「京都」と一致するもの



Back to Black-1126-550.jpg


グラミー賞5部門受賞、早逝の歌姫エイミー・ワインハウスの光と影


2011年7月、27歳の若さで早逝した稀代の歌姫エイミー・ワインハウスの半生を描いた『Back to Black エイミーのすべて』が、11月22日(金)よりTOHOシネマズ シャンテ、渋谷シネクイントほか全国ロードショーとなりました。


 “21世紀を代表するアーティストの1人”と世界的に称賛されたエイミー・ワインハウスが、アルバム「バック・トゥ・ブラック」を発表してグラミー賞5部門受賞という栄誉に輝き、一躍世界的大スターの地位を獲得する実話を元にした物語。若くして脚光を浴び、突然の名声に戸惑いながらも、感情むき出しの歌詞に独特のけだるいハスキーボイスで本能のままに歌い続けた“愛に生きた”エイミーの “波乱に満ちた愛と喪失”を描き、知られざる素顔に迫る。


「リハブ」、「バック・トゥ・ブラック」他、エイミー・ワインハウスの大ヒット曲とライブシーンの数々が再現!世界各国で初登場1位を記録した大ヒット作!

この度、11月26日、映画『Back to Black エイミーのすべて』公開を記念したピーター・バラカンさん&吉岡正晴さんのトークイベントが渋谷シネクイントで開催されました。


【登壇者】ピーター・バラカン、MC:吉岡正晴

【日時】11/26(火)

【場所】渋谷シネクイント



Back to Black-main-550.jpg上映後に行われたトークイベント。バラカン氏はこの日2回目の鑑賞となったことを明かすと、「これまでエイミーを題材にしたドキュメンタリー映画『AMY エイミー』が公開されていますが、だいたい観終わったあと辛く、エイミーが可哀想になるんですよね」と語ると、劇映画として構成されている本作とこれまでのドキュメンタリー映画との違いについて「この映画はエイミーのお父さんのミッチ(エディ・マーサン)や、恋人であり夫となったブレイク(ジャック・オコンネル)の描き方が異なりますよね。とても優しく描かれている」と指摘する。


さらにバラカン氏は「この点がイギリスの批評家の間では『優しく描かれすぎ』と評判が悪かった。僕はそう思わないんですけれどね」と付け加えると、吉岡氏も「ドキュメンタリーでは、お父さんがかなり悪い人に描かれていましたよね。この映画ではいい人。180度違うのも面白い」と付け加える。


Back to Black-500-3.jpg一方で、バラカン氏は「あまりにも父親が良く描かれていることにも違和感がある」と述べると、吉岡氏も「やっぱり劇映画で俳優さんが演じるうえで、エンターテインメント色が強くなっちゃう節がありますよね」と同意しつつも「それがいいところでもあるのですが」とこの映画を評価する。


恋人役のブレイクについても、バラカン氏は「ちょっと格好良すぎるよね」と笑うと「スティーブ・マックイーンみたい。もうちょっといい加減で品がない感じかな。実際にエイミーはブレイクに“ぞっこん”だったので、あまり嫌な奴に描くと、なんで彼女があそこまで惚れるのかって話しになってしまう。この映画は一つの悲しいラブストーリーとして成立しているのは、格好いいからかな」と解釈していた。


本作は、主にエイミー、父親、恋人、さらに祖母という4人がメインの登場人物だ。吉岡は「一番印象に残っているのが、祖母のシンシア(レスリー・マンヴィル)。シンシアが本当にエイミーに愛情を注いており、エイミーも祖母が大好き。ドキュメンタリー映画を観ていたときは感じなかった」と違いを述べる。


Back to Black-500-2.jpgエイミーを演じたマリサ・アベラについて、バラカン氏は「エイミーは、ロンドンの下町・労働者階級の、悪い言い方をすると少し品のない感じのしゃべり方や歌い方なのですが、びっくりするぐらい憑依している」と演技を称賛すると、吉岡氏も「映画では全部エイミーの曲はマリサが歌っているんですよね」と、その実力を評価していた。


劇中で印象に残ったシーンについてバラカン氏は「エイミーが祖母とボーイフレンドの話になったとき、『(彼は)ユダヤ人?』と発言している。イディッシュ語という東ヨーロッパのユダヤ人の間で話されている言葉を使っており、エイミーの家族がユダヤ人社会にどっぷりつかっていることが分かると思う」と挙げていた。


Back to Black-500-1.jpgまたエイミーという人物について吉岡氏は「『I HEARD LOVE IS BLIND(アイ・ハード・ラヴ・イズ・ブラインド)』という曲にもなっていますが、恋は盲目。エイミーは恋をしてしまうと、ほかが見えなくなる。そして破綻すると落ち込む。恋が彼女の人生なんですよね」と映画を観て感じたことを述べると、バラカン氏も「とても複雑な性格。恋にもアルコールにもドラッグにも依存してしまう。弱いところがあるけれど強がりなんですよね。でも強がっている割には古風。当時19歳だったエイミーは、ブレイクに対して『あなたの世話がしたい』『妻になり、母親になりたい』と話している。とても保守的なんですよね」とエイミーの性格を分析する。


「ああいう音楽が生まれるのは、それだけ強い感情が心に宿るから。普通だったらあんな詩は生まれない」とエイミーの作り出す曲の源泉となっている感情について述べたバラカン氏。続けて「でも音楽を聴いているときは、彼女がどういう気持ちであるかは考えない。亡くなったからこそ、ドキュメンタリーや映画ができる。アーティストというのは、順風満帆な人生じゃいられないんだなと改めて感じました」とエイミーの人生を顧みていた。


STORY: 運命の男じゃないと気づいてた。でも――

10代のエイミーは、別居中の父ミッチ(エディ・マーサン)と母ジャニス(ジュリエット・コーワン)や、若かりし頃ジャズ歌手だった憧れの祖母シンシア(レスリー・マンヴィル)ら家族に見守られ、歌手としてのキャリアをスタートする。デビューアルバム『フランク』は成功したものの全米進出を果たせず、悔しい気分で行ったパブでブレイク(ジャック・オコンネル)と出会い、2人は熱烈な恋に落ちる。しかしブレイクはすぐに元カノとよりを戻して二人は破局。ショックからエイミーは酒やドラッグで問題を起こすようになる。心配したマネージャーはリハビリ施設での治療を勧めるが、エイミーは治療を拒否する。ブレイクとの失恋を歌った「バック・トゥ・ブラック」は世界的な大ヒットとなり、再会したエイミーとブレイクは誰にも内緒で結婚する。しかし再び関係が悪化したうえブレイクは暴行罪で逮捕されてしまう。今やスーパースターのエイミーはパパラッチに24時間付きまとわれ、長年の摂食障害と依存症に苦しみ、心も体も蝕まれていく。そんな時、グラミー賞主要4部門を含む6部門にノミネートされるのだったが・・・。

監督:サム・テイラー=ジョンソン 
脚本:マット・グリーンハルシュ 
製作:アリソン・オーウェン、デブラ・ヘイワード、ニッキー・ケンティッシュ・バーンズ
出演:マリサ・アベラ、ジャック・オコンネル、エディ・マーサン、ジュリエット・コーワン、サム・ブキャナン、レスリー・マンヴィル
2024年/イギリス・フランス・アメリカ/英語/123分/ビスタサイズ/原題:Back to Black/PG12 
配給:パルコ ユニバーサル映画 
Ⓒ2024 Focus Features, LLC. All Rights Reserved. 
公式サイト:https://btb-movie.com/ 

2024年11月22日(金)より、TOHOシネマズ シャンテ、渋谷シネクイント、TOHOシネマズ(梅田、なんば、西宮OS)、京都シネマ、シネ・リーブル神戸 他全国公開


(オフィシャル・レポートより)

01_SHOGUN 将軍 第一話 第二話.jpg
 
 歴史映画にフォーカスした第16回京都ヒストリカ国際映画祭が、2024年12月3日(火)~12月8日(日)に京都文化博物館 3Fフィルムシアター、6F和室にて開催される。
 
東映京都撮影所の一番広いステージ、No.11 で行われた記者会見では、実行委員会委員長の小嶋雄嗣氏が、「『SHOGUN 将軍』がアメリカで大ヒットし、世界的にも日本の時代劇コンテンツに大きな注目が集まっています。国内では『侍タイムスリッパー』がヒットと、時代劇に風が吹いている時代となり、当映画祭が長年取り組んできたことが少しは力になっているのではないでしょうか。もっと時代劇を世界に広げていきたい」と挨拶し、映画祭への来場を呼びかけた。
 
 
IMG_1032.jpg
 
毎年高い注目を集めるヒストリカスペシャルでは、エミー賞18冠に輝いた今話題の『SHOGUN 将軍』(第一話、第二話)の上映が決定。宮川絵里子プロデューサーと第七話を監督した福永壮志氏が登壇し、製作の裏側を語るトークが開催される。
他には
・『雪の花 ―ともに在りて―』
未曾有の疫病に立ち向かう江戸時代の無名医師を松坂桃李が演じる、2025年1月公開の小泉堯史監督最新作をプレミア上映。
 
 
03_山中貞雄に捧げる漫画映画「鼠小僧次郎吉」.png
・山中貞雄に捧げる漫画映画「鼠小僧次郎吉」
夭折の天才山中貞雄が遺した「鼠小僧次郎吉 - 江戸の巻」を日本が誇るアニメーション監督りんたろうがアニメ化。
 
・『黒の牛』
京都映画企画市 2016 年度優秀映画企画パイロット版から初長編化が実現。台湾の李康生(リー・カンション)主演、楽曲は坂本龍一の70ミリフィルムで撮影した蔦哲一朗監督最新作。
 

 

06_スウィート・ドリームス.jpg

 世界の最新歴史映画を紹介するヒストリカ・ワールドでは、以下の4本を上映する。
・『スウィート・ドリームス』日本初上映(写真上)
20 世紀初頭、オランダ植民地時代末期のインドネシアの離島の農園を舞台に、人間の尊厳を鮮やかに描く
 
・『グローリア!』2024 年ベルリン国際映画祭コンペティション部門選出作
1800 年、ヴェネツィア近郊の孤児院を舞台に、音楽で若い女性たちの才能が開花する姿を描いたイタリア映画
 
07_農民.jpg
 
・『農民』(写真上)
ロトスコープアニメーション『ゴッホ 最期の手紙』のヒュー・ウェルチマンがDK・ウェルチマンと共同監督を務めた最新作。20 世紀ポーランドを代表するノーベル文学賞受賞作家、ヴワディスワフ・レイモントによる『農民』を再びロトスコープで映像化。
 
・『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・カリビアン』日本初上映
Kyoto Filmmakers Lab カムバックサーモン企画。マチェーテ(草刈り鉈)を手に立ち上がる!サトウキビ農園の大資本家と持たざる農民たちの闘いを描く。
 

 
13_碁盤斬り.jpg
 
ヒストリカ・フォーカスでは、今年のテーマ「持たざる者の闘い」現在大ヒット公開中の『侍タイムスリッパー』、東映京都撮影所で撮影した『碁盤斬り』(写真上 ©2024「碁盤斬り」製作委員会)、『せかいおきく』や、山中貞雄の遺作『人情紙風船』、加藤泰の名作『大江戸の侠児』、そして持たざる者の闘いの極み、黒澤明の『七人の侍』を上映。白石和彌監督、阪本順治監督、安田淳一監督をはじめ、ゲストが各作品の製作舞台裏や魅力を語る。
 
 
 
16_私の誕生日.jpg
 
イタリア文化会館‒大阪企画プログラムでは、ボローニャ復元映画祭連携企画として、ルキーノ・ヴィスコンティの名作『夏の嵐』を上映。
さらに、ヴェネツィア・ビエンナーレ ビエンナーレ・カレッジ・シネマ連携企画では、養護施設に入っている息子と、施設に入っている母が一緒に暮らせるのかを描いたクリスチャン・フィリップ監督の『わたしの誕生日』(写真上)、ヨランダ・ディ・ボナヴェントゥーラ監督のVR短編作品『ヴァイオント』を上映。両監督も来場予定だ。他にも第15回京都映画企画市優秀映画企画作品の『サバイバル忍者』(パイロット版映像 監督:馬杉雅喜)を上映する。
 
 最後に、昨年初開催で人気を博した「ヒストリカ お座敷」(京都文化博物館6F和室 参加無料)も12月7日(土)、8日(日)に開催。今年も各種クリエーターが登壇し、トークや関連展示、短編上映なども行われる予定だ。
 
今、まさにムーヴィメントとなっている時代劇にずっとフォーカスし続けてきた京都ヒストリカ国際映画祭。時代劇の魅力とこれからを見据えて選ばれた作品たちに触れ、ゲストたちとの交流を通して、より時代劇の魅力と深みを体感してほしい。
 

 

メインビジュアル (1).jpg

 
【開催概要】
名   称:第16回京都ヒストリカ国際映画祭
期   間:2024年12月3日(火)~12月8日(日)
会   場:京都文化博物館 3F フィルムシアター、6F 和室
 
前売券販売:2024年11月16日(土) チケットぴあにて販売開始
 
映画祭公式 WEB サイト: https://historica-kyoto.com/
 
 


日本文学界の巨人・筒井康隆の同名小説を『桐島、部活やめるってよ』『騙し絵の牙』の監督・吉田大八が映画化した新作映画『敵』が、2025 年 1 月 17 日(金)より全国公開いたします。


teki_poster.jpg本作の主演には、『ザ・中学教師』(92)で初主演を飾り、『ひき逃げファミリー』(92)で第 47 回毎日映画コンクール男優主演賞、『瀬戸内ムーンライト・セレナーデ』(97)で第 21 回日本アカデミー賞優秀主演男優賞を受賞するなど、1974 年にフランスで俳優デビューしてから実に 50 年、名優として日本映画、ドラマ、舞台の歴史に名を刻んできた長塚京三。2013 年公開の『ひまわり〜沖縄は忘れない あの日の空を〜』以来、12 年ぶりの主演映画となる。“理想の上司像”の印象も強い長塚が、本作では元大学教授・渡辺儀助を演じ、人生の最期に向かって生きる人間の恐怖と喜び、おかしみを同時に表現する。清楚にして妖艶な魅力をもつ大学の教え子には瀧内公美亡くなってなお儀助の心を支配する妻役には黒沢あすかバーで出会い儀助を翻弄する謎めいた大学生には河合優実。そのほか松尾諭、松尾貴史、カトウシンスケ、中島歩ら実力派俳優陣が脇を固める。


小説「虚人たち」で泉鏡花文学賞を、「夢の木坂分岐点」で谷崎潤一郎賞、「ヨッパ谷への降下」で川端康成文学賞を受賞するなど受賞歴多数、「時をかける少女」等でも知られる原作の筒井康隆。文壇・メディアとの戦いを経て、生き抜いてきた自身が描く老人文学の決定版である「敵」の映画化にあたり、筒井は「すべてにわたり映像化不可能と思っていたものを、すべてにわたり映像化を実現していただけた」と本作を絶賛。吉田監督は「自分自身、この先こういう映画は二度とつくれないと確信できるような映画になりました。」と自身の新境地を見せる。また本作は、第37回東京国際映画祭(会期:10/28-11/6)、コンペティション部門の正式出品が決定し、本映画祭でワールドプレミア上映を迎える。さらに、11 月に行われる台北金馬映画祭の「Windows On Asia 部門」にも選出され、吉田大八監督の参加が決定している。


TIFF2024-cl-550-2.JPG

第 37 回東京国際映画祭のクロージングセレモニーが 11 月 6 日、東京・有楽町の TOHO シネマズ日比谷で行われ、各賞が発表された。コンペティション部門で注目を集めていた映画『敵』は、長塚京三が最優秀男優賞、吉田大八監督が最優秀監督賞、そして最高賞にあたる東京グランプリ/東京都知事賞を見事受賞、主要三冠受賞の快挙となりました!


東京国際映画祭で、日本映画がグランプリを受賞したのは『雪に願うこと』(根岸吉太郎監督/05)以来 19 年ぶり。日本人俳優の最優秀男優賞の受賞も同作品で佐藤浩市さんが受賞して以来同じく 19 年ぶりとなり、更に長塚京三さんの 79 歳での最優秀男優賞受賞は、東京国際映画祭史上最高齢での受賞となった。


teki-550.jpg最優秀男優賞の発表には、本映画祭のコンペティション部門の審査委員長を務めた、香港の俳優トニー・レオンさんがプレゼンターとして登壇。「スクリーンに登場したその瞬間から、その深み、迫真性で私たちを魅了しました」と絶賛の講評を述べ、壇上に登場した長塚京三さんにトロフィーを手渡した。長塚さんは、2 日前の舞台挨拶から間もない発表だったことに触れ、「あまり急なことで、びっくりしてまごまごしています」とコメント。その上で「敵という映画に出させていただいて、これは歳をとってそしてひとりぼっちで助けもなく敵にとりこめられてしまうという話なんですけれども、結構味方もいるんじゃないかと気を強くした次第です。もうぼつぼつ引退かなと思っていた矢先だったので、うちの奥さんは大変がっかりするでしょうけど、もうちょっと、ここの世界でやってみようかなという気にもなりました。」と作品に触れながら受賞の喜びを明かし「東京国際映画祭、ありがとう。味方でいてくれた皆さん、どうもありがとう。」と観客に感謝を述べた。


teki-yoshida.jpg続いて発表された最優秀監督賞を受賞した吉田監督は、『紙の月』(14)で宮沢りえさんが最優秀女優賞を受賞して以来の受賞となるが、今回は自身も最優秀監督賞を受賞。「この小さな映画を誕生から旅立ちまで見送ってくれている全てのスタッフ、俳優の皆さんに心から感謝します。まだ自分がいい監督かということに自信は持てませんが、間違い無く皆さんのおかげでこの映画はいい映画になったと思っています」と感謝と共に、本作への自信を滲ませた。


最後に発表された本映画祭の最高賞にあたる、東京グランプリ/東京都知事賞の発表では、再び審査委員長のトニー・レオンが壇上に登場。「本当にこの素晴らしい映画、心を打ちました。知性、ユーモアのセンス、人生の様々な疑問に我々は皆苦戦するのですが、本当に素晴らしいタッチで、シネマを感情的な形のものとして、全て完璧に仕上げたと思っております。エレガントで、新鮮な映画表現」と映画『敵』を絶賛した。再び長塚さんと舞台に登壇した吉田監督は、『敵』という作品名にかけて「味方も意外と多いと気づくことができてよかったです。僕も長塚さんも皆さんの敵であり、同時に味方でありたいと思っている」と話し、会場に向けて改めて感謝を伝えた。クロージングセレモニーの最後には、審査委員長のトニー・レオンが「全員一致で大好きな映画を見つけることができた」と話し、10 月 28 日から 10 日間に渡って開催された、第 37 回東京国際映画祭を締めくくった。


その後行われた記者会見では、吉田監督と長塚京三さんが二人で登場制作の経緯についての質問が出ると、吉田監督は「原作小説を 30 代のころに読んでいたが、読み直して 30 年前とは違う感覚を覚え、何かの形で吐き出せないかということで映画をつくった」と明かし、「撮影の中では苦労することはあったが、ものすごく楽しい映画作りの経験でした。またこのような華々しい機会にも恵まれ、やはり映画づくりってこういうことがあるから楽しいなと改めて思いました。」と喜びを噛み締めた。


俳優人生 50 周年での今回の受賞について聞かれた長塚さんは「(今回の受賞に関して)全然そういう予測はつきませんでした。想像もつきませんでした。」と予想外の受賞であったことを明かし、「(撮影では)ロケ地が遠かったので、朝早くから行って、帰るころには遅くなっている。毎日一日の撮影を終えることに精一杯。妻のサポートがあってこそです。」と撮影を振り返った。


さらに、本作がモノクロ映画であることへの質問について吉田監督は「主人公が古い日本家屋に住んでいるので古い日本家屋をたくさん見ているうちにいつのまにかモノクロに影響されたようです。前半のストイックな主人公の生活を描くときに、モノクロの方がより抑制的なので良いと思いました。結果、モノクロにしたことで、カラーを観ているときよりもより注意深くみてくれる、つまり没入感が増す、ことに繋がりました。」と明かした。


最後に、以前『紙の月』(14)で観客賞、主演の宮沢りえさんが最優秀女優賞を獲ったことから、東京国際映画祭で賞を獲るコツを聞かれた吉田監督は、賞を獲るコツはないと答えながら「ボクは映画を何で観に行くかというと“俳優”を観に行く。なので、僕の映画は“俳優”を観に来て欲しい。ですから俳優賞をいただけることは、ひとつ自分の想いが達成したという気持ちがすごく強い」と答えた。


◆ 第 37 回東京国際映画祭クロージングセレモニー概要

日時:11 月 6 日(水) 17:00~18:30
会場:TOHO シネマズ日比谷・スクリーン 12


<物語>

渡辺儀助、77 歳。
大学教授の職を辞して 10 年――妻には先立たれ、祖父の代から続く日本家屋に暮らしている。料理は自分でつくり、晩酌を楽しみ、多くの友人たちとは疎遠になったが、気の置けない僅かな友人と酒を飲み交わし、時には教え子を招いてディナーを振る舞う。預貯金が後何年持つか、すなわち自身が後何年生きられるかを計算しながら、来るべき日に向かって日常は完璧に平和に過ぎていく。遺言書も書いてある。もうやり残したことはない。だがそんなある日、書斎の iMacの画面に「敵がやって来る」と不穏なメッセージが流れてくる。


<クレジット>

長塚京三
瀧内公美 河合優実 黒沢あすか
中島歩 カトウシンスケ 髙畑遊 二瓶鮫一
髙橋洋 唯野未歩子 戸田昌宏 松永大輔
松尾諭 松尾貴史
脚本・監督:吉田大八  原作:筒井康隆『敵』(新潮文庫刊)
企画・プロデュース:小澤祐治 プロデューサー:江守徹
撮影:四宮秀俊  照明:秋山恵二郎
企画・製作:ギークピクチュアズ  制作プロダクション:ギークサイト
宣伝・配給:ハピネットファントム・スタジオ/ギークピクチュアズ
製作:「敵」製作委員会
ⓒ1998 筒井康隆/新潮社 ⓒ2023 TEKINOMIKATA
公式サイト:https://happinet-phantom.com/teki
公式 X:https://x.com/teki_movie

 

2025 年 1 月 17 日(金)~テアトル梅田、なんばパークスシネマ、アップリンク京都、シネ・リーブル神戸、MOVIXあまがさき ほか全国公開


(オフィシャル・レポートより)

 

10月28日(月)に日比谷・有楽町・丸の内・銀座地区で開幕したアジア最大級の映画の祭典である第37回東京国際映画祭が、11月6日(水)に閉幕を迎え、TOHOシネマズ 日比谷スクリーン12にてクロージングセレモニーと東京日比谷ミッドタウンLEXUS MEETS...にて受賞者記者会見を行いました。


セレモニーでは、各部門における審査委員からの受賞作品の発表・授与。主演男優賞(長塚京三)最優秀監督賞(吉田大八)【東京グランプリ/東京都知事賞】に吉田大八監督の『敵』が選出され3冠を達成し、審査委員長トニー・レオンよりトロフィーを授与されました。日本映画がグランプリに輝くのは第18回の根岸吉太郎監督作『雪に願うこと』以来19年ぶりの快挙となります(当時の名称は東京サクラグランプリ)。また、長塚京三さんは東京国際映画祭主演男優賞の最高齢(79歳)となりました。その他、主演女優賞は『トラフィック』のアナマリア・ヴァルトロメイが、審査員特別賞『アディオス・アミーゴ』が、最優秀芸術貢献賞『わが友アンドレ』が、そして観客賞『小さな私』がそれぞれ受賞致しました。


小池百合子東京都知事に代わり東京都副知事 松本明子より麒麟像の授与を行い、最後に安藤チェアマンによる閉会宣言により第37回東京国際映画祭は閉幕。


<第37回東京国際映画祭 クロージングセレモニー実施概要>

TIFF2024-cl-550.JPG

開催日:2024年11月6日(水)17:00-18:30
会場:TOHO シネマズ日比谷 スクリーン 12
登壇者 各賞の受賞者:(別途、下記リストにてご確認ください)

アジアの未来部門 審査委員:ニア・ディナタ、山下宏洋、横浜聡子
コンペティション部門国際審査委員長:トニー・レオン
コンペティション部門国際審査委員: エニェディ・イルディコー、橋本愛、キアラ・マストロヤンニ、ジョニー・トー
クロージング作品『マルチェロ・ミオ』:キアラ・マストロヤンニ
ゲスト:東京都副知事 松本明子
安藤裕康チェアマン
MC:仲谷亜希子    ※敬称略


<受賞者記者会見>

開催日:2024年11月6日(水)18:45-20:10
会場:LEXUS MEETS...
登壇者 :コンペティション作品各賞の受賞者

(吉田大八監督、長塚京三、ヤン・リーナー監督、イン・ルー(プロデューサー)、ドン・ズージェン監督、リウ・ハオラン、テオドラ・アナ・ミハイ監督、イバン・D・ガオナ監督、エミネ・ユルドゥルム監督)


第37回東京国際映画祭 各賞受賞作品・受賞者

コンペティション部門

TIFF2024-cl-550-2.JPG

東京グランプリ/東京都知事賞 『敵』(日本)

審査員特別賞 『アディオス・アミーゴ』(コロンビア)

最優秀監督賞 吉田大八監督(『敵』、日本)

最優秀女優賞 アナマリア・ヴァルトロメイ(『トラフィック』、ルーマニア/ベルギー/オランダ)

最優秀男優賞 長塚京三(『敵』、日本)

最優秀芸術貢献賞 『わが友アンドレ』(中国)

観客 『小さな私』(中国)

アジアの未来 作品賞 『昼のアポロン 夜のアテネ』(トルコ)

東京国際映画祭 エシカル・フィルム賞 『ダホメ』(ベナン/セネガル/フランス)

黒澤明賞 三宅唱、フー・ティエンユー

特別功労賞 タル・ベーラ



第37回東京国際映画祭 動員数 <速報値・6日は見込み動員数>

■上映動員数/上映作品本数:61,576人/208本 *10日間 
(第36回:74,841人、82.3%/219本、95.0% *10日間)

■上映本作品における女性監督の比率(男女共同監督作品含む):21.9%
 (208本中37本、同じ監督による作品は作品の本数に関わらず1人としてカウント)

■その他リアルイベント動員数:96,866人
■ゲスト登壇イベント本数:178件 (昨年169件、105.3%)
■海外ゲスト数:2,561人(昨年2,000人、128.1%)
■共催提携企画動員数:約 44,700人


クロージングセレモニー

<アジアの未来>

TIFF2024-apollon-550.jpg

作品賞受賞 『昼のアポロン 夜のアテネ』 エミネ・ユルドゥルム(監督) コメント

東京国際映画祭でこのような賞をいただけて、とても光栄です。審査員の皆様、観客の皆様、そしてこの作品の制作に関わったスタッフに感謝を伝えたいです。


<コンペティション>

観客賞受賞 『小さな私』 ヤン・リーナー(監督) コメント:

この映画の持つ物語が最終的に皆さんの心に刺さることがあればいいなと思います。皆さんの映画に対する愛に感謝します。この作品は障害を持つ青年の成長を描いた作品ですが、主人公は普通の人間です。映画の製作に関わったすべてのクリエイターに感謝したいです。


最優秀芸術貢献賞受賞 エニェディ・イルディゴー 講評:

現実を強烈な内なる風景へと変える、大胆なビジョンを見せてくれました。


最優秀芸術貢献賞受賞 『わが友アンドレ』 ドン・ズージェン(監督) コメント:

この場を借りてこの作品に関わったスタッフの皆さんに心から感謝を申し上げたい。この映画は私のデビュー作ですが、周りの友人たちとともに作り上げました。劇中に大雪の場面があったと思いますが、私の心の中の悩みや暗い気持ちを覆ってしまうような気がしていましたが、雪はいつか溶けて太陽があらわれる。希望に満ちているんです。これからも努力していい映画を作っていきたい。


最優秀男優賞受賞 トニー・レオン 講評:

スクリーンに登場したその瞬間から、その深みと迫真性で私たちを魅了しました。


最優秀男優賞受賞 『敵』 長塚京三(俳優) コメント:

ちょっとビックリして、まごまごしています。『敵』という映画は、年を取って一人ぼっちで助けもない。そして敵に閉じ込められるという内容で。でもこういう場に立たせてもらい、結構味方もいるんじゃないかと気を強く持ちました。ボチボチ、引退かなと思っていたので、奥さんはガッカリするでしょうけど、もう少し、この世界でやってみようかな。東京国際映画祭、ありがとう。味方でいてくれた皆さん、ありがとう。 


<クロージング作品>

キアラ・マストロヤンニ コメント:

TIFF2024-Main_Marcello_Mio© 2024 L.F.P. - Les Films Pelléas _ Bibi Film TV _ Lucky Red _ France 2 Cinéma _ LDRP II _ Super 8 Production _ TSF.jpg

35年ぶりの日本で、東京での10日間は素晴らしい経験でした。また来ることが出来て嬉しいです。審査委員同士、全く異なる背景の私たちでしたが、色々な感情を共有することができましたし、映画祭でなければ出会えなかった作品や人々に出会えて、映画祭を通して様々な発見ができて良かったです。『マルチェロ・ミオ』について初めて聞いたときは奇妙な映画と思い一つの賭けでしたが、興味を持ち何か異なるもの新しいものを体験することは大事だと思いました。大切な人を亡くしたことがある方は共感できる映画だと思います。真面目でシリアスな作品ではなく、ハッピーな作品です。楽しんでいただければと思います。


安藤裕康チェアマン コメント:

例年に劣らず、盛況の内に終わりを迎えることができました。沢山のゲストを迎え入れることができ、去年より2割の増加となっています。東京国際映画祭での日本映画の受賞は2005年の第18回以来、19年ぶりです。この受賞が、日本映画がますます発展していくきっかけになればと思います。


名称:第 37 回東京国際映画祭

開催期間:2024 年 10 月 28 日(月)~11 月 6 日(水)

会場:日比谷・有楽町・丸の内・銀座地区


(オフィシャル・レポートより)

PFF in 京都2024」チラシ表紙画像.jpg

11 月 9 日(土)~17 日(日)に、京都文化博物館・フィルムシアターで開催する「ぴあフィルムフェスティバル in 京都 2024」のプログラムが決定しました。

メインプログラムである、自主映画コンペティション「PFF アワード 2024」の 19 作品に加え、今年は 3 つの「高校生企画」を含む、京都限定のオリジナル企画が満載。さらに、映画祭会期中に、22 名のゲストが来場します。

そして、今年の東京開催で実施した、「18 歳以下無料ご招待」を京都開催でも実施。東京では「PFF アワード」回のみのご招待でしたが、京都ではご招待対象を映画祭の全プログラムに拡大します。(先着制/各回先着 15 組 30 名)

全 41 作品を一挙上映する、盛りだくさんの 8 日間です。


日程:11 月 9 日(土)~17 日(日)

会場:京都文化博物館 ※月曜休館

公式サイト:https://pff.jp/46th/kyoyo/


■ここだけで出会える体験!京都限定企画

<3 つの高校生企画>

PFF-小田香監督が講師を務めた、創作ワークショップの様子.jpg

① 「高校生 8 ミリフィルムに出会う」

いま世界中で人気が再燃する、8 ミリフィルム作品の魅力に迫る!

学生の街・京都で開催されている、高校生向けの 8 ミリフィルム体験ワークショップの紹介と共に、『ばるぼら』の手塚眞監督が高校時代に制作し、PFF に入選した伝説の 8 ミリ映画や、『セノーテ』の小田香監督が近年制作した 8 ミリ作品を上映。ゲストトークあり。


② PFF アワードの高校生監督特集 「21 世紀の高校生」

この夏、小田香監督を講師に行われた、高校生向けの創作ワークショップ。はじめて映画づくりに挑む高校生を見つめた小田監督にワークショップの様子を語っていただくとともに、近年 PFF アワードに入選した高校生監督の自主映画を上映し、それら監督と「自主的に映画をつくる」ことについて語り合い、これからを考えます。ゲストトークあり。


③ 「映画のことだけ考えていた高校の夏休み」『Single8』特別上映

かつて、8 ミリ自主映画に没頭していた小中和哉監督の自伝的青春映画『Single8』を特別上映。8 ミリ特撮映画をつくる高校生たちの瑞々しい姿と共に、8 ミリ映画の制作プロセスがしっかりと描かれており、映画を志す高校生にもぜひ観てほしい 1 本です。

 

<『嵐電』上映&鈴木卓爾監督トーク>

今年 2 月に逝去された、映画編集者・鈴木歓氏を偲び、京都芸術大学の学生と、プロの映画人が協働してつくる「北白川派」の作品である『嵐電』を上映。長く、京都芸術大学で教鞭を執られていた鈴木歓氏について、鈴木卓爾監督にじっくりお話を伺います。


<オンライン配信なし!増村保造監督『親不孝通り』>

9 月の PFF 東京会場で特集した、今年生誕 100 年の増村保造監督。東京の特集ラインナップにはなかった、『親不孝通り』を京都で上映。この、他には類のない新しさとスピードに改めて驚く傑作は、オンライン配信やソフト化のない、貴重なスクリーン上映です。


PFF『逃亡者狂騒曲-240.jpg<『逃亡者狂騒曲 デジタルリマスター版』関西プレミア上映>

1997 年にベルリン映画祭で上映された、日本未公開作品。昨年、台湾で"伝説の映画"として再公開され、映画ファンに衝撃を与えた一本。アジア映画ファン必見の関西プレミア上映です!
 



■連日ゲストが続々と登場!総勢 22 名が来場予定

PFF-ピーター・バラカン.jpg

自主映画コンペティション「PFF アワード 2024」では、692 本の応募作品の中から選ばれた、入選19作品を上映。9月20日(金)の表彰式で、グランプリに輝いた『I AM NOT INVISIBLE』の川島佑喜監督や、地元・京都芸術大学に在学中で、エンタテインメント賞(ホリプロ賞)を受賞した『さよならピーチ』の遠藤愛海監督ら 13 監督が京都会場に集結し、上映後にトークを行います。


招待作品部門では、2022年に引き続き、ピーター・バラカン氏が来場。自身がセレクトしたドキュメンタリー映画『TWO TRAINS RUNNIN’』の上映後に歴史的背景をたっぷり解説してくれます。そのほか、第 28 回 PFF スカラシップ作品『道行き』の関西初上映では中尾広道監督が来場。


90 年代の傑作自主映画『灼熱のドッジボール』『走るぜ』の上映回には、京都芸術大学で教鞭を執る古厩智之監督が来場。他にも、たくさんのゲストが映画祭を盛り上げます。



■18 歳以下限定!映画祭の全プログラムに無料ご招待

   (先着制/各回先着 15 組 30 名)

高校生時代に撮った 8 ミリ作品『UNK』『HIGH-SCHOOL-TERROR』で PFF に入選した手塚眞監督、19~20 歳にかけて制作した『あみこ』で 2017 年に観客賞を受賞したの山中瑶子監督(『ナミビアの砂漠』)など、日本映画界で活躍する

多くの監督たちが、10 代の頃からその才能を開花させています。本年の PFF アワードにも、10 代の監督がつくった作品が 3本入選しました。

1977 年の映画祭スタート時から、映画づくりに情熱を傾けるクリエイターたちをサポートし、出会いの場を提供してきた「ぴあフィルムフェスティバル」では、10 代の映画祭参加体験を応援したく、18 歳以下の皆様を映画祭に、ペアでご招待します。

まずは観客として、PFF を知ってください。

【ご招待対象者】 18 歳以下(2006 年 4 月 1 日以降生まれの方)

【対象プログラム】 「ぴあフィルムフェスティバル in 京都 2024」の全プログラム。

【申込期間・人数】 各上映日の前日まで受付。各回 15 組 30 名を先着順に受付。

【申込方法】 公式 note の応募フォームより申し込み
https://note.com/piafilmfestival/n/n87fb2d9ace41



■京都の学生デザイナーも参加!ロビーでオリジナルポスター展開催

PFF-東京でのオリジナルポスター展の様子.JPG

9 月の東京会場でも大好評だった、「PFF アワード 2024」ポスター展を京都会場でも開催します。

デザインを学ぶ学生がコラボし、「PFF アワード」入選作品のオリジナルポスターを制作しました。参加したのは京都女子大学、東京工芸大学、日本大学芸術学部、アミューズメントメディア総合学院、バンタンデザイン研究所の 19 名のデザインを学ぶ学生たち。

ポスターは、京都文化博物館 3 階ロビーにて展示され、開館中はいつでも無料で鑑賞できます。

ぴあフィルムフェスティバルの会場は、若いクリエイターたちの出会いの場でもあります。たくさんのエネルギーが詰まったポスターを、どうぞお楽しみください。


(オフィシャル・リリースより)

 

 

yao-3men live screen.jpg

株式会社松竹マルチプレックスシアターズ(東京都中央区、代表取締役社長:樫村暢彦)が大阪府八尾市にて運営しておりますシネコン「MOVIX八尾」は、昨年の台風7号により甚大な被害を受けた影響にて2023年8月より休館しておりましたが、このほど全館改装が完了し2024年11月15日(金)より営業を再開致します。

関西初導入!

音楽ライブ、演劇、スポーツが最高の臨場感で楽しめる

「3面ライブスクリーン」


営業再開にあたり、新たに、音楽ライブ、演劇、スポーツ等が最高の臨場感で楽しめる次世代型上映システム「3面ライブスクリーン」をスクリーン1に導入致します。

1面350インチのスクリーンを3面配置することで大迫力かつ多彩な表現が可能となり、また通常のシネマとは違った重低音や高音域の再現に優れたスピーカーとカスタマイズされたデジタル音響システムで、音楽ライブやミュージカルなどの舞台演劇、サッカーをはじめとするスポーツなどが、まるでそこにいるかのような最高の臨場感で体感頂けます。


施設名/MOVIX八尾

所在地/大阪府八尾市光町2-3 アリオ八尾4階


(オフィシャル・リリースより)



会期 2024 年 11 ⽉ 1 ⽇(⾦)〜7 ⽇(⽊) <1 週間>
会場 宝塚シネ・ピピア(阪急宝塚線「売布神社」駅前/ピピアめふ 5F)
主催 宝塚映画祭実⾏委員会
共催 宝塚市、公益財団法⼈宝塚市⽂化財団
後援 株式会社エフエム宝塚
特別協⼒ 宝塚市⽴⼿塚治⾍記念館
協賛 国際ライフパートナー株式会社
協⼒ シネ・ピピア、すみれ座

宝塚映画祭実行委員会は、「令和元年度 宝塚市 市民文化賞」を受賞しました!
 


takarazuka2024-pos.jpg

◎表紙デザイン:切畑 水葉
宝塚在住の漫画家・イラストレーター (作品に『阪急タイムマシン」ほか』 


【上映作品】

●宝塚市制 70 周年記念、特別上映

2024 年は、1954 年 4 月 1 日に誕生した宝塚市の市制施行 70 周年。70 年前の 1954 年は最も映画人口が多かった日本映画の黄金期。数々の名作が作られていました。「宝塚市制70 周年記念」として 1954 年に製作された日本映画史に残る名作 4 本を特集します。


◆『二十四の瞳』 <高峰秀子 生誕 100 年> (C) 松⽵1954 年/松⽵⼤船/35mm/156 分/⽩⿊
監督・脚本:⽊下惠介/原作:壺井栄/撮影:楠⽥浩之/照明:豊島良三/⾳楽:⽊下忠司/録⾳:⼤野久男/美術:中村公彦
出演:⾼峰秀⼦、⽉丘夢路、⽥村⾼廣、⼩林トシ⼦、笠智衆、井川邦⼦、夏川静江、浪花千栄⼦、天本英世

〈STORY〉瀬⼾内海に浮かぶ⼩⾖島を舞台に、⼥性教師と 12 ⼈の⼦供たちの交流を抒情的に綴り記録的な⼤ヒットとなった国⺠的傑作。⾼峰秀⼦の⼤⽯先⽣は教師像の理想となるほどの名演だった。戦前戦後の時代を背景に、戦争に対する怒りを庶⺠の視点で清く描いた⽇本映画史上に残る不朽の名作。キネマ旬報ベストテン第 1 位等、あらゆる賞を総なめにした。


◆『山椒大夫』 <森鷗外 没後 102 年> (C) KADOKAWA1954 1954 年/⼤映京都/DCP(デジタル修復版)/124 分/⽩⿊
監督:溝⼝健⼆/原作:森鷗外/脚本:⼋尋不⼆、依⽥義賢/撮影:宮川⼀夫/美術:伊藤熹朔/⾳楽:早坂⽂雄/録⾳:⼤⾕巌/照明:岡本健⼀
出演:⽥中絹代、花柳喜章、⾹川京⼦、清⽔将夫、進藤英太郎、河野秋武、⾹川良介、三津⽥健、南部彰三、浪花千栄⼦、⾒明凡太朗

〈STORY〉森鷗外の原作を溝⼝健⼆が重厚な演出で描き、ヴェネチア国際映画祭で⾒事銀獅⼦賞を受賞した傑作。平安時代、⼈買いにだまされ⺟親と引き離されてしまった安寿と厨⼦王が、10 年間の過酷な労働に耐え忍んだ後、⺟親を捜し求め荘園を抜け出すが…。ゴダールや世界の映画⼈が絶賛。涙なしでは観られないラストシーンの素晴らしさ!


◆『晩菊』 <林芙美子 生誕 121 年> (C) TOHO CO., LTD.1954 年/東宝/35mm/101 分/⽩⿊
監督:成瀬⺒喜男/原作:林芙美⼦/脚本:⽥中澄江、井⼿俊郎/撮影:⽟井正夫/⾳楽:斎藤⼀郎/美術:中古智/録⾳:下永尚/照明:⽯井⻑四郎
出演:杉村春⼦、沢村貞⼦、細川ちか⼦、望⽉優⼦、有⾺稲⼦、上原謙、加東⼤介、⼩泉博、⾒明凡太朗、沢村宗之助

〈STORY〉⾦貸しで⽣計を⽴てる元芸者の⼥(杉村)と芸者時代の仲間はそれぞれの暮らしを続けていたが…。林芙美⼦原作で数々の傑作を⼿掛けた名匠・成瀬⺒喜男が、林の短編『晩菊』『⽔仙』『⽩鷺』を原作に、華やかなりし頃を過ぎ、⽼いを意識する年齢になった⼥性たちの悲哀を綴った名篇。杉村をはじめ円熟期の名⼥優たちの名演が光る!


◆『大阪の宿』 <乙羽信子 生誕 100 年> (C) 国際放映1954 年/新東宝/デジタル/122 分/⽩⿊
監督:五所平之助/原作:⽔上瀧太郎/脚本:⼋住利雄、五所平之助/撮影:⼩原讓治/美術:松⼭崇/⾳楽:芥川也⼨志/録⾳:道源勇⼆/照明:⽮⼝明
出演:佐野周⼆、⼄⽻信⼦、⽊⼾光⼦、川崎弘⼦、左幸⼦、安⻄郷⼦、三好栄⼦、⽥中春男、細川俊夫、⼩川⻁之助、多々良純、藤原釜⾜

〈STORY〉⼤阪を舞台に数々の名作を⼿掛けた作家・⽔上瀧太郎の同名⼩説を映画化。⼤阪に左遷された三⽥(佐野)と、彼が住まいとする安旅館の⼥将(三好)や⼥中たち、さらに旧知の芸者(⼄⽻)など、⼤阪の市井に⽣きる庶⺠たちの⼈間模様を情緒豊かに描いた名作。70 年前の⼤阪の街並みも必⾒。名匠・五所平之助の代表作。⼄⽻も名演!


<宝塚市制 70 周年×手塚治虫記念館 30 周年記念 特別企画>

◆「手塚治虫と映画」 (C) ⼿塚プロダクション

開館 30 周年になる⼿塚治⾍記念館で⻑年親しまれてきた短編アニメと、関連する作品を特別上映。⼿塚治⾍の⽣涯をモデルに、⼦息の⼿塚眞監督が⼿掛けた 3 部作と、遺作となった『森の伝説』の第⼆楽章を上映します。⼿塚眞監督によるトーク付き。

◆『オサムとムサシ』1994 年/18 分/監督:りんたろう/⾳楽:冨⽥勲

⼿塚治⾍の少年時代をモデルに、オサム少年が昆⾍から命の尊さを教えられる。冨⽥勲の⾳楽が『ジャングル⼤帝』を思わせ涙を誘う。

◆『都会のブッチー』1995 年/13 分/監督:⼭本暎⼀/⾳楽:⾕川賢作

・⼿塚治⾍の⻘年時代をユニークにアレンジしたストーリー。『千夜⼀夜物語』『哀しみのベラドンナ』の⼭本暎⼀監督がユーモア溢れる楽しいアニメを制作。

◆『クミとチューリップ』2015 年/24 分/監督:吉村⽂宏/総監督:⼿塚眞/⾳楽:服部隆之

⼿塚治⾍をモデルにした三部作の最終話。若⼿アニメーターを育てる「アニメミライ」の企画として制作された。脚本・総監督は⼿塚眞⾃⾝。

◆『森の伝説 第二楽章』2014 年/12 分/原案:⼿塚治⾍/監督:⼿塚眞

⼿塚治⾍の短編実験アニメ『森の伝説』の未完成だった「第⼆楽章」を、⼿塚眞監督によって映像化。チャイコフスキーの交響曲第四番に合わせた美しい映像詩。


◎11 ⽉ 3 ⽇(⽇)14:35 「⼿塚治⾍と映画」上映後、⼿塚眞監督トークショー


【宝塚映画名作選】

1951 年、阪急の総帥・小林一三により設立された「宝塚映画製作所」。かつて東洋一と謳われたモダンな撮影所を擁し、東宝系の製作会社として、日本映画黄金時代の一翼を担い、関西の風土・文化を活かした時代劇や人情喜劇、ミュージカル映画、文芸大作まで多彩で良質な娯楽映画 176 本を創り続けた。70 年前の『仇討珍剣法』『岩見重太郎 決戦天の橋立』など、宝塚映画 6 作品を一挙上映!!
★6 作品、すべて 35mm フィルム上映 (C)TOHO CO:LTD.


◎トークショー 11月1日 (⾦) 14:55『岩⾒重太郎 決戦天の橋⽴』上映後「宝塚と映画」

トークゲスト:⼩⼭敏夫さん(『宝塚と仁川の物語』著者、関⻄学院⼤学名誉教授)河内厚郎(映画祭実⾏委員⻑) 司会:景⼭理(シネ・ピピア⽀配⼈)


◆『仇討珍剣法』 <アチャコ&伴淳主演の時代劇コメディ>
1954 年/宝塚映画/35mm/86 分/⽩⿊
監督:斎藤寅次郎/脚本:松浦健郎/撮影:友成達雄/美術:⻄七郎/⾳楽:河村篤⼆/録⾳:⼋島宇⼀郎/照明:中野豊
出演:花菱アチャコ、益⽥喜頓、伴淳三郎、⽊⼾新太郎、南悠⼦、浦島歌⼥、⽔代⽟藻、梅屋かほる、星⼗郎、毬るい⼦、初⾳礼⼦

・喜劇映画の名⼿・斎藤寅次郎が、⼈気絶頂の花菱アチャコ主演で描く時代喜劇。武術⼤会で圧倒的な強さを⾒せる⽼剣⼠・碇⾦平太(アチャコ)を、特製の精⼒剤を飲んだ臆病者の医者(伴淳)が負かす…? ⼀⼈⼆役のアチャコ、仇役の伴淳、とぼけた悪⼈の益⽥喜頓と、ギャグ連発の道中劇に、ちょっぴりお⾊気も交え盛りだくさんの時代劇コメディ。


◆『岩見重太郎 決戦天の橋立』 <時代劇の大スターが揃い踏みの超豪華版>
1954 年/宝塚映画/35mm/86 分/⽩⿊
監督:渡辺邦男/脚本:柳川真⼀/撮影:渡辺孝/⾳楽:⼭⽥栄⼀/美術:⻄七郎/録⾳:⼋島宇⼀郎/照明:⽥辺憲⼀
出演/嵐寛寿郎、⼤河内傳次郎、⽉形⿓之介、中川晴彦、神代錦、扇千景、雅章⼦、阿部九洲男、⼩園千春

・講談や歌舞伎で知られる岩⾒重太郎物語を、アラカン主演で描いた娯楽活劇。⼆⼑流の剣豪・岩⾒をアラカン、後藤⼜兵衛に⼤河内傳次郎、塙団右衛⾨に⽉形⿓之介と、時代劇の⼤スターが揃い踏みの超豪華版。さらに扇千景や宝塚歌劇の⼥優たちも出演。仇討ちの決戦の場・天の橋⽴でのクライマックスの⽴ち回りは最⾼潮! 宝塚映画の⼒量にも興奮!!


◆『野良猫』 <生誕百年を迎える乙羽信子が森繁久彌と共演した傑作風俗喜劇>
1958 年/宝塚映画/35mm/92 分/⽩⿊
監督:⽊村恵吾/原作:茂⽊草介/脚本:⽊村恵吾、藤本義⼀、倉⽥順介/撮影:岡崎宏三/⾳楽:真鍋理⼀郎/美術:近藤司/録⾳:鴛海晄次/照明:下村⼀夫
出演:森繁久彌、⼄⽻信⼦、⽥崎潤、⼭茶花究、横⼭エンタツ、環三千世、ミヤコ蝶々、南都雄⼆、ダイマル・ラケット

・お⼈好しの兵太郎(森繁)は、元は⾶⽥で妓楼を営む主⼈だったが、今は落ちぶれたその⽇暮らし。ある⽇、昔馴染みの⼥(⼄⽻)と再会し…。⼈⽣の負け組男⼥の邂逅から起死回⽣までの⼆⼗四時間を、⼤阪・釜ヶ崎のドヤ街を舞台に描いた⾵俗喜劇。宝塚映画の美術スタッフの活躍も⾒事な⽊村恵吾監督の傑作。


◆『花のれん』 <生誕百年山崎豊子&淡島千景>
1959 年/宝塚映画/35mm/129 分/⽩⿊
監督:豊⽥四郎/原作:⼭崎豊⼦/脚本:⼋住利雄/撮影:安本淳/⾳楽:芥川也⼨志/美術:伊藤喜朔/録⾳:鴛海晄次/照明:下村⼀夫
出演:淡島千景、森繁久彌、司葉⼦、花菱アチャコ、⽯濱朗、⼄⽻信⼦、佐分利信、浪花千栄⼦、飯⽥蝶⼦、⼭茶花究、環三千世

・吉本興業の創業者・吉本せいをモデルにした⼭崎豊⼦の直⽊賞受賞作の映画化。寄席経営に辣腕を振るうきっぷのいい浪花⼥を淡島が熱演した商魂⼀代記。『夫婦善哉』に続き、森繁は酒と⼥にだらしない夫を演じて、淡島との阿吽の呼吸を⾒せる。原作の⼭崎、そして淡島は今年、⽣誕百年を迎えた。吉本のルーツ「天満花⽉」も登場。


◆『暴れん坊森の石松』 <ご存じ森の石松のニセ者が東海道に氾濫!?>
1959 年/宝塚映画/35mm/99 分/⽩⿊
監督:佐伯幸三/脚本:芝野⽂雄/撮影:岡崎宏三/美術:⿃居塚誠⼀/⾳楽:広瀬健次郎/録⾳:鴛海晄次/照明:下村⼀夫
出演:フランキー堺、鶴⽥浩⼆、加東⼤介、中⽥康⼦、安⻄郷⼦、環三千世、峯京⼦、⼭茶花究、夏⽬俊⼆、柳家⾦語楼、丹波哲郎、ミヤコ蝶々、南都雄⼆

・⼀⼈旅を続ける森の⽯松(フランキー)は傷ついた渡世⼈を助けるが、仇の名は「森の⽯松」と⾔って息絶える。なんと東海道は宿場、宿場にニセ者が氾濫。ニセ者の出現に激怒した本物の⽯松が、渡世⼈の仇を討つ時代劇コメディ。鶴⽥浩⼆の追分三五郎、加東⼤介の清⽔次郎⻑、放れ駒の藤蔵に丹波哲郎など、にぎやかな顔ぶれの娯楽時代劇。


◆『丼池』 <「大阪もの」の代表作を豪華俳優人たちが演じる群像劇>
1963 年/宝塚映画/35mm/104 分/⽩⿊
監督:久松静児/原作:菊⽥⼀夫/脚本:藤本義⼀/撮影:⿊⽥徳三/美術:加藤雅
俊/⾳楽:広瀬健次郎/録⾳:中川浩⼀/照明:下村⼀夫
出演:司葉⼦、三益愛⼦、新珠三千代、森光⼦、中村鴈治郎、佐⽥啓⼆、浪花千栄⼦、園佳也⼦、佐原健⼆、⼭茶花究

・⼤阪ものを書かせたら天下⼀品、菊⽥⼀夫原作を藤本義⼀が脚本化、昭和の庶⺠派・久松静児が監督した「⼤阪もの」の代表作。⼤阪のど真ん中、繊維街・丼池で、⼤学出の才媛(司)vs.がめつさ NO.1 の⾦貸し婆さん(三益)の対決を軸に、私利私欲に⽬がくらんだ⼥たちが繰り広げるコテコテの群像劇。⼤阪各地でロケを敢⾏。60年代の⼤阪が懐かしい!


◎11 ⽉ 4 ⽇(⽉・休)14:20『丼池』上映後、辻則彦さん(評論家)トークショー


【関⻄映画傑作選】

来年は阪神・淡路大震災から 30 年。震災前の神戸で製作された『シーズ・レイン』の特別上映、2022 年に亡くなった大森一樹監督の三回忌を記念して、宝塚でも撮影された『女優時代』上映と、兵庫県丹波市に設立された映画館の誕生秘話を描く『銀幕の詩』の関西が舞台の 3 作品を上映!


◆『シーズ・レイン She's Rain』 <来年は震災から 30 年>
1993 年/「シーズ・レイン」製作委員会/デジタルリマスター版/95 分/カラー
監督:⽩⽻弥仁/原作:平中悠⼀/脚本:⽩⽻弥仁、岡⽥恵和/撮影:阪本善尚/⾳楽:奈良部匠平/歌:⼤江千⾥/録⾳:本⽥孜/照明:中村裕樹
出演:⼩松千春、染⾕俊、成⽥路実、菊池⿇⾐⼦、野村祐⼈、橘洋⼤、⼭下規介、松岡英明、野⽥幹⼦、有森也実、范⽂雀

・『劇場版 神⼾在住』『みとりし』などの⽩⽻弥仁監督の劇場デビュー作。震災前の神⼾の街を舞台に、若者の⽇常や恋愛を描いた鮮烈な⻘春映画。1995 年の⼤震災ですっかり変わってしまった神⼾と阪神間の街並み。美しい神⼾と阪神間のかつての⾵景、震災で閉店となった名店や名所が満載の、貴重な街の記録。デジタルリマスター版完成記念上映。


◎11 ⽉ 2 ⽇(⼟)12:20『シーズ・レイン』上映後、⽩⽻弥仁監督舞台あいさつ


◆『女優時代』 <大森一樹監督 三回忌記念>
1988 年/近代映画協会/デジタル/93 分/カラー
監督:⼤森⼀樹/原作・出演:⼄⽻信⼦/脚本:新藤兼⼈/撮影:⽔野尾信正/美術:⼤⾕和正/⾳楽:かしぶち哲郎
出演:⻫藤由貴、根津甚⼋、森本レオ、相楽晴⼦、川⾕拓三、峰岸徹、上⽥耕⼀、浜⽥光夫、真実⼀路、室井滋、⼭本陽⼦、⼤地康雄、⼩林桂樹

・今年⽣誕百年・没後 30 年を迎える⼄⽻信⼦の⾃伝『どろんこ半⽣記』を原作に、宝塚⾳楽学校〜⼤映⼊社〜新藤兼⼈との愛という⼥優・⼄⽻の半⽣を 21 歳の⻫藤が演じきる異⾊作。⼩林⼀三、永⽥雅⼀、川⼝松太郎、宇野重吉らに扮した俳優達の熱演も⾒どころ。宝塚でも撮影敢⾏。撮影を⾒守る⼄⽻、演出する⼤森登場のサプライズに涙!!


◎11 ⽉ 2 ⽇(⼟)14:35 『⼥優時代』上映後、⽩⽻弥仁監督トークショー


◆『銀幕の詩』 <丹波市の映画館「エビスシネマ」誕生秘話>
2023 年/アルミード・dacapo/DCP/87 分/カラー
監督・脚本:近兼拓史/撮影:畠岡英隆、近兼拓史/美術:細⾒典⾏/主題歌:ワタナベフラワー/テーマ曲:KAZZ & 柿原千春/アート監修:河野政⾏、とだ勝之、渡辺顕
出演:柴⽥由美⼦、松岡智⼦、⼀明⼀⼈、とみずみほ、芳野友美、澤⽥敏⾏、サニー・フランシス、くっすんガレージ、KAZZ、原⽥年晴 ナレーション:島本須美

・瀬⼾内海と⽇本海を結ぶ⽔分かれ「氷上(ひかみ)回廊」がある兵庫県丹波市。その丹波で突如巻き起こった暴⼒団事務所設⽴問題。その⽴ち退き運動と、その場所に⽣まれた映画館「エビスシネマ」誕⽣秘話を描く⼈情コメディ。過疎の町が抱える負の問題をプラスにする逆転の発想に驚嘆! 監督は「エビスシネマ」⽀配⼈の近兼拓史さん。


◎11 ⽉ 3 ⽇(⽇)12:30 『銀幕の詩』上映後、近兼拓史監督舞台あいさつ


★「懐かしの宝塚映画ポスター展」開催!

映画祭期間中、「シネ・ピピア」ロビーにて展⽰しています。


<料⾦>

1 回券/⼀般:1,300 円 シニア・学⽣:1,200 円 ハンディキャップ割引:1,000 円
3 回券/3,000 円(本⼈のみ使⽤可、映画祭期間中も販売)
※前売券の販売はありません。3 回券のみ 10/12(⼟)よりシネ・ピピア窓⼝のみで販売

<会場>シネ・ピピア(阪急宝塚線「売布神社」駅前)
震災復興ビル「ピピアめふ」5F 宝塚市売布 2-5-1-5F tel.0797-87-3565

映画祭公式ホームページ www.takarazukaeigasai.com

シネ・ピピア www.cinepipia.com

〈ご注意〉

★ご鑑賞の 1 週間前からインターネット、劇場窓⼝で座席指定券をお求めいただけます。インターネットからのご購⼊は、右の QR コードからお求めいただけます。

★ご購⼊の 3 回券は、予めご鑑賞の回の座席指定券とお引き換えください。劇場窓⼝でのみ 1 週間前から座席指定券とお引き換えできます。インターネットからはお引き換えできませんので、ご注意ください。

★招待券も、予めご鑑賞の回の座席指定券と必ずお引き換えください。

★満席の際はご⼊場できません。予め座席指定券をお求めください。3 回券をお持ちでも満席の際はご⼊場できませんので、ご注意ください(払い戻しもありません)。


〈お客様へのお願い〉

◎⼊場時は⼿指消毒と検温のご協⼒をお願いします。
◎マスク着⽤は、出来るだけご協⼒をお願いします。
◎場内でのお飲み物以外のお⾷事は、禁⽌とさせていただきます。
◎⼿洗いや咳エチケットをお願いします。
◎ゴミは座席に残さずロビーのゴミ箱にお捨て下さい。
◎⼊退場時は周りの⽅と出来るだけ間隔をお空け下さい。
◎発熱、咳などの症状がある⽅は、ご⼊場をお断りします。

以上


(オフィシャル・リリースより)
IMG_0696.jpg
 
 限られた上層階級の人間が延命治療として自分と同じ見た目の「それ」を保有できる近未来を描いた甲斐さやか監督(『赤い雪 Red Snow』)の最新作『徒花 -ADABANA-』が、2024年10月18日(金)よりテアトル梅田、アップリンク京都、シネ・リーブル神戸ほか全国ロードショーされる。
病で死期の迫る男、新次を井浦新が演じる他、彼のカウンセラーまほろを水原希子、新次が忘れられない「海の女」を三浦透子が演じている。格差社会の行き着く果てとも言える命が選別される時代に、持つものと持たざるものの運命や、周りから思われることと、自分が感じていることの違い、そして「それ」という自分のいい記憶だけを学習させたクローンの存在の不気味さなど、ひたひたと迫り来る近未来での命の終わり方について、問いを投げられているような意欲作だ。本作の甲斐さやか監督にお話を伺った。
 
 
adabanaメイン.jpg

 

■90年代半ばから構想していた「男がクローンと向き合って対話する」物語

―――本作のアイデアは前作の『赤い雪 Red Snow』(19)以前から持っていらしたそうですね。
甲斐:『赤い雪』も劇場公開まで5年ぐらいかかったのですが、同作のプロデューサーから、さらにその5年前に企画があれば出してほしいと言われたとき、既に『徒花』を出していたんです。プロデューサーの意見として、『徒花』も好きだけど、先に『赤い雪』をやりたいということで、一旦はお蔵入りになりました。それでも、『徒花』というタイトルを最初からつけ、ずっと色々な人に企画を見ていただいていたのです。
 
―――『徒花』というタイトル自身に強い思い入れがあったと?
甲斐:90年代半ば、都市伝説が好きな友人から「中国にはクローン人間がいる」という話を聞いたことに影響を受け、クローンや生命倫理を調べているうちに、日本のソメイヨシノという桜の品種がクローン桜であることがわかりました。そこから、カウンセラーが、ガラス貼りの部屋で男がクローンと向き合って対話をするという大体の骨格が生まれ、コロナ禍を経て改稿を重ねましたが、そのイメージがブレることはありませんでした。
 

■コロナ禍を経験し、「今やるべき作品」になった

―――20年前はSF的だったことも、AIが日常生活にも影響を与える今となっては、むしろ身近にあり得ることのように感じますね。
甲斐:10年前は、「パンデミックが起きて国連がクローン技術を推奨した」というこの物語の前提を話しても、「想像がつかない」と言われましたし、ガラス越しというのはクローンが無菌状態で育つ必要があるからだと説明しなければいけなかった。相手を納得させ、リアリティーのある自分ごとの話とご理解いただくには、時間が必要だったともいえます。当時は話としては面白いけれど、ハードルが高いという反応でしたが、コロナが発生し、わたしたちの現実をさらに追い越していってしまいました。戦争もしかりですが、何か想定もしていなかったことが起きてしまうと、急に現実が脆くも崩れ落ちてしまうし、自分の命が守られているようで、脆いものだと気づかされてしまう。この設定がそのようなリアルなものになったと思うし、同じように感じてくださった音楽プロデューサーのakikoさんをはじめ、多くの関係者の方が「あの脚本は?」と連絡をくださったんです。コロナで上級国民だけ治療ができるという噂もあり、わたしたちの生命倫理感も揺らぎましたが、警鐘やどう思うかという投げかけの意味もあり、今やるべき作品ではないかと思いました。
 
―――上級国民と呼んでもいい、なんでも手に入れている立場だからといって、果たして幸せなのかとか、クローンの「それ」を使ってでも延命したいのかとか、様々な問いが浮かんできます。主人公新次の設定や、前作でも出演されていた井浦さんの起用について教えてください。
甲斐:20年前の構想初期はインディペンデント作品が念頭にあったので、とくにどなたも考えていなかったのですが、あるとき井浦さんのことを認識したときに「「それ」っぽい!」と思ったことがありました。わたしの活動と並行し、実現しないまま引き出しにしまわれた『徒花』がずっと心にありながら、『赤い雪』のときに、ある役にイメージがピッタリだったため、まずは同作で井浦さんとご一緒することになったんです。
 
 
adabana6.jpg

 

■『赤い雪』撮影中から『徒花』に興味を示してくれた井浦新

―――少しずつ井浦さんが「それ」になる運命が近づいて来た気がしますね。
甲斐:『赤い雪』公開の2年前(2017年)に撮影を行ったとき、井浦さんは『赤い雪』をすごく気に入ってくださり、「少しずつこういう作品に出たいので、また一緒にやりましょう」と声をかけてくださったんです。そこで『徒花』のことをハッと思い出し、井浦さんに撮影現場でその構想を口頭でお伝えすると、すごく乗り気になってくださった。さらに『赤い雪』初号の後でまた一緒にやりたいと伝えてくださった際、『徒花』のプロットが読みたいと言ってくださいました。だから『赤い雪』の舞台挨拶でロケ地の山形を巡っているころは、すでに『徒花』の新次や「それ」の演技プランの話をしていたんです(笑)
 
―――井浦さんの並々ならぬ意気込みが伝わってきますね。新次のカウンセラー、まほろを演じた水原希子さんのオファーについて教えてください。
甲斐:コロナを経て『徒花』をようやく撮れることになり、改めて脚本を書き直していたので、わたしが20代のころに撮っていたら、後半、まほろに現れる戸惑いや、そこまでのカタルシスを覚えるシーンはなかったでしょう。この話は新次の成長物語と思って見ているけれど、途中からまほろの物語になる。要は一度の生の物語ではなく、新次の命が終わっても、まほろがその命を引き継いでいくかもしれないとか、途中から彼女が成長する話になっていくと考えたとき、彼女が自分の存在を疑うということがこの映画の大切なシーンになるとはっきりしてきました。
 
 
adabana2.jpg

 

■清らかなまほろ、自然と溶け込む海の女、弾けなくなったピアニストが示すことは?

―――なるほど、今撮ることでまほろの人物像がくっきり浮かび上がってきたんですね。
甲斐:そのときに、水原さんは多国籍な関係でお育ちになり、そのせいで辛い思いをされることがあっても、それを乗り越えて今があるという記事を新聞か何かで読んだことがあり、彼女は自分の存在を疑うまほろを自然に演じられるかもしれないと思いました。昔、CM撮影で1日だけお会いしたときの佇まいがすごく清らかでまじめな感じだったので、まほろのキャラクターを彼女に演じていただけたらと思い、お手紙を添えて脚本をお送りしました。
 
―――わたしはアニエス・ヴァルダが好きなのですが、三浦透子さんが演じる海の女の登場シーンは、思わず『冬の旅』の主人公モナのようと思って見ていました。
甲斐:アニエス・ヴァルダは好きですし、『冬の旅』は改めて見返したぐらいなので、どこかで影響を受けている部分はきっとあると思います。『赤い雪』でマラケシュ映画祭に参加したときに、ゲストで来場していたヴァルダにも会えたんですよ。
海の女は、新次にとって憧れの人であり、自分がそうなりたかった分身のような存在で、主人公たちの中で一人だけ生に執着のない人物なんです。新次がいろいろなものを手放せたら、彼女のようになれたかもしれないという、野生や自然をまとった存在として、三浦透子さんに演じていただきました。
 
―――治療を受けている患者の一人として登場する女性ピアニスト(甲田益也子)の存在は死と向き合い鬱々としている新次とはまた違う雰囲気を放っていましたね。
甲斐:ピアニストは小さいころから色々なものを詰め込んで来られた方で、彼女のように一流になるほどの特訓を受けていなくても、わたしたちは知らず知らずのうちに、受験が加熱していたり、新次の母(斉藤由貴)のように子育てが失敗できないというプレッシャーを抱えていたり、いろんなことで無理やり詰め込むことを強要されているし、自分にも強いている部分があると思うのです。甲田益也子さんが演じたピアニストはある意味その犠牲者でもあり、何かを突き詰めた人でもある。その彼女のクローンが、無邪気に音楽を楽しんでいるわけで、あれはあれで、彼女の記憶のいいところだけを切り取り、洗脳しているわけです。
 
―――良い面しか見せない洗脳というのは、怖いですね。
甲斐:はい、それは現代社会でコントロールされている情報を受け続けているのと同じであり、現実の違和感にうっすらと気づきながらも、立ち止まって選択する力が弱っている気がするんです。だから甲田さんの役を通して、病んだ現代人を描けるのではないかと思い登場させています。
 

■本作に込められた問いとは?

―――新次は最後に「それ」という自分に向き合うというのは説得力がありますね。
甲斐:失くしてしまったものを一つ一つ拾い集めるようで、残酷ではあるけれど、どこかで希望を託せるようでもある。ただクローンを使って延命することが幸せなのかという命題はありますよね。
 
―――『徒花』というタイトルにも関連しますが、失敗だらけの人生でもやり直すというより、そういう人生を受け入れて生を全うすることが自然ではないかと思ってしまいます。
甲斐:無駄ってあるのかなとか、失敗とは?と考えてしまいます。無駄にこそ美があるし、頑張りすぎなくてもいいんじゃないかというメッセージも込めさせていただきました。
 
 
adabana1.jpg

 

■変わらずある自然とそれに調和する音を取り入れて

―――近未来ですが、SFっぽすぎない美術と、寺院にいるかのような神聖な気持ちになる音楽がこの作品の深遠な雰囲気を見事に作り上げていました。美術や音楽設計について教えてください。
甲斐:20年前、そう遠くない未来を想定していましたが、出生率も本当に減っているし、労働力が足りないならクローン人間を使おうという発想は平気で起きるし、あとは倫理の問題だろうと思っていました。そういう中でも自然は変わらずにずっとあり、その強さや恐ろしさがあり、常に人間に跳ね返ってくることがあるだろうと思ったんです。ロケ地でとにかくこだわったのは、近未来SFのようにピカピカな場所ではなく、昔かもしれないが未来かもしれないという、どこか懐かしさのある場所で、窓の外の借景はとにかく緑がパワーを持っているところにしたいということ。探すのは大変だったと思います(笑)でも、廃墟が見つかり、剪定されていない分、野生の魔術的なパワーが出ていたので、そこに決めました。
 
―――なるほど、自然と人間との対比もテーマであることがわかりますね。
甲斐:はい。音楽はジャズシンガーのakikoさんと20代のころから仲が良く、コロナ前に『徒花』を読んでもらっていました。コロナ禍になって一番強く、今だから撮るべき作品だと背中を押してくれたのです。彼女は世界中の音楽に詳しいので、音楽プロデューサーになってもらい、その上で脚本の音楽のトーンをふたりで話し合い、作曲家の長屋和哉さんにたどり着きました。長屋さんもチベット僧と一緒に演奏をされたり、サウンドスケープを手がけられているので、今回の音楽に合うと思いました。それだけではなく、モーリス・ラヴェルの「亡き王女のためのパヴァーヌ」のようなクラッシック音楽をakikoさんから推薦していただいたり、静かだけれど音楽がかかってるというこの映画のトーンを決めていきました。シンギングボウルの倍音も取り入れ、いわゆる劇伴ではなく、自然と調和をしている音楽で、飽きないような…と考えていきました。
 
―――ありがとうございました。最後に、非常に美しく、写真の中央に染みのように広がっている形状が脳のようにも桜のようにも見える本作のポスタービジュアルについて、教えていただけますか?
甲斐:写真は永瀬正敏さんに撮っていただきました。新次の「それ」は、実は手先が非常に器用で、現実の絵描きのゴーストライターをやっているという設定なんです。彼は全くエゴがないので、他の人の名前で自分の作品が世に出ることに全く抵抗がない。その彼の部屋にどんな絵があるだろうと思ったときに、このロールシャッハ的なアートを飾っていたのです。失った自分と出会い直すような映画なのですが、このデカルコマニー模様は脳にも見えるし、生命にも、桜にも見えると思うし、みなさんにも色々なものを想像していただけるのではないでしょうか。
(江口由美)
 

<作品情報>
『徒花 -ADABANA-』
(2024年 日本 94分)
監督・脚本:甲斐さやか
出演:井浦新、水原希子、三浦透子、甲田益也子、板谷由夏、原日出子、斉藤由貴、永瀬正敏
2024年10月18日(金)よりテアトル梅田/アップリンク京都/シネ・リーブル神戸ほか全国ロードショー
公式サイト⇒ https://adabana-movie.jp/
Ⓒ2024「徒花-ADABANA-」製作委員会 / DISSIDENZ
 
 
 
IMG_0747.jpg
 
 
 ありえるかもしれない未来を舞台に、高校生の友情の危うさと管理社会への反抗を描いた唯一無二の青春映画、『HAPPYEND』がテアトル梅田、なんばパークスシネマ、シネ・リーブル神戸、MOVIX京都、MOVIXあまがさき他全国で絶賛上映中だ。
 
 撮影地・神戸にあるシネ・リーブル神戸で上映後に行われた空音央監督の舞台挨拶では、撮影に協力した二つの高校の関係者や生徒も劇場に駆けつけ、撮影時の熱気そのままの感動が押し寄せた。その模様をご紹介したい。
 
―――撮影場所が神戸になった経緯は?
監督:学校がすべてです。神戸工科高等学校、神戸市立科学技術高等学校の二つの高校がなければ撮れなかった作品です。拍手を送りたいです。本当に深いふところで受け入れてくださいました。神戸という街自体も、電車を降りた時から、道で座っていたおじいちゃん、おばあちゃんから手を振られたり、街自体に受け入れられた感覚があります。神戸フィルムオフィスのみなさんも、映画愛や神戸愛がアツく、いろいろな場所を紹介してもらいました。ロケハン中は、神戸の家賃を検索していたぐらい神戸が好きになったので、戻ってこれて本当に嬉しいです。
 
 
HAPPYEND_sub1.jpeg
 
―――昨年夏の撮影していますが、印象的なことは?
監督:本当に暑く、台風が2つぐらい直撃する感じだったのですが、高校の冷房設備を全部取り換えしている時期だったんです。学生のエキストラが多かったので、熱中症だけは気をつけましたが、みなさんのおかげで無事に撮影できました。学校の先生たちもいろいろと動いていただき、ありがとうございました。
 
―――(以降、観客より)表情をクローズアップしている印象をうけたが、心情の変化を撮る上で監督が大事にしていることは?
監督:今回の俳優陣でメインの5人のうち4人が今回初出演で演技未経験でした。キャラクターの似ている人たちが奇跡的にみつかったので、一番気にしていたのは、空想上の設定の中でいかに自分らしくいられるかをワークショップでずっと練習しました。もし映画の設定に自分が置かれたら、どのような反応をするのかをしつこく聞きましたし、一緒に演じている相手にどれだけ集中して自然な反応をえられるかを繰り返しやりました。演技の技術は経験はありませんが、自然体にできていたと思うし、いい表情のときは、本人たちにとっても感情が少し動かされているような状況だったと思います。
 
 
HAPPYEND_main.jpeg
 
―――音楽面について、どのようなものにインスピレーションを得て、劇伴を作ったのか?
監督:音楽は本当にこだわりがあり、撮影や音楽を通して重要な核と言えるコンセプトがありました。近未来の設定ですが、ショットの構成の仕方や照明の作り方、音楽の感情を作る際に、彼らが今の僕と同じ33歳ぐらいになったときに、自分の高校時代を思い返すような感覚で撮ろうと決めました。さらに近未来から、近未来を撮りたいと思い、それを踏まえて音楽を作りました。だから楽しいシーンでも必ずしも楽しいものではなく、ちょっと悲しかったり、喧嘩のシーンでも初めて言い合える仲になってよかったねという感じにしたり。物語で実際に彼らが感じているのとちょっと違う視点で考えたので、お客さまから「懐かしい」と言われるのもそこから来ていると思います。僕自身が高校生のころを思い返しながら、脚本を書いているのでそうなっているのかもしれませんが。
 
 
IMG_0740.jpg
 
―――どうして近未来を舞台にしたのか?
監督:発案したきっかけはいくつかあります。大学自体に311(東日本大震災)がきっかけで企業や政府の行動を注意深く追い、様々な本を読んで調べるようになったのです。政治性が芽生えた時期で、当時アメリカでは政治運動がより盛んだったのですが、オキュパイ・ウォールストリート(経済格差の是正などを訴えるウォール街デモ)やブラック・ライヴズ・マター(人種差別抗議運動)があり、その後、トランプが大統領になった激動期にこの作品を発案しました。それと同じ時期に、日本の地震の歴史を調べた結果、衝撃的だったのが1923年に起きた関東大震災と、その際に起きた朝鮮人虐殺という大事件です。その事件を調べていた2014年から15年当時、ヘイトスピーチが大久保で多かったのです。その事象と歴史を見ると、そのときに起きてしまった虐殺の原因となる差別が現代に残っていたのではないかと感じました。東京に戻ったとき、よく言われるのは「30年以内に大地震があるだろう」という話で、差別や植民地主義の歴史に起因する構造的な暴力が反省されないまま、大地震が起きてしまったらどうなるのだろう。そういうことは起こり得るという危機感から未来のことを考え始めたのがこの映画を作りたいと思う衝動の一つです。
 だだ、そのことが書きたいわけではなく、大学時代に体験した友情の決裂の感情や、友人たちと政治性の違いで自分から距離を置いたり、切り離されたりしたのがすごく悲しい出来事として残っており、その感情を描きたかった。歴史的事実を知った危機感と、大学時代の感情が合わさって、この作品ができました。
 
―――タイトルがどんどん変わったそうですが、『HAPPYEND』に落ち着いた理由は?
監督:最初は、この映画を発案するきっかけの自然現象である『地震』と仮につけていたのですが、『地震』はメタファーなので、それが起こすトラウマと本当に向き合っている映画ではないし、本当に地震を体験した人たちに変な印象を与えるのではないかと思っていました。次に『トレモロ』というタイトルにしていた時期もありましたが、映画を観終わったあとにタイトルが出ると、違和感があったのです。50個ぐらいの候補の中でずっと頭の中に『HAPPYEND』ハッピーエンドが残っていました。よく考えてみると、シンプルなフレイズだけど、“HAPPY”が持っている溌剌とした語感と、”END“が持っている終末的な世界観が合わさったとき、映画の一番最後に感じる感情、友情関係は終わってしまうけれど、若者のエネルギーが現れているのではないかと思いました。
 
 
IMG_0742.jpg
 
最後に神戸市立科学技術高等学校の河野彰信校長が、2校を代表して空音央監督に花束を贈呈。河野校長は「物作りをやっている学校なので子どもたちにも刺激になると思い、二つ返事でお受けしました。映画を拝見すると、背景の中でたくさん使っていただき、映画は背景のロケ地が重要な役割を果たしていると感じました」と、今後も撮影協力することを明言。空音央監督も、作品を作る際に参照した資料や、パレスチナ支援窓口が掲載されているスペシャルペーパーを来場者にプレゼントし、「神戸素晴らしかったです」と最後に改めて感謝の言葉で締めくくった。
(江口由美)
 
『HAPPYEND』映画レビューはコチラ
 

 
<作品情報>
『HAPPYEND』
(2024年 日本・アメリカ 114分)
監督・脚本:空音央 
出演:栗原颯人、日高由起刀、林裕太、シナ・ペン、ARAZI、祷キララ、中島歩、矢作マサル、PUSHIM、渡辺真起子、佐野史郎 
テアトル梅田、なんばパークスシネマ、シネ・リーブル神戸、MOVIX京都、MOVIXあまがさき他全国で絶賛上映中
(C) Music Research Club LLC
 

hajimari-bu-550.jpgモントリオール映画祭で最優秀ドキュメンタリーを受賞した「健さん」、故・樹木希林さんが企画・出演した「エリカ38」などで注目を集める日比遊一監督の最新作『はじまりの日』が10月11日に全国公開されました


hajimari-pos.jpg本作は従来のミュージカル映画とは一線を画す、フィルム撮影にこだわった抒情的な映像と魂の歌声で紡ぐ大人のための音楽ファンタジーです。主演を務めるのは、ex JAYWALKのボーカリストとしてミリオンヒットを飛ばし、「何も言えなくて・・・夏」にて日本レコード大賞を受賞したロックスター・中村耕一。中村とともにW主演を演じるのは、2020年5月シングル「Pride」でソニー・ミュージックレーベルズ/アリオラジャパンからメジャーデビューし、その歌唱力、表現力にミュージカルでも注目されている実力派シンガーの遥海


かつて一世を風靡したロックスターと、未来の歌姫という世代を超えたコントラストの中で描かれるのは、再び光を放つことへの優しい視線と自信を小さな一歩へ変える勇気。そして脇を固める実力派の俳優陣が物語をさらに味わい深いものに導いています。


この度、本作の公開を祝して、10月11日にTOHOシネマズ日比谷にて初日舞台挨拶を開催いたしました!

アーティストにして初演技に挑み、W主演を飾った中村耕一さんと遥海さん、そして共演の竹中直人さん、日比遊一監督の4名が登壇し、ついに全国公開となった喜びやお互いの印象、そして中村より満席の観客を前に、赤裸々な衝撃告白が飛び出すなど、イベントは大盛況で終了いたしました。


■日時:10月11日(金) 14:30~15:00 ※上映前舞台挨拶
■場所:TOHOシネマズ日比谷 スクリーン7 (千代田区有楽町1-1-2 東京ミッドタウン日比谷4F)
■登壇者:
 中村(なかむら)耕一(こういち) ( ex JAYWALK/73歳/男役)、(はる)()(28歳/女役)、
     竹中たけなか直人なおと(68歳/矢吹役)、日比ひび遊一ゆういち監督(60歳)
  司会:伊藤さとり  



hajimari-bu-中村耕一(ex JAYWALK).jpg公開を迎え、中村は「映画は何回か観ましたが、まだ正視できないというか、ちょっと照れ臭いですね・・・」と照れ笑い。遥海も「プライベートでも何度か来ている映画館で、まさか自分が舞台挨拶の立つ側になるなんて思ってもみなかったです。自分の歌っていない姿を見られるのって、なんだか内臓を見られている気分で・・・」と照れながら、「赤裸々に演じたので、皆さんにその気持ちが届いたらいいなと思います」と胸を張った。


“男”の同僚で、音楽プロデューサー・矢吹を演じた竹中は、中村・遥海と共演し、「役者の次元ではないところに存在してくださった。お二人とも少年・少女のようで、とても柔らかい空気を出していたんです。なので、とても居心地が良かった。こうやって“恥ずかしい”と仰っていますが、とてもピュアで可愛い!僕も映画に出るなんて、未だに恥ずかしいですから」と笑顔で二人を称えていた。
 

hajimari-bu-竹中直人.jpgそんな竹中との共演に中村は「現場では、普段の竹中さんとカチンコが鳴った時の竹中さんとが、あまりにも違ってギャップが大きすぎて・・・」と、俳優・竹中直人になった時を目の前にして驚いたことを告白した。そして、「昔からファンだった竹中さんと共演させていただいて光栄でした。目の前で“笑いながら怒る人”をやってもらってどうやるのか教えてもらって最高でした」と、楽しそうに裏話も披露した。


その言葉に竹中は「とにかく耕一さんがチャーミング。何も知らないで存在している感じがいい。その空気を感じることができて楽しかったです」とニッコリ。「あと、劇中で耕一さんがギターを弾きながら階段を下りていくシーンがあるのですが、そこは“階段気をつけて”とちょっとドキドキしちゃいました」とおどけて見せ、「遥海さんの歌声も凄い歌唱力で、本当に圧倒されました。お二人を前に、目もくらむような時間を過ごさせてもらいました」と充実感を覗かせた。


hajimari-bu-遥海.jpg一方で遥海は「カメラが回っていないときの竹中さんは、もの凄く楽しい方で、現場の雰囲気が和むんです。今日も隣の控室から口笛が聞こえてきて、(現場を思い出して)懐かしい気持ちになりました」と、竹中の存在感に感謝した。


また、本作にある「まだ、諦めていない」というテーマにちなみ、「まだ諦めていないことは?」という質問が。13年前の不祥事を引き合いに出しつつも、中村が「歌をずっと歌っていくことを諦めないで、頑張っていきたい」と答えると、会場からは温かい拍手が送られた。遥海は「諦めていないというか、まだ目指しているものですが」と前置きをしつつ、「たくさんの人に自分の歌声を聞いてもらいたい。そして、徐々に会場を大きくして、いつか東京ドームの舞台にも・・・なんて夢を見てもいいかな。と思っています!」と目を輝かす。思わず「東京ドームなんて言っちゃった・・・」と恥ずかしがると、中村が「いいんじゃない?」と背中を押し、「コンサートもそうですが、映画の中で歌う遥海さんの歌は、本当に圧倒的なんです。それを残してもらいたいという想いが僕にもあります」と言って、遥海に寄り添って見せた。


hajimari-bu-日比遊一監督.jpg日比監督は「映画を映画館で観てもらいたい。その文化を残していきたと強く思っています。映画の画面力、歌の力を(映画館で)体感してほしいですね」と力強く語った。


さらに、満席の観客を前に、登壇者が“今だから言える”本当のことを告白することに!最初は口ごもっていた3人だが、遥海は「実は今月のライブで映画の中の歌を歌います!」と発表。中村は「ライブの時や、ここぞというときには赤い下着をつけています」と衝撃の告白をし、会場を沸かす。「以前、俳優の方にはそういう方が多いと聞いて。僕もライブで履いてみたら、凄く上手くいったんです。巣鴨のパンツも持っていますよ」と明かすと、竹中も「僕も今舞台をやっているんですが、赤いパンツを履きますよ」と同調し、中村と顔を見合わせて笑った。


竹中は「耕一さんや、舞台でご一緒している野田秀樹さんのように、同年代の男の人が頑張っている姿を見ていると思わず後ろから抱きしめたくなるんです」としみじみ。


hajimari-bu-中村、遥海.jpg最後に遥海が「それぞれの役の方々の心情の変化、男の再生、女の誕生のお話ですが、あの頃の自分にちょっと似ているな。分かるな。と、ご自分と重なる部分を思い浮かべながら、この映画を観てもらえたら嬉しいです」とコメント。中村は「“諦めない”ということが1つのテーマになっていますが、人生の中で諦めなきゃいけないことはあると思うんです。でも、諦めたくないものは諦めないでほしい。僕もこの過去13年くらいの生活でもそうでしたが、諦めないということが大切だと思います。それをこの映画で感じてもらえたら。音楽と同じで、皆さんが感じるままに映画を楽しんでもらえたら嬉しいです」とメッセージを送り、舞台挨拶を締めくくった。
 


【出演】中村耕一 遥海              高岡早紀 山口智充 岡崎紗絵 羽場裕一
              尚玄 鈴木美羽 穴倉秀磨 秋野暢子 麿赤兒/竹中直人
【監督・脚本・プロデュース】日比遊一
【配給】ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント
【コピーライト】©︎ジジックス・スタジオ
・公式HP:hajimarinohi.jp
・公式X:@hajimarinohi_jp

2024年10月11日(金)~TOHOシネマズ 日比谷、大阪ステーションシティシネマ、なんばパークスシネマ、MOVIX京都、OSシネマズミント神戸 ほか全国ロードショー!(10月5日(土)ミッドランドスクエア シネマ名古屋 先行)


(オフィシャル・レポートより)

 

 
 
  1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 32 33 34 35 36 37 38 39 40 41 42 43 44 45 46 47 48 49 50 51 52 53 54 55 56 57 58 59 60 61 62 63 64 65 66 67 68 69 70 71 72 73 74 75 76 77 78 79 80