいました。モトーラさんには、同世代の女の子同士のガールズトークが重要だと思ったので、メスリーナちゃんと事前に二人で会ってもらいました。彼女はどこか、素の自分に戻っている部分があったかもしれません。移民はヨーロッパでは当たり前の問題ですが、日本も見えないだけで隣人として、身近にいるのです。

 

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モトーラさんは、常に周りの環境や、一緒にいる人のことを考え、それが演技を作るというやり方ができる人。

――――ハル役に対し、モトーラさんはどのようなアプローチをしたのですか?

諏訪:ハル役は、モトーラさんにとって最もやりづらいものだったようです。彼女は家族が大好きなので、小さい頃の絵本ですら、家族が別れるような悲しい話は嫌だったみたいです。だからこの台本も読めなかったし、オーディションも実は来たくなかったのだと、後々教えてくれました(笑)ハルは、昔は自分と変わらない女の子だったはずだということを起点として、ハルに近づけていきましたね。モトーラさんは、事前に人物像を構築するのではなく、その場に行き、相手を感じることによって、自分を表現するというリアクションができる俳優です。常に周りの環境や、一緒にいる人のことを考え、それが演技を作るというやり方ができる人なのです。

 

――――確かに、非常に自然な演技で、黙っているシーンが多いにも関わらず、目が離せませんでした。モトーラさんが苦労したシーンはあったのですか?

諏訪:大声で感情を吐き出すシーンは、彼女も悩んでいましたが、声を出すのが大変かと思いきや、そこで何を言うべきか悩んでいたというのです。「ここで、(お父さん)会いたいよと言ってしまったら、最後の風の電話で何を言うのか。そこまで取っておいた方がいいのではないか」と。その時は、「風の電話にたどり着くまであと3週間あるので、その時何を言いたいかは、その時にならなければわからない。だから、今の思いを吐き出して」と伝えて、後はあの本番の通りになりましたね。

 

――――風の電話は、大事な人を亡くした人にとって、誰にも言えない思いを伝えられる場所として、本当に必要で、かけがえのない場所だと思いました。実際に風の電話で撮影をして感じたことは?

諏訪:ラストシーンが成立しなければ、どうにもならなかった。今思えば、本当に無謀だったと思います。でもあのシーンは全てモトーラさんに任せました。最終日の撮影は、天候不良で2日延ばしたのですが、すごい突風で、晴れているのに木が揺れて、風で雲が流れ、光がどんどん変わっていく。モトーラさんに神様がついてくれているような、奇跡が起きている感じがしました。

 

 

言葉に出して話しかけることで、自分が変われる「風の電話」。モトーラ=ハルの中で起きた瞬間を映画で撮ることができた。

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――――モトーラさんに任せたという風の電話のシーンは、ハルの家族に言いたい言葉が溢れると同時に、これからも生きるという強い意思表示が現れ、彼女の旅を通じての成長を強く感じさせました。

諏訪:彼女は本番前まで、風の電話(ボックス)には入りませんでした。一度目のテイクは言っていることが嘘のように思え、うまくいかなかったようです。二度目のテイクの最後にハルは「私も会いに行くよ」と言います。私も会いに行くということは、私は死ぬということ。それを口にした途端、ハルの中に「私は死ぬのかな」という問いが生まれた。今死ぬのかな、今は死ねない、だからそれまでは生きる。だから、「今度会うときは、おばあちゃんになっているかもね」と変わっていくのです。最初は、死んで会えるなら、会いに行きたいと思っていても、自分がそれを口にすることで、自分が変わっていく。モトーラさんは真っ白の状態で風の電話に入っているので、自身の中で、そういう展開が起こるとは思わなかった。それこそが“風の電話”なんです。

 

――――ハルにとって、自分の思いを口にすることで、それを客観的に受け止め、試行錯誤できる空間だったのですね。

諏訪:僕は監督なので、撮影時に「カット」や「もう一度」と言う権利があるのですが、このシーンはモトーラさんがカットかどうかを決めるべきだと思いました。二度目のテイク後に「できた?」と聞き、「できたと思う」と言ってくれたので、撮影終了になりました。言葉に出して話しかけることで、自分が変われる。それが俳優のプロ的な演技の中で起きる瞬間を、この映画では撮ることができたのです。

(江口由美)

 

 


 

『風の電話』(2020年 日本 139分) 

監督:諏訪敦彦

脚本:鵜飼恭子、諏訪敦彦 

出演:モトーラ世理奈、西島秀俊、西田敏行(特別出演)、三浦友和他

2020124日(金)~なんばパークスシネマ、神戸国際松竹、MOVIX京都他全国ロードショー

公式サイト⇒http://kazenodenwa.com/

(C) 2020映画「風の電話」製作委員会

 

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◆日時:2019年12月22日(火) 17:00~19:00

場所:ユニバーサル・スタジオ・ジャパン「ステージ33」

ゲスト:りんごちゃん


 

ものまねタレント りんごちゃん

「吹替をやるならものまねではなく自身の声で」と

マツコ・デラックスのものまねで熱望!

J:COM×ムービープラス

映画「ペット」スペシャルイベントを開催

 

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株式会社ジュピターテレコム(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:井村 公彦、以下:J:COM)と映画専門チャンネル「ムービープラス」を運営するジュピターエンタテインメント株式会社(本社: 東京都千代田区、代表取締役社長: 寺嶋 博礼)は共同で、今夏大ヒットしたイルミネーション・エンターテインメントの最新作「ペット2」のBlu-ray&DVDが12月にリリースされ前作「ペット」が12月28日(土)20時55分から「ムービープラス」(J:COM TV 450ch)でCS初放送されることを記念して、ユニバーサル・スタジオ・ジャパンにて「J:COM×ムービープラス 映画「ペット」スペシャルイベント」を2019年12月22日(日)にJ:COM加入者200名を招待して開催しました。

 

イベントでは映画「ペット」の大ファンであり、今年ブレイクしたものまねタレント「りんごちゃん」が、ギネス世界記録を持つ有名なユニバーサル・スタジオ・ジャパンのツリーにちなんで緑色のクリスマスツリーの衣装で登場。大人気キャラクター・スノーボールと一緒に映画「ペット」シリーズの魅力や、マツコ・デラックスのものまねで吹替声優への思いを語り、会場を大いに盛り上げました。
 


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<コメント:りんごちゃん> 

◆パークに来たことはありますか?好きなアトラクションはなんですか?

もちろんです!初めて来たのは高校の卒業旅行で、スパイダーマン・ザ・ライドが一番好きなアトラクションです。いつでもドキドキときめきを求めているのでスリリングなアトラクションが好きなんです。
ギネス世界記録を持つツリーはまだ見たことがないので、今年こそは絶対見たいです!


Pet2-jake-240.jpg◆「ペット2」の見どころや魅力について

「ペット」は1から大ファンで、公開当時はまだ青森に住んでいたので地元の映画館に、お姉ちゃんと一緒に初日に観に行きました!ずっと冷蔵庫を覗いている食いしん坊の猫のクロエが自分と似ていると思い、一番好きなキャラクターです。私もしょっちゅう冷蔵庫を覗いてしまうので。

「ペット2」はもちろんキャラクターも素晴らしいのですが、背景の景色や動物の毛並など、リアル過ぎる映像美がとっても魅力的だと思っています。


◆ものまねで吹替のオファーがあったらどうでしょうか?「ペット」の中でものまねをするとしたら誰でしょう?

(マツコ・デラックスさんのものまねをしながら)突然降るなんてどういうことよ?!あんたこれで声優やったらマツコさんかどうかわからなくなるじゃない? (りんごちゃんに戻って)もし声優のお仕事があった時はりんごちゃんでお願いしたいですね。もし「ペット」のキャラクターをものまねするなら内藤さんが演じるルースターかな。私に降りてくる方っていつも声が渋い方が多いので。


◆「ペット2」ではトラを救うべくスノーボールの活躍が描かれますが、トラつながりで、阪神タイガースの谷川選手が「りんごちゃん」のものまねをしていましたがご存知でしたか?

すごく嬉しかったです。谷川選手に限らずものまねしてもらえることはとても光栄なので、どんどんしていただきたいです。ものまねタレントのものまねと、数珠つなぎで広がっていくのは面白いですよね。


Pet-ivent-500-2.jpg◆クリスマスの予定はありますか?1番残っているクリスマスにまつわる思い出はなんですか?

クリスマスはお仕事でラブの予定はないです。いまは、日々新しい人と出会う機会があって、毎日好きな人が更新されるので、特別な誰かは決めないで毎日恋するようにしています。

クリスマスの思い出というと、子供の頃は結構現実的でサンタを信じてなかったので、しっかりお母さんにお願いしてセーラームーンのスティックをもらいました。



J:COMは、ユニバーサル・スタジオ・ジャパン(合同会社ユー・エス・ジェイ、本社:大阪市此花区、社長CEO J.L.ボニエ)のオフィシャル・マーケティング・パートナーです。2019年8月21日より、イルミネーション社の作品『シング』を体験できるアトラクション「シング・オン・ツアー」を開催中の「イルミネーション・シアター」に施設協賛しております。


ジュピターテレコムについて  www.jcom.co.jp/

株式会社ジュピターテレコム(本社:東京都千代田区)は、1995年に設立された国内最大手のケーブルテレビ事業・番組供給事業統括運営会社です。ケーブルテレビ事業は、札幌、仙台、関東、関西、九州・山口エリアの11社70局を通じて約552万世帯のお客さまにケーブルテレビ、高速インターネット接続、電話、モバイル、電力、ホームIoT等のサービスを提供しています。ホームパス世帯(敷設工事が済み、いつでも加入いただける世帯)は約2,164万世帯です。番組供給事業においては、17の専門チャンネルに出資及び運営を行い、ケーブルテレビ、衛星放送、IP マルチキャスト放送等への番組供給を中心としたコンテンツ事業を統括しています。

※上記世帯数は2019年9月末現在の数字です。


ムービープラスについて  https://www.movieplus.jp/

今年開局30周年を迎えた⽇本最⼤級の映画専門チャンネルです。ハリウッドのヒット作をはじめとする国内外の選りすぐりの映画、映画祭、最新映画情報を放送し、J:COMなど全国のケーブルテレビやスカパー、IP放送を通じ、約721万世帯のお客様にご覧いただいています。


イルミネーション社について

2007年に設立されたイルミネーション社は、エンターテイメント業界におけるアニメ映画制作大手のひとつです。イルミネーション社が創りだす印象的でユニークなキャラクターたちは、世界中の人々を魅了、世界中の興行収入は62.5億ドルを超えています。

イルミネーション社はユニバーサル・ピクチャーズと提携しており、驚くべき数のヒット作品を生み出してきました。『怪盗グルーの月泥棒』の大ヒットをはじめ、『怪盗グルー』シリーズは、アニメーション映画の中で最高の興行収入を挙げています。ユニバーサル史上最もヒットした『ミニオンズ』に加え、アカデミー賞にノミネートされた『怪盗グルーのミニオン危機一発』、さらに2017年公開の『怪盗グルーのミニオン大脱走』は世界の興業収入が10億ドルを超えるヒットとなりました。

2016年に公開された『ペット』は米国史上、オリジナルのアニメ映画では初公開時に最高の興収を記録。また、『シング』も世界中で大ヒットするなど、世界中の観客を魅了しました。

イルミネーション社は、オリジナルのストーリーを描くだけでなく、人々に愛されるおなじみの作品を創り続けています。また、携帯ゲーム、グッズ、ソーシャル/デジタルメディアの成功により、イルミネーション社の作品は、映画館を飛び出し、様々な形で展開しています。『怪盗グルーのミニオンラッシュ』は大人気の携帯ゲームアプリとなり、ユニバーサル・オーランド・リゾートとユニバーサル・スタジオ・ハリウッドにあるアトラクション『ミニオン・ハチャメチャ・ライド』は、2017年4月にユニバーサル・スタジオ・ジャパンにオープンした「ミニオン・パーク」にも加わりました。

イルミネーション社は2019年7月に『ペット2』を公開。今後は、2020年7月に『ミニオンズ2(仮題)』、 2021年夏に『シング2(仮題)』を公開予定


ユニバーサル・スタジオ・ジャパンについて

ユニバーサル・スタジオ・ジャパンはコムキャスト NBCユニバーサルが完全所有しています。

ユニバーサル・スタジオ・ジャパンは、国内のみならず海外からも多くのゲストが訪れるエンターテイメント、レジャー界における一大ランドマークとしての地位を築きあげています。「世界最高を、お届けしたい。」という強い想いの下、ハリウッドの人気映画だけではなく、さまざまな世界的人気エンターテイメント・ブランドをテーマとする本格的なアトラクションやショー、ゲストが思いきり楽しめるシーズナル・イベントなど、世界最高クオリティのエンターテイメントを提供し、訪れるゲストに世界最高の体験と思い出をつくっていただいています。

2001年の開業以来、常に革新をし続けており、近年は「ウィザーディング・ワールド・オブ・ハリー・ポッター」が絶大な人気を博しているほか、「ジュラシック・パーク」エリア一帯を滑走する画期的なフライングコースター「ザ・フライング・ダイナソー」、大人気エリア「ミニオン・パーク」ではミニオンたちが繰り広げる想像を超える〝ハチャメチャ″が楽しめる「ミニオン・ハチャメチャ・ライド」など次々と世界最高エンターテイメントを打ち出し、さらなる進化・成長を遂げています。さらに、ユニバーサル・スタジオ・ジャパンは、任天堂が世界に誇るキャラクターたちやその世界観をテーマにした新エリア「SUPER NINTENDO WORLD」のオープンにむけての工事も着々と進められています。


(オフィシャル・リリースより)

 
 

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映画『ティーンスピリット』

オリジナル肩掛けショッパー プレゼント!

 

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◆提供:KADOKAWA

◆プレゼント数:名様

◆締め切り:2020年1月17(金)

◆公式サイト: https://teenspirit.jp/

2020年1月10日(金)~ シネ・リーブル梅田、なんばパークスシネマ、MOVIX京都、OSシネマズ神戸ハーバーランド ほか全国ロードショー!! 

 


teen-spirit-pos (2).jpgエル・ファニング ✖『ラ・ラ・ランド』スタッフ再結集!

人気ヒットソング満載!青春オーディションの決定版!!

 

『マレフィセント』シリーズでプリンセス・オーロラ姫を演じた今大注目の女優、エル・ファニングが歌手を目指す女子高 生を熱演!青春オーディション映画の決定版が誕生しました。現在、21 歳の彼女は既に、ソフィア・コッポラ、ニコラ ス・ウェンディング・レフンら、多くの名監督の作品に出演し、ハリウッドのトップスターの地位を築いています。そんな エルが、子供の頃から夢みていたのが女優とポップシンガー。女優として大成功を収めた今、この作品で後者の夢 をかなえることとなりました。ヴォーカルのトレーニングを4ヶ月積み、劇中の歌をすべて自分の声で披露するなど、エ ネルギーにあふれ、魂のこもったパフォーマンスで“ティーン”らしい繊細な心情を見事に表現しました。洋楽ヒットソン グ満載の本作はぜひ劇場でお楽しみいただきたい 1 本です!


【STORY】
teen-spirit-pos.jpg主人公のヴァイオレットはイギリスのワイト島に住む高校生。人口約 14 万人という小さな島で、ポーランド移民の母子家庭で育ち、 内気な性格のため友人も少ない。そんな彼女が唯一、心を解き放つことができるのが「音楽」だった。ある日、人気オーディション 番組「ティーンスピリット」の予選がワイト島で開催されると知ったヴァイオレットは、今こそ歌手になる夢に挑戦する時だと決意する。 彼女の歌の才能を信じるかつてのオペラ歌手のもと、トレーニングを重ねる。ロンドンでの「ティーンスピリット」本戦に進み、夢を叶え ることができるのかー。 

◆出演:エル・ファニング、レベッカ・ホール、ズラッコ・ブリッチ
◆監督・脚本: マックス・ミンゲラ
◆配給:KADOKAWA /(C)2018 VIOLET DREAMS LIMITED. 
◆公式サイト: https://teenspirit.jp/

2020年1月10日(金)~ シネ・リーブル梅田、なんばパークスシネマ、MOVIX京都、OSシネマズ神戸ハーバーランド ほか全国ロードショー!! 


 

(オフィシャル・リリースより)

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『劇場版ハイスクール・フリート』

オリジナル クラフト帽子(非売品)プレゼント!

 

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◆提供:東宝

◆プレゼント数:3名様

◆締め切り:2020年1月24(金)

◆公式サイト: https://www.hai-furi.com/

 

2020年1月18日(土)~ TOHOシネマズ(梅田、なんば、西宮OS)、梅田ブルク7、T・ジョイ京都、MOVIX京都、神戸国際松竹 ほか全国ロードショー!! 

 


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守るべき艦 いえ 、進むべき航路 みらい

 少女たちの新たなる物語が、幕を開ける! 

 
 
『ストライクウィッチーズ』『 ガールズ&パンツァー』などを手がける鈴木貴昭原案のオリジナルアニメーションとして 2016 年 4 月から TV 放送された本作。“国土水没により海上大国となった日本”という時代背景に合わせ緻密に練られた設定と世界観を舞台に、
教育艦「晴風」の艦長となった明乃をはじめ、副長の宗谷ましろら、艦で共に過ごす仲間たちの豊かな個性や、少女たち同士の関係性を魅力的に描き出し、そんな可愛いキャラクターたちとは一見ミスマッチな艦隊バトルシーンは、ミリタリーファンも納得の綿密な設定考証に基づきリアルに描写され、放送開始から大きな話題となった。 
放送後も続編を望む声はやまず、2017 年 5 月の OVA 発売を経て、満を持して 2020 年初春、完全新作アニメーションとして全国ロードショーされる。 
 

【STORY】
海の安全を守る職業「ブルーマーメイド」に憧れ、横須賀女子海洋学校に入学した岬明乃は航洋艦「晴風」の艦長に任命され、クラスのメンバーと共に海洋実習に参加する。艦を動かし、目的地へと向かうだけの安全な航海のはずが、彼女たちを待ち受けていたのは、数々の危険ピンチ。 教員艦からの突然の発砲、暴走する他学生艦との戦闘、救難船の救護活動など、数々の困難を辛くも乗り越え、無事に陸に帰還したことで、メンバー同士の間に固い絆が結ばれた。 

その騒動から 1 ヶ月後、テスト休みを満喫する晴風メンバーに新たな危険ピンチが訪れる。それは晴風クラスが解体されるというもの。晴風メンバーは、動揺しながらも再び一丸となり、クラスの解体を阻止したことで、絆をより深めていくのだった。 

そして、晴風クラス解体危機から3ヶ月── 横須賀では、呉・舞鶴・佐世保を含めた全女子海洋学校の生徒が一堂に会し文化祭と体育祭を行う「競闘遊戯会」が開催され、明乃たち晴風クラスのメンバーも歓迎祭の準備に追われていた。大和・信濃・紀伊など超大型艦のクラスも集い、様々な演し物や競技で賑わう中、彼女たちに新たな“危険 ピンチ”が迫っていた……! 
 
■原案:鈴木貴昭
■キャラクター原案:あっと
■総監督:信田ユウ
■監督:中川淳
■脚本:鈴木貴昭・岡田邦彦
■キャラクターデザイン・総作画監督:中村直人
■音楽:小森茂生
■CG グラフィック制作:グラフィニカ
■制作:A-1 Pictures
■配給:アニプレックス
■コピーライト: ©AAS/新海上安全整備局   

◆公式サイト: https://www.hai-furi.com/

2020年1月18日(土)~ TOHOシネマズ(梅田、なんば、西宮OS)、梅田ブルク7、T・ジョイ京都、MOVIX京都、神戸国際松竹 ほか全国ロードショー!! 


(オフィシャル・リリースより)

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『映画 ひつじのショーン UFOフィーバー!』

 

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オリジナル・ボールペン &

ひつじのショーン・だっこちゃんバルーン  

セットでプレゼント!

 

◆提供:ツイン

◆プレゼント数:5名様

◆締め切り:2019年12月25(水)

◆公式サイト: https://www.aardman-jp.com/shaun-movie/

2019年12月13日(金)~ 大阪ステーションシティシネマ、なんばパークスシネマ、MOVIX京都、神戸国際松竹 ほか全国ロードショー!! 
 

 


 

あの大ヒットクレイ・アニメーションシリーズ 「ひつじのショーン」が

スクリーンに帰ってきた!

待望の新作は、アードマン・アニメーションズ初の劇場版 SF 作品!

 

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アカデミー賞®を多数受賞している英国アードマン・アニメーションズが贈る待望の「ひつじのショーン」長編映画シリーズ第2弾が遂に完成いたしました。 ショーンと仲間たちがのんびり暮らす中、突如UFOがやってきた!街はたちまちUFOフィーバーに沸き、牧場主も宇宙をテーマにしたアミューズメントパーク “FARMAGEDDON”を作り、一儲けをしようと企む。そんな中、ひょんなことから牧場に迷い込んだルーラは、ショーンたちと出会いすぐに仲良しになる。家族が恋しくなったルーラを家に帰してあげようと計画をたてるも、思いもよらぬハプニングが 次々と巻き起こる。ルーラを故郷に返すためUFOに乗り込んだショーンとビッツァーの運命やいかに―!

いまもなお愛され続ける数々のSF映画へのオマージュもふんだんに散りばめられ、 子供から大人まで皆がワクワクして楽しめます。

 

監督:リチャード・フェラン、ウィル・ベチャー
脚本:マーク・バートン、ジョン・ブラウン
製作:アードマン・アニメーションズ、スタジオ・カナル
2019年/イギリス・フランス/アニメーション/英語/カラー/86分/
原題 Shaun the Sheep MOVIE: FARMAGEDDON
配給:東北新社 STAR CHANNEL MOVIES
© 2019 Aardman Animations Ltd and Studiocanal SAS. All Rights Reserved.


2019年12月13日(金)~ 大阪ステーションシティシネマ、なんばパークスシネマ、MOVIX京都、神戸国際松竹 ほか全国ロードショー!! 


(オフィシャル・リリースより)

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『ゾンビ』初公開から 40 年、幻の日本初公開版が蘇る! 

 
ジョージ・A・ロメロ監督が世に放ったホラー映画の金字塔『ゾンビ』。日本公開から 40 周年を迎え、この度、幻の日本初公開版を復元した『ゾンビ-日本初公開復元版-』が蘇ります! 
本作品の公開を記念いたしまして、大阪公開初日となります12月13日(金)にはミルクマン斉藤さんと、「ゾンビの小哲学」(人文書院)の翻訳を手がけられ、この春大阪・梅田に開校した国際ファッション専門職大学にてホラー映画史を研究されている福田安佐子先生を迎えましてトークイベントを行います。当日はホラー映画記念日ともいえる【13 日の金曜日】
ゲスト両名は今作品をイメージしたゾンビメイクにて登場いたします。 
 


日時  :  12月13日(金)  18:30の回  『ゾンビ-日本初公開版-』上映後 
場所  :  シネ・リーブル梅田 
登壇ゲスト  :  ミルクマン斉藤さん、福田安佐子先生(国際ファッション専門職大学) 
料金  :  通常料金  ※(前売り券、ほか割引サービス適用可) 
 

 
【映評論家 ミルクマン斉藤】 1963 年京都生まれ。デザイン集団「groovisions」の、唯一デザインしないメンバー。現在、京都・東洞院蛸薬師下ルの「三三屋」でほぼ月イチ・ トークライヴ「ミルクマン斉藤のすごい映画めんどくさい映画」を開催中。雑誌「テレビブロス」「ミーツ・リージョナル」「キネマ旬報」等で映画コラム を連載中。 
 
【福田安佐子】 1988年生。国際ファッション専門職大学国際ファッション学部助教。京都大学大学院人間・環境学研究科博士課程研究指導認定退学。専門はホ ラー映画史、表象文化論、身体論。おもな論文に「ゾンビ映画史再考」(『人間・環境学』第 25 号、2016)、「ゾンビはいかに眼差すか」(『ディアフ ァネース 芸術と思想』第4号、2017)、「呪いは電波にのって スティーヴン・キングのゾンビと「見えないもの」」(『ユリイカ』2017年11月号)、 共訳書にブライドッティ『ポストヒューマン』(フィルムアート社、2019)がある。 
 

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『ゾンビ-日本初公開復元版-』 
 
<STORY>惑星から降り注いだ光線によって地球上の死者が“ゾンビ”として復活。その群れは生者に襲いかかり、噛みつかれた者もまたゾンビへと変貌する。生ける屍たちは瞬く間に世界を覆いつくした。テレビ局員のフラン、彼女の恋人スティーヴン、そして  SWAT隊員のロジャーとピーターはヘリコプターで脱出し、郊外の巨大ショッピングモー ルにたどり着く。彼らはモール内のゾンビを排除し、何不自由の無い楽園を手に入れた。だが彼らの前に物資を狙う暴走族の一団が現れ、扉をこじ開け乱入してきた。ゾンビ、 暴走族、フランたちの三つ巴の殺戮戦がはじまり、血しぶきが壁を染め、肉塊が床を埋めつくす。夜明けとともに生き残るのは果たして……。   

【監督・脚本】:ジョージ・A・ロメロ   
【製作】:クラウディオ・アルジェント、アルフレッド・クオモ、リチャード・P・ルビンスタイン 
【撮影】:マイケル・ゴーニック/【特殊メイク】:トム・サヴィーニ/
【音楽】:ゴブリン、ダリオ・アルジェント 
【キャスト】:デヴィッド・エムゲ、ケン・フォリー、スコット・H・ライニガー、ゲイラン・ロス、トム・サヴィーニ   
【配給】:ザジフィルムズ/原題:Dawn of the Dead/2019  年(オリジナル版:1978  年)/アメリカ=イタリア合作映画/115  分/カラー/英語/ビスタサイズ/5.1ch  サ ラウンド     
【企画・提供】:フィールドワークス、スティングレイ  (C) 1978 THE MKR GROUP INC. All Rights Reserved.
 
11/29(金)よりヒューマントラストシネマ渋谷ほか全国順次ロードショー!
大阪|シネ・リーブル梅田|12/13(金)~
京都|京都シネマ|12/21(土)~
兵庫|元町映画館|2020年 1/1(水)~
公式サイト: https://www.zombie-40th.com/
 

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「組織の論理と個の論理のせめぎ合いが、メディアにとって大切」
東京新聞望月衣塑子記者に密着した『i 新聞記者ドキュメント』森達也監督インタビュー
 
 6月に劇場公開された映画『新聞記者』(藤井道人監督)の原作者であり、官邸記者会見では菅官房長官へ鋭い質問を投げ続けている東京新聞社会部記者の望月衣塑子さんに、森達也監督(『A』『A2完全版』『FAKE』)が密着。安倍政権下の不祥事や未解決問題をエネルギッシュに取材する望月さんの姿や、官邸記者会見での生々しいやり取りを通して、政権やメディアの今、さらにはその情報を受け取り、消費する我々に訴えかけるドキュメンタリー『i 新聞記者ドキュメント』が、第七藝術劇場、シアターセブン、京都シネマで絶賛公開中だ。(11月29日より神戸国際松竹、イオンシネマ加古川、MOVIX八尾、イオンシネマ四條畷、イオンシネマ高の原、イオンシネマ西大和、イオンシネマ和歌山 にて公開)
 
 ワールド・プレミア上映された第32回東京国際映画祭では、日本映画スプラッシュ部門作品賞を受賞。現在の日本社会を鋭く切り取った本作は、11月15日の全国公開後、ぴあ映画初日満足度ランキング第1位に輝いた。望月さんと菅官房長官との攻防だけでなく、官邸記者会見の撮影許可を巡る森監督の闘いも描かれ、あちらこちらでバトルの火花が散る。かと思えば、望月さんの意外な一面や、取材に応じた籠池夫妻とのやり取りでは思わず笑いがこみ上げる。「僕の映画は、どんどん笑ってほしい」という森達也監督に、望月さんの取材活動に密着することで見えてきたこと、官邸とメディア、さらには我々につながる問題点について、お話を伺った。
 

 
―――6月に公開された劇映画『新聞記者』に引き続き、ドキュメンタリーを発表するというダブルリリースでしたが、元々森監督は、劇映画の監督を依頼されていたそうですね。
森:僕は学生時代から自主映画を撮っており、劇映画出身です。たまたま就職した会社がドキュメンタリーを制作していたので、ドキュメンタリーを撮り始めましたが、劇映画も撮りたいと思っていました。実際に前作『FAKE』(16)の後、テレビドラマを1本監督しています。最初、河村プロデューサーから『新聞記者』の企画を見せていただき、監督を打診されたのでお受けしたのですが、脚本を詰めている時に「劇映画とドキュメンタリーの両方は無理かな」と言われたのです。さすがに両方は無理なので断って、最終的に劇映画の方は藤井道人監督にやっていただき、僕はドキュメンタリーに専念することにしました。テレビ時代も含め、僕は今まで一度も女性を撮ったことがなく、今回が初めて。同じことを続けていても面白くないので、手法も含め、いつもとは違うことをやるつもりでした。
 
 
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■当たり前のことをしている望月さんが、なぜこんなに注目されてしまうのか。

―――女性を撮るのは初めてとのことですが、東京新聞社会部記者の望月衣塑子さんは、本当にエネルギッシュですね。実際に密着しての感想は?
森:撮りはじめて、男女差は関係ないなと思いました。他の人の3倍ぐらいの速さの時間軸で動いているみたいな感じですよね。撮っている間に彼女のモチベーションの高さや、アクティビティの強さ。同時に方向音痴で、ちょっと抜けているところも見えてきた。望月さんには過剰すぎる部分もありますし、パーフェクトな人ではないけれど、彼女がやろうとしていることは、記者として当たり前のことだと思う。でも当たり前のことをしている望月さんが、なぜこんなに注目されてしまうのか。それは密着して実感したことですね。
 
 

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■「なぜこんなに大きな事件や不祥事がグレーのままで終わってしまっているのか」という思いは望月さんと同じ。

―――望月さんは辺野古基地移設問題、伊藤詩織さん準強姦事件、森友問題、加計問題と、安倍政権下で起きた様々な問題、事件に密着し続けています。新元号の祝祭感で、政権が国民から忘れさせようとメディアを使って印象操作をしているように思える問題を、オウム真理教事件をずっと追い続けている森監督は、どんな思いで撮影していたのですか?
森:望月さんと同じ思いはありました。彼女に同行して籠池夫妻や前川喜平さんに会いながら、なぜこんなに大きな事件や不祥事がグレーのままで終わってしまっているのだろうかと改めて思いました。過去形ではなく現在進行形です。例えば今も、沢尻エリカ(11月17日MDMA所持の疑いで逮捕)でテレビが一色になりかけています。このままでは、桜を見る会が政治献金規制法に違反しているという疑惑もまた、グレーのままに終わってしまう可能性がある。ならばこれは政権側の工作であり、メディアの権力への忖度なのか。……そう主張する人は少なくないけれど、僕はその見方については違和感があります。それは考えすぎだと思う。ならばなぜテレビは一色になるのか。視聴率が上がるからです。つまり多くの国民が、政権の重大な疑惑よりも沢尻エリカの事件に反応するからこそ、テレビは今の状況になっている。例えば今、デモが内戦下状態にある香港で芸能人の不倫報道を流しても、誰も関心を示さないでしょう。でも日本では沢尻エリカ報道一色になってしまうのは、メディアもどうしようもないけれど、国民もどうしようもない。そういうことは感じてほしいと思います。
 
 
―――森監督が常々おっしゃっておられる「メディアは市場原理によって社会の合わせ鏡になる」ということですね。
森:権力は暴走するし腐敗する。それは世の常です。だからこそメディアがしっかりと監視しなくてはいけない。今のこの国のメディアがその機能を果たしていない理由のひとつは、市場である日本社会が関心を示さないからです。この映画はメディアと政治に対する批判性はもちろんありますし、ご覧になるほとんどの方はそれを感じると思いますが、それを自分自身にフィードバックしてほしい。
 
 
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■オウム真理教事件以降高まってきたセキュリティ意識が、どんどん強まっている。

―――タイトルの「i」には団体ではなく、個人で考える存在であれという気持ちが込められているように思いますが、3年前の『FAKE』の頃と比べて社会の動きをどう捉えていますか?
森:特に最近、映画や展示会、トレンドアートの表現の自由に対する色々なバイアスがものすごく大きくなってきています。一部の人は権力の検閲であると訴えていますが、これについても僕は違和感がある。基本的には自主規制です。ならばなぜこれほどに自主規制が露骨になったのか。オウム真理教事件以降に発動したセキュリティ意識がどんどん強まっているからです。
 
 
―――セキュリティ意識が強くなった結果、表現関係の自主規制が起こっているということですね。
森:言論や表現には絶対にリスクや加害性がある。ところが、「万が一のことが起きたらどうするんだ」という声に異議を唱えることができなくなっている。不安や恐怖が増幅している。リスクを軽減することは間違っていない。ただ、リスクをゼロにすることは不可能です。でも一つだけ方法がある。展示や上映や発言をやめればいい。その連鎖が続いています。でも、それはまさに、万が一交通事故に遭うかもしれないから家から出ない、との発想と同じです。そんな人生が豊かになるはずがない。
 

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■記者クラブというシステム、最近はマイナスばかりが突出してきた。

―――本作では記者の望月さんが、官邸記者会見で菅官房長官と火花を散らす闘いだけでなく、森監督自身も会見を撮影したいと再三申し出、手続きを行いながらも杓子定規的対応で結局許可が下りないフリーランスジャーナリストの闘いが描かれます。外国人ジャーナリストの意見でも、日本の官邸記者会見や記者クラブが非常に閉鎖的であることを問題視していましたね。
森:記者クラブは明治に始まったシステムで、多くの人が問題視していることは事実ですが、功罪両方があると思います。映画でも登場したギルド的な視点で捉えると、強大な権力と対峙するためにメディアが連帯する記者クラブは、意義があると思います。ただ功罪の罪の部分では、排他性や、一つにまとまるので権力に利用されやすい、などがある。プラスマイナスの両方あるシステムですが、最近はマイナスばかりが突出してきています。それならばシステムを修正するべき。ところが変わらない理由は、政治権力側も今の状態は都合がいいし、メディア側もすぐに情報が共有でき、ある意味で安心できるからだと思います。政治とメディアが相互依存するシステムになってしまった以上、僕は変えるべきだと思っています。会見場の席はあれほどに空いているのだから、もっと広く開放すべきです。
 
 
―――官邸記者会見では望月さんが再三、菅さんに切り込んでいましたが、他社の記者で同じように切り込む人はいないのでしょうか。
森:政治部は政治家と良好な関係を作り、社会部が切り込む。これが日本の組織ジャーナリズムのひとつのスタイルでした。このハーモニーがうまく機能していた時期も確かにあった。でも、今は社会部が弱くなった。ならば権力監視が機能しない。僕も望月さん以外の記者がどうしているのか、聞きたいです。
 

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■鈍感さとセキュリティ感度の低さで「怯えすぎない」

―――望月さんと菅さんの攻防では、食い下がる望月さんを、菅さんが一言でバッサリと切り捨てる姿が幾度も登場し、望月さんは仕事とはいえ、本当にメンタルの強い方だなと思わずにはいられませんでした。
森:確かにメンタルは強い。でもそれよりもむしろ、場を見ない力のほうが強いかもしれない。カメラの前でも、本当に無頓着というか無防備すぎる瞬間が何度もありました。僕もかつてオウム真理教のドキュメンタリー映画『A』を撮った時、周りから「どうやって撮ったのか」「なぜおまえだけが施設に入れたのか」などとよく質問されました。答えは単純です。撮っていいかと聞いたらOKしてもらえたから撮っただけ。むしろ、なぜ他の人は撮らなかったのかと言いたいぐらいです。推測だけど、多くの人はオウムの危険性やオウム側と見なされるリスクなどセキュリティのアンテナが働き、あの時期にオウムの施設に入らなかったけれど、僕はアンテナがないので施設に入って撮ることができた。そう思っています。セキュリティの感度は場や空気から感染します。空気を読めないという意味では、僕と彼女は共通点がある。ただし彼女は僕よりも圧倒的にメンタルが強い。それは確かです。
 
 
―――7月の参議院選まで盛り込まれていたので、公開直前まで編集他の作業が続いたと思いますが、そんな中、『i 新聞記者ドキュメント』は10月開催の東京国際映画祭(TIFF)日本映画スプラッシュ部門でワールド・プレミア上映されました。
森:当初は6月に撮影終了、8月に編集終了して、9−10月は宣伝期間に当てるつもりでしたが、結局10月まで撮影していたので、TIFFのプログラミングディレクター、矢田部吉彦さんには編集途中のものを見てもらい、「ぜひ、やりたい」と言ってくださった。僕自身、今までTIFFには全く縁がなかったし、国際的にTIFFは商業主義が色濃い映画祭と見られているので、僕の映画なんか上映するはずがないと思っていた。しかも原一男監督の『れいわ一揆』と併せて特別上映と提案されたのに、本作の河村プロデューサーは「コンペティションにエントリーする」と言いだした。何を考えているんだ裏目に出るだけじゃないか、と思いました(笑)。でも最終的には日本映画スプラッシュ部門で作品賞を受賞できた。河村プロデューサーの直感と、いい意味での鈍感力、上映を決断してくれたTIFFの矢田部さんの力が大きいですね。
 
 
―――TIFF全体としては、商業主義と言われがちですが、矢田部さんがプログラミング担当のコンペティション部門ではそれぞれの国のタブーを新しい手法で描く意欲作が揃っていました。一般的な評価を鵜呑みにせず、自分で観たい作品を探せば、映画祭のまた違う面を発見できるはずですね。
森:メディアも営利企業ですから、市場原理が基底に働くことは当たり前です。だからこそ組織に帰属する記者やディレクターの抗いや闘いが重要です。僕はそのダイナミズムや、組織の論理と個の論理のせめぎ合いがメディアにとって大切だと思います。そのせめぎ合いが消えてしまったら、組織の論理で埋め尽くされてしまいますから。映画撮影時に、官邸記者会見で望月さんが質問をしようとするたびに、最前列で菅さんと目配せをしていた記者がいました。いわゆる番記者ですね。でも最近異動があったらしく、今の記者は、望月さんが驚くほど鋭い質問を菅さんに浴びせているそうです。やはり、会社じゃなくて、個人なんですよ。
 
 
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■これほどに固有性を隠す日本のメディアは普通ではないことに気づくべき。

―――政治、メディア、日本社会とそれぞれが悪しき方向に向かっていく中で、今一度、問題意識を持ってもらうために、どうすればいいと考えておられますか?
森:『i 新聞記者ドキュメント』を1000万人が見てくれれば、少しこの国が変わるのではないかと思います。……まあそれは分不相応な夢としても、こうした映画やテレビ、記事などが、もう少し増えてもいいのでは、とは思います。アメリカなどでは、この数年だけでも、『ペンタゴン・ペーパーズ/最高機密文書』や『バイス』、『記者たち 衝撃と畏怖の真実』など、政治やジャーナリズムを題材にした作品が、すべて会社や個人の実名を使いながら、数多く公開されている。ところが日本の場合、政治やジャーナリズムをテーマにした数少ない映画やテレビドラマでも、ほぼすべて朝毎新聞とか帝都テレビとか、仮名が当たり前。テレビ報道やドキュメンタリーはモザイクだらけ。僕たちはそれが当たり前だと思っているけれど、これほどに固有性を隠す日本のメディアは普通ではない、ということに気づくべきです。
(江口由美)
 

 
<作品情報>
『i 新聞記者ドキュメント』(2019 日本 120分)
監督:森達也
出演:望月衣塑子他
11月16日から第七藝術劇場、シアターセブン、京都シネマ、11月29日から神戸国際松竹、イオンシネマ加古川、MOVIX八尾、イオンシネマ四條畷、イオンシネマ高の原、イオンシネマ西大和、イオンシネマ和歌山 にて公開。
公式サイト → http://i-shimbunkisha.jp/
 
※シアターセブンで12月7日(土)〜12月20(金)まで「森達也監督 特集上映」開催
上映作品:『A』(98)、『A2 完全版』(15)、『311』(11)、『FAKE』(16)
 
(C) 2019『i-新聞記者ドキュメント-』

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堤真一&岡村隆史W主演!

「殿、利息でござる!」「忍びの国」中村義洋監督最新作

堤真一・岡村隆史が撮影の地・京都に凱旋!

人力車で練り歩き街中が騒然!

11/19(火)京都凱旋お練り・舞台挨拶  


日時◆2019年11月19日(火) 
場所◆<お練り>新京極商店街   <舞台挨拶>MOVIX 京都 
登壇者◆堤真一、岡村隆史、中村義洋監督 


kessanchu-logo.jpg東大教授・山本博文による『「忠臣蔵」の決算書』(新潮新書刊)を映画化した「決算!忠臣蔵」が 11 月 22 日公開。 大石内蔵助が実際に残した決算書を基に、討ち入り計画の実像をお金の面から描いた本作。大石内蔵助(おおいし・くらのすけ)に堤真一、内蔵助を支える貧乏なそろばん侍・矢頭長助(やとう・ちょうすけ)に、時代劇初挑戦の 岡村隆史がW主演。
 
話題沸騰の本作ですが、公開を3日前に控えた11月19 日(火)、京都の新京極商店街にて凱旋イベントを実施しました。 忠臣蔵で京都といえば、大石内蔵助ゆかりの地でも有名です。討ち入り前の 1 年間、大石は京都の山科に住居を構えていました。また、大石が討ち入りを決断した円山(まるやま)会議の舞台となったのも京都です。さらに、今年の1月・2月、京都にて、本作の撮影が行われました。この日は新京極商店街全面協力のもと、堤真一・岡村隆史・中村 義洋監督・池田史嗣プロデューサーが京都を人力車で練り歩きました! 当日は忠臣蔵の討ち入り装束を模した特注の法被に身を包み、およそ 250m ほどの雑貨店や飲食店が立ち並ぶ商店街の中を、観衆の声援に応えながら人力車で巡りました。
 

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お練りのゴール地点、MOVIX 京都での舞台挨拶にも登場し、京都撮影所での思い出や、公開を目前に控えた心境を語りました!初めて人力車に乗った堤は「すごく恥ずかしかっ たけど乗り心地はとてもよかった」と照れながら述べつつ、「 今年の一月と二月の寒い京都で撮影をしました。 忠臣蔵は京都でも縁のあるお話ですので、皆さんぜひ、劇場に足をお運びください。」と力を込め、 岡村は「改めまして、ムービースター岡村隆史です。映画では今までとは違う岡村隆史が見られます!『役者やって んだな』と思っていただければと思います」とコメントし、会場を沸かせました。 

 


 

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《以下は、その詳細レポートです。》
イベント開始間際になると一気に人が集まりだし、今か今かと待ちわびた観客が詰めかけ、アーケード街は一時騒然とした雰囲気に!大勢の観客が見守る中、人力車の前列に堤・岡村が、後列に中村義洋監督・池田史嗣プロデューサ ーが乗り込み、新京極商店街の交差点をスタートした。 堤・岡村を一目でも見ようと、声を掛けるファンや、学校帰りの学生たち、観光客が商店街に押し寄せた。 およそ 250mほどの雑貨店や飲食店が立ち並ぶ商店街の中、観客や商店街店主からの声援に見送られながらゆっくりと練り歩いた。 当日は忠臣蔵の討ち入り装束を模した特注の法被に身を包んだ一行は、トラメガを片手に堤「皆様ありがとうございます。『決算!忠臣蔵』は 11 月 22 日より全国公開です」 岡村「劇場でカッコいい姿を見てください」と、映画のPRを繰り返した。

kessanchu-ivent-550.jpg堤・岡村に握手を求めるファンに応えながら、アーケード街を進み、中間地点の誓願寺に到着。 誓願寺前で新京極商店街理事長の岡本喜雅氏より、堤と岡村から商売繁盛祈願の小判を贈呈した。 堤は「こんばんは。皆様寒い中どうもありがとうございます。今年の一月と二月の寒い京都で撮影をしました。 忠臣蔵は京都でも縁のあるお話ですので、皆さんぜひ、劇場に足をお運びください。」と力を込め、 岡村も「本当に寒い中、沢山の方にお越しいただきありがとうございます。改めましてムービースター岡村隆史です。 映画では今までとは違う岡村隆史が見られます!『役者やってんだな』と思っていただければと思います」 とコメントし、会場を沸かせた。

kessanchu-bu-500-2.jpgその後の舞台挨拶で、初めて人力車に乗ったという堤は「みんなに晒されてるようで恥ずかしかったけど、乗り心 地はすごいよかった」と感想を述べ、続いて岡村が「堤さんが『なんでこんなに男同士密着して…別に隣に座ってるのが竹内結子さんでも石原さとみさんでもええのにな…』とブツブツ言ってました」と暴露して笑いを誘った。 更に中村監督が「商店街のみなさんは暖かい恰好をされてますが、僕らは京都駅からタクシーで着いてすぐ、薄着の 上に法被を着せられて外に放り出されて…寒かったです」と皮肉のコメントをするも、岡村が「ホッカイロは沢山 もらいましたよ」とフォローを入れた。堤が「商店街のみなさんに手をふっていただいて、とても暖かかったです」 と続けた。
 
 
 

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京都での思い出を尋ねられると、堤「京都では何度も撮影をしていますが、おばんざいが美味しいですよね。大体どこのお店も美味しいし、お店の人もええ人やし」と述べた。 岡村は、「大学が京都でしたので、1 年だけ通ってました。ほとんど吉本の養成所とコンビニバイトの往復で、1 回生 の時は38 単位くらいとれたんですけど、2 回生のときは 4 単位しかとれなかったです。在籍は 8 年ほどさせていた だいて…親父からは『金をドブに捨ててるようなもんや』と言われたんですけども…そんな京都に久しぶりにきて、撮影のときに美味しい所もたくさん連れて行っていただいて、堤さんともお食事も一緒にさせていただいて、とても楽しい時間を過ごさせていただきました。」と京都の思い出に浸った。 
 
 
 

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監督は「今まで地方でキャンペーンもしてきて、試写会の舞台挨拶もしたのですが、今日は有料上映だそうですね。 金曜日から全国公開にはなりますが、京都で撮影もしてきた想いもありますので、僕は今日が初日だと思ってます。」 と続けた。 本作は大石内蔵助が書き残した預置候金銀請払帳を元にしているが、監督が「今でも明細破棄しちゃう人とか、捨てちゃう人とかいるのに、江戸時代から現代までこんなに残ってるんだと、昔の人はすごいんだなと心打たれました」 としみじみ語った。 
 
最後に映画について、
堤は「僕はコメディとは言いたくない。確かに笑える場面もありますが、人間関係や、一人ひとりを細かくしっかり描いていて、共感できる誰かが必ずいると思います。脚本も読んだ時点で絶対に面白くなると 思っていましたが、色んな役者さんと演じて、撮影でどんどん立体的になってくるような、初めての感覚がありました。撮影中に絶対間違いないと自信を持てた作品です。」
岡村は「皆さんが知ってる忠臣蔵とは全然違う角度からの忠臣蔵になってます。自分がここは見せ場かなと思っているシーンがありまして、『太陽にほえろ!』を参考にしました。この後見てもらったら『あいつ、あれ、そうか!』と 思っていただける所がありますので(笑)、今日は最後まで楽しんで帰ってください。」
監督「お二人をはじめ、次から次に素晴らしいお芝居がどんどん続いていきます。たぶん 1 回だけでは見きれないと思いますので、2回、3回と観ていただきたいと思います!」と続けた。 
 
冬が近づき冷え込む京都で、商店街の人々の温かさに包まれたイベントになりました。 
 

【映画概要】
■原作:山本博文『「忠臣蔵」の決算書』 (新潮新書刊)             
■主演:堤真一、岡村隆史 、濱田岳、横山裕、妻夫木聡、石原さとみ、荒川良々、竹内結子、阿部サダヲ ほか
■脚本・監督:中村義洋   
■製作:「決算!忠臣蔵」製作委員会   
■配給:松竹株式会社
■©表記(C)2019「決算!忠臣蔵」製作委員会 
公式サイト:https://chushingura-movie.jp/

■作品紹介:こちら

11月22日(金)いざ、討ち入り? 


(オフィシャル・レポートより)
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原住民、アミ族の祖母への思いを映画に込めて。
台湾アニメーション『幸福路のチー』ソン・シンイン監督インタビュー
 
 東京アニメアワードフェスティバルでグランプリを受賞、他にも世界の映画祭で受賞を果たし、台湾アニメーション映画初の快挙を続ける台北郊外の幸福路(こうふくろ)を舞台にした『幸福路のチー』が、11月29日(金)より京都シネマ、今冬よりテアトル梅田、出町座、シネ・リーブル神戸他全国順次公開される。
 
 監督は、京都で映画理論を、アメリカで映画制作を学び、アニメーション制作の実績が乏しい台湾で新たにアニメーションスタジオを設立して本作を作り上げたソン・シンイン。ジャーナリスト時代に培った観察力を生かし、台湾の昔の風情や、その裏にある政治背景を織り交ぜながら、70年代生まれの台湾女性が抱える葛藤や、人生の転機、家族との関係を時代ごとに細やかに描写。合間に挿入されるファンタジックなシーンは、想像力溢れる主人公チーの内面を鮮やかに映し出す。チーの成長やその中で浮かび上がる様々な問題に自分の体験を重ねる人も多いのではないだろうか。
 
11月に自著「いつもひとりだった、京都での日々」(早川書房刊)が日本で発刊されたのに合わせて来日したソン・シンイン監督に、お話を伺った。
 

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■移民社会ではないのに、一つの家族の中で親世代は北京語、子ども世代は母語と二つの言語が混じっている。

――――本作を見ると、今まで日本で紹介されてきた台湾映画で知ることができた断片的な台湾の歴史が、私の中で一本の線につながりました。まず、小学校時代に学校で母語を禁止され、北京語でしゃべり、学ぶことを強制されるシーンがありましたが、実際にシンイン監督はどのように感じていたのですか?
シンイン監督:私が小学生の頃は、きれいな北京語を喋れば、いい人間、つまり能力のある人間になれると思っていたので、そのことに何の疑問も抱いていませんでした。私の両親は北京語が喋れないのに、私には北京語を喋れと言うので、おかしいとは思っていたんです。でも、今の若い台湾人は、とても上手に母語で喋っていて、かえって私たち世代の方が母語を喋れないという皮肉な現象が起きています。例えば私の友達の子どもは、学校で母語教育が必須ですが、親世代は母語教育を受けていない。移民社会ではないのに、一つの家族の中に、違う言語が入っているのかと、すごく複雑な気持ちになります。今まで信じたものが覆されてしまい、何を信じていいのか。私が13歳の時、蒋経国総統が死去し、高校入学(90年)の時、ようやく小中学校における郷土教育が開始されましたから、母語が話せないというのは台湾人の中でも、私たち世代特有の体験ですね。
 
 
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■フェミニズムに触れ、祖母の行動やルーツを否定していたのは間違った教育だったと気付く。

――――ヤン・ヤーチェ監督の『GF*BF』では、戒厳令解除や、その後の学生運動の高まりも描かれていました。その時代の思い出を教えてください。
シンイン監督:87年に戒厳令が解除された時は、少しずつ国が変わっていく様子を肌で感じました。例えば、20歳の時にフェミニズムの本を読み、とても影響を受けたのです。その時初めて、アミ族の祖母がビンロウを噛んだり、タバコを吸うことはダメだと思い込んでいたり、自分のルーツを否定していたことを振り返り、間違った教育をされていたことに気づいたのです。でも既に祖母は亡くなっていて、その気持ちを伝えることはできませんでした。
 
――――台湾原住民の一つ、アミ族の祖母の死が、アメリカで暮らしていたチーが台湾に戻るきっかけになっています。さらにチーが困った時は、ふっと現れる守護神のような役割も果たしていますね。
シンイン監督:私自身は、祖母と仲良くありませんでした。実際、私の世代はみな親が仕事で忙しかったので、おばあちゃんっ子の友達が多かった。だから、友達の様子を観察しながら、「あんなおばあちゃんがいいな」とずっと羨ましく思っていたのです。映画で登場するのは、そんな孫と密接な関係にあった祖母像を描いています。私の祖母はとても気が強くて、芯も強い。あまり教育を受けたことはないけれど、シンプルな言葉がすっと出てくる。例えば、「そんなに勉強が嫌いなら、勉強しなければいい」と。母にすれば女の子はいい教育をしないとダメという気持ちがあり、医者や弁護士のような立派な職業に就いてほしいと思っていたので、祖母の言葉にすごく怒っていました(笑)今は、祖母に対してお詫びをしたいと思っています。
 
 
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■原住民運動が盛んになった90年代前半、アミ族の血が流れていることを誇りに思うようになった。

――――否定していたアミ族の血が流れていることを、今は肯定的に捉えているということですか?
シンイン監督:はい、今は誇りに思っています。90年代前半は、台湾で原住民運動が盛んだった時期です。当時、原住民は山胞(野蛮という意味)という差別用語で呼ばれていたので、正しい呼び方をすることを訴えました。大学の同級生でアミ族の男子がいたのですが、彼は自分の中国語名を捨てて、アミ族名に変えたのです。その時、彼のことをカッコいいと思いました。私も祖母のアミ族の血が流れていることを知った台湾大学の友達には、「羨ましい!」と言われたこともあったんです。
 
 

■先行して本を執筆し、投資者を募って、アニメーションスタジオを自ら立ち上げる。

――――台湾のアニメーション界はまだ成熟していない中、本作を制作するのは大きな冒険だったのではないですか?
シンイン監督:まだ台湾で制作されたオリジナルアニメーションで成功したものはありませんでしたから、ハードルが高かったのは事実です。知り合いの有名監督がアニメーションに挑戦していますが、1億台湾ドルかけて、まだ何もできていません。そんな状態ですから、制作中私も「作品は完成しないだろう」とよく言われていました。だから完成した時は本当に周りに驚かれたのです。中国の検閲を心配する投資家もいましたが、エンジェルファンドを使ったり、先に本を執筆して、投資してくれそうな人に送り、私のアイデアや夢に投資してくれる人を募りました。集まったお金で自分のアニメーションスタジオを立ち上げ、最終的に、宣伝も含めて5000万台湾ドル(1.8億円)で本作を作ったのです。
 
 
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■審査員だったグイ・ルンメイが元になった短編を高評価。チーのキャラクターデザインは、ルンメイをイメージして。

――――グイ・ルンメイがチーの声を演じていますが、その経緯は?
シンイン監督:本作の元になった短編アニメーション『幸福路上』が台北電影獎でグランプリを受賞した時、グイ・ルンメイさんも審査員の一人でした。審査委員長だったピーター・チャン監督から「『幸福路上』を一番気に入っていたのは、グイ・ルンメイだ」と聞いていたので、長編化を考えた時、まずルンメイさんが頭に浮かびました。ダメ元で、マネージャーに脚本を送り、主人公の声優になってほしいと伝えたところ、ルンメイさんはすぐに脚本を読んで、「短編より何倍も感動しました」とすぐに快諾してくれたのです。おかげで、投資家のプレゼン時にルンメイさんのキャスティングを伝えることができ、非常に助かりました。キャラクターデザインも、ルンメイさんをイメージしています。今、ユニクロの台湾イメージキャラクターなので、そのカタログを見ながら、アニメーターたちと議論してデザインしました(笑)他のキャラクターは、全て特にモデルはいないんです。一般的な台湾人という視点でデザインしていきました。
 
――――今や台湾を代表する映画監督の一人、ウェイ・ダーションさんも、チーの叔父、ウェン役で声優を務めています。雰囲気が似ているので、ダーションさんをモデルにキャラクターデザインしたのかと思いました。
シンイン監督:キャラクターデザインは全てできていたのですが、ウェン役だけどうしても声優が決まらなかったんです。そこでプロデューサーの一人が、「あなたの友達、ウェイ・ダーションがいいんじゃない?」と勧めてくれました。ダーションさんは『海角七号 君想う、国境の南』で大ブレイクするずっと前、私がジャーナリスト時代に彼を取材したことがあったのです。本当にまだ誰も取材しない時代だったので、当時新聞社の上司になぜ取材したのかと驚かれました(笑)そういう縁があったので、依頼すると脚本を読む前から即快諾してくれましたが、内心は本当に完成するのかという懸念もあったようですね。
 
――――脚本を書くのは大変でしたか?
シンイン監督:マルジャン・サトラピ監督の『ペルセポリス』のように、ある女性の半生、つまり自分の中から湧き上がるものを書いているので、楽しかったです。中には自分の政治的主張を作品に込める人もいますが、私はそれをしたくなかったのです。
 
 

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■チーの生涯の友人、チャン・ベティは、同姓同名の友人をエピソードもそのまま描く。

――――登場人物の中で、チーの小学校時代からの友達で金髪に青い目の混血児、チャン・ベティは、大人になってからもチーを勇気付ける存在ですね。
シンイン監督:チャン・ベティは実在の人物です。私のクラスメイトで、映画同様に出会ったその日におもらしをしてしまったり、泣き虫な女の子でしたが、私が小学4年生の時、突然学校に来なくなり、私の生活からいなくなってしまったのです。映画では、ベティは大人になってたくましいシングルマザーになっています。というのも、彼女のような女性をとてもすごいと思うからで、この映画を見て、連絡をくれたらという思いも込めて描きました。
 

――――シンイン監督もアメリカで暮らしている時期がありましたが、チーのように離れてみて故郷、台湾への望郷の念が湧いてきたのでしょうか?

シンイン監督:もちろん、そうです。だから、台湾に戻って、この作品を作りました。これからも台湾をベースに映画を撮っていきたいです。アメリカ時代はシカゴに住んでいたのですが、クラスメイトは優しかったけれど、貧しい白人はアジア人のことが嫌いなので、一度バーで「中国に帰れ、ビッチ!」と見知らぬ白人男性からビール瓶を投げつけられたこともありました。アメリカン・ドリームは幻想でしたね。

 
――――この作品はすでに世界中で上映されていますが、観客からの声で心に残ったものはありますか?
シンイン監督:あるフランス人の若い女性はすごく泣いていて、自分の祖母もトルコ出身なので、台湾のことは知らないけれどチーの気持ちが分かると言ってくれました。みなさん、自分の人生を重ねて見てくださるみたいです。男性の方も、「チーは自分を見ているようだ」と言ってくださいます。皆の心の中に、家族への憎しみもあれば、愛もあるのではないでしょうか。
(江口由美)
 

<作品情報>
『幸福路のチー』(2017年 台湾 111分) 
監督:ソン・シンイン 
声の出演:グイ・ルンメイ、チェン・ボージョン、リャオ・ホェイジェン、ウェイ・ダーション、ウー・イーハン他
2019年11月29日(金)より京都シネマ、2020年1月24日(金)よりテアトル梅田、シネ・リーブル神戸他全国順次公開
公式サイト→http://onhappinessroad.net/
 
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